園名 保育の特色 中央保育園 市中央に位置し、保育園と児童センター

平成27年度 各園の特色一覧
園名
中央保育園
保育の特色
市中央に位置し、保育園と児童センターからなる複合施設であり、子どもたちは市内全域から通園してきている。
園庭は手狭だが、園全体で使用方法を協議することで、支障なくスペースを活用できるようにしている。また、過度な規制は
せず、子ども自ら衝突を回避する能力を身に付けることを視野に入れ、遊びの中で多様な運動能力を獲得できるよう体育指導
などの取り組みも実践している。
「星を見る会」
「しばふプロジェクト」など、園内で親子や親同士のふれあう時間を確保できるよう、新たな取り組みもスター
トさせている。
保育室には園外で採取した自然な素材を活かし、立体的で楽しい空間づくりなどが見られ、壁面環境に躍動感が感じられた。
外国籍の子どもが一割近くいるため、通訳を常勤の保育補助員として雇用している。必要に応じて対応する中で、個別にも
日本語指導を行い意思の疎通が図れるようにすることで、文化の違いを受け止め、個々の人権に配慮した細やかな対応となっ
ている。
支援の必要な子どもに対して園独自で専門家の指導を受けるなど積極的な姿勢が見られ、言語指導、相談などに前向きであ
る。また、保護者とのつながりも重視し、話し合いをしっかり持つことで加配保育者との共通理解を大切にしている。乳児保
育では、研修会など学びの機会が十分あり、育児担当制の充実が子どもの発達と保護者の安心へとつながってきている。
吉浜保育園
せんだん
せんだん
民営化4年目。園庭の中心に栴檀の木がそびえたち、景観がよいだけではなく、栴檀に縄でつくったブランコが設置され、
子どもが親しめる自然遊具となっている。昨年の第三者評価で助言を受けた意見箱の設置によって、保護者の意見を取り入れ
るよう努めたり、開かれた運営を謙虚に行う姿勢がうかがえた。
0 歳児から2歳児では、コダーイの保育方法を採用しており、育児担当制、子どもを待たせない「流れる保育」によって、一
人ひとりの子どもとの丁寧なかかわりを大切にしている。買い物から準備する調理体験や、隣接する高齢者向け住宅のお風呂
を利用したお泊り保育、園庭で一人一尾を焼く「さんまパーティー」、まちづくり協議会の方々とのふれあい農園づくり(今年
度は看板も設置)など、食と自然、交流に関わる活発な取り組みが行われ、子どもの五感を育てている。
3~5歳児の異年齢交流が盛んで、遊びや生活を通して、人間関係が育つよう配慮している。
園舎の2階に同法人運営の児童センターを併設しているため、育児相談など地域の子育て家庭を対象とする子育て支援も実
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施されている。
年間を通して、専門講師による体育・英語・リトミック指導なども取り組んでいる。
吉浜北部保
育園
神社が近くにあり、自然豊かな環境にある。本園での経験年数が長い園長が、各保育士の能力を最大限発揮させながら、保
育を展開している。保育者の力を出せる関係があるため、外国籍の子どもへのかかわりや、障がい児保育など、個別ケースに
もじっくり丁寧にかかわっている。保育の質を高めるために、市の定期評価だけではなく、独自の自己評価に取り組んでいる。
園舎西側に、まちづくり協議会と共に耕している広大な畑がある。この畑を利用して、食や自然に関する生活体験を豊かに
する取り組みがなされている。畑の維持・管理には、まち協などの協力を得ているが、保育士も日常的に努力している様子が
うかがえた。
1・2歳児では、コダーイの保育方法を採用しており、育児担当制、子どもを待たせない「流れる保育」によって、一人ひと
りの子どもとの丁寧なかかわりを大切にしている。3歳以上児についても、遊びこめる環境構成がなされている。また、地域
の住民や関係機関との連携が盛んで、園内では体験できない地域での豊かな活動を保障している。
高取保育園
園の周りには畑や田んぼ、稗田川など、自然が多くあり、四季を感じることができる環境にある。食育活動の一環として、
園から持ち帰った野菜使って、親子で調理したレシピを募集し、それを印刷して各家庭に配布するなど、食を通して家庭との
