223 去痰薬 MS用 2012/03 1/4 富田薬品(株)医薬営業本部

223 去痰薬
MS用 2012/03
分類
ブロムヘキシン製剤
システイン系
粘液溶解薬
薬効
商品名
メーカー名
ビソルボン
ムコフィリン液
日本ベーリンガー
エーザイ
剤型
錠
細粒
シロップ
吸入液
注射液
液
規格
4mg
20mg
0.8mg
2mg/ml
4mg/ml
352.4mg/ml
有効成分
発売年月日
塩酸ブロムヘキシン
アセチルシステイン
1967年7月
1984年6月
1978年4月
1991年7月
1976年7月
急性気管支炎
効 気管支喘息
○
○
○
○
慢性気管支炎
気管支拡張症
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
上気道炎(咽頭炎、喉頭炎)
能 肺結核
塵肺症
・ 手術後の喀痰喀出困難
1975年12月
○
○
○
○
○
慢性副鼻腔炎の排膿
滲出性中耳炎の排液
効 感冒
肺気腫
○
非定型抗酸菌症
びまん性汎細気管支炎
果 肺化膿症
肺炎
○
○
嚢胞性繊維症
術後肺合併症
気管支造影、気管支鏡検査、
肺癌細胞診、気管切開術
気管支造影後の造影剤の排
出の促進
用法
1錠×3回/day
最
終
全
般
改
善
度
○
○
○
○
0.2g×3回/day
5mL×3回/day
2mL×3回/day(生食で約 1~2管×1~2回/day(iv・ 1/2管~2管/回を単独又は他
2.5倍に希釈)
im)
剤と混ぜて気管内直接注入す
るか、噴霧吸入
341(69.5%)
総症例数
気管支喘息
慢性気管支炎
気管支拡張症
肺結核
塵肺症
肺気腫
非定型抗酸菌症
びまん性汎細気管支炎
急性気管支炎
手術後の喀痰喀出困難
慢性副鼻腔炎の排膿
上気道炎(咽頭炎、喉頭炎)
滲出性中耳炎
289
423(72.0%)
77.5%(93/120)
83.3%(35/42)
69.2%(9/13)
72.3%(34/47)
76.9%(40/52)
味
甘く、後にわずかに苦い
甘い
無味
塩酸ブロムヘキシンは、気管支分泌を増大させとともに、痰の粘度を低下させる作用を併せもち粘液繊維の低下をもたらす。胃液分 アセチルシスチンは、痰のジス
泌には影響せず、催吐作用はない。硬い痰には有用性が高いが、粘弾性の低いうすい痰には、繊毛輸送を悪化させる可能性が高 ルフィド結合を増加させて年粘
い。悪心、嘔吐、食欲不振など消化器症状がみられる場合がある。
度を低下させるので、粘液溶
解薬の範疇に属すると言えよ
う。従って硬い痰に有用性が
高い。気道分泌にはほとんど
影響としない。その他、アセト
アミノフェンの拮抗物質で急性
中毒の処置に用いられる。
備考
2.19%(23/1049)
副作用発現率
重大な副作用
アナフィラキシー様症状
0.39%(30/7610)
アナフィラキシー様症状
1.9%(90/4737)
ショック
アナフィラキシー様症状
12.60%(332/2634)
気管支閉塞
気管支痙攣
主な副作用
食欲不振 0.76%
嘔気 0.14%
嘔気・悪心 0.63%
軽い臭気(硫黄臭) 5%以上
悪心 0.67%
腹痛 0.19%
頭痛 0.19%
咳嗽 0.08%
咽頭痛 0.08%
呼吸困難 0.07%
局所疼痛 0.42%
悪心・嘔吐 0.1~5%未満
食欲不振 0.1~5%未満
口内炎 0.1~5%未満
鼻漏 0.1~5%未満
血痰 0.1~5%未満
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富田薬品(株)医薬営業本部
223 去痰薬
MS用 2012/03
システイン系
分類
薬効
気道粘液修復・杯細胞過形成抑制作用
