平成23年度(2011年度) 「空の日」中学生海外主要空港派遣事業 目 次

平成23年度(2011年度)
「空の日」中学生海外主要空港派遣事業
目
1.はじめに
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2.派遣者および引率者
3.7/25 ~ 30
4.研修写真
次
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
スケジュール一覧
1
1
・・・・・・・・・・・・・・
2
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
3
5.研修レポ-ト
○大きな夢を持てた研修
真仲 泰成
河内町立河内中学校3年 ・・・・・・・・ 15
○「空の日」中学生海外主要空港派遣事業に参加して」
潮田 莉穂
河内町立河内中学校3年 ・・・・・・・・ 17
○将来に繋がる経験
根本 恵里花
香取市立佐原第三中学校3年 ・・・・・・ 19
○「夢」が叶った海外研修
鈴木 一平
香取市立佐原第三中学校2年 ・・・・・・ 21
○飛行機が飛ぶまで~カナダ・アメリカ航空研修~
鑓田 晴南
富里市立富里北中学校3年
・・・・・・ 23
6.引率者より
大畑 慶祐
成田国際空港㈱ ・・・・・・・・・・・・・・・ 26
上野 友子
添乗員 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 27
編集後記
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 28
7.「空の日」中学生派遣事業一覧 ・・・・・・・・・・・・・・・ 29
※「空の日」の記念プログラムの一環として1994年に開始された中学生主要空
港派遣事業は今年度で18回目となり、385名の皆さんが参加されました。
1.はじめに
国土交通省や関係各社及び各団体が一体となって設立する「空の日」・「空の旬間」実
行委員会では、「空の日」(9 月 20 日)記念事業の一環として、次世代を担う中学生を海外
主要空港に派遣し、空港や航空関連施設を見学することにより、航空と空港への関心と
理解を深めてもらい、視野の広い若者を育成することを目的として、1994 年度(平成 6 年
度)より“中学生派遣事業”を実施しています。また、その事業運営を財団法人日航財団
が担当しております。
この研修レポートは、2011 年度(平成 23 年度)の中学生海外主要空港派遣事業へ参
加した中学生が研修終了後に書いた作文を取り纏めたものです。
本年度は、5 名の代表中学生をカナダのバンクーバー、アメリカのシアトル・ロサンゼル
スへ派遣しました。航空関連施設見学(主要空港施設・ボーイング社工場、運航乗員訓
練所)と国際交流を 2 本柱とする海外研修で、中学生達は、航空や空港について考える
機会を得、現地の学生と国際親善を深めることができました。
2.派遣者および引率者
(1) 派遣者
氏名
1
マ ナカ
タイセイ
ウシオダ
リ ホ
真仲
2
泰成
潮田 莉穂
ネモト
エ リ カ
3
根本 恵里花
4
鈴木 一平
5
鑓田 晴南
スズキ
イッペイ
ヤリタ
ハル ナ
性別
学校名
学年
男
河内町立河内中学校
中3
女
河内町立河内中学校
中3
女
香取市立佐原第三中学校
中3
男
香取市立佐原第三中学校
中2
女
富里市立富里北中学校
中3
(2) 引率者
名前
所属
大畑
慶祐
成田国際空港㈱
同行
浜崎
明美
(財) 日航財団
リーダー
上野
友子
(財) 日航財団
添乗員
1
3. 7 月 25 日(月)~7 月 30 日(土)
13:15
スケジュール一覧
成田空港にて結団式、
空港施設見学
7/25
東京(成田)発
17:40 JL018 便にてバンクーバーへ
(月)
バンクーバー着
10:45 着後、空港施設・管制塔見学
専用バスにて市内見学(キャピラノ吊橋など)
バンクーバー泊
専用バスにてシアトルへ移動
バンクーバー発
シアトル着
陸路国境越え
10:00 ボーイング社エバレット工場見学
7/26
現地学生と昼食懇親会
(火)
Future of Flight(航空博物館)見学
専用バスにて市内見学(スペースニードル~セイフコフィ
ールド~パイクプレイスマーケット~チッテンデン水門)
シアトル泊
7/27
シアトル発
9:40
ロサンゼルス着
12:20
(水)
AA6796 便にてロサンゼルスへ
着後、機内食工場見学
昼食:エグゼクティブクラスの食事を試食
専用バスにて市内見学(サンタモニカ~センチュリー
シティ~ビバリーヒルズ~ハリウッド)
ロサンゼルス泊
7/28
ロサンゼルス
10:00
(木)
ANAベーカーズフィールド乗員訓練所見学
施設内にて昼食
ユニバーサルスタジオ見学
ロサンゼルス泊
7/29
(金)
7/30
(土)
出発前に、ロサンゼルス空港研修
ロサンゼルス
11:00
ロサンゼルス発
13:30
東京(成田)着
16:50 着後、解散式
JAL乗員と対面・ブリーフィング見学・空港施設見学
JL061 便にて東京(成田)へ
機内で客室乗員の話を聞く
2
機内泊
4.研修写真
第1日目
都
市
東京(成田)発
7月25日(月)
時刻
スケジュール
12:30
13:15
14:00
17:40
集合 チェックイン
成田空港にて研修結団式
空港施設見学
JL018便にてバンクーバーへ
10:45
午後
バンクーバーへ到着
空港施設・管制塔見学
空港研修終了後、専用バスにて市内見学
