│'成16年 /1]0日 発イ ◆` il′∫ │IJ]」 1011発 行)◆ It〔 32巻 第7号 `11●354≒ ) ◆晴干 L5]イlbF25日 け 111311=[便物│イ Turbomachinery 特集 :タ ー ボ機 械 の 軸受 2004年 7月 号 第32巻 目 第 7号 次 第 3 0 、3 1 期会長退任 のご挨拶 ……………………………………………………………………………井上雅弘 1 ( 3 8 5 ) 第 3 2 期会長就任 のご挨拶 …………………………………………………………………………………伊藤喜夫 2 ( 3 8 6 ) 特集 :タ ーボ機械の軸受》 《 展望 ・解説〕 〔 純冷媒液潤滑 におけるハ イブリッ ドセラミック軸受 ………・ A Gabelll・ C VicJlard 3(387) 大西靖史 ・G Moralcs・ ………………山田 豊 。上里元久 ・神野秀基 ・福 田清治 H(395) すべ り軸受用PIIK樹 脂 の特徴 と実機へ の適用 ・ ……………………………………・ ……………………………………………………・ ・ 鉛 フリー軸受 ¨・ 林洋一郎 16(400) ………………………………吉本成香 21(405) 気体軸受 (オイルフリー軸受)・ ……………………………………………・ ターボチャー ジャ用軸受 …………………………………………………………………………………・ 関田幸照 29(413) ポンプ用無注水軸受 の技術動向 ………………………………………………・ 山下一彦 ・高橋 一夫 ・長田俊幸 36(420) …………………………………………橋本泰司 ・天野和雄 ・福地貴樹 42(426) 低温液化 ガスポンプ用軸受 の現状 ¨・ ………………………………………上 山拓知 48(432) ………・ ターボ分子 ポンプ用磁気軸受の最近の開発動向 ………・ 連載講座 〕 〔 軸流圧縮機 の失速 ・サー ジ概論 (第5回 )第 3章 翼 列負荷 ………………………………………・ 山口信行 54(438) その他〕 〔 表紙説明 …………………………………………………………………………………………………………………・ lo 国際会議案内 ……………………………………………………………………………………………………………・ 63 講演会 ・セ ミナー予定 …………………………………………………………………………………………………・ 63 64 協会 ニ ュース ……………………………………………………………………………………………………………・ Turbomachinery Voi 32,No7 2004 CONTENTS Special lssuc : Bcarings for Turbomachincw くRcvlcwS> Hybrid Bcarings LubHcatcd with Purc RcfHgcrant Liquid …………………………………・ ・ …Yasushi ONISHI,Guillerrno MORALES,Antonio GABELLI and Chalottc VIEILLARD 3 (387) Fcaturc of PEEK Lining Bcaring and Applicd Ficld ・ …………………………………・ ・ ¨¨¨¨¨¨¨¨Yutaka YAMADA,Motohisa UESATO,Hideki KANNO and ScJiFUKUDA H (395) ・ …・ ・ … ………… ………… ……………… …… ………… ………… ………… …… …… ………・ Pb Free Bc面 ng ・ ―・ Yoichiro HAYASH1 16(400) Gas Bca五 ngs(0■ ・ … …… ……………… ……………… ……… ・ Free Bearings)… … ………… …………… ・ Shigcka YOSHIMOT0 21(405) ……………………………………………………………………・ ・ ¨¨¨¨¨…………………・ Yukitcru SEKITA 29(413) Bcarings fOr Turbochargcr … Reccnt Tcchnologics of Pump Bcarings、vithout Lubricating Watcr Supply ¨¨… ……………… ……… ……… …………… ………Kazuhikο YAMASHITA,Kazuo TAKAHASHIand Toshiyukl osADA 36(420) Rcccnt Advanccmcntin Bcaring for Cryogcnic Liquctcd Gas Pumps ¨¨¨¨¨…………………………………………………………………………Tali HASHIMOTO,Kazuo AMANO and TakakiFUKUCH1 42(426) Latcst Trend in Dcvclopmcnt Of Activc Magnctic Bcanngs for Turbo Molccular Vacuunl pump ・ …Hirochika UEYAMA 48(432) ・ … …… …… …… …… …… …… …… ・ ターボ機械協会 は、平成 9年 4月 23日 付 で特許法第30条 第 1項 の規定 に基づ く学術団体 に指定 されました。 編集 タ ー ボ機械協 会 Turbomachincw Society of Japan 〒 113-0021 東京都 文京 区本駒込 6‐ 3-26803-3944-8002 発行 日 本 工 業 出版 IAl ◎エ アー ター ビン駆動 ◎高周波モー ター駆動 MARUWA SPINTESttER ◎高周波モー ター駆動 で、ギア増速機 を使用 しないため損失が小 さく、高効率の試験が可能で、 ー 写 じ異ぎビツ∼鷺鍵飛異過ぎ 絵盈λ 覇 漫 瓢 鶴 技術 と特殊 オイルシ ル罐 ことが ピン ス 出来ます。 テ トを行 う 長時間運転が可能 とな り、安心 してス ☆高速回転機器 の安全性 の確認☆ ○強度確認試験 ○加減速耐久試験 ○破壊試験 ○高温雰囲気中強度試験 用 により ○高温雰囲気中加減速耐久試験 ○過回転 による強度の改善 ○遠心応力の解析 ○スリップリング又はテレメーターにより応力測定試験等 100,000サ イクル L C F 試 験達成、 6 4 k W 高周波 モー ターによるス ピンテスター 大型ス ピンテス ター 供試体重量 6,000 kg 最 大 高周波 モ ー ター 22kヽV 45,000 rpm (新製品案 内〉 高周波 モ ー ター 1)100,000 rpm 3.5kW 2)60,000 rpm 5kW∼ 3)45,000 rpm 22kW∼ 4)30,000 rpm 12kW∼ 45 kW 57 kW 270 kW 各種 あ ります 委託試験 も承 ります 、御相談下 さい。 高速ギアー BOX l)入 力 350 kW 出力 1:14.6 2)入 力 500 kW 出力 1:16.7 3)入 力 65 kW 出力 1:25 4)入 力 75 kW 出力 1:20 4,800 rpm 70,000 rpm l,800 rpm 30,000 rpm 6,000 rpm 150,000 rpm 6,000 rpm 120,000 rpm U.S A BARBOUR STOCKWELLINC. 丸 会 式 株 電 機 和 〒2 7 7 0 8 1 4 千 葉県柏市正連寺 2 5 3 T E L : 0 4 ( 7 1 3 2 ) 0 0 1 3 ( 代) FAX:04(7132)5703 E― mail mei@maruw″ denki.coip URL i http://www.maruwa‐ denki.coip 資料請求N。004 社 第30、31期会長退任 のご挨拶 … (1)θわ 第 30、31期 会長退任 のご挨拶 井上雅弘 * 5月 21日 に開催 されましたターボ機械協会総 会 をもって会長 の職 を退任 いた しました。力不 もう一つの重要な出来事 は、本協会が始 めて 独 自の標準 ・基準 を持 ったことです。 ターボ機 足 のせ い で在任 中に会員数がかな り減少 いた し ま した ことを何 よ りも申 し訳 な く思 ってい ま ポ ンプの キャビテー ショ 械特定標準 TSJ G 001「 ン損傷 の事例 と評価」とターボ機械特定基準TSJ S-001「模型 に よるフ アン ・ブ ロ ワの 試験検査 法」です。 また、今年度中 には、 ター ボ機械特 す。にもかかわ らず在任中の協会運営が滞 り無 く進行 し、協会 としての社会的責任 を果 たせ ま 援 と、副会長、理事、各種委員会委員 の方 々な らびに事務局 の献身的 な ご尽力 のお陰 であ り、 定基準 TS S-002「ポ ンプの吸込み水槽模型試験 法」も制定 される見通 しです。前者 は、本協会の 地道 な委員会活動 の成果 で、任意団体 ではあ り 心から御礼 申 し上げます。 2年 間 は本当に夢 のように過 ぎました。在任 ますが専門家集団の社会的貢献 として高 く評価 されます。後の 2者 は、利用者が少な く廃上 の 中の最大 の 出来事 は本協会 30周 年記念事業 と して第 7回 アジア流体機械国際会議 を抱 き合わ せ て開催 した ことです。私 ごとで恐縮 ですが、 この国際会議 は、 1984年に日中水力機械国際会 方針が決 まった 日本機械学会基準 を、国際的に もこれに代 わる基準が無 いこ とか ら全面的に見 直 してフ│き継 ぎ、業界 の要請 に応 えた ものです。 今、連携 の時代 です。 ターボ機械 についても 議 として第 1回 目が杭州で 開かれた ときか ら今 回まで欠かさず参加 してきました。 と くに1994 産官学連携、学協会間連携、国際連携 をこれ ま で以上 に強力 に押 し進 め、 ター ボ機械 に関す る 年 にアジア流体機械国際会議 として始動す る際 には単身で北京に乗 り込み中国代表 と交渉 した ことが陵か しく思 い出 されます。30周年記念事 業組織委員長 の佐藤前会長 をは じめ準備 ・運営 新 しい技術 の創成、若 い技術者 の養成 を行 う必 要があ ると思 い ます。 次期役員 にはターボ機械 のスペ シャリス トが した ことは、 ひとえに熱心 な会員 の皆様 のご支 にお力添 えいただいた多 くの皆様 に厚 く御礼 を 申 し上げます。 また,不 況中にもかかわらず多 額 の寄付 をいただいた特別会員各社 の方 々に深 く感謝 いた してお ります。 * 九 州大学 名 誉教授 佐 世保工業高等専門学校長 E― matl:[email protected] 原稿受付 日 平 成 1 6 年5 月 1 2 日 揃 ってお られ ます。伊藤喜夫新会長 の もと本協 会がますます発展す ることをお祈 りいた します。 最後 に、 2年 にわた り非力 な私 を支 えて下 さ い ま した、30期 、31期 の各副会長、理事、評 議員、各種委員会委員、な らびにご協力 いただ い た会員の皆 々様 に改めて感謝 の意 を表 し、退 任 の挨拶 といた します。 ターボ機械第 32巻 第 7号 1 θ86 第 32期 会長就任 のご挨拶 … (1) 第 32期会長就任 のご挨拶 伊藤喜夫 第 30、31期 の井上会長 の後任 として第 32期 の会長 を拝命す ることにな りました。真 に光栄 に存 じます とともに、大変 な責任 の重大 さを痛 感 してお ります。 ー 前任 の井上会長 は的確 なリ ダシツプと献身 的な ご尽力 によ り、当協会 を円滑 に運営 され、 かつ協会 の改革、国際化 に取 り組 まれました。 そのひとつ は、社会的貢献 が以前 に増 して求 め られ、 またそれを情報発信す る専門協会 とし て、 ター ボ機械協会独 自の規準、標準 も持 つべ 一 ー きと方針転換 され、その第 号 としてタ ボ機 ー 械特定標準 TSJ001「ポ ンプのキヤビテ シ ヨン 損傷 の事例 と評価」を発行 されたのを皮切 りに、 機械学会規準 を、 当協会専 門委員会 で見直 し改 定 し、特定標準 として発行す る積極的 な取 り組 みを、率先指導推進 されました。 一方、昨年 10月 には当協 会創立 30周 年 の記 念事業 として、九大での盛大な記念式典 に引 き 続 き、福 岡国際会議場 で第 7回 アジア流体機械 国 際 会 議 を 「環 境 を守 る技 術 は ア ジアか ら の Responcible Techndogy Asia)」 (Enviromentalけ スローガンの下に開催 し、大成功 を収 め、好評 を き憶に新 しいところです。 博 したリーダシツプは言 そ して、2006年 には当協 会 が 受 け皿 となっ て、IAHR(国 際水理学協会)の 国際会議 を日本 で 開催す る こと も決定 され、準備委員会 を発足 させ活発 な活動 を開始 しました。 数 々の功績 を残 された井上会長 の後 を引 き継 * い 日立 イ ンダス トリイズ 常 務取締役 E―m滅 1:yoshio´ [email protected]― hic.Jp 原稿受付 日 平 成 1 6 年5 月 1 0 日 2 2004年 7月 * ぐのには、私 は非力 を危惧 いた しますが、 この 32期 には井小萩総務担当副会長、武 田企画担 当副会長、速水編集担当副会長 をは じめ役員、 理事 に大 変頼 もしい方 々がおそろいです ので 、 一 同で協力 して当協会 の運営 に全力 を尽 くす積 一 もりです。会員 の皆様方の 層 のご支援 をお願 い 申 し上げます。 当協会 はおかげさまで昨年30周年 を迎えまし た。大変めでたいことですが、30年といえば、家 一世代」であ り、世代交代 で、元気 でも企業でも「 に見える家 も企業 も相当数が衰退 しはじめるとい われる重要な節目の年です。30年の節目を乗 り越 えたものだけが成長 を遂げ、発展 してい きます。 今年 は、 この節 目を迎 えた当協会 の継続、発 ー 展 に向 けて、名実 ともにタ ボ機械協 会が これ 技」の交流 、 か らター ボ機械 に関す る 「知」と 「 高揚、発展 の場 として大 い に機能 してい けます ように、会員の皆様 と知恵 を出 し合 ってい きた い と思 い ます。 また、前任 の井上会長、前 々任 の佐藤会長 か らの思 い を引 き継 ぎ、 ター ボ機械協会 として国 ー 際交流 を強化 して、「日本 のタ ボ機械 の高 い レ ベ ル」と 「 携 わる人たちの真摯 な思 い、考 え方」 を世界 に発信する ことにも注力 してゆきたい と 考 えます。特 に中国で、輸入す る製品、技術 の 評価 を担当する中枢部門の方 々との交流 は大変 重要 と考 えてお ります。 以上今年 のター ボ機械協 会運営 の思 い を記 さ せていただきましたが、 どうか会員 の皆様 のご 支援 をよろ しくお願 い申 し上げます。 純冷媒液潤滑 におけるハ イブリッ ドセラミック軸受… (1)θθ7 特集 :ターボ機械の軸受》 《 展望 ・解説〕 〔 純冷媒液潤滑 にお ける ハ イ ブリッ ドセラミック軸受 大 西靖 史 *l GMORAR*2ヵ G塁 ュH*2 cMEILLARD*2 Hybrid Bearings Lubricated with Pure Refrigerant Liquid Yasushi ONISHI,Guille.11lo MORALES,Antonio GABELLI and Chalotte VIEILLARD ■le lubrication A basic performancc review of hybrid bearings lub五 c ated with pure rcfrigerant liqums is presented。 propcrtics of pure refrigerant liquid(PRD are alSO discusscd together with thc main beaHng dcsig e x p o s e s t h e u s c o f dh ybbe五 a r i n g s l u m c a t c d w i t h p u r e r e f H g c r a n t s a s a f c a s i b l e a l t eomna tiinvdeu sitnr yt.h e r c f r i K e y w o r d s : C o m p r c s s o r , P u r e R e f r i g c r a n ct a ● lounb,五 HybHd Bearing 1. ま えが き 今 日、 ころが り軸受 は回転型 のあらゆるタイ に関 しては、実験 デー タや数多 くのモデルが発 (1)・ ° 。 表 されてい る プの圧縮機 に広 く使用 されてい る。空調お よび 冷凍用圧縮機 においては、冷媒 か ら軸受 を隔離 しか し、 この溶解油の取 り扱 いは、冷凍用圧 縮機 の設計や運転、つ ま り熱効率 の低下や油分 す ることは高価 で実質的 に不可能 な ことか ら、 軸受 の潤滑 には、冷媒溶解油が使用 される。冷 離装置 などの問題 に関 して極めて厄介な問題 を 残す。 さらに、圧縮機運転中の冷媒溶解油 の溶 媒溶解油 では、多 くの液体冷媒 が極 めて低 い動 粘度 を示すため、油だけの場合 と比べ ると、そ 解比 が変化す ることで軸受が損傷 をきたす こと も考 え られる。 近年 この問題 を解決す るために、潤滑 システ の動粘度 は劇的 に低下す る。 冷媒溶解油 の粘度 ηと圧 力粘度係数αの評価 ムか ら油 を完全 に除去する考 えが検討 されてき た。 もちろんこの考 えは、潤滑油 と全 く同 じ作 本 エスケイエ フい 技 術本部 E‐ mail:yasushi.onish@SkiCOm SKF Engineering Reserch Center 原稿受付 日 平 成 16年4月 1日 *1 日 *2 動液 として使用す ることを前提 とす るものであ る。 しか し、冷媒 の潤滑特性 はどの潤滑油 と比 較 して も乏 しく、潤滑油 として機能 で きるよう ターボ機械第 32巻 第 7号 3 38θ純 冷媒液潤滑 におけるハ イブリッドセ ラミック軸受 … (2) にす るためには、軸受設計 には多 くの工夫が必 要 とされる。 まず最初 に考慮 す べ き重要 な点 τ “ :疲 労限界せん断応力 (Pa) は、 この ような運転条件 下 では、ハ イブリッ ド セラミック軸受 (窒化珪素製の転動体 と鋼製軌 J) θ̀“:中央 (cen廿 min:最 小 (minimum) 道輪)の 方が、軸受鋼 でで きた軸受 よりも優 れ た性能 をもつ こ とである。 χ :転 が り方向 (r01ling direction) [添え字] y :横 方向 (transverse direclon) [上付 きの添 え字] 本論文 は液体冷媒、軸受設計 において考慮す べ き重要事項 とハ イブリツ ドセラミック軸受 の R′ : 五 gid isoviscous 潤滑面 の基本的 な見直 しを論ず るものである。 Er : elastic isoviscous RP : 五 gid piezoviscous 2. 言己手 子 α :軸 方向の接触幅 (m) c :定 数 D:等 価曲率比 E′ :等価縦弾性係数 2 / E ′= ( 1 - υ1 2 ) / E l + ( 1 - 2υ2 ) / E 2 F :外 力 万 :無 次元膜厚 (Moes), 7)1/2 万事λ/R(E`尺 。 χ/2η ー 瓦。:側 方 もれファクタ ι :無 次元潤滑パ ラメー ター (Moes), ι=″ ′ /(E′ R χ)]1/4 [277a″ ι:軌 道長 さ (m) ″ :荷重無次 元 パ ラメ ー ター (Moes), 3 2)][277o″ ″ =[Fκ E`Rだ (E`鳥)]4′ N:応 力繰 り返 し数 R :等 価 曲率半径 R = ( 1 / R I + 1 ノ& ) ・ S :残 存率 (%) ″ :平 均表面速度 ″=(“2+均 )/2(m/s) EP : elastic piezoviscous 3.純 冷 媒 潤 滑 (PRL)下 の 軸 受 の 運 転 条件 冷凍用 の圧縮機 で使用 される軸受 に見 られる 運転条件 を総括する ことは難 しい。一般 に、冷 媒溶解油 を用 い る従来 の潤滑方法 はす でに技術 的な課題 となっている。 この冷媒溶解油 が純冷 媒液 (PRL)に よつて置 き換 えられるとき、潤滑 油 の特長 の多 くは失 われて しま う。 た とえば、 軸受 の表面 に粘着す る特性、境界潤滑層の形成 能力等 の特性 があげられる。 このため、純冷媒 液 (PRL)に よる潤滑 は、軸受運転条件 を修 正す るか 、外部 よ り新 たな機構 を追加す ることで、 これ らの特長の多 くを補 う方法 を考 えなければ ならない。 PRLで 潤滑 される転が り軸受 は、過酷 な接触 状 態 と最大 ヘ ル ツ接触 応力 を低減す るため に 、 通常 よ りも低荷重 で運転 され る方が望 ま しい 。 また よ り厚 い液膜 を形成 させ るため には高 い周 ろ :最 大せ ん断応力 の深 さ (m) α :圧 カ ー粘度係数 (Pa・ ) 速度が望 まれる。 熱 を取 り去 り、機械 の始動 や η。 :粘 度 (潤滑油 の 大気圧 下 、冷媒 の 飽和 せ るため には、 い かなる時 も軸 受内 に液体冷媒 圧力下 )(Pa_s) δ :付 加応カ ファクター (―) υ :材 料 のポアソン比 τ。:最 大 せ ん断応力 (Pa) 4 2 0 0 4 年7 月 停止 の期 間中 にお いて も潤滑膜 を確実 に形成 さ の状態が確保 で きる よ うに、外部 に補助装置 が 必要 とされるであろ う。 純冷媒液潤滑におけるハ イブリッドセラミック軸受 … (3)θ″ 4.純 冷 媒液 に よ る軸 受 の 弾性 流 体潤 滑 ム ダとカッパの比 4-1 ラ 二 つの潤滑面の完全 な分離 はつ ねに可能 とは 限 らない。それは液膜厚 と表面粗 さの相対的な 大 きさに依存す る。設計的な見地 か らす ると、 潤滑 されるどの よ うな部品の設計 に対 して も、 最 も重要 と考 えられるパ ラメー タは、接触面に おける実際 の接触面積 の割合 である。 これは、 接触面 の潤滑状態 の過酷 さを決定 し、その部品 の寿命 を修正するものである。一般的 に、真 の 接触面積 を知る手段 として二 つのパ ラメー タが 使 われる。それ らは次のように定義 される。 ●ラム ダ比 λ λ= ィ σ1 2 +2σ 2 …(1) ● カ ッノ判叱κ ソ κ=一 νl ・ ・ 。 (2) 式(1)と (2)で 、σlとσ2は二つの接触面 の二乗平 均粗 さ (RMS)、 あ 血nは接触面 の最小膜厚 さ、 ν は潤滑剤 の実際 の動粘度、 均は二 つの接触面 を 完全 に分離 させ るの に要す る潤滑剤 の動粘度 (λ=1の とき)を表す。 これ ら二 つの式 の比 の どちらも1以 下であるならば、部分的に金属間 接触が存在する。 しか し、それ らが 1以 上であ って も、二乗平均粗 さ(RMS)が 接触面粗 さの凹 凸 の頂点 までの 高 さを与 えるわけでは ないの で、あ る程度 の金属間接触 の存在 は避けられな い。 ころが り軸受 の接触面 の完全 な分離 を果 た す ために、通常 は κ≧4以 上が用 い られる。 これ らの比が 明 らかに低 い値 を示す場合 は、 接触形態 はい わゆる混合潤滑 と呼 ばれる領域 に 向 か うことになる。 この領域 では、荷重が潤滑 膜 によ り支持 される部分 と表面粗 さの凹凸によ って支持 される部分 が存在す る。 従来 の軸受が純冷媒 によ り潤滑 される とき、 ラム ダの典型的な値は お よそ0.5あるい はそれ 以下である。 このよ うな接触状態では多 くの課 題が残 される。冷媒 は、油 と違 って金属表面上 に耐磨耗性 を示す化学皮膜層 の形成ができない。 4-2 膜 厚 の計算 ころが り軸受 は弾性流体潤滑領域 (EHL)で 運 転 される。つ ま り、接触面の圧力は接触表面や 局部的粗 さの弾性変形 を引 き起 こすのに十分な 大 きさになる。 このため、膜厚、相対的な分離 や粗 さの変形 に関す る計算 は、粗 さの頂′ 点のば らつ きの正確 な予測 も含 めて行 わなければなら ない。 接触面 の運転状態 にお け る膜厚 に関連 して、 数多 くの公式が発表 されてい る。古典的な関係 式 としては冷媒溶解油 を含 め、数多 くのEHLの アプリケーションで広 く用 い られているDowson とHigginsonの式(4)があげ られる。 しか し、液 体冷媒や これに近 い粘性流体 に対 して この式 を 使 う場合には、その式が、流体 は圧力 によって その動粘度が大 きく増加す るとい う仮定 の もと で、近似的に計算 されて得 られた ものなので注 圧縮粘性 意が必要である。 (EHL圧 力図の弾性― ー 領域)さ らに、冷媒 の 中には圧カ 粘度依存性 の弱 い ものが あ るか らである。Nttenbanningの 式(5)は 、全 てのEHLの 圧力図をカバー してい る ので望 ましい。中央 の膜厚 の公式 は 3+ ● 4)'8F″ 2+σ ν +π 貌=[蕊 た 確 λ 8Fた ¨ .131 毬 十 蕊サ″ 熟 ″ σ with =・ 2需 s=■ ・ 8 D■ 5[十 eXp(■ ο )],几 2,ん 2/15 =C〃 扇た (D)″ Erc=C〃(D)″ 3, ふ々=cRP(D)′ ′ ν 12r/4 λ 段 =CP(D)″ and CR′=145(1+0.796D“ /15)-15/7D■ CEr=3.18(1+O.0061nD+0.63D477)-14/25D-1′ 15 ターボ機械第32巻 第 7号 5 3 " 純 冷媒液潤滑 におけるハ イブリッ ドセラミック軸受 …(4) lnner Ring contact /3 CRP=1.29(1+0.691D)つ 24 20D■′ CEP=1.48(1+0.α )6inD+0.63D4/7)-7′ 与 えられる定数 最小膜厚 は参考値 (0.5∼0.83)で のひとつ と中央値 を乗ず ることで計算 される。 媒 の潤滑特性 4-3 冷 、膜厚 が明 らかに示す ように、潤滑剤 式(3)は の動粘度 は二つのパ ラメー タηοと αに依存 す る。 これ らはBarusによつてあるいは もっと正 確 にはRoelandsの式 によつて関連付 け られる。 単純 にBarusの式 を考 える と、圧力 ′おける粘 度 η(P)は 0 ・ ・ 。 (4) η(P)=77a exp(9ν) 残念 ながら、実存する冷媒でこれらのパ ラメ ータ値の多 くは公表されていない。特 に、EHL 接触の圧力範囲においてそうである。 しか し、 Assaelの 「6、7」 の測定値からTabb lに与えら れるような二つの典型的な冷媒について推測値を 江 SIじ TaЫ e l冶 :Tl謡 酬潔 11ぶ無響 翌1蝋 Assael et al Refngerant ′αS] η。