12 月の管理 JA 山 口 大 島 指導販売部 柑橘 1、今年の傾向 JA 山口大島調査 糖酸分析表 本年は昨年同様に糖高、酸高傾向とな っています。着色は園地、樹によりバ ラツキが多く 区分採収を行って品質 を揃えましょう 貯蔵管理を徹底して貯蔵中の品質低下 を防ぎ、選別出荷を徹底して下さい。 ◎ 収穫・貯蔵 H16 H17 H18 糖 9.7 10.6 10.8 酸 1.01 1.12 1.19 大津4号 糖 酸 10.7 0.94 11.8 1.06 11.3 1.19 H19 11.5 1.22 12.5 年度 普通 1.30 青島 糖 10.0 10.7 10.9 酸 0.90 1.16 1.18 12.0 1.25 *18・19年は一斉分析(11 月 13 日)の数値 *15~17年は定点分析(11月20日) ●みかんは8分着色の果実から区分採収、区分貯蔵をする。浮皮果の発生が懸念される 場合は早めに収穫して下さい。 ●伊予柑は外周部の 7 分以上着色の進んだものから収穫し、その後内成り等の着色の遅いも のを収穫する。収穫が 12 月中下旬となるので、低温等気象状況に注意して収穫する。 ●みかん、伊予柑ともハサミ傷・軸長等が腐敗の原因となるので丁寧に収穫して下さい。予 措がかけて貯蔵に入りますが、貯蔵中は適宜庫内の点検、換気を行って腐敗果等を除去し て下さい。 2、薬剤散布 時期 散布目的 12 月下旬 ~ 1 月上旬 薬剤名 機械油乳剤(95%) 40 倍 又は 80 倍 カイガラムシ アタックオイル 又は ミカンハダニ ハーベストオイル 80 倍 樹勢回復 尿素 樹勢を回復させ翌年の着花を促進 するため、収穫後、2~3回(1週 間間隔)尿素の葉面散布をおこない ましょう。機械油等に混用は可。 500 倍 ● ミカンハダニの・カイガラムシ防除は、冬季のマシン油散布が基本です。特に、 ハダニは枝の分岐部で越冬するので、樹の内部に十分かかるよう散布して下さい。 ●特にカイガラムシ(ヤノネ・サンホーゼ等) ・ミカンナガタマムシの防除は、機械 油乳剤(95%)40 倍を散布する。 3、 「せとみ」の管理 ◎生育状況(大島柑橘試験場 11 月 20 日) “ . 12 .7(過去 5 年間では最高・昨年は 12.5) 酸 2 23(昨年は 1.90) 収穫時予定(2月上~下旬) ※果実分析を実施し、減酸状況に応じて収穫します。 一斉分析日 12 月 13 日(木) ・1 月 15 日(火) ・・・予定 ※減酸対策・・・無降雨の状態が続いています。酸高傾向なので、12月上中旬気温が 下がらない内に潅水を実施しましょう。 糖度 ◎防寒、防鳥対策 ○ 低温による被害の回避、また鳥の被害を防ぐため糸張りや果実の袋かけを実施する。 また、防寒対策に樹体被覆(サニーセブン・コモ等)をしましょう。 ○ (袋かけ)+(樹体被覆)も有効です。 【袋の種類の特性】 品名 保温効果 袋掛けの時期 着色への影響 サンテ × 着色前から可能 白色で光を通すので影響が少ない 一重袋 △ 着色前から可能 白色で光を通すので影響が少ない 二重袋 ○ 7分程度着色してから 光を通さないので若干の影響あり ※サンテは保温効果がないので、寒害のおそれのある園地は、二重袋を被覆する。 ※被覆する場合は、袋かけ前に腐敗防止剤(トップジン M)を散布する。 4、デコポンの管理 マイナス2~3℃で低温障害が発生するので、防鳥対策もかねて袋かけを実施しましょう。 袋かけの前には腐敗防止剤を散布して下さい。 (袋の種類の特性・参照) ※「せとみ」同様に果実分析を行ないますので、果実を提出してください。 落葉果樹 時期 梅 12 月 キウイフルーツ 12 月上旬 カキ 12 月中旬 作業内容 ・越冬病害虫、カイガラムシ防除 石灰硫黄合剤 7 倍 ・苦土石灰の施用 2~3袋(10a 当たり) ・剪定…12 月から樹液の流動が始まる 2 月上旬までに行いましょう 1㎡当り結果母枝数は3本程度にしましょう ・土壌改良剤(ヨウリン)の施用 1袋(10a 当たり) ● 野菜 作物 作業内容 ハクサイ 頭をおさえてみて、硬く締まっているようなら収穫できます。畑で貯蔵する 場合は外葉を縛ることで結球が進み、寒さにも強くなります。早めに縛ると アブラムシの巣になりやすいので、初霜が降りてからおこないましょう。 ダイコン 上に向って勢いよく伸びた葉が開き気味になり、外葉が垂れるようになった ら収穫できます。収穫が遅れるとす入り(空洞化)しますので収穫遅れに注 意しましょう ジャガイモ 収穫は霜で茎葉が枯れた後に行います。収穫後は日陰でよく乾かし、段ボー ル箱などに入れて冷暗所で保存すれば、半年くらいはもちます。
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