終了後、市内レストランにて夕食、ホテルへ
泊 EMPIRE LANDMARK HOTEL
VANCOUVER
――― 日付変更線 ―――
バンクーバー着
成田空港にて研修開始式
成田空港施設見学
成田空港から、バンクーバー(カナダ)空港へ(所要時間:9時間5分)
JL018便
3
バンクーバー空港でカナダへ入国 ~ バンクーバー空港施設 ・ 管制塔見学
バンクーバー市内見学 ・キャピラノ吊橋
4
第2日目
都
市
バンクーバー
↓
シアトル
7月26日(火)
時刻
10:00
12:00
14:00
15:00
スケジュール
専用バスにてシアトルへ移動
☆ 陸路国境越え
ボーイング社エバレット工場見学
現地学生と昼食懇親会
Future of Flight(航空博物館)見学
専用バスにて市内見学
終了後、市内レストランにて夕食、ホテルへ
泊 HOLIDAY INN SEATTLE
バンクーバー(カナダ)からシアトル(アメリカ)へ
陸路で国境を越える体験
朝食バイキング
5
ボーイング社エバレット工場見学
エバレット市にある世界最大の航空機製造会社であるボー
イング社のエバレット工場にてジェット機の製造過程を間
近で見学しました。
飛行機の部品は、日本やその他様々な国で造られ、この工
場に運び込まれることを学び、また、飛行機1機の製造に
多くの人々が携わっていることを実感しました。
日本航空に引き渡される直前の767の前で
現地学生(Kamiak High School)と昼食懇親会
6
Kamiak High School見学
Future of Flight(航空博物館)見学
7
シアトル市内見学
セイフコフィールド
パイクプレイスマ-ケット
スタ-バックス1号店 →
スペースニードル
チッテンデン水門
シアトルで有名なクラムチャウダ-
8
第3日目
都
市
シアトル発
ロサンゼルス着
7月27日(水)
時刻
9:40
12:20
午後
スケジュール
専用バスにて空港へ
AA6796便にてロサンゼルスへ
着後、機内食工場見学・機内食の昼食
専用バスにて市内見学
終了後、市内レストランにて夕食、ホテルへ
泊 MIYAKO HOTEL LOS ANGELES
シアトル空港からロサンゼルス空港へ(所要時間約2時間)
AA6796便
ロサンゼルス空港にて、機内食工場を見学
昼食:エグゼクティブクラスの食事を試食
記念品をいただきました
厳重な衛生装備で工場内見学
9
ロサンゼルス市内見学
アカデミー賞授賞式会場 コダックシアター
夕食:和食
アカデミー賞授賞作品
10
第4日目
都
市
ロサンゼルス
7月28日(木)
時刻
8:00
10:00
13:00
スケジュール
専用バスにて移動
ANAベーカーズフィールド乗員訓練所見学・昼食
専用バスにてユニバーサルスタジオへ
ユニバーサルスタジオ見学
終了後、市内レストランにて夕食、ホテルへ
泊 MIYAKO HOTEL LOS ANGELES
ANAベーカーズフィールド乗員訓練所見学
施設見学
訓練機の操縦席体験
シミュレ-タ-体験
11
ユニバーサルスタジオ見学
研修の振り返り・まとめ
最終日の夕食は、ステ-キ
12
7/29の朝食
第5日目
都
市
時刻
8:00
ロサンゼルス
ロサンゼルス発
東京(成田)着
7月29日(金)
13:30
翌日16:50
スケジュール
専用バスにて空港へ
着後、空港施設研修
JAL乗務員と対面・空港の仕事を見学
JL061便にて東京(成田)へ出発
東京(成田)へ到着
到着後、解散式
ロサンゼルス国際空港研修
JL061の乗員と対面
運航乗務員のブリ-フィング見学
13
空港の仕事 : チェックインから搭乗までの空港の仕事を見学
荷物の流れ
チェックイン
搭乗前の機内見学
機内食搭載
ロサンゼルス → 成田 : 客室乗務員の仕事を知る
14
JL061便
5.研修レポ-ト
大きな夢を持てた研修
河内町立河内中学校 中学3年 真仲 泰成
僕は、今回のアメリカ&カナダ研修で貴重な体験をし、様々な事を学ぶことが出
来、自分の将来の夢が変わりました。
成田国際空港では、関係者以外入れないエリアを見学することが出来、間近で飛
行機を見ることができました。目の前で見ると、思っていた以上に飛行機は大きく、
飛行機に初めて乗る僕は早く乗ってみたいという気持ちでいっぱいになりました。
そして、貨物機には窓がないこと、機体前方が開き荷物の積み下ろしをするという
事がわかりました。ノイズリダクションハンガーでは、飛行機が整備されている所
を見ることが出来ました。一機の飛行機を整備するには、数十人の整備士の方が必
要なことを知る事が出来ました。
バンクーバー国際空港では、入国審査を体験することが出来ました。審査前はす
ごく緊張しながら質問に答えられるように質問の答えを覚えましたが、審査の時に
は質問される事なく入国する事が出来、少しほっとしましたが英語で質問に答えた
かったような複雑な気持ちでした。
ボーイング社エバレット工場の見学では、747シリーズ、日本に帰るときに乗
った777シリーズ、そして最近ニュースでも話題の787シリーズの製造工程を
見ることが出来ました。 747シリーズの製造工程では、機体で発生した電気を
翼の先端にあるアンテナのところから少しずつ電気を出すことや、飛行機のジェッ
トエンジンから出る音が騒音にならないように、ジェットエンジンの前方に無数の
穴を開けて空気の壁を作り、後方をギザギザにすることによりエンジンからでる音
に流れを作り騒音を防ぐことを知る事が出来ました。
777シリーズでは、尾翼を見ることが出来、機体の部品は熱で溶かして接続す
