5月 特別勉強会 「もっと知りたい“犬”のこと! Vol.2 健康管理編」 ~もくじ~ Ⅰ 健康管理 1、病気のシグナル 2、遺伝性の病気 3、事故の危険 4、老化と認知症 Ⅱ 栄養素と食事 1、犬に必要な栄養素 2、食事について 3、食べさせてはいけないもの? ※ 参考文献 「イラストでみる犬学」 林良博 「愛犬のための症状・目的別 栄養辞典」 須崎恭彦 「犬も平気でうそをつく」 スタンレー・コレン ------------------------------------------------------------------------------------------------------------ 1 Ⅰ 健康管理 1、病気のシグナル 自分のパートナー犬とできるだけ長く活動する為には、健康状態を見極める力が必要。 ちょっとでもおかしいと気付いたら、獣医師に状況を正確に伝える事が大切です。 まずは代表的なチェック項目を。 =チェックリスト= <シグナル> 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 チェック 毛づやが悪い お腹が異常にふくれている 呼吸が荒い まっすぐ歩けない、段差を飛び上がれない 怒りっぽくなった。 体にイボのようなものができた。 手足を頻繁になめる お尻を頻繁になめる 体を頻繁になめる・体をひっかく 物にぶつかるようになった 耳をひっかく・耳が臭い お尻を擦る 衰弱している 体臭が気になる 足をひきずる 目をこする 寝てばかりいる 散歩に行きたがらない フケ・脱毛 口臭がする 目ヤニ・涙やけ 肥満 食べているのにやせていく 寄生虫(ノミ・ダニ)がつきやすい 下痢 便秘 歯が抜ける・歯ぐきから血が出る オシッコが赤い、頻繁、しゃがんだのに出ない あまり食べないのに太っている 血便 咳をする リンパ節がはれている 食欲不振・食事ムラ 触れられるのを嫌がる 2 <疑われる病気> 2、遺伝性の病気 遺伝性先天的疾患は、 おきましょう。 才前後に表れる場合が多い。成長期の代表的な疾患を知って ・膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう) ひざの骨が内側や外側にはずれてしまう病気のひとつで、小型犬に多い。生後数年は痛みを感 じない事も多いが、獣医師による身体検査で分かる。中年期以降に炎症が起きたりひどくなる と、歩けなくなる事もある。できれば、早めの対策を(完治は外科手術が必要) (症状) ・股関節形成不全(こかんせつけいせいふぜん) 股関節が浅いため、大腿骨の先端が脱臼しやすい状態。大型犬に多い。痛みを伴い歩けなくな る事も。ほとんどが遺伝性だが、成長期に急に体重が増えすぎたり、骨を支える筋肉の発達が 悪いと、関節に負担がかかり発症する事もある。 (症状) ・大腿骨頭壊死症(だいたいこつとうえししょう) 生後6~1年くらいに発症する事が多く、大腿骨の頭の部分が変形したり壊死してしまう病気 (症状) ・停留睾丸(ていりゅうこうがん) 睾丸が腹腔にとどまったままだったり、腹壁までしか下りず陰嚢にきちんと入っていない状態 で腫瘍化しやすい。 (症状) ・乳歯遺残(にゅうしいざん) 乳歯に重なって永久歯が生えてくる。小型犬に多く見られる。歯垢が溜まりやすく歯並びにも 支障をきたす事がある。歯周病の原因にも。 (症状) 3 3、事故の危険 オーナーの不注意から起こる死亡につながる不幸な事故。犬は生涯、幼児と同じと思って対応す る必要があります。 ・誤飲 若いゴールデンレトリーバーなどに多い。誤飲する可能性のあるものは、 対策⇒ ・散歩中のケガ、交通事故 出会い頭や他の犬との咬傷事故、突然の飛び出しによる交通事故が増えている。 対策⇒ ・ベランダからの落下事故 小型犬がベランダの手すりをすり抜ける事故が急増。 対策⇒ ・熱中症 某テレビ局情報番組の看板犬がクーラーの切れた車内で熱中症になり死亡。 対策⇒ 他にも、 4、老化と認知症 4、老化と認知症 老化による認知症。最近では 10 才以上の犬の %が認知症だと言われている。 犬の脳年齢で学習能力が低下しだすのは・・・・ 超大型犬 大型犬 中型犬 小型犬 ~ ~ ~ ~ 才 才 才 才 よく見られる症状・・・・ 老化を抑えるために・・・ 抗酸化作用のある 、 を与える 感覚的な刺激( ・ ・ をとおして)を与える → 問題解決や取捨選択の機会を増やす → 4 Ⅱ 栄養素と食事 1、犬に必要な栄養素 5 大栄養素( ・ ・ ・ ・ )プラス ( )エネルギー補給、疲労回復、脳の活性化、解毒作用の促進 ( )エネルギー貯蔵、動脈硬化予防、生活習慣病予防、脳の機能維持 ( )成長の促進、脳の活性化、精神安定、免疫力向上 ( )便秘解消、生活習慣病予防、肥満防止 が不可欠 2、食事について 必要な栄養素が含まれるフードと「水」がとても大切。 <フードの種類と特徴> ・ドライフード 水分の含有率が 以下のカリカリのもの。水分が少ないので日持ちするため、主食としては 最適なフード。その一方で水分 以下というと、人間の食べ物では とほぼ同じ。 これだけでは水分不足なのでしっかり水分を摂らせる必要あり。 ・ウェットフード 水分含有率が %以上。ドライと比べると日持ちがしない。 「カロリーが高そう」なイメージがあるが実際は水分が 7 割以上のため、カロリーはドライの 程度。ダイエットが必要な犬には適している。 また風味が強く食い付きが悪い時にも適しており、水分を補う事もできるフードです。 ・おやつ しつけ用や歯磨きガムまで色々な用途や種類があるが、おやつもカロリーを含むので上げ 過ぎには注意が必要。 目安は、一日のカロリーの中の %以下で与えましょう。 ・手作り食 自分で作るため、原料に何が使われているか、添加物の有無が分かる。またアレルギー症状の 緩和や、足りていない栄養素を補う事もできる。ただし、栄養素の理解が必要で手間もかかる。 ドッグフード成分は身近な食品で代用が可能。 ※別紙①参照 5 <水の必要性> 老廃物を体の外に出す為には充分な水分を取って代謝を上げる必要がある。 水分が不足すると、 、 、 、 、などのリス クが上がる。 その為、特にドライフードのみの犬には、充分な水分を取らせるよう意識が必要。 3、食べさせてはいけないもの? ・香辛料 → ・チョコレート → ・甲殻類 → ・ネギ類 → ・消化器を傷つけるもの → (誤解のあるケース) ・ミネラルウォーターを飲むと結石症になる? → ・キシリトールを食べると肝臓病になる? → 6
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