,[ル R124 214.5 0 1口 150 - 2=0 3∝ R o ‖n g v e l o c n y ( r p m ) D 3 質D 400 SpeciflC fllm thickness in a rolling bearing as a fllnction of the rolling velocity and the proportion of refrigerant in the lubricant 導 き出す ことは可能である。Fig.1にAssael et al と式(4)から得 られた測定値 を示す。 これ らの冷媒 では飽和状態 での動粘度 の値 は 極 めて低 いが、圧カ ー粘度係数 はい くつかの油 の もの と類似 した値 を示 してい る。 これは大 き α,[GPa l な荷重 を受 けるEHL接 触 の潤滑 に明 らかに貢献 106PaS対し す るものである。Table lの167.1× て、典型的 なEHL接 触 では ′=1.40%。 粘度 は 14.17 14.99 R134a Fig.2 5G' Pressure for R134a and R124 at 40℃ VSCOSty‐ で増加す る。 最大 220×103PaSま 4-4 純 冷媒 vs冷媒溶解油 o98 , p E ●c、0 含 oL︶ ぉ 一 純冷媒潤滑 で経験 される接触条件 の過酷 さを 理解す るために、冷媒 (R123)の割合 が増加す るときの典型的 な運転条件 で計算 されたラム ダ ― 比 を比較す ると都合 が よい。F咆.2に その傾向 を示す。2500rpmの場合 を見 ると、純冷媒潤滑 での軸受 ではλ=0.3が得 られる。 これに対 して : 15%の 冷媒潤滑 では λ〓6に 近 い値 が得 られる。 これは、軸受 の潤滑条件が明 らかに違 うことを 5 ︲ ぴ Pressure (Pa) d 静 灘撚 機 器鮎 よ lT場蹴 鮮]蜆 Fig.l Viscosity as a function ofpressure for liquid 6 2004年 7月 示す とともに、PRLの 用途 で信頼性 のある軸受 ソ リュー シ ヨンを開発す る上でひとつの課題 を 示す ものである。 純冷媒液潤滑 におけるハ イブリッドセラミック軸受 … (5)391 5.PRL下 の 条件 で考慮 す べ き設 計個 所 原則 として、潤滑剤 の潤滑特性 や軸受運転条 件 の関数 として膜厚 を正確 に計算す る方法がわ かれば、 どの ような流体 に対 しても適正な転 が り軸受 を選定する ことがで きる。 しか し、 この 前 の段階で軸受の損傷 を防 ぐように多 くの点が 考慮 されなければならない。特 に冷媒で潤滑 さ れるときに注意が必要 である。 5-1 ハ イブリッ ドベ ア リング この技術習得へ のひとつの鍵 は、ハ イブリッ ドセラミック軸受 (セラミック転動体 と鋼製軌 道輪)を使用す ることである。ハ イブリッ ドセ ラミック軸受は、相当な割合 で金属接触が起 こ る混合潤滑状態 で優 れた性能 を示す こ とが よく 知 られてい る。その理由は、軸受 のセ ラミック 材料 は耐火物 であ り、その機械特性 を維持 しな が ら、高温 に耐 えられるか らである。 また、 こ の相異な る材料 間の接触 は粘着性 が低 い ため、 磨耗 を防止 で きることにもよる。 弊社 の 中央研究所 で実施 されたテス トでは、 潤滑膜 が破断 した ときのス ミアリングあるいは 材料 の転移 による表面損傷 の危険 は大 きく減少 し、劣悪な潤滑状態での焼 け付 きの危険 も減少 した。鋼 の軌道面上で硬 いセ ラミック製の玉が 転 が り運動 を行 うときに観察 されるその他 の利 点 は、 セラミックの王が軌道面 の傷 によってで きた表面 の凹凸を滑 らかにす ることである。そ の結果、応力集中は緩和 される ことになる。 セ ラミック製 の玉はその比重力Ⅵヽさいため、タト 輪 にかかる遠心力 を低減 でき、 より高速運転が可 能 になるので、高速、高精度 が要求 される工作 機械 の主軸 に使用 される。 この ような用途で は オイル ミス ト潤滑が適用 されるが、比較的低荷 重運転 の領域 では、ハ イブリッ ドセラミック軸 受 の摩擦 トルクや発熱は、軸受鋼製 の軸受 に比 べ て小 さく(高速 では顕著 で25%減 )、 したが っ て寿命 が延びることが観察 されてい る。工作機 Fig.3 Elastic deformadon ofthe surface roughness inside an EHL contact 械 の主軸用軸受 は、通常は ミクロ磨耗 の発生だ けで も、言 いかえると要求 されるす きまと精度 が欠如するときに損傷す る。 セラミック玉を使用す ることで、鋼製軌道輪 の磨耗率 を低減す ることがで きる。 この磨耗低 減化 の傾向 は、硬 い異物 による潤滑油 の汚染が 存在す るよ うな条件 や ドライ潤滑 の運転条件下 の ような極めて過酷な潤滑下 で観察 された。そ の上 、表面 トラクシ ヨンの応 力や液体冷媒潤滑 下 のヘ ル ッ接触 で生 じるような静圧 の存在 を考 えると、一般 に高品質 のセラミック転動体 を適 用す ることが必要 である。 5-2 表 面 トポグラフィー EHL理 論 では、表面 の粗 さは接触 してい る 間、弾性 的 に変形す ることが よ く知 られてい る。 これは潤滑 に関 しては好 都合 な点であ る。 なぜ ならば、平均膜厚が ほぼ一定 に保 たれてい る間、金属接触 の割合 を減 らす ように膜厚形成 のためのす きまが形成 されるか らである(Fig.3 参照)。 純液体冷媒 で潤滑 される軸 受 において、長寿 命 を達成す るためには、玉 と転走面 の両方の表 面 トポグラフイー を適正化する必要がある。そ れはただ滑 らかであればよい とい うのではな く、 粗 さの弾性変形量 が最大になるように設計 され なければならない。 移動する粗 さ部分がEHL接 触内で変形す る様 は複雑 である。それは、 ミクロ形状 とは別 に潤 滑剤 の動粘度、せ ん断速度 や荷重 のような運転 ターボ機械第 32巻 第 7号 7 θ" 純 冷媒液潤滑 におけるハ イブリッドセラミック軸受 … (6) 条件 に も依存す る。そのメカニズムは 1例 とし )、 て Greenwoodと MOrales―Espejel° Venner― "の Lubrech」 中で うま く説明 される。 慮す るために、適度 なδを導入す る ことによっ て得 られ、それはハ イブリッ ドセラミック軸受 の寿命計算式 に取 り込 まれる。つい最近 までハ 持器材料 と冷媒の化学的互換性 保持器材料 の選択 は主に耐薬品性 によつて決 定 される。その低すべ り摩擦特性 と金属保持器 イブリッ ドセラミック軸受寿命 の不利 な要因は 寿命予測 の 中 に取 り入れ られてい た。 しか し、 5-3 保 と比べ低摩擦 で ある性質か ら樹脂製保持器が望 ましい。 その後 の広範 な調査 によリハ イブリッ ド軸受 の 寿命 ファクターの最適値 は 1と す るのが よいこ とが明 らかになった。つ ま り、ハ イブリッ ドセ 広 く使 われてい るポリアミ ドの ような樹脂材 料 は、PRLi間滑 では磨耗特性 と耐熱温度 に限界 ラミック軸受 の寿命予測 に対 して、寿命補正 フ アクターの低下 を考慮す る必要ない ことがわか がある。 って きた。 このハ イブリッ ドセラミック軸受 の 熱可塑性 の高温樹脂 は、純冷媒液 または冷媒 溶解油 で運転 される軸受の保持器材料 として成 功 を収 めている。高温 の領域 では、他 の材料 と 新 しい性能評価 に関す る考 えは、過去数年 にな 呻う された軸受材料 の飛躍的 な向上にある 。 比較す るとPRLに 含 まれるほとんどの化学物質 に対 して高い耐薬品性 を示す。通常使用 される その他 の樹脂 (PA6.6)に比べ て、その耐磨耗性 は高 く、機械特性 の損失 や材料 の劣化 がな く、 よ り高温 に耐える ことがで きる。 これは劣悪な 潤滑や ドライ潤滑では特 に重要な点である 5-4 純 冷媒潤滑 におけるハ イブリッ ドセ ラミック軸受の寿命 ハ イブリツ ドセラミック軸受 は剛性 の高 い玉 をもつ ので、同 じ荷重条件下では全 て鋼製 の軸 受 に比べ て約 10%高 いヘ ルツ応力 を示す。応力 に関 しての寿命 の式0は 以下 によって表 され る。 叫プ( )= ε Ⅲ 静(7) その うえ、磨耗 による転走面 の劣化 に対す る 耐力は全 てが軸受鋼 の軸受 よ りも、あ る係数 が 。 0。 14も高い こともわかった ハ イブリツドセラミック軸受 では多 くの場合、 応力状態は材料 の疲労限界 よ りも低 く、そのた め剥離 の形成 を引 き起 こす応力 は主 に軌道表面 ・0。 。 上に生 じる応力集中によるところが大 きい 磨耗 テス トで も、ハ イブリッドセラミック軸 受 は、運転中の軌道面 に生 じる表面欠陥 による 応力集中を低減す ることにおいては、全 てが軸 受鋼 で構成 された軸受 よ りも、ある フアクター が 14倍ほ ど良いこ とがわかった。 これは複合的 な接触 による高 いノ ミナルヘ ルツ応力 を容易 に 補正で きる とい う、ハ イブ リッ ドセラミック軸 受 の もつ重要な特長 のひとつ である。 純冷媒が潤滑剤 として使 われるとき、 ころが り接触 の運転条件 は極 めて難 しい。 このような ・ ・ 。 (5) 場合、軸受 の冷却条件 は、軸受 を通過する冷媒 の連続的な流 れが つねに保証 されるようにされ θ=Lundberg― Palmgrenの 応力指数 (31/3) λ=応 力計算式 の指数 (7/3) なければならない。軸受温度 の上昇 は膜厚 の低 下 を招 き、それゆえ軸受磨耗 の急速 な促進や さ ι=ヮ イブル指数 (10/9) らなる温度上昇、 ひいては損傷 の危険の増加 を 引 き起 こす。 その うえ、ハ イブリッ ドセラミッ よると増加す る応 力状態 の影響 は、複 式(5)に 合的な接触 によって経験 される応力 の増加 を考 8 2 0 0 4 年7 月 ク軸受が非常に長 い期間PRLに 耐え られるよう " 純冷媒液潤滑におけるハイプリッドセラミック軸受…(7)θ にす るために接触面 は効果的 に分離 されなけれ ばならない。 このため、ヘ ルツ応力内の接触面 粗 さの弾性変形量 は最大 になるように、軌道面 の トポグラフィー を最適化す る必要があ る。 これ までのテ ス トでは、 ハ イブ リッ ド軸受 は、純冷媒潤滑 で生 じるような過酷 な条件 に対 して良好 な対応能力 を示 して きて い る。 しか し、長期間運転す るための能力 を定量化す るた めに継続的なテス トが要求 される。 最終的 には、PRL用 途 で要求 されるサ ー ビス ライフを満足 させ るために、ハ イブリッ ドセラ ミック軸受 の能力向上は、以下の設計者 の配慮 に依存す るところが大 きい : ●十分 な冷却状態 を保証す る は よ り良 い 形 で 膜 形成 に応 える こ とが で きるの で、早期損傷の機会 を激変 させることができる。 しか し、 これらの条件 でハ イブリッ ドセラミ ック軸受 の信頼度 の高 い運転 を実現す るために 軸受 の設計に考慮すべ き点は多 い。 この点で、表面 トポグラフイーは重 要な役割 を担 う。実 は、接触面 の粗 さは接触部 を通過す る ときに粗 さの 凹凸 の弾性変形 が最大 にな り、 表面 の相互作用が最小 になるように設計 されな ければならない。 その うえ、ハ イブ リッ ドセラミック軸受 に使 われる材料 は、軸受部品が化学作用に よる攻撃 や劣化 をうけない ように、冷媒 との化学的な互 ●長期 間、軸受 に侵入す る可能性 をもつ化学 添加剤 の攻撃性 に対 して効果的な保護 を保 換性が必要 である。 これまでの論議 よ り、次 の結論が導 かれる。 ●純冷媒条件下 でハ イブ リッ ドセラミック軸 証す る さらに、 ころが り軸受 に対 して も以下の能力 をもつ ことが要求 される : ●境界面 の十分 な切 り離 しと能動的 にPRL膜 受 が信頼性 のある運転 を実現す るためには 軸受設計 における基本的 な点が考慮 されな ければならない。 ●軸受 の表面 トポグラフイーが この新 しい技 を形成す る能力 ●純冷媒潤滑下 で長期間、機能 で きる能力 術 にお ける基本的な設計課題 となる ●現時点では、 この技術 は空調用、冷凍用 の PRL浴 下での効果的な潤滑状態 をつ くるため そ して長期間 この ような過酷 な条件下で運転 さ れるハ イブ リッ ド軸受 の能力 を評価す るため に、 さらに踏み込 んだテス トの実施 を計画中で ある。 圧縮機の用途 にとて も有望 と考 えられる。 <参 考文献 > Rolling (1)WARDLE F.P.,JACOBSON,B.,DOLFSMA,H. “ Bearing Lubrication in the Presence of Refrigerantst SRM Licensee Conference,pp.3-12,1992 Elastohydrodynamic Lubrication and (2)JoNSSON U.“ 6.結 論 転が り軸受が純冷媒だけで潤滑 されるとい う 過酷 な条件 について総括す る。 この技術 をうま く適用す るためには、幾つか の ファクター を考慮 しなければならない ことは 明 らかである。構成部品が軸受鋼製の軸 受 は、 接触面 に形成 される液膜が極 めて薄 いので、遅 かれ早 かれ、早期 に損傷す るものと考えられる。 これに対 して、ハ イブリッ ドセラミック軸受 Lubrication Rheology in Refrigeration Compressors", Doctoral Thesis,University Of Lulea,Sweden,1998. 13)AKAI M.,MIZUHARA K.“ Elastohydrodynamc跡 o"Ⅱ eS Of Lubrican、 in Remgerant Envmments':Tnbology Transactions, vo1 40,pp l‐9,1997. (4)DOWSON D。 ,HIGGINSON G.R “ A Numerical Solution to the Elasto― Hydrodynalnic Problem'lJ.Mech.Engng.Sci., vol.1,pp.6,1959. (5)NIJENBANNING G。 ,VENNER C.H.,MOES H.``Film Thickness in Elastohydrodynamically Lubricated Elliptic Contacts" Wear 176,pp 217-229,1994. (6)ASSAEL M.J.,DYMOND J.H.,POLIMATIDOU S.K. ターボ機械第32巻 第 7号 9 │ │ … 滑におけるハイブリッドセラミック軸受 (8) `94 純冷媒液i問 ``Measurements of the Viscosity of R134a and R32 in the Temperature Range 270-340K at Pressures up to 20 MPa". Nr.1380/Gleit und Walzlagerungen,March.1998. Predicdon 0' IOANNIDES E.,JACOBSON B.,and TRIPP J.“ Int.Jo.of Thermophysics,vol.15,No.4,pp.591-601,1994. Measurements Of (7)ASSAEL M J,POLIMATIDOU S.K.“ Stress Field and Malerial Response Analysis'i VDI Bαichte o f R o l l i n g B e a n n g L i f e u n d e r aP tr ta nc gi C Ca o1 n d0 ip d∝o n s ' 1 L i q u i d R 2 2 , R 1 2 4 a n d R 1 2 5 i n t h e T e m pProceeding e r a t u rofthe e R15th a n gLceds― e 2Lyon 7 3 -Symposiunl of Tribology, pp 181-187,1989 333K at Pressures up to 17MPa.Int.Jo.of Thermophysics, An 00 10ANNIDES E.,BERGLING G.and GABELLI.A. “ vol.15,No.5,pp 779-790,1994. The Analyical Fomulation for the Life of Rolling Bearings':Acta Behaviour of Transverse Roughness in EHL Contacts't PrOc. Polytechnica Scandinavica,M,chaniCal Engineering Series (8)GREENW00D J.A.,MORALES― ESPEJEL G.E. “ No.137,Espoo 1999. Instn Mech.Engrs.,Part J,vol.208,pp 121-132,1994. (9)VENNER C H,LUBRECHT A.A.“ Amplitude Reduction of Non― Isotropic Harmonic Patterns in Circular EHL 0の GABELLI A,IOANNIDES E.,and MIGLIETTA E. ``Increased Life Performance of Rolling Element Bearings in Contacts,under Pure Rolling'',Lubrication at the Frontier Gearboxes and Transrnissions''International Conference on (Ed.D.Dowson et al.), EIsevier Science,pp.151-162, Gears,Dresden,May 1996,VDI Berichte Nr.1230,pp.631645,1996 1999. Increase 00 WANG.T,Y.,GABELLI A.and IOAllNIDES E,“ Perfomance of Hybrid Bcarings with Silicon Nitride Balls'1 STLE Tribology Transactions Vo1 40,4,pp.701-707,1997. Material 00 GABELLI A,BESWICK J.,IOANNIDES E “ Fatigue Limit and Rolling Bearing Life'1 3rd Ascometal Rhone,France,June Bearing Steels Symposium,Arles―sur‐ 27■1,2000 CD GABELLIA.,VOSKANIP A.P.,SHEARER S andIOANNI― DES E. “ The Service Life of Rolling Element Bearings 〔 表紙写 民謝マ ン水車 ラ ンナ ー と中間羽根付 きフラ ンシス水車 ラ ンナ ー 水力発電は歴史が古 く、落差や流量により、色々な型式の 水 ・ 島谷電男 ネ倍易ヽ名象力発電所を有 してお り、歴史的 技 術塚 四 発 洲第 糧 争る 、 黒 部 監 1権 現 亀釉 獄 象 勇 撃t色 雇 ii :沈 :3'「 7'1県 ;i卓 l君 量 な 景 茉 ][馨 I墨 響 鱗 [::3霙 葬 餡 鷲炉嶽 ある意味成熟 されつ くしている中、新 しい技術 として注 目され 表紙用写真 を募集 しています。 10 2∞ 4年 7月 ている型式で、従来のフランシスランナーの翼間に、長さの短 い る 晶ふ璽Ⅲ警男糸 ;「 [菓 響き[[ii論 言彙吉堂:i螺 増加する。 一 ② ランナ入口翼枚数が多 く、 枚あたりの翼負荷が軽減され ることによリキヤビテーシヨン特性がよい。 ー 等があり今後、他の発電所 においてもランナ の取替えに際し ては導入を検討 しているものである。いずれも、技術的なエポ ー ックとして当社水力発電の歴史に刻まれる水車ランナ である。 <暑 f麓 鰤r 徳 常 富 日 ご 屏 715死 聾 数 菫 期 は 露 バ ケッ ト数 22個 ノ ズル数 6射 <響 ラ 魂飛 600nnl 鷺回 数 魂 螢 黒こ 転 勇覗13枚 塁 彙 霧 翼枚数26枚 (うち中間羽根 ) (提供 :関 西電力帥) 掲載期間 は 1月 ∼ 12月 の 1年 間です。受付 は常時受付 けてお ります。適切なものが ありま したら御提供下 さい。年度毎の採択は10月の定例理事会 で行います。 8002(編 集理事委員会) 連絡、問 い合わせ先 :TEL03‐3944‐ すべ り軸受用PEEK樹 脂 の特徴 と実機へ の適用 … (1)θ% 《 特集 :ターボ機械の軸受》 展望 。解説〕 〔 すべ り軸受用PEEK樹 脂の特徴 と実機 へ の適用 山田 豊 *1上 里元久 *2神 野秀基 *3福 田清 治 *4 Feature of PEEK Lining Bearing and Applied Field Yutaka YAMADA,MotOhisa UESATO,Hideki KANNO and Seり 1.は じめ に (1) 近年 の 回転機械設備 は、初期 コス ト、運用 コ ス トを低減するために、一層 の信頼性向上、補 機 の簡素化 お よび コンパ ク ト化が要求 される傾 向 にある。 このため に、高周速化 。高面圧化が 進展 して軸受 の運転条件 が さらに過酷化す る中 で、従来 のすべ り軸受面材料 として多用 されて きたホワイ トメタルに代 わ り、 よ り優 れた耐高 荷重性、耐摩耗性 をもつ樹脂材料 が注 目されて い る。 樹脂材料 としてPTFEを 使用 す る と、装 置全 体 の小 型化 、 長寿命化 だけでな く、 オイル リフ (の タの廃止 が 可能 になった との報告 が あ る。 ‐ lFUKUDA 方 PEEK樹 月 旨の ク リー プ、焼付 き、摩耗 を調 べ (° た報告 もあ る。 それ故 、樹脂 材料 を使 用す る ことによ り、実機 へ の応 用 として冷却水 を使用 しない空冷軸受が可能 になる。 ここで は、PEEK樹 脂 の トライボ ロ ジ ー性能 を実験 的 に求 めた結果 を報告す る とともに、実 機 ポ ンプヘ の適用例 を紹 介す る。 2.樹 脂材 料 には 、PEEK(ポ リ ・エ ー テ ル ・エ ー テ 実験 ル ・ケ トン)を母体 とした 2種 類 の材料 を用 い た。PEEK― Aは PEEKに 充填材 の他、炭素繊維 を 入れ て強化 し、PEEK―Bは 充填材 のみ を入れて いる。ただ し、Aと Bの 充填材 の割合 は異なる。 同メタルエ業い 第 4カ ンパニー E― mail i yyamadく)d“dOmeta.colp *2 大 同 メタルエ業い 第 4カ ンパニー *3 い 荏原製作所 開 発統括 *4 11D荏 原製作所 羽 田工場 原稿受付 日 平 成 16年 3月 19日 *1 大 Tab:elに 物性値 の比較 を示す 。 ホワイ トメ タル と比較 して、PEEK―Aは 引張 り強 さが大 き く、一方PEEK―Bは 伸 びが高 い。 ターボ機械第32巻 第 7号 11 … 396 す べ り軸受用 PEEK樹 脂 の特徴 と実機へ の適用 (2) Table l Characte●sic of PEEK PEEK― A PEEK― B ホヮイ ト メタル 比重 引張強 さ (MPa) 常温 loo 13 8 伸 び (%) 熱変形温度 (℃) 11.8MPal 線膨張係数 ‐ 5/℃ ) (×1。 MD09 MD3.8 TD 4.2 TD 5.3 熱伝導率 4ca1/Cm・ sec・ ℃) (×lσ ※MD:成 2.0 Fig 2 Device of wear test 13.3 Table 2 Condidon of wear test 直行 す る方向 形方向 TD:MDと 8MPa 面圧 2m/s ター ビン油 VG46(50℃ オイルバ ス 。 い 。 。 0 起動 摩擦係数 周速 025 潤滑油 潤滑方法 30s運転/300s停 上の繰 り返 し サ イクル 1 ● ) 百百11A 0 5 10 15 20 ( μm ) 2 3 面圧 (MPa) Fig.l PEEK― A PEEK‐ B statical fdc●On ホヮイトメタル 受材 料 試 験 3-1 起 動摩擦係数 PEEK樹 脂 を使用 したテ イルテ イングパ ッ ド ー スラス ト軸受 を製作 し、油温 50℃ のタ ビン油 Fig.3 Volume of wear 3.軸 (ISO VG46相当)中 で軸受面 に法線荷重 を加え た状態で10分間放置 した後、 その荷重 を加えた 状態 で対向面 を滑 らせ るのに必要な起動 トルク を計測 して摩擦係数 を算 出 した。 結果 をFig.1に示す。PEEK樹 脂 の起動摩擦 係数 はホワイ トメ タルの約 58∼ 87%で あ り、 面圧 が大 きいほ ど差 も大 きい。 3-2 摩 耗試験 ・ 軸受面の油膜形成が厳 しくなる起動 停止時 の摩耗量 は軸受 の寿命、 したが つてメ ンテナ ン ス コス トを大 きく左右す る。 F咆.2に 概略図 を示す試験機 を用 いて、摩耗 122004年7月 試験 を行 った。回転側 は鋼製 の円筒、固定側 は PEEK樹 脂 あるいはホワイ トメタルを端面に接合 した円筒 で、摩耗粉 が摩耗面外 へ容易 に排出 さ れる よう、溝 を加工 してある。試験条件 はTaЫe 2に 示す とお りで、面圧は8NIPaとやや過大 に、 一 ・ また周速 は低 めに設定 し、起動 ・ 定回転 停 止 を15サイクル繰 り返 したあと、固定摺動面 の 厚 さの減少 を測定 して摩耗量 を算 出 した。 Fig.3に示す よ うに、 ホワイ トメタルの摩耗 mと 試験毎 に大 きくば らつ くの 量 が2.5∼18 μ に対 し、PEEK樹 脂 の摩耗量 は 1∼3.5μmと 低 い値 で安定 してお り、 この ような高面圧 におけ るPEEK樹 脂 の耐摩耗性 が安定 して高 いことが わかる。 すべ り軸受用 PEEK樹 脂 の特徴 と実機へ の適用 … (3)397 PEEKシ 0 0.1 02 0.3 ート 0.4 Fig 4 Ratio of plasdc deforrnatiOn(%) Fig.5 Tab!e3 面圧 回転 数 潤滑油 潤滑方法 Cross secion of PEEK Metal Condition of seizure test 14MPa∼ (3MPaビ ツチで上昇) Ю00rpm(107m/sec) ター ビン油 VG32 オイルバ ス ろ、PEEK樹 脂層 が表面か ら除 々 に削 られ、青 銅 の多子L質層 の表面 が現 れた。 この とき、青銅 の中間層が鋼裏金 から剥離す ることはなかった。 5.