るのではなく、ビスのようなものを使用し手作業で接続することを知ることが出来
ました。747シリーズと777シリーズは間近で製造工程を見ることが出来まし
た。製造工程ではまるで大きなプラモデルを作っていくかのように飛行機が完成し
ていく様子にすごく興奮し、そこで働くたくさんの人たちが素早く仕事をこなして
いく様はずっと見ていたい気持ちでした。でも、787シリーズは一般の見学コー
スと同じ所での見学でした。もっと近くで、他のシリーズとの違いやそこで働く人
たちを見てみたかったです。787シリーズは日本の製品が使用されている事や、
777シリーズまでは、窓のブラインドを下げてしまうと外の景色を見ることが出
15
来なかったけれど、787シリーズは窓の下にあるボタンを押すだけで窓の色が変
わり光を防ぐ事も出来るし、外の景色も楽しめるシステムが導入される事を知るこ
とが出来ました。僕たちも飛行機の中で、近くのお客さんにブラインドをおろして
ほしいと言われて、景色を見ることが出来なかったので、今度飛行機に乗る機会が
あったときには787に乗って空から景色を楽しみたいと思いました。そして、ボ
ーイング社の飛行機は一つのシリーズが進むごとに機体は大きく進化していて7
87は軽量化ECO機体になっています。将来、また進化するであろう飛行機の製
造に自分も何かの形で参加したいなと思いました。
ロサンゼルス国際空港では、搭乗前の飛行機に乗って操縦席を見学することが出
来ました。そこでは、整備士の方が、操縦席にあるたくさんのボタンを素早くちゃ
んと機能するかを確認したり、操縦桿がきちんと動くかを確認したりしていました。
エンジンを起動して問題があると画面にでる機能があるので、もしも問題が起こっ
た時にも対応できる事がわかりました。
そして、今回の研修で、空港関係の仕事には僕が知っていた以上に様々な職種が
あることを知りました。中でもボーイング社エバレット工場で飛行機の製造工程や
ロサンゼルス国際空港で整備士の方が操縦席の点検を確実に行う姿が印象的で整
備士にあこがれを抱き、将来整備士になることが出来たらと思うようになりました。
そして、今回の研修で学んだ事、感じた事を生かし、自分が整備した飛行機をこの
大空に羽ばたかせたいと思いました。
この研修では、貴重な体験はもちろんのこと、将来の自分に役立つ経験や大きな
夢を得ることが出来ました。僕たちのずっと後輩までこの研修が続いて行ってくれ
ることをお願いしたいと思います。
最後にこの研修の為に関わってくださった多くの方々に心からお礼を申し上げ
たいです。ありがとうございました。
16
「空の日」中学生海外主要空港派遣事業に参加して
河内町立河内中学校 中学3年 潮田 莉穂
私は,世界各国への窓口である空港の機能や航空関係に携わる人々の働き,また
海外と日本の文化や暮らしの違いを学びたいと思い,この研修に参加しました。こ
れらのことはもちろん,他にもいろいろな経験をしました。世界の広さを実感する
ことができ,自分の将来に対する意識も高まりました。
今回の研修で印象に残っていることが三つあります。
一つ目は,沢山の航空関係の仕事や空港の仕組みを見学し,学ぶことができたこと
です。空港の仕事には様々な職種があり,それらがすべて連携されて空港が成り立
っていることや,日本と海外の空港の違いと設備や構造を知ることができました。
今回パイロットの方や,CAさんと直接話をする機会をもうけていただき,いろい
ろな質問をしたりすることができました。その中で「夢をあきらめずに追いかけて
いれば必ず叶う」と言ったパイロットの方の言葉が忘れられません。
また,天候の様子を見て飛行ルートを決めたりする人,飛行機の整備士,荷物の検査
をする人,パスポートや搭乗券のチェックをする人,入国・出国審査をする人など,
普段では見られない職場の仕事を見学することができました。
機内食工場では実際に機内食が作られる過程や,食材の保管されている部屋を見学
しました。衛生面に気を配り,温度調節された室内で働く為,体調管理も大切な仕事
のひとつだと知りました。また,ロサンゼルス空港ではコックピットの見学,ANA
ベーカーズフィールド乗員訓練所では飛行機操縦シミュレーターを体験させても
らい,普段絶対に経験できないことだったのでとてもわくわくして楽しかったです。
空港で働く皆さんは生き生きとしていて楽しそうに仕事をしている姿が印象的で
した。自分の夢を実現させる為に,たくさん勉強や努力をして,辛くても諦めずに頑
張って就いた職業に誇りをもっているように見えました。
二つ目は,現地の高校生との交流会です。カミアックハイスクールの学生さんた
ちはみんな日本語がとても上手で,きちんと会話ができました。日本に興味をもち
日本語を一生懸命勉強しているのだなと感じました。最初,どのようにコミュニケ
ーションを図ればよいかわからず,消極的だった私に「こんにちは」と挨拶し,話し
かけてくれて嬉しかったです。私もこんな機会はないので,積極的に話しかけなく
てはと思いましたが自分の英語がきちんと通じるか不安でした。日本の漫画や芸能
人,お互いの学校生活の話等を英語と日本語をまじえてたくさん話しました。私の
英語が少し間違っていても,何と言っているか理解しようとしてくれて,きちんと
英語で答えてくれました。
この交流会で,英語が十分に話せなくても気持ちは通じ合えるとわかり,人と人と
のつながりは素晴らしいものだなと思いました。また、自分の一番好きな教科であ
る英語を身近に感じて,もっと好きになりました。ひとつひとつの単語の発音やイ
