InfoWorks v10.52 の新機能

InfoWorks v10.52 の新機能
共通事項
ユーザー管理機能の強化
ユーザー数が多い場合にユーザーパーミッションを容易に管理する機能が拡張され、以下の新機能
が導入されました:
¾ ユーザーのフルネームが入力可能に - データベースに新規ユーザーを追加する際に、
ユーザー名に加えてユーザーのフルネームを入力できるようになりました。ユーザーの一覧
は、ユーザー名とフルネームのいずれでも並べ替えることが可能です。この拡張は、ユーザ
ーの管理者が各ユーザーに正しくパーミッションが与えられているか視覚的に確認できるよ
う追加されました。
¾ ユーザーパーミッションの管理ダイアログの追加 - ユーザーパーミッションの管理ダイア
ログが追加され、データベース内の複数のグループに関わるユーザーに対してまとめてパ
ーミッションを閲覧したり設定したりできるようになりました。
¾ ツリー内にユーザーパーミッションを表示できるように - データベースのツリー表示の中
に新しい列が追加され、各データベースアイテムに対する現在のユーザーの権限を表示で
きるようになりました。ここには、「Viewer」と「Owner」のいずれかが表示されることになりま
す。
ドラッグ&ドロップされたアイテムが右揃えで表記されるように
例えば、シミュレーションを設定する画面にネットワークや降雨イベントをドラッグ&ドロップすると、そ
のアイテム名がボックス内に右揃えで表記されるようになりました。これにより、集水域グループの構
造が非常に複雑な場合やアイテムに長い名前が付けられている場合であっても、アイテムの識別が
容易になりました。
InfoWorks CS、SD
2D起点の翻訳を変更しました
2D起点オブジェクトの翻訳を「2Dポイント流入」に変更しました。
プロパティシートのフィールド名が日本語に
これまでのバージョンでは、ネットワークオブジェクトをクリックして表示されるプロパティシートのフィー
ルド名は英語表記となっていましたが、このv10.5から日本語で表示されるようになりました。
ノードプロパティシートの例
ノードに新しい浸水タイプ Inlet が追加に
ノードに新しい浸水タイプ「Inlet」が追加されました。この浸水タイプを選択すると、道路脇の雨水排水
口へ流れ込む地表面流をより細かくモデル化することが可能となります。排水口のグレート幅など、
様々なパラメータを設定することが可能です。
降雨強度を基にしたRTCの範囲が設定可能に
RTCの範囲オブジェクトに新しいタイプ「RINT – rainfall intensity」が追加されました。このタイプを選択
すると、実際の降雨強度値を基に範囲を設定することが可能となります。これまで雨に関する唯一の
範囲だった「R – 10min. rainfall」では、10分間平均降雨量が使用されます。
合成降雨ジェネレータの改良
海外の降雨強度式を使用して合成降雨イベントを生成する際に、ジェネレータダイアログにて蒸発散
値とSCS湿潤インデックスの初期値を設定できるようになりました。これまでのバージョンでは、UCWI
と先行降雨深のみが定義可能でした。
SCS/NRC 降雨ジェネレータの追加
新 し く 「 SCS/NRC 降 雨 ジ ェ ネ レ ー タ 」 が 追 加 さ れ ま し た 。 こ の モ デ ル は 、 National Resources
Conservation Service(旧Soil Conservation Service)により開発された24時間降雨分布と6時間降雨分
布を基本としています。
新しいルーティングモデル(純流出量追跡モデル)が追加に
新しいルーティングモデル「SCS Unit」モデルと「Snyder Unit」モデルが追加になりました。
SCS ユニットルーティングモデル
SCS ユニットルーティングモデルは、SCS(Soil Conservation Service)合成ユニットハイドログラフ
法を使用して、下位集水域のユニットハイドログラフを決定するモデルとなります。
下位集水域のピーク時間と基準時間値は、ユーザーが定義した流達時間値から計算させることが
可能です。あるいは、ピーク時間、基準時間値いずれもユーザーが直接定義することも可能です。
これらの値は、下位集水域のプロパティシートの「地表面流出」ページに、あるいは下位集水域グリ
ッドに入力されます。
Snyder ユニットルーティングモデル
Snyderユニットルーティングモデルは、Snyder法を使用して下位集水域のユニットハイドログラフを
決定します。
下位集水域のピーク係数と遅れ時間値は、下位集水域のプロパティシートの「地表面流出」ページ
に、あるいは下位集水域グリッドに入力されます。
接続トレース機能の強化
接続トレース機能が強化され、接続トレースにより検出されたサブネットワークを検索したり削除したり
するショートカットキーが追加されました。「Enter」キーを押すと、検出されたサブネットワークが選択さ
れてズーム表示され、「Delete」キーを押すと、選択されたサブネットワークが削除されます。
接続状態がおかしい管渠の上流(あるいは下流)全てを一括して編集したり削除したりすることが可
能となります。
InfoWorks 2D
2Dシミュレーションポリゴンに「降雨プロファイル」フィールドが追加に
下位集水域の場合と同じ方法を使用して、2Dメッシュ要素へ降雨を適用できるようになりました。
メッシュ要素に適用する降雨プロファイルは、2Dシミュレーションポリゴンオブジェクトに新しく追加され
た「降雨プロファイル」フィールドにて指定されることになります。このフィールドには、「デフォルトパラ
メータ」ダイアログにて設定したデフォルト値を与えることも可能です。(雨量計の境界データを含む降
雨イベントを使用する場合、降雨プロファイルフィールドは上書きされ、そのメッシュ要素の重心が存
在する雨量計境界が自動でチェックされて、その結果に応じて降雨プロファイルが適用されることにな
ります。)