製 3-3 ク リー プ試験 すべ り軸受 の高荷重化 により、軸 受面材料 の 圧縮 クリープ変形特性が設計 の重要な指標 とな る。温度 100℃の環境下で、 12MPaの面圧 をω時 間連続で負荷 した場合の塑性変形量 を演1定した。 Fig.4に元 の厚 み に対す る変形量 を示 す。炭 素繊維 による強化 をしてい ない PEEK―Bで あ つ て も、ホワイ トメタル と比較 してクリープ変形 割合が格段 に小 さく優 れてい る。 4.立 型 軸 受 試 験 機 に よ る焼 付 き試 験 ポ ンプ用立型 ス ラス ト軸受試験機 を使用 し、 PEEK樹 脂 の焼付 き試験 を行 った。試験条件 を 丁able 3に示す。 ス ラス トパ ッ ドには、背面 か ら表面 まで貫通す る小径 の穴 を設けて、熱電対 を挿入、固定 し、パ ッ ド表面 の潤滑油温度 を測 定 した。 その結果、面圧 をステップ状 (3MPaビ ッチ) に増 して、26MPaに なると温度 の急激 な上昇 が 観測 され、開放 点検す るとパ ッ ド表面 のPEEK 樹月 旨が塑 性流動 して い るのが観測 された。 な お、ホワイ トメタルの ように相手 ス ラス トカラ ー と凝着することは なか った。 また 、面圧 26MPaで の運転 を継続 した とこ 造技術 5-1 鋼 裏金材 への接合技術 一般 に、樹脂材料 は鋼製の裏金 (台金)と接合 して軸受 とす る。 しか し、樹脂 は金属 との接合 性が悪 いので、直接接合す ることは難 しい。そ こで、鋼裏金表面 において球形 の青銅粉末 を焼 結 し、裏金表面 に強 固 に接合 した青鋼 の多孔質 中間層 をまず形成す る。次 に、PEEK樹 脂 の シ ー ト材 をこの中間層 にプレスで圧下 しつつ鋼裏 金 に熱 を加 える と、溶融 した樹脂 は中間層 の多 7L質層空間に侵入 し、これが冷却 されて再固化 す るとアンカー作用す るので、結果 として樹脂 材料が鋼裏金表面 に強 く接合 される。 Fo.5に 接合断面 の模式図 を示す。 仮 に潤滑油膜が切 れて摺動面 が何 らかの理由 で摩耗 した として も、回転面 の摩擦 の相手 は青 銅粉末 とPEEK樹 脂 の混合 した層であ り、回転 面 の損傷 は鋼同士 の摩擦 の場合 に比較 して緩和 され、 また急激 な焼付 きが発生する可能性 は小 さい。 5-2 せ ん断試験 Fig.6に示す よ うに、裏金鋼板 Aと Bに また が って厚 さ3mmの PEEK樹 脂 を5-1節 で述べ た方法 で接合 し、Aと Bに 引張 り力 Fを 加 えて PEEK樹 脂 とBと の幅 2mm× 奥行 き9mmの 接合 ターボ機械第 32巻 第 7号 13 … 3% す べ り軸受用 PEEK樹 脂 の特徴 と実機へ の適用 (4) PEEKポ1月 旨 Fig.6 Table 4 Test piece She讀 サ イクル数 0(試験前) PEEK― A 46.1 ng Strength 500 29.3 PEEK― B (MPa) 部 のせん断強度 を測定す る。 まず室温 でのせん 断強度 を調べ 、 さらに実際 の軸受での温度変化 履歴 を想定 して、25℃ とHO℃ の潤滑油 に交互 に各 10分間浸す ことを繰 り返 してか らせん断強 度 を調べ た。結果 をTable 4に示す。強度 の低 い 方 のPEEK―Bで も常温 で 28MPa以 上 であ り、 実用的 には接合強度 は充分 である といえる。 さ らに温度変化 を繰 り返 し加 えて も強度 の変動 は ほ とん どない ことが わかる。 なお、 せ ん断破壊 は常 に中 間層 とPEEK樹 脂 層 の境界 面 で発生 し、 中間層 が銅裏金 か ら分離 す ることはなか つた。 6 . 適 用事傾r 4 ) 6-1 大 口径ポ ンプ軸受 大形排水機場 のポンプ軸受 は水 中軸受 を設け るのが一般的であるが、保守点検 の容易 さ及 び 長寿命化 の面か ら外部設置 の油潤滑軸受 を採用 した。 また軸受 は冷却水 を用いない 自然空冷 と して補機 の簡素化 を図 つた。 揚程 14m Fig,7に示すポ ンプは流量 50m3/s、 の国内最大級 の河川排水 ポ ンプである。軸受直 径 は1,000mmであ り、セグメ ン ト形軸受構造 と し摺動材 はPEEK樹 脂 を用 いた。 PEEK樹 脂軸受 はホワイ トメタルに比較 して、 以下の特長があ り発電機 のスラス ト軸受 に採用 14 2004年 7月 Fig.7 Peek bearing for large pump され始 めてい る。 ① 始 動時な どの無潤滑時状態 での摩擦係数 カウトさい。 ② 許 容面圧 を高 くで きるので、軸受パ ッ ド の面積 を小 さ くで きる。 従来 は平面パ ッ ド及 び板状 の軸受材 を円筒 に 曲げ る小 日径 の 円筒軸受 が製作可能 であ った が、新たに扇形状 の台 金にPEEK樹 脂材 を接合 させ る方式 を開発 し、大口径円筒 セグメ ン ト軸 受 について も製作 を行 った。 パ ッ ドはセ ンタピボツ ト方式 とし正逆両回転 に文 寸応 で きるように した。 軸受 は無注水冷却方式 とし、軸受 で発生 した 熱 は、 ー ー (a)潤 滑油 か ら軸受 カバ 及 びケ シ ングカ バ ー を経由 してポ ンプ吐出 し水 に排 出され る。 (b)軸 受 カバ ー外表面 か ら自然対流 に よ り排 出 される。 出 される。 ( C ) 軸 を経 由 して水 中にツト こ れ ら 3 方 向 の 冷 却 効 果 と油 温 許 容 温 度 すべ り軸受用PEEK樹脂の特徴と実機への適用…(5)399 軸流 ファン 流 となって きて い る。Fig.8の ポ ンプは口径 1,200mm、揚程 40mの 立軸渦巻式 である。軸受 の仕様 としては、 ●回転数 :593min・ ●ス ラス ト荷重 :220MN ●空冷方式 高負荷、 かつ軸受 空冷化 を実現す るために、 発熱量 を低下 させ るためホヮイ トメタルよ り高 面圧が可能 なPEEK軸 受 を採用 し、スラス ト軸 受 を小 さ くし軸受油層内の攪拌 ロス を低下 させ た。 また、Fig.8に示す軸流 ファンを主軸 に設 け、 フイン通過流速 をlom/s程度 に設定 し、冷 却効果 を高 めた。 7.ま とめ 水 車用 発 電機 の ス ラ ス ト軸 受 の 摺 動 部 に PEEK樹 脂 を使用 した実績 はす でに、 5年 以上 経過 してお り、その信頼性が確認 されている。 ポ ンプにお い て も、空冷化 の要求 か らPEEK Fig 8 Peek bearing for vertical volute pump 90℃ として、油温 との温度差 を大 きく取 り熱量 が流 れやす くした。 6-2 下 水用 ポ ンプの軸受 の 下水 送水 システムでは 中継 ポ ンプ場 の省略 な どか らポ ンプ機場 の高揚程化 が進 んで きて い る。高揚程 ポ ンプは、高速 回転 で高 ス ラス トの 軸受 が 要求 され る。 さらに補機 の 簡素化 の要求 か ら冷 却水装置 を使 わない 、空冷軸受が最近主 樹脂軸受 の採用 が進んでい る。 < 参 考文献> ( 1 ) 山 田 ・上里 ・田中 ( 東京大学) : す べ り軸受用 P E E K 樹脂 の トライボ ロジー性能, トライボロジー会議予稿集 526. 場2003-11 (2003), pp 525‐ 新ツ (2)南 波 ・他 1名 :新素材 スラス ト軸受 の開発 と適用 ,電 気評論,2002-3(2002),pp.7-14. (3)行 木 ・他 2名 :既設水力発電へ の最新技術 の応用,三 No.11(2000),pp.43 菱電機技報, Vol.74・ 0)日 比野 ・他 4名 :外郭報水路排水 機場 (第3報 ),荏 原時報 192号,(2001),pp.47-52. ターボ機械第 32巻 第 7号 15 ィ ω 鉛 フリー軸受… (1) 《 特集 :ターボ機械の軸受》 展望 ・解説〕 〔 鉛 フリー軸受 Pb Free Bearing 林洋 Yoichiro HAYASHI 1. は じめ に 近年 C02に よる地球 の温暖化や フロンの オゾ ン層破壊、資源 の リサイクルなどの環境問題 が 社会的 に重要視 されて きた。 この ような環境下 におい て各企業 は軸受性能 を維持 しつつ環境 に 配慮 した製品設計 を余儀 な くされ てきた。 (1)に 固体潤滑ハン ドブック おいてはアンチモン、 カ ドミウム、セレン、鉛、ハログ ン化金属 など毒 物 と考 えられる成分を様 々な摺動条件下 における 有効 な固体潤滑剤 として取 り上げてい る。 すべ り軸受 の中で も広 く使用 されてい る複層 軸受 におい て、添加剤 として用 い られ る固体潤 滑剤 の代表的 な成分 に鉛がある。鉛 はその有害 ー ー 性 は知 られていた ものの軸受 メ カ におい て はその耐焼 き付 き性、異物埋没性、 な じみ性か ら広範囲に使用 されて きた。 代表的 な もの としては鉛 を20∼ 40%含 むケ ルメッ ト合金が上げ られる。 一般的 には これを 軟鋼性 のバ ックメタルにO.5∼ 1.5mmぐ らいの 厚 さに融着 して使用 し、航空機、 自動車、内燃 機関の軸受 に使用 して きた。 この合金化 された 金属系軸受 の鉛 を除 くことに勢力が注がれてい 一郎 * 弊社 におい ては鉛 を含 まない複層軸受 <バ ッ クメタル+金 属焼結層 十樹脂摺動層 >を 上市 し てい た。 この軸受 の摺動層 にはPTFE系 やPOM 系 の樹脂 が用 い られ、 自動車部品、情報機器の 高速 ・軽負荷 ・完全 ドライ潤滑 の条件 において 採用 されて きた。 本報 にお い ては ドライ ∼油潤滑 にお い て中 速 ・高負荷 まで使用 で きる複層軸受従来品<バ 層 (PTFE+ ックメタル+金 属焼結層 十樹脂FFi動 ー 鉛)>か ら複層軸受鉛 フリ 品 1<バ ツクメタ ル+金 属焼結層 十樹脂摺動層 (PTFE+特 殊添加 剤)>へ の移行 につい て紹介す る。 2.規 制状況 EU(欧 州連合)で は2002年09月 にEUで 登録 される新車 (乗用車、バス=定 員 9名 以下)につ い て鉛、六価 クロム、水銀、 カ ドミウム等 の環 境負荷物質 を2003年07月01日以降使用禁止す る案 を採択 した。当初、軸受 は材質 によらず適 用除外 と考 えられてい た。 しか しなが ら鉛青銅 軸受 のみは禁止時期未設定 とされたが、アル ミ で拡大 した。 (鉛>2%)と その他 (PTFE他)が使用禁上 の対 象 となった。 一方、家電 や情報機器 を対象 とした、欧州危 *オ イレスエ 業い 軸 受 カンパニー 原稿受付 日 平 成 16年3月 3日 険物質使用制 限指令 (RoHS)に お いて も鉛、水 銀、カ ドミウム、六価 クロム、P B B 、P B D E が たが、規制は樹脂系摺動層 を有す る複層軸受 ま 16 2004年 7月 鉛 フリー軸受 … (2)イθr Table l を一 樹脂層 :0.02∼0.03mm 試験形態 青鋼焼結層 : 0 2 ∼ 0 3 m m バ ックメタル : V a ! 摺動面寸法 条件 1 条件 2 Fig l crOss sec●on of multi‐ layered bearing 生産か ら処分 に至 る全 ての段階で環境や人の健 Thrust test conditions スラス ト回転運動 `20× φ256 面圧 1.96N/mm2(20kgf/cm2) 速度 033耐 s(20m/min) 面圧 9.8Nノmm2(1∞ 速度 0.17m/s (10m/min) 相手材 kgf/cm2) S45C―H (Rz0 8) 試験時間 20hr 潤滑条件 完全 ドライ 康 に及 ぼす危険 を最小化す る 目的で使用 を制限 された (2006年07月01日 より)。 3.複 層 軸 受 プラステ ック軸受 は 自己潤滑性 と耐摩耗性 に 優 れるが、金属材料 と比較すると耐熱性、熱伝 導性、機械的強度 は劣 るものであ る。金属系軸 受 で実施 されてい たバ イメタル方式 を適用 し、 プラスチ ック樹脂層 をバ ックメタルで支持する 方法 を用 いて熱伝導、機械 的強度 を向上 させた のが、複層軸受であ る。具体的には中間層 とし て青銅粉末 をバ ックメタル上 に焼結す ることに よ り、プラスチ ックの支持力 は強固 とな り、高 PV値 の運転が可能 となる。 この ような方法はイギリス のGlacier Metal社 で考案 され、表面層 のプラスチ ックとしては充 填剤入 りPTFEが 用 い られて きた。複層 スベ リ 軸受 の代表的 な構成 を目g.1に 示す ① 摺 動層 は低速高荷重領域 で低 い摩擦係数 を示す特殊充填剤入 りPTFEが 用 い られて い る。PTFE自 身 は耐摩耗性 は劣 る材料 で ある。その耐摩耗性 を向上 させ る 目的で鉛 やその他 のフ ィラーが添加 されてきた。 ② 青 銅焼結層 はバ ックメタル と強固 に接合 し、摺動面の特殊充填剤入 りPTFEを 機械 的 に保持す るとともに、すべ り面 に発生 し Fig.2 Thrust tesing machine ③ バ ックメタルは軸受全体 の機械的強度 を 保持す るために鋼材 を用 い、摩擦熱 の伝達 お よび寸法安定性 の向上などの役割 を果 た している。 4.軸 受特 性 弊社 においては鉛 フリーの複層すべ り軸受 の 開発 を2∞0年 に完了 し、上市 した。 この開発過 程 を以下に示す。 基本組成 の開発 はスラス ト試験 によつて進 め た。試験 条件 を丁able lに示 す。試験装 置 を Fig.2に示す。鉛代替材料 と して各種添加剤 を 検討 した。 た摩擦熱 をすみやかにバ ックメタルに伝達 試験条件 1に お いてリン酸塩 の添加量 が摩擦 摩耗特性 に及 ぼす影響 をFig.3に示す。摩擦係 し、軸受性能 を向上 させる役 目を果 た して い る。 数 は試験終了時の値 を示 してい るが、 いずれの 添加量 において も不安定な状況であ ったしその ︱︱︱劃 ターボ機械第32巻第 7号 17 イ02 鉛 フリー軸受… (3) 0 ︲ α 8 0 α 6 0 α 4 0 轟 雄壁熾 Q Eミ︶酬蠍熾 ︵ 1 2 0 Q 0 5 Fig.3 7 10 15 リン酸塩添加量 (m%) 03添加量 (wt%) Aち Influence of phosphate for tnbological property under condition l 50 11 40 9 8 15 リン酸塩添加量 (wt%) Fig.4 1nfluence ofphosphate for tribo10gical property under condition 2 停止、変色 ② 7%:5Hrで ③ 10%:鳴 き発生 ④ 15%:多 少不安定 試験条件 2に おいてリン酸塩の添加量が摩擦 摩耗特性 に及ぼす影響 をFig.4に示す。上記 と 同様 に摩擦係数 ・摩擦面状況 を下記に示す。 ① 5%:キ ② 7%:初 ズ発生 期摩擦係数が高い ③ 10%:最 終摩擦係数不安定 ④ 15%:摩 擦係数不安定 リン酸塩の添加 は7%以 上であれば耐摩耗性 を向上させるが、摩擦係数の安定性 には欠ける 傾向があることが分かる。 1 8 2 0 0 4 年7 月 03添加量 (wt%) Aら Fig.6 内容および摩擦面の状況 を下記に示す。 擦係数が不安定、上昇傾向、キズ ① 5%:摩 一暉 ム ヽ 象 嘔米選 10 艤睡雖掛 Eミ︶酬壁拠 ︵ 7 Eミ︶酬雖皿 ︵ 12 01 5 F i g . 5 In■uence of AL203 fOr tribologiCal property Tribological property of Pb containg and Pb frce beaing 試験条件 2お いてA1203の添加量 が摩擦摩耗 特性 に及 ぼす影響 を目g.5に 示す6添 加量 の増 加 に伴 い摩耗量 が低下す るのが分かる。3wt% ∼ 5wt%に 変化 させ たわず か2wt%程 度 の添加 量 の差 で摩耗 が 10μm低 減 してい る。摩擦係数 に関 しては5wt%以 上添加 して も変化が無 いこ とが分かる。 この ように試験条件別各種添加剤 の影響 を確 認 し、 さらに数種類 を同時に添加す ることによ ー り決定 した鉛 フリ 品 1と 従来品の摩擦試験結 果 を目g.6示 す。条件 1、 条件 2の いずれ にお い て も摩擦係数 はほぼ同等 であ り、摩耗量 は 1/3程 度 に低減 してい るのが分かる。 鉛 フリー軸受 … (4)イ“ Table 2 1ntennittentjoumal rotatton test conditions 試験形態 断続サ イクル 潤滑条件 ク リア ラ ンス 断続 ジャーナル回転運動 起動 :lmin 停 止 :lmin 灯油 ( 給油量4 0 m L / m i n ) 0.09■lm 面圧 1.96N/mm2(20kg“ 速度 2.09m/s(125r″ min) 試験サ イクル 相手材質 m2) 40サ イクル S55C―H HV540 Rmax2.6 0 5 10 15 20 25 30 35 40 試験 サ イ クル Fig.8 CoenEcient of friciion on up start‐ は摩擦係数が 0.05程 度低下す る結果が得 られた。 鉛 の代替 として添加 した成分が灯油 との吸着 性 に優 れた結果、起動時 に流体潤滑比率 の低下 が抑 えられた ものと推察 される。 5-2 標 Fig,7 schematic diagram ofjournal rotation test 5.実 用例 ンプレッサー 5-1 コ 自動車搭載 エ ア コン用 コンプ レッサ ーや空調 用 コンプ レッサ ー においては複層軸受が採用 さ れてい る。 コンプレッサ ーでは冷凍機油が潤滑 に使用 されてい る。起動停止時や、部位 によっ ては潤滑状態が必ず しも良好 とは限らない。起 動停止時には流体膜が破断 し、混合潤滑状態 と なる。 また、 コンプレッサ ー内で冷凍機油 は冷 媒 とともに圧縮 されて使用 される為、潤滑油 の 粘度 は極端 に低下 し、灯油 とほぼ同等 の値 にな ると言 われてい る。丁ab:e2に ジヤーナル回転 試験条件 を示す。本試験 では粘度 が低 く潤滑性 の悪 い灯油 を用 いて起動時 の摩擦係数評価 を行 った。 日g.アにジャーナル試験機概要、日g.3に 試験 結果 を示す。材料開発 のスラス ト試験 において 鉛 フリー品 1は 従来品 と比較 して摩擦係数 はほ ぼ同等 であったが、混合潤滑 の起動時におい て 準品 いては φ3∼ φ160の範囲 で製品 にお 複層軸受 を規格化 している。規格化 により必要数が少量 で も供給可能 である。 この製品の鉛 フリー品 1 へ の代替 を2001年 10月 よ り開始 し、鉛 フ リー 化 はす でに完了 してい る。 この標準品のアプリケーシ ョンは多岐 にわた るが、 2件 の用途 において従来品 よ り性能低下 の問題が発生 した。 この対策 として鉛 フ リー品 2の 開発 を行 った。 一般的に ドライ運転 と比較 して油分が存在 し た場合、相手軸 に対す るPTFE皮 膜 の形成が阻 害 されると言われてい る。鉛 フリー品 2は この PTFE皮 膜 の形成 を促進す る添加剤 を成 分 とし て追 加 した。油分が存 在す る状況 で もPTFE皮 膜が少 しで も改善 されることを期待 した もので あ る。Table 3に試験条件 を示す。 日g.9に ジャーナル往復動試験機主要部写真、 日g.10に従来品、鉛 フ リー品 1、 鉛 フリー品 2 のジャーナル往復同試験結果 を示す。 丁able 3の試験 条件 において、鉛 フリー品 1 が従来品よ りも摩擦係数が わず かなが ら高 く、 ターボ機械第 32巻 第 7号 19 │ イ“ 鉛 フリー軸受 … (5) 100 Table 3 7.8N/mm2(80kgf/cm2) 速度 0.083m/s(5m/mm) 2CXlmm 試験時間 潤滑条件 軸表面粗 さ 8hr 0.15 01 005 嘔米翠 ギアグリース初期塗布 RzO.8 S45C硬 質Crめ っき 〓 喘 ︱ い ヽ自 ス トロー ク 02 癒率曇熾 lmm 面圧 軸材質 025 φ21× φ23×L12 6 4 クリアラ ンス 03 on testccmi■ons Eミ︶嘲攣熾 ︵ 軸受寸法 軸寸法 RgDiproc“ 0 甲 ト 寵 F19.1 0 Tnb01ogical property of Pb contttng and Pb free bea威ng すび ー 鉛 フリ 化 を目的 として複層軸受樹脂層 の開 ー 発 を行 った。開発 された鉛 フ リ 品 1は 鉛 を含 んだ従来品 よ りも優 れた摺動特性 を有するもの ー になった。 また、往復動用途 に適 した鉛 フリ 6.む Fig.9 Reciprocation tesdng machine 品 2も 開発 された。 この ように軸受 の環境負荷物質の使用制限 に とどまらず、 エ ネルギの軽減 とい う考 え方 か ら 装置その ものの効率 アップや コンパ ク ト化 が求 摩耗量 は増大 してい る ことが分か る。それに対 し鉛 フリー品 2は 摩擦係数、耐摩耗性 ともに従 来品 よりも性能 が向上 していることが分か る。 められる。その場合、荷重、速度、潤滑条件 も よ り厳 しい ものになる と言 われてい る。 また、 摺動抵抗 はエ ネ ルギの損失 に直結す るこ とか しか しなが ら、使用条件 によつては性能が逆 転す ることも確認 されてお り、全 ての条件 で有 ら、従来 の設計 のままで も摩擦係数 の低減が重 ー 要 な課題 としてクロ ズ アツプされ る可能性 も ー 考 えられる。鉛 フリ 品 2の 開発 と同様 に市場 効 とは言えない。 生産性 を考慮 した場合、同一組成 にて広範囲 の条件 で使用 で きるのが好 ましいが、用途 の拡 大 を考慮 し、 コス トに影響 を与 えない範囲での 型番追加 は必須 である。 20 2004年 7月 要 求 に 対 応 した 材 料 の 開 発 の 継 続 が 必 須 と な る。 <参 考文献> (1)松永 ・津谷,固 体潤滑ハ ン ドブック,1978,幸 書房. ・ ・ 気体軸受 (オイルフリー軸受)・ (1)405 特集 :ターボ機械の軸受》 《 展望 ・解説〕 〔 気体軸受 (オイル フ リー軸受) Gas Bearings(01l Free Bearings) 吉本成香 Shigeka YOSHIMOTO 1. は じめ に * Gas Film with Wedge Shape 物体 を気体 で非接触 に支持す るためには、大 き く分けて 2通 りの方法がある。 1つ は動圧型 気体軸受 と呼 ばれ、日g.1(a)に 示す ように、軸 どの び な 回転 を利用 して、 くさ 状 のす きまに気 体 を強制的に引 きず り込む ことによって生ず る 圧力 を利用す る軸受 であ る。発生 す る圧 力 は、 回転軸 の周速が大 きい ほど、 また軸受す きまが 小 さいほ ど大 きくなる。他 方 は、Fig.1(b)に 示 す ように、夕ヽ 部 か ら圧縮気体 を軸受す きま内 に 導入す ることによって、圧縮気体 の持 つ圧力 を rodynanlc Pressure (a)Aerodynatnic bearing 利用す る静圧型気体軸受 である。静圧気体軸受 では、荷重 の増減 によ り軸受す きまが変化 した 場 合、 それに応 じてす きま内圧力 を変化 させ、 荷重 の増減量 との釣 り合 い をとる必 要がある。 図中に示す絞 りはその機能 を発揮 させ る重要 な 役割 を持 ってお り、静圧気体軸受には欠 くこと ので きない構成要素 である。気体軸受 は、言 う まで もな く、気体 を潤滑剤 として用 いてい るた め、摩擦 力測ヽさ く、高速回転 に適 してい る。 ま た転が り軸受 とは異 な り、固体接触部 を持 たな * 東 京理科大学 工 学部 E― mail:yosimotoorS.kagu tus.acjp 原稿受付 日 平 成 16年3月 10日 (b)Aerostatic bearing Fig 1 0perating principles of gas bearings いため、軸や軸受の摩耗がきわめて小 さく、寿 命 を半永久的に維持できるとい う特長 もある。 ターボ機械第 32巻 第 7号 21 イ%気 ・ ・ ー 体軸受 (オイルフリ 軸受)・ (2) Tab:el 1) free turbomachinery in U.S.A」 Timeline of oil― Year Tasks Ao,lications Technologv path 1970's Air cycle machines High Speed Free Cabin Air Clean Oil― Light Load High Reliability Low Temperature Maintenance Free Small Bcarings 1980's 1999 Turbocompressors Turbogenerators Moderate Speed No PЮ cess Fluid Contaminaton Light bad Contamination Low Temperature Cryogenic Capability SInall Bcarings Long ufe High Speed Low EmisslOns Light Load Lightweight Low Temperature Maintenance Free S m a l l B e面n ι gs 20∞ Turbochargers High Speed Mouning OHentation Freedom Moderate Load Freedom High Temperature No Paは cular Emissions S m a l l B e F n直g s 2005 Small Gぉ Turbine Englnes High Speed Low Cost Moderate Load MJntenance Free High Temperature Larger Bearlngs 2010 Mid―Range&Large Engines Moderate Speed Design Architecture Freedom High Load Revolutionary Engines High Temperatllre Verv Large Bcanngs このような特長 を生か し、気体軸受 は、種 々 の精密工作機械 や精密測定器、情報関連機器 に ー 数多 く応用 されてきた。 タ ボ機械 にも、1960 年代 に実施 されたアメリカの宇宙開発 プ ロジエ τ ク トに関係 して活発 な研究が開始 され、そ の ー 後、膨張 ター ビン、 タ ボ圧縮機 などに応用 さ れてい る。