税務情報 第二期 2013 年 3 月 本『税務情報』は対象限定で、不法開示をしないでください。 最新法規 国家税務総局 増値税改革試行中の非居住者企業の企業所 得税納付に関する問題についての公告 国家税務総局公告 2013 年第 9 号 増値税改革試行中の非居住者企業の企業所得税納付に関する問題について、以下のと おり公告する。 増値税改革試行中の非居住者企業は、『中華人民共和国企業所得税法』第三条第三項 に規定する収入を取得し、企業所得税を計算する場合、増値税抜きの収入を課税対象とす る。 本公告は公布日より発効し施行する。 以上。 国家税務総局 2013 年 2 月 19 日 致同コメント: 『中華人民共和国企業所得税法』第三条第三項において、 「非居住者企 業は、中国国内において機構、拠点など有しない、或は機構、拠点を有しても取得する収 入がその機構、拠点とは実質的に関連がない場合、中国国内源泉所得に対してのみ企業所 得税を課税する」と規定している。詳細内容は、本号の法規解説を参照してください。 増値税 国家税務総局 国外図書の印刷業務を受託する場合の増値 税課税率問題についての公告 国家税務総局公告 2013 年第 10 号 国外図書の印刷業務を受託する場合の増値税課税率問題について、以下のとおり公告 する。 国内の印刷業者が印刷を受託する、新聞出版主管部門が承認し、かつ国際標準書籍コ ードで編成された国外図書については、『中華人民共和国増値税暫定条例』第二条に規定 する「図書」に属し、13%の増値税課税率を適用する。 本公告は 2013 年 4 月 1 日より発効し施行する。施行前に発生したが未処理の事項に ついては、本公告の規定に従うものとする。 以上。 国家税務総局 2013 年 2 月 22 日 致同コメント:情報によると、印刷業者が外国図書の印刷を受託する場合の業務の流 れは下のとおりである。まず、国外企業の依頼を受入れる。次に、新聞出版主管部門に印 刷受託承認申請を提出する。承認が降りた後、印刷用紙などの材料を仕入れ図書印刷を行 う。最後に、印刷が完了した外国図書をすべて輸出する。新聞出版総署の説明によると、 新聞出版主管部門は外国図書の印刷受託審査は、国内出版業者の図書出版審査ルールと同 じであり、図書の内容に対して厳格な審査が行われ、審査項目及び目的も同じである。国 家税務総局は、 「国家新聞出版主管部門の承認した印刷受託」及び「国家新聞出版署の承 認した出版業者による出版」については、主管部門の厳格な審査を受けたものであり、国 際標準の編成書籍コードを有する国外図書と判断する。したがって、印刷業者が印刷を受 託した、新聞出版主管部門が承認しかつ国際標準書籍コードで編成された外国図書は、 「図 書」に属し、13%の増値税課税率を適用する。 当公告では、公告施行日前に発生し処理済みの事項については、調整する必要がない 旨を強調している。施行日前に発生したが未処理の事項については、当公告の規定に従う ことができるものとしている。 企業所得税 財政部国家税務総局 地方政府債券の利息に対する所得税 免除についての通知 財税 [2013]5 号 各省、自治区、直轄市、計画個別管理市財政庁(局)、国家税務局、地方税務局、新疆生 産建設兵団財務局へ 国務院の批准に基づき、地方政府の債券利息の所得税関係政策について、以下のとお り通知する。 一、企業或は個人が取得する 2012 年及びその以降に発行する地方政府債券の利息収 入は、企業所得税と個人所得税が免除となる。 二、地方政府債券は、国務院が批准し、省、自治区、直轄市、計画個別管理市が発行 及び弁済主体となる債券を指す。 財政部 国家税務総局 2013 年 1 月 16 日 致同コメント:『財政部国家税務総局 地方政府債券の利息に対する所得税免除につ いての通知』 (財税〔2011〕76 号)に基づき、 「企業或は個人が取得する 2009 年、2010 年 及び 2011 年に発行する地方政府債券の利息収入は、企業所得税と個人所得税が免除とな る」 。新公布の財税〔2013〕5 号は、過年度に公布した企業或は個人の取得する地方政府債 券の利息収入に対する所得税関係政策の期限を延長するものである。 徴税管理 徴税帳票管理規則 国家税務総局令第28号 『徴税帳票管理規則』は 2013 年 1 月 25 日に国家税務総局第1回局務会議の審議を通 過し、2013 年 2 月 25 日に公布し、2014 年 1 月 1 日より施行する。 同時に 1998 年 3 月 10 日に国家税務総局より公布した『徴税帳票管理規則』 (国税発 〔1998〕32 号)は廃止する。 中国税務速報 贾康委員は、環境保護関連企業の法人税率を 15%に引下げ ることを提案 全国政協委員、財政部財科所所長である贾康氏は、環境保護関連企業に対して法人税 率を 15%に引下げることを提案すると同時に、汚水処理、ゴミ処理などの汚染処理企業が 使用している生産経営目的不動産及び使用している土地の不動産税及び土地使用税を免 除することを提案した。 【情報源:証券時報】 国務院 税へ 所有不動産の譲渡収入に対する 20%個人所得税課 国務院事務庁は、『不動産市場に対し引き続き調整管理を行うことについての通知』 (国办発[2013]17 号)を近々公布する。その中で、投機目的の不動産売買を抑制する政策 として、所有不動産の譲渡に対して、規定に基づき課税する個人所得税は、徴税管理、不 動産登記等の履歴情報により不動産の原価を確定できる場合、法律に照らし譲渡所得の 20%で課税することを強調している。 