研究・最前線 研究・最前線 レーザカテーテルを用いる心腔内不整脈治療 器の開発:光増感反応を用いた治療 a 慶應義塾大学大学院工学研究科,b 株式会社アライ・メッドフォトン研究所 荒 井 恒 憲 a,b、伊 藤 亜 莉 沙 a 因する副作用の問題がある。最も頻度の高い副作 1 背景:心房細動 用は、心タンポナーデの発生であり、内腔より心 頻脈性の不整脈はその成因が最近になって綿密 筋の高周波通電による熱凝固を行うときに、組織 に理解されるようになり、この 10 年間で治療技術 内で突沸が生じる現象(pop)より、心筋壁が飛ば 開発が一気に盛んになってきた。特に我が国で 72 され穿孔が生じるものである。この副作用の発生 万人、米国で 223 万人の患者数がある心房細動に 率は 1 ∼ 2 % である。この他に温度上昇によって 1) 関しては 、1998 年に肺静脈∼左心房移行部で生 血液が凝固塊を作りそれによる塞栓が発生したり、 じる異常興奮が原因で、肺静脈の電気的隔離が有 周囲組織温度上昇によって左心房と近接する食道 2) 効であることが明らかになり 、薬物療法との大 3) に食道瘻を形成したり、横隔膜神経に重い障害を 規模比較試験の結果 、高周波カテーテルアブレ 生じたりする。これらの副作用は総計で 3 ∼ 5 % ーションの有効性が明らかになったことから適用 5) であり 、高頻度とは言えないが、レートコント が一気に進んだ。心房細動患者は左心耳血栓によ ロール、リズムコントロール薬剤による薬物維持 って、年間 5 % が脳梗塞を発症する危険性がある 療法も可能な疾患であるので、積極的な根治治療 4) ことから 、患者 Quality of Life の確保、ならび であるカテーテルアブレーションにおいては副作 に国民医療費抑制の観点からその治療の重要性は 用発生率を抑制したより安全な治療が必要である。 論を待たない。 高周波アブレーションカテーテルによる電気伝 導遮断の副作用に関して図 1 にまとめた。高周波 2 光増感反応を用いた電気伝導遮断:着想と デザイン、実証 アブレーションは心腔内で単極性の電気メスで心 筆者らがこの着想を得たのは、癌に対する 筋に組織熱凝固を起こすものであり、熱発生に起 Photodynamic Therapy(以下 PDT)の基礎研究 からである。筆者らは、光感受性薬剤投与後早期 の PDT における最適な励起光強度を研究するうち に、高放射照度のパルス光に対しては浅部の PDT Pop(突沸)>心タンポナーデ1.31% が生じず、深部のみで治療が生じる逆転現象を発 6) 見した 。数年の研究で、この原因は光感受性物 急性浮腫 肺静脈狭窄0.29% 脳梗塞0.23% 質の吸収飽和現象と、急激な一重項酸素産生によ る浅部血管の一過性血流閉止現象によるものであ 左房-食道瘻0.04% ることが分かった 7,8) 。要するに強い PDT の条件 では治療が途中で止まる部分が出てくる。他の研 食道 究でも腫瘍組織では血管の内皮機能が未熟で血管 横隔膜神経麻痺0.17% 断面がいびつで血流速も遅いことから、PDT の施 図 1 高周波アブレーションカテーテル(現行法)による副作用と 5) 発生頻度。数字は文献 より引用。 58 Medical Photonics No.8 行中に閉止する現象が観測されており、均一な PDT を起こすには、弱い励起条件あるいは血流回 レーザカテーテルを用いる心腔内不整脈治療器の開発:光増感反応を用いた治療 復を待つ間歇照射による励起などを採用する必要 して永続的な電気伝導遮断達成を意図した。癌治 があった。筆者らは、血管内皮が正常で血流速も 療の PDT では十分な Drug Light Interval を経て 速い健常血管では安定した PDT を起こせることか も十分な光感受性物質濃度を得るように多くの光 ら、健常組織を治療対象とする治療を探索した結 感受性物質を投与したが、静脈注射から短時間の 果、血流豊富な心筋を対象とする電気伝導遮断に うちに治療を行うのであれば光感受性物質投与量 PDT を使用する着想を得た。 