Jesu dulcis memoriaの逐語訳 Sicut cervus desiderat (鹿が望むように ) 聖路加国際病院礼拝堂聖歌隊 川津泰人 平成17年7月 1581年作曲:Giovanni Pierluigi Da Palestrina作詞:詩編第42編。 本解説書は、Sicut cervus desideratを一緒に歌う合唱仲間の為にまとめた物で、従来の意訳中心の解説からよりわかりやすく言葉を 中心とした逐語訳に重点を置いたものです。意訳は左の原文に会うように並び替えてあります。 従って、かなりの部分を辞書を参考に活用形の前の原語を表した。 間違いあればご指摘していただければ幸いです。ラテン語読み方 については、主なものとして、古典式、イタリア教会式、純イタリア式、ドイツ式があるがここでは、現在のイタリア語標準語である純イタ リア式を採用した. Tiの発音:①tiプラス母音の場合は、ツィtsの発音、 pontio",etiam,tertia,consubstantialem,resurrectionem,deprecationem,orationem,auditione,gratiasなどはツイと発音、 ②tiプラス 子音:tibi,timebit などはティと発音する. ドイツ式は注ごご参照 下記の参考資料(辞書類は主に白井図書館所蔵書を利用)も大いに役立ちましたまだまだ不十分な面もあり、今後とも改善しようと 思っておりますので、何かアドバイス頂ければ幸いです(メールアドレス[email protected]へ,ダウンロードの為のURは http://www.geocities.jp/pacificostluke/ ご参照)。 参考資料:ミサ曲、ラテン語・教会音楽ハンドブック(三ヶ尻正ショパン)、音楽大辞典第4巻(平凡社)、クラシック音楽事典(平凡社)、ラ ルース世界音楽作品事典(福武書店)、岩波きりスト教辞典、聖書百科全書(三省堂)、聖書思想事典(三省堂)、聖書人名事典(教文 館)、新約聖書人名事典(東洋書林)、羅和辞典(研究社)、羅和字典(南雲堂フェニックス)、和羅小事典(国際語学社)、新ラテン文法(東 洋出版) Thomas Luis de Victoria(1549-1611) Sicut のように 標準的意訳 cervus 鹿(注ご参照) desiderat, 欲するdesidero ita その様に、子の様に Deus. 神よ 口語訳ー詩編第42 泉の水をあえぎ求める鹿のように 我が魂は主をあえぎ慕う desiderat 欲するdesidero anima ad に対して、に mea 魂、 私の <参考情報> Giovanni Pierluigi Da Palestrina(1525/26Palestrinaローマの東-1594年Roma) fontes 泉 ad に対して、に aquarum, 水 te, 貴方(神) ミサとは Cervus鹿 油 聖別 旧約 イタリアの作曲家、本名はGiovanni Pierluigiで出身地にちなんでPalestrina(Daは出身の)と呼ばれている。12歳でローマの聖マリアマッ ジョーレ大聖堂の聖歌隊に加わり音楽活動に入った。1544年39歳ごろから故郷のパレストリーナの聖アガーピト大聖堂のオルガン奏者 兼聖歌隊歌唱指導者の職に就く。51年教皇ユリウス3世にまね枯れ、ローマ聖ピエトロ大聖堂(サンピエトロ寺院)のジュリア礼拝堂の 楽長となり本格的な音楽活動が始まった。55年に教皇パウルス4世は、教会内部に厳格な規律をしく為、パレストリーナを含む既婚者3 人を年金を与えて解雇。その後いくつかの教会、大聖堂の楽長を勤めつつ活発な作曲活動を続けた。71年に再び聖ピエトロ大聖堂 ジュリア礼拝堂楽長に復帰、その後没するまで23年間、放れることは無かった。 死ぬ前10年間は、おびただしい作品を創作し、多くの音楽家の敬愛を一身に集めたが、本人が熱望していた、教皇礼拝堂楽長の座 は、職務年限の規定に満たない為ついに実現できなかった。作品は現存するだけでも、ミサ曲105曲、モテット375曲、オッフェリトリウム 68曲、イムヌス80曲、マニフィカト35曲、宗教的マドリガル50曲、世俗的マドリガル90曲、など800曲以上の作品が知られている。 もともとは解散という意味ーIte,missa estここで会は終わるので解散 キリストと弟子たちの最後の晩餐を象徴的に再現するキリスト教会の最も重要な典礼、その基本は、キリストの体と血になぞらえパンと ぶどう酒を捧げ、神に感謝し、次いでパンを裂き、信者に分かち与えることからなる.楽曲としては、Offertoium(奉唱歌)、Sanctus、Agnus Dei、Communio(聖体拝領唱)が上記の項にそれぞれ対応する 泉を挟んで立つ2頭の鹿は生命の教えへの憧れ,洗礼のイメージ 蛇の天敵で悪を滅ぼすキリストの象徴、えびを食べた後にのどが渇くため水を求めるとされる。 穀物、ぶどう酒と並んで神の祝福の徴(しるし)と考えられ、これを欠くことは不忠実に対する神罰、これが豊かに恵まれることは救いを 意味する。聖なる油の注油は信仰者に聖霊の多種多様な恵みを伝える. 聖書では、神の祝福、聖別の象徴であり、祭司、王、預言者の努めを授ける際に油が注がれた. ある人や、物、場所や時を神に捧げること、又は捧げる者/物を、 他の者/物と区別すること..最も重要な聖別はキリストの定めた言葉 (聖別句)を唱えることによってパンとぶどう酒がキリストの体と血になるという出来事 イエスの死と復活に神と人間との関係の刷新と考えそれを新しい契約-新約,イエス以前の契約を旧約と呼ぶ、その中で特に重要なも Vetus testamentum 他に、ノア契約,アブラハム契約、ダビデ契約,などがある 購う(あがなう) 本来は経済活動に伴う法的義務、零落して自分の土地を売ったり、自分自身を身売りしなければならない時に、その親族がそれを買い 戻すこと、一般的には、罪を不問に付すこと、救うという意味になった ドイツ式ラテン c(e,iの前でツィ、pacemパーツェム)、sc(a,o,uの前でkse,Iの前でstsu--suscipe,ススツィペ),gn/gl(そのまま発音agnusアグヌス),gu+母音 語読み(主要な =qu+母音(gv--sanguineサングヴィネ,kvーーquiクヴィ),hはよむ,e(ドイツ式に発音meserereーーミゼレイレ,laudamus teーティー)な もの) ど他にもあるので詳しくは三ヶ尻著ミサ曲ラテン語教会音楽ハンドブック(ショパン)ご参照
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