Zakkaya Weekly No

Zakkaya Weekly No.968
Ryo Onishi
雑貨屋のひとりごと
デフレが永く続き、価格破壊を仕掛けた飲食チェー
ン店がビジネスを拡大し勝ち組となりましたが、自
らが価格競争に巻き込まれ、今はもう傾きかけてい
ます。過度な価格競争は働いている人を犠牲(低い
給与、きつい労働条件など)にしていたからで、そ
れから逃げ出す人が多くなるとあっという間に人手
不足になり、休店、閉店に追い込まれてしまいまし
た。傾いた会社と生き残って成長を続ける企業の違
いは、働く人を大事にしたかどうかで決まるのでは
ないかと思います。 ≪R.O.≫
解散・総選挙
日本の衆議院が解散されました。正直のところ私には
今回の解散は唐突の感が否めません。安倍首相はアベ
ノミクス継続の是非を争点とし、直近のGDP(国内総生
産)の伸び率が2期連続のマイナスとなったことなどを受
け、来年10月に予定されている消費税率の 10%への引
き上げを1年半先送りする判断などについて国民に信を
問いたいとしています。
ただ、法律で決まっている消費税率 10%への引き上げに
は付帯条項(18 条)があり、延期も可能であったはずで
す。また、与野党の大勢が「先送り」を主張しているので
すから、ここで本当に国民に信を問う必要があるのかは
なはだ疑問に感じます。
11/30/2014
のでしょうか。
また、政府、国会はこれまで国民に約束した「身を切る改
革」をどれほど達成したのでしょうか。
とはいえ、解散は断行され、12 月 14 日の総選挙が決定
しました。選挙自体は有権者が政治に対する意思表示
する唯一のチャンスです。各党、候補は政策を明示し、
政局のための選挙にならないようにして欲しいと切望して
やみません。
政治の責任は最終的に有権者である私たちひとりひとり
に帰するものです。海外に住み、在外投票権を持つ私
たちも日本の国政について責任に一端を担っています。
私たちも今回の日本の政治に関心を持って投票権を行
使し、明日の日本と世界のために貴重な一票を投じ、意
思表示をすることにしようと思っています。
河合 将介([email protected])
川柳 & コント (東京・成近)
( 川 柳 )
平均寿命感慨もなくひょいと越え
賞罰は無しにも妻と子と孫と
政治にはある種の駆け引きがあり、野党の中には政策
の不一致、党内不和などが目立って、立候補者の調整
すらままならぬ政党も存在しているようなので、政権与党
としては自分たちに有利なうちに(少なくとも不利な材料
が増えないうちに)解散・総選挙を断行しようということな
のかもしれません。ただ、安倍内閣にも閣僚の不祥事に
伴う辞任や、国民生活向上の遅れなどにともなう内閣支
持率の低下がこのところ目立っており、気になるところで
す。
安倍首相は就任以来、歴代内閣最多といわれる外交
日程を精力的にこなし、日本の経済、安全保障上の存
在感を高めているとについて私は高い評価をする立場
ですが、
これから年の瀬に向い、緊急課題が山積している今この
ときに、なぜに政治の空白を生じさせ、そのうえ、600 億
円とも 700 億円ともいわれる選挙費用を国民の税金から
使おうとするのでしょう。はたして国家国民のためになる
自画像に妻が小さな丸をくれ
自分史という笑えないコント集
明日がある明後日もある八十路坂
( ニュースやぶにらみ )
「全米で抗議デモ」
オバマも大変だな -習近平
「候補者難」
出したい人より出てくれる人 -民主党
1
「新党断念」
みんなにそっぽを向かれた -渡辺喜美
龍翁余話
今週はお休みです。
茶子のスパイス研究
伝統食
“伝統食とは命の繋がり”というタイトルの講演会が先週
土曜日、池袋の帝京平成大学のキャンパス内にある沖
永記念館
ホールで
開かれた。
私にとって
は今度で
2回目の
講演会参
加になる。
先月、茨
城県の料
理教室の
方から案
内が届い
たので参
加させて
いただくこ
とにした。
一昨年だったか、この雑貨屋でも行われたこの講演会
は東城百合子さんの料理教室同窓会のメンバーの有志
の方々が自費でパンフレットを作り開場を借り自らの意
思と情熱によって毎年続けられているのだ。駅から大通
を曲がる角には今年もボランティアの人たちが立って開
場への道案内をしていた。
東城百合子さんが41年前に一人で書きはじめた月刊
雑誌“あなたと健康”も今回で500号になるそうだ。その