連携を行っている。ふれあい農園では、いきいきクラブやまちづくり協議会の協力を得て、夏野菜などを育てたり、収穫した
野菜を給食で食べたり、外で芋煮会を行ったり、食を通した地域連携が行われている。
1・2歳児では、コダーイの保育方法を採用しており、育児担当制、子どもを待たせない「流れる保育」によって、一人ひと
りの子どもとの丁寧なかかわりを大切にしている。特に2歳児クラスは、隣接の農業センターを保育室として利用し、2歳児
保育にふさわしい環境づくりの努力がなされている。
外国籍児童の保護者に向けて、ローマ字の園だよりを発行したり、担任が保護者から外国語を学んだりと、文化の違いを認
めながら互いに尊重する心を育てるよう配慮されている。
高浜南部保
育園
2歳児の園舎と園庭が離れに造られ、発達に応じてゆったりと遊ぶ空間が確保されている。同じ敷地内に、デイサービスが
あり、誕生日会などの交流が行われている。
職員の園内研修が充実しており、体育指導と乳児保育、幼児保育、障がい児保育について、それぞれ専門講師を頻繁に園内
に招き、保育の質の向上を目指している。また、園外研修にも個別に参加している。例えば、職員が毎月わらべうたの研修の
ために名古屋に通い、職員間で共有したり、乳児のための手作り遊具を豊富に用意したり、乳児保育を充実させようとしてい
る。
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また、みどり学園と同法人であり、障がい児保育の研修に熱心で、言語聴覚士による毎月訪問などが実施されている。
このような研修の積み重ねの上に、0 歳児から2歳児では、コダーイの保育方法を採用しており、育児担当制、子どもを待た
せない「流れる保育」によって、一人ひとりの子どもとの丁寧なかかわりを大切にしている。
まちづくり協議会との連携も盛んで、園庭で青空市を開催するなど、地域に開かれた保育園づくりが行われている。
よしいけ保
育園
新興住宅と県営住宅に囲まれた場所にあり、程良い距離に公園もあり自然に親しむことができる。敷地内にはデイサービス
が併設されており、一年を通して計画的に交流を実施。毎週のお茶出し当番活動では、子どもたちがよりお年寄りを身近に感
じられる体験となっている。
園舎内に子育て支援センターが併設され、早延長保育、一時保育、休日保育に加え、専門講師を招いてのリトミック、英語、
体育指導、マナーデ―などに取り組み、保護者の多様なニーズを満たす保育が展開されている。
各種行事は実体験を通し五感を働かせながら季節や旬の良さを感じられるよう考えられ、加えてマナーデ―、絵画展など特
徴的な取り組みもなされている。
栄養士を配置し、定期会食や子どもたちの目の前で手作りおやつを見せるなど、食に関連する行事やワクワクする実体験を
通して、子どもの感性を刺激する保育に力を入れている。
今年度、新たに未満児用の砂場を増設し、手作りのスタンドや花を置いたタイヤなどで園庭を仕切り、未満児が安全にのび
のびと遊べる環境づくりが工夫されている。また、野菜や果実の木を園内に意図的に植え、親子で自然をより身近に感じられ
るように仕向けている。
翼幼保園
新興住宅地に建ち、近隣に公園や田畑などの自然にも恵まれており、四季を感じられる環境にある。幼稚園機能・保育園機
能を併せ持つ連携型の認定こども園であり、子育て支援センターも併設されている。専門講師による英語・体育・造形教室を
開設しており、多機能の魅力から入園希望者も多い。
園庭は広く、中庭を挟んで幼児棟と乳児棟が別れている事で、落ち着いて遊べるようになっている。園舎の掃除も隅々まで
行き届き、清潔感のある保育環境が保たれている。
自分で考え自分で行動し相手の気持ちに気付ける子を目指し、法人研修を始め園内研修やケース検討など職員の資質向上に
向け学ぶ機会も多く、保育の充実につなげている。
子育て支援センターでは、地域の子育て中の親子が定期的に集まれる場を提供している。職員の人材が豊かで、活動内容や
育児相談も充実していることから、安心して来られるとの声もあり、利用率も高い。
職員はリーダー制の中で動いており、個々の職員をバックアップする仕組みもしっかりしている。
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今年度中に歯科医と連携し、園全体で歯磨きの大切さを学ぶ計画がある。来年度、実践に向け、より計画的で具体的な取り
