Who am I

小学校外国語活動学習指導案
平成 20 年度長期研究員
1.単元名
「私はだれでしょう?
香西 麻理
Who am I?」
2.単元目標
・外国語や文化に関心を持ち、クイズ作りを通して自分の伝えたいことを工夫して表現したり、相手の伝え
たいことを理解したりする。
3.単元について
(1)目標について
本校の英語活動は今まで市の ALT の派遣に合わせて年間5回程度行われており、子ども同士が英語でコ
ミュニケーションをする機会はあまりない。23 年度から必修化される小学校の外国語活動の目標に「コミュ
ニケーション能力の素地を養う」とあるが、今回の活動で、高学年児童が自分で考えたり、友達と相談しな
がら活動に取り組んだりしながら、
繰り返し慣れ親しんだ表現を実際に使ってみようという意欲を育てたい。
(2)教材について
本単元は ALT との T・T ではなく、学級担任(授業者)が主導で授業を行うので、5時間扱いで児童が新
しい表現にゆっくり慣れ親しめるようにしたい。本時では SAT(スキット・アシスタント・ティーチャー)
として同学年の他の担任がスキットを手伝う設定にし、日本人の担任だけで授業を行う。
児童の活動では、動機づけのプレゼンテーションでなぜ外国語を学ぶのか考え、言葉を使わないで自分の
好きなものを伝える体験をしながら言葉の大切さに目を向けられるようにする。また、自分のめあてを考え
ることによって活動の目的を明確にし、英語の表現に慣れ親しんだ後には実際にその表現を使ってクイズを
作る。
クイズでは、隠している人物や動物の絵を少しずつ見せながら、I am~, I like~などの表現を使い相手にヒ
ントを出し、答える側は自分が想像した答えを Are you~?を使って答える。この活動で使うのは簡単な英語
の表現であるが、児童が相手に分かりやすく伝えるために工夫したり、相手の英語を注意して聞くという体
験は今後の英語活動にも役立つと考える。
(3)児童について
高学年の児童は英語活動で歌を歌ったりする活動には慣れていないように見られたが、1学期に実施した
アンケートで、英語活動でやってみたいこととして「チャンツ」や「チームで協力して発表する」などの回
答が多かった。一人ではまだ自信がないが、みんなで協力して活動に取り組むのはやってみたい、という傾
向が見られる。
そこで、本単元では個人の役割を決めながらチームでクイズを作り、相手に問題を出す活動を設定した。
この活動をきっかけに児童が自分の持っている力を生かし、英語を使ってみたくなるような授業を考えてい
きたい。
-1-
4.指導計画(5 時間扱い)
(1)単元の指導計画
時
活動内容
目
標
オリエンテーション
1
Let’s enjoy English!
外国語や文化に触れ、外国語活動に進んで参加する。
私はだれでしょう? Who am I ? ①
2
クイズに必要な表現を知ろう
私はだれでしょう? Who am I ? ②
3
ALT の先生とクイズをやってみよう
クイズ作りに必要な表現を知る。
役割分担で会話を練習し、ALT とコミュニケーション
を図る。
私はだれでしょう? Who am I ? ③
4
5
自分たちでクイズを作ろう
今までに慣れ親しんだ表現を使ってクイズを作る。
私はだれでしょう? Who am I ? ④
友達と知っている表現やジェスチャーなどを使ってク
チームでクイズを発表しよう(本時)
イズを出し合い、自分の伝えたいことを工夫して表現
したり、相手の伝えたいことを理解する。
(2)単元の評価規準
英語・コミュニケーションへの
関心・意欲・態度
コミュニケーションを図るための
言語や文化に対する
基礎的な理解の力や表現の力
関心・理解
・外国語や文化に興味を持ち、 ・相手の伝えたい事をうなずきな ・活動で用いられた表現を理解
ALT や友達と主体的にコミュ
がら聞くなどして、理解する。
ニケーションしようとする。
(理解)
している。
・慣れ親しんだ表現をクイズの
・クイズのヒントを今まで慣れ親
しんだ表現やジェスチャーなど
を使って作る。
(表現)
-2-
ヒント作りに使おうとして
いる。
(3)単元の評価計画
評価項目
時
活動内容
英語・コミュニケーショ
ンへの関心・意欲・態度
オリエンテーション
Let’s enjoy
English!
