認定基準及び審査に関するQ&A - JABEE

認定基準及び審査
に関するQ&A
一般社団法人日本技術者教育認定機構
1
JABEE審査員、プログラムなどから寄せられた、認定基準や審査に関する質問に対する回答を、項目別に示します。
それぞれの項目へは「しおり」からとぶことができます。
注1
文書の引用は2011年度適用の文書名とその中の項目名を使用しています。多くは異なる年度の文書にも当て
はまる内容ですが、ご注意をお願いいたします。
注2
基準項目番号は、特に示していないものは、2010年度改定基準(旧基準)の番号です。
注3
回答中で参照している「認定・審査の手順と方法」等の項番号は旧基準用の文書のものに対応しています。
基準1に関する質問
Q 0010 学習・教育目標の公開時期
「学習・教育目標は、その性格に鑑み、審査時の4年生が入学した時点において公開されていることが原則」と
のことだが、4年前に公開された根拠が得られなければD判定か?
A 0010
「学習・教育目標の公開は、教育機関が入学生に対する一種の社会契約」との考えから、原則として4年前とし
ています。もし、4年前でない場合には、なぜそのような事態になったのか、当該プログラム履修者に不利な状
況は発生していないのか、確認の上ACWD判定することになります。
Q 0020
高専の学習・教育目標の公開時期
高専の場合、審査時の専攻科2年生がどの学年の時点で公開されている必要があるのか?
A 0020
履修生への周知は3年次(専攻科1年)進級時でもやむを得ないですが、公開は4年間の教育のスタート時、す
なわち本科4年進級時に行われている必要があります。高専のプログラムであっても、大学の学士課程と同等
の課程として認定しますので、両者に差がないことが原則です。
Q 0030
目標の具体性(主として基準1)
(a)~(h)の表現は、見ようによっては詳細ではないが具体的とみなせるのではないか?
A 0030
認定基準1(1)(a)~(h)にある記述は、「水準」を含んでいないというのがJABEEの考え方です。学士という技術者
のエントリーレベルとして、どこまでの知識・能力の獲得をプログラムとして設定するかを求めています。
Q 0040
学習・教育目標の社会による評価
「認定された目標の良し悪しは社会が評価する」の具体的な事例はあるか?
A 0040
いやしくも高等教育機関である大学・高専が、社会から「これはいかがなものか」と思われるものを公表すると
は思えません(公表を前提としているので、内部で議論されている間にそのような水準のものは外されるは
ず)。
一方、良いものについては、新規にJABEE認定を受けようとするプログラムが参考にされているかと思います。
Q 0050
周知の程度と適合具合(1)
学習・教育目標について、面談した学生が一部把握していない場合、A判定はあり得るか?
A 0050
学生が答えられなかったから直ちにC以下だ、とはなりませんが、面談した学生の相当数が把握していなけれ
ば、周知方法に何らかの問題がある恐れがある、と考えられます。その場合、周知方法の妥当性について説明
や資料提示を受けてご判断ください。
.
周知の程度と適合具合(2)
周知と暗記は同義か?
同義ではない場合もあり得ると考えます。周知のためにプログラムが何をしているのか、周知具合をどのように
把握しているのか、を審査していただくようお願いします。
Q 0060
A 0060
Q 0070
特定分野に特化した目標
例えば、「リサイクルのための機械技術を学び応用する能力」など、特定分野に特化した目標を掲げると応用
ができなくなる。目標は抽象的にならざるを得ないのでは?
A 0070
プログラムの分野に特化した目標設定は、具体性の観点からは、むしろ好ましいことです。
Q 0080
コースによる目標の違い
「Aコースは~、Bコースは…」と選択必修的な目標は認められるのか?
A 0080
外部(社会)ならびに学生などから見て、両コースの修了生が同じプログラムの修了生とみなせる程度の違い
であるとの説明をプログラム側に求め、その説明ならびに根拠の合理性をご判断ください。
2
Q 0090
学習・教育目標の変更
最近4年間に学習・教育目標が変更になっている場合には「継続的改善」の取扱いでよいのか?
A 0090
学習・教育目標の変更が「継続的改善」による場合とそうでない場合があり、一律取扱いはできません。自己点
検書等による教育機関の主張に根拠があるかどうか、プログラム履修者への影響の程度などを軸にご判断下
さい。
また、変更についての取扱い全般はJABEEホームページより下記をご覧ください。
・変更通知提出のガイドライン
・「変更通知の内容確認」ガイドライン
Q 0100
目標と評価の関係
目標を大目標の下に小目標を作るなどして、周知には大目標を、評価の現場では小目標を使うなどの使い分
けをしている場合があるが、このような場合の取扱いについて聞きたい。
A 0100
成績の評価基準とは異なり、学習・教育目標は公開されるべきものです。基準1(1)では、学習・教育目標の学
内外への公開と、プログラムに関わる教員および学生への周知が求められているので、もし使い分けをしてい
れば、問題なしとはいえないのではないでしょうか。
Q 0110
「エンジニアリング・デザイン教育の審査方針」の審査への適用法
「エンジニアリング・デザイン教育の審査方針」を審査にどう適用すればよいか?
A 0110
当該文書は2010年度に実施される全ての審査から適用します(認定基準によらない)。 当該文書はACWDの
チェックリストではありません(認定基準各項目に直接対応していない)→当該文書に直接対応する記述を自己
点検書作成に際して求めていません(内容を承知しているはず)。また、チェックを要求してはなりません。 当該
文書の[評価観点]による評価を総合して認定基準各項目の適合度を判定してください 。
関連説明 「審査の手引き」 5.4項
Q 0120
デザイン教育に関する審査方法
「デザイン教育への対応・基本方針」3.(1)~(6)は審査項目か?
A0110および「審査の手引き」5.4項を参照願います。
A 0120
Q 0140
A 0140
デザイン教育の対応科目について(1)
デザイン教育は一科目(1カリキュラム)として設定する方がよいか?
どのようにして身に付けさせるかは、プログラムがそれぞれの考え方で決めるべきものであり、JABEEとして、
どうした方がよいということはありません。
Q 0150
デザイン教育の対応科目について(2)
学生実験をデザイン対応科目としていることは正しいのか?
A 0150
デザイン能力を身に付けさせる方法として妥当であることについて、プログラム側からの説明を受け、それが納
得できるかどうかで判断してください。
Q 0160
技術者倫理の重要性
技術者倫理は多くのプログラムでその扱いが少ないと予想される。基準の解説には「多くの機会を捉えて」とあ
るが、技術者倫理、あるいはこれに類した科目以外ではその実施の確認は困難と考えるがいかがか?
A 0160
「基準1(1)の(a)-(h)の記載は、まず人間として重要な枠組みを先にし、専門的要求を後にしているが、これは重
要度や教育の順序を示しているのではない。また、学部教育を対象としているので、基本的には基礎的な教育
であることに留意されたい」(「認定基準」の解説)にご留意下さい。
「カリキュラムには・・・・、一つ一つの学習・教育目標に各科目がそのまま対応している必要はなく、例えば、・・・
特別講義や卒業研究等にいくつかの学習・教育目標を対応させることもできる。」(「認定基準」の解説 基準
3.1(1))の記述に基づき、技術者倫理を含めて、学習・教育目標と科目との対応はプログラムが決めることであ
り、特定の科目の設置をJABEEは要求していません。プログラム側の説明と根拠に基づいて判断をしてくださ
い。
Q 0170
工学(融合複合・新領域)の分野別要件(1)
高専のプログラムに多い工学(融合複合・新領域)とは何か?
A 0170
複数の分野が融合・複合したプログラムや、他の分野のどれにも当てはまらない新しい領域のプログラムが該
当します。
Q 0180
工学(融合複合・新領域)の分野別要件(2)
分野別要件の確認事項は?
A 0180
既存の分野のプログラムの単なる寄せ集めではなく、ひとつのプログラムとして運用されるべき合理的な理由
が明確にされていることが必要です。
3
Q 0190
分野別要件 教員
「技術士等の資格を有しているか」という文言が入っている分野とそうでない分野があるが、どういう基準による
ものか?
また、技術士等の資格とは、どの範囲の資格を指すのか?
