日野市立病院ナースコール設備更新業務仕様書 本仕様書は、日野市立病院(以下、病院という)と日野市立病院ナースコール設備更新 業務事業者(以下、受託者という)との間での設置運営にかかわる内容について取り決め るものである。 1 目的 本事業は、病棟運営上必須の基本設備であるナースコール設備を更新することにより、 入院患者の安全な入院環境を実現するとともに、医療の質の向上や医師、看護師の業務の 効率化、正確性、情報の共有化などを推進し、より良い病棟運営に資することを目的にナ ースコール設備の設置及び運営者を公募により募集する。 2 資格 (1)本プロポーザルに参加する能力を有しない者及び破産者で復権を得ない者でないこ と。 (2)地方自治法施行令(昭和22年政令第16号)第167条の4の規定に該当しない 者 (3)直近の過去3年間において、本業務及び労務上の行政処分を受けたことがないこと。 (4)過去1年間の法人税、消費税及び地方消費税を滞納していないこと。 (5)参加申請書の提出時点で、当院と同規模以上の医療機関において、ナースコール設備 更新に係る、10年間以上の実績を有すること。 (6)遡って3年以内に、東京都内において国や地方公共団体またはそれらに準じる機関 において、業務履行不可能により、取引停止措置を受けていないこと。 (7)プロポーザル実施公表の日から、受託候補者の選定日までの間において、日野市入 札参加資格停止基準の規定による入札参加資格停止の措置を受けていないこと (8)会社更生法(平成 14 年法律第 154 号)に基づき更生手続開始の申立てがなされて いる者でないこと。 (9)民事再生法(平成 11 年法律第 225 号)に基づき再生手続開始の申立てがなされて いる者でないこと。 3 仕様内容 更新により設置されるナースコールは、以下の機能を有するものとする。 また、設置場所は病院4階から6階に設置されている6病棟とし、ベッド数 300 に対する機能であること。なお、機器等の内訳は別表の一覧に掲げるものを基本と し、以下に定める機能を併せて有すること。 (1)通話単位は 1 病床 1 回線方式の通話とし、通話路数は同時 4 通話以上(ナースコ ール親機+院内 PHS)とする。 (2)ナースコール呼出表示 呼出着信時、ナースコール親機ディスプレイ部をポップアップし、呼出種別・患者 様氏名・患者様情報(色・文字等)の表示を行なう。 複数の呼出の着信時には、優先度・着信順により榎数のポップアップ表示を行なう。 (3)放送機能 ディスプレイ部のタッチパネルによる簡単な操作で患者への呼び出し通話が出来る こと。(一斉放送、選局放送、非選局放送、個別呼出) (4)チーム設定・担当設定機能 電子カルテシステムより患者のチーム情報を取得し、チーム設定が可能であること。 また、スタッフの勤務情報が連動可能な際は、担当設定も可能であること。 (5)患者様情報 患者情報(氏名、性別、年齢、救護区分・診療科・担当医・担当看護師・障害情報・ 感染症等)は電子カルテシステム経由で本システムに反映すること。また、上記の情 報は、待機画面ないし患者様情報確認画面にて確認が可能であること。 (6)移動情報 移動情報(入院・退院・転ベッド等)は電子カルテシステム経由で本システムにリ アルタイムに反映可能とし、ナースコール・院内 PHS に反映可能であること。 (7)Wディスプレイ/4コンテン ナースコール履歴のトレンドグラフやホワイトボード(入退院/転入転出予定、空 床数)、患者情報一覧表示、ベッド表示などを、最大 2 つのディスプレイに、それぞれ 2 つずつ 4 つのコンテンツを表示。煩雑な画面操作を軽減し、多様な情報から知りた い情報を瞬時に把握、共有できること。 (8)呼出音量の自動調整と呼出音の設定 親機の呼出音は、時間を設定することにより、夜間は自動的に音量を下げ、昼間は 通常の音量に戻る。呼出音は、呼出種別・チーム別での設定や特定患者様のみの設定 が可能であること。 (9)通話音量の個別調整機能 患者ごとにスピーカから出る音量、マイク感度を一定の範囲で個別設定することが 出来ること。