丁able l(1)に 、アメリカにおける気体 ー ー ー 軸受 の タ ボ機械 (オ イルフリ タ ボ機械) + V へ の応用 開発状況 お よび今後 の 開発指標 を示 す。表 に示 されるように、1970年代、80年代で は、高速回転 を必要 とす るが比較的荷重 の小 さ い ター ボ機械 へ の応用 が中心 であ った。 しか ) Fig.2 Bump type foil bearing° し、90年代後半以降になる と、荷重条件 や使用 ー 環境 が よ り厳 しくなるガス タ ビンエ ンジンヘ ー に、小規模分散型電源 としてマ イクロガス タ ビン発電 システムがにわかに脚光 を浴び、それ の適用が目標 となってきてい る。 ところで我 が国 にお いて も、1990年代後半 に使用 されてい るフォイル気体軸受が注 目を集 に示す よう めた。 フォイル気体軸受 は、Fig.2② 222004年 7月 ー 気体軸受 (オイルフ リ 軸受)…(3)イθ7 e s e u n f a f v ︲ D u 。 b t 。 m r C Starting Nozzle guide vane Fig.3 schematic ofthe MIT MicroEngine“ ) に、軸受面 を弾性変形可能 な薄 い金属 を用 いて 構成す ることによ り、熱に よる構成部材 の変形 を吸収で きるよ うにした軸受 である。 また回転 軸 を弾性的 に支持す ることになるため、高速安 定性 に優 れるとい う特徴 も持 っている。 アメリ カにおける次世代 の オイルフリー ガス ター ビン エ ンジ ンは、軸受 としてこのフォイル軸受 を用 い ることを想定 してい る。 フォイル軸受 につい ては、筆者がその種類や特性 を文献 3)にまとめ ているので、そちらをご参照頂 きたい。 さて最近、分散型電源 ととともに、我が国で 注 目を集 めている ものに、携帯型小型 ター ビン 発電機や小型 ガスタニ ビンエ ンジ ンがある。 こ ) れについ ては、 199o年代 中頃 にMITが Fig.3° に示す よ うな水素 を燃料 とした超高速回転小型 マ イクロガスター ビンの概念 を発表 した。それ 以来、次世代携帯用発電機あ るい は小型 ガスタ ー ビンエ ンジンの研究が活発 になされるように なって きた。本解説 では、 この種 の小型 ターボ 機械 に応用が期待 されてい る気体軸受 の種類や 特性 についてお もに述べ ることにする。 Table 2 Baseline of nlicroEngine parametersい) Al■angement Diinenslons Single s,ool turboiet 12mm OD× 3mm long Pressure Rttio 4:1 Air Flow 0 15granVsec Combustor Temo 1600K Rotor SDeed 2.4× 106rOm Power Outpul 16W elec●はc Thrust Weight Fuel Consumpion 0.125Nt lraln 7raln/hr 2.MI丁 の 小 型 タ ー ビ ン発 電 機 用 静 圧 気体 軸 受 Table 2° に、 1997年にMITか ら提案 された ー 小型 ガス タ ビン発電機 の基本的 な仕様 を示 す。表 か ら分かるように、 この発電機 は240万 rpmで 約 16Wの 発 電能力 の 達成 を目指 して い る。現在実験が行 われてい るター ビンの主要諸 元 としては、軸径 は4mm、 軸受幅300μm、軸 ー 受す きまが約 15μmと なっている。 この タ ビ ンに使用 されてい る軸受 は静圧型 の気体軸受 で X7)に あ り、その構造 をFo.4“ 示す。図 に示す よ うに、 回転軸 の下部 に高圧用 と低圧用 の 2つ の ターボ機械第32巻 第 7号 23 ¨(4) イ “ 気 体軸受 (オイルフリー軸受)・ t ︲ a a n z ri r u u O S J S e 鰍 枷 m u n e ︲ P t e m s c u u n n r a h ︲ e a︲ T B P t ︲ a a m z u ni r r n u u e o s︲ J sP Fig 5 ・´q ‐ ・ ・・ ・」"・ '´ ´′ ・ ・′ ・ ′´ゆ Low sde pressure 〓世,おE 貧工︶ む 5 3 o﹄ Alt Plate High pressure Plenum P,H Fig.4 寵腑Ψ Aerostatic bearing ofthe MIT MiCroEngine“ 0rince effect at the bearing end(2) Xつ 圧力室が設 けられてお り、その圧力室 を通 り軸 端部 に圧 縮空気 が導 かれる構造 にな っている。 0 1 axJpttsuЮ dttreL lpslφ 4 5 dffe“ nce md :inattpessuЮ ∬ 蹴乱 1.611:闘 写 したが って軸の外周部 には、円周方向 に圧力差 が生 じるので、軸心 は低圧側 に偏心す ることに なる。軸 を偏心 させ ることによ り、Fig.1に示 したような くさび状の軸受す きまが作 られるの で、高速回転時 に動圧が発生 し、回転軸の安定 性 を高 める効果が生 じる。 つ ぎに静圧気体軸受 に剛性 を持 たせ るためには、絞 りが必要 となる が、その機能 はFig.5°に示す ように、気体が 軸端部か ら軸受す きま内に流れ込 む際 のオ リフ イス 的 な絞 り効 果 に よって生 じさせ て い る。 Fig.6(り に、大 きさを26倍 とした回転軸 (直径 104mm、 軸受幅 1.2mm)を用 い た場合 の共振周 波数 の実験結果 を示す。 この振動系 は、気体膜 岡1性(バネ定数)と回転軸質量 によつて構成 され て い る。図 の横軸 に、 2つ の圧力室 の圧 力差 を、縦軸 に共振周波数の値 が示 されてい る。図 2 4 2 0 0 4 年7 月 Fig.7 Cutaway view of an aerostatic thmst bearing(7) か ら明 らかなように、 2つ の圧力室の圧力差 を 大 きくす るにしたがい、共振周波数が高 まって い る。 このことは軸端部 のオリフイス的な絞 り 効果 によつて、 この軸受 の岡1性が生み出 されて い ることを示 してお り、 またその値 は、圧力差 ¨(5)イ" 気体軸受 (オイルフ リー軸受)・ 1,589,000 Thrust FO‖ Bearing 1,362,000 Area Reserved for Mesoscopic Generator E ︶ Oooα∽ α一 ︵ コ、 ↑ 1,135,000ヽ́ E 9 908,000 1 お 681,000 モ お 454,000 温 227,000 0 0 Fig.8 50 100 150 TIme(min) 200 」ournal Foil Bearing 250 Fig.9 conceptual cross section diagram of oil― free et engineC) mesoscopic turb● speed evolution over ime in the MIT MicroEngine18) ) にほぼ比例 して増カロ することが分かる。Fig.7・ には、静圧気体 ス ラス ト軸受の構造 を示す。円 方、外部給気源 を必 要 とす る とい う欠点 もあ る。 したがって外部給気源 を準備 で きない よう 周上等 間隔 に給気孔 が設けられてお り、単純 な 多数給気孔方式 の静圧軸受が使用 されている。 以上 に述べ たような静圧気体軸受 によって支 な応用 には、動圧型 の気体軸受 を使用せ ぎるを 得 ない。小型 ターボ機械 に応用可能な動圧型気 持 された回転軸 の高速安定性実験 の結果 を目g. 8°に示す。軸直径 は前 に述 べ た よ うに4mmで ある。図 には、製作 した 2つ の実験装置 の 回転 性能実験値 が示 されている。図 に示 され るよ う に装 置 2で は、 140万rpmの 回転 数 が達 成 され て い る。 この 回転数 では、 ほぼ5Wの 電力供給 が可 能 としてい る。 ここに示 された実験 装置 の ほかに 4つ の実験装置が製作 され、それ らにつ い て も同様 の実験 が行 われてい るが、それ らに つ い ては数万 rpmで 不安定 になった と報告 され て い る。 そのお もな原 因 として、 回転軸 の不釣 り合 い が挙 げ られ てお り、 この 種 の 回 転 軸 で は、回転軸 の釣 り合 い をどの よ うに とるかが問 題 にな つて くる と思 われ る。 3.フ ォイ ル 軸 受 の 小 型 ガ ス タ ー ビン エ ン ジ ンヘ の 応用 前項で静圧気体軸受の小型 ターボ機械への応 用について述べたが、静圧気体軸受の場合、比 較的大きな軸受すきまを使用できる、軸受設計 が比較的容易であるなどとい う長所がある一 体軸受 の 1つ として、Fig.2に示 したフォイル 軸受があ る。 フォイル軸受 は、1990年代後半 に、分散型電源 として注 目され たマ イクロガス ター ビンに応用 されてい る。 さらに最近では、 丁able lに示 した ように、小型飛行体 な どの小 型 ガス ター ビンエ ンジンや小型デ イーゼルエ ン ジ ン用 ターボチ ヤージャなどへ の応用が検討 さ れ始 めている。 Fig.9に、MiTi(Mohawk hovative Techno10gy, Inc.)で 開発 されてい る小型 ター ボジェッ トエ ン ジ ンの概念 図 を示す。 軸直径 は6mm、 質量 9g で70万 rpmを 目指 してお り、使用環境温度 は 1∞OFを 想定 してい る。 フォイル軸受 としては、 ジヤーナル軸受、 ス ラス ト軸受 ともにFig.2に 示 したバ ンプ型 フォイル軸受 を用 い てい るが 、 に実験装 詳細 な寸法等 は不明で ある。 Fig.10° ー 置 の概略図を示す。軸 は 2個 のジヤ ナル軸受 と 2個 のス ラス ト軸受 によって支持 されて い る。 また軸は、軸中央 に設け られたター ビンバ ケ ツ トにエ アジェツ トを吹 き付 けることによ り 1 100には、 この装置 を用 いて、 駆動 される。Fig。 67.2万rpmで 軸 を回転 させた場合における軸振 ターボ機械第 32巻 第 7号 25 イfθ気 体軸受 (オイルフリー軸受)… (6) P市 ot for Preload Pad Hol僣 FIxed Pivot (a)Tiling pad aeFOdynamic beaFing ) Fig.1 0 Cross sectional view ofmesoscopic turboiet simulator・ ︵ ⊇ E ︶ oOコ〓OE く (b)Herringbone grooved aerodynalnic bearing Fig.12 Fig.1l Spectrum for rotor at 672,000 rpm(0 れの測定結果 を示 した。 この場合、軸 は水平 に 置 かれてい る。図 に示 されるように、軸振 れの 周波数 は、 回転 に同期 した ものの他 には、低周 波数域 にフォイル岡1性に起因すると思われ る周 波数が現れ てい るのみで、 きわめて安定 した回 転 をしてい ることが よ く分 かる。ちなみに軸振 れの大 きさは0.25mmと 大変小 さい。実験 は、 軸 の姿勢 を種 々 に変えて実施 されてい るが、軸 を垂直 に立てた場合は、軸振 れが多少大 きくな り、51.7万rpmで 13.4mmの軸振 れが測定 されて い る。 この実験 は70.5万rpmの 回転数 まで実施 された と報告 されてい るが、今後 は、 フォイル 26 2004年 7月 Typical aerodynamic bearings available for micro turbomachines 軸受の減衰性 などを改善す ることによ り、100 万rpmを目指 した開発が行われるとい う。 4.我 が国 にお ける研 究状況 動圧型気体軸受 としては、日g.2に 示す フオ イル軸受の他 に、Fo.12に示す ようなテイルテ ィングパ ッド軸受やヘ リングボーン溝付 き軸受 がある。Fig.13に 、これまでに開発されたオイル ー ー フリ タ ボ機械 のDN値 (D:軸 直径 (mm)× N:軸 回転数 (rpm))と 軸径 との関係 を、使用 さ ー れた軸受 をパ ラメ タとして示す。フォイル軸 受のデータは、文献Dよ り、他の2種 の軸受デ ータは文献⑫ より引用 した。図に示されるよう に、 3種 類の軸受のDN値 を比較す ると、ヘ リ 気体軸受 (オイルフリー軸受)…(7)イrr Thrust Bearings Fo‖Bearing Ti!ting Pad Beaing Herr:ngbone Grooved Bear:ng Journa!Bearings (×106) 一 - 0 _ 一 ―一 一 E ●曼Ⅲ n g ︵E 。﹂× E E ︶ Φコ ”> Za O ▲ 0° 邑 口 ° 鼈 ° ° °0 田 0 20 ―― ED・ 田 40 60 80 100 Shaft Diameter(mm) Fig 1 3 Tabie 3 DN valuesin three types ofaerodynamic beaほ ngs Design features Ofmicro turbomachines pK、 ented in Japan (a)Palm tOp and flnger top gas turbines的 Palm top Finger top 1223 1223 235,000 1,170,0∞ Compressor PR TIT(K) Flow rate(kg/s) Ro松 饉onal Speed(rpm) Turbine blade dia。 (mm) (b)COmpressor and turbine for micro Compressor No.of Blades Turbine 6(long)+6(short) No of Vanes Diameter 10mm Rottional Speed 870,000rpm PresSure Ratio 3.0 In■ow Temo. 288K Outflow Temp 444K Mass Flow Rate 2g/s 393K 367K 13.4ゴS ングボー ン軸受、ティルテインパ ッ ド軸受、 フ ォイル軸受 の順で大 きくなってお り、 フォイル 軸受 の高 DN値 用軸受 としての有利性 が よ く分 かる。 しか し、我が国 における小型 ターボ機械 の開発状況 を見 ると、 む しろ、 ヘ リングボー ン 溝付 き軸受 の使用 を想定 してい る ものが多 い。 現在 までに提案 されてい る小型 ターボ機械 の仕 Fig.1 4 Schematic view of micrO turbochargerl14 り に示す。(a)、 もに、軸径 (b)と 様例 をTable 30雛 4mmを 想定 してお り、DN値 は300万以上 にな ってお り、 これまでに開発 されたヘ リングボー ン溝付 き軸受 を用 いたターボ機械 のDN値 に比 べ 、 はるかに大 きな値 の実現 を目指 してい るこ とが分 かる。Fig.14° には、(b)の 仕様 にしたが つ ー ー て製作 された小型 タ ボチ ヤ ジャの概略図を 示す。 この装置 を用 いて、50万rpmを達成 した と報告 されてい る。日g.15には、ヘ リングボー ン溝付 き軸受 を用 い て回転軸 を支持 した際 に、 不安定 となる回転数 と回転軸 質量 との関係 の計 算例 を示 した。 この図は、回転軸 の質量が臨界 質量 よ りも小 さい場合 には軸 は安定 に回転 し、 大 きい場合 には不安定 になることを示 して い る。例 えばい ま軸質量 をlgとした場合、軸受す きまが 6μ mで は、 ほぼ 10万rpmで 回転軸 は不 安定 とな り、軸受す きまが4μ mで は、200万 rpm弱 まで安定 に回転す ることを表 してい る。 この よ うに、ヘ リングボ ー ン溝付 き軸受 では、 選定する軸受す きまに よって安定 に回転 で きる ターボ機械第 32巻 第 7号 27 ¨(8) イr2 気 体軸受 (オイルフリー軸受)・ Shaft Diameter:4(mm) < 参 考文献 > (1)C.DellaCorte and O.Pinkus,Tribological Limitations in Cas Turbine Eingines:A Workshop to ldentify the Challenges Bcaring Clearance:4μ m and Set Future Directions,NASA//TM‐ 2000-210059// REVl. (2)C.DellaCOrte,A New Foil Air Bearing Test Rig for Use to 700℃ and 70,000 rpm,(1997)NASA TM-107405. (3)吉 ー 本 成 香 ,動 圧 型 空気 フ ォイル軸 受 , 日 本 ガス タ ビ ン学 会 誌 ,30-2(2002)99. B c a r i n g C l e a:r6a岬 n∝ (4)A.H Esptein,Millimeter― scale,MemsGas Turune Enigines, Proc.of ASME Turbo Expo.(2∞ Stable 3)Paper GT-2003-38866. ( 5 ) A . H E s p t e i n e t a l : , hM ei ac tr o E―n g i n e s , C a s T u r a b i n e s , a n d R o c k e t E n g Ti hn e s M―I T M i c r o e n g l n e P,rPorJoecc.to― f the 28th AIAA Fluid Dynamics Conference,(1997), Pa― Rotational Speed (rpm) 1 5 Fig。 Critical rnass ofthe shaft supported by herringbOne grooved beaHngs 回転数が大 きく変化す る可能性 があるので、そ の加工 には十分注意 を払 う必要がある。 per97‐1773. (6)N.Savoulides,K.S.Breuer et al.,Low‐ Order Models for Very Short HybHd Gas Bemngs,ASMEJ.of Tribology,1232(2001)368 (7)K.S.Breuer et al.,Challenges for Lubrication in High Speed MEMS,NanoTHbology.Ed.S Hsu.Kluwer Press 2002 e e t a l . , D e m o n s t r a d o n o f a M i ccraotfeadb 五 (8)L.G.Freche■ High―speed Turbine Supported on Cas Bearings,IEEE Solid‐ 5.ま とめ ー 本解説 では、小型 のタ ボ機械 の開発状況お よび今後 の開発指標 を述べ 、それに用 い られて いる気体軸受 について説明 を行 った。小型 ター ボ機械 は、携帯用電源 や小型 ガスター ビンエ ン ジ ンなど次世代 の主要技術 とな りうる可能性 を 持 ってお り、 この分野 の研究開発 は我が国 にと って もきわめ て重要 と考 える。本解説が、 この 分野 に関係す る方 々の参考 に少 しで もなれば幸 いである。 stac and Actuator Workshop,(2000). (9)MesoscopiC Turbttet Simulator Tested at Speeds Above 700,000rpm on Air Foil Bearings,MiTi Developments 17 (2003). l101 J.F.Walton,Oil―Free Foil Bearings for Propulsion and Power Generating Gas Turbine Engines : Mesoscopic to Mac― roscopic Scale,ASME Turbo Expo.2003. llll H.Heshmat,Operatlon of Foil Bcanngs Beyond dle Bendin Critical Mode,ASMEJ.of THb.122-1(2000)192. ― C a 十 合 晋 , 気 体 軸 受 , 共 立 出版 ( 1 9 8 4 ) . ー トップ ガス タ ー ・ l131 松 尾 吉 識 。長 島 ・加 藤 , フ イ ンガ ビ ン の 開 発 を め ざ して , 機 構 論 Ⅳ , N o 0 3 - 1 , ( 2 0 0 3 ) 311. l141 磯村 ・田 中 ・十 合 ・江 刺 。他 3名 , 3次 元 形 状 マ イ ク ロ マ シ ン ・タ ー ボ チ ャ ー ジ ャの 開発 ,機 構 論 Ⅳ ,No031,(2003)313. 28 20“ 年 7月 ターボチャージャ用軸受… ( 1 ) イJ θ 特集 :ターボ機械の軸受》 《 〔 展望 。解説〕 ターボチ ャー ジ ャ用軸受 Yukitcru SEKITA 1. は じめ に 内燃機関エ ンジ ンの過給装置 には主にター ボ チ ャー ジャとス ーパ ーチ ャージャがあ り、 ター ボチャー ジャはエ ンジンの排気 ガスのエ ネルギ ー を利用 し、またスーパ ーチ ャー ジャはエ ンジ ンの出力 を利用 (機械駆動)し て圧縮機 を回転 さ せ て圧縮空気 をエ ンジンに供給 してい るところ に構造 上の相違点があ る。 このため、 ロー タの 回転数 はスーパ ーチ ャー ジャに比べ てターボチ ャージャの方が遥かに高 い。 また、ジャーナル ベ アリングにかかる力 はターボチ ャー ジャでは 自重 とロー タの回転振動、流体 による力がある が 、スーパ ーチ ャージヤは機械駆動 であるため この他 に大 きな駆動 荷重 がかかる。 このた め、 ターボチ ャージヤとスーパ ーチ ャージャにお け ¨田 Bearings for TurbcDcharger 蒸 幸照 * リ ンダに空気 と燃料 を入れ 、混合気 を燃焼 させ てその爆発力 を動力 として取 り出 して い る。 こ の空 気 と燃 料 の 混 合 比 には最 適 な値 が あ るた め 、 エ ンジ ンか らよ り大 きな出力 を得 よ うと し た場合、 よ り多 くの空気 をエ ンジ ンに送 れば良 い ことになるが、 これ にはエ ンジンの総排気量 を大 き くす る、 あるいはシ リ ン ダに圧縮 した空 気 を詰 め込 む ことが考 え られる。 ター ボチ ャー ジ ヤは後者 の圧縮 した空 気 を作 り、 エ ンジ ンに 送 る役割 を担 っている。 同 じ排気量 の エ ンジ ン で比 較 した場合、 ター ボチ ャー ジャ付 きのエ ン ジ ンは 、 自然吸気 エ ンジ ン よ りも多 くの空気 を 送 り込 めるため、 よ り大 きな出力 を得 る こ とが で きる。 つ ま り、 エ ンジ ンの大型化 をせず に高 るベ ア リ ングの使 われ方 には大 きな違 い があ 出力化が実現 で きる装置である。 また、近 年 に お け る ター ボチ ャー ジヤ採用 の背景 と して、 ガ る。 この論説 では、高速環境下 で使用 されるタ ーボチ ャージャに適用 されるベ アリングについ ソリ ンエ ンジン用 ター ボチ ャー ジ ャの場合 は出 ー カ ア ップ重視 、 デ イーゼルエ ンジ ン用 タ ボチ て紹介す る。 ャー ジャの場合 は (車両用、舶用共 に)出 カ ア ツプ、 燃費 向上、 エ ミッシ ョンの低減 に主 眼 が (1ヽ 置 かれてい る 2.タ ー ボ チ ャ ー ジ ャの 役 害1 先ず始 めに、 ター ボチ ャー ジヤの役割 につい て簡単 に紹介 をす る。内燃機関 はエ ンジンのシ * 石 川島播磨重工業船 回 転機械事業部 E‐ mdl:yukltem_sekitaoihi,CoJp 原稿受付 日 平 成 1 6 年3 月 1 日 3.タ ー ボ チ ャ ー ジ ャ の 構 造 ターボチ ャージャは、主 にター ビン部分、 コ ンプレッサ部分、ベ アリング部分 の 3つ の構成 か ら成 り立 ってい る。 また、 ターボチ ャー ジャ ターボ機械第32巻 第 7号 29 L_ │ イコ イ タ ーボチヤージャ用軸受…(2) ア キ シャル ター ビン ラジアルター ビン 為 ガス出口 ヽ お ジャーナルベア リング Fig l スラス トベ ア リング Axial turbine ジャーナルベア リング スラス トベア リング Fig.2 Radial turbine の心臓部 である回転体部分 はター ビン翼車部分 とロー タが摩擦溶接等 で一体化 され、その ロー 斜 流 タ ー ビン タにスラス トカラー等 のブッシユ類、 コンプレ ッサイ ンペ ラが軸端ナ ツ ト等 で締結 されている ー 構造 となってい る。従 って、 タ ビンに排気 ガ ス を送 り、その 回転力 を同一軸上 に締結 された コンプ レッサホイールに伝えることによつて圧縮 空気 を作 り、その空気をエンジンに送 つてい る。 ー ビン 3-1 タ ター ビンは舶用 の大型 ターボチ ャージャの場 ー 合 アキ シヤル (軸流)タ ビン (Fig.1)を採用 し てお り、舶用 の小型お よび車両用 のターボチ ヤ ー ジャではラジアルター ビン (Fig.2)あるい は 斜流 ター ビン (Fig,3)を採用 してい る。 アキシ ャルター ビンでは排気 ガスの流 れはター ビン軸 端側 か ら流れ込み、 コンプ レッサ側 へ排気 され るタイプが一般的である。そのため、 ター ビン お よび コンプ レッサでそれぞれ発生す るスラス トカ は、共にター ビン側か らコンプレッサ側ヘ ジャーナルベア リング Fig 3 ` スラス トベア リング Mixed now turbine ンセル される方向 に働 く。 そのため、アキ シヤ ルター ビンに比べ ると比較的小 さなス ラス トカ となる。 ンプレッサ 3-2 コ ー般 にター ボ機械 の コンプ レッサは航空機 、 大型 ガスター ビンで採用 されてい るような軸流 型 のターボ機械 で採用 され タイプの もの と、ガヽ てい る遠心 タイプの ものがある。軸流 コンプ レ ッサは効率が 良い ものの コス トが高 い、軸方向 に長 くなる、1段 では圧力比が大 きく取 れない な どの要因 によ り、 ターボチ ヤージヤにおいて 向か う方向 に働 くため、比較的大 きなス ラス ト ー カが発 生す る。従 って、各社 ともタ ビンの排 気 ガス流 れの上流側 に、 スラス トカ を低減する ような工夫 をしている。 一方、 ラジアルター ビ ン、斜流 ター ビンの排気 ガスの流れはそれぞれ ー 半径方向、斜 め方向か ら流れ込み タ ビン軸端 側へ排気 される ことか ら、 ター ビンおよび コン は車両用 の月ヽ 型か ら舶用 の大型 まで遠心式が採 用 されてい る。