17
ントネーションに普段から気を付けて,現地の人のように英語をすらすらと話せる
ようになりたいと思いました。その為には学校の授業はもちろん,自己学習,身近な
英語にどんどん触れ,機会があれば海外留学や,ホームステイ等に参加し,語学力を
つけたいと思います。
三つ目はバンクーバーの街並みの美しさです。都会の街中に緑と花があふれてい
てとてもきれいで,おおらかで自由なのんびりした雰囲気で人々の温かさが感じら
れ,とても居心地が良かったです。そしてバンクーバーの人達は緑を大切にしてい
ると聞きました。同じ都会でも東京は,街並も人々も冷たい感じをうけ,空はどんよ
りし,時間に追われている感じがします。現在,環境破壊がとりざたされていますが,
日本もこのような素敵な都市の良い所を見習うべきだと思いました。
私はこの研修に参加して大切なことをたくさん学びました。初めは日本とアメリ
カという海を隔てた国同士なので,人種や言葉,文化などいろいろな壁があるよう
な気がしていました。しかし,カナダとアメリカに滞在し,現地の人々と関わってい
くなかで,ジェスチャーや片言の単語でも言葉は伝わることや,人々の温かさや優
しさに触れ,改めて人と人との関わりがどんなに大切なものかを実感しました。生
まれた国も話す言葉も違う人々と一緒に過ごした時間は短かったですが,私にとっ
てとても素敵で有意義なものになりました。そして,多くの人々の働きのおかげで
私達は外国へ行き,いろいろなものを見たり,聞いたりすることができました。その
中で,諦めずに努力していれば,いつか自分の夢につながり,大きな力になるという
ことがわかりました。世界中の国と国をつなぐ空港は,人の心と心をも繋いでいる
ような気がします。このような素敵な場所で働く人達がとてもうらやましいと思い,
私も空港・航空の素晴らしさを人々に伝えられるような職業に就きたいと思いまし
た。
今回の研修では,本当に貴重な経験を沢山させていただいて,私にとってとても
大きな財産になりました。この経験を生かして自分が感動したように,人に何かを
伝えられるような大人になりたいです。そして将来成田空港で働けたらいいなと思
います。
上野さん,浜崎さん,大畑さんをはじめとする実行委員会の皆様,今回このような
機会を与えてくださって本当にありがとうございました。
18
「将来に繋がる経験」
香取市立佐原第三中学校 中学3年 根本 恵里花
夜、
「ゴォー」という音が聞こえて空を仰ぐと、暗闇の中、小さく光るものがあ
る。飛行機だ。真っ暗な空の中、小さく光る青や、赤いライトはとても綺麗に見え
た。私の家からは、時々このように飛行機を見ることができる。そんな普段何気な
く目にしていた飛行機が、今は少し見方が変わったような気がする。
突然私は、先生に呼び出され、
「空の日中学生海外主要空港派遣事業」への参加
の話を聞かされた。研修の内容は、5 日間に渡りカナダとアメリカの 2 カ国で、主
に航空、空港について学ぶというものである。私は最初、何を言われているのかさ
っぱりわからなかった。私は海外に行った経験がない。
「大人になったらいけたら
いいな」と思っていたものだから、こんな話がくるなんて、思ってもみなかった。
また、空港のことを学べるということで、いい経験になると思った。
「行きたい。
」
私は素直にそう思った。しかし、初めての海外ということでかなりの不安もあった。
空港に関しても、そんなに知識があるわけではない。
「ちゃんと行ってこられるの
だろうか。
」そんな不安と期待を胸に、私は研修に参加することになった。
今回の研修では、本当にたくさんのものを見学した。中でも印象に残っているも
のが、いくつかある。
研修の 2 日目に、私たちは「ボーイング社エバレット工場」を見学した。最初に
驚かされたのは、工場の規模だ。なんでも、世界で一番大きい工場で、バスケット
ボールのコートが 910 個も入ってしまうというから驚きだ。私たちは、普通は見学
できないコースで工場内を見学した。そこには、飛行機の羽根の部分だったり、胴
体の部分が開いていたりと、普通は見ることのできないない光景ばかりが広がって
いた。私はその大きさや迫力に圧倒されてしまった。そもそも、飛行機がどのよう
に造られているのかなんて、見たことがないから、驚きと発見の連続だった。また、
工場で働く人が作業しやすいような工夫もされていた。例えば、無理な体勢で作業
しなくてすむよう、人間に合わせて機械が動くのだ。大きな工場でも、作業しやす
いよう細かい工夫が施されていた。さらに、工場では最新の「ボーイング 787」の
機体も見ることができた。ピッカピカの機体を前に、私は感激した。普通はありえ
ない、本当に貴重な体験をさせてもらった。
4 日目には、
「ANA ベーカーズフィールド乗員訓練所」を見学した。キャプテンを
はじめとする乗員の皆さんが、温かく迎えてくださった。乗員訓練所は、全寮制で、
様々な施設が備わっていた。真剣に訓練や、勉強をする訓練生の方たちの姿は、と
19
てもかっこよかった。私が驚いたのは、女性の教官の方がいらっしゃったことだ。
なんとなく男性の仕事というイメージがあったので、女性が普通にいらっしゃった
ことにはびっくりした。女性の教官は、私たちの質問に、丁寧に答えてくださった。
意外にも、男性と女性の訓練内容は変わらないと聞いて驚いた。また、女性の教官
は「毎日違う楽しさを感じられる。
」と笑顔で仕事の楽しさを話してくださった。
さらに私たちは、訓練所にあるシミュレーターで、実際に操縦体験をさせてもらっ