特に声の小さい人、耳の遠い人に個別設定することが可能であること。 (10)親機待機画面 ボード表示およびレイアウト表示の待機画面が使用可能であること。また、各患者 の情報をアイコン・色・文字にて表示できること。さらに、同姓や同姓同名患者につ いても、待機画面にて識別可能であること。 (11)PHS連携 ①PHSの患者氏名表示機能 直近の入棟患者の強調表示が可能であること。患者からのコールに対し、院内 PHSの液晶部分に呼出種別・部屋番号・ベッド番号・患者様氏名の表示が可能 であること。 (患者様氏名は表示可能な範囲が採用 PHS 端末側にて異なる) ②昼夜にて鳴動するPHSの割り振りの変更が行えること。 ③トイレ呼出し、センサー呼出しを受ける PHS、スタッフコールを受ける PHS を病 棟内で分ける設定が行えること。 (12)アラーム機能 患者ごとに手動設定にて、アラームの設定が可能であること。 (13)センサー呼出 種別分け機能 ナースコール子機での呼出しとセンサーでの呼出しを区別し、その呼出し優先度つ けが行えること。 (14)個別情報廊下灯での表示情報 個別情報廊下灯では、親機側情報と連動して患者氏名、救護区分、禁食、感染症、 チーム情報が表示できること。 (15)無線子機設置 無線ポータブルナースコールを共用部等からの呼出しに使用できること。 (16)離棟センサー設置(設置場所:4 階~6 階デイルーム※3 カ所) センサーの設置により患者の離棟防止を行う。ICタグを利用し、携帯上違和感な くし、設定エリアにて感知が可能とすること。 (17)ME機器連動 生体モニターとの連動によるナースコールル発報機能を有すること。 (18)息で呼出しをできる子機の設置 病状等により、ナースコールをボタンで操作することができない患者のために息で 呼出しできる子機を設置すること。ただし、台数については別途協議とする。 4 設置条件等 (1)電子カルテ側作業や他に接続を要するネットワークの設定作業等、更新に必要 な全ての作業を受託者が負担するものとする。 (2)既存の設備の撤去、処分を行うこと 。また、ナースコール側に個人情報が保存さ れているのであれば、個人情報を復元不可能な形で消去すること。 (3)保守管理 当該システムに故障等が発生した場合は、24時間365日有人対応にて修理連 絡等を受けることが可能なこと。 (4)引き渡し運用開始後は、1ヶ月毎にナースコール呼出回数、応答時間を集計した レポートを提出すること。 (5)機能活用の検証をするため、1ヶ月毎に親機側での操作ログを集計したレポート を提出すること。 (6)賠償義務 受託者に起因する事故や故障等に際して、病院に損害を与えた場合は速やかに賠 償すること。 5 設置手順等 設置手順に関しては、留意事項及び設置手順に従い、円滑に実施すること。 (1)留意事項 ①更新作業は、病室等を使用しながらの更新とする。 ②作業時は、騒音に十分留意し、看護師の指示に従い実施すること。 (2)設置手順 ①更新作業が完了するまで、既設ナースコール設備と更新ナースコール設備を併用 する。 ②病棟毎に更新ナースコール設備の幹線を構築する。 ③ナースコールサーバーラック、スイッチングハブ、コンピューターナースコール 親機等を設置する。 ④既設電話交換機との連動を行う。 ⑤病室毎に個別情報廊下灯を設置し、病室内の機器を更新する。なお、病室内の配 線は既設を使用する。 ⑥PHSを更新する。 ⑦各病棟毎に病室側更新後、既設ナースコール親機を撤去する。 ⑧既設ナースコール設備幹線は残置とするが、運営上支障の有る場所は撤去とする。 6 設置作業等 設置作業に関しては、下記項目ごとに定める内容に従い、実施するものとする。 また、東京都電気設備工事標準仕様書、その他関係法規に基づき施工すること。 (1)ナースコール設備 ①ナースコール設備の更新及び、幹線の配線更新を行なう。 更新にあたっては、既設ナースコール設備の併用とし、既設機器の撤去、新設 機器の取付、試験調整を行なう。 (試験調整の内容) ・各部屋にて機器取付後の呼出・通話確認及び調整 ・②各病棟更新完了時の最終呼出・通話確認及び調整 ・通話音量の調整 ②配線は、新設ナースコール接続用配線とし、各他設備連動機器への配線も行な う。但し、病室内の配線は既設使用とする。 (2)PHS 設備 ①新設ナースコール設備に対応する為、PHS 設備の更新を行なう。 ②既設電話交換機にデジタル対応基板の増設しデータ設定を行なう。 ③PHS 電話機を 77 台増設する。 ④上記設備の連動、総合試験、PHS 電話機登録設定等を行なう。 (3)電子カルテ設備 ①新設ナースコール設捕の更新に伴い、既設電子カルテ設備と連携を取る為、既 設電子カルテの改修を行なう。 Ⅰ 電子カルテシステムナースコール接続作業 Ⅱ ネットワーク再設計・設定作業 ・通信は、TCP/1P ソケットを用いて行う。 ・ネットワークについては、ナースコールシステム用のポート作成に再 設計・接続作業とする。 ・立会は運用開始当日半日(作業室でのオンコール)を想定とする。 ・納品物は接続仕榛書、リリース過知及びバラメータ設定書(変更箇所修 正)とする。 ・上記設備の調整、連動、総合試験を行なう。 7 疑義・変更 本契約に定めのない事項および疑義が生じた場合については、両者誠意をもって協議の うえ解決するものとする。 8 不測の事態等の協力体制 災害時や院内トラブル等発生時には、院内にて協力するよう努めること。 9 情報セキュリティポリシーの遵守 本業務を履行するにあたって「日野市情報セキュリティポリシー」内の「外部委託にお ける情報セキュリティ遵守事項」を厳正に遵守すること。また、個人情報等をはじめとす る日野市の情報資産の保護が適正に行われていることを確認するため、市の求めに応じて 「情報保護に関する報告書」 、 「特定個人情報保護に関する報告書」を提出すること。なお、 「外部委託における情報セキュリティ遵守事項」は市ホームページの入札情報から入手で きる。 10 環境管理 日野市では、事務事業のあらゆる領域における環境への負荷の低減を目指して環境マネ ジメントシステム「ひのエコ」を運用している。現在も環境負荷低減に努める事業者とし て市域で先導的な役割を担っていることから、本業務の実施に当たっても環境負荷低減に 向けた「環境管理上の要望について」を遵守しなければならない。 なお、「環境管理上の要望について」は市ホームページの入札情報から入手できる。 9 障害を理由とする不当な差別的取扱いの禁止及び合理的配慮の提供 本業務の履行にあたって、 「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律(平成25 年法律第65号) 」に基づき、次の事項に留意すること。 1)不当な差別的取扱いの禁止、合理的配慮の提供、その他障害者に対する適切な対 応を行うこと。また、適切な対応を行う場合には障害種別の特性について十分に 留意すること。 2)同法第11条の規定に基づき、関係府省庁の主務大臣が定めた対応指針に則り、 障害者に対して適切な対応を行うよう努めなければならない。 なお、 「不等な差別的取扱い」、 「合理的配慮」及び「対応指針」は、内閣府ホーム ページの「障害を理由とする差別の解消の推進」で確認できる。 10 環境により負荷の小さい自動車利用 本契約の履行に当たって自動車を使用し、又は使用させる場合は、都民の健康と安 全を確保する環境に関する条例(平成12年東京都条例第215号)他、各県条例 の規定に基づき、次の事項を遵守すること。 ・ディーゼル車規制に適合する自動車であること。 ・自動車から排出される窒素酸化物及び粒子状物質の特定地域における総量の 削減等に関する特別措置法(平成4年法律第70号)の対策地域内で登録可能な 自動車利用に努めること。 なお、適合の確認のために、当該自動車の自動車検査証(車検証)、粒子状物質減尐 装置装着証明書等の提示又は写の提出を求められた場合には、速やかに提示又は提 出すること。
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