Press Release 報道関係者各位 2004 年 9 月 6 日 2008 年の国内携帯電話加入は 3.5 世代が 5 割に 情報流通ビジネス研究所が予測 2008 年度には、国内携帯電話ユーザーの約 5 割が 3.5G に加入する――。 情報通信分野専門のコンサルティングを行う情報流通ビジネス研究所(本社:神奈川県大和市、代表取締役所 長:飯塚周一、TEL 046-271-2323)は、このたび発行した「モバイルインターネット要覧 2004-2005」のなかで、携帯 電話における今後の市場予測結果を発表しました。 「モバイルインターネット要覧 2004-2005」は、国内外における移動体通信/モバイル産業の動向を、さまざまな 視点から分析した調査研究レポートです。2001 年より年 1 回発行しており、今年で 4 回目の刊行となります。 本レポートでは、世代別/方式別にみた携帯電話の加入者数について、今後の市場予測を行っています。それ によりますと、2003 年度の携帯電話加入者数(約 8152 万台)は、今後微増の傾向をいっそう強めながらも、2007 年 度には 9000 万台を突破することが見込まれています。 加入者数全体の伸びが鈍化していくなかで、これから注目されるのは携帯電話の世代交代の早さです。 3G(第 3 世代携帯電話)以降の加入者は、2003 年度の約 1670 万人(全体の 20.5%)を起点として急激な増加を 辿り、2008 年度には全体の 9 割以上が 3G 以降のサービスに加入するものと予想されます。 特に、3G の次の世代である 3.5G サービスは、2008 年度に全加入者のおよそ半数となる約 4600 万人が加入し、 対人口比換算にして約 36%と、これからの急速な市場の立ち上がりが見込まれています。 こうした 3G 以降の携帯電話サービスがこれから急増する背景として、本レポートでは主に以下のような要因を挙 げています。 1. 2002 年度より好調な立ち上がりを見せた KDDI/au の CDMA2000 1X に続き、ドコモの FOMA が 2003 年度後半 より急速に加入者を伸ばしてきたこと 2. ドコモの FOMA 急浮上に対抗して、KDDI/au が 3.5G の CDMA2000 1X EV-DO サービスを開始し、それととも にパケット通信料金の定額制を導入し、携帯電話における定額制トレンドの口火をきったこと 3. KDDI/au のパケット定額制への対抗策として、ドコモも 3G の FOMA で同様のサービスを提供するなど、今後い っそう定額料金の競争激化が予想され、その結果として定額メニューの提供に耐え得る 3.5G ネットワークの構築 が、携帯電話事業者にとって早急な課題となってきたこと 4. 2004 年 4 月より施行された「改正電気通信事業法」を受け、一部を除く電気通信事業者の相対契約(※)が解禁 されたことによって、法人ユーザー獲得に向けた携帯電話事業者間の競争が激化してきている。なかでも高速 データ通信を利用する法人に対するソリューションの一環として、3G 以降のネットワークを提案する機会が増加 してきたこと 5. 相対契約の解禁を背景として、ネットワークに支障の出ないような条件を法人ユーザー個別に設定することによ って、現在すでに PHS で提供されている定額データ通信の伝送速度を上回り、しかも PHS 同様に無線モデムと して使える携帯電話の定額データ通信サービスが、提供可能な環境になってきたこと 6. 現在、定額料金はデータ通信に限定されているが、基幹ネットワークのオール IP 化などによって、近い将来は VoIP ベースによる音声通話の定額料金サービスの提供が視野に入ってきていること ――本レポートの中では、このような市場環境が 3G~3.5G 携帯電話の加入数を急速に押し上げるとし、より具体的 な方式別の加入数予測も行っています。 図 携帯電話の世代別加入者数推移と予測(情報流通ビジネス研究所「モバイルインターネット要覧 2004-2005」より) ※「相対契約」:それまで旧第一種電気通信事業者の提供するサービスは、総務大臣の認可に基づく「契約約款」をベースとして一律 に料金設定されていましたが、改正事業法によってユーザー(実質的には法人)との交渉による個別料金設定が可能となりました。 