第2号議案 平成28年度事業計画並びに収支予算書案承認について

第2号議案 平成28年度事業計画並びに収支予算書案承認について
平成28年度団体運営(重点事項)の基本方針
N O S A Iは、わが国の農業において農業災害補償制度がその役割を的確に発揮していくために、効率的な業務運営を行い、農業共済
団体の事業基盤及び事業実施体制の整備・強化を図ることが重要である。また、新たに政府の「総合的なT P P関連政策大綱」に盛り込
まれた担い手育成や国際競争力の強化など体質強化対策及び農業・農村政策の水田フル活用の推進と経営所得安定対策や担い手への農地
集積・集約化等による構造改革の推進へ適切に対応するなど適正な事業運営が求められる。
こうした中、N O S A Iが災害時におけるセーフティ―ネットとして安定的に機能し公的使命を的確に果たすとともに、農業者の信頼
を得て活力ある農業共済事業を展開していくためには、コンプライアンス態勢並びにリスク管理態勢を確立した適正な業務運営を確保し
つつ、農業生産や農業経営の変化に的確に対応し、地域農業の実情に応じた事業運営を行うべく、役職員一体となり次の事項を実施する。
1.農林水産省経営局長通知を踏まえて策定された組織体制強化計画に基づき、執行計画の強化や業務効率化及び収入の確保対策等を実
現するために、引き続き組織を挙げて積極的に取り組むとともに、平成29年4月1日の1県1組合化へ向けて設立された栃木県農業
共済特定組合設立推進協議会において策定された事業項目の検討を行い、組織体制の整備や具体的課題の解決に取り組む。
2.本年度は、「信頼のきずな」未来につなげる運動の2年目にあたり、これまでのフィールド活動をさらに押し進め、F S活動を基盤
に組合員・地域とともに行動するNOSAIの力を発揮し、共済資源の完全引受に取り組む。
3.組合員に信頼される事業運営を確立するため、リスク管理及びコンプライアンス・プログラムを実践するとともに「コンプライアンス・
マニュアル」に基づき策定された「不祥事件未然防止マニュアル」及び「同チェックリスト」による内部検査体制の堅持に努め、不祥
事件を未然に防止できる職場の環境・風土を構築する。
4.これまで実施してきた損害防止事業の重要性と成果を踏まえ、今後も支援機器等の貸出しを行い、有効活用を図ることで組合員のニ
ーズに対応する。中山間地の獣害による農作物被害低減を図るため獣害防止用防護柵等の設置に対して補助を行う。無人ヘリ防除によ
り病害虫被害の低減を図るため実施団体へ補助を行う。畜舎消毒及び一般損害防止事業の実施により家畜の事故低減を図る。
5.任意共済は「信頼のきずな」未来につなげる運動をとおして、推進基礎組織との連携強化を図りながら、環境の変化に対応した推進
方策を再構築し「建物共済の加入資格について」適正な加入資格審査と損害評価の強化に取り組む。
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具 体 的 方 策
1.引受計画と実施方策
(1)農作物共済
(ア)水稲
①農業再生協議会の協力を得て、水稲共済細目書異動申告票と水稲生産実施計画書の整合性を図り、作付面積を把握し適正な引
受により引受率の向上に努める。
②水稲収量等級による耕地ごとの基準単収を基礎とし、肥培管理・被害実績を考慮し適正な基準単収を設定する。また新規需要
米は正確な単位当たりの収穫量を把握し、適正な基準単収となるよう設定する。
(イ)麦
①自然災害が多発している為、制度の周知を徹底し作付状況を把握して、より一層の引受率の向上に努める。
②認定農業者・直接交付金の対象者及び継続支払対象者により引受・評価において単位当たり共済金額が変わるため、農業再生
協議会・JA等の協力を得て十分確認し引受を行う。
(2)家畜共済
①獣医師と連携をとり、農家の飼養経営実態を把握し、加入(引受)方式等を提案することによって、農家ニーズにこたえ補償
の充実と引受の拡大を図る。
②未加入農家に加入推進を行い、共済制度の周知を図り、管内農家完全引受を目指す。
(3)果樹共済
なし
①関係機関等(県、J A果樹部会)の協力を得て、栽培管理情報を把握するとともに、戸別訪問による加入推進を行い引受率向
上に努める。
②損害評価員による基準収穫量現地調査を実施し適正な引受に努める。
(4)畑作物共済
大豆
①大豆栽培農家に戸別訪問による引受推進を行い、引受面積の確保に努める。
(5)園芸施設共済
①年間引受計画を作成するとともに、資源情報の把握に努め、未加入農家への引受推進及び引受の拡大を図る。