A 0190
教員に関する事項を含む分野別要件全体は、各分野の特徴に配慮して、担当学協会の要望を含んだ記述と
なっています。
「技術士等の資格」とは各分野固有または関連する資格を指しています。
Q 0200
水準について(1)
「社会の要請する水準」とは何を基準にすればよいか?FEや技術士の一次試験か?
絶対的な基準はありません。
プログラム側の根拠に基づく説明に納得できるかで判断してください。FEや技術士の一次試験もひとつの目安
にはなると思われます。
分野によっては(例えば、土木)目安が示されている場合があります。
プログラムが、何を判断材料として水準を決めたかについて、具体的に説明してもらうことを意図しています。
A 0200
Q 0210
水準について(2)
JABEEの目的の一つである「国際的に通用する技術者の育成」とは、具体的に認定基準のどこに書かれてい
るのか?
国際的なレベルについては、上から下まで幅があると思うが、どのように考えればよいか?
A 0210
「認定基準」の解説の基準1(2)に、学習・教育目標の設定にあたり配慮が求められている、社会の要請する水
準について、「教育の国際的相互承認等を可能にする程度でなければならない」の記述があります。
JABEEがワシントン協定に加盟を認められたことから、JABEEによる技術者教育認定制度は加盟国と同等のも
のであると認められています。
プログラム側から、どのようなことを判断基準にしてレベルの設定をしているか、考え方と根拠について説明を
求め、それが妥当かどうかで判断してください。
学部教育用の欧米の教科書やFEの試験問題などは拠り所として参考になると思われます。
基準2に関する質問
Q 0220 授業時間への算入(1)
定期試験の時間を授業時間に算入してよいか?
A 0220 算入して構いません。
Q 0230
授業時間への算入(2)
TAや学外実習受け入れ機関担当者による指導時間を授業時間に算入できるか?
A 0230
授業時間の定義を満たしていれば可能です。
「認定基準」の解説、基準2
『「授業時間」と「自己学習時間確保のための取り組み」に関する説明』
Q 0240
半期で15回開講していない場合
半期で15回開講していない場合、どうすればよいのか?
大学設置基準等の法令に基づいてプログラムが運営されていることは審査の前提です。
認定基準2は回数ではなく実時間(90分授業15回の場合1.5×15=22.5時間となり、30時間ではない)で判定す
るので、15回あるかどうかは認定審査に直接は関連しません。
A 0240
Q 0250
卒業研究の授業時間計算方法
卒業研究は授業時間としてどのように計算すればよいのか?
A 0250
従来の「学生別学習保証時間表」に基づく「コンタクトタイム」は学習保証時間であり、そのまま授業時間とみな
すことはできません。
「認定基準」の解説の『「授業時間」と「自己学習時間確保のための取り組み」に関する説明』をお読みください。
「審査の手引き」5.5項記載の「~履修上のルールが定められており、授業時間をプログラムとして制度的に保
証していることが原則であり、個々の学生の実態に踏み込んだ審査を行う必要はない。」に留意をお願いしま
す。
基準3に関する質問
Q 0260 教養科目の学習・教育目標との対応付け
教養科目など、プログラム運営組織以外が担当している科目について、プログラムの学習・教育目標との対応
がシラバスに記載がない場合はどのように取り扱うか?
A 0260
当該科目と学習・教育目標との対応を何らかの手段で「プログラムに関わる教員ならびに学生に開示」している
ことをプログラムは根拠をもって提示しているはずですので、その実態ならびに安定性よりご判断ください。
4
Q 0270
リメディアル教育の審査
カリキュラムに高校数学の補習を主目的にした科目を含めている場合、審査時にどう対応すべきか?
A 0270
認定基準3では、カリキュラムがプログラムの学習・教育目標の達成にふさわしい教育内容であるかをご判断く
ださい。一律に、リメディアル教育科目を含めてはならないとはしていません。
Q 0280
シラバスの記載方法の問題(1)
科目によって形式が違いすぎるもの、到達目標が1行・授業計画が箇条書きで6項目など、学生にはあまりにも
不親切なものがあるとき、指摘できるか?
A 0280
「シラバスには、それぞれの科目について、カリキュラムの中での位置付けが分かるように記載され、さらに、各
科目の教育内容・方法、達成目標、および成績の評価方法・評価基準が明示されていなければならない。」※
に基づきご判断・ご指摘下さい。
※「認定基準」の解説3.1(2)(2010年度)
.
シラバスの記載方法の問題(2)
デザイン教育について、卒論で評価するとなっているが、卒論の評価法がシラバスに詳しく記載されていないと
き、「W」判定してよいか?
Q 0290
A 0290
「シラバスには、それぞれの科目について、カリキュラムの中での位置付けが分かるように記載され、さらに、各
科目の教育内容・方法、達成目標、および成績の評価方法・評価基準が明示されていなければならない。」※
に基づきご判断・ご指摘下さい。
※「認定基準」の解説3.1(2)(2010)
シラバス通り実施しているかは基準5でご判断下さい。
Q 0300
シラバスの記載方法の問題(3)
同じ科目で、JABEE認定プログラム用のシラバスが別にある(「別途目標があるのでそちらを参照」とシラバス
に記載されている)場合、審査ではどう対応すべきか?
複数プログラムによる合併科目とみなすことができます。
この場合、関係する教員や学生に開示されているのであれば、プログラム毎の記述を別文書により行うこと自
体はかまいません。但し、複数プログラムの学生に対して同一の教育方法・内容となるはず(評価方法は異な
るかもしれない)です。必要に応じて一貫性が保たれているかどうかについてプログラム運営組織に追加説明
を求めてください。
A 0300
Q 0310
授業時間のシラバスへの記載
授業時間が表3に記述されているが、学生・教職員に開示されていない場合の点検結果はどうあるべきか?
A 0310
表3はJABEEに提出する自己点検書であるため、学生・教職員に開示された根拠とはなりません。プログラム運
営組織に対して、開示状況がわかる根拠を補足の文書や実地審査閲覧資料等で示すよう、依頼する必要があ
ろうかと思います。
Q 0320
評価基準のシラバスへの記載
評価基準がシラバスに記載されておらず、学生便覧に一括表示(1単位は22.5時間の授業時間とする、合格点
は60点とする、等)されている場合の点検結果はどうあるべきか?
A 0320
「合格点は60点」は評価方法であり、評価基準とは必ずしも言えない恐れがあります(その科目に課せられてい
る学習・教育目標の達成を確認するための評価基準として適切なのか不明瞭)。
Q 0330
成績評価の手段と比率
科目の成績評価において、レポートの比率を高くしても問題はないのか?
成績評価のために、どのような手段による結果をどのような割合で考慮するかについては、プログラム側が考
えるべきことで、JABEEとしてのガイドラインなどはありません。
科目の到達目標に対する学生の達成度が保証できる成績評価方法・基準として、妥当性があるかどうかで御
判断ください。
A 0330
Q 0340
A 0340
Q 0350
A 0350
教員に関する判定
審査時点で翌年3月退職予定者がある場合、判定をどのように行うべきか?補充人事の進行状況に関連すべ
きか?
基準3.2(1)、分野別要件の教員に関する項目をプログラムが満足するか否かの観点で、当該教員の退職と補
充人事の重要性について十分ご注意の上ご判定下さい。(審査対象はプログラムであり、個人を対象とするも
のではありません。)
助教による研究指導
大学の卒業研究あるいは高専専攻科の特別研究の指導を、助教が担当してもよいか?
JABEEの審査関係文書では、大学の卒業研究や高専専攻科の特別研究について担当あるいは指導教員の規
定はありません。助教は助手とは異なり、教授、准教授と要件を共通にする教員(設置基準13条の2)なので問
題はありません。
5
Q 0360
A 0360
教員の教育貢献評価
成績のように評価するだけで、本人の処遇・昇進などインセンティブに結びつく「仕組み」がなくても「評価」して
いるとしてよいのか?
「教員の教育貢献評価の趣旨は、教員の教育に対する意欲を増進し、より良い教育を広く普及させることにあ
る。すなわち、教員の教育貢献評価は、教員の教育活動を業績として正当に評価するとともに、評価された活
動の基礎となっている工夫や努力をFD活動等の促進を通して、他の教員等にも広めることを意図している。」
※にご留意ください。
※「認定基準」の解説3.2(4)(2010年度~)
Q 0370
入学および学生受け入れ方法
入学、編入に関して具体的な方法の設定と開示が求められているが、どの程度の文書に記載されている必要
があるのか?(年度によって変更がある文書でよいのか?)