た。シミュレーターはかなり本格的で、まるで自分がパイロットになったかのよう
な気がした。でも、操縦は予想以上に難しかった。たくさんのボタンやスイッチが
あって、微妙な調節がかなり複雑だ。私はほとんど教官に助けられてしまったが、
その難しさと、緊張感を体で感じることができた。
行きと帰りの機内では、キャビンアテンダントさんが、私たちの質問に答えてく
ださった。仕事の楽しさから、大変なことまで、笑顔で答えてくださった。一見華
やかな職業だけど、作業場が狭かったり、睡眠や休憩の時間がなかったりと、とて
も大変な仕事だということを知った。また、キャビンアテンダントさんたちが作業
している所に入れてもらったり、エプロンをつけさせてもらったりと、絶対に経験
できない体験ばかりさせてもらった。
不安に思っていた研修だが、行ってみればあっという間だった。とても内容の濃
い 5 日間を過ごせたと思う。たくさんのものを見て、聞いて、触れることができた。
今まで以上に航空、空港に関心を持てたし、知らなかったことをたくさん知ること
ができた。
航空、空港というものは、当たり前にあるけど、国と国、世界を繋がなくてはな
らないものなのだと、改めて実感した。本当に楽しくいろんなことを吸収できた、
充実した研修だった。普通は絶対経験することのない、貴重な体験をさせてもらえ
たことを、ありがたく思う。この経験は、これからの私の将来に、必ず生きていく
ことだろう。
20
「夢」が叶った海外研修
香取市立佐原第三中学校 中学2年
鈴木 一平
僕は、家族旅行の経験もなく飛行機にも乗ったこともなかったので、最初は「飛
行機に乗れる。」「アメリカに行ける。
」という嬉しい気持ちで一杯でした。でも出
発の日が近付くと、飛行機に乗ることも遠くの知らない所に行くことも怖いと思い
ました。出発の日、見送りの家族も一緒に成田空港内の施設や滑走路周辺を見学し
ました。滑走路の長さ、貨物機と旅客機の見分け方、飛行機のどの部分に給油する
かなどクイズ形式で楽しく知ることが出来ました。
出国審査は、想像していたより容易でしたが、搭乗する時は凄く沢山の人が並ん
でいて、結局最後尾で乗り込みました。搭乗したら怖さは無くなっていました。窓
から外を見ると景色が素晴らしくて、とても気持ち良かったです。こんな機会を与
えて貰えたことを嬉しく思いました。そして何より始めてのフライトが国内線では
なく国際線だということも嬉しいことでした。
カナダへの入国は、人気アトラクションを待つ行列のようでした。入国審査官が
少し怖い感じでドン!ドン!と荒々しくスタンプを押すので驚きました。逆に研修
二日目、陸路でカナダからアメリカへ国境を越えた時の審査官は穏やかで拍子抜け
しました。この日、ボーイング社エバレット工場を見学。とても広大で工場内には
カフェテリアまでありました。僕たちは、一般の人が見学出来ない場所の説明も受
けました。飛行機の頭部や胴体など大きなパーツが製造工程ごとに並んでいて、常
にネジを打ち付ける大きな音で説明が聞こえないほどでした。最新のボーイング
787 も見学しました。
「なぜ 7□7 なのですか。
」と質問すると「707 から始まってお
り次回は 797、その次はどうなるか分からない。
」と説明を受けました。工場見学
の後は、現地中学生との懇親会でした。みんな陽気で面白く日本語も上手く話して
いました。僕は、なかなか輪の中に入れないでいましたが、相手から質問など話し
かけてくれて、やっと話せるようになった具合でした。もっと英語の勉強をして自
信を持って会話出来るようになりたいと改めて思いました。一緒に Future of
Flight も見学しました。現地中学生に「一緒にシミュレーターに乗ろう。
」と誘わ
れて、とても嬉しかったです。そしてシミュレーションで一緒に騒いで楽しんだこ
とは、一番の思い出になりました。
研修3日目は、ロサンゼルスの機内食工場を見学しました。暖かい部屋は料理を
する所くらいで-20℃位の冷蔵庫やそれより少し温度が高いが、とても冷たい部
屋で働く人達がいました。ここでは「空では舌が鈍るため機内食は少し味を濃くす
る。
」などの工夫をしている事を知りました。
研修4日目、ANAベーカーズフィールド乗員訓練所では、乗員の人たちが勉強
21
しているところやフライトから戻ってくる様子を見学しました。そして、ここで実
際に使用している飛行訓練用のシミュレーションで操縦するという貴重な体験を
させて頂きました。まっすぐ飛ぶのさえ大変で離着陸も想像以上に難しかったです。
パイロットは、もっと色々な状況を考えながら操縦しているのだから、凄いと思い
ました。訓練所にもエバレット工場と同じようにカフェテリアがありました。訓練
所では、食あたりや熱中症にならないよう乗員の体調管理のために色々な工夫を施
していることを教えて頂きました。ここでの体験で「パイロットになってみたい
な。
」と少し思いました。この日は、とても楽しみにしていたユニバーサルスタジ
オ見学もありました。ジュラシックパークのジェットコースターやキングコング3
60°3Dアトラクションで大好きな映画のセットを見たり迫力満点の疑似体験
をしたりして思いっきり楽しみました。
この研修で交流した人や食事、生活の場所から文化の違いも少し感じました。ア
メリカの人は、とても親しみやすく元気で面白い人ばかりでした。しかし、とても
雑な印象も受けました。町のスーパーマーケットでは、商品に穴が空いていても気
にしないし、レジ袋担当の人へ商品を投げて渡したりするのでビックリしました。