遠心 コンプ レッサにおける空気 の流 れは コンプ レッサ側軸端方向 か ら流 れ込 み、 コンプ レッサインペ ラ (翼車)に よ り半径方 プレッサでそれぞれ発生す るス ラス トカ はキヤ 向へ 曲げられ、 コンプレッサハ ウジ ングのス ク 30 21X14年 7月 ターボチ ャージャ用軸受 … (3)イ15 ロール部分 で圧縮空気が集 め られてエ ンジンヘ 送 られる。 この ときコンプレッサイ ンペ ラには 背面圧 による大 きな力がかかるため、ター ビン と同様 コンプレッサにおい て もター ビン側か ら コンプレッサ側 へ 向かってスラス トカが発生す ジャーナルベア リング る。 この ためス ラス トカ低減 を目的 として、 コ ンプレッサイ ンペ ラ背面 にラ ビリンスシール等 Fig.4 Extemal bearing arrangement を設けている例 もある。 3-3 ベ ア リングおよび給油方式 ングのタイプ アリ (1)ベ 回転機械 におい てはラジアル方向 と軸方向に 荷 重が発生す る。 これ らの荷重 を受 けるため に、ラジアル方向の荷重 を受けるジャーナルベ ジ ャーナ ルベア リング アリングと軸方向の荷重 を受けるス ラス トベ ア リングが必要 になる。一般 に高速回転機械 に用 Fig.5 1nternal bemng arrangement い られているベ アリングは、転 が り軸受 と滑 り 軸受の 2つ に分類す ることがで きる。転が り軸 受 はラジアル荷重専用、 ス ラス ト荷重専用 の も の と、 これ らに比 べ る と耐荷重 は小 さい もの の、ラジアル荷重 とスラス ト荷重 を同時に受け ることがで きるタイプがある。転が り軸受 のメ カニ カル ロス (摺動 による機械損失 など)は滑 り 軸受 と比べ ると小 さいが、潤滑油中の異物 に弱 い、 またベ アリングの減衰 力Ⅵヽさい とい う特徴 がある。 一方、滑 り軸受 の場合 は、ラジアル荷重 とス 採用するというように目的により使い分けをし て い る。 (2)ベ ア リングの 配置 ター ボチ ャー ジ ヤのベ ア リ ングの位 置 は主 に 回転体 の両端 (ター ビン側 軸端 と コン プ レッサ 側 軸端)で 支 えて い る両端 支持 タイプ (Fig.4) と、 ター ビンイ ンペ ラとコンプ レッサ イ ンペ ラ の 内側 で支持 して い る中間支持 タイプ (日g.5) の 2つ に分類す ることがで きる。 一般 的 に両端 支持 タイプは軸振動特性 に優 れ、か つ外部 か ら ラス ト荷重 を同 時 に受 け る ことがで きない た め、ス ラス トベ アリングとジャーナルベ アリン グを別 々に設け る必要がある。メカニ カルロス の取扱 いが容易 なためベ ア リ ングの メンテナ ン ス 性 に優 れ て い る 。 そ の 反面 タ ー ビ ン イ ンペ は転が り軸受 に比べ ると大 きい ものの、潤滑油 中の異物 には比較的強い、ベ アリングの減衰が ナ ンス性 が悪 い 、給排油構造 を両軸 端 に設 け る 大 きい、寿命が長 い とい う特徴 がある。 回転機械で使われているベアリングにはそれ ぞれ以上のような特徴がある。 ターボチャージ ヤにおいてはコス トの面から通常滑 り軸受を採 用 しているが、エ ンジンの立ち上が り性能が求 ラ、 コ ンプ レッサ イ ンペ ラ等 の 回転体 のメ ンテ 必要があ り構造 が複雑 になる とい う欠点 を持 っ て い る。 一 方、 中間支持 タイプは軸振動特性 で は両 端支持 タイプ と比較す る と若干不利 である ものの 、構造 が簡 単 であ り回転体 のメ ンテナ ン ス性が良 い ことな どか ら現 在 はほ とん どこの形 (° 式 が主流 となつてい る 。 められるような場合 においては、転が り軸受 を ターボ機械第 32巻 第 7号 31 L ¬ 416 タ ーボチヤージヤ用軸受 … (4) ボールペアリング ころ軸受 静圧軸受 固定すべり軸受 真円軸受 食い違い2円弧軸受 多円弧軸受 真円軸受 多円弧軸受 Fig 6 Type ofjournal bearing ボールベアリング ころ軸受 静圧軸受 固ル リ ド軸受 一 II`三 冨 ∫ ティルテイングパツド軸受 浮動スラスト軸受 Fig,7 Type ofthrust beanng (3)給 油方式 ターボチ ャージヤの給油方式 には外部給油方 式 と自己給油方式 がある。外部給油方式 とは、 エ ンジンのシステム油 をターボチ ヤージャのベ ア リング部 に供給 して潤滑 を行 う ものであ り、 現在 エ ンジンの用途 に関わらず このタイプが採 用 されてい る。潤滑油系統 の構造 を簡単 にする ことがで きる と言 うメリッ トはあ るが(エ ンジ ン内で発生 した カーボ ン、摩耗紛 (金属紛)等の 一 異物 が潤滑油 に混入す るデメリッ トもある。 ー ー 方、 自己給油方式 は タ ボチ ャ ジヤ本体 に、 ターボチ ャー ジヤのベ アリング専用 の潤滑油 タ ンクを持 つ ものである。 この方式 は専用 の潤滑 油 タンクを持 っているため コス ト高 になるもの 32 20CM年 7月 の、 ターボチ ャージャ専用 の潤滑油 とな り、潤 滑油 に異物が混入 し難 い とい うメリットがある。 ー ボ チ ャ ー ジ ャ の ベ ア リン グ Fig.6、アに示す よ うに、 回転機械 のベ ア リ 4.タ ングには様 々 な形式が用 い られてい る。 これ ら の 中で、 ターボチ ャー ジヤに用 い られてい る転 が り軸受 は、主にボールベ アリング、 ころ軸受 である。一方、滑 り軸受 につい てはジャーナル ベ アリングにはフルフロー トベ アリング、 セ ミ フロー トベ アリング、 スラス トベ アリングには レー リーステップ型、テーパ ー ラン ド型がある (Fig.8)。 ターボチ ャージャ用軸受 … ( 5 ) イr 7 ることがで きる ことか ら、 ターボチ ャー ジャの ジヤーナルベ アリングとして最 も多 く使用 され てい る形式 である。一方、 セ ミフロー トベ アリ ングはベ アリングを ピン等 で回転方向 に回 らな い ように した ものであるが、ベ アリングは潤滑 油中に浮 いてい るため、 ロー タの振動 によ リベ レー リーステ ップ型 Fig.8 テーパ ラン ド型 Pad shape of thrust bearing 4-1 転 が り軸受 舶用、車両用 ターボチャージャ共 にジャーナ アリングとベ アリングハ ウジ ングの間のス クイ ーズ フィルム効果 によ り減衰 を得 ることがで き る。 ベ アリング幅 (ダンパ ー幅)、ベ アリングク リアラ ンス等 の設計パ ラメー タを最適化す るこ とによ り、 この減衰 を適正値 に設定 して、強制 振動や 自励振動 (オイル ホヮール、オイル ウイ ルベ アリングを採用 してい る。従 って、ス ラス ップ)な どの不安定振動 をフルフロー トベ アリ ング以上に抑 える ことが可能 となる。 ベ アリング内周形状 は、 フルフロー トベ アリ ング、セ ミフロー トベ アリング共 に真円形状あ トカ のみを受けるスラス トベ アリングを持 たな いのが特徴である。 また、舶用 の大型 ター ボチ ヤー ジャについては、熱膨張 を吸収す るために るいは多円弧形状 の ものが採用 されてい る。真 円形状 の ものは加工が非常 に簡単 であるが 、オ イルホ ヮールやオイルウイップなどの自励振動 ター ビン側 にころ軸受 を採用 して い る。 しか し、車両用 ターボチ ャージャにおいては、ハ イ を発生 し易 い。 一方、多円弧形状 の ものは、真 円形状 の ものに比べ ると回転安定性が高い。 し レスポンス を要求 されるような仕様 に転が り軸 受 が使 われているケースがあるが、舶用 ターボ か し、 どちらのタイプにおいて もベ アリング幅、 ベ アリングクリアランス等 の設計 パ ラメー タを チ ヤー ジャの最新形式 では転 が り軸受 は使用 さ れてい ない。 適正にすることにより、実用的には問題ない レ ベ ルとなっている。 (2)ス ラス トベ アリング ター ボチャー ジャのスラス トカ は通常運転 の ルベ アリングには、 ラジアル方向、 アキシャル 方向同時に受けることがで きるア ンギ ュ ラボー 4-2 滑 り軸受 ー (1)ジ ャ ナルベ アリング ターボチ ャージャのジャーナルベ アリングに は、主 にフルフロー トベ アリングとセ ミフロー トベ アリングが採用 されてい るが、 いずれ もブ ッシュ状 の一体型 である。 フルフロー トベ アリ ングは潤滑油中 にベ アリングが完全 に浮 いてい る形 になってい るため、潤滑油 の粘性 のため に ロー タとつれ回 りをする。 この結果、 ロー タと ベ アリング、ベ アリングとハ ウジ ングの相対速 度 を小 さくす ることがで きるため、 ジャーナル ベ アリング部全体 のメカニ カル ロス を小 さくす 場合、基本的にはター ビン側か らコンプレッサ 側 に向かって働 くが (正スラス トカ)、サ ー ジ ン グ (コンプレッサでの空気 の脈動)が発生 した場 合 は短時間 におけるス ラス トカ の変動が発 生す るため、正方向 と反方向の 2方 向のスラス トカ を受けることがで きるように双方向のスラス ト ベ アリングを持 っている。 ター ボチ ャー ジャのス ラス トベ アリングは、 大 きくレー リース テップ型 とテーパ ー ラ ン ド型 の 2つ に分類す ることがで きる。 レー リース テ ターボ機械第 32巻 第 7号 33 … ィJ 8 ターボチヤージヤ用軸受 ( 6 ) ップ型 とはFig.8左 側 に示す ように、パ ツ ド面 (摺動面)に給油溝 として段差 を設けてい る形状 ー ー 一 をしてい るものである。 方、 テ パ ラ ン ド 型 は日g.8右 側 に示す ように、パ ツ ド面 の潤滑 ー ー ニ ー 油誘 い口部分 をテ パ (テ パ 部)に し、 ス ラス トカ の受圧面 を平 らに (ラン ド部)に した も ー ー のである。テーパ ー ラ ン ド型 にはテ パ 部 が 円周方向 に対 して高 さが 2次 元的 に変化す るも の と、 3次 元的 に変化す るものがある。従来 は 2次 元形状 の ものが主であつたが、工作機械 の ー ー 発達か らテ パ 部 を3次 元形状 にした もの も 加工で きるようになった。 3次 元形状 の方が負 荷容量 が大 きいため、現在ではこちらが主流 に な ってい る。 一 ー レー リーステツプ型 とテーパ ラ ン ド型 の ー ー ー 般的 な特徴 として、 レ リ ステツプ型 はテ パ ー ラン ド型 と比較す ると負荷容量 は大 きい も ー のの、 ミスアライ ンメン ト(ロ タ軸が傾 いた ー 場合)に対 して は許容値 が低 い。 また、テ パ ー ラン ド型 は逆 に負荷容量 は小 さい ものの、 ミ スアライ ンメン トに対 しては許容値 が高 い。最 ー ー 近 の動向 としては、舶用、車両用 タ ボチ ヤ ジ ャ共 にテ ーパ ー ラ ン ド型 が主流 である。 ま た、 メカニ カル ロス を低減す ると同時 に、負荷 容量 を増大 させ る工夫等がなされてい る。例 え ば、浮動 スラス トベ アリングを採用 しているも ー の もある。 これは、 ター ビンロ タのほぼ半分 の回転数で回転す る円板 で、油膜 を両面 に形成 す るため ミスアライ ンメン トに強 く、潤滑油中 の摩耗粒子 に対 して も摩耗進行速度 を抑制 させ ③ る効果 を持 ってい るものである 。 エ ンジンの高 出力化、低燃費化 のため に、舶 ー ー 用、車両 用 タ ボチ ヤ ジヤ共に今後更 なる高 圧力比化、高 回転化 が求め られる傾向 にある。 これ らは、 スラス トベ アリングにとって高荷 重 化、高周速化す る ことになる。高荷重化 の対策 としてパ ッド径 を大 きくしてベ アリング面圧 を 34 20C4年 7月 小 さくす ると、周速が速 くな リメカニ カル ロス が増加す る。逆 に、パ ツ ド径 を小 さくして周速 を遅 くし、 メカニ カル ロス を低減す るとベ アリ ング面圧 は大 きくなる。 この ように、パ ツ ド径 はベ アリング面圧 とメカニ カルロス (周速)の ト レードオフの関係にあり、厳しい使用環境とな っ て い る。 5.ベ ア リン グ設 計 に お け る コ ン セ プ トの 相 違 点 ター ボチャージヤ用 のベ アリングと言 って も 燃料油、使用条件等 の違 いか ら、舶用 と車両用 ターボチ ャージヤのベ アリング設計 に対す る思 想 は異なる部分 がある。例 えば、車両用エ ンジ ンはガソリン、軽油 など比較的綺麗 な燃料油 を ー 使用 してい るが、舶用デ イ ゼルエ ンジンでは 近年燃料油 の粗悪化 が進 んでお り、C重 油 を使 用 してい ることが多 い。C重 油 の使用 は、燃料 の燃焼 によつて発 生するカーボ ンが潤滑油中に 混入 し、 ベ アリングを傷 つ けるとい う トラブル に繋が るだけでな く、運転時間の経過 と共 にタ ー ビンの羽根 に多量 のカー ボ ンが付着 しロー タ ア ンバ ラ ンス を大 き く崩す結果 となる。 つ ま ー り、強制振動が大 きくなるため、ジヤ ナルベ ー アリングに与 えるダメ ジも大 きくなることに ー 寸応が必要 となる。 また、 タ な り、 これらの文 ボチ ャー ジ ャの部 品 に トラブ ルが発生 した場 ー ー 合、車両用 タ ボチヤ ジヤでは部品毎 に交換 ー ー す ることはないが、舶用 タ ボチ ヤ ジヤでは ォーバ ー ホール時 も含 めて部品毎 の交換 が実施 ー ー され る。 よって、舶用 タ ボチ ヤ ジヤのベ ア リングに関 しては、市場 での交換 が可能な設計 が求 められる。 ー また、 ター ボチ ヤ ジヤのベ アリングでは、 採用 してい るベ アリングの タイプが同 じであ つ て も、採用す るに至る背景が異 な つている場合 ー がある。例 えば、近年 ジヤ ナ ルベ アリングに ターボチャージャ用軸受 … ( 7 ) イ1 9 セ ミフロー トベ アリングを採用 してい ることが 多 い。 ター ビン翼 に付着 したカーボ ンの影響 に よ り、 ロー タアンバ ラ ンスが大 きくなる こ とが あ る。 この結果、 ロー ターアンバ ランス による 強制振動 が大 きくなるが、 これ らの振動 を低 く 抑 えるためにセ ミフロー トベ アリングを採用 し てい る場合がある。 一方、部品点数を少 な くす る、組立工 数 を少 な くす るなどの コス トの面 か らセ ミフロー トベ アリングを採用 してい る場合 もある。 更 にベ アリング設計 にお ける コンセプ トの相 違点 は、今 まで述べ たような形状的なものだけ ではな く、ベ アリング材料 にもある。現在舶用 ターボチ ャー ジャでは、な じみ性が良い鉛青銅 を使用す ることが多 い。 一方、車両用 エ ンジン では ヨー ロ ッパ を中心 に鉛 フ リー化 の法制化が 析 がで きるようになって きた0。 しか し、実際 のベ アリング特性は非線形特性 であ り、現在 も 一部 に 非線形計算 が採用 されつつあるが、今後 は更 に非線形計算 を進 める必要がある。今後更 にターボチ ャー ジャの高速化 が進むと考 えられ ることか ら、今 まで以上に解析精度 を上げる こ とが求 められる。 7.お わ りに 車両用 ター ボチ ャー ジャは特 に排気 ガス規制 の点か ら、舶用 ターボチ ャージャは低燃費、出 力向上 の点 か ら今後更 に高性能化 が求め られて い く。 ターボチ ャージャの高性能化 はベ アリン グにとっても厳 しい使用条件 を迫 られる ことに なる。 グローバル的な環境対策が急務な現状 の 中、 ターボチ ャージャの性能向上、信頼性向上 進 め られようとしている。 はユ ーザ ーのみならず地球環境 にも利益 をもた らす ものである と確信 し、今後 もその改良 。開 6.軸 振 動 解 析 の 現 状 と今 後 ジャーナルベ アリングの設計 を行 うには、ベ アリングを含 めた軸系 での軸振動解析 を実施 し てベ ア リ ング形状 を決定す る ことが必 要 とな る。一般的 に軸振動解析 を実施す るには、ベ ア リング部 をバ ネと減衰 (ダンパ)で モデル化 して お り、従来 はこのバ ネと減衰 (ダンパ)特性 を線 形計算 で行 ってきた。 また、近年 のシミュレー 発 に努力 してい く所存 である。 シ ョン技術 の進歩に よ り、 ロー タア ンバ ランス <参 考文献> (1)内 田,乗 用車用 ターボチ ャージャ, 日本 ガス ター ビン 学会 ,Vol.28,No.3(20005),22. (2)関 田,舶 用過給機 における軸受技術 の動向, 日本 ガス ター ビン学会,Vol.31,No.1(20031),26 (3)佐 藤,舶 用高効率TPL/TPS形 過給機の紹介, 日本 マ リンエ ンジエ アリング学会,36-12(2001-12),8. (4)関 田,舶 用過給機 における軸受技術 の動向, 日本 ガス ター ビン学会,Vol.31,No.1(2003.1),26. による強制振動 の振幅な どはか な り精度良 く解 ターボ機械第32巻 第 7号 35 │__ 42θ ポ ンプ用無注水軸受の動 向… (1) 特集 :ターボ機械の軸受》 《 山下 一彦 *1高 橋 一 夫 *2長 田俊 幸 *2 Recent Technologies of Pump Bearings without Lubricating Water Supply Kazuhiko YANIASHITA,Kttuo TAKAHASHIand Toshiyuki OSADA 1. は じめ に 河川水 や雨水 を排水す る立軸 ポ ンプの水 中軸 揚排水 ポ ン 受 は、平成 2年 1月 に発行 された 「 プ設備技術基準 (案)」(社団法人河川 ポンプ施設 技術協会発行)に おいて無注水 で運転 で きるセ ラミックス軸受が規定 され、それ以来急速 に普 及 してい る。 これは、排水機場 の信頼性向上 の ため施策 の一つであ り、 この面 でセラミックス 軸受 は大 い に貢献 してきた。 一 方、雨水排水 の急激 な出水 に対応す るた め 、先行待機 運転 ポ ンプが使用 されてい るが、 1時 間程度 の気中待機 運転条件 に対応可能 な水 中軸受 が無 く、数年前 までは ゴム軸受 に潤滑水 を注水 して対応 していた。 ところが、先行待機 運転 ポ ンプの厳 しい条件 にお いて も無注水 で対 応出来 る軸受が ここ数年 で開発 され適用 されて きている。 日g.1に 従来 の ゴム軸受 を適用 した 立軸ポ ンプと無注水軸受適用後 の構造比較 を示 菱重工業い 高 砂研究所 機 器 自動化装置研究室 mail i kazuhiko yamashitaomhi.COjp E― *2 三 菱重工業い 高 砂製作所 ポ ンプ水車部 原稿受付 日 平 成 16年4月 19日 *1 三 36 2004年 7月 従来形立軸 ポ ンプ Fig.l 無 注水軸受適用後 cOmparison of pump structure between b9fore applied no pour water bearings and after す。複雑 な潤滑 システムを簡素化 しポンプ設備の コンパ ク ト化 と運転操作 の容易化、機器 の信頼 性向上を無注水軸受の採用 により実現 してい る。 しか し、無注水化 の為 に、軸受 にはポンプ起動時 や待機時の ドライ雰囲気 での耐焼付性 や通常運 転中の排水中に含 まれる酸化けい素等 の異物 に対 す る耐アブ レッシブ摩耗性が要求される。 これ らの トライボ ロジー性能 の改善 には、軸 受材料 の 開発 や適正材料 の選択 が重 要 となる。 ポンカ甲無注水軸受 の動向… (2)″ F m m 3 / 1 N ・m l プラスチ ック 無充 てん HDPE 一 繊 平 プ ラステ ツクス 充 てん材入り 含油ナイロンおよびポリアセタール 充てん材入 り漉品ポリマー 一 PP 炭素繊維充てん熱可塑性プラスチックス 充てん材入りr田 嘔 青鋼 ガ ラス機艤,Hお ,POB,黒 船,カ ーボ ン PTFE繊 維 とガラス繊維の織布 緋 性織布 +― 表面層 H 10-6 比摩耗量,mm3/佃 Fig.2 10-6 .ml ) Speci■c wear allllount of plaslcs° ここでは、新素材 とい われるエ ンジエ ア リ ング したバ ン ド構造 と呼 ばれる特異 な もので 、相手 プラスチ ックス や セ ラ ミックス を適用 し無注水 に移着膜 を容易 に形成 して潤滑す る と考 え られ ている(1ヽ 化 を可 能 とす る軸受 の動向 を代表的な軸受材 の 樹脂系 とセ ラ ミックス系 に分 けて展望す る。 2.樹 脂 系 軸 受 プラスチ ックは、 自己潤滑性 に優 れてい るも PEEK(ポ リエ ー テルエ ー テ ル ケ トン)は 、 熱 ド のが多 く、本来 ドライでの起動時の摺動 に対 し 有利 である。 この優 れた潤滑性 を利用 して従来の ゴム軸受 の表面 にPTFEを 接着 し、摩擦係数 を ドライ0.2 ∼0.3、0。 3%シ ル ト異物水 中雰囲気0,o6とし海 ° 水用無注水軸受 として開発 してい る 。 2-2 PEEK系 しか し材料 の硬度 は、相手軸材 となる金属等 に比べ ると低 く、排水 中の砂等 の異物 による摩 可塑性樹脂 で約 200℃ と高 い耐熱性 を有 し、 耗 に配慮する必要がある。Fig.2に 各種 プラス チ ックの比摩耗量 を示す(1)。 ポ リマ ー単体 に比 べ各種 の充てん材、繊維、織布等 を複合す るこ とによ り耐摩耗性 は大幅 に向上す る。 水潤滑特性 もポリマー単体では劣るが、炭素 繊維を複合することにより強化できる° L )(白 :摩 Fig.3にドライ摺動特性 を示す゛ 抜 擦係数、塗潰 し :軸受温度)。炭素繊維、特殊 充填材入 りのPTFE系 と比較 して炭素繊維の合 2-l PTFE系 PTFE(ポ リテ トラフルオ ロエ チ レン)は 、 デ ュポ ン社 の商品名 のテフロンと して一般 に良 く 知 られてい る。PTFEの 組織 は20nm程 度 の厚 み の結晶薄板が非常 に薄 い非品質域 を界 して連結 ライでの摺動特性 に優 れてい る材料 で ある。 有 量 が 、P E E K ―A よ り も多 い P E E K ―B は 約 l C X l ℃、 摩擦係数約 0.1で長時間安定 し、先行待機 ポ ン プ用軸受 として適用可能であ ることが報告 され ている← ゝ ターボ機械第 32巻 第 7号 37 ク2 ポ ンプ用無注水軸受の動向… (3) 140 材料 である。 120 50 2 4 ・ o ミ輛 率巽拠 ︵ p︶卜興嘔 圏轟 面圧:0.098MPa 周遠 :4m/s 100 時間 t ( m i n ) Fig 3 ons(4) Bearing temperature of dry sliding condi■ ゛ Fig.4に ドライ試験 の結果 を示す 。 始動後約 20分でなじみが生 じて安定 し軸受温 度 上昇 も緩や かにな り、1時 間程度 で約 100∼ 150℃ と安定 した軸受特性 で あ り、先行待機 ポ ンプ用軸受 として適用可能 で あ ることが報告 さ ° れてい る 。 ェノール系 2-4 フ フェノール樹脂 は、世界 で初 めて開発 された ︵ p︶味■拠嘔 富尋 熱硬化性 プラスチ ツクであ り安価 で硬 く耐熱性 も熱変形温度 が 150℃ と優 れた特徴 をもってお り、 ブレーキ材料や クラツチ部品な ど自動車部 ° 品 に多 く使用 されてい る 。 また フェノール樹脂 は、配合基材 の種類 や量 が豊富 に選べ 、 ガラス繊維、 グラフアイ ト等 を ー 添加す ることにより、ポリマ 単体 に比べ摩擦 係数 は約 3分 の 1、 比摩耗量 は約 1000分の 1、 相手材 の比摩耗量 は約 10分の 1と トライボロジ ー性能が向上する ことも報告 されてい る°。 運転時間 (min) Fig 4 Test results of dry condition(6) 2-3 PBI系 P B I ① ( ポリベ ンゾ イ ミダゾ ー ル) は、荷 重 た Fig.5に口径700mmの 立軸斜流 ポ ンプに著者 ー らが開発 した固体潤滑性 を有す るフェノ ル軸 ― 受 を組み込み、気中 揚水運転 を交互 に実施 し )。 ゛ たパ ター ンを示す 横軸 は時間で縦軸 はポ ン プ水位 を示 している。ポ ンプが起動後 60分の気 わみ温度 が 4 3 5 ℃ と非常 に高 い 耐熱性 を有 し、 中 ドライ運転 を実施 し、水位 を上昇 させ揚水運 転 を30分 実施 を繰 り返 し、合計 4時 間 30分 の N A S A ( 米 航 空宇宙研 究所 ) 、A F M L ( 米 空軍材 料研 究所 ) 及 び クラ リア ン ト社 が共同開発 した 試験 を実施 した。日g.6に 気 中運転時 の温度上 昇 を示す。約 60分 の運転 で軸受 の温 度 上昇 は 気中運転∞分 揚水運転30分 │ 気中運転60分 :揚 水運転∞分 Fig.5 38 2004年 7月 気中運転60分 揚水運転30分 Ve● rlcatiOn test condition of pump operadons(?) ポンプ用無注水軸受 の動向… (4)を ' [ p]味﹁楓嘔麒轟 が低 く破損 を防止する観点 か らポ ンプ主軸 の片 当 り等 の作用 に対 し軸受構造 で弾性支持等 の配 慮 が必要 となる。 ラミックスソリッ ド材 3-1 セ ポ ンプ用軸受材 として実用化 されて い るの 10分 20分 40分 30分 運転時間 [分] 50分 は、炭化系のSiC(炭化桂素)、Si3N4(窒化磋素) である。Flg.7に ドライ及 び異物水 中での摩擦 。 0。 ドライ条件では、 ゴム軸受 は低 係数 を示す ∞ 分 ) Fig 6 Rise bearing temperature of dry condiJons°荷重 で試験初期 にか じり音 を発生 たが、SiC、Si3N4は、摩擦係数が0.3∼0.5で推 移 し焼付傾向 は無 く、無注水 でポ ンプの起動が 約 25℃ とな り、軸受 の許容温度上昇 130℃に比 べ低 く長時間の気中運転が可能 であることを確 可能 である。 また異物水 中条件 では、金属系 の CAC406(旧 記号 BC6)が 摩擦係数 0.2∼0.3、ゴ 認 した。 ム軸受 が0.1程度 で推移 したが、分解検査 で砂 のスクラッチ痕 による面荒 れ、異常摩耗 が生 じ てい た。SiC、si3N4はいず れ も摩擦係数 は0.25 ∼0.05程度 で低 く推移 し、摩耗 もほとん ど無 く 。 0。 