A 0370
「認定・審査の手順と方法」付録用語の説明に「印刷物等によって、明らかにすること」を開示と定義しており、
それ以上の制約は定めていません。
入学あるいは編入を希望する者にどの程度開示されているのか、自己点検書等に基づくプログラム側の主張
の妥当性をご判断下さい。
年度によって変更がある文書で開示がある場合には、開示の時期や方法についてご留意下さい。
Q 0380
プログラムのアドミッションポリシー
一学科のアドミッションポリシーを大学全体の入試要項に入れるのは困難だが、どのようにして公表すればよ
いのか?
基準3.3では必ずしも大学全体の入試要項に入れることを要求してはいません。
開示方法の選択はプログラムに任されており、その結果が十分であることを根拠をもって自己点検書で説明さ
れているはずです。審査はそれが十分かどうかにご留意ください。
A 0380
Q 0390
A 0390
高専における「入学」と「編入」の考え方
高専における「入学」とはどの時点を指すのか?「編入」とはどの学年次への編入を指すのか?
審査対象プログラムは、本科4年生・5年生+専攻科1年生・2年生の4年間で構成されますが、教育内容は一部
本科3年生以下の履修内容を含む場合もあり、以下といたします。
・入学…高専への入学を「入学」とする
・共通教育後の履修生決定…専攻科入学選抜
・プログラムへの編入…本科、専攻科にかかわらずすべての編入に対して適用する
参照:「認定基準」の解説、基準3
Q 0400
プログラム履修登録の時期
1学科2コース(プログラム)の場合で、プログラム登録が3年次後期の場合、原則に違反しているか?
A 0400
3年次の開始時までの登録を原則としていますので、原則に反していることとなります。
原則には合致していませんが、実態がどうであるかも含めて総合的に判断する必要がありますので、背景とな
る特別な事情なども十分考慮して判断してください。
Q 0410
プログラム登録後の履修生の異動
4年進級時にJABEEコースより異動することは許容されるのか?
外への移籍を直接的に縛るルールはありません。
4年進級時までのJABEE認定審査対象プログラムからそうでないプログラムへの規則に基づく異動は認めてい
ます。
.逆に、4年進級時のJABEEコースへの異動は原則として認めていません。これは、入学から卒業までがプログ
ラムとの考えに基づきます。
A 0410
Q 0420
A 0420
Q 0430
履修生の移籍とは
「履修生がプログラムを離れる」とはどのような意味か?
同一学科の別プログラムに移ることを主として想定しています。落第(就学延長)はプログラムにそのまま在籍
しているので、「移籍」ではありません。また、転部・転科等何らかの試験があるようなものも移籍の一種とみな
せますが、試験で受け入れ先が合否を決定し、在籍中のプログラムが送りだすかどうか決めることではないの
で、ルールと運用を求める移籍ではないと考えます。
.
コース分属前の教育課程の取扱い
コース制のプログラムで、3年次にコース配属される場合、2年次までの教育課程は審査の対象外か?
対象とすればどのようにすればよいか?(2年に重要基礎科目が設置されている場合など)
6
A 0430
コース制の有無に関わらず、入学から卒業までが審査の対象となります。高専の場合に、学習・教育目標の達
成に関わる科目であれば、プログラム履修生決定前の本科の科目も審査対象となるのと同様です。
コース配属条件と2年までの学習・教育との関連にもご留意下さい。
Q 0440
移籍者が多数いる場合の考え方
学年進行に伴い登録者数が減少していくプログラムについては、どのように審査すべきか?
どの程度なら問題ないのかは、プログラムによって異なると考えられるので、一律に基準への適合の判定はで
きません。プログラムから十分な資料提供・説明を受けて判断ください。
「認定基準」の解説3.3(4)に詳述
A 0440
Q 0450
認定プログラム登録・修了生が減少傾向にある場合の審査
JABEE認定プログラムの登録・修了生の減少傾向がみられる場合に、審査ではどう対応すべきか?
A 0450
プログラム所属学生数自体は審査項目に含まれておりません。但し、認定基準への適合が十分ではないこと
が原因でそのような状況が生じている可能性があるので、自己点検書や実地審査を通じて状況を把握し、必要
であれば審査項目に対応して指摘・判定してください。
Q 0460
学科内別プログラムとの差異の審査
審査対象プログラムと同じ学科に存在する別プログラムとの差異は審査対象か?
A 0460
審査対象となりません。
但し、別プログラムと合同で実施する科目が多い場合、審査対象プログラムの学習・教育目標の達成が適切に
確認されているかどうかに留意する必要はあります。
基準5に関する質問
Q 0470 成績評価方法
講義科目の成績評価はレポートでもよいのか?
また、テスト60%、レポート40%などの評価でもよいのか?60点が合否ラインでなくてもよいのか?(例えば50点)
A 0470
点数や評価方法で良し悪しを判定するのではなく、それらによって、適切な達成度評価がなされているのか、説
明を求めて審査して下さい。疑問があれば事前質問・補足資料の要求をお願いします。
単位取得が可能な達成度とはどの程度なのか、それをどのように確認しているのか、についてプログラムが主
張する内容の妥当性の判断をお願いします。
Q 0480
シラバスでの評価基準記載不備
シラバスに成績評価方法として点数・比率(例:レポート20%、定期試験80%で60点以上)のみが示され、どのよ
うな知識・能力が身についたか記載されていない場合、審査ではどう対応すべきか?
A 0480
A0470やA0550を御覧ください。(「評価基準」のシラバスへの記載を求めています。)
Q 0490
定期試験のみでの成績評価
成績評価方法が定期試験のみで達成度評価方法として十分か?
その科目に課せられている学習・教育目標(水準を含む)の達成確認として妥当とのプログラム運営組織によ
る主張の妥当性を根拠資料や実地審査をもとに判断してください。
A 0490
Q 0500
出席点
授業や実験の出席を点数に含めてよいか?
実習/演習科目の評価基準として「出席状況」が含まれている場合、審査時にどう対応すべきか?
A 0500
当該科目に掲げられている学習・教育目標の達成を保証する評価方法として妥当であることをプログラム側か
ら詳細に説明してもらい、それが納得できるかどうかで判断してください。
上記の点から、出席点を入れることが妥当な場合には認められます。
Q 0510
授業出席点と達成度評価との関係
出席点を達成度評価に入れてよいかどうか、審査方針に変化はないか?
審査方針に変化はなく、「出席点を達成度評価として妥当と判断できる根拠が提示されている場合には問題な
い」です。
A 0510
Q 0520
A 0520
再試験
「合格するまで何度でも再試験を実施する」ことは認められるか?
当該科目に掲げられている学習・教育目標の達成を保証する評価方法として妥当であることをプログラム側か
ら詳細に説明してもらい、それが納得できるかどうかで判断してください。
7
Q 0530
定期試験結果の比率
科目の評価に対する定期考査の割合が低く、定期考査が0点でも合格するようなケースは認められるのか?
A 0530
当該科目に掲げられている学習・教育目標の達成を保証する評価方法として妥当であることをプログラム側か
ら詳細に説明してもらい、それが納得できるかどうかで判断してください。
Q 0540
評価の重みづけ
複数の評価物で評価する場合、具体的な重み付けを明示していなくとも問題はないか?
「定期試験で60点以上を合格とする」ではなく「定期試験で評価する」と合格基準を明示していなくとも問題はな
いか?
どちらも全てのケースで問題なしとは言い切れません。
自己点検書表9にあるように、主要授業科目には「何がどの程度できるようになるか」が具体的にわかる達成目
標と、各達成目標ごとに「具体的な評価の方法と当該科目の成績に対する評価の重みが明確になる」評価方
法と基準を、それぞれシラバスの記載内容を抜粋して転記することを求めています。
提示された例では、いずれも上記に照らして十分とは言えないと思われます。(他の個所に記載されている可
能性があるので、直ちに駄目とも言い切れないことに注意願います。)
A 0540
Q 0550
科目が複数の学習・教育目標に対応している場合の評価
ある科目に達成目標が複数ある場合、評価方法が(試験50%、レポート…)と書いてあるだけでは、「達成目標
ごと」の具体的な評価の方法は記載されていないのではないか?