1
私はだれでしょう?①
2
クイズに必要な表現
を知ろう
コミュニケーションを
図るための基礎的な理
解の力や表現の力
言語や文化に対する
関心・理解
・外国語や文化に関心を ・言葉を使わないで相 ・なぜ外国語を学ぶ
持って、進んで外国語
手に自分の好きな物
のかを考え、自分
活動に取り組んでい
を工夫して伝えてい
のめあてを持って
る。
る。
いる。
・英語の表現やチャンツ ・絵カードを見ながら ・活動で用いられた
に関心を持ち、友達と
英語の表現を聞き、
表現に興味を持っ
のコミュニケーション
声に出している。
て、ゲームやチャ
を図ろうとしている。
ンツに取り組んで
いる。
・ALT の英語やジェスチ ・ALT や友達の話を聞 ・英語でのクイズの
私はだれでしょう?②
3 ALT の先生とクイズを
ャーから、クイズの答
き、伝えたいことを
楽しさを味わい、
えを想像し、表現しよ
理解している。
他の表現にも関心
うとしている。
・簡単な表現を使って、
やってみよう
を持っている。
自分の思いを表現し
ている。
私はだれでしょう?③
4
自分たちでクイズを作
ろう
・チームで考えを出し合 ・今まで慣れ親しんだ ・今までの活動で用
いながら、クイズのヒ
表現やジェスチャー
いられた表現をク
ントを工夫して作ろう
などを使って、クイ
イズのヒント作り
としている。
ズのヒントを作って
に使おうとしてい
いる。
る。
・友達とクイズを出し合 ・相手の伝えたいこと ・活動を通して自分
私はだれでしょう?④
5 チームでクイズを発表
い、英語によるコミュ
を目を合わせたり、
や友達のがんばっ
ニケーションを楽しん
うなずいたりしなが
た点をふり返って
でいる。
ら聞いている。
いる。
しよう
・ジェスチャーなどを ・外国の言語や文化
使って相手にクイズ
に関心を持ってい
のヒントを伝えてい
る。
る。
☆各時間の活動内容は「活動計画」ファイルを参照。
5.本時の展開
(1)本時の目標
友達と知っている表現やジェスチャーなどを使ってクイズを出し合い、自分の伝えたいことを工夫して表
現したり、相手の伝えたいことを理解する。
-3-
(2)本時の指導過程
学習活動
過程
指導内容
HRT
児童
SAT
評価観点
指導上の留意点
(方法)
導
あいさつ
児童とあいさつをする。
入
めあての確認
Hello, everyone. How are you?
表現の復習をする。
絵カードを見せな 児 童と一 緒に 発 ・ I am~ と
(単語・チャンツ)
がら、表現の復習 音する。
like~の区別がつ の関心・理解
をする。
くように例を出 (行動観察)
I 言語・文化へ
しながら復習す
る。
ゲームの内容を確認す ゲームのヒントの出し方や質問の仕方 ・絵や写真を少し
る。
のモデルを示す。
ずつ見せなが
(H) I am strong. Who am I?
ら、相手に想像
(S) Are you Anpan-man?
させる時間を大
(H) No!
切にするように
I like wrestling.
Who am I?
する。
(S) Are you Kyoko Hamaguchi?
(H) No! I am Kyoko’s father.
展
I? の 後には 言葉
Who am I?
開
・なるべく Who am
(S) Are you Animal Hamaguchi?
を返すようにす
(H) Yes! I am Animal Hamaguchi!
る。
チームで発表の練習を 3 人がそれぞれヒ 児 童の練 習の 様 ・ヒントを出すタ 英語・コミュ
する。
ントを一つずつ言 子を見てまわり、
イミングや相手 ニ ケ ー シ ョ
えているか確認す アドバイスする。
に伝わりやすい ンの関・意・
る。
声の大きさを意 態 ( 行 動 観
識させる。
察・発言)
クイズを出す側、答え 児童の発表をまわり、ヒントに対して ・わからない単語 コ ミ ュ ニ ケ
る側に分かれて、発表 答え方に迷っている児童がいたら、ど
は日本語でもよ ー シ ョ ン を
する。
いと助言する。
図るための
(回答者は各チームを る。
ex.
基礎的な理
自由にまわって答え
I like donguri.
解・表現
のように答えたらよいかアドバイスす
る。
)
(行動観察)
代表のチームのクイズ 児童のヒントから 児 童と一 緒に 考 ・児童がみんなの
の答えをみんなで考え 想像できることを える。
前で答える際、
る。
簡単な表現にな
英語で表現する。
ま
るようアドバイ
と
スしたり、励ま
め
す。
本 時 の ふ り 返 り を 行 自分や友達の頑張りを認められるよう ・チームでお互い 言語・文化へ
う。
(えいご帳)
にする。
に評価できるよ の関心・理解
うにする。
-4-
(ワークシート)
(資料3)活動計画
私はだれでしょう? Who am I?