食で気がついたことは、全体に味が濃く量も多かったです。そして何処もベーコン
がカチカチに硬く焼かれていて焼き過ぎだと思いました。また日本ではコーラは
「コカ・コーラ」が主流ですが、アメリカでは「ペプシ・コーラ」が主流のようで
自動販売機でもコカ・コーラは、なかなか見つかりませんでした。
研修中は、シアトルのスペースニードルやセイフコフィールド、ロサンゼルスの
ビバリーヒルズやハリウッドなど市内見学もあって、大好きな映画で見た町や建物
「アメリカに行ってみたい。
」
に触れることが出来たこと。
「飛行機に乗ってみたい。」
など絶対に無理と諦めていたことが全て叶って夢のようでした。研修で学んだこと
体験したことは、自分のため以外にも色々な場所で生かす努力をしたいと思います。
そして夢が現実になることを教えてくれた「空の日」に感謝します。ありがとうご
ざいました。
22
「飛行機が飛ぶまで~カナダ・アメリカ航空研修~」
富里市立富里北中学校 中学3年 鑓田 晴南
私は飛行機が大好きです。大きな翼を広げ、空をはばたく。そして、世界を結ん
でくれる。
5 日間の研修は、日本の玄関『成田国際空港』から始まりました。成田近辺に住
む私にとって、成田空港は憧れの場です。バスでの見学は、駐機場で働く人の仕事
現場を目近で見ることができました。こんなに滑走路に近づいたのは、もちろん初
めてです。
飛行機が飛ぶ姿は、とても逞しく見えます。何百人の命を乗せて飛ぶ。いつも飛
行機を見ると、なぜか手を振りたくなります。
「いってらっしゃい」
「おかえりなさ
い」と。旅が始まる人も終わった人も、みんなわくわくの心だからです。飛行機に
は、そんなふうにさせる、不思議な力があります。
そして、私も飛行機に乗って旅立つ時がきました。飛行機に乗っている9時間も、
客室乗務員になりたい私にとっては大切な研修時間です。乗務員さんは、私達をギ
ャレーの中に案内してくれました。乗務員という仕事は、皆が思っている以上に体
力を使うそうです。時差の中で生活するのは、体調管理をしっかり行わなければで
きません。今回私は、それも体験しました。夕方に飛行機に乗り、着くともう 1 日
が始まっているのです。1 日が40時間もあり、タイムスリップをしたかのようで
した。華やかな仕事だからこそ、裏では頑張らなければなりません。けれど、
「お
客様と毎日笑顔でいられるのは、本当に楽しい。
」と、乗務員さんは言っていまし
た。
ついに、カナダに入国しました。今回の研修では、入国・出国審査は、何度も行
う機会がありました。1 人でやる度に、少しずつ自信がついてきました。
空から見たカナダはずっと奥まで山で、カナダの第1印象は、
「自然」でした。
その通りでバンクーバー空港は、自然をイメージした創りでした。
『バンクーバー
空港』研修では、管制塔に登らせてもらいました。飛行機の運航を全てここで管理
していると思うと、緊張しました。1 人 4 台くらいのコンピューターを操作し、集
中力が必要とされる仕事でした。管制塔からは 360 度見渡せます。飛行機は小さく
見え、どこまで滑走路が続くのだろう、と思うほど広かったです。ここで働く人皆
が、飛行機を飛ばすために 1 つになっている感じがしました。
私は陸路の国境越えも体験しました。島国の日本では体験することのできない陸
23
路の国境越えは、国と国が身近に感じました。
26 日は、航空の始まり『ボーイング社エバレット工場』を訪れました。42 ヘク
タールの工場では、1 万7千人の人たちが働いています。カフェテリアもあり、中
は自転車で移動します。工場というより、1つの町のようでした。飛行機は、もと
もと何百万の部品からできているそうです。聞いてもあまり想像できませんでした
が、胴体がばらばらで、尾翼も1つ1つ離れているのです。そのパーツをつくるの
にも小さな部品から手作業でつくっています。尾翼の下から入り込んで点検する人
や、工具を片手に細かい作業をする人、プラモデルではなく、空を飛ぶ飛行機だか
ら、たくさんの人の技術が加えられていくのです。その技術は、この工場内だけで
はありません。小さな部品だって、どこからかつくられてきたものです。部分部分
でつくって各国から飛行機で送られてくるのです。世界が協力して飛行機は造られ
ています。
私のもう 1 つの楽しみだった、現地の高校生との昼食懇親会。みんな明るく迎え
てくれたので、すぐに親しくなれました。男女とも仲がよく、常に笑顔でその場を
楽しんでいた彼らは、広く、素直な心の持ち主でした。現地の人と身近に触れ合う
ことができた貴重な時間となりました。
27 日は『FLING FOOD GROUP』を見学しました。飛行時間を楽しくさせてくれる
機内食をつくっている工場です。1 番に力をいれていることは、衛生管理だそうで
す。納品されたらまず冷凍庫、冷蔵庫に運ばれます。果物や野菜を調理する部屋は、
冷蔵庫と同じ温度で最高 8 時間もそこで仕事をします。
5 分でもきつい寒さですが、
そこで調理することにより安全な空の旅を提供しているのです。機内食には、他に
もさまざまな工夫がされています。上空で食べるため少し味が濃くされていたり、
行き先によってメニューが変えてあったりするのです。たくさんの心遣いから作ら
れた食事は、空で食べることにより、よりいっそうおいしく感じられます。
28 日は、
『ANA ベーカーズフィールド乗員訓練所』を訪れました。
私が思う「パイロット」とは、とにかく何でもできる人。勉強、運動はもちろん
誰に対しても優しい心をもち、飛行機を操縦するときには、多くの命を預かりなが