A 0550
主要科目を中心に実際の試験、レポート等を点検し(2年分程度は用意されている)、それをもとに適切かどう
かご判断ください。(A、C、W、Dのいずれにも考えられます。)
Q 0560
情意評価の取扱い
達成度評価において、「クラス討論への貢献」「受講態度」「プロジェクトに対する取組状態」などがあったが、ど
う取り扱うべきか?
その科目に課せられている目標の達成を確認するために、合理性のある評価方法や評価基準であることをプ
ログラム運営組織にご説明いただくことが基本となります。この意味で、出席するだけで点になる評価方法はほ
とんどの科目では合理性の説明が困難と思われます。
A 0560
Q 0570
学習・教育目標の小項目の達成度の審査方法(1)
学習・教育目標が大項目とそれに連なる小項目で構成される場合、基準5で点検する達成度はどこまでか?
A 0570
小項目を含みます。但し、もし小項目が例示であり、大項目をもとにカリキュラムが組まれ、達成度評価をして
いるのであれば、その限りではありません。
Q 0580
学習・教育目標の小項目の達成度の審査方法(2)
学習・教育目標がさらに細分化された小目標の達成に必要な科目に選択科目を含んでいる(一部の小目標の
達成には選択科目のみ挙げられている)。このような設計に対してどう審査すべきか?
A 0580
自己点検書表4、6にて、学習・教育目標を達成するために必要な授業科目とその流れが示されており、◎にて
達成に主要な科目が明記されるはずです。これをもとにご判断いただくこととなります。
選択科目だけで目標を達成する設計になっている場合には、履修生が当該科目を必ず履修する何らかの仕組
み・指導があるのかが観点になると思います。
Q 0590
高専からの編入生の単位の取扱い
高専からの編入生に対する単位認定で、高専1~3年次の取得単位の扱いはどうすればよいか?
A 0590
「大学学部の単位と高等専門学校の高学年(4、5学年)および専攻科の単位は同等のものとして扱う。また、高
専における3学年の授業科目であっても、内容の程度が大学学部の授業科目と同程度であることをプログラム
側が証明できる授業科目の単位は、大学学部の単位と同等のものに含めることができる。」※に基づき審査お
願いします。
※「認定基準」の解説、.基準2(1)
Q 0600
達成度を総合的に評価する方法(1)
具体的な評価方法はないのか?
重み付けや外部試験の結果などを考慮した根拠を確認する必要があるのか?
評価基準の根拠を確認する必要があるのか?(60点以上ならOKと書いてあればそれでよいのか?)
A 0600
公式に提示できる事例はまだありません。
達成度評価にとっての重要度に照らして判断すべきだと考えます(点数だけでは、最低限達成すべき水準はわ
からないことが通常と思いますので、主要な科目については問題や答案を確認する必要があろうかと考えま
す。)
8
Q 0610
達成度を総合的に評価する方法(2)
基準5(3)の解説の「達成度を総合的に評価する方法」として、「個々の科目ごとに行われている評価を単純に総
合する方法だけでなく」という文言があるが、「単純に総合する方法」をプログラムが定めていればA判定として
よいか?
A 0610
「単純に総合する方法」で学習・教育目標の達成を保証できるように、カリキュラムや個々の科目の中身が適切
に決められているのであれば全く問題ありません。 「総合的に評価する方法」とは、必ずしも特別な方法という
ことではありません。
Q 0620
学習・教育目標の達成のために必要な科目数
技術者倫理に関する学習・教育目標を達成するための主要科目として1科目(放送大学)が指定されている場
合、審査時にどう対応すべきか?
(技術者倫理や放送大学科目だからではなく、全ての学習・教育目標に関して)それで学習・教育目標を(水準
を含めて)達成しているとプログラムが判断した根拠が自己点検書等に付されていない場合には、事前質問や
実地審査時に確認してください。
A 0620
Q 0630
プログラム未修了生の存在
認定継続審査において、過去にプログラム未完了生が数名いる場合のプログラム審査判断をどう考えるべき
か?
A 0630
学則等に定められる期間内で学生が就学延長(留年)したり、退学しても問題ありません。JABEEとしては、プ
ログラムが定める学習・教育目標を修了生全員が達成することを求めております。申請プログラムの開始前に
入学している学生は、プログラムへの登録が正規になされていない場合が推測されます。規則に基づく3年進
学時点までのプログラム登録は審査の条件です。
Q 0640
学習・教育目標の達成と卒業
学習・教育目標を達成しなくても卒業要件を満たす場合で、実績として修了生全員が目標を達成している場合
には、どうすべきか?
要件との乖離の程度や実績の内容によるので断定はできませんが、実績が継続的に保たれている場合には
直ちに欠陥ありとは言えないと思われます。但し、教育システムとしての確実性に欠けますから、認定基準に適
合しているとは言い難いと考えます。
A 0640
Q 0650
卒業と修了の条件乖離
学科全体がJABEE認定プログラムの場合で、かつ、卒業条件と修了条件が一致していない場合、当該学科の
卒業生の一部が修了生とならない可能性がある。これでよいのか?
A 0650
本来、そのようなプログラムの認定申請は受理されません。「なお、1学科/専攻で1プログラムを構成する場合
において、プログラム修了と学科卒業又は修士課程修了の判定基準が異なるときには、そのプログラムの認定
申請は受理されません。」※
※ 「認定申請にあたっての留意点」第7項
「認定・審査の手順と方法」も参照のこと
学科全体で一つのプログラムであれば、学生は他プログラムへの移籍が不可能です。このため、当該プログラ
ムに所属し続けることとなります。
ご質問の場合、学習・教育目標を達成していない履修者が卒業(=修了)することとなり、基準5(4)を満たしませ
ん。
.このような状況が判明した場合には、教育機関に状況を確認の上、審査チーム派遣機関を通じて分野別審査
委員会にご連絡下さい。
Q 0660
実質的修了生の意味
実質的修了生は「必要な知識・能力の70~80%程度以上が教育されている」ことが要求されているが、具体的
には何を意味するのか?
「実質的修了生をもって卒業生の目標達成を示そうとする場合には、実質的修了生が受けた教育と申請プログ
ラムでの教育との異同を説明し、実質的修了生の卒業時の知識・能力を申請プログラムでの評価方法・評価基
準に従って評価し直した結果を添える必要があります。これらに対する根拠資料も用意した上で、申請プログラ
ムの履修生が卒業時にはその学習・教育目標を社会が要求する水準以上で達成しているはずであることを、
審査員に納得してもらえる形で自己点検書に説明してください。」に基づきプログラムが提出する自己点検書に
基づき、必要に応じて実地審査(資料閲覧、インタビューなど)でご確認下さい。
A 0660
Q 0670
A 0670
達成度評価の明確化と教育点検
達成度評価が明確でなければ、教育点検を機能させることは困難であり、点検システムの存在の判断に影響
を与える。 .過去の事例ではどのように対処してきたか?
可能な範囲で、達成度評価の問題と、点検システムの問題に区別して指摘し、プログラム側に問題の実態が適
切に伝わるようにしてください。
9
Q 0680
A 0680
学習・教育目標の達成確認
基準5(3)に関して、学習・教育目標の達成に関する考え方は旧基準(2004年度~2011年度)と新基準(2010年
度~2015年度)に違いがあるか?
違いはありません。
旧基準の「認定基準の解説」は2009年に公表した時点のものであるのに対し、新基準の「認定基準の解説」は
改定を続けております。表現に差異がありますが、当該個所に関する方針に違いがあるわけではありません。
基準6に関する質問
Q 0690 点検システムとは?
基準1-5に則してプログラムを点検する点検システムがあるとは具体的にはどういうことか?
基準1-5に則していることが曖昧な、全学的な教育点検システムが存在する場合の判断は?