表面 は光沢が生 じる程 スムーズであ った これは、炭化 系 のsiC、Si3N4が水 と反応 し、 母材 に比べ て柔 らかい水酸化物 のSi02あるいは また、気 中運転 か ら揚水運転 に切 り替 えて も 問題 は無 く試験後 の軸受摺動面 は摩耗 も認め ら ゛ )。 れず良好 であった ラ ミ ッ ク ス系 軸 受 セラミックスを摺動材 としてみた場合、高硬 3.セ 度、耐熱性、耐食性 に優 れてお り軸受 として非 常 に高 い耐摩耗性 が得 られる。Table lに代表 ゛ 的なファインセラミックスの特性を示す ` 材 料硬度 は、炭化系、酸化系共 1200Hv以上を有 してお り、ポンプ排水中に含 まれる砂等の異物 よりも硬いため軸受摺動面のアブレッシブ摩耗 に対 し耐力 を有 している°。 しか し材料 の靭性 Tab!el 材質 特性 上 ヒEE 比熱、J/(崚 K) 熱伝導率、W/(m・ 6℃ 熱膨張係数、 ×l σ Si02・XH20を 生成する ことで潤滑作用 が生 じ 摩擦摩耗 を低減す る トライボケ ミカル反応 とし 。 D。 て知 られてい る 摺動特性の優 れているセラミックスソ リッド を軸受 とする場合 は、片当 りや衝撃荷重 による 破損 を防止す る構造が必要 で あ る。Fig.8に セ CharacteHsic of flne ceramicsC' 窒化 ケ イ素 炭化 ケ イ素 アル ミナ Si3N4 SiC A1203 3.1∼ 3.2 3.14-3.18 参考 SUS304 5.8-6.05 793 65.4 32-3.8 融点、℃ 1900(分 解) 耐熱衝撃性 乙■ ℃ 480´ヽ900 370 1500 2900 ヤ ング率、 Xlび MPa 破壊靭性 Klc、MPa m″ 3.9-3.98 ジ ル コニ ア ZrCD2(PSZ) 795 K) 硬度 HV し焼付が生 じ 2700(分 解) 41.16 7.8∼ 8.1 8.7-11.4 2030 2600 1400-1455 350 160-180 20.6 ターボ機械第 32巻 第 7号 39 タィ ポ ンプ用無注水軸受 の動向… (5) 家 F = 一セ ラ ミ ツ ク ス 、 轟 率筆 曇 軸受 ス リー ブ 。SiC WC Fig,9 O Si3N4 WC △ゴ ム S u S 3 0 4 荷重 F (kgf) Fig.7 lliJ 弾性体 ︲ ミ 轟 雄緊 掛 o 1234 心割合(固 定セラミックス軸受の限界角θを1と して) 軸受偏 Friction coefflcient of cerarnics bearing supported elastic Partsoa その外周 を弾性体 で支持 し、局所へ の応 力集中 で摩擦係数の急上昇が生 じない構造 としている。 セラミックスの無注水 軸受 は10年以上 の使用 ° 実績 を得 てい る 。 また近年、先行待機 ポ ンプ ° に適用可能な窒化珪素 も報告 されている 。 ラミックス複合材 3-2 セ セラミックスソ リツ ド材 は、ぜ い性材料 であ し、軸受 として 調芯機構が無 い場合 は、欠損 が生 じてポ ンプの るため、過大な軸受荷 重が作用 FHctipn cOefflCient obtaned by sliding conditions00 運転 に問題が生 じることがある。そ こで筆者 ら は、予期せ ぬ一時的 な荷重が作用 して摩耗 は進 行 して も破損 が生 じ軸受喪失 には到 らないセ ラ ミックス複合軸受 を開発 した。 これは、軸受基 ー 材 をフェノ ル樹脂 とし耐摩耗性 を有す るセラ ミックスを分散複合 させたものである。 これによ り樹脂基材 の持 つ延性 と自己潤滑性 による良好な ドライ摺動性及 び高硬度 セラ ミッ クスによる耐 摩耗性 を合 わせ持 つ ことがで き、 弾性 体 (0リ ン また この軸受 に耐食性 の優 れる特殊合金 を組合 わせ ることにより海水使用 も可能 とす る無注水 Fig.8 Structure 6fceramiCs bearing⑩ ゛ ラ ミックス軸受支持構造例 を示す 。日g.9に 弾 ゛ 性 支持 セ ラ ミックス軸受 の摩擦特性 を示す 。 セラ ミックスソ リ ツ ドをリテーナに焼 きばめ、 402004年 7月 軸受 となった。 日g.loに内径 120mmの 軸受 による異物水 中の 摩耗試験結 果 を示す 。Si3N4ソリ ツ ド材 の河川 水用 セラミックス軸受 と同等 の耐摩耗性 が確認 9。 。 された ポンプ用無注水軸受 の動向… (6)夕 5 異物濃度 1000ppm時 維持管理の軽減 を可能 とす るだけでな く、台風 や地震時 にも起動準備 を短時間で実施 で きるた 河川用セラミック (SiN4-WCソ リッ ド) め浸水災害 を防止す る重要な技術 である。 軸受 には、ド ライ条件や異物水 中条件等苛酷 な雰囲気で耐焼付、耐摩耗性が要求 されるが機 械 ・材料 メー カは各種材料 の利点 を有効 に活用 海水用無注水軸受 摩耗 しやれ ヽ 10 摩 耗比 1° ° した無注水軸受 を開発 し、排水 ポ ンプ設備 のユ ーザ ー に製品機能、 コス ト共満足 していただけ る ことが重要である。 Fig.l o Results of weartest° <参 考文献 > (1)iF4滑ハ ン ドブ ック, 日本潤滑学会編,P.76,P.456 (2)山 口 。他 2名 ,無 注水起動水 中軸受 の 開発 ,電 業社機 械 Vol.8, No.2(1984). ( 3 ) 山 本 ・他 1 名 , 繊 維 強化 P P S , P E E K の 水 潤滑摩擦 摩 耗 特 性 ( そ の 2 ) , ト ラ イ ボ ロ ジ ー 会議 予 稿 集 ( 東京 2003-5), B6. 澤 ・他 2名 ,先 行待機型排水 ポ ンプ用樹 脂軸受 の し 0)会 ゆう動特性, トライボ ロジー会議予稿集 ( 仙台 2 0 0 2 - Fig.1l PhOtOgraph oftest つ pumps。 10), 3D5. (5)兼 森 ・他 5名 ,先 行待機型完全無注水 ポ ンプの 開発, とりしまレビューNo.16,P.21∼ 22. (6)広 中 ・他 1名 ,フ ェノール樹脂系複合材料 の トライボ ロジー特性 の基礎研究 , ト ライボロジー会議予稿集 (新 Fig.12 Testbea●ngs and 9 sleeves。 日g.11に 日径 6∽mmの 実機 ポ ンプ実証試験分 解状況 を示す。海水 条件 で運転 400時 間、起動 発停 約 50回 の 運 転 を実施 し、軸 受温度 の 安定 と良好 なポ ンプ運 転 を確認 した゛。 Fig.12に試験後 の軸受 と軸 ス リー ブの表面状 況 を示す。軸受 には摩耗が ほ とん ど無 く、軸 ス リー ブに も腐食痕 や ヒー トクラツク等 の異常 は ゛ 認 め られなか った 。 4.お わ りに 排水用立軸 ポ ンプ用無注水軸受 の技術動向 を 軸受材料に大別 して紹介 した。 排水 ポ ンプの起動時 の軸受へ の無注水化 は、 潟 2003-11),3F6. (7)高 橋 ・他 1名 ,先 行待機運転 ポンプ用無注水軸受 の開 発,産 業機械,No 623(2002-8),P.25. (8)ト ライボロジーハ ン ドブック, 日本 トライボロジー学 会編,P.434 (9)山 下 他 3名 ,ポ ンプ用 セラミックス軸受 の研究, タ ーボ機械,Vol.15,No.3(1987-3),P.45. 〔 0 山 下 ・他 3名 ,セ ラミック軸受の研究, 日本潤滑学会 第 32期 全国大会 (大阪)予 稿集 (1987),B.24. 0 佐 々木,セ ラミックス と環境 ―水 ―, ト ライボロジス ト, Vol.34, No.2(1989), P.105. 0 山 下 ・他 2名 , しゅう動部品用 セラミックス, トライ ボ ロジス ト,v。 136,No 2(1991),P.147 ⑬ 高 山 ・他 1名 ,水 潤滑軸受, タ ー ボ機械 ,Vol.26, No.11(1998-11), P.31. ⑭ 小 川 ・他 3名 ,先 行待機運転 ポンプ用無注水軸受 の開 発,第 46回 ,タ ーボ機械協会総会講演会,前 刷集. 0, 三 菱重 工 業機 ,海 水用無注水 軸受,ポ ンプ,No.30 (2003AUG) 付帯設備 を省略化 し建設 コス トの低減や保守、 ターボ機械第32巻 第 7号 41 ″6低 温液化 ガスポ ンプ用軸受 の現状 … (1) 特集 :ターボ機械の軸受》 《 展望 ・解説〕 〔 低温液化 ガスポ ンプ用 軸受 の現状 橋本泰司 *l天 野和雄 *2福 地貴樹 *2 Recent Advancementin Bearing for Cryogenic Liqueied Gas Pumps Taiii HASHIMOTO,Kazuo AMANO and TakakiFIIKUCHI 1.は じめ に ポ ンプを構成す る機械要素 の 中で、回転側 と 静上側 の固体 が互 い に高速 で摺動運動 を行 う軸 受 は、ポ ンプの信頼性 を左右する重要 な機械要 素 であ り、その潤滑設計 は、設計段階で最 も細 一 心 の注意 を注 ぐ部分 の つである。 軸受 の潤滑 は、潤滑油 を用 い る方法が最 も効 果 を期待 で きるが、潤滑油 を使用 で きない、あ るいは、 システム的 に潤滑油 を使用 しない方が 望 ましい等、 ポ ンプが使用 される条件 によつて は、ポ ンプ自身が取扱 う流体 による潤滑 に頼 ら ぎるを得 ない場合がある。 一般的 にポ ンプが取扱 う流体 は、水 や液化 ガ ス等、通常 の潤滑油 に比べ て 2桁 近 く小 さな粘 性 しか持たない低粘度液である ことか ら、ポ ン プの様 々な運転状態 において、流体力学 的な潤 滑 を望めない状況 である。そ こで、軸受 におい ては、境界面 の摩擦 を最小限に抑 え、摩耗 を抑 ー 制す るために、ト ライボロジ 的解決 を図 って *1 い 日立製作所 社 会 システム事業部 [email protected] jp mail i tall― E― *2 帥 日立インダス トリイズ 社 会インフラ事業部 原稿受付 日 平 成 16年3月 3日 42 2∞4年 7月 い るのが実状 である(1ヽ 本報 では、低温液化 ガスに代表 され る、低粘 ー 度流体 で潤滑 される軸受要素 の トライボ ロジ 的問題解決 の事例紹介 として、 日立 の製品であ る液化天然 ガス用 ポ ンプ (Liqueied Natural Gas Pumps:以 下、LNGポ ンプと称す)で 用 いてい る軸受 について概略 を述べ る。 化 天 然 ガ ス とは 液化天然 ガス (LNG)と は、 メタン (CH4)を主 成分 とす る天然 ガスを脱硫、脱炭酸等 の前処理 を した後 、 -162℃ の極低温 (物理学的 には低 2.液 温)に冷却 して液化 した もので あ る。天然 ガス は-162℃ に冷去pして液化す ることによ り、常 圧で も容積 が気体 の約 600分 の 1に な り、 この 小容量化 を利用 して効率的 な輸送、貯蔵 を行 う ことがで きる②。 天然 ガスは燃焼発熱量が高 く、 また、液化 の 過程 で硫黄等 の不純物 をほ とんど排除で きるた め、腐食性 がな く大気汚染 の心配がない。埋蔵 地 は世界各国 に散在 し、埋蔵量 も多 いことか ら ー ー 安全 で高 カロ リ 、 クリ ンな優れた気体燃料 として脚光 を浴 びてい る。液化 された状態 で運 低温液化 ガスポンプ用軸受 の現状 … (2)イ27 Fig.2 set up position of LNG pumps fOr Receiving plants (a)POttype pump Fig.l (b)In_tank type pump sectional view of LNG pumps ばれたLNGは 、貯蔵 タンクに受 け入れ られた 後、LNGポ ンプで必要圧力 まで昇圧 し、気化器 によつてガス化 され、都市 ガスや発電用燃料 と して供給 ・利用 されてい る°。 化 天 然 ガ ス用 ポ ン プ 3-1 構 造の概要 および特徴 前章 で述べ た ようにLNGは 、 -162℃ 前後 の 極低温液化 ガスであ るため、一般的 なポンプ同 3.液 Fig.3 Bcaring for submcrsible pumps(3) す。LNG受 入基地 においては、揚液管 を用 いて 貯蔵 タンク内底 に設置す るイ ンタンク式 と、貯 “ X7ゝ 蔵 タンクとは別置 のポッ ト式 がある Fig.1に 示 す よ うにサ ブ マ ー ジブル構造 の LNGポ ンプにおいては、モー タ、軸受 を含 めた ポ ンプ構造要素 の全てがLNG中 に浸漬 された状 様 に、ポ ンプとモ ー タを分離 して軸封 を設けて シ ー ルす る構造 が 非常 に困難 であ る。 また、 態 で運転 される。そのため、回転体 を支え る重 要 な要素 である軸受部 も-162℃ の極低温環境 LNGは 電気絶縁性 が非常 に高 い絶縁体 で あ る 上、液化 の過程で有害な不純物が除去 されるた 中に曝 され、軸受 の潤滑 に最適な潤滑油 を軸受 に供給できない。 したが って、必然的に取扱 い め腐食性が ほとんどない。LNGポ ンプでは、 こ のLNGの 特性 を活用 してガス漏洩 を防 ぎ安全性 を確保す るため、一般的 にモ ー タを含 めてポン 液 であるLNGで 自液潤滑せ ざるを得 ない状況で あ る。 日立におけるLNG受 入基地向け用LNGポ ン プの構造断面図をFig.1に、一般的な受入基地 3-2 玉 軸受の概要 一般 にLNGポ ンプ用 の玉軸受 としては、二つ 割 れの もみ抜 き保持器 をリベ ッ トにより接合 し た深溝玉軸受 が使用 される。液化 ガス用 ポ ンプ に使用 されてい る玉軸受 の一例 として、外観写 におけるLNGポ ンプの設置場所 をFig.2に示 真 をFig.3に、構造 をF咆.4に 示す。 プ全体 をLNG液 中 に浸漬 して用 いるサブマージ X5t ブル構造 を採用 している・ ターボ機械第32巻 第 7号 43 428 低 温液化 ガスポンプ用軸受の現状 … (3) Outer Race Holder Washer Rivet Spring Pin うな状況 に鑑み、次章 で述べ る軸受構造 を東京 ガス帥殿 と共同開発 し、実機 に適用す ることで LNGポ ンプ長寿命化 の実績 を積み上げてい る。 以下、 日立 LNGポ ンプで採用 している軸受 の構 造 と特徴 について述べ る。 Ball lnner Race 4.静 圧軸受 圧軸受の概要 ー 静圧軸受 をLNG用 サブマ ジブルポ ンプ製品 4-1 静 Figi 4 Sectional view of ball bearing(8) LNGは 、 -162℃ の極低温 である上、粘度が 通常 の潤滑油 に比べ 2桁 近 く小 さいため、軸受 の潤滑条件 は非常 に過酷 となる。 このため、低 温特性や耐摩耗性 に優 れた軸受材料 の選定、お ③ よび最適設計 が適用 されてい る 。 内輪、外輪、玉には、耐食性 のあ るマルテ ン サイ ト系 ス テ ンレス銅 (SUS440C)を採用 し、極 低温 における組織変化 を防止 して寸法 の安定化 をはかるためにサ ブゼロ処理 を施 している。保 持器 には、低温 で も潤滑性 のあるガラス繊維 で ° XOや ふ 、 補強 したPTFE系 の 自己潤滑性複合材 っ素樹脂 が用 い られ る。低温 で も潤滑性 のある ふ っ素樹脂 を用 いることによ り、玉 の表面 や軌 道面 に保持器材 を転移 させ、液化 ガス中で良好 ° な潤滑状態 を維持す ることがで きる 。 極低温、低粘性環境用 に開発 された王軸受 で もLNGで 潤滑す る と、通常 の潤滑油 の場合 と は異な り、王 とレースが固体接触状態 で転動す るため摩耗 は避け られず、その寿命 は、多 くの 0。 。 場合転動面 と玉の摩耗 によって支配 され る 実際 にLNG環 境 中で使用 した玉軸受 を分解調 粒 査 した結果 で も、王や転動面 に、摩耗 や後 │ヽ 子 によるもの と思 われる圧痕 が確認 で きる。 に採用 したのは、 日立が世界 で初 めての試 みで 。 ゆ ある 。静圧すべ り軸受 は、従来 か ら用 い てい た玉軸受 その ものを無 くし(ロー タ自重、起動 ー 時のスラス ト荷重支持用 としてモ タ下部 に補 助玉軸受 を lヶ 所設置)、 ポ ンプの吐 出液 を利 用 した液膜 の圧力で直接軸 を浮上支持す るもの であ り、 ポ ンプ運転中 は軸 と軸受が非接触状態 ° となるため低振動、低摩耗 を実現 してい る 。 4-2 静 圧すべ り軸受の原理 静圧すべ り軸受 は、軸受外部 か ら高圧 の吐出 液 を軸受 隙間 に強制的 に供給 して潤滑液膜 を形 成 し、軸 を浮上支持す る軸受 である。回転軸 を 支持す る静圧軸受 の潤滑液膜岡1性κは、潤滑液 で与 えられ の粘性や回転数 と直接 関係 な く(1)式 ° る 。 ∝ κ ら的 Å 学× …(1) ここに D:軸 受 内径 L:軸 受長 さ ん :軸 受す きま Ps:供 給 圧力 λだ ポケ ッ ト圧力 上述 したようにLNGポ ンプにおいては、玉軸 受 が最弱部 となるため、玉軸受 のみを使用す る ノ :絞 り比 (乃 /Ps)の 関数 上言 E11)式か ら明 らか なように、静圧すべ り軸 受 の 岡1性は液 の粘度 には依存せず、軸受 へ の供 限 り、王軸受 の寿命 に合 わせてポ ンプの 開放点 検 を行 う必要がある。 日立 においては、 この よ 給 圧力 に依存するので 、LNCの よ うな低粘度流 体 の 軸受 としては最 も効果的 である。 F:g.5に 44 2004年 7月 低温液化 ガスポ ンプ用軸受 の現状 … (4)イ29 Rotation 〇 g n Fig.5 n e o 日 ‰tヽ豊 Land unit Coniguration of hydrostatic slide bearing Fig 7 Principle of hydrostatic slide bearing の性能 は、ポケ ッ ト圧力 、 ポケ ッ ト配列 、 ポケ ッ ト形状 、お よび給液 口数等 に大 きく影響 を受 け る。 日立 では、評価試験 の結 果 か らこれ らの 最適値 を求 めて軸受形状 を決定 してお り、軸受 設計 にお い ては 、細心 の注意 が必 要 で ある。 4-3 静 圧軸受の効果 お い ては、 この静圧すべ り 日立 LNGポ ンプ│ご ー 軸受 をモ タの上 下、お よびポ ンプ下 部 に設置 Fig 6 Hydrostatic slide bearing す る 3点 支持構造 を採用 して い る。 この構造 に よってポ ンプの寿命 は、従来 の王軸受 のみの構 静圧すべ り軸受 の概略構造例 を、Fig.6に 静圧 すべ り軸受の外観写真 を示す。静圧すべ り軸受 造 に比 べ て大幅 に向上 した。現在 では、45,000 は、摺動部材 の内周部 にポケッ トを設け、供給 オリフイスを通 じて高圧液 を導 い て潤滑液膜 を 形成 し、非接触 で高速回転す る軸 を支持す る。 Fig.6に 示す ように日立静圧すべ り軸受 のポ ケ ッ トは、独 自に開発 した複列交差配置構造 で ある。摺動部材 は、 ポ ンプ吐出圧力が十分 でな い起動 ・停止時 に軸 との接触摺動が考 えられる ため、摩擦係数力測ヽさく耐摩耗性 に優 れる特殊 カー ボ ン材 を採用 してい る。 Fig,7に 示す ように静圧 すべ り軸受 の原理 と しては、軸が半径方向 に移動 した場合、対向す るポケ ッ トに生 じる圧力差 によつて軸 を中心 に 推 し戻す力が作用す るため、非接触 で安定 した 軸受効果が得 られる。 しか し、静圧すべ り軸受 時 間 を越 え る無 開放 運 転 実績 が 確 認 され てお り、 ポ ンプメイ ンテナ ンス周期 の延長 に大 き く ° 貢献 してい る 。 同形状 の静圧 すべ り軸受 は、LNG同 様 に低粘 度流体 である液体 金 属 ナ トリウム を取 り扱 う高 一次主 速増殖炉 (FBR:Fast Breeder Reactor)の 冷却系循環 ポ ンプに も適用 され、低粘 度流体 に お ける静圧すべ り軸受 の長寿命化 が実証 されて い る°。 5.玉 軸 受長寿命化 の 必要性 と対応 5-1 イ ンタンク式ポンプの高機能化 従来のLNG受 入基地においては、3章 のFo. 2で述べたように、インタンク式 ポンプとポッ ト式ポンプの双方 を設置 し、インタンク式 ポン ターボ機械第 32巻 第 7号 45 │ “θ 低温液化 ガスポンプ用軸受 の現状 … (5) on Process of Startup opera■ プで貯蔵 タンクより払 い出 し、ポッ ト式 ポ ンプ で必要圧 まで昇圧 し、気化器 でガス化 させて目 的地 まで搬送 してい る。近年 では、ポツ ト式昇 圧ポ ンプを廃止 し、 イ ンタンク式 ポ ンプのみで 貯蔵 タンクか らの払 い出 しと昇圧 を行 う高機能 ポ ンプを採用 し、基地建設費用 の低減 を図る動 きがある。 このことで、イ ンタンク式 ポ ンプに ° は、高揚程化、大容量化 の要求 も生 じている 。 イ ンタンク式 ポ ンプの場合、Fig.8に示す よ うにポ ンプ起動後 に揚液管が吐出液で満液 にな 幌 若 机 響 鼎 蓄 轟 薔 一鞘 観 輩 昴 著 豊 蒲 = 一 “一0”aE Dα 0“ Φ〓 一 Fig 8 Fig 9 Double ball bea五ng 5-3 構 造改善 による長寿命化 ポ ンプ仕様が更 に大流量 ・高揚程 となれば、 玉材質 の改善 のみでは寿命確保 が難 しくなる。 この場合 には、玉軸受 の構造 自体 を改善 した玉 軸受 の使用が有効 な手段である。 日g.9に 、大流量 ・高揚程 イ ンタンク式 ポ ン プの更なる長寿命化 を目的 として、東京 ガスい るポイ ン ト③ までの 間は、短期的 (起動後 の数 分 間)で はあるが ス ラス トバ ラ ンスの機能 が働 ー きに くくなる。そのため、 ポ ンプロ タに作用 ー す るス ラス ト荷重 は、 モ タ下部 に設けた補助 玉軸受 で負担す る ことになる。当然、 ポ ンプが 大型化す れば、王軸受 に負荷 される荷重 も大 き 殿 と共同開発 した複列玉軸受 の概略構造 を示 す。本構造 の ようにモー タ下部 の王軸受 を複列 配置す ることで、ポ ンプ起動時 ・停止時 に玉軸 くな り、玉軸受 の寿命 は更 に短 くなることが懸 念 されるため、王軸受 の長寿命化 は必須 の課題 個 々の軸受部品精度 、組み合 わせ時 の誤差、玉 軸受同士 の緩衝、並 びにベ アリングハ ウジ ング である。 と玉軸受 との緩衝 が挙げられる。衝撃的な荷重 をいかに して低減 で きるかが ポイ ン トとなる。 質改善 による長寿命化 一 工軸受 の長寿命化対策 の つ は、従来か ら使 用 してい る玉材質 を、 マルテ ンサイ ト系 ス テ ン レス鋼 (SUS440C)か ら、ジェッ ト■ ンジンの軸 5-2 材 受 1個 当 りが負担す るスラス ト荷重 を2分 の 1 に低減 させ ることで長寿命化 が図れる。 玉軸受 を複列配置す る場合 の課題 としては、 日立 においては、数 々の要素試験 、 また、実機 大 の試作機 を用 いた評価試験等 により、玉軸受 の最適な複列配置化技術 を確立 してい る。 王材質が SUS440Cの 王軸受 に比 べ て、長寿命 複列玉軸受技術 におい ては、東京 ガス0殿 / 扇島工場 に納めた世界最高揚程 のインタンク式 LNGポ ンプ (流量 :227m3/h、揚程 :880m、 出 力 :500kW)に 御採用 いただ き、静圧すべ り軸 化が期待 で きる。 受 との複合効果 により、玉軸受 の長寿命化 に大 受 として多数実績 の ある、M50材 にした玉軸受 を用 い ることである。 これによって、王軸受 の 耐摩耗性 が 向上 し、同使用条件下 にお いては、 46 2KX14年 7月 低温液化 ガスポンプ用軸受の現状 … (6)イθr 玉軸受 における玉材質の改善、 および玉軸受 般 に関する共同開発 を行わせ ていただい た東京 ガスい殿、お よび極低温用軸受 の製造 メー カで の構造 を改善 (複列配置)す ることで、LNG等 に代表 される低温液化 ガス用ポ ンプで使用す る 二越殿 の関係者 の皆様 ある日本精工機殿、lal不 に御支援賜 りましたことを、紙面 をか り感謝申 玉軸受寿命 の大 きな向上が期待 で きる。 し上げます。 きな効果 を得 てい る。 6.ま とめ 上述 した よ うに、 日立LNGポ ンプにお い て は、静圧すべ り軸受を採用す る ことに よ り、 ポ ンプ運用上で大部分 を占める通常運転中にお い ては、玉軸受 に負荷 を与 えず、玉軸受へ の負荷 を起動 ・ 停止時 の み とした。 また、寿命改善型 の玉軸受 (材質 ・構造 の改善)を ポ ンプ仕様 に応 じて適切 に組 み合 わせ ることにより玉軸受 の摩 耗 を低減 させ、玉軸受の長寿命化 を図 った。 こ のことで、 ポ ンプのメ ンテナ ンス周期延長 に大 きく寄与 してい る。尚、 日立では、近年 の大容 量 LNGポ ンプのほとんどに静圧すべ り軸受型 ポ ンプを提案 して製作 してい る。 ここで紹介 した軸受 の適用範囲 は、大容量か ら小容量 まで広範 囲 にわた つて応用可 能 であ り、 また、LNG以 外の低温液化 ガス用 ポ ンプの 用途 にも対応 で きるものである。LNGに 代表 さ れる低粘性流体の潤滑 に対応 で きる長寿命軸受 は、 ポ ンプ信頼性向上 の観点か らも必要不可欠 であ り、更なる技術開発 が重要な課題であると 考 える。 LNGポ ンプメ‐力として、本稿 が、関係者各 位 に何 らかの参考 にな り、LNGポ ンプの技術 を 共 に成長 させることがで きれば幸 いである。 フ.お わ りに く参考文献 > (1)J.ホ ー リ ング編 , ト ライボ ロ ジ,(1984),12,近 学社 . 代科 (2)市 川勝 ,天 然 ガスの 高度利用技術 ,(2001),215‐ 254, エ ヌ ・テ ィー ・エス. 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Kcywords: Active Magnctic Bearing,Digital Control,Monitor,Diagnosis,Perfonnance 1.は じめ に 回転体 を電磁石の吸引力 を調節す る事 で非接 触 に浮 上 支 持 す る AMB(Active Magnetic Bearings、 以下AMB)は 1970年中頃 よ り各種 の 産業用回転機械 に使用 され始めた。AMBに は、 その制御軸数に より幾 つかの種類 があるが、 ラ ジアル 4軸 (Xl・ Yl・ X2・ Y2)と アキ シアル 方 向 (Z)の合計 5軸 を制御す る 5自 由度 AMB Fig l TMP with Digital‐controlled AMB が最 も使用例 が多 い 。