また、携帯電話サービス加入者市場の劇的な世代交代と並行して、国内で出荷される携帯電話端末の市場も、 これから大きな移行期を迎えようとしています。 2003 年度における 3G および 3.5G 端末の国内出荷は、全体の 30%に満たなかったとみられますが、2008 年度 に出荷される端末全体の 95%程度は、3G/3.5G 端末になっていることが見込まれます。なかでも 3.5G 端末は、 2007 年度に 3G 端末の出荷数を超え、翌 2008 年度には国内で出荷される端末全体のおよそ 65%を占める――と 予測されます。 レポート発行元である情報流通ビジネス研究所・所長の飯塚周一は、次のように話しています。 「今後、携帯電話は加入者数と端末出荷数ともに、飛躍的に伸びていくことは期待できませんが、その中身がドラ スチックに入れ替わることによって、付加価値を増していきます。これによって事業者や端末メーカーだけでなく、ソ フトウェアベンダやシステムインテグレータ、コンテンツプロバイダといった、周辺の企業プレーヤーが新たなビジネ スモデルを確立していく機会が増え、産業としての規模はますます伸びていくでしょう」 また、以下のような考えも述べています。 「インフラの高度化とともに、2006 年度に導入される番号ポータビリティ制度や TDD 方式携帯電話の新規事業参 入、そしていよいよ海外で立ち上がってきた 3G サービス――といった、さまざまなファクターが絡み合うことによって、 それまでの閉鎖的な国内の業界構造が徐々に崩壊し、事業者をピラミッドの頂点とする事業スキームから脱皮した、 新たな産業構造が誕生していくものと思います」(同)。 これらの詳細については「モバイルインターネット要覧 2004-2005」に掲載されています。 本レポートでは、国内携帯電話市場の予測だけでなく「非接触 IC 搭載端末とカードビジネス」「改正事業法がモ バイルビジネスに与える影響度」「番号ポータビリティ導入と各企業プレーヤーの関係」といった各種マーケットキー ワードの分析を始め、事業者やメーカー戦略分析、ソフトウェアベンダ/コンテンツプロバイダの動向、海外市場予 測、海外主要オペレータ/グローバルベンダーの動向など、さまざまな角度から移動体通信/モバイル産業の現 状と今後を展望しています。 主な内容につきましては、次ページをご覧下さい。 ※本ニュースリリースは、報道関係者の方々に向けてご提供しているものです。報道ご関係者以外の方によ る本リリース記載内容に関する個々のお問合せには、回答いたしかねますので、予めご了承願います。 なお、その他の掲載項目も含め「モバイルインターネット要覧 2004-2005」の内容にご関心のある方は、弊社 のホームページ http://www.isbi.co.jp/report/mi-yoran/mi2004/をご覧下さい。 1.「モバイルインターネット要覧 2004-2005」について ・発 行 日 2004 年 9 月 1 日発行(初版第 1 刷) ・発 行 元 有限会社 情報流通ビジネス研究所(略称:ISBI) ・体 裁 558 頁・A4変型判・表紙カラーPP 加工・本文白黒・並製 ・定 価 99,800 円(税込価格 104,790 円) ※書店ではご購入できません(弊社直販のみ) 2.「モバイルインターネット要覧 2004-2005」の主な内容構成 Ⅰ.非接触 IC 搭載端末とカードビジネス 1.非接触 IC 搭載サービスに向けたキャリアの動向 2.「iモード Felica」のシステム構成 3.各カードビジネスの系譜と非接触 IC カード携帯 4.i モード FeliCa 参加企業と各業界の思惑 Ⅱ.2 次元バーコードとメディア連携 1.バーコードリーダー機能搭載携帯電話の動向 2.携帯のバーコード対応とメディア連携ビジネス 3.QR コード普及に向けたソリューション事業の展望 第1章 2004 年-2005 年・ マーケットキーワード分析編 Ⅲ.放送とモバイル融合~FM 携帯の登場 1.FM ケータイに見る放送連携ビジネスの雛形 2.携帯電話と放送の連携に向けた事業の展望 Ⅳ.