A 0690
基準1-5にある各項目を点検するための仕組みの存在を求めています。その仕組みのあり方については特に
定めはありません。
教育機関は認定基準を満たしていることを自己点検書等で根拠をもとに記述しているはずです。全学的な点検
システムで曖昧にならないようにどうしているのか、その主張と根拠に妥当性があるかどうかご審査ください。
Q 0700
学科とプログラムの点検改善システムの区別
学科の一部のコースが認定プログラムの場合、学科の点検改善システムと、プログラムの点検改善システムと
をどの程度区別すべきか?
どのようにプログラムの点検改善システムを築くかは、プログラムが主体的に決めることです。それがプログラ
ム独自のものであるか、プログラムを包含する組織(学科、学部等)の点検改善システムの一部なのかは、認定
審査で適否を判断しません。認定審査の対象は、どのような点検改善システムであっても、それがプログラム
の点検改善システムとして成立し、機能しているかです。上部組織の点検改善システムを利用している場合、こ
の観点からみて妥当かどうか、自己点検書の審査ならびに実地審査にて十分な説明を求めたうえで、ご判断く
ださい。
A 0700
Q 0710
A 0710
Q 0720
A 0720
Q 0730
A 0730
PDCAサイクルとFD
PDCAサイクルをFD活動に求める場合、プログラム+学内に対しては当然だと思うが、社会との関連で、そのサ
イクルが継続的に行われていることを求めるのか?
基準6.1(1)にて、基準1~5に即してプログラムを点検する教育点検システムの存在が、基準6.1(2)にてその教育
点検システムが社会の要求や学生の要望にも配慮する仕組みを含むことが、それぞれ求められています。こ
の観点で、FDを含む基準3.2の教育点検システムがどのように構成され、活動し、継続的改善につながっている
のか、を留意の上審査するようお願いします。
新規プログラムにおける教育改善
新規プログラムにおいて、PDCAサイクルのどこまでが求められるのか?
新規プログラムでは、点検や改善の仕組みがあっても実績が上がるまでに至っていない場合も少なくないと思
われます。
点検や改善の実績については、やや柔軟に考えていただく必要があります。
継続的改善は継続的レベルアップか
継続的改善とは、継続的にレベルアップし続けることを求めているのか?
学習・教育目標が、社会の要請する水準から見て見直しが必要なレベルの場合、継続的なレベルアップが必
要と考えられます。
十分なレベルに達した状態であれば、諸状況の変化に対応して学習・教育の成果を保証し続けるために必要
な改善が行われていれば十分と考えられます。
分野別要件に関する質問
Q 0740 分野別要件中の教員団に関する要件
分野別要件に「教員団には~、または教育内容に関わる実務経験によって、科目を教える資格のある教員を
含むこと。」とあるが、この記述の意味するところは何か?
A 0740 技術士等の国家・民間資格の有無を問うているのではなく、過去の経験・実績によって科目を教える資質を有
するかどうかを問うています。これを適用するプログラムからの自己点検書には何らかの記述があるはずです
ので、内容をご確認いただき、疑問点があれば補足説明や実地審査閲覧資料、実地審査での教員インタ
ビュー等で再度のご確認をお願いします。
(なお、特定の教員個人に関する審査ではなく、教員団に関する審査ですので、その点ご留意ください。)
10
認定継続審査に関する質問
Q 0750 認定継続審査の基本スタンス
認定継続審査の場合、前回審査結果からの進展度を評価するのか?
例えば、基準6の場合、PDCAサイクルが存在し、どの程度機能していればA、C、W、Dとなるのか?
A 0750
原則として、新規審査と同様に基準の項目のすべてを満遍なくチェックしてください。
基準6については、教育の質の保証が十分になされるための教育点検、教育改善がなされているかについて、
システムの存在と実績を見てください。
Q 0760
前回より悪い判定の可否
前回、前々回でAやC判定だった項目を、今回WやDに判定してよいのか?
審査年度から6年間に、認定基準を満たせない恐れが強い場合には、WまたはDと判定することはあり得ます。
A 0760
Q 0770
A 0770
初回審査、中間審査時の審査報告書の入手
認定継続審査を担当することになっており、初回審査、中間審査時にプログラム側に渡した審査報告書を入手
したいがどうすればよいか?
当該プログラムに対して、過去5年間に行われたすべての審査における審査報告書を、自己点検書の引用・裏
付資料として添付することになっています。添付されていなければ自己点検書の不備ですので、プログラム側
に要求してください。
なお、前回(中間審査があった場合はそれを含めて)の審査報告書の電子データが欲しい、との要望に対して
は、JABEE事務局から分野別審査委員会担当学協会に送付することにしています。
Q 0780
認定継続審査での点検・審査
認定継続審査の場合、前回審査で「適合」と判定された審査項目を「懸念」や「弱点」と判定してはいけないの
か?
前回審査で「懸念」や「弱点」と評価された項目を中心に審査すればよいのか?
A 0780
そんなことはありません。審査年度の認定基準と審査方針等に基づき、ご判断ください。
これらに加えて、「継続的な教育改善(認定基準6)」がきちんと行われているかどうかにご留意ください。PDCA
が機能していれば、多くの問題点は既に改善されているはずです。
中間審査に関する質問
Q 0790 中間審査の審査項目
前回のWと[C]の項目だけを審査すればよいのか?
上記以外で改善が行われていた場合、どのように扱えばよいのか?
A 0790
前回のWと[C]の項目だけを審査してください。指定された以外のC項目を審査することは、プログラム側に余
分な負担を掛けることになりますので、審査チームの独断で審査することは避けてください。
中間審査では、中間審査項目以外の前回受審時の指摘に対する対応も含めて概要を自己点検書に簡単に記
載しますが、指定された審査項目以外は審査しません。
参照:「自己点検書作成の手引き」前回受審時からの改善・変更
中間審査項目以外でコメントすることがあれば、一次審査報告書、二次審査報告書の「審査チームの所見」の
欄に記載してください。
参照:「審査の手引き」7.1
Q 0800
中間審査の審査内容
中間審査では、前回審査の「根拠・指摘事項」で指摘された内容に直接関係しない事項について記載する必要
や自己点検書資料を用意する必要はないのか?
A 0800
中間審査は、JABEEが指定した審査項目について審査と判定を行うものであり、前回審査での指摘事項に対
する「回答」を審査するものではありません。すなわち、その項目の審査と自己点検は新規審査や認定継続審
査と同様に行われます。その際、前回審査の「根拠・指摘事項」で指摘された内容に留意して審査を行うとお考
えください。
Q 0810
前回審査結果と中間審査項目
前回審査時の判定結果は入手可能か?
中間審査項目を知るためには?
自己点検書に、前回受審時からの改善・変更を示すものとして、「前回受審時のW・Cに対する対応」に関する
記述、ならびに、「前回の審査において、審査結果と一緒に送付された最終審査報告書」のコピーが添付されて
いるはずです。
参照:自己点検書作成の手引」過去5年間の審査における審査結果
A 0810
11
Q 0820
中間審査における適用基準等
中間審査において、認定基準や審査のルールは、どの年度のものを適用するのか?
A 0820
審査の種類にかかわらず、審査を実施する当該年度の認定基準を満足しているかで判定します。
参照:「認定・審査の手順と方法」2.3認定の方法
.したがって、中間審査でも、中間審査を実施する当該年度の基準や審査のルールを適用します。
Q 0830
中間審査の際の前回審査チームへの接触
中間審査の場合に前回審査の様子や判定の経緯について、前回審査チームのメンバーに問い合わせること
はできるのか?
審査チームから直接問い合わせることは、混乱を招く恐れがあるので避けてください。
中間審査チームの編成にあたっては、前回審査のメンバーを入れるように配慮しています。
前回審査の情報がどうしても必要な場合は、分野審査委員会に問い合わせてください。
A 0830
Q 0840
A 0840
Q 0850
A 0850
中間審査の面談
中間審査の場合、教職員、事務職員、在学生、修了生についての面談は、それぞれ必須か?
中間審査項目を審査する上で必要があれば、必要な範囲で面談を実施してください。
中間審査の実地審査スケジュール
中間審査においてどのようなスケジュールを組めばよいか、特に短縮(1泊2日)の判断基準は? 事例を教え
てほしい。
中間審査の実地審査は、通常1泊2日で行っています。
中間審査項目に絞った効率的な審査をお願いいたします。
中間審査項目がそれぞれ異なりますので、一律に事例を示すことは難しいです。
Q 0860
中間審査における総括報告文
中間審査の場合、審査項目は決まっているが、総括報告文ではプログラムの長所を述べる必要があるか?