組みが期待される。
ひかりこど
も園
高浜市、碧南市、安城市の市境に位置している。園舎は、同法人の高浜ひかり幼稚園と隣接し、2階廊下でつながっている。
園庭は、幼稚園児と保育園児 300 名以上が一緒に遊ぶことができるほど広い。園庭には、子どもが好むカラフルな大型固定遊
具が複数揃っている。
幼稚園経営の歴史と、姉妹園 11 園を持つ学校法人昇龍学園に属する保育園であり、保育内容は、幼稚園教育の影響を受けて
いる。体育指導、スイミング、リトミック、ECC による英会話教室など、多くの外部講師による週1回以上の保育メニューが
ある。園の職員によって、年に9回程度のクッキング体験も実施されている。子育て支援センターを設置し、季節感の味わえ
る行事を用意することで、毎回定員を超える参加者が集まっている。
市境に位置しているため地域との連携が難しいが、園の周辺に遊歩道ができたことをきっかけに、地域住民と協力し、蛍の
鑑賞会をするようになった。他に、町内会の協力で芋ほり体験が実現、鮫川まつりに職員が参加するなど、地域に開かれた保
育園を目指している。
さんさん保
新設2年目。未満児のみの受け入れから、今年度より3歳児保育も始まり園全体に活気が感じられる。
育園
園舎はバリアフリーで木材を使用した温かみのある建物で解放感がある一方、入口の施錠などセキュリティーもしっかりな
され防犯管理が行き届いている。新たに園庭を拡張し、活動の場も広くなり、子どもたちがのびのびと走りまわる姿が見られ
た。
看護師、栄養士が常勤し、入室前の手洗い消毒、離乳食の管理、汚物の処理、アレルギー対応など、健康・安全・衛生面に
も徹底した取り組みがなされている。また、独自の保育観をもち、地域や伝統を考慮したレッジョエミリア・アプローチを目
指している。生活の場は、五感を活かし生活できるよう裸足保育を取り入れ、子どもが発見・興味をもって自由に発想し表現
できるツールとして、素材・器具・原材料などにこだわり、日時計やガラスのシールなど光を取り込んだ仕掛けが至る所にあ
って、自然から得る子どもの気付きを促している。手造りの木製衣装箱や置台など、生活に必要な小道具を関係施設より入手
し活用しているのも利点である。
調理室はホールとつながったオープンキッチンで、調理の様子を直接見ることができ、食べやすいように工夫されたメニュ
ーに加え、視覚からも子どもたちの食への関心が高まっている。
あおぞら保
育園
本園は、新設2年目の0~2歳児のみを対象とした家庭的な小規模園である。閑静な住宅街に位置し、周辺には戸建ての家
が多く、長年この地域に住んでいる方がほとんどで、地域の見守り機能が整っている環境にある。園舎外観はユニークな半円
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筒の形をしており、一歩中に入ると天然木材を多く使ったぬくもりのある内装となっている。
全園児数が 25 名と小規模で施設も2部屋となっているため、目が行き届く。子どもたちが一斉に遊びや食事、午睡をしても、
一人ひとりにかかわることができ、子どもにとっても友だちと一緒にいることの楽しさを感じられるからだと考えられる。降
園時には、保護者一人ひとりと、一日の子どもの様子をゆっくり伝えることができるのも、小規模園のメリットである。
自園給食では、国産の食材にこだわり、季節の食材を積極的に使って地産地消に取り組んでいる。また、離乳食やアレルギ
ー児対応など、調理員と担任と保護者がこまめにやり取りを行っている。毎月の献立表では、旬の食材の案内をしたり、定期
的にレシピの公開をしたりしている。
高浜幼稚園
市の中央部に位置し、小学校とも隣接しており、園児と小学生の交流だけでなく職員間での教育内容についての共通理解を
しながら連携を深めている。園の周りが商業地域で商店などの施設も多く交流しやすい環境にあるため、園児が社会体験でき
る機会を積極的に取り入れている。
また、園の見守りや畑づくり、夏まつり、会食会など、いきいきクラブとの交流もあり高齢者と触れ合う中で、敬いや思い
やりの心が育めるようにしている。
今年度、園のグランドデザインを作成することで、保育の目的や幼児教育の役割などが明確化することができ、また、キラ