粘液修復薬
商品名
クリアナール
スペリア
田辺三菱
久光
ムコダイン
メーカー名
杏林
剤型
錠
細粒
シロップ
ドライシロップ
錠
内服液
規格
250mg/500mg
500mg
50mg
500mg/1g
200mg
8%
有効成分
発売年月日
上気道炎(咽頭炎、喉頭炎)
急性気管支炎
効 気管支喘息
慢性気管支炎
気管支拡張症
能 肺結核
カルボシステイン
1980年12月(250)
1996年7月(500)
○
○
フドステイン
カルボシステイン
1987年10月
1987年10月
2001年10月
2001年12月
2004年7月
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
塵肺症
・ 手術後の喀痰喀出困難
慢性副鼻腔炎の排膿
○
○
滲出性中耳炎の排液
効 感冒
肺気腫
○
○
○
○(小児のみ)
非定型抗酸菌症
びまん性汎細気管支炎
果 肺化膿症
肺炎
嚢胞性繊維症
術後肺合併症
気管支造影、気管支鏡検査、
肺癌細胞診、気管切開術
気管支造影後の造影剤の排
出の促進
用法
500mg×3回/day
最
終
全
般
改
善
度
総症例数
気管支喘息
慢性気管支炎
気管支拡張症
肺結核
塵肺症
肺気腫
非定型抗酸菌症
びまん性汎細気管支炎
急性気管支炎
手術後の喀痰喀出困難
慢性副鼻腔炎の排膿
上気道炎(咽頭炎、喉頭炎)
滲出性中耳炎
味
1g×3回/day
(幼・小児)
0.6mL/kg・分3/day
978
51.6%(47/97)
40.1%(83/207)
51.9%(40/77)
29.5%(23/78)
578
64.1%(93/145)
71.9%(105/146)
67.0%(59/88)
(成人)500mg×3回/day 400mg×3回/day
(小児)10mg/kg×3回
/day
5mL(400mg)×3回/day
369
80.9%(38/47)
72.6%(77/106)
58.0%(40/69)
89.7%(26/29)
60.5%(26/43)
78.9%(45/57)
88.9%(8/9)
66.7%(6/9)
46.9%(134/286)
62.4%(58/93)
56.8%(63/111)
76.2%(48/63)
52.4%(89/170)
レモンライムの香りで甘
甘く酸味がある
わずかに酸味がある
い
カルボシスチンは、他の カルボシスチンは、他のシスチン製剤と異なり、ジスルフィド結合には作用しな
シスチン製剤と異なり、ジ いので粘液溶解作用はないが、粘液分泌細胞に作用し、分泌物の性状をより
スルフィド結合には作用 正常状態に近づけ、粘調度を減少させ、気管支粘膜を修復する。慢性副鼻腔
しないので粘液溶解作用 炎の鼻汁の排泄、滲出性中耳炎の中耳貯留液の排泄にも優れた効果が認め
られ適応症が追加された。
はないが、粘液分泌細胞
に作用し、分泌物の性状
をより正常状態に近づ
け、粘調度を減少させ、
気管支粘膜を修復する。
備考
本剤は、新しい作用機序
「気道上皮杯細胞の過
形成抑制作用」を有する
去痰剤である。その他、
粘液修復作用、漿液気
道分泌亢進及び気道炎
症抑制作用が認められ
ている。新しい評価方法
により、プラセボと二重
盲検比較試験を行い、
明らかな差をもって有用
性が示された。慢性呼吸
器疾患での評価で優れ
た成績が示された。効き
にくいといわれている「痰
が胸につかえている感
じ」に対して有効。他剤
にない慢性呼吸器疾患
の適応を取得した。(肺
気腫、非定型抗酸菌症、
びまん性汎細気管支炎)
7.7%(49/634例)
肝機能障害、黄疸
(類)皮膚粘膜眼症候群
(類)中毒性表皮壊死症
副作用発現率
