まとめ(物理学 A)

まとめ(物理学 A)
1.授業のねらい
物理学の基礎である古典力学を学習し、物体の運動について物理的に理解を深めることを目的とす
る。質点の運動、エネルギー、角運動量、運動座標系、及び剛体の運動などについての理解を深める。
解析上必要となる数学的な取り扱いについても学習する。
2.大学で初めて出てきた概念
2.1 座標系の表示について
(1) 極座標系:半径方向ベクトル(r)、方位角方向ベクトル(φ)
(2) 極座標系の速度ベクトル表示、加速度ベクトル表示
2.2
簡単な運動
(1) ニュートンの運動3法則、抵抗力の元での運動(速度に比例する抵抗力)
(2) 単振り子の運動、バネの運動
(3) 減衰振動・強制振動、共鳴・共振、2階線形非同次微分方程式の一般解と特解
2.3 慣性系と非慣性系
(1) 等速度座標系、ガリレイ変換、加速度座標系、見かけの力(慣性力)
(2) 回転座標系、コリオリ力、遠心力、円錐振り子
(3) 地球上の運動方程式(フーコーの振り子)
2.4 保存力とポテンシャルエネルギーU
(1) ベクトル演算子∇と勾配(gradient)、力とポテンシャルエネルギーの関係(F =-∇U)
(2) バネのポテンシャルエネルギー、万有引力のポテンシャルエネルギー
(3) 線積分と仕事、エネルギー積分、保存力の判定条件
(4) 保存力場、力学的エネルギー保存則(運動エネルギーT + U= 全エネルギーE =一定)
(5) 束縛力、摩擦力、非保存力
2.5 角運動量と面積速度、惑星の運動
(1) ベクトル積、角運動量 L =r×p、力のモーメント N =r×F
(2) 角運動量保存則、面積速度の保存則(面積の原理)、中心力、ニュートンの万有引力の法則
(3) 地球内部のポテンシャルエネルギーと万有引力
(4) 惑星の運動の法則、ケプラーの法則
(5) 円軌道、楕円軌道、放物線軌道、双曲線軌道と離心率 e
(6) 有効ポテンシャルエネルギー、惑星の運動とエネルギーとの関係
2.6 質点系の運動と保存則
(1)重心の座標、重心の速度、重心の運動と重心に対する運動の分離、2体問題、換算質量
(2)重心系と実験室系、重心の運動量保存則、重心の角運動量保存則、重心の運動エネルギー
2.7
剛体の運動
(1) 慣性モーメント、平行軸の定理、垂直軸の定理
(2) 固定軸の回りの運動、平面運動、回転のエネルギー、剛体振り子、エネルギー保存則
(3) こまの運動、歳差運動
3.学習の到達目標と達成度
物体に働く力とその運動についての基本的な法則を理解し、その基礎となる数学的な扱い方につい
て理解できるようになる。身近に見られる様々な物体の具体的な運動について物理学的・数学的な手
法を通して考察し、数学的に解析できるとともに、その運動の背後に潜む物理法則の普遍性が理解で
きるようになる。また、発展的な応用ができるようになる。