1−13 日本の工業(1) シリーズ①−13 ■基本トレーニング 確認■ 13 日本の工業(1) 1 工業の分け方 〔1〕 生産の方法による分け方 しゅ (1) 手やかんたんな道具で製品を作る(1 手 ) 工業。日本では明治時代のはじめまではこの生産 方法であった。 かくめい (2) (2 18)世紀後半に(3 量生産するしくみ。 (5 近代 〔2〕 イギリス)で始まった(4 )と(6 分業 産業革命 )により、機械と動力で大 )作業により大量生産している。これを、 (7 流れ )工業という。 製品の種類や特色による分け方 鉄鋼業 きんぞく (16 金属 )工業 アルミニウム工業 どう なまり 銅、 鉛 、金、銀 じゅう (10 など ぞうせん 重 )工業 自動車、造船、工作機械、 ゆそうよう き き 輸送用機械、事務用機器 じゅうかがく (8 重化学 )工業 (17 機械 )工業 電気器具、電子機械、 せいみつ 精密機械工業 など ごうせい (11 化学 )工業 (12 よう )業 …セメント・陶磁器・ガラス・ニューセラミックス (13 製紙・パルプ …化学肥料、化学薬品、合成せんい、プラスチック、など とう じ )工業 …紙やパルプを作る。 けい (9 軽 き じょうぞう (18 )工業 醸造 せいふん (14 食料品 )工業 ) 業 …ビール・酒・しょう油 せいとう 製粉業、製糖業 乳製品工業、かんづめ工業 めん し めんおりもの 綿糸・綿織物 けいと 天然せんい きいと (