は減らすことができ、術後の遮光入院期間を抑制 カテーテルアブレーションによる心筋電気伝導 できる。さらに光感受性物質として、静脈注射後 遮断では、電気生理学的検査をリアルタイムに行 速やかに間質中に分布し、排泄性が速い水溶性の い、治療中に治療効果判定を行っている。したが Talaporfin Sodium を選定した。この物質は光増 って即時的に心筋電気伝導が遮断でき、かつ永続 感反応の量子収率が 0.77 と高く、十分な一重項酸 的に遮断効果が続くことが必要である。また、心 素産生を起こすことができる。量子収率が高い原 筋細胞・組織には光感受性物質の特異的な集積性 因は大きい一重項吸収係数と長い励起三重項寿命 が無いから、薬剤投与後光照射まで集積を待つ時 にある。さらにこの物質は Laserphyrin として早 間(Drug Light Interval)を設定することは意味 期肺癌治療薬として認可されているので、基本的 を持たない。従来の PDT では、主にアポトーシス な薬剤としての安全性が担保されている。 ® による穏やかな細胞死を惹起し、光感受性薬剤の Ca2+ イオンの蛍光指示薬である Fluo-4AM を用 腫瘍集積性を用いた選択治療が行われていた。し いて共焦点レーザ顕微鏡下の光増感反応を心筋細 たがって、即時的な治療効果を発現するには新し 胞に対して行って確認したところ、イオンチャネ い治療のデザインが必要になる。図 2 に本治療の ル障害が光照射数 s で起こり、その後細胞膜障害 運用構想と治療作用に関してまとめた。筆者らは、 によって細胞壊死に至ることが分かった 9) 。細胞 光感受性物質投与早期、すなわち同物質が細胞内 膜障害によって、細胞が膨化しブレブを形成して よりも細胞外(間質腔)に分布しているタイミン いる状況を図 3 に示す。 グでの光増感反応を治療に用いることにした。こ 急性電気伝導遮断効果はラット右心室壁を使っ の様なスキームを用いることで、細胞の外側から た ex vivo 実験で、慢性効果はラット房室結節を用 イオンチャネルを障害し即時的な電気伝導遮断を いた in vivo 実験で実証された 10,11)。さらにレー 達成するとともに、細胞膜破壊による壊死を起こ ザカテーテルを試作してカテーテルインターベン 経カテーテル的に レーザ光を照射 Protocol Talaporfin sodiumを 静脈注射で投与 即時的な 電気電動ブロック 薬剤は細胞外に 高濃度で分布 Reaction 電気生理学的モニタ で治療を判定 細胞外で 一重項酸素が発生 永続的な 電気電動ブロック ネクローシス 膜障害 イオンチャネル障害 時間経過 図 2 静脈注射早期に施行する光増感反応を用いた電気伝導遮断法の運用法とその作用。(後述の様にほぼ全部が前臨床で実証されている。) Medical Photonics No.8 59 研究・最前線 図 3 Talaporfin sodium を用いた光増感反応前後の Fluo-4 蛍光 画像。左は光増感反応前、右は増感反応後の所見を示す。 ション下での運用実験を行って、急性・慢性の効 果を実証している。したがって、図 2 の内容に関 しては、前臨床段階として、現在までにほぼ完全 に調査が完了している。 3 図 4 試作レーザカテーテルの状況。 左図:先端操作性と先端からのレーザ放射状態を示す。直径は 7Fr.で先端に複数の電極を有する。 右上図:心筋組織に ex vivo で 670nm 光を照射している状態。周囲は生理食塩水である。脱血 心筋では光の侵達長は実際の組織と異なる。 右下図:試作レーザ カテーテルの全景。全長は 4m である。 