AMBの もっとも成功 し た応用例 としては、半導体製造装置 に使用 され ー には、制御系設計業務 において強力なツ ルと る機械式真 空 ポ ンプで あ る ター ボ分子 ポ ンプ なる コンピュー タ援用制御系設計 プログラム等 (以下 TMP)が 挙げ られる。 一方、90年以降になってデジタルシグナルプ の周辺技術 ・環境 の急速な進歩 も見逃す ことが で きない。 また、表面実装技術や放熱設計 の最 ロセ ッサ ー (以下DSP)の 適用 によるデジタル制 (1)。 適化 により、従来大 きな容積 を占めていた制御 本稿 では、 御 もAMBへ 採用 され てきている ー 装置全体 も、回転駆動用 のインバ タを含 めて TMPtt AMBの デジタル制御 を中心 とした最近 非常 に小型化 して きてい る。Fig.1にデジタル の技術開発動向について解説する。 一例 を示す。 制御AMBttTMPの WIP用 の コン トロー ラはFig.2に示す ような 2.デ ジタル 制御化 ハ ー フラツクサイズが概ね標準サ イズにな つて のDSPに される高速デジタル演算処 近年 代表 い の し 理技術 著 発展 により、 この分野でもデジ タル制御の採用が増加 し始めてきている。 これ * 光 洋精工船 ユ ニ ツ ト技術部 Seiko.co jp E― mail:hirochika_ueyamOkoyO― 原稿受付 日 平 成 16年 4月 7日 48 2CX14年7月 い るが、今後 もさらに小型化が進 む傾向 にある。 従来 のアナ ログ制御磁気軸受 では、回転機 と 制御装置 の組 み合 わせが変更 された り、 ポ ンプ とコン トロー ラ間のケーブル長 さが変更 される と、変位 センサの再調整 が必要 であつた。 しか ターボ分子 ポ ンプ用磁気軸受の最近の開発動向… (2)イ3_3 Fig.2 Digital― controller for TMP し、 デジタル制御系の採用 によ り変位 センサの 調整 を 自動 的 に実行 す る 「チ ュ ー ニ ン グフ リ ー」 。「マ ッチ ングフリー」が実現 されて きた。 そ こでは、変位 センサ のゲ イ ンやオ フセ ッ ト信 号 の調節 も自動的に実行 で き、一切 の トリマ調 整作業が不要 となって きてい る。 さらに、 こ う した コン トロー ラでは複数 の AMB制 御用 パ ラメー タセ ッ トを同時 に記憶可 能 であ り、TMP本 体 の型式 を 自動 的に判別 し て、個別 の回転体 に適 したパ ラメー タセ ッ トで AMBの 起動 を開始す る 「カップ リングフリー」 も可能 となってい る。 3.デ ジ タル 制 御 に よ る機 能 強化 アナ ログ制御系か らデジタル制御系へ の技術 移行 はAMBに 様 々な変革 や、AMBシ ス テム 自 体 の機能強化 をもたらした。以下ではその幾つ かの変革 につい て弊社 の事例 につ き解説す る。 3-1 シ リアル通信機能 AMBで は、DsP通 信 ソフ トを使用す る事 に よ リパ ー ソナル コンピュー タ (以下 PC)と コン トロー ラに組み込 まれたDSPボ ー ドとの通信機 能が使用可能 である。 シリアル通信 プロ トコル は一般的なRS232C・ RS485が 使用 されている。 Fo.3に AMBの 通信機能 を含 むシステム構成 を示す。 また、 モデム によるシリアル通信機能 もサポ ー トされてお り遠隔地か らのシス テムヘ の アク セス も可能である。 このシステムでは、次 に示す ような機能 を実 現 してお り、以下 これらについて解説 を進める。 ① 異 常履歴記録 ② 運 転状態 モ ニ タ機能 Fig 3 AMB with serial communicadOn system ③ 回 転機械 の診断機能 (1)異 常履歴記録 AMBで は作動中にDSPが 検出 した以下の異常 内容につ き異常履歴を記憶する事 も可能である。 ① 変 位異常 ② 回 転パルス異常 ③ 駆 動時の加速異常 ④ 軸 受過負荷異常 ⑤ ア ンバ ラ ンス警告 ・異常 ⑥ DSP/ア ンプの温度異常 異常履歴記録 では、その 異常が発生 した 日 時 ・異常発生回転数 ・異常発生 までの トー タル 運転時 間/浮 上時 間/通 電時間な どの情報 を DSPか ら自動的 にフラッシュメモ リヘ の書 き込 みを実行す る。 フラッシユメモ リに記録 された 異常 内容 はDSPと PCと の通信 を実行 す るイ ン ター フェイスソフ トによりその詳細情報 の読 み 出 しが可能 であ り、異常発生後 の状況解析 にそ の威力 を発揮す る。 日g.4に 「 異常履歴記録」 ュ 機能 を利用 してフラッシ メモ リか ら読み出 し た異常履歴 の例 を示す。 (2)運 転状態 モニ タ 運転状態 モニ タ機能 は、DSP通 信 ソフ トに標 準装備されているFig.5に 示すようなモニタ用 ダイ ア ロ グボ ックス の フ ァ ン ク シ ョンキ ー の ターボ機械第32巻 第 7号 49 │ … ィ3ィ タ ーボ分子 ポンプ用磁気軸受 の最近 の開発動向 (3) ltake some lme.Please wat Faun histOrt retnevementfrom lash w‖ ' FAULT HISTORY STOREDIN FLASH ● Total nimber offaults : 04 Number oflost faults:0 fi : 10‐Mar‐98,1lh58,speed=19.4Hz,IN!F‖ e=AMD070K Hour Meter : 0 18h Mains,0 1 3h Floating,o o7h Rotating Ong Fault:X‐ Displacement Faun at cOntrol Channe1 1 Fig.4 fault history Xl‐Yl Umba!ance T o﹂ p E ︶r> Fig.5 ‐ ‐‐ │ ‐ │ ‐ │ ‐ ‐ │ ‐ │ 一 │ … │ … ‐ Exalnple of unbalance monito五ngin Xl―Yl Fig.6 Push操作 によ り簡単 に実行す る事 が可能 にな っ ている。 ー この運転状態 モ ニ タフアンクシ ョンキ では、 以下 の各種 運転状態 のモ ニ タが可能 である。 X2‐Y2Umba!ance Te2E︶劇> X2(miCron) t o d n g i n XY22‐ E x a l l Q p l e o f u n b a l a nocnei轟 Fig 7 Pulse Signa! コL OLO一 一 ∽ Φ∽一 50 20“ 年 7月 │ … Xl(micrOn) ng AMB state infOrmation Dialogue box fOr monito● ① ラ ジアル ・アキシアル変位信号 ② 変 位信号のFFr解析 ③ ラ ジアル ・アキシアル電磁石電流信号 ④ 電 流信号のFF「解析 ⑤ アンバ ランス量 ⑥ 軸 受負荷 ⑦ 回 転パルス信号 ー 浪1定はフアンクシヨンキ のPush操作で自動 ー ・ 的に実行 され、測定 された時間波形 ΠTデ タ等は自動的にPC上 の画面 に専用のWindowが 生成され表示 される。 Fig.6とFig,7に回転体のアンバランス量のモ ニタ例 を示す。 さらに、Fig.8に回転パルスモ ニタ例 を示す。 (3)TMP回 転系の診断機能 一般 には、軸受で支持 されている軸系の岡1性 の測定は加速度や変位 センサとハンマ リングな 一 どによる接触式の測定 に頼 らざるを得 ない。 方、AMBは 回転体の変位信号 を検出 して、浮 │ … │ ‐ ‐… ‐‐‐ ‐ヽ ‐‐ Jme(sec) Fig 8 Example ofpulse signal monitoring 上用電磁石 の吸引力 を制御す るFeed一Back制 る。その既存 のFeed―Back 御系 で構成 されてvヽ ターボ分子 ポンプ用磁気軸受 の最近 の開発動向… (4)萄 5 4 1。 Radia!dynamic stiffness X2 r d ♂ Frequency(Hz) Fig ll ´ ぽ Ex Of dynamic stiffness monitor in X2 Axia!dynamic strfness z d 僣 ″ 卜一 Z ⊃ α ∽0 ぜ 磁気軸受制御用 のDSPで は、前述のように自 らが出力 した加振 力 (信号)=力 (F)とその結果 としての変位信号(杓の両方 を同時 に取得す る 事 がで きるため、加振周波数 を希望 の周波数に 変化 させ なが ら、式(1)の 演算 をDSPで 同時 に実 る が可 である 行す 事 能 。 こ う して得 られた、「 周波数剛性特性」には、 回転機器 の健全性判断、あ るい は経年変化 を把 握するに必要な情報が多 く含 まれている。 DSP通 信 ソフ トでは回転機械 の診断機能 とし て、Fig.9に示す ような診断用 ダイア ログボ ッ クスが装備 されてお りその剛性特性が測定可能 である。 この ダイア ログボックスか らは、 ① xlま たは、Yl制 御軸 での剛性 . 104 Ex.Of dynamic stiffness monitor in Xl ぜ 。 (1) Fig.10 卜一 Z ⊃ L∽ロ ¨ Frequency(Hz) ぜ K(ω )=F(ω )/X(ω ) 卜 一Z ⊃ L ∽ ロ Loop内 で特 に新 たな測定用 の信 号入出力装置 を付加す ることな く、次 に示す ような手法 によ りAMBで 支持 された回転体 の支持剛性 を測定 する事が容易に実行 で きる。 AMBで 回転体 を浮上支持 させ た状 態 で制御 用DSPか らの出力に回転体 を加振 す るための加 振信号 を重畳 させて出力 させると、そのデジタ ル信号 はD/A変 換器 を通 じて電磁石駆動用 の 電力増幅器へ伝達 され浮上用電磁石 に入力 され る。浮上用電磁石は回転体 の非接触支持 を継続 するが、加振信 号成分 は吸引力 の変動成分 =加 振力 して回転体 を揺 さぶる。揺 さぶ られた結果 発生す る回転体 の変位 は変位信号 として再 び A/D変 換器か らデジタル信号 と してDSPへ 入 力 される。 こ う した加振方式 はAMBで の み可能 な方式 であ り著者 らは 「マグネテイックハ ンマ リング」 と称 してい る。 さて、剛性 は一般的には周波数特性を有 してい るのが通例であ り、次式で表現す る事ができる。 ぜ ぜ ″ Fig.9 Dialogue box for AMB diagnosis Radia:dynamic slffness Xl Frequency(Hz) Fig 1 2 Ex of dynainic stiffness monitori ② X2ま たは、Y2制 御軸での剛性 ③ Z方 向常J御軸での剛性 の波J定が可能である。 Fo.10、11、12にそれらの一夕Jを示す。 AMBで は、通常磁気軸受非動作時 に回転体 を支持する目的で保護用のタッチダウンと呼ば れる転が り軸受が併用される。回転体 とタツチ ダウン軸受けとの半径方向クリアランスはセン ターボ機械第 32巻 第 7号 51 46 タ ーボ分子 ポ ンプ用磁気軸受の最近の開発動向… (5) Xl‐Yl displacement T e , E ︶,ト Fig.1 3 Dialogue box for inechanical checking Fig.14 Ex.of observing magnetic center in Xl― Yl X2-Y2diSplacement E ︶N> → o3 一 52 2004年 7月 Xl(micrOn) X2(micrOn) Y2 15 Ex.of observing magnetic center in X2‐ Fi9、 displacement Z 0∽一 ΦO”一 〇 ︵Co﹂otE︶N 一CΦF¨ サや電磁石 との半径方向 クリアランスよりも小 さく設定 されてお り、 タツチダウン軸受けと回 転体が接触 している状態でも回転体 とセンサや 電磁石 との接触は発生 しないように構成 される。 すなわち、 こうした構成のAMBで は、 ① タ ッチダウ ン軸受 の中心 =浮 上位置 ② セ ンサの中心 ③ 電 磁石 の中心 が存在す る。AMBが 回転体 を半径方向 あ るい はアキシアル方向 に支持す る浮上位置 は、 タツ チダウ ン軸受 のクリアラ ンスの中心 を目標位置 一 として制御 され るのが 般的である。 しか しなが ら、 こう した各機械 的中心 は通常 一 機械的加 工精度 の公差範囲でわずかに 致 しな い。また、各部 品の組 み立 て精度 に起因す る組 一 み立て誤差 での中心不 致 も存在す る。 さらに 各変位 センサのバ ラツキや、電磁石 コイルの巻 き線数の誤差 などによる電気的なアンバランスや 不 一致 とともにその磁気軸受性能へ影響 を及 ぼ し、性能低下 にも繋が る可能性 も否定できない。 AMBで は、 タッチ ダウ ン軸受 の 中心 と電磁 石の中心 との誤差 を以下 の方式 で確認す る診断 用機能 も使用で きる。 回転体 が電磁 石 中心 に浮上 してい る場 合 に は、各制御軸 で対向 してい る電磁石に流れ る制 御電流 は全 く等 しくなる。 しか し、電磁石 の中 心 に浮 上 してい ない場合 には、 これ らの制御 電 流 はもはや等 しくない。 この対向す る制御 電流 の差 は、DSP制 御系 での積分出力 により出力 さ れている。すなわち、積分出力 の差 からタ ツチ ダウン軸受 の中心 と電磁石 の中心 との誤差 を推 定す る事 も可能 である。 さらには、浮上位置 を ゼ ロ」にな 変化 させ る事 によりこの積分 出力が 「 る浮 上位置 を探す事 も可能 である。 (磁気 中心 の検出) DSP通 信 ソフ トではFig.13に示す ダイア ログ ボックスを装備 してお り、磁気 中心 の検出が非 ._│_N=0(rpm) lme(sec) Fig16 Ex.of observing magnetic centerin Z 常 に短時 間で可 能 である。 1 4、15、16に それ らの測定例 を示す。 こ Fig。 の例 では ラジアル方向 の場合、測定 された磁気 Ylで 中心位置 力測ヽさい〇で表示 され てお りXl― は 2ミ ク ロン、X2‐Y2で は20ミ ク ロンのズ レが ある。 ズ レ許容値 も同時 に表示 されてお り、 い 一 ず れ も規定値 と判 断 され て い る。 方、Zで は ズ レが検 出 されて い ない 。 こ う した、磁気 中心 検 出機 能 はDSP通 信 ソ フ ト使 用 時 だ け で な く DSP単 独 で も実施 で きる。 以上のモニタ ・診断機能は、製品出荷後だけ ターボ分子 ポンプ用磁気軸受 の最近の開発動向… (6)“ 7 Table l Menu Of LCD interface M01 Paraln lnput センサ 自動調整設定 シリアル通信設定 回転数設定① 温度制御指令② M02 Signals ア ンバ ランス 磁気軸受負荷状態 モ ー タ運転状況 温度 モニ ター M03 Hour Meter 積算通電時間 磁気浮上時 間 M04 ■me&Date 現在時間表示 時間設定変更 日付設定変更 M05 Cal Values M06 Calibration セ ンサ調整情報 セ ンサ 自動調整要求 M07 F江l Hist M08 Alarm MC19 Sn&Ver 異常履歴表示 アラーム (警告)情 報 シリアル番号等表示 M10 Maintenance メ ンテナ ンス コー ル 回転時間 ① インバ ータ制御機能使用時 ②温度制御機能使用時 でな く、製品出荷前 の 品質管理 にも効率的に使 用 で きる。 また以下 の機 能 につ い て もAMB制 御用 の DSPに おける演算余剰機能 を使用 して実現 して お り、それぞれの機能 サポー ト用 にマ イコン等 を使用す るシステムに比較 して制御装置全体 の コス トを抑 える事が可能 である。 3-2 LCD。 インター フェイス制御 AMBで は、制御装置 の前面 パ ネル に設 け ら れた液晶表示装置 (LCD)か ら各種 のメニューに アクセ ス し、様 々の運転 情報 。内部 パ ラメー タ 。設定情報 の表示 。設定す る事 が可 能 であ る。 これらのLCDメ ニ ューは、別機能 の追加時 等必要 に応 じてフレキシブル に変更 ・改良 も可 能 である。 ンバ ー タ制御 3-3 イ TMP用 コン トロー ラでは、 ポンプ内臓 のモー タを駆動す る高周波 イ ンバ ー タが搭載 され る が、 ここで も磁気軸受制御用のDSPは その演算 余剰機能 を利用 しイ ンバ ー タ制御部 の幾 つかの Fig.1 7 Dialogue box for motOr control 演算機能 を実行 しイ ンバ ー タハ ー ドの削減 に寄 与 している。 DSP通 信 ソフ トではこのインバ ー タ制御用 の ダイアログボックス も装備 してお り、 モー タの 起動 ・停止 ・フリー ラン指令や、 日標 回転数の 設定 もこのダイアログボックスよ り可能である。 3-4 温 度調節器制御 半導体製造用 に使用 されるTMPで は各種 の プ ロセスガスを排気す る関係上、化学反応 生成 物が回転体 に付着することがある。 こ うした化 学反応生成物 の回転体へ の付着 を防止するため ポ ンプ自体 にバ ン ドヒー タ等 を装着 してその温 度 を昇温 させ る機能 が一般 的 に採用 されて い る。 こう した ヒー タではその温度 を正確 に調節 す るため、ポ ンプ温度 を測定 して ヒー タヘ の入 力電力 を制御 し、真空 ポ ンプの温度 を適温 に保 つ制御機能 が必要 である。TMPtt AMB制 御装 置 で は 、 この 温 度調節機 能 も、AMB制 御 用 DSPを 使用 して実現 してい る。 4.終 わ りに (1) 今後、畑 Bは デジタル制御 の適用拡大 によ り "、 制御系設計 の柔軟化 ・調整作業 の短時間イ ビ 同一ハ ー ド(DSP)の 利用 による量産効果や、ハ ー ドのソフ トによる機能取 り込み等 によ り、 さ らに低価格化 が推進 されてい くと思 われ、η江 P 以外 の産業用回転機械へ の応用 も増加 し、その 普及 も加速化 してい くもの と予想 される。 <参 考文献> (1)上 山 ・他 ,磁 気軸受 を利用 した工作機械 ,計 測 と制 御,第 38巻,第 2号 (1999)2月 号,H5/118. (2)松 下 ・他,日 本機械学界磁気軸受標準化委員会編纂, 磁気軸受設計 マニアル. ターボ機械第32巻 第 7号 53 … “θ軸 流圧縮機 の失速 ・サ ージ概論 (第5回 )第 3章 翼 列負荷 (1) 連載講座〕 〔 サ ー ジ概論 (第 5回 ) 軸流圧縮 機 の失速 ・ 第 3章 翼 列負荷 山 口信 行 の性能 が密接 に関連 してい ることを示 した。今 ー 回は圧縮機 ・送風機 の失速 ・サ ジの観点 か ら 重要な翼列 の失速限界 を評価す るために用 い ら れる事 が多 い翼列 の負荷係数 につい て触 れた い。 にv : α α Ⅷ﹂ 380) 前回 (ターボ機械 Vol.32 No.6,pp.372∼ は圧縮 機 の設計 と性能評価 の 方法 につい て述 べ 、性能予測結果 と実測の比較 を例示 し、翼列 * 言 50 100 % CHORD DIFFuttm mcЮ 卜 D=卜 寺+ザ 器 ¥≒ 雫 算 料 ") 図3.1 翼面速度分布 と負荷係数 (Lieblein° ブ レーデ イングの設計 において各半径 の翼断 面 を計画す る際、あ るいは翼素性能 の評価 を行 う場合、その翼素あ るいは翼列 の作動状況 の 目 安 として翼負荷 に注 目す る。その翼列が どの程 度 の厳 しさの 中で働 くか、の目安である。その 評価 のため様 々 な負荷係数が提案 されて きてい る。 これまで提案 され てきた負荷係数の主なも のについ ては大橋 (3.1)の解説 があるので参照 されたい。本章 では最近用 い られてい る主要な ものを説明す る。 3.1 翼 負 荷 係 数 一般的 に用 い られてい る負荷係数 を紹介す る ① 設 計負荷係数…設計点 におけ る適正負荷 の 目安 となるもの … ② 失 速負荷係数 失速点の 目安 となる もの 負荷 レベ ルの評価 の際 にこれ らの 2種 類 の意義 を混同 しない ように注意す る必要があ る。 ただ し両 者 の 区別 の はつ き り しない係 数 も多 いの で、十分配慮 して使 うことが肝要 であろ う。 D 設計負荷係数 として主なものは、hebleinの ファクタ (拡散係数、DiffuJon Factor)と 、それ ・ 程高 くは評価 されてはい ないが α σ(循環パ ラ メタと呼 ぶ ことに しよう)が ある。後者 につい が、 これ らには大 きく分けて次 の 2種 類 がある 1))。 (・ (大橋 ては著者 としては便利 なパ ラメタと考 えてい る。 失速負荷係数 として用 い られそ うなのは等価 拡散比 Dιクと最大静 圧上昇係数 aりが主 な もの * 明 星大学 理 工学部 機 械工学科 meisei― u.acjp E― m江1:yamagucn@me・ 原稿受付 日 平 成 15年 9月 25日 である。 動 は、厳密 に言 う と、翼列負荷 とい う よ りも壁面負荷 とい う方 が正 しい よ うであ で論 じる。 る。 これについ ては、3.6(2)節 542004年 7月 軸流圧縮機 の失速 ・サ ージ概論 (第5回)第 3章 翼 列負荷… (2)4_39 ァ クタ の によ Dフ アクタはLicblein° り定義 された。 図 3.1に示す よ うに、翼背面上 の速度分布 にお けるその最大減速率 (拡散度)を設計速度三角形 と翼列 パ ラメタの巨視的な量 を用 いて近似表現 b Nヽ 0●8 一 3 一 o“豊 ヽ●ヽ ●●●コ 3.2 Dフ 002 F' げ 0; 0.2 03 猥 04 『 ヽ o5 o6 0iffusiontor FI● D 図3.2 二 次元翼列 に対す るDフ アクタと翼素損失パ ラメタ゛" した もので、次式で与えられ ている。 005 背面速度拡散 (‰ 凛 y2)/Lッ ∼(%n欲―y2)/yl ∼(Vl+∠ 協 /2σ ―y2)/71 =1-72/И ttZZ/2σ И Rotor llub 0i0 ・ ・ ・ (3.1) 二LJJとJttdルJF_l_■ 1_L_ 0 Rotor ‖ oom 0.05 従 って D=1 y2/yl+∠ 協 (2d4) ・ ・ ・ (3.2) ‐ 電 二 ILili「 0 そしてこのDフ ァクタと二次元翼列データの ミ 0 1 5 Rotor Tip 損失パ ラメタとの実験的関係 をプロットすると : 0,i0 図3.2のようになる。 ここでωlは翼列上流動圧 3 に基づ く翼列損失係数である。縦軸のωlcOs 2α 喘 0 05 /2σは断面抗力係数にほぼ比例す る値 であ る 慶 0 t(2.37)を 瞑)。 (デ 夕員 01 05 tJb Stator ‖ 図3.2より、低 いDフ アクタでは縦軸 は0.005 _L_L_1_3 0 程度 の値 で安定 しているが、Dフ ァクタの増加 0.05 StatOr‖b●ll とともに漸増 し、0.6あた りでは低 いDフ アクタ _L_LP_LJ“ での損失パ ラメタの 2倍 程度 に達 し、その後急 0 増 しててお り、設計状態 の負荷係数 であるとし て も翼列失速状態 の損失 レベ ル に達 してい る。 従 って設計状態 でこれ以下 の負荷 レベ ルに抑 え るように計画す るのが妥当であろ う。 一方、NACAで 多数の実験機で内部流動 を測 定 した結果か らのデー タを半径部位毎 にまとめ うに て同様 のプロ ッ トをしたものが図3.3“ 示さ ・ れている。 これによると動 静翼翼素の損失 は、 動翼先端付近 を除 い て図3.2の2次 元翼 の レベ ルと傾向 にほぼ合 っている。 しか し動翼先端付 近 ではそれよりも早期 に著 しく増大 してい る。 この ことか ら動翼先端 は早 めの翼素失速 を起 こす傾向がある、 と考 えられてい る。 2次 流れ 005 :才 / Stator Tip 0 _L_│_J_ 0 o O: 02 0.3 0.4 0.5 Dlffusion F8CtOr 0_6 0_7 D つ 図3 . 3 実機内でのD フ アクタと翼素損失パ ラメタ゛ が って翼先端付近 では翼負荷 を下げて計画す る 必要があ り、Dフ アクタ=0.4程度以下 に抑 える べ きと考 えられる。 °・)は 全静翼可変機 のサ ージ線 を 山根 ・余儀 予測 し、失速 に関与す る翼列 の平均断面のDフ アクタで0.58程度 でほぼ予測 される ことを報告 や遠心 力 による翼面上の境界層 の集積 による動 してい る。Dフ アクタは本来は設計負荷係数 と 考 えられるが、失速負荷係数 として も使 えそ う 翼先端流れの状況 の劣化 が原因であろ う。 した である。 ターボ機械第 32巻 第 7号 55 … ″θ軸 流圧縮機の失速 ・サージ概論 (第5回 )第 3章 翼 列負荷 (3) 0 月 5 6 2 C I C 1 47年 30 _ 45 00 70 _ 30,45,60 ′′ノ 3.4 等 価 拡散比 Dιク ー方、失速点まで予測できる翼列負荷係数 と 1.o ﹂ も利用 で きる。 一J α , A 5 4 C 6 連付 け る こ とがで き、翼夕1 設計 パ ラメ タとして ¨ 1 1 0 0 0 0′ 、 ¨ ー タを整理す る と設計迎 え角 と設計翼反 りに関 0 言 われてい る。 この C 勧∞・ σを循環 係 数 と呼 ぶ事 にす る。 こ の循環係数 と節弦比 に着 日 して翼列設計点 のデ 0 ・ σ<1に抑えるのが阜いと 度以下、あるいはQra・ 劇 *∞ キ キ σ=2(tan α1-tinα 2)COS α … (3.4) Qr4..・ CLra..σ は速 度 三角形 だ けか ら決定 され るか ら、 古 くか ら設計 の 目安 として利用 されて きた。 σはほぼ 1∼ 1.3程 設計負荷係数 としての Qが ・ 0 もある。 2 0 ′ :翼 間隔 一 ここで CL卜σは翼負荷 を表す 目安 の つ として しば しば用 い られ る。循環係数 と呼 ばれる こと 0 J :翼 弦長 3 0 /′ 、節弦比 の逆数) σ :翼 ソリデイテイ(=′ 0 ・ α ∞:ベ ク トル平均流 れ角度 *1+tanαネ 2)]) an α (=tan4[(1/2)← 4 0 こ こで *1:相 対 流入速度 α 幸 α 2:相 対 流 出速度 0 ホ *2 tan α*1)coS α ∞/σ … (3.3) C動∞=2(tan α 5 0 その翼 に相対的な流 れの座標系 におい て次 の式 で与 えられる。ただ しこの理論揚力係数 CLthは 翼列 の上 流 と下流 の流 れの ベ ク トル平均流 れ *∞ ソ に基づい て規準化 された量 である。 豊撃 流速度法 (図2.12)を用 いて軸流速度 を翼列 出入 り回の平均値、旋回速度 は変化無 しとして、速 度 三 角形 を考 え る。