Psychological Assessment of Children with 知的障害児の心理アセスメント Mental Retardation 2.0 開講期 2016 年度 後期 曜日・時限 授業形態 担当教員 金曜 1 限 講義 小渕 隆司 知的障害のある子どもへの教育・指導・支援においては、対象となる一人ひとりの発達・障害・ 生活についての実態(状態)を把握すること(=アセスメント)が重要になる。その際,定型 発達の道すじを理解しておくことは,子どものアセスメントを行い,対象児童の発達段階に見 あった指導内容を考える際,重要となる。そして,そのことは,発達と教育との関連で抱えて 授業内容 いる問題や障害がもたらす困難への指導を発達的視点から検討する際の手がかりとなる。 この授業では、発達のしくみ,発達段階を踏まえながら,乳幼児期から学齢期までの発達の道 すじについて概説する。その上で,代表的な心理検査(発達・知能検査)の概説とその解釈等, 知的障害や関連する障害児の心理アセスメントの実際について,事例を通して講じる。 授業の位 置づけ 1.乳幼児期から学齢期(9,10歳頃まで)の子どもの発達のプロセスについて学び,年齢 ごとの子どもの発達の特徴を理解し,発達的視点から子どもの実態を把握することができる。 授 業 の 目 2.障害を持つ子どもを理解するために、学校や相談機関で使われている検査の種類や結果の 標 見方がわかる。 3.発達・知能検査結果の解釈を理解した上で,指導・支援計画を考える上で必要となる子ど もの発達的特徴を理解することができる。 1.子どもの姿や行動,あるいは,発達・知能検査の結果から,発達的な視点で子どもの発達段 到達目標 階を把握することや心理アセスメントができる。 2.実際に行われている心理アセスメントの結果の解釈や仮説を考えることができる。 3.標準的な発達・知能諸検査について基本的な説明ができる。 1.ガイダンス,イントロダクション 2.発達,障害とアセスメント 3.生後6,7か月までの発達的特徴と発達診断 4.生後6,7か月以降〜1歳半頃までの発達的特徴と発達診断 授業計画 5.1歳半頃の発達的特徴と発達診断 6.2歳〜3歳頃の発達的特徴と発達診断 7.4歳頃の発達的特徴と発達診断 8.5〜6歳の発達的特徴と発達診断 9.7〜9,10歳の発達的特徴と発達診断 10.知的障害児の発達診断と指導の手がかり(新版 K 式発達検査2001を用いて) 11.知的障害関連障害(ASD 児)の発達診断,アセスメントと指導の手がかり(1)(新版 K 式 発達検査2001を用いて) 12.知的障害関連障害(ASD 児)の発達診断,アセスメントと指導の手がかり(2)(WISC-Ⅲ 知能検査を用いて) 13.知的障害関連障害(LD・AD/HD 児)の発達診断,アセスメントと指導の手がかり(3) (K-ABC を用いて) 14.アセスメントの実際ー事例検討 15.テスト 成績評価 授業時に提出する感想,レポート課題,テストによって,総合的に勘案する。 学習指導力 年間指導計画や単元全体の内容を見通した保育指導案・学習指導案を作成する。 特別な支援を必要とする子どもに対して、適切な指導や支援の在り方を把握する。 ・個々の 教職チェ ックリス ト 子どもの特性と環境ごとに生じうる困難性についての理解、アセスメントの基礎知識と代表的 な検査方法の活用、特別支援教育に関連する指導方法 子ども(幼児・児童・生徒)の理解 子どもの心を捉える教師の指導・支援の在り方(共感的理解、受容的態度等)についておお よそ理解する。 LD、ADHD、自閉症などの発達障害や、特別なニーズを持つ子どもに対して、どのよう な理解と支援をしていけばよいのかについて考える。 「教育と保育のための発達診断(白石正久・白石恵理子著)全障研出版部」 テキスト テキストにそって講義を行うので,必ず入手すること。初回授業で購入などの指示をする。 テキストと DVD 教材で授業をすすめる。 白石正久(2011)やわらかい自我のつぼみ 全障研出版部 参考文献 授業中適宜紹介する。 オ フ ィ ス ・ ア ワ 金曜日 2講目 A601 小渕研究室 ー 備考(履 修 条 件 ・ 本講義は,特別支援学校教員免許取得および教育実習参加の必修科目である。 履 修 上 の 全ての課題の提出をもって成績評価の対象とする。 注意等)
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