らも、堂々とした運航をしてくれる人です。かっこよく、憧れる存在です。現在こ
こで訓練を受けている人は、約 100 名です。全員が寮生活をしているということで、
施設の充実性には、驚きました。体力づくりのためのプールやバスケットコート、
テニスコートがあり、カフェテリアには、たくさんのご馳走がならんでいました。
自習室では、地図を見ながら気候について学習している姿が印象的でした。アメリ
カに日本の訓練所があるのは、外国人の教官が多く、広い敷地が必要なためです。
さらに、私はシミュレーション体験をさせてもらいました。訓練機がそのまま再現
24
されてありました。飛行機の操縦は、手から足まで体を使うのでとても難しかった
けれど、本当に空を飛んでいるようで、画面に釘付けになるほど、上空からの景色
を楽しむことができました。夢に向かって一生懸命勉強する訓練生の姿は、とても
逞しかったです。
最終日には、
『ロサンゼルス空港』研修をしました。私達が乗る飛行機の乗務員
のブリーフィングに同席させてもらい、その後、荷物が搭載されるまでの経路や施
設を見学させてもらいました。機内も詳しく案内していただき、帰りの際、乗務員
の皆さんからいただいたあたたかいメッセージカードは、私の宝物になりました。
カナダは、自然を大切にしている国で、アメリカは、とてもおおらかな国でした。
ゆっくりとした空気は、また来たいと思える魅力の 1 つでした。
今回の研修で将来の資料をたくさんもらいました。多くの方々の協力に感謝しま
す。飛行機は、飛行機を造る人、空港で働く人、機内食を作る人、お客様を支える
人、そして飛行機を操縦する人、全員がいて初めて飛ぶのです。今、このグローバ
ルな社会にとって、飛行機は、世界を結ぶ大切な存在です。そんな飛行機をこれか
らも飛ばし続け、日本の人々をもっともっと広い世界に招待したいです。今回の経
験を生かして、私も飛行機を飛ばすために働く 1 人になれるよう頑張ります。
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6.引率者より
中学生海外派遣事業に参加して
成田国際空港㈱ 大畑 慶祐
今年で18回目になる海外中学生派遣事業に、私は NAA の引率という立場で、参加さ
せていただくことになりました。昨年同様、NAA としては、参加中学生の選出、事前説
明会、当日の出発式及び空港見学会の調整をさせていただきました。選定の中で今回参
加することになったのは、富里市、香取市、河内町の3市町の中学校の生徒で、その中
から選ばれた5名の中学生の皆様と一緒にロサンゼルス、シアトル、バンクーバーの3
都市を回らせていただきました。
今回の旅では、もちろん観光もできますが、それだけでなく、普段は絶対に体験する
ことの出来ない空港や航空機内、パイロットの工場見学等するわけですから、本当に中
学生の皆さんにとって、非常に貴重な経験になるとともに、一生の思い出になるだろう
と感じました。NAA としても少しでも皆さんに貴重な体験をしてほしいと、空港内の滑
走路エリアを見学出来る、空港見学会をご用意させていただきました。前回の反省も踏
まえ、今年はご両親の方も見学会に参加していただき、楽しんでいただけたようで、非
常に良かったと思っております。
渡航中の案内は、全て浜崎様、上野様に任せっきりでしたが、自分自身も全てが初め
ての体験でしたし、中学生と同じ目線で工場等見学させていただき、一緒に勉強させて
もらいました。その中で、日が経つ度に成長し、積極的に発言する姿をみて、非常に感
心しました。是非、この機会を通して、私の務めているような空港会社や、パイロット、
キャビンアテンド等の航空会社の仕事にも興味を持ち、将来の夢を考えるきっかけにな
っていただけたら、これ程までに嬉しいことはありません。
そして何より良かったことは、中学生の皆さん同士で絆が芽生えたことです。一度し
か会ったことのないメンバー同士で旅行するということは、非常に気を使うと思います
し、緊張すると思います。実際に始めは緊張されていた皆さんでしたが、最後には中学
生同士、非常に仲良くなり、わいわいとした雰囲気になり、引率の身として安心いたし
ました。
お忙しい中、旅行前、旅行中においてもたくさんのことを調整していただいたお二人、
浜崎様、そして上野様には非常に感謝しておりますし、自分自身もそのメンバーに入れ
た事に大変嬉しく思います。
そして、現地でご協力いただきました、数々の現場の社員の皆様や、現地の高校の
先
生・生徒の皆様、ツアーコンダクターの皆様にも改めて感謝申し上げます。本当にあり
がとうございました。この派遣事業がこれからもずっと続いていくとともに、さらに良
い事業となるよう、私も祈っております。
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「空の日」の仲間の皆さんへ
添乗員 上野友子
この度、文集に感想をというお話を頂きまして、さて何を文章にしようかなと思い
浮かんだのはまず皆さんのお顔でした。
泰成くん、一平くん、莉穂ちゃん、恵里花ちゃん、晴南ちゃんお元気ですか?あの
空の日から数ヶ月が経ちましたね。ご一緒に過ごした時間は皆さんのこれからの長い人
生を思えばほんの一瞬にすぎませんが、遠く空の向こうまで日付変更線を越え 9 時間か
けて飛行機で移動し、辛い辛い時差の中バスにも揺られ、時には国境も越え移動したこ
とを思い出します。日本にいたのでは体験できないことがたくさんありましたね。日本
に帰国されてから何かご自身の中で変わったことはありますか?