②農家とのコミュニケーションを密にして、民間への流出を抑えるとともに、新制度の更なる周知徹底に努める。
③展張機の無償貸与を実施し、引受拡大に努める。
(6)任意共済
①年間計画を作成し農家訪問等フィールドワークにより引受の拡大に努める。
②加入時の加入資格要件調査の継続実施を行うことにより適正な引受に努める。
③農機具共済の耐用年数に係る規程変更に伴い、共済金額の見直しを行い引受拡大に努める。
2.損害評価の適正化の方策
(1)農作物共済
(ア)水稲
①評価員講習会を開催し評価技術向上を図る。
②損害評価前に概況調査を実施し、適正な評価時期及び評価地区の設定をする。
③悉皆調査が適正に行えるように評価眼の統一を図る。
④抜取調査筆の2分の1以上を実測調査する。また損害評価の公平性を保つため分割評価を適正に実施する。
(イ)麦
①現地見回り調査時に肥培管理状況の調査を確実に実施し、播種状況の確認とともに共済事故以外の事故による損害については
分割評価を適正に実施する。
②評価時に認定農業者・直接交付金の対象者及び継続支払対象者を再確認し適正な支払を行う。
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(2)家畜共済
①正確な異動手続により適正な評価に努める。
(3)果樹共済
①適正な時期での着果数調査及び重量調査を実施する。分割評価については分割評価基準に従って適正に実施する。
(4)畑作物共済
①JA等の協力を得て出荷伝票等のデータに基づき適正に評価する。
②見回り調査により肥培管理状況を把握し、分割評価については分割評価基準に従って適正に実施する。
(5)園芸施設共済
①広域災害時の損害評価に対応した評価体制を整える。
(6)任意共済
①迅速で適切な対応により、適正な評価に努めるとともに広域災害損害評価体制を整える。
3.損害防止事業の実施方策
(1)施設
(ア)農作物共済 ①農家支援機器の無償貸与を継続する。
(2)事業内容
(ア)農作物共済 ①水稲積算温度計設置事業を継続実施する。
②獣害防護柵設置農家への一部補助事業を継続実施する。
③無人ヘリ防除の実施団体への補助事業を実施する。
(イ)家畜共済 ①多くの飼養農家を対象に畜舎消毒を実施する。
(ウ)任意共済 ①広報紙において多発事故状況の周知を行う。
4.執行体制の整備
(1)事務執行体制の整備方法
①理事会は、事業の適正な運営を期すために、理事会運営規則に基づき少なくとも毎四半期ごとに開催する。また、監事会は監
事監査規則に基づき、年2回の定時監査と必要に応じ臨時監査を行う。職員は、参事を中心に法令遵守を念頭に責任、権限を
明確にし適正な事務執行を行う。
②農業共済団体に対する監督指針に基づき、リスク管理態勢を確立し適切なリスク管理を行い、定期的に理事会へ報告する。
(2)共済部長の設置及び職務
①共済部長は共済規程に基づき、各集落ごとに概ね1名委嘱し、共済掛金の徴収、損害の通知の受理その他日常の組合の業務に
関する事項について組合と担当地区内の組合員との連絡の任に当たる。
(3)職制及び職員の配置計画等
①総務課、事業第一課、事業第二課の三課体制とともに、地区担当制を採用して、課制等の見直しは行わず、職員数も現在の正
職員(嘱託職員を含む)15人体制とする。
②栃木県農業共済特定組合設立推進協議会における「委員会・幹事会・作業部会等」において諸課題の検討協議を行い、1県1
組合化を推進する。
(4)役職員研修等の体制及び計画
①連合会主催の理事・監事の研修会について積極的に参加する。
②組合主催の研修会については、研修テーマを明確にするとともに事業推進に寄与するよう努める。
③職員は研修計画に従って連合会・協会・農水省主催の各種研修会に積極的に参加する。
(5)コンプライアンス関係
①専門的知見を有する外部委員を含むコンプライアンス改善委員会を開き、改善意見を積極的に取り入れ組合一体となって取り
組む。
②理事会にコンプライアンス・アクションプログラムの進捗状況を報告するとともに、改善に向けた取り組みについて協力を求
める。
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③コンプライアンス・アクションプログラムに基づいて内部牽制機能を充分発揮させるために、各事業ごとに不祥事未然防止マ
ニュアルを活用し定期的にチェックリストに基づいてチェックし、その結果を理事会に報告する。
④定期的に行われる朝礼又は職員全体会議を通して、職員の日常業務におけるコンプライアンスに対する意識の高揚を図る。