貴重な雑誌も入場時に無料で配布されていた。その心
使いがとても有難く頭が下がる思いだった。ホールの真
ん中あたりに座ってぐるりと後ろを振り返ってみたらほぼ
開演前には座席が満席になっていた。
この講演の第1部は 五来純氏が“和食の大切さ”につ
いて話され第2部は” 小野善一郎氏が“日本を元気に
する古事記のこころ“というテーマで話された。そして第
3部は東城百合子さんの”伝統食とはいのちのつながり
“というテーマでお話しされた。大正14年生まれの東城
百合子さんは相変わらず背筋をピンと伸ばし矍鑠となさ
っていて小柄ながら力強い存在感があった。代々伝わ
ってきた和食文化を次の世代に残さねばという強い使
命感が彼女の話からヒシヒシと伝わってくる講演会だっ
た。
其々の方の講演も頂いた雑誌の中にもたくさん心に残
るメッセージがあったが特に印象に残った事は“日本の
歴史は食からはじまるー食を忘れるといのちをわすれる
誇り高く生きた我々祖先は”天“を敬い”地“に感謝して、
いのちある食を大切にし、日々手作りした料理を頂いて
きました。と、、、そして歴史学者のトインビーの言葉を引
用し“歴史を失った民俗は例外なく亡んでいる“と。
数日前
に日本の
伝統文
化の一
つとして
昨年の
和食に
続いて和
紙もユネ
スコ無形
文化財と
して選ばれた。日本人にとって日本の伝統文化を誇れ
る嬉しいニュースだ。
和食回帰という言葉を聞くようになって、この数年、考え
てみると、あたり前に食べてきた日本食やその和食に使
われる和食器や日本文化の良さを熱心に褒めてくれた
のも外国の友人だった。近すぎて私達は、そういったも
のが見えなくなっているのかもしれない。
茶子 スパイス研究家
Jazz を楽しむ-今週のアルバム
今週はこれぞジャズの中のジャズというアルバムを
紹介します。
1958 年に発表された Cannonball Adderley の
Somethin' Else です。
Autumn Leaves(枯葉)は 1945 年にユダヤ人 Joseph
Kosma(1946 年フランスに帰化)によって作曲され
後に Jacques
Prevert が詞を
付けた、シャン
ソンの代表的な
ナンバーですが、
1950 年代後半
にジャズの分野
でスタンダード
曲として多くの
有名なジャズメ
ンによって取り
上げられていま
す。Xアプリのデータベースで Autumn Leaves で検
索したら なんと 49 枚のアルバムが出てきました。
このアルバムの枯葉は 11 分あります。Hank Jones
2
のピアノで始まり、50 秒後にマイルスデイビスのト
ランペットが登場し、そしてキャノンボールのサッ
クスが登場するという展開が続きます。全曲、豪華
なメンバーで繰り広げられ、聴きごたえがあります。
ジャズ好きにはたまらないアルバムだと思います。
"Somethin'
Else"Cannonball Adderley
01-Autumn Leaves 11:01
02-Love For Sale 7:06
03-Somethin' Else 8:15
04-One For Daddy-O 8:26
05-Dancing In The Dark 4:07
演奏メンバー
Cannonball Adderley (A.Sax Leader)
Miles Davis (Trumpet)
Hank Jones (Piano)
Sam Jones (Base)
Art Blakey (Drum)
ジャズアルバム紹介リスト
http://www.zakkayanews.com/jazzlist.htm
<R.O.>
編集後記
小惑星探査機「はやぶさ2」が明日、打ち上げられ
ます。2010年「いとかわ」から奇跡的に帰還した「は
やぶさ」は私たちに感動を与えてくれました。「はや
ぶさ2」の打ち上げの成功と、未知の星での新しい
発見に期待したいと思います。
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http://www.zakkayanews.com/zwback.htm
Zakkaya Weekly No.968
雑貨屋 店主 大西良衛
[email protected]
雑貨屋ホームページ
http://www.zakkayanews.com/index.htm
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