流 れ角度 に *を つ けて示 す。 この仮想的 な状態 での翼断面 の揚力係数 は ヽ 0 ●3 壺 E f 雪 讐 E 星 一 σ 3.3 循 環 係 数 cJ・ い 翼 の発生 して る揚力 は運動量 の法則 を速度 三角形 に適用す ると評価 で きる。 ここで平均 軸 /。 Fi辟 ∬ 12 14 i.6 18 2.0 2.2 Equlvalent Diffus:oh 2.4 Ool 34こ 図 鳳 Lヲ 尋 島 lHl ず 蟹 舅 艦詩)i電 ぎ 露 め しては等価拡散比 D`クがLieblein“により提案 され てい る。 ・ 1 2+たα(α―α )143 Dι`=(COS 2α/COS91)× {1・ α σ ■0.61(cos2lノ α )X(tan l― αtan 2)} ・ ・ 。 (3.5) ここで滋は翼型 に関係 す る係数 で、NACA65翼 NGTE C翼 の場合 0.007とされて の場合 0.0117、 *は い る。 α 最適迎 え角 である。 よ うに これについ ては図 3.4(Lieblein(39)の ー 翼後 流運動量厚 さ比 (0/J)に 対 して実験 デ タが ま とめ られている。 D`夕は翼後流 の運動量 厚 さ と良い相関 を示 してお り、 これにより翼抗 力 を直 接 的 に評価 で きる とい う利 点 が あ る。 Dιクが 2を 越す と翼損失 係数 が急増す るので、 翼列 の (失速)負荷限界 は次 のようにとられ る。 Dι 夕=2.0 … (3.6) *が ただ しこの式 においては最適迎え角 α 分か つ ている必要がある。 ー 3.5 翼 負荷 パ ラ メタ と翼 列 デ タの 比 較 翼列 としての失速負荷 係数 の精度 を知 るに は、二次元翼列 デー タの上 にプロ ツ トしてみれ lの形 で翼列失 速限界 ばよい。図3.5にια vs α の包絡線 を描 き、 さらにDフ アクタと次節 で述 べ る静圧上昇係数 の の幾 つ かの値 を線 で引 い 軸流圧縮機 の失速 ・サ ージ概論 (第5回 )第 3章 翼 列負荷 … (4)″ F ve!ope of cal。 E● ● d● its Sta‖ Li口 … cP<0.6 (3.7) de Hallerに よる失速条件 : … ″2 / ″1 < 0 . 7 2 (3.8) これにほぼ等価 なものとして の <0.48 … (3.9) これ らは翼列 の壁面か らの剥離が発生する限界 として与 えられてい る。 本図の上 に、ある動 ・静翼 の設計状態を翼先 端 か ら根元 まで描 い てある。図に記号 で示 され て い る例 は第 1章 で述 べ た高負荷 2段 ファン Ш l p y (A送 風機)の 1、 2段 動翼 と、通常 の産業用多 段圧縮機 の動 ・静翼 である。 2点 の記号 を結 ん だ線 の転向角 の小 さい点 がケ ー シング側翼列、 大 きい点がハ ブ側翼列 を示す。 通常 の産業用圧縮機 は適切 な配置 となってい る。 :び 20° 30P 40° 50° 60° 70P 30° 90° lnf:oW Ang:O ,α 図 3 . 5 翼 負荷 と翼列失速限界 の対比例 てあ る 。 この 失 速 限界 包 絡 線 は 多 くの2次 元 NACA65翼 列 の αlに対 す る 乙αの カ ー ブか ら、 その失速点群 をつ ないで みた もので 、節弦比 2 種 に対 して描 いて ある。Dフ アクタもの も流入 角 αlが65deg以 下 では設計 限界 と して妥 当 であ ることが分 か る。失速包絡線 は流入角 αlの増加 に対 してZαが 急 落す る傾 向 を示す。 一 方、負 荷係数 の カー ブ群 は漸減的 であ り、傾 向 として は逆 になってい る。 この ため非常 に高 い αlに対 してはDフ ァクタもの も二次元翼 列 の失速 限界 の包絡線 を越 えて しま っている。送風機 の動翼 先端のように高い食違い角の場合には注意を要 する。 本図の上には次の係数値 も失速限界 として描 ーラー130)。 いてある (E.S,テ A送 風機 は翼列失速包絡線 の近 くをあるいは それを横切 って走 ってお り、設計点の実現 が困 難 だったことも肯 かれる。負荷係数 で見 ると2 段動翼 のほ うが楽 なはず の 配置 になって い る が、実際にはそうでなか った。送風機では非常 に高 いαlで設計 される場合が多 い。高食違 い角 の領域 ではDフ アクタもの も要注意であること が多 い。実際 の翼列 デー タやその他 の情報 に基 づいて慎重 に設計す ることが必要である。 図3.5の上 にて各断面の流出角 に相 当す る線 を引 き、失速包絡線 と交 わらせると、その断面 の off_designの 様 子 、失速余裕 が推測 される。 ただ し図中の失速包絡線は個 々の翼列 の失速点 と一致す るとは限 らないので注意 を要す る。 *)=0 また等価拡散比 Dι9=2の カーブは (α一α の場合 である。同 じ節弦比 の場合 の拡散係数D フ ァクタと当然 の ことなが らほぼ一 致 して い る。従 ってDιクもまた高食違 い角 での実際 の翼 列失速挙動 を表現 で きてお らず、 またこの失速 余裕分 については慎重な考慮 が必要 と思われる。 Taylorに よる失速条件 : ターボ機械第 32巻 第 7号 57 … ー ″2 軸 流圧縮機の失速 ・サ ジ概論 (第5回)第 3章 翼 列負荷 (5) 4〃伸 ﹂ J ー 図3 6 翼 列流路 とデイフユ ザ作用 (b)円 錐型 F L b ー 3.6 デ イ フ ュ ザ と して の 観 点 一般 に圧縮機翼列 では、動翼 お よび静翼 とも に図 3.6に示す ように、流れ を相対的に減速 さ ー せて静圧上昇が達成 され る。従 ってデイフユ ー ザ としての翼列 の役割 (曲が リデ ィフユ ザ ) に注 目す る ことも大切 である。ただ し入口案内 (C)ア ニュ ラ型 ー 図3.7 デ イフユ ザ形式 翼 または前置静翼形 の翼配列 の場合 には増速翼 列 なので、静圧 は低下す る。 ー (1)デ イフユ ザの作動 ここでデ イフユーザ の特性 について簡単 にま ー とめてお こう。 デイフユ ザの特性 はまず静圧 上昇係数 CPに よ り評価 される。 ノ 91 c ン= ∠ρ∫ ¨。(3.10) こ こで ザ 静 圧 上昇 々 ∫:デ イフ ユ ● :流 入動 圧 これ らの無次元量 は図 3.7に示 す円錐形 、 二 ー 次元 、環状 のいず れのデ イフユ ザ形式 に も用 い られ る。 デ イフユ ーザ の幾何学的 なパ ラメ タ L/W, としては次 の ものが代表量 として とられ る。 ー 図 38 二 次元 デ イフユ ザ の特性 (Reneau,ct al 面積比 AR=A2ノ Al ー デ ィ フ ュ ザ 長 さ/入 LノWl,LノZRl,Lノ Rl (3.H) … 線 で ま とめ られて い る。 この特性 を眺 めてみる り口代 表 寸 法 … (3.12) 例 として減速翼列流路 に比較的近 い二次元 デ つ )に et」 ィフューザの特性を図3.8(Reneau,L.R.° ー 示す。 デイフユ ザ長 さ/入 り口寸法 ι/71を横 軸 に、面積増加比 (AR-1)を縦軸 にとって等 の 58 2004年 7月 一 と 、 次 の よ う で あ る 。 同 の Lノ WIに 対 し て AR を小 さい値 から増加 させ てゆ くと、 の はまず小 さい値 か ら大 きくな り、あ る最大値 に達 してか ら再 び低下 してゆ く。 この最大値 は最 も短 い長 一 さで達成 で きる最大 の の である。 方、 AR一 軸流圧縮機 の失速 ・サ ージ概論 (第5回 )第 3章 翼 列負荷 … (6)イ萄 褒 N e t t y d e “y t t d Ю J前 ∞ ― Steady fu‖y developed sta‖ Large areas of sta‖ come and go in var!ous iocatlons ω朧 1翻出胤 edmmJ∽ Jぉ 。 ‐ behaved f!ow (a) Apparently we‖ 図 3 . 9 二 次元 デ イフュ ーザ にお け る拡大角 と流 れの状態 定 で ι/%を 小 さい値 か ら大 きい方 に見 てゆ く と の は小 さな値 か ら大 きくな り、あ る最大値 境界層 の剥離が発生 し、 (a_a)線を越 す と非定 b )線 を越す と片面 か 常的な剥離 (図3.9(b》 、(b‐ に達 してその後低下 して行 く。 この最大値 はそ の面積比ARで 達成で きる最大 の の である。 こ らの剥離 (図3.9(C))、 c )線 を越 す と そ して (c― 両面か らの剥離 (流れのす っぽ抜 け)(図3.9(d)) の特性上 で 、あ る の を相対長 さの最 も小 さい デイフューザで達成で きるライ ンと、あるの を 最 も小 さい面積比 で達成 で きるライ ンの 2本 の 特 徴 的 な関係 線 を引 くこ とが で きる。前 者 ネ ホ *、 が (ン 後者 が の と表記 されている。 *ラ イ ンよ りも上 にあ つて、 よ り大 きい面 の 積比 ARに 対 して qヮが低下 してゆ く状態 はデ イ フユーザが負荷 が増 えて失速 してゆ く過程 であ とい う順序 で流れは劣化 してゆ く。 翼列性能 との 関連 で言 えば、現象的 には、 *は 最大静圧上昇点 であ り、正 の失速点 に相 の 攣 当す ると言 って良 い だろ う。 の は (a_a)線 の 近 く(すぐ下)にあるようである。 このように壁 面 の失速 との は重要な関係 を持 っている。 環状デイフユーザなど、他の形式のディフュー あるか らその壁面上の境界層 は当然流 れ方向に ザについても同様 な傾向を示す。それらを比較す ると図 3.10のようになる (SOvran and Klomp)。 ω ー これ らの特性はディフュ ザ入 り口 にお け る境 肥大 してゆ く。拡大角度 φを増 していって最適 状態 よ リデ イフューザの負荷 が増 えてゆ くと、 界層厚 さと入 り口代表寸法 との比 によって多少 の影響 を受 けるが、傾 向上 の大 きな変化 は無 図3.9に示 されるよ うに、あるところで壁面 に い。 る。流 れ方向 に静圧上昇が発生 してい る流路 で ターボ機械第 32巻 第 7号 59 ″ … 軸 流圧縮機 の失速 ・サ ージ概論 (第5回 )第 3章 翼 列負荷 (7) B:ade Speed U ") ー 図3 . 1 1 翼列 とデ イフユ ザの相関図 ( K o c h ° 負荷)を 見直 して い る。翼 間 の流路 を図 3.11 ")に 示す様 に長 さL、 流路 間隔glからg2 (Koch° へ の拡大流路 と見 なす。基準面積 は出口側 を用 いている。翼列 では入射角 が変化すると入口面 積が変化 し、議論 しに くいの に比べ 、出口面積 が定義 しやす いか らと思 われる。 このデ イフユ ーザ としての長 さと出ロサイズの比 L/g2を横軸 [lolli [lwl [′ lll 図 310 各 ー 種 デ イ フ ユ ザ の 特 性 の比 較 ° ( S o v r a n a n d K l o m)p ・ 流入 。流出速度 で表現す ると、 なお式 (3.10)は ベルヌー イの式 の関係 か ら次式で与えられ る。 … (3.13) Cン=1-(″2/Wl)2_ζ ここで ″1、″2はそれぞれ相対流入及 び流 出速 ー 度、 ζはデイフユ ザの損失係数 である。 (2)デ イフユーザ としての最大翼負荷 ー Koch°"は 翼 の負荷 を翼列 のデイフユ ザ作 か ら見て、翼列 の失速負荷 (最大 用 とい う観`点 静翼 の両流入動圧 で規準化 された係数 である。 これにはさらに流線の半径差 の影響 を差 し引 い て考 えてい る。 1)′ κ ″ Cん={2Xン■[(′ 2/′ 1)((κ)_1]∫ ″ 2) … 2+И (1/22_υ12)}ノ ′ "″ 鋤 ″ (3.14) (蘭R。 ここで、 ゅ :定 圧比熱 L000 0望 匡 ︲0﹂っ∽∽Φ、﹂ ︲OC〓 ““∽ 〓0 一EΦO 一 響職銀 亀ge :3'Recove得 7龍 Aspect RaJo =T臀 o― Dimensionai Diffuser 0 d くO m p は 柵 つ _8:18 8:│: :│♀ %』 脚 05 1 0 1.5 20 2.5 3.0 Diffusion Length : Exit Passage Width,Lノ92 図 3.12 翼 列 とデ イフユ 602004年 7月 にと り、失速静圧上昇係数 を縦軸 にとった もの が図3.12である。 ここで静圧上昇係数 とは、次 ・ 式 で換算 されたエ ンタル ピ換算 の、かつ動翼 ーザ の最大圧力 上昇 の比較 (Koch°") 軸流圧縮機 の失速 ・サ ージ概論 (第5回)第 3章 翼 列負荷 … (8)445 0 0 0 すo︵ oこΦo0 〓0 一co一 OC〓“一 0∽一 0﹂コ∽∽Φ﹂ のコじく α‘ ∝︲ ∽ 00” 0° 亀│ │ │ 1猟 ∞ ρ 謬 nl:箋 島範:a鵬 Ⅲ品 0.5 1.0 1 5 2.0 2.5 3.0 Diffusion Length : Exit Passage Width,L/g2 3.5 ") 図 313 基 本段 に対 す る失速圧力 上 昇特性 (Koch° ■ :段 2/′1):段 (′ 圧力比 κ 熱比 :比 基準値 に統 一 して基本段 としてのデ イフユーザ 特性 を図3.13のようにまとめてある。 これ ら影響因子 の影響 はかな り大 きいので 、 入 り回全温度 “及 び め :そ れ ぞ れ 平均 流 線 上 の 翼 列 入 り 回及 び出口 にお け る動翼周速 び 71R。 : そ れぞれ平均流線 上の動翼 及 Иsra"″ ″ ぁ 入 り口及 び静翼入 り口で の 相対流入速度 これは二次元 デ イフ ユーザの場合 には静圧上 昇係 数 の の定義 、 (3.10)式と一 致す る。 図 3.12には二 次元 デ イフユーザ の最大静圧上 昇係 数 もプ ロ ッ トされてお り、翼列 の最大静圧 上昇 と傾 向 と しては良 く合 うこ とが 分か る。特 に 9%blockageの 二 次元 デ イフユ ーザ性 能 と良 く一 致 してい る。 2次 元 デ イフュ ーザでは g2=gl× AR … (3.15) とみ なせ るか ら ・ ¨(3.16) ι/g2=(ι/gl)/AR=(L/Wl)/AR *点 とな って図 3.8の の と図 3.12の最 大圧力上 利用 される方 は原 論文 (3.13)を 参照 された い。 ")、 先 の影響 は図3.14(Koch(・ 特 にReynolds数 9)に 示す よう 端隙間比 の影響 は図3.15(Koch° に大 きい。 この ようにデイフユーザ最大圧 力上昇特性で 比較的 うま く関連付 け られ、 まとまる ことか ら、流れが翼端 ―壁面 コーナーで剥離 した時に `)は 示唆 失速が起 こるのではないか、 とKoch° してい る。 3.7 翼 失 速 と壁 面 失 速 以上のよ うに して、翼列 としての失速 とデ イ フューザ壁面 としての失速、の 2種 の失速現象 が圧縮機 ・送風機 の段 の失速 に関 つていると考 えられる。 数、先端隙間比、軸方向隙間、食違 い角、等 の 著者 も色 々 な負荷 の利用法 を設計 に即 して検 一 討 してみたが、 いず れにも 長 一短 があ り、 こ れ とい う決定的 な方法 は見出せていない。翼列 性能 デ ー タを適切 に利用 して段特性 を評価 し、 影響 を実験 的 に求 め 、 それ らを図中 に示 される その上で翼列 デー タによる失速 点 (抗力係数 に 昇線 が関係付 け られる。 そ こで この最大静 圧上昇 に影響す るReynolds ターボ機械第 32巻 第 7号 61 │ … ″6軸 流圧縮機 の失速 ・サージ概論 (第5回 )第 3章 翼 列負荷 (9) ” ¨ 蘭タ L霊 藤蠅瀞¨ふ 〓 龍一 1.05 0 0 5 9 0 9 5 8 、 Test 34 口Test 17 ●Test 15 0 Test 40 71‐Stage Dala(Ref 8) '2‐Stage Data(Ref 8) Stage Dala(Ref 8) ▼4‐ 01‐stage Dala (Ref 9) 0.80 0.1 0.2 04 0.6 0.81 Reyno!ds Number× 2 4 6 8 10 105,Re 図 3 . 1 4 失 速圧 力特 性 に対 す るR e y n o l d s 数の影 響 ( K o c h 3 " ) 5 2 、 1 。 2 . 1 生 じて翼列 としての機能が低下 した状態での最 低限度 における評価 になる、 とい う感 じを著者 5 1 . 1 ■ ■ 劣化 し、初期の性能 を発揮 で きな くなる場合が ある。 このような場合 に動 により与え られる潜 0 は持 っている。例 えば、納入 したばか りの新品 の状態 では翼列性能 その ものを達成で きた機械 で も、時間 とともに汚れがひどくなると表面が ︲ . 1 5 0 0 0 5 9 0 0 9 . 0 ﹄¨崎おた結卍型¨鳥¨帷ホ%oC ” ”F〓OZ 0一 ” 〓 “ ∽ oON〓 ヽ こ0 一CΦ一 〓Φ06︶o∽一 。 A‖ Data Corrected to Re=1 このプロセス において、Cんが表 しているのは 壁面失速 の 目安 であるとともに、流れの劣化 が 085 ° 在的 な最高圧力到達点 としての失速限界が現れ て くる、 とい うこと もあるようである。 また達成 で きる最大静圧 上昇係数 動 の視点 に加 えて、 の を通 じて発達するアニ ュラス壁面 ー 境界層 の挙動 はアニ ユラスプ ロツケ ジに影響 し、 この面 か らも失速 に大 きな影響 を持 ってい る。次章 でアニユラス壁面境界層 について、の 酬ine GaR∬ R∬Average諜 ■ p Oeaだ 図 3.15 失 速圧力特性 に対す る先端隙 間比 の影響 (Koch(39)) 注 目)ま たは等価拡散比Dιクによる失速点 の評 価 と考慮 に加 えて、 動 による評価 を組 み合 わ せ て計画 または評価す るのが 良 さそ うである。 翼断面その ものの失速 につい ては翼列性能が確 実 にとれていればそれを参考 にする と良い。 6 2 2 0 1 1 4 年7 月 の影響 も含めてさらに考 えてみる ことにす る。 次回はケーシングやハブの壁面に発達する境界 層 の影響 について述べ る。多段圧縮機 ではアニユ ラスブロツケージや段間マ ッチングに影響 し、達 成可能 な圧力比 にも影響す る。設計上 も性能上 も、翼列性能 に劣 らず影響する重要な観点である。 軸流圧縮機 の失速 ・サージ概論 (第5回 )第 3章 翼 列負荷 … (10)“ 7 <参 考文献 > mance and Design of Straight,Two― Dimensional Diffusers, (3.1)大 橋,減 速翼列 の負荷限界 とその拡張 ,日 本機械 学会誌,Vol.66,No.537,(1963,10). ASME Paper,No.66-FE-10,1966. (38) Sovran,G.Klomp,ED.,Experimentally Determined (3.2) Lieblein,S.,Roudebusche,W.H,Theoretical Loss Optimum Geometries for Rectilinear Diffusers with Relations for Low Spced Twodimensional Cascade Flow, Rectangular, cOnical or Annular Cross Section, Fluid NACA TN 3662,(1956). Mechanics oflntemal Flow,EIsevier Publishing,Amsterdam, (3.3)Members Ofthe Compressor and Turbine Research Netherlands,(1967). Division,Aerodynttnic Design of Axial Flow CompressOrs, Ⅱ,NACA R and M E56 B03a,(1956)ま (3.9) Koch,C.C.,Stalling Pressure Rise Capability of Axial た は NASASP‐ 36, Flow Compressor Stages,ASME Paper,No.81‐ (1965). GT-3, (1983). (3.5) Lieblein,S.,Trans.ASME,Ser D,81,3,(1959). ー ラー (3.6)E.S.テ ,ガ ス タ ー ビ ン及 び ジ ェ ッ トエ ン ジ (310)生 (1988)、 ( 3 . 1 1 ) 山 根 。余 儀 , 軸 流 圧 縮 機 の 失 速 予 測 , タ ー ボ機 械 , ン (日本 航 空 工 業 会編 集 ),共 立 出版 (1955). (3.7)Reneau,LR,Johnston,J.P.,and Kline,S.J.,PerfOr_ 国際会 議 案内 井 ・井 上 , タ ー ボ 送 風 機 と圧 縮 機 , コ ロ ナ社 , Vol.5, No.8,(1977-8). 不明な点 は事務局 まで問 い合 わせて下 さいc Date and Venue Title and Themc 2005‐04-17-04-21 Miyagi,Japan 6th World Confcrcnce on ExpeHmcntal Heat Transfcr,Fluid Mechanics,and Thennodynarnics 2005-09.19∼ 0hio,USA iy Conm10fRα 。 nS"Ы “ng Machnery 鳥繋響 譜臨「pduね 路:洲 09-23 2006‐10-17- 10-21 Yokohalna,Japan 23rd IAHR Symposium on Hydraulic Machinery and Systems ターボ機械協会講演会、セ ミナ ー年間予定 開催 日、会 場 詳細はターボ機械協会事務局 まで問い合 わせ下 さい。 行事名 2004年 7月 16日 大阪科学技術 セ ンター 第63回セミナー 「 海水用 ターボ機械の防食対策」 2 0 0 4 年 8 月 1 9 日 大阪大学 8 月 2 0 日 神戸製鋼所 (灘浜サイエ ンススクエア) 第 18回 フ レッシュマ ンセ ミナ ー ターボ機械第 32巻 第 7号 63 ターボ機械協会 ニュース 米子 工業高等専門学校 機械工 学科教員公募要項 ー 第 52回 タ ボ機 械 協 会 (新潟 )講 演会 講 演 募 集 主 催 :ターボ機械協会 本機械学会 (予定) 共 催 :llD日 開催 日 :平成16年lo月15日0、 16日0 会 場 :新潟大学 工 学部 〒950‐ 2 181 新潟市五十嵐二の町8050 TEL:025‐ 262-6703 返 し執筆要項 を送付 します。 申込先 :E―m江 1:mrbo―sc@pop01 0dn nejp FAX:03-3944-6826 テ ー マ : タ ー ボ機械 に関す る もので、 ター ボ機械協 会 での既発 講師 1名 名 ・人員 機械工学科 属 門分野 ー 当予定科 目 梁劣撃言流深劣撃Tェ ネルギ 機械、卒業 研究等 5.島 募 奪筆 の学位 を有する者 (着任時 までに取得見込みの者 を含む) (2)着 任時 において30歳程度の者 (3)高 専 の教育 と学生指導 に理解 と熱意のあ る者 6.採 用予定 日 平 成 17年 4月 1日 7.提 出書類 (1)履 歴書 (写真貼付) (2)研 究業績一覧 (著書、論文 、学会発表等 に区分するこ と :A4様 式 自由) い)主 要論文 の別刷又 は コピ,(主 要 な もの 3点 ) “)0)の 主要論文等 の概要 (A4様式 自由、 1テ ーマ 10CXl 1.職 2.所 3.専 4.担 雉 郷 早憮 聰 炉 炒 鬱 をA4用 紙 に10CXl字 程 度 で記述す る) 16年8月 20日§必 8.応 募期限 着 平 成 9.選 考方法 :書類審査 1次 選考 旧 テ薇 サ ;::'ヽ 護 皐 1:`l裏 婆 万 1こ と :F′ 言 量 1:il'│[墨 ′ 骨 :iili′ あ 優 菅 サ 倉 力 !3写 驚 り 電 烈 野 T命 監 肇 続 震 僣 綴 常 ∫ 卍 送知 らせ します) ぞゑ 詈 墓 蹄 雪 鈍 鶉 ま す 。 lo.書類送付先 鷺 常日 挙 亀 計 ぶ 込 切 鷲 鳥 締 皐 申 〒683-8502 鳥 取県米子市彦名町4448 原稿締切 :平成 16年9月 21日の <委 員会 0分 科会報告 > 第31期 第 12回 編 集理事委員会 輪 計(5尋 儡 │ヽ 珀塑鶉了排誠 (富士 。フォイ ト)、大田 (早大) (1)前 回議事録 の確認 (2)6月 号 目次校正 の確認 米子工業高等専門学校 庶 務課人事係 TEL:0859-24-5005 機械工学科教員応募書類在 中」 と (簡易書留 で封筒 に 「 朱書 きのこと) H.問 合 わせ先 米子 工業高等専門学校 機 械 工学科主任 大 塚 茂 π L:0859‐ 24-5094 E―mall:otsukOyonago― k acjp ース 他協会 ニュ 第 147回腐食防食 シンポジウム マハ ラノビスー田口法による多変量解析の 「 01,i聾茫駕軌「 [ 鋪警 F鶏認際壽」 `罰 書 女 lス l撃 ぞ ゝ 亀 ↑画 √ 曇 tぜ玩 窪 奪 早 編彗 曇 憧必 催 賛 時所費 先 加 込 主 協 日場参 申 111i:: │IIi瘍 霙 を 1:ち 11:響 曇 ;暮 itli懲 ザ 千 う 徽警 暑 島 。 嫁 楊牝16程 産統計記事 の校 閲者 2名 を決定。② 国際会 ζ討箕婁二亀識与 崚:電 2健 「早 霞 98曇 熱3韮 O② 5月 号の見直 し。 64 2004年 7月 慇写 雷 食協会 TEL:03‐ 3815-1161 第 270回講習会 設計に使える熱流体解析の基礎 と応用」 「 主 協 日 場 晶 轟 、会員外 8,CXXl円 、学生 基賓浸磁蒼雷体会員)5,OCXl円 靡 景 言 嘗 言 鴨 ‡ :曾 椒 色誅 島島瞥 9i10の ・ 現在ま での を 過引 経 継事 。 。経 雖 腐 食現 象 へ の適用 」 llD腐 食防食協会 ターボ機械協会、他 平成 16年 7月 13日の 10130∼1630 催 賛 時 所 :0日 本機械学会関西支部 :タ ーボ機械協 会、他 :平成 16年 7月 15日の ∼ 16年 7月 16日0 :大阪科学技術セ ンター :」 麟料 言 合 鼻 静 貪 を1:1含 ittf馘曇 、大学院生 ・学生員7,000円、会 学、官公庁 10,000円 員外30,000円 本機械学会関西支部 TEL:06-6443-2073 申込先 :llD日 http・ //kanSaijsme orjp
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