レーザカテーテルを用いた インターベンション下での治療模擬 は 180 度以上、回転操作のためにカテーテル全体 3.1 レーザカテーテル のトルク伝達性が必要である。曲げ方向は一方向 レーザを血中で照射できるカテーテルは 1980 が普通だが、二方向のカテーテルも開発されてい 年代後半にレーザ血管形成術において盛んに研究 る。先端には治療評価のためにバイポーラ電位を された。この血管内カテーテルの基本は、ガイド 計測するために複数の電極を装備する必要がある。 ワイヤアドバンス方式によって血管内腔の走行方 筆者らの治療手段は光増感反応であるから、レー 向を確保しつつ、ガイドワイヤに沿わせて各種デ ザを照射できる構造を有し、先端操作性と回転性 バイスを挿入するものであった。血管の内腔直径 を持ち、先端のバイポーラ電位を計測するカテー は 3 ∼ 8 mm であって病変長さは 5 ∼ 200 mm で テルを新たに開発する必要がある。 あるから、治療空間は細長い。一方筆者らが取り 図 4 に試作したレーザカテーテルの一例を示す。 組んでいる不整脈の治療器では主たる治療領域は 現在までに数種類の試作を繰り返しており、この 心房で、心房細動では左心房、心房粗動では右心 タイプは科学技術振興機構のベンチャー創出推進 房で運用する。この空間は高さ 40 mm、幅 60 事業(#1905)中に試作したものである。基本的 mm、前後厚み 25 mm 程度と、直径 7Fr(2.33 な構成はほぼ同じである。 mm 直径)のカテーテルにとっては広い空間であ って、その広い腔の中でガイドワイヤを使用せず * 3.2 動物運用実験 に 、長さ 60 cm におよぶ long sheath 先端を基準 試験対象は家畜豚あるいはハイブリッド犬の三 点とし、先端からアブレーションカテーテルデバ 尖弁輪周囲である。具体的には上大静脈より右心 イスを繰り出して運用する。したがって、心腔内 房内に 20 極(双極電極 10 組)を有する電極カテ の治療カテーテルの操作性とは、ロングシース先 ーテルを挿入し、先端を冠状静脈洞に挿入するこ 端から半径数 cm の空間内腔に対する接触性の確 とで、電極カテーテルを三尖弁輪に沿うように設 保であって、曲率半径は 10 ∼ 30 mm、最大曲げ 置する。冠状静脈洞寄りの電極より洞調律より速 脚注 *:一部の肺静脈隔離術専用のバルーン型アブレーションカテーテルではガイドワイヤを使用する場合もある。 60 Medical Photonics No.8 レーザカテーテルを用いる心腔内不整脈治療器の開発:光増感反応を用いた治療 2 治療薬のヒトに対する投与量 40 mg/m における 濃度と同等になるように調整した。遮断が生じる と向かって右回り旋回していた伝搬電位波形が、 逆側より回り込む左周り伝搬に変化する。また、 遮断部位の両側からの differential pacing を行い、 完全な両方向性の電気伝導ブロックを証明してい る。既に急性実験二十例以上、慢性実験数例以上 を行い良好な結果を得ている。 豚右心房内解剖学的峡部にレーザカテーテルにより光増感反 応を起こしている X 線透視正面像。 上大静脈から挿入してある電極カテーテルの下向きの弧は三尖弁 輪に沿っていて、先端は冠状静脈洞内にある。 世界のレーザアブレーションカテーテル 4 と株式会社アライ・メッドフォトン研究 所の取り組み 図5 2011 年 5 月における世界のレーザアブレーショ ンデバイスの諸性能を表 1 にまとめた。手技の簡 易化を狙って肺静脈隔離術(Pulmonary vein isolation: PVI)に特化したバルーン形状ないしは いペーシングを行い、三尖弁輪を沿う電位伝搬波 環状形状のデバイスと、従来型の操作性のあるア 形を他の電極より測定した。ここで、解剖学的峡 ブレーションカテーテルに大別される。前者は特 部に下大静脈より挿入したレーザカテーテルを押 に欧米医師の操作手技が未熟であることを受けて、 し当ててレーザ照射した。