⑤役職員研修及び共済部長等講習会については、コンプライアンスに対する各人の意識の向上を図る為、繰り返し研修内容とし
て取り扱う。特に役職員研修については外部講師による研修を行う。
(6)組合員管理
①農業共済組合加入申込書により審査のうえ組合員の確定をする。特に新規建物共済加入者については農業共済組合加入申込書
及び建物共済の加入資格に基づいて、総務担当職員と地区担当職員で聴き取り調査をする。また、農作物共済においては農作
物共済関係消滅申出書及び農作物共済停止申出書の提出を組合員に周知する。
②組合員コードの登録、削除については、地区担当職員が組合員登録申請簿又は組合員コード削除申請簿により申請し、総務課
職員が組合員管理システム(NIC)に入力、削除をし組合員名簿に記入する。
③組合員管理状況については、管理職会議で確認し、組合長の決裁を受け理事会に報告する。
④定時監査で組合員管理については監査方針として重点事項に加え監査をし監視、監督に努める。
⑤組合員管理についてのコンプライアンス・アクションプログラム及び不祥事の未然防止マニュアル・チェックリストでチェッ
クし理事会報告を行う。
⑥地区別事業推進会議やホームページへの記載により、共済部長、組合員への周知徹底を図る。
(7)予算統制の方策
①長期的視点から組合員間の負担の公平性に配慮するとともに、業務予算において適正な収入計画と、倹約を念頭に不要不急の
経費の節減に努めた業務執行必要額の支出計画を立て、計画的な予算執行を行うよう努める。
②余裕金の運用については、余裕金運用管理委員会において運用方針等を検討し、余裕金担当部署がその方針に従い安全かつ効
率的な運用に努める。
平 成 28 年 度 事 業 計 画 書(案)
(1)共済目的の種類別の概要、引受実績及び計画
区
分
区 域 内 の 概 数
農作物共済
組合員数
水稲
10,000 戸
家畜共済
麦
乳用成牛
乳用子牛等
肥育牛
肥育子牛
340,000 a
160,000 a
650 頭
680 頭
3,000 頭
30 頭
前 年 度 引 受 実 績
9,622
302,147
144,508
625
293
2,818
25
本 年 度 引 受 計 画
9,430
310,000
145,000
625
293
2,818
25
本年度引受予定率
区
分
区 域 内 の 概 数
94 %
91 %
家畜共済
他肉成牛
100 頭
他肉子牛等
130 頭
91 %
96 %
果樹(収穫)共済
畑作物共済
なし
大豆
3,000 a
43 %
94 %
83 %
園芸施設共済
ガラス2類
プラスチック2類
5,800 a
22 棟
950 棟
プラスチック3類
130 棟
前 年 度 引 受 実 績
65
70
753
5,532
17
883
87
本 年 度 引 受 計 画
65
70
755
5,540
17
900
88
本年度引受予定率
65 %
54 %
区
分
25 %
96 %
77 %
園芸施設共済
プラスチック4類甲 プラスチック4類乙
プラスチック5類
95 %
68 %
任意共済
プラスチック6類
プラスチック7類
建物(総合)
区 域 内 の 概 数
55 棟
150 棟
50 棟
28 棟
45 棟
前 年 度 引 受 実 績
29
104
36
19
21
840
14,984
本 年 度 引 受 計 画
30
105
37
20
23
840
14,984
本年度引受予定率
55 %
74 %
71 %
51 %
70 %
17,000 棟
建物(火災)
5%
17,000 棟
88 %
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- 56 -
区
分
任意共済
農機具(損害総合)
農機具(損害)
区 域 内 の 概 数
7,500 台
前 年 度 引 受 実 績
1,694
50
本 年 度 引 受 計 画
1,720
50
本年度引受予定率
23 %
7,500 台
1%
(2)農業共済事業の規模
(ア)農作物、家畜、果樹、園芸施設、畑作物共済の規模
項 目
受
本年度計画
共済目的
農作物
水
麦
前年度実績
310,000
302,147
稲 Kg
10,267,900
9,974,673
a
145,000
144,508
Kg
計
用
共
a
a
乳
引
455,000
保険金額
国庫負担
農家負担
保険料
手持共済
掛
金
千円
千円
千円
千円
千円
千円
1,292,490
1,276,120
6,965
3,482
3,483
