給食だより~給食週間特別版~ 学校給食のはじまり 昭和 20年代 昭和

平成 26 年 1 月
給食だより ~給食週間特別版~
胎内市立黒川中学校
1 月 20 日(月)から 24 日(金)を給食週間とし、特別献立を実施します。今年は、「知ろう!食べよう!むかしの給食」をテ
ーマに、各年代の献立を提供します。学校給食の献立の移り変わりを通して、学校給食の意義や歴史を知り、食べ物を大切に
する心をもってもらいたいと思います。
学校給食のはじまり
<明治22年頃の給食>
学校給食が始まったのは、明治 22 年(1889 年)山形県の鶴岡町(現在の鶴
岡市)の市立忠愛小学校だといわれています。貧しくて、お弁当を持ってこられ
ない子どものために、おにぎりと簡単なおかずを出したことが、日本の学校給食
の始まりとされています。子どもたちは、給食に大喜びだったそうです。この学
校があった大督寺には、学校給食発祥の地という石碑も立っています。
「おにぎり、焼き魚、漬けもの」
<昭和 7 年(1932 年)頃の給食>
食べ物がなかったこの時代、おにぎりと
少しのおかずだけでもごちそうでした。
「胚芽米、すいとん、香の物」
農山漁村では貧しさから弁当を持ってこられない子どもが増えていまし
た。そこで国は予算を出して、学校給食を広めようとしました。これは、農
村向けの献立例です。新潟県でもおかずだけの給食が始まりました。
昭和20年代
戦争で食べ物が少なくなり、昭和 19 年(1944 年)には給食が中止されました。戦争が終
わり、外国から送られてきたミルクや缶詰を使って、再び給食が始められたのは、昭和 21 年
12 月 24 日のことでした。これを記念して、1 か月遅れの 1 月 24 日を「学校給食記念日」
としています。この頃の小学 6 年生は、今の 4 年生くらいの体の大きさしかなく、いつもお
なかをすかせていたそうです。
<昭和 22 年頃の給食>
「マカロニと鮭缶のミルクスープ」
「ミルク、コンビーフと
戦後、外国からの援助を受けて給
野菜のスープ」
食が再開され、初めて東京の小学校
給食再開1年を祝っ
で出されたメニューです。県内でも
て出された献立です。ミ
昭和 22 年に、給食が再開しました。
ルクは、脱脂粉乳をお湯
で溶かしたものです。
昭和30年代
この頃の給食の献立は、大きいパンと脱脂粉乳のミルクにおかずという組み合わせでした。
おかずと言ってもサラダやあえ物だけだったり、パンに合うとは思えない煮物や煮豆、おでん
が登場したりしています。
<昭和 31 年の給食>
<昭和 37 年の給食>
「パン、ミルク、だいこんのふろふき」
手ぬぐいの上にアルミの食器を置いて食べてい
ました。当時の子どもは食べ慣れない洋風料理に
は抵抗があったので、なじみのある家庭料理を出
していました。
「パン、ミルク、くじらのたつたあげ、やさいの甘酢あえ」
値段が安かったくじら肉は、今食べている豚肉や鶏肉のようによく使われていました。
昭和40年代
パンの種類も増えて、ソフトめんなどのめん料理も多くなってきます。昭和 44 年には、
ミルクが脱脂粉乳から牛乳に切り替えられました。献立では、たまごやとり肉が多く使われ
るようになり、くじら肉が減っていきます。
<昭和 40 年の給食>
<昭和44年の給食>
<昭和 47 年の給食>
「ソフトめんミートソース、
「食パン、牛乳、ハム入りいりたまご、
「ピーナッツ揚げパン、牛乳、
ミルク、フライポテト、もも
インディアンサラダ、キャラメルバター」
中華スープ、ヨーグルトサラダ」
缶」
昭和50年代
<昭和 51 年の給食>
学校給食にごはんが取り入れられたのは、昭和 51 年でした。ごはんが学校給食に登場
するようになった理由は二つあります。一つは日本の米が余ったためです。学校給食でご
はんが出るようになれば大量の米が消費されるので、まず「学校給食で子どもたちにごは
んを食べさせよう」と声があがりました。もう一つの理由は、ごはんを主食にするといろ
いろなおかずを組み合わせた栄養バランスのよい献立ができ、はしの使い方など日本食の
正しい食べ方を身に付けることができるからです。ごはん給食が始まって、郷土料理や行
事食が給食の献立に取り入れられるようになりました。
「カレーライス、牛乳、塩もみ、ゆでたまご」
給食で人気のカレーライスは、ごはん給食が始まってからの登場になります。
食器もアルミから樹脂製のカラフルな食器に変わっていきます。
現在の給食
食育基本法が施行され、学校給食は食育の役割を担うこととなりました。現在の給食メ
ニューには、和風、洋風、中華風とさまざまな料理が取り入れられています。昔の給食と
いえば、足りない栄養を満たすことが大きな役割でしたが、現在の給食では、いろいろな
食べ物や料理の味を知ったり、味わったりできるように献立が考えられています。また、
地場産物を多く活用して地域を活性化させ、みなさんに地域のよさを知ってもらうことも
大切な役割の一つです。皆さんの成長に欠かせない栄養満点の給食です。友達や先生と楽
しく食べて、元気な体をつくっていきましょう。
【地場産献立】
「古代米ごはん、胎内ジャージーヨーグルト、胎内黒豚のくるみあえ、おひたし、
小煮物」
【食育の日献立
山口県】
「わかめむすび、牛乳、小いわしの天ぷら、はなっこりーおひたし、大平、
ゆずゼリー」