このモデルはヒトの心 心房細動治療(特に発作性)の大部分を治療に有 房粗動治療と同様のカテーテル手技である。図 5 効とされる PVI のみを簡単に行うデザインであ はその状況(正面視透視像)を示す。Talaporfin る。我々の開発している光増感反応による心筋電 sodium は動物の代謝速度において治療時に血漿中 気伝導遮断では、従来型の操作性のあるアブレー 濃度が 20 ∼ 25 µg/ml すなわち、現行の早期肺癌 ションカテーテルの運用形態をとっても、完全な 表1 2011 年 5 月における、世界の不整脈アブレーション治療器性能比較。 開発品 現行標準 装置名称 Arai MedPhoton PDT Ablator Biosense Webster ThermoCool Medtoronic Multi-Electrodes Medtronic Arctic Front Cardiofocus Laser Balloon new Cor 治療原理 PDT酸化作用 45℃以下 RF熱作用 RF熱作用 冷凍融解治療 レーザ熱作用 980nm/ レーザ熱作用 1064nm/ 点状 操作性あり 点状 操作性あり PVI用、中隔用、 後壁用 PVI専用 円周状 PVI専用 円周状 点状 操作性なし 深度制御 接触照射 各種光モニタ 生食環流(open type)、6穴 Phase制御で凝固 深度制御 血流冷却 熱伝導による冷凍 二重バルーン Non-Compliant Bal 内視鏡ガイド、 レーザービーム操作 Compliant Balloon 食道内光モニタ 前臨床(豚、犬) 臨床研究予定 EU、USA、Japan EUで臨床研究 15,000例 EUで臨床 研究 FDA P-III EUで臨床研究 FDA P-II 前臨床 臨床研究数例 熱作用によらない 唯一の方式。 副作用の劇的抑制 が期待される。 4-10mmの治療深度。 適応拡大の期待。 Pop減るも、周囲副 重大な血栓形成、 作用減らず。 塞栓の危険が高い。 生食注入過大。 多穴(56)で生食注 を注入を半減(<15mL /s)させたSF型を投入。 施術コンセプト 運用デザイン 現状 利点、欠点 副作用減らず 施術時間長い 15Fシースで血腫など 副作用減らず のトラブル 16Fシースで血腫など 複雑で高価 のトラブル PV ostium内での拡張がPV stenosisなどの 障害の危険大 写真は各社カタログによる。newCorはHeart Rhythm 2011における展示会写真。 Medical Photonics No.8 61 研究・最前線 遮断ラインを作成できると期待されることから、 発に複数の企業の参画が必要で、従来の大学の産 他の不整脈治療や持続性の心房細動治療にも適用 学連携、具現化プロセスの枠組みに入りきらない。 可能な在来型のカテーテルデザインとしている。 そこで、筆者らは、2009 年 8 月科学技術振興機構 現行標準は Irrigation Catheter であって先端の の支援を受けて、大学発ベンチャー株式会社アラ 生理食塩水灌流孔を多くするとともに、生理食塩 イ・メッドフォトン研究所を設立した。現在、医 水流量を減少させる傾向にある。多孔化は、より 療機器メーカとしてフクダ電子株式会社、その他 先端部表面を効率的に冷却し、血栓形成を減少さ 複数の企業の協力・支援を株式会社アライ・メッ せる狙いがあると思われる。冷却が無いものに比 ドフォトン研究所が受けて研究を推進する枠組み べて安全に使用できる様になったが、組織を熱凝 を作り、2010 年 4 月からは民間型の研究開発とし 固温度以上に加温することには変化はなく、深部 て、株式会社アライ・メッドフォトン研究所と慶 発生の突沸現象の報告もある。レーザを用いたア 應義塾大学荒井研究室、および慶應義塾大学医学 ブレータは(筆者らの開発品含まず)、レーザを熱 部呼吸循環器内科の共同研究として進行させてい 源とする熱凝固装置であって、基本的には高周波 る。