感H印書L【,,..月1回(1。発行)(墓守孟芸長湯誌昌) 第460号 〓〓国 う。斎藤登 ︵仮名・紳士服店︶ はこう打ち明ける。 ﹁その分、身銭を切って税金を 負担することになる﹂。 税の計算では、売上の一〇五 分の五は消費税の預かり分とな る。七万円の紳士服を五万円に バーゲンして消費税は貰わなく ても、五万円の一〇五分の五の 二千三百八十円は、貰ったこと にされてしまう。それだけ店の 損となり資金繰りが苦しくなり 納税が滞ってしまう。 口 中小企業では消費税を相手 から貰えなくて、売り手がかぶ るケースも少なくない。消費税 課税が始まり、戦後はアメリカ の滞納が増えているのはこの辺 から導入された所得申出口制度が の事情もある。 すっかり根付いている。 税の構造を見直すとき、消費 ロ ヨーロッパで消費税が進ん 税のあり方をもう一度考える必 だのはフランス革命の﹁自由・ 要がある。 平等・博愛﹂の思想の影響が大 も と も と 消 費 税 の 創 設 を 盛 り きい。なによりも白口由を尊ぶ。 込んだ八八年の税制改革法では、 所得税は自分のふところを役人 ﹁国民福祉の充実などに必要な﹂ に見透かされるので嫌われ、消 費税の方がなじみやすかった。 歳入の確保のためと考えられて いた。 小売店の考え方も、客にあっ た専門店を奨めるという姿勢が それがいつの間にか財源不足 の穴埋めとなり、﹁直間比率﹂ 強く、日本のようにべニペこし ない。客の方も店側の立場を尊 をヨーロッパ並みにして、将来 は税盤Tも二桁まで上げることが、 重する。木曜日も土曜日も休み、 午後の開店は二時以降といった 店も多いが、それが普通となっ ていて、買い物の時に客が消費 税を払うのは、当たり前の習慣 その7 となって定着している。 ロ しかし﹁消費税の母国﹂と いわれるフランスでも、標準税 率は二〇・六%だが、食料品や 書籍は五・五%、新聞や医薬品 は二・一%の軽減税率をひいて いる。 イギリスは標準税率一七・五% だが、家庭用燃料や電力は五% の軽減税率にし、食料品や新聞・ 書籍などにはゼロ税率を採用し ている。 すべてに五%をかける日本の 消費税制も再考すべきではない か。 −つづくー 当然の流れのようになってしまっ た。 その間、細川内閣がにわか造 りの﹁国民福祉税構想﹂を提示 して総攻撃をうけ、福祉目的税 の影が薄くなってしまった、と いういきさつもある。 口 税金にはそれぞれのお国柄 や民族性がある。それを無視し て、いちがいに国際化の枠をは めることに無理がある。 日本の所得税の歴史は長い。 明治のはじめには、土地にかけ る地租や酒税が主流を占めてい たが、産業の発達に伴って所得 バブル崩壊の処方箋 てしまう。 ■住宅や自動車な どの費而要が伸びない原因の一つ に、消費税があることは確かだ。 ﹁この消費税の分だけまからん かね﹂、客の五人に一人はそう 言う。不景気と郊外大型店の影 響で売れない日が続き、つい ﹁わかりました﹂と言ってしま 川中経営所長 川 中 清 司 経営の散歩道 平成十年になって橋本内閣は 四兆円の所得減税をうちだした。 しかし景気の先行き不安から減 税分は消費支出には回らない。 総務庁の発表では四月の個人 消費は二・一%減り、連続六ケ 月の連続減少となった。 スーパーでも主婦がまとめ買 いをひかえ、パックの野せ采より バラ売りに足をむけるなど、少 量購入で生活防衛している。 □ 減税してもゆくゆくは消費 税率の引き上げや、年金・医療 費の負担の増加にはねかえる。 国民はそう感じている。 もっとわかりやすく財政のス リム化や、公共投資のH見直しな どで財政赤字を減らし、増税し ない見通しを示さない限り国民 の不安は解けない。不信感を取 り除かなければ、安心して消費 に金を回せない。 ロ 消費税が始まってから一〇 年。そろそろ国民の間に定着し たようにみえる。しかし現場で みる限りはそうではない。金か さの張るものになると、五%の 税の上のせは大きい。﹁やっぱ りやめとこう﹂と買い物を控え
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