A 0860
中間審査を通じて見出したプログラムの長所があれば、是非統括報告文で触れてください。(中間審査対象の
プログラムは改善されているはずです。)
Q 0870
プログラムの変更があった場合の中間審査項目
今回中間審査のプログラムで、前回審査からコース統合などの大きな変更があった場合には、中間審査項目
は指定のままでよいのか?
A 0870
認定の継続に影響を及ぼす可能性がある変更をプログラムが実施した場合、「変更通知」の提出をお願いし、
それに基づいて「変更時審査」の必要性をJABEE認定・審査調整委員会にて審議しております。
当該プログラムが変更通知を提出済みの場合には、今回の中間審査で点検・審査をお願いするのは中間審査
項目となります。万一、変更通知がJABEEに提出されていない場合には、審査チーム派遣機関を通じて分野審
査委員会に連絡をお願いいたします。
Q 0880
中間審査の同日審査
中間審査は同日審査の対象となっているのか?
同日審査は、全項目審査を行う新規審査、認定継続審査および変更時審査を対象に、毎年見直しを行いなが
ら推進して参りました。これまでのところ、審査項目が限られ、かつプログラムによって審査項目がばらばらな中
間審査は、同日審査を複雑化する恐れがあることから基本的には対象外としております。しかしながら、中間審
査であっても同日審査として実施したほうが良い場合もあるため、ケースバイケースで対応してまいります。
A 0880
実地審査に関する質問
Q 0890 実地審査における学生面談での質問内容
学生との面談でTOEICスコアを質問することは、学生の達成度の試験に当たり、禁止行為になるか?
A 0890
当該プログラムがTOEICを利用している場合、その受験の有無を尋ねることは、プログラムの教育の実態を知
る上で重要と思われます。
スコアを尋ねることは、審査項目の何を確認するためなのか不明であり、ご指摘の禁止行為にあたる可能性が
高いと思います。
Q 0900
実地審査における教職員との面談方法
教職員面談を並列で行う場合、審査員が1名で面談してもよいか?
構いません。但し、質問内容を審査チームで予め打ち合わせしておくなど、客観性の担保にご留意ください。
A 0900
12
Q 0910
オブザーバーによる面談
実地審査における面談をオブザーバーが行ってもよいか?
A 0910
オブザーバーは、プログラム運営組織関係者への直接質問は許されないので、面談における質問は差し控え
てください。
参照:認定・審査の手順と方法5.2.2
Q 0920
実地審査閲覧資料の電子化
実地審査閲覧資料が電子化されていてはいけないのか?
関係する審査員全員に、短時間で必要な資料・記述にアクセスできるよう、紙媒体と同等な措置がとられてい
れば、電子資料の提示で構いません(この場合、審査チームは紙への出力を要請すべきではありません)。
ただし、索引・検索等の機能がない、あるいは貧弱な場合、審査に支障が出る恐れがありますので、閲覧資料
を電子化することが提案された、あるいは審査チームから提案した場合は、あらかじめ確認をお願いします。
A 0920
Q 0930
A 0930
Q 0940
A 0940
Q 0950
A 0950
Q 0960
A 0960
プログラム点検書(実地審査最終面談時)の渡し形態
プログラム点検書(実地審査最終面談時)を電子データでプログラムに渡して良いか?
プログラム点検書(実地審査最終面談時)を含むExcelファイルには、受審側に見せるべ きでないシートも含ま
れていますので、電子データで渡さずに印刷物として渡してください。
総括報告文の必要性
総括報告文を読み上げる必要性は何にあるのか?
総括報告文を読み上げる趣旨は、特にD、Wとその時点で判定した審査項目とその根拠・指摘事項の確認をプ
ログラム側、審査チーム側双方で行う点にあります。
緊急時の対応の準備について
緊急時の対応のためにどういった準備をしておくべきか?
交通機関の事故、審査員の急病などの緊急事態に対応するために、審査チームのメンバー間で連絡体制につ
いて予め情報共有してください。受審校とも、緊急時の連絡体制を確認しておいてください。
共有した情報を審査員派遣機関にも伝えてください。
この点については、審査チーム派遣機関を通して全審査チームに依頼いたします。
変更のあるプログラムの審査
審査年度入学生から学習・教育目標が一部変更されている場合の対応はどうすればよいか?
「変更通知」提出の有無を確認してください。変更時審査の要不要はJABEEが判断します。3年生以下の履修
内容に変更があり、通常の審査以外に調査・確認が必要な事項があればJABEEからお知らせします。
変更がプログラムの改善によるものであれば、それを積極的に評価し、プログラム点検書・審査報告書に記載
してください。
Q 0970
新規審査プログラムの変更の取扱い
新規審査中のプログラムの名称や内容が上級生と下級生で異なる場合、変更通知提出の必要はないのか?
A 0970
変更通知は、認定されているプログラムに対するものであり、新規審査対象のプログラムは対象外です。
プログラム名称は技術士一次試験免除に関わりますので、審査したプログラムが認定されたら、直ちに変更通
知を提出していただく必要があります。
内容に大きな変更が含まれていて、審査年度における変更後の履修内容や成果物からでは変更後の基準適
合性が判断できない場合、変更後の最初の学年が卒業する年度に変更時審査を設定することや、認定の有効
期間を短縮して前記年度に中間審査を実施することもあり得ます。
13
Q 0980
A 0980
Q 0990
A 0990
Q 1000
A 1000
変更時審査について
プログラムに変更があって、変更時審査を受審していないとどうなるのか?
変更があっても必ずしも変更時審査を行うとは限りません。変更が生じた場合には、「変更通知提出のガイドラ
イン」に基づいて、プログラム側から変更通知を提出していただき、それに基づいて変更時審査の要否を認定・
審査調整委員会が判断します。変更通知だけでは要否が判断できない場合、あるいは変更通知の内容を確認
する必要がある場合などは、認定・審査調整委員会より当該プログラムの中間審査時あるいは継続認定審査
時等に、審査チームに対して、必要な調査・確認依頼を行います。
審査中にプログラムに変更があることを見出した場合、変更通知をJABEEに提出済みかどうかをプログラム運
営組織にご確認ください。
また、必要に応じて、審査長は分野別審査委員会を通じて、変更の取り扱いをJABEEにお問い合わせくださ
い。
ただし、実地審査中に見出した場合には、そのまま審査を進め、プログラム点検書(実地審査最終面談時)以
降の書類に明記してください。
翌年度に変更が予定されているプログラムの審査
来年度よりプログラムの大幅な変更がWebページで公開されている場合、今年度の審査はどのようにすればよ
いのか?
今年度の審査では来年度の変更に留意する必要はありません。ただし、変更通知提出の必要があることを、審
査時に付言願います。
変更の可否について
中間審査時、表4、6の「学習・教育目標に対する関与の度合い」を示す◎○表示が、前回審査時の自己点検
書に対して30%程度入れ替えがあった。学習・教育目標に関わるこの種の変更は、変更理由が明確であれば、
プログラムで随時自由に変更可能なのか?
あるいはJABEEに対する変更届を提出し、判断を求めてから行うべきものなのか?
JABEEは教育機関による教育の継続的改善を促す立場ですが、教育内容の変更は教育機関が判断して行う
ものであり、JABEEが学習・教育目標やカリキュラムの変更を事前に質問、確認したり、その可否を判定するこ
とは想定していません。
ただし、変更の結果、プログラムの認定の維持に懸念があるかもしれませんので、変更が決まったら「変更通
知提出のガイドライン」に基づいて「変更通知」を提出をお願いしています。
Q 1010
教育改善前の履修生の取扱い
認定後にプログラムを改善した場合、改善以前の学生(今年度は就学延長生のみ)はこの改善を適用されてい
ない。どうすべきか?
A 1010
改善以前のプログラムも認定されているのであれば、就学延長生や休学生を含めて改善前のプログラムを履
修する学生が一部残っていても、認定プログラムの修了という点では問題はありません。
ただし、旧プログラムにも反映すべき改善であれば、改善前のプログラムの履修生に対しても何らかの指導を
しているかどうかなど、実態をご確認ください。
自己点検書に関する質問
Q 1020 「自己点検総括表」について
自己点検書の表1「自己点検総括表」は審査と関係するのか?