729
2,754
532,522
501,389
27,539
14,353
13,186
2,162
11,024
1,825,012
1,777,509
34,504
17,835
16,669
2,891
13,778
11,002
5,468
5,534
960
4,574
625
625
112,796
90,236
乳 用 子 牛 等 頭
293
293
20,216
16,172
牛 頭
2,818
2,818
712,157
569,725
家畜
育
額
金
千円
牛 頭
肥
総
掛
446,655
Kg
成
共済金額
済
肥
育
子
牛 頭
25
25
4,190
3,351
他
肉
成
牛 頭
65
65
21,322
17,057
他 肉 子 牛 等 頭
70
70
9,810
7,848
7,289
3,594
3,695
1,391
2,304
3,896
3,896
880,491
704,389
18,291
9,062
9,229
2,351
6,878
755
753
41,950
40,983
996
498
498
374
124
755
753
41,950
40,983
996
498
498
374
124
5,540
5,532
24,210
19,828
2,155
1,185
970
754
216
5,540
5,532
24,210
19,828
2,155
1,185
970
754
216
計
果樹 畑作物
な
し a
計
大
豆 a
計
- 57 -
- 58 -
項 目
引
受
本年度計画
共済目的
共
前年度実績
共済金額
保険金額
総
額
済
掛
国庫負担
金
農家負担
保険料
手持共済
掛
金
千円
千円
千円
千円
千円
千円
千円
17
17
156,007
124,806
274
137
137
91
46
プラスチック2類 棟
900
883
416,658
333,326
5,013
2,506
2,507
1,581
926
プラスチック3類 棟
88
87
357,638
286,110
3,536
1,768
1,768
1,139
629
プラスチック4類甲 棟
30
29
162,452
129,962
677
338
339
211
128
プラスチック4類乙 棟
105
104
791,089
632,871
1,830
915
915
584
331
プラスチック5類 棟
37
36
391,371
313,097
1,429
714
715
471
244
プラスチック6類 棟
20
19
7,395
5,916
111
55
56
34
22
プラスチック7類 棟
23
21
20,091
16,073
181
90
91
54
37
1,220
1,196
2,302,701
1,842,161
13,051
6,523
6,528
4,165
2,363
5,074,364
4,384,870
68,997
35,103
33,894
10,535
23,359
園芸施設
ガ ラ ス 2 類 棟
計
合 計
(イ)任意共済事業の規模
項 目
引
受
本年度計画
共済目的
共済掛金・賦課金
前年度実績
共済金額
保険金額
A 総額
B 掛金
B+C
C 事務費賦課金
組 合
保険料
連合会
建物
棟
棟
万円
万円
千円
千円
千円
千円
千円
840
842,370
842,370
15,862
10,896
3,727
1,239
12,135
総
合
840
火
災
14,984
14,984 15,283,600 15,283,600
144,737
81,032
52,789
10,916
91,948
15,824
15,824 16,125,970 16,125,970
160,599
91,928
56,516
12,155
104,083
小 計
農機具
損
害
総
損
小 計
合 計
台
台
合
1,720
1,694
530,000
530,000
33,000
24,546
7,019
1,435
25,981
害
50
50
15,898
15,898
819
610
174
35
645
1,770
1,744
545,898
545,898
33,819
25,156
7,193
1,470
26,626
16,671,868 16,671,868
194,418
117,084
63,709
13,625
130,709
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