キラショットを掲示し子どもの生活を分かりやすく伝えることで、園に対する保護者の理解や協力も深まっている。
自己評価では教育評価アンケートの結果を分析し、現状の把握と問題点に対して心構えや改善点などが整理され、職員の自
覚の芽生えや資質の向上につながっている。
園独自で「表現」についての発達・活動表を作成し、体験に裏付けされた自己表現ができるようになっている。教材研究や
保育者の援助によって、子どもたちが自ら欲求のままに様々な経験ができる工夫がなされ、活発に制作や表現遊びなどを展開
する姿が見られた。
新入園児の保護者には、早い時期に入園に関わる不安や子育てについて語れる機会が設けられており、就学を前にした親子
に対しては、小学校と幼稚園が年間計画を立て、必要な交流をすることで不安の軽減や期待につなげている。
高浜南部幼
稚園
港小学校と隣接し、日常的に連携がとれている。各学年1クラスずつの小規模園であり、子どもが伸び伸びと活動できるよ
うな、ゆったりとした雰囲気がある。小規模園のメリットを生かして、障がい児保育も丁寧に実践されている。
電車に乗っての遠足や、まちづくり協議会の畑での収穫体験、地元商店街での買い物体験、鬼みち体験など、子どもたちが
身近な自然や社会と関われるような取り組みが活発に行われている。
さらに、地域団体と連携した取り組みが活発である。例えば、町内会による花苗の提供や植え付けの協力といった園内美化、
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港小学校区のおやじの会からの行事協力、いきいきクラブの地域交流会への参加協力などがある。園長自身も、まち協の理事
を務めるなど、相互に協力体制がとれている。
吉浜幼稚園
クラス数が市内で最も多い大規模園であるが、スペースを有効活用するなどの工夫が見られ、子どもたちはのびのびと遊ぶ
姿がある。地域との交流では、まちづくり協議会やいきいきクラブとの連携を通して、七夕、盆踊り、菊人形づくりなど数々
の伝統文化とつながった活動を行っている、
今年度、地域の畑での野菜作り・収穫体験も加わり新たに他園との交流が広がった。幼保小の連携では、吉浜小学校に加え
今年度、翼小学校・よしいけ保育園との交流にも心がけ、学芸会や特別支援学級の見学を通し、相互の理解を深め小学校に向
けスムーズな移行に心がけている。
保護者との日常的な情報交換を中心に、学年別懇談会を行っている。特に支援の必要な子については積極的に話し合いの場
を持つなど、園と家庭とがしっかり連携する中で、子どもたちの成長発達が確実なものになってきている。
クラスだよりをタイムリーに発行し、園をより身近なものに感じてもらうと共に、全保護者の協力による絵本の読み聞かせ
をきっかけに、自主ボランティアグループが発足した。そのグループが絵本の修理や貸出を行い、絵本好きの子どもを育てる
取り組みへとつながっている。
大きな園では取り組みにくいクッキングも工夫しながら取り入れるなど、食育にも力を注いでいる。
高取幼稚園
市の東に位置し、恵まれた自然環境を活かして小動物や植物との触れ合いや園外保育が積極的に行われている。小学校との
連携では年長児の交流を含め、調理や給食搬入の様子を見学したり写真で分かりやすく紹介したりして、食育を通して人との
触れ合いに発展させた取り組みを行っている。
園の雰囲気づくりや保育しやすい環境づくりに力を入れることで職員間の連携も深まり、園全体がまとまり、加配対象児も
落ち着いて生活している様子が見られる。
子育て支援ネットワークを活用し、入園前の地域の子どもを対象に入園体験会を実施することで、多くの参加者を受け入れ
地域の支援センター的役割を担っている。また、クラスだよりをタイムリーに発行し、子どもの活動の様子を伝え、園と家庭
とのつなぎを大切にしている。
今年度、新たにリズム表現遊びを取り入れることで、より保育活動に活気が見られるようになった。
意見箱などの活用方法を工夫し、園からの発信のみならず保護者の意見や応援を引き出す事によって、子育て支援も含め一
層充実した保育の展開・発展が今後期待される。
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