A 1020 プログラム自身の自己点検により、3以上であることが審査申請条件です。審査に直接影響しませんが、プログ
ラム自身が高い点数を付さなかった項目は、何らかの弱点・懸念が存在する可能性が高いと思われます。
Q 1030
A 1030
Q 1040
A 1040
自己点検書が書式から外れている場合
自己点検書が書式通りに作られていない場合にはどのように対応すべきか?
軽微な書式の変更については適宜ご判断下さい(事前質問・補足資料の要求など)。
なお、例示されているものはあくまでも例示ですので、プログラムに強制しないようお願いします。
「前回審査」の結果
添付する「前回審査」の結果は前回審査の最終結果か?
「最終審査報告書」の必要部分を抜き出したものが審査結果の通知とともにプログラムに送付され、その写しが
次回審査の自己点検書に貼付されます。
「最終」とそれ以外では審査項目の判定結果や根拠・指摘事項が異なる場合があります。「最終」であることを
ご確認ください。
14
Q 1050
自己点検書記述に不足がある場合
表3で学習・教育目標を大目標と小目標に分けて、表6では大目標しか記述がない場合、表6記載の主要科目
(◎)がどの小目標の達成に寄与するのか不明となるが、そのような場合の対策は何か?
A 1050
自己点検書の差替えはできないので、「認定・審査の手順と方法」4.5.1に基づき、補足資料の準備をプログラム
運営組織に依頼してください。
(例えば「表6記載の主要科目(◎)がどの小目標の達成に寄与するのか不明なので、明らかになるような補足
資料」とお願いし、具体的な様式等は指定しない。)
Q 1060
他の第三者審査資料の利用
大学評価・学位授与機構による認証があるので、JABEEの審査は不要と自己点検書に記述があるが、どう対
応すべきか?
JABEEの認定・審査の基本方針の中に「他の第三者機関等で十分審査されていると判断した審査項目に関し
ては、その資料を利用する。」とあり、審査の効率化を図れるようしております。
「十分審査されていると判断」するのはJABEEですので、分野別審査委員会を通じて認定・審査調整委員会に
問い合わせをお願いします。
A 1060
Q 1070
外部評価・事前点検の取扱い
大学の外部評価や学会の事前点検などで、自己点検書がチェックを受けているケースがある。それを理由に
反論が出ることがあるが、どうすればよいか?
A 1070
事前点検に基づくプログラムの反論を審査では考慮する必要はありません。前年度等に事前点検が行われて
いても、実際の審査とは何ら関係がないことが「普及指導活動のルールとガイドライン」に明記されています。
なお、認定申請以降の学協会等によるプログラムへの指導は禁止されています。
Q 1080
成績評価根拠資料の保管期間
期末試験の答案やレポート等、成績評価の基礎資料としてプログラム運営組織としてのJABEEが求める保管
期間はあるか?
認定基準を満たしていることを示すために必要な成績評価根拠資料(シラバス、成績原簿、試験問題・答案、レ
ポート、作品、卒業論文、修士論文など)の保管期間については、プログラムの全学年次にわたる科目の中で、
学習・教育到達目標に対する達成度の評価に必要となる科目について、最近2年分のものを準備することを原
則とします。詳細は「審査の手引き」の「4.9 根拠資料の考え方と準備の目安」の(1)項をご参照願います。
A 1080
Q 1090
A 1090
Q 1100
A 1100
成績資料の保管の対象
成績資料はどの程度を保管すればよいのか?
成績評価の妥当性を示すにあたり、プログラム側が十分であると判断した範囲のものを保管していただくことが
原則です。
.基本的な考え方が、「審査の手引き」4.9以降の部分に説明されていますので、この趣旨に沿って対応してくだ
さい。
修了生の実績の確認範囲
中間審査の場合、過去3年間の修了生の実績を確認する必要があるのか?
認定基準を満たしていることを示すために必要な根拠資料の内容と範囲については、プログラム運営組織が判
断し、自己点検書への添付や実地審査閲覧資料に含めます。
参照:「自己点検書作成の手引き」自己点検結果
上記資料により認定基準への適合を判断できる場合にはそれでよく、もし適合を判断するには不足している場
合には、事前質問や実地審査閲覧資料の追加を依頼してください。
ただし、「~がわかる資料等を用意してください」という依頼とし、どのような資料を用意するかはプログラム運営
組織が判断できるようにしてください(過重な負担を避けるため)。
プログラム点検書・審査報告書に関する質問
Q 1110 プログラム点検書・審査報告書のExcelファイルの入手方法
プログラム点検書・審査報告書のExcelファイルはどこから入手するのか?
A 1110 JABEEのホームページから、いつでもダウンロードできますが、年度ごとに変更されますので、適用年度にご注
意願います。
http://www.jabee.org/
ただし、分野専用に加工を施す場合がありますので、審査チーム派遣機関に確認してください。
15
Q 1120
改善報告書の二次審査報告書への反映
改善報告書が出された場合、一次審査報告書で「W」判定したものを「C」判定に変更してよいか?
A 1120
まず、改善報告書の内容は「直ちに措置した」ものであることを確認下さい。また、その改善によって、審査時点
の4年生(認定された場合の、第1期修了生)の学習・教育に良い影響が出るなど、その内容に基づいてご判断
下さい。
特に、審査の翌年度以降に効果が表れるものについては、慎重な取扱をお願いします。
Q 1130
分野間の審査・調整
分野毎の審査の温度差をどう調整しているのか?
認定・審査調整委員会がその任を担っています。
特に、複数プログラムを受審する教育機関には、できる限り同日審査を適用して、審査チームの段階でも可能
な範囲での調整やすり合わせを行うようにしています。
また、分野別審査委員会に他の分野の認定・審査調整委員がオブザーバーとして参加し、分野間の判断の違
い等を少なくするように努めています。
A 1130
Q 1140
オブザーバーの点検書提出の可否
「オブザーバーは判定に関与できない」とあるが、審査長の要請があれば、例えば、「プログラム点検書」に自己
の判定結果を記入して審査長に提出してよいか?
A 1140
「プログラム点検書(実地審査前)【審査員記入用】」は、審査員と同様にオブザーバーも作成してください。
Q 1150
プログラム点検書・審査報告書の「根拠・指摘事項」の書き方(1)
根拠・指摘事項の正しい書き方について例示はあるか?
A 1150
例示はありません(逆に悪い書き方は審査員研修会資料に例示されております)。「審査の手引き」の中で共通
してお願いしたい事項を記載しています。
特にご留意いただきたいことは、以下の二点かと思います:
・プログラム運営組織、分野審査委員会、認定・審査調整委員会など、審査チーム以外の関係者が読んで理解
でき、解釈の大きな揺らぎが起きない記述
・根拠をもとにした冷静かつ合理的な指摘であり、プログラム運営組織の感情的反発を招かない記述
Q 1160
プログラム点検書・審査報告書の「根拠・指摘事項」の書き方(2)
根拠・指摘事項には、審査チームが何を確認したのかを記載するように要求されているとの理解でよいか?
A 1160
その通りですが、全てではなく審査チームの判断の根拠として十分な内容をお願いいたします。
Q 1170
プログラム点検書・審査報告書の「根拠・指摘事項」の書き方(3)
指摘事項に「危険個所が散見され」とある内容はより具体的に指摘すべきではないか?
その通りです。なお、実地審査でプログラム責任者と話す機会などで、特に重要な事項は(口頭で)伝えることも
ご検討ください。
A 1170
Q 1180
ファイルへのパスワード設定方法
プログラム点検書・審査報告書等電子ファイル送受信時のパスワード設定方法を知りたい。
A 1180
詳細はOfficeの解説書をご覧になるか、事務局にお問い合わせください。
なお、パスワード自体の送受信は別に行うなど、くれぐれもご注意ください(万一、誤送信があった場合でも開く
ことができないように)。
守秘義務に関する質問
Q 1190 審査員・審査長経験の講演の可否
審査員や審査長として得た経験を他の教育機関で講演しても良いか。また、講演料を受け取っても良いか?