改正事業法がモバイル事業に及ぼす影響度 1.改正電気通信事業法の概要とその意義 2.改正事業法が通信ビジネスにもたらす影響度 Ⅴ.携帯番号ポータビリティ導入と競争の行方 1.番号ポータビリティの概要と各国の状況 2.世界各国での番号ポータビリティ導入とその展開 3.MNP 導入に踏み出した日本と今後の展望 Ⅰ.携帯電話/PHS 市場概況と今後の予測 1.携帯電話/PHS の市場概況と今後の予測 2.携帯電話市場概況と今後の予測 3.PHS 市場概況と今後の予測 第2章 次世代ビジネスに突入した Ⅱ.携帯電話事業者の動向と戦略 インフラと事業者の動向分析 1.携帯電話加入数とキャリアの動向 2.次世代に向けた携帯電話キャリアの動向 Ⅲ.PHS 事業者の動向 1.PHS 加入者数および各キャリアのシェア推移 2.次世代に向けた PHS キャリアの動向 第3章 モバイル機器市場予測と ハードウェアベンダー動向 Ⅰ.携帯電話端末 Ⅱ.PHS 端末 Ⅱ.PDA 1.市場概況および市場予測(1999~2008 年度) 2.市場環境分析(マーケット拡大要因と阻害要因) 3.マーケットシェア(2002 年度および 2003 年度) 4.メーカーの動向と今後の展望 第4章 モバイルコンテンツ/ ソフトウェアベンダの動向 Ⅰ.モバイルコンテンツビジネスの現状と展望 1.始まった 3G 移行モードとパケット定額の新市場 2.モバイル企業の動向 3.ソリューション事業にシフトするモバイル企業 Ⅱ.モバイルソフトウェア・ビジネスの動向と展望 1.通信から配信/放送ツールに変質する映像技術 2.モバイルミドルウェアの諸相 1)携帯電話加入者の世界市場規模と予測 1.携帯電話サービス加入者の推移と予測――概況 2.地域別にみた携帯電話加入数推移と今後の予測 2)海外主要オペレータの動向 1.中国の携帯電話・PHS 事業とキャリアの動向 2.韓国の携帯電話事業とキャリアの動向 3.米国の携帯電話事業と主要オペレータの動向 4.欧州主要国の携帯電話事業とオペレータの動向 3)携帯電話/PDA の世界市場規模と予測 1.全世界の携帯電話端末の市場規模推移と予測 2.世界ベースにおける PDA の市場規模推移と予測 4)海外主要モバイルベンダーの動向 1.ノキア 2.モトローラ 3.ソニー・エリクソン 4.シーメンス 5.クアルコム 6.マイクロソフト 7.特別編――サムソン/LG の戦略と韓国端末市場 第5章 3G に向けた海外マーケット と主要プレーヤーの動向 第 6 章 モバイル関連注目企業・全 200 社のビジネスモデル研究 第 7 章 2003 年度・モバイル業界詳細トピックス(2003/4-2004/3) 第 8 章 移動通信/モバイル関連最新 230 用語とポイント解説 第 9 章 資料編 本文中掲載図表・総計 260 点(資料編掲載図表除く) ※より詳細な項目・内容につきましては、弊社ホームページ http://www.isbi.co.jp/report/mi-yoran/mi2004/index.htm をご覧下さい。 3.「モバイルインターネット要覧 2004-2005」表紙 4.会社概要 ・社 名 有限会社 情報流通ビジネス研究所(Info-Sharing Business Institute, Ltd.) ・設 立 2000 年 4 月 ・代 表 者 飯塚周一(代表取締役所長) ・事業内容 1.情報通信分野に関するコンサルティング/調査研究/専門誌・書籍発行/セミナー等の開催 2.中小企業の IT 導入に関するコンサルティング/導入支援/運用支援等 ・所 在 地 神奈川県大和市南林間 2-18-23 長尾会計 1F 〒242-0006 ・U R L http://www.isbi.co.jp/ ・T E L 046-271-2323(代) ・F A X 046-271-2324 ・Eメール [email protected](本件に対する報道ご関係者のお問い合せ先) ※本リリース掲載グラフ・表紙画像データの高解像度版が必要時には、上記までお申し付け下さい(報道関係 媒体へのご掲載時に限ります)。ご要望のデータフォーマットで送付いたします。 以上
© Copyright 2024 Paperzz