【情報源:中国税網】 北京 クロスボーダーの電子商取引における税金還付及び ネットによる発票発行の試行を予定 北京市商務委は先日、クロスボーダーの電子商取引を拡大させるため、北京では輸出 税金還付の政策を検討していると発表した。例えばアメリカの消費者が当当ネットで買い 物をした場合、当当ネットは輸出税金の還付政策を適用することができる。さらに、企業 のビジネスコストを削減できるよう、北京では電子商取引ビジネスにおいてネットによる 発票発行の試行も進めているという。 【情報源:中国税網】 法規解説 『増値税改革試行中の非居住者企業の企業所得税納付に関 する問題についての公告』の解説 【情報源】国家税務総局事務庁 最近、増値税試行対象地区の対象企業の一部から、非居住者企業が企業所得税法第三 条第三項に規定する収入を取得し、それが増値税の課税対象である場合、企業所得税の計 算上は、契約上の売買金額を増値税抜きの金額に換算して計算するべきかどうかとの疑問 が寄せられている。 企業所得税第十九条第(一)項及び企業所得税法実施条例第百三条の規定に基づき、 非居住者企業が企業所得税第三条第三項に規定する収入を取得する場合、その収入の全額 が企業所得税の課税対象となる。現行の増値税関係規定に基づき、増値税は外税であるた め、企業所得税を計算する場合、増値税抜きの収入全額が企業所得税の課税対象となる。 以下に例を挙げる。 非居住者企業は、中国国内のある企業と特許権使用許諾契約(当該契約書は増値税改 革前までは地方税の営業税課税の対象取引との前提)を締結した。契約金額は人民元 100 万元であり、契約上、取引に関わる各税金は非居住者企業が負担すると約定している。仮 に増値税課税率を 6%とすると、当該国内企業の非居住者企業に対する所得税源泉徴収の 計算は次のとおりとなる。 課税収入=100/(1+6%)=94.34(万元) 税金=94.34*10%=9.34(万元) 増値税改革試行が順調に展開させるために、特に前述の問題を公告し明確するもので ある。 Q&A 廃棄物や廃材の販売は増値税の課税対象となりますか? Q:納税人は生産過程で生じた廃材、あるいは廃棄設備を撤去した時に生じた残材(例 えば、鉄くず、プラスティックくずなど)を販売、又は、中古図書や古新聞を販売する場 合、増値税を納付すべきですか? その場合どのように計算しますか? A:『中華人民共和国増値税暫定条例』第一条では、中華人民共和国国内で商品を販 売、あるいは加工、修理、補修等の役務を提供し、または商品を輸入する機構及び個人は、 増値税の納税義務者として、本条に基づき増値税を納付しなければなりません。従って、 機構及び個人がこのような物品を販売する場合、増値税の課税対象取引となります。生産 過程で生じた廃材、廃棄設備の残材、又は中古図書及び古新聞の適用課税率は次の法規規 定により定められています。 『中華人民共和国増値税暫定条例』第二条第(一)項の規定により、納税者が商品を 販売又は輸入する場合、本条第(二)項、第(三)項に規定する場合を除き、課税率は 17% である。第(二)項第 3 項の規定により、納税者が書籍、新聞、雑誌を販売又は輸入する 場合、課税率は 13%である。 『財政部、国家税務総局 一部商品に増値税低税率及び簡易方法を適用する増値税政 策についての通知』 (財税〔2009〕9 号)の規定により、一般納税者が自己使用の固定資産 以外の物品を販売する場合、適用税率に基づき増値税を徴収します。廃棄設備を撤去した 後の残材を販売する場合、その性質や機能はもとの設備と同じではないので、 (財税〔2009〕 9 号)の規定にされる適用税率で増値税を徴収することになります。 前述の内容をまとめると、一般納税者は廃材、廃棄設備の残材、中古図書や古新聞を 販売する場合、その適用税率で増値税を徴収します。適用税率は次のとおりです。廃材及 び廃棄設備の残材は 17%、中古図書及び古新聞は 13%を適用します。このような物品は 価値が低く、その販売は企業の通常の経営行為とは言えないものの、税率がそれぞれ分か れているので、経理担当者は十分注意する必要があります。 【情報源:中国税網】 投資先の中国居住者企業から配当を取得する場合、免税申 請手続はどのように行いますか? Q:我々は居住者企業で、中国居住者企業へ投資しています。配当を取得する場合、 免税申請手続はどのように行いますか? A:企業所得税法第二十六条では、条件を満たす居住者企業間の利益配当、株式配当 等の持分投資収益、並びに、中国国内に機構又は拠点を有する非居住者企業が居住者企業 より取得する当該機構又は拠点と実質的に関連する利益配当、株式配当等の持分投資収益 は、免税収入であると規定しています。第二十六条第二項において、条件を満たす居住者 企業間の利益配当、株式配当等の持分投資収益とは、居住者企業が他の居住者企業に直接 投資し取得する投資収益のことを指します。但し、居住者企業が市場に上場、発行され、 また、市場で売買される株式を保有する場合で、その保有期間が 12 ヶ月に満たない時点 で取得する投資収益は含みません。免税申請に必要な資料は次のとおりです。1、投資契 約又は合意書。2、上場株を継続して 12 ヶ月以上保有していることを証明する書類。3、 投資収益、未収配当金科目の内訳帳簿又は月次サマリー。4、投資先企業が利益配当を決 議した董事会決議書、公告等の利益配当関係の証明書類。5、投資者或は被投資者が居住 者企業であることを証明する書類。 【情報源:中国税網】
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