A 1190
守秘義務に抵触しない範囲であれば、構いません。 講演等に際して、守秘の対象項目について、十分ご確認く
ださい。
Q 1200
出張手続と守秘義務
実地審査に出張する際の社内の出張申請で、「JABEEの審査のために○○に行く」と説明しても良いか?
A 1200
どうしても必要な場合、受審プログラム名などが守秘の対象であることを付言した上で、最小限の関係者に説
明することはやむを得ません。
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Q 1210
A 1210
審査員経験の公表
JABEEの審査員経験を自身の人事評価調書に記入したり、教育業績・社会貢献業績として記載したいが、守
秘義務との関係はどうなるか?
当該年度の審査終了後、「○○年度に審査員を経験した」ことを記載されるのは構いません。
守秘義務の精神は、認定審査を受けたプログラム等に万一にも迷惑がかからないようにする、というものです
ので、プログラム名・教育機関名が推測できるような情報は守秘でお願いします。
その他の質問
Q 1220 認定の有効期間開始を1年前にできるケース
「昨年度修了生も実質的に同じ内容のプログラムを修了しているので、昨年4月を認定の有効期間の開始日と
したい」と自己点検書に明記されているが、これは許されるのか?
A 1220
審査を受ける年度の1年前の修了生が同一プログラムのもとで学習・教育を受けた場合、認定の有効期間を1
年前とすることができます。
「認定・審査の手順と方法」 2.6.1
しかし、前年度修了生が「実質的」修了生である場合は1年前とすることはできないので、既卒の修了生が同一
プログラムのもとであったかどうかをご審査ください。
Q 1230
不適切な「上位の判定」とは?
不適切な「上位の判定」の具体例について説明してほしい。
審査長と複数の審査員の合意で判定されたものであり、それぞれの理由があったはずであるが。
A 1230
「不適切」とは、確認できた事実や根拠に基づいたものではない、予断や憶測に基づいた判定の事を指します。
基準の趣旨を十分理解してないことに基づく、不適切な「上位の判定」にも注意が必要です。
Q 1240
再審査における認定の連続性
認定継続審査や変更時審査の結果不認定となり、翌年度の「再審査」を経て認定された場合は、不認定となっ
た年度(「再審査」を受けた前年度)の修了生は認定プログラムの修了生となるのか?
A 1240
「再審査」で不認定と決するまでの間は、認定の有効期間中として扱われます(「認定・審査の手順と方法」
2.7.5)ので、上記修了生も認定プログラムの修了生となります。
Q 1250
卒業証書などでのコースの記載の要否
○○学科××コースで認定を受けた場合、卒業証書や卒業証明書に○○学科としか記さないのは違反ではな
いのか?
A 1250
卒業証書と認定プログラム修了証は別々のものですので、卒業証書にJABEEに関わる事項が記載されていな
くても問題ありません。
ただし、認定プログラムの修了生と、それ以外の卒業生が混同されることを防ぐために、プログラムには認定プ
ログラム修了生の厳密な管理を求めています。
Q 1260
問合せ先
審査中に判断に困ったときには、どちらに相談したらよいのか?
質問はどこにすればよいのか?
原則として審査チーム派遣機関(あるいはJABEE事務局)ですが、予め確認することをお勧めします。
なお、短い実地審査期間中に回答が必ずあるとは限らないので、事前の十分な検討をお願いします。
A 1260
Q 1270
審査のノウハウ共有方法
審査にあたってのノウハウを共有できるようにしてもらいたい。
A 1270
ご要望について、その必要性を関係者は強く認識し、審査後に審査チームやプログラムにアンケートを依頼し、
ノウハウを収集する努力を継続しています。その中で審査関係者で共有すべき重要事項については「審査の
手引き」の改定で、プログラム関係者にも承知していただきた事項については「認定基準の解説」の改定で対応
しています。より詳細なノウハウの共有方法については検討中(「これだけ見れば大丈夫」という誤ったメッセー
ジを送らないよう注意する必要があるため)ですが、本FAQはノウハウに近い内容を含んでいますので、是非ご
一読ください。
Q 1280
「学士力」に関する外部動向との関係
平成22年度先導的大学改革推進委託事業「技術者教育に関する分野別の到達目標の設定に関する調査研
究」(文部科学省から千葉大学に委託)などのJABEE以外で検討・策定されつつある分野別到達目標とJABEE
認定基準との関係はどうなるか?
JABEEは技術者教育認定に関する国際的整合性など国内外の動向に留意して自らの判断により認定基準や
審査方法を見直していきます。但し、技術者教育の改善・向上という共通目的があること、JABEE関係者の多く
がJABEE以外の場での分野別到達目標の検討に加わっていることから、それほど大きな乖離は起こらないも
のと推測します。
A 1280
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Q 1290
A 1290
Q 1300
A 1300
技術士制度とJABEE認定基準との関係
今後、技術士試験制度に改定があった場合、JABEE認定基準が連動して改定される可能性はどの程度あるの
か?
JABEEは技術者教育認定に関する国際的整合性など国内外の動向に留意して自らの判断により認定基準や
審査方法を見直していきます。但し、日本技術士会とは意見交換を行っており、また、JABEEの諸委員会に委
員が派遣されています。
審査員研修会の欠席者への情報伝達
審査員研修会資料は欠席審査員へ何らかの方法で伝達されるのか?
研修会資料は、認定・審査の重要部分に関して抽出し、参加者にお考えいただき、かつ、ご理解いただくために
ご提供しているものです。例えばppt資料だけでは、口頭でお伝えしたことが失われますので、資料のみのご提
供はかえって誤解を生む恐れもあろうかと思います。ご出席者から十分にご説明いただきたくようお願いいたし
ます。
なお、本Q&AはWebページにて公開されています。
Q 1310
事前指導
審査チームの指摘に対して「事前にある団体にみてもらっており問題ない」との回答があった。事前指導に関す
る現状はどうなっているのか?
A 1310
JABEEは認定審査に関する事前指導を公式・非公式に行っておりません。学協会が審査を受ける年度より以
前に助言をしている可能性がありますが、認定・審査とは無関係です。
Q 1320
認定の有効期間と就学延長生
プログラム内容が変更されていなければ、認定の有効期間中に卒業した就学延長生は、認定プログラムの修
了生か?
A 1320
就学延長生の取り扱いについては、JABEEはプログラム運営組織(教育機関)に対して厳密な取り扱いを別文
書(下記)にてお願いしておりますので、ご覧ください。
「JABEE認定プログラム修了生の 名簿管理と修了証明書類の発行について」
Q 1330
審査の方針の周知
JABEEのエンジニアリング・デザイン能力、アウトカムズ評価に関する考え方は、教育機関に十分伝わっている
と考えてよいのか?
A 1330
アウトカムズ評価については、JABEEの認定審査の当初からの方針であり、かつ、エンジニアリング・デザイン
能力に関しては数年前から文書にて注意を喚起しております。両者に関してワークショップを開催し、認定プロ
グラムを中心に多くの参加者を集めています(直近の例だと2011年5月)。また、最近ではメールでJABEEの動
きを伝えております。
詳細までわたって「十分」伝わっているかどうかは確認しておりませんが、核心部分はご理解いただいているこ
とを期待しております。
Q 1340
学年によりカリキュラム等が異なる場合の審査
学年によりカリキュラム(学習・教育目標、シラバスも同様)が異なっている場合、自己点検書は最終学年に関し
てだけ作成すればよいか?
審査は今後最長6年間にわたっての認定の可否を判断するものですので、最終学年でない履修生が変更後の
カリキュラムで進んだ場合の問題の有無等を判断する必要があります。したがって、自己点検書で変更内容を
分かりやすくご説明いただく必要があります(変更内容を切り出して自己点検書に記載した方が理解しやす
い)。
また、審査チームが行うべき確認の内容を事前に把握するためにも、変更通知の提出をお願いいたします。
A 1340
Q 1350
A 1350
誤解に基づいて出された追加説明書への対応
プログラム点検書の内容を誤って解釈した結果出された追加説明書への対応はどうすべきか?
D判定となるような非常にクリティカルな問題でなければ、一次審査報告書の「根拠・指摘事項」や「所見」で適
宜コメントしてください。
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