英語の勉強に一層
力が入るようになったとか、ご自分の将来について考える機会が増えたとか、ご家族の
方とよくお話をするようになったとか、飛行機に関心を持つようになったとか、外国に
より興味を持つようになったとか、たくさんあればあるほど嬉しく思います。特別な場
所も色々と見学させて頂きましたから、きっと多くの刺激を受けたのではないかと私自
身も含めて感じております。
最近ではよくボーイング787のニュースも耳に致しますが、まさにその飛行機を
製造している過程を目の当たりにしましたし、実際にテスト飛行に出発するというその
瞬間にも立ち会わせて頂けましたのは本当に貴重な時間でしたね。また客室乗務員さん
にも実際に飛行機の中でお話を伺ったり、体験させて頂いたりとまだまだ多くのことが
思い出されます。それはそれだけ多くの方がこの「空の日」という研修に携わってくだ
さった証拠ですね。
本当に改めて各空港や街で私たちを気持ちよく出迎えて下さった方々とその優しい
笑顔に感謝しております。将来この 5 人の仲間の中から、パイロットが、または客室乗
務員がまたは整備士が、管制官が、ボーイング社で働く方が、機内食関係のお仕事に携
わる方が誕生するのか、又は全然また別の分野のお仕事かもしれませんが皆さんの数年
後が楽しみです。どのような男性に、女性に成長されるのでしょうか?お会いしてみた
いですね。そしてこのような機会を与えてくださった方への感謝も忘れずに今回の「空
の日」の体験が出会った仲間が皆さんの長い人生の大切な 1 ページとなれば嬉しく思い
ます。
皆さんお元気で!そしてどうもありがとうございました。皆さんから頂いた素敵な
メッセージも大切にさせて頂きます。
27
第5日目
最終日
7月29日(金)
成田到着
おわりに
ご家族から離れて過ごした 1 週間、皆、元気で研修を終えることができて何よりでし
た。帰国直後に行いました解散式では、ひとりひとりがたくさんの知識を得、体験し、
たくさんの感動があったこと、そして生き生きとした表情で、将来の夢をお世話になっ
た皆さまへの感謝の言葉とともに報告してくれました。
この研修を通して、次世代を担う子供たちが新鮮な目を持って新たに知りえたことや
学んだことは数多く、また、現地学生との交流を通じて国際交流の素晴らしさを体験し、
国際的な視野も広がったことと思います。参加された皆さんの心に素晴らしい希望の明
かりが灯ったことを確信しております。
このような成果を得ることができましたのも、ひとえに企画、そして受入に全力を傾
けてくださった関係各位のご協力、ご支援のお陰と心より感謝しております。
成田国際空港㈱の皆様、ボーイング社エバレット工場の皆様、カミアックハイスクー
ルの皆様、バンクーバー空港の管制塔の皆様、ロサンゼルス空港の機内食工場の皆様、
ANAベーカーズフィールド乗員訓練所の皆様、JALバンクーバー・シアトル・ロサ
ンゼルス支店・JAL乗員の皆様、各地で諸手配・ご案内をしてくださった皆様、この
場をお借りして厚く御礼申し上げます。
最後に、2011 年度「空の日」記念事業の一環として作成されたこの研修レポートが、
皆さまの今後の事業推進におけるご参考となれば幸甚です。
財団法人 日航財団
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7.「空の日」中学生派遣事業一覧
実施年月日
派遣先
派遣地区
人数
1994.8.30-9.5
成田
8
欧州(パリ・フランクフルト)
1994.8.30-9.5
中部
6
米国(ワシントン・アトランタ)
1994.8.30-9.4
関西
7
東南アジア(ジャカルタ・シンガポ-ル)
1995.8.27-9.2
成田
8
欧州(ロンドン・アムステルダム)
1995.8.25-8.31
兵庫
8
米国(ロサンゼルス・シカゴ)
1996-8.26-9.1
成田
8
欧州(パリ・ミュンヘン)
1996-8.25-9.1
阪神
8
米国(ニュ-ヨ-ク・サンフランシスコ)
1997.8.25-8.31
成田
8
欧州(パリ・ロンドン)
1997.8.24-8.31
神戸
8
米国(ニュ-ヨ-ク・シカゴ)
1998.8.19-8.21
新潟
5
国内(大阪・東京)
1998.8.23-8.29
成田
8
米国(ニュ-ヨ-ク・シカゴ)
1999.8.18-8.20
関西
5
国内(大阪・東京)
1999.8.22-8.28
成田
8
米国(ニュ-ヨ-ク・シカゴ)
7
2000.7.30-8.5
成田・千歳
12
米国(ニュ-ヨ-ク・シカゴ)
8
2001.7.29-8.4
成田・石川県
8
米国(ニュ-ヨ-ク・シカゴ)
9
2002.7.24-7.27
全国 8 空港地区
28
国内(羽田)、アジア(香港)
2003.7.23-7.25
全国7空港地区
14
国内(羽田)
2003.7.27-8.1
全国 3 空港地区
11*
米国(ロサンゼルス)
2004.7.27-7.29
全国 14 空港地区
27
国内(羽田)
2004.8.4-8.9
全国3空港地区
10
米国(シアトル、サンフランシスコ)
2005.7.25-7.30
全国3空港地区
10
米国(ロサンゼルス)
2005.8.3-8.5
全国 12 空港地区
24
国内(中部)
2006.7.25-7.27
全国 12 空港地区
24*
国内(羽田)
2006.8.1-8.6
全国 3 空港地区
10
米国(シアトル、サンフランシスコ)
2007.7.23-7.28
全国 3 空港地区
10
米国(シアトル、サンフランシスコ)
2007.8.1-8.3
全国 12 空港地区
24*
国内(中部)
2008.7.28-7.30
全国 11 空港地区
22
国内(羽田)
2008.8.4-8.9
全国 3 空港地区
11*
米国(シアトル、サンフランシスコ)
2009.7.27-8.1
全国 6 空港地区
12*
米国(シアトル、サンフランシスコ)
全国 10 空港地区
20
国内(中部)
1
2
3
4
5
6
10
11
12
13
14
15
16
2009.8.5-8.7
17
2010.7.26-7.31
全国 3 空港地区
8*
米国(シアトル、サンフランシスコ)
18
2011.7.25-7.30
成田
5
カナダ(バンク-バ-),米国,シアトル、ロサンゼルス)
合計
385 名
*絵画コンテスト「空の日」賞入賞者 1~2 名を含む。
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