我が国の医療機器開発は診断器に偏り、治療 通電加熱と同じである。この他に、佐竹らが長年 器、特に先進的な治療器は日本製が殆ど無い。こ 取り組んでいる RF 加熱によるバルーン型のアブ の様な中で、大学発の治療技術の具現化の一例と レータがある。こちらはバルーンの熱伝導で組織 して、我々の取り組みをご理解頂き、暖かいご支 を熱凝固する。冷凍融解療法を応用したクライオ 援を賜れば幸いである。 アブレータでは同じく熱伝導を用いて心筋組織を 冷凍し、融解時の細胞膜破壊を使う。これらの新 規デバイスはそれぞれ長所を持っているものの、 詳しく調べると全面的に現状の Irrigation Catheter に勝るものはまだ無いと言える。 一方、筆者らの光増感反応を用いた電気伝導遮 断装置は、0.2 W 以下の赤色レーザ照射で完全な 電気伝導遮断が得る。これは、現在の高周波カテ ーテルアブレーションの 0.5 % にも満たない投入 パワーであり、仮に全部熱化したとしても熱発生 が現状の 0.5 % 以下であることを意味している。 事実、光増感反応を用いた電気伝導遮断では照射 領域に熱損傷や浮腫発生が無く、副作用が抑制で きる確実な電気伝導遮断法として、現行の 参考文献 1)小川 聡ら、Jpn. Circ. J., 72(Suppl. IV), pp.1581-1638, 2008 2)Haissaguerre M. et al., N Engl. J. Med., 339, pp.659-666, 1998. 3)Comm A. J. et al., Eur. Heart J., 31, 2369-2429, 2010. 4)Wolf P. A. et al., Stroke, 22, pp.983-988, 1991. 5)Cappato R. et al., Circ. Arrhythm. Electrophysiol., 3, 32-38, 2010. 6)Omori S. et al., Lasers Med. Sci., 20, pp. 213-223, 2004. 7)Omori S. et al., Lasers Med. Sci., 21, pp. 54-61, 2005. 8)Omori S. et al., Rev. Laser Eng., 35, pp. 180-186, 2007. 9)Ito A. et al., IEEE Trans. Biomed. Eng., 57, pp. 488-495, 2010. 10)Ito A. et al., Photochem. Photobiol., 87, pp. 199-207, 2010. 11)Ito A. et al., Lasers Surg. Med. 43, pp.984-990, 2011. Irrigation Catheter および世界で開発されている 他のデバイスと十分競合でき、性能で勝る可能性 が高い。 治療器を開発するのは大変な困難がある。開発 リスクが高い上に、開発期間が長い。臨床研究、 治験、さらには審査・承認のプロセスもある。ま た、今、筆者らが取り組んでいる、薬剤とカテー テル、レーザ装置を組み合わせた治療システムに 荒井 恒憲(あらい つねのり) 慶應義塾大学 大学院 工学研究科 基礎理工学専攻 物理情報シ ステム専修 教授 株式会社アライ・メッドフォトン研究所 取締役会長 関しては、最新医療機器のトレンドと言われてい るが、取り組みが難しく成功例は極少数である。 このような薬剤・医療機器の複合システムでは開 62 Medical Photonics No.8 伊藤 亜莉沙(いとう ありさ) 慶應義塾大学 大学院 工学研究科 基礎理工学専攻 博士課程
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