重大な副作用
0.91%(100/11018)
皮膚粘膜眼症候群
中毒性表皮壊死症
肝機能障害
黄疸
主な副作用
食欲不振 0.25%
食欲不振 1.4%
下痢 0.17%
腹痛 0.14%
発疹 0.10%
悪心・嘔吐 1.3%
頭痛 0.9%
腹痛 0.8%
胸やけ 0.6%
下痢 0.6%
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富田薬品(株)医薬営業本部
223 去痰薬
MS用 2012/03
分類
その他
薬効
粘膜潤滑薬
商品名
メーカー名
剤型
錠
規格
15mg
カプセル
植物性製剤
ムコソルバン/ムコサール
セネガシロップ
帝人/日本ベーリンガー
メルク
液
(ムコソルバンのみ)
7.5mg
シロップ
(ムコソルバンのみ)
3.0mg
ドライシロップ(小児)
ドライシロップ
15mg
30mg
塩酸アンブロキソール
有効成分
セネガシロップ
1984年3月
1996年11月
1988年6月
1989年8月
2000年6月
2004年12月
急性気管支炎
効 気管支喘息
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
慢性気管支炎
気管支拡張症
○
○
○
○
○
○
○
○
発売年月日
シロップ
1965年8月
○
上気道炎(咽頭炎、喉頭炎)
○
○
○
○
塵肺症
・ 手術後の喀痰喀出困難
○
○
○
○
○
○
○
○
慢性副鼻腔炎の排膿
○
○
○
能 肺結核
○
滲出性中耳炎の排液
効 感冒
肺気腫
○
非定型抗酸菌症
びまん性汎細気管支炎
果 肺化膿症
肺炎
嚢胞性繊維症
術後肺合併症
気管支造影、気管支鏡検査、
肺癌細胞診、気管切開術
気管支造影後の造影剤の排
出の促進
用法
1錠×3回/day
最
終
全
般
改
善
度
総症例数
気管支喘息
慢性気管支炎
気管支拡張症
肺結核
塵肺症
肺気腫
非定型抗酸菌症
びまん性汎細気管支炎
急性気管支炎
手術後の喀痰喀出困難
慢性副鼻腔炎の排膿
上気道炎(咽頭炎、喉頭炎)
滲出性中耳炎
1Cap×1回/day
0.3mL/kg・分3/day
953
51.5%(51/99)
54.2%(147/271)
43.7%(38/87)
43.2%(32/74)
54.1%(59/109)
421
64.6%(42/65)
66.7%(84/126)
64.5%(20/31)
66.7%(40/60)
51.1%(24/47)
824
51.5%(51/99)
54.2%(147/271)
43.7%(38/87)
43.2%(32/74)
54.1%(59/109)
211
58.2%((45/70)
75.3%(55/73)
41.4%(46/111)
45.7%(59/129)
(39/50)
61.9%(26/42)
75.3%(55/73)
41.4%(46/111)
45.7%(59/129)
64.3%(45/70)
苦い
イチゴ味
味
備考
2mL×3回/day
0.06g/kg・分3/day
ヨーグルト味
1.5g・分3
10~35mL・分3/Day
ゆず
本剤は、気道壁を潤滑 塩酸アンブロキソールは、気道粘膜表面を潤滑にし、気道粘膜分泌促進作用、線毛運動促進作用、肺表面活性物
にして痰の喀出を促す 質分泌促進作用により、喀痰喀出を促進する。そのほかアンブロキソールは肺胞蛋白症の治療に用いられる。液剤
薬剤であり、従来の去 は高齢者や術後患者を対象とし、投与量の微調整を可能とした。慢性気管支炎、気管支拡張症、肺結核などの慢性
痰薬である気道粘液溶 呼吸器疾患の喀痰喀出困難を訴える患者に塩酸アンブロキソール錠90例とメシステイン塩酸塩錠86例の2群間二重
解剤等と作用機序が大 盲検比較試験を行った。全般改善度は中等度改善以上塩酸アンブロキソール群63.5%、対照群51.4%、副作用は塩酸
きく異なる。サーファクタ アンブロキソール群で胃部不快感2例、発疹1例、胃痛で投与中止1例、対照群は胃部不快感、そう痒感、食欲不振
ント(肺表面活性物質) が各1例みられた 219症例を対象にメシステインを対照薬として二重盲検群間比較法により検討を行った。塩酸アン
及び気道液の分泌を促 ブロキソールは300mg/日、メシステイン45mg/日で4週間投与した。全般的改善度は中等度改善以上で塩酸アンブ
進し、痰の気道粘膜に ロキソール群44.6%、対照群35.1%、有用度は有用以上で塩酸アンブロキソール群44.8%、照群87.2%であった。全般改
対する粘着性を減少さ 善度、概括安全度、有用度、自覚症状の改善度、他覚所見の改善度について両群間に有意差を認めなかった。副
せ、痰の喀出を容易に 作用の発現は塩酸アンブロキソール群で6例、対照群で3例認めたがいずれも軽症~中等症であった。
する。サーファクタント
の分泌促進により、線
毛の無い肺胞・細気管
支のクリアランスを亢進
する。繊毛運動を亢進
する。
甘い
咽頭などの粘膜刺激により
舌咽神経を介して反射的に
気道分泌を増加し、分泌さ
れた粘液の排出機能をも亢
進し、去痰作用を現すものと
推定されるが、これはサポ
ニンによるものである。44歳
男性、乾燥症候群疑診例。
ビソルボン、プロヘパール、
グリチロンの経口、パロチン
など用いたが著変はみられ
なかった。セネガシロップ、
ぶくりょう飲合半夏厚朴湯を
使用したところ、自覚的に改
善傾向を示した。3カ月後の
再検ではSchirmer試験、右
眼6mm、左眼5mm、gun試験
25mlと改善した。(シェーグ
レン症候群に対する和漢薬
の提唱)
副作用発現率
重大な副作用
0.6%(153/26829)
1.3%(60/4713)
2.3%(8/347)
アナフィラキシー様症状 アナフィラキシー様症状
0.5%(8/1654)
主な副作用
胃部不快感
胃不快感 0.2%
嘔気 2.3%
下痢(0.12%)
大量投与で
悪心・嘔吐
嘔気 0.2%
嘔吐 0.6%
腹痛 0.6%
嘔吐(0.06%)
腹痛(0.06%)
GOT上昇(0.06%)
嘔気、嘔吐、
下痢、食欲不振
GPT上昇(0.06%)
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富田薬品(株)医薬営業本部
223 去痰薬
分類
MS用 2012/03
アンモニウム製剤
薬効
商品名
アンモニア・
ウイキョウ精
メーカー名
メルク
剤型
酒精剤
規格
有効成分
アンモニウム製剤
発売年月日
上気道炎(咽頭炎、喉頭炎)
○
急性気管支炎
効 気管支喘息
○
慢性気管支炎
気管支拡張症
○
能 肺結核
塵肺症
・ 手術後の喀痰喀出困難
慢性副鼻腔炎の排膿
滲出性中耳炎の排液
効 感冒
肺気腫
○
非定型抗酸菌症
びまん性汎細気管支炎
果 肺化膿症
肺炎
嚢胞性繊維症
術後肺合併症
気管支造影、気管支鏡検査、
肺癌細胞診、気管切開術
気管支造影後の造影剤の排
出の促進
用法
2mL・数回/day
最
終
全
般
改
善
度
総症例数
気管支喘息
慢性気管支炎
気管支拡張症
肺結核
塵肺症
肺気腫
非定型抗酸菌症
びまん性汎細気管支炎
急性気管支炎
手術後の喀痰喀出困難
慢性副鼻腔炎の排膿
上気道炎(咽頭炎、喉頭炎)
滲出性中耳炎
味
わずかに甘く、舌をさ
すようである
備考
副作用発現率
重大な副作用
主な副作用
長期・大量投与で
腎障害
4/4
富田薬品(株)医薬営業本部