「ギグバチ」「ギグバド」と呼ばれる魚について 調べて

近所の沼に生息しているナマズに似た魚で「ギグバチ」「ギグバド」と
呼ばれる魚について調べて欲しい。
この魚の正式名称は「ギバチ」と思われる。
『宮城県百科事典』p259 に「ギバチ」の解説として写真(白黒)と「なまずに似て
うろこはなく、8 本のひげと大きなあぶらびれが特徴である。15-20 ㎝ぐらいでつか
むとギーギーと鳴く。~ギギ科で方言ではギグ、ギグバチ。
」との記載あり。
他同様に『宮城の魚』p200 に写真(カラー)と地方名として「ぎんぎょ ぎくばち」
「ギギともそっくり」と解説されている。
『学研生物図鑑 魚類』p58、p209 に写真(カラー)と説明文の記載あり。
『広瀬川流域の民俗』の p48 では、「ジグバチ・ヂク・ギグ・ジジ(ギバチ)
」と記
載がある。
方言関連では『近世仙臺方言書 翻刻編』の p21 に「ぎくばち
キクバチカジカ クロカヂ
カノコトぎぎうの事不分」とあった。また、
「広瀬・名取川水系魚類相調査報告書」p90
には魚名の方言の項があり、中に「ギバチ(ギグバチ、ギグ)」とあった。
地元のサイカチ沼で見られた魚であるため、郷土資料の魚類を中心に調べた。その中
の『宮城の魚』を確認すると「ギバチ」
(地方名「ぎくばち」)についての記述があった。
確認のため『宮城県百科事典』で「ギバチ」の項を見ると、「方言ではギグ、ギグバ
チ」との記述があった。
「地方名」
「方言」とあるので、方言や民俗関連の資料も調べた。
また、同じ魚を指すと思われる「ギグバド」については、インターネットで検索して
もヒットせず資料にあたっても記述をみつけることができなかった。
参考資料
『宮城県百科事典』 河北新報社/編 1982 年
『宮城の魚』 マリンピア松島水族館/編 河北新報社 1995 年
『学研生物図鑑 魚類』 学研 1990 年
『広瀬川流域の民俗 調査報告書第 9 集』 仙台市歴史民俗資料館 1990 年
『近世仙臺方言書 翻刻編』 菊池武人/著 明治書院 1995 年
『広瀬・名取川水系魚類相調査報告書』 中村守淳/著 仙台市 1976 年