題材名
目標
時間配当
第 1 時 外国語や文化に触れ、外国語活動に進んで参加する
第4時
第2時 クイズ作りに必要な表現を知る
第5時
第3時 役割分担で会話を練習し、ALT とコミュニケーションを図る。
5時間
今まで慣れ親しんだ表現を使ってクイズを作る。
友達と知っている表現やジェスチャーなどを使ってクイズを出し合い、
自分の伝えたいことを工夫して表現したり、相手の伝えたいことを
理解する。
評価規準
○英語・コミュニケーションへの関心・意欲・態度:外国語や文化に興味を持ち、ALT や友達と主体的にコミュニケーションしようとする。
○コミュニケーションを図るための基礎的な理解の力や表現の力:相手の伝えたいことをうなずきながら聞くなどして、理解する。
(理解)
クイズのヒントを今まで慣れ親しんだ表現やジェスチャーなどを使って作る。
(表現)
○言語や文化に対する関心・理解:活動で用いられた表現を理解している。
慣れ親しんだ表現をクイズのヒント作りに使おうとしている。
表現と主な語彙
I’m ∼. Are you∼?
I like ~.
Do you like~?
2時間目 10/7
3時間目 10/22
4時間目 10/29
5時間目 11/4(公開)
HRT
HRT
HRT+ALT
HRT+SAT
HRT+SAT
(オリエンテーション・説明はすべて
日本語)
内
容
1. あいさつ
1. あいさつ
1. あいさつ
1. あいさつ
2.ゲームの紹介
2. 前回の復習
2. 前回の復習
2. 前回の復習
3. 慣れ親しむ
クイズ作りに必要な語彙を
知る活動
I’m ~ . (年齢、様子など)
I like ~.( スポーツ・食べ物など)
Do you like ~?/ Yes, I do./
No, I don’t.
Are you ~ ? / Yes, I’m ~./No.
3. チャンツ
3. チャンツ
3. チャンツ
4. クイズのモデルを ALT と担任
で見せる
4. クイズでのヒントの出し方と
質問の仕方の確認
4. 「わたしはだれでしょう?」の
ルール確認
5. クイズを実際に行う
・クラスを2つに分けてお互いに
クイズを出し合う。
・スキットを担任と SAT が実際に
行う。
5. チームで練習をする
1. あいさつ
2. プレゼンテーション
動
Sorry. How do you say ~ in English?
1時間目 10/2
授業者
活
Pardon.
準備する物
PC、プロジェクター、好きな物な
どの絵カード、画用紙、のり、
はさみ、写真や絵の切り抜き、
ふり返りシート(えいご帳)
・世界で一番使われている言葉は何?
・なぜ、外国語を学ぶのかな?
・言葉を使わないで「自分の好きなも
の」を友達に伝えてみよう。
・人に伝える時に大切なことを考えよ
う。
・こんなふうに英語を学んでみよう。
4. チャンツ(絵カードを見ながら)
3.
「えいご帳」に自分が英語を
使ってやってみたいことを書く。
5. ゲーム
(ほめほめシャワー)
4.ふり返り
6. 修学旅行で使えるひとこと
Have a nice trip.
Enjoy your stay.
6. ゲーム
(マッチングゲーム )
・ Do you have~? を 使 い な が ら
同じ絵カードを持っている仲間
をさがす。
・そのチームで以後クイズ作りを
する。
7. ふり返り
7.ふり返り
5. グ ル ー プ ご と に ク イ ズ の 準
備・練習
・ヒントの内容は教師がまわってチ
ェック・支援する。
6. ふり返り
6. 2チームに分かれてそれぞれ
のクイズを質問やヒントを入れ
ながら行う
・出題チームと回答チームに
分かれる。途中で交代する。
・全員の前ではなく、コーナーを
作り、回答者はそれぞれへ移動
しながら答える。
7. いくつかのチームのクイズをみ
んなで考える
8.ふり返り
留意点
・初めての活動なので、間違えても恥ずかしい思いをしたり、消極的にならないよう配慮する。
・わからない単語は日本語でもよいことにする。
・なるべく安心して英語を使えるよう、少人数でのグループ活動にする。
・それぞれがクイズでヒントを出す役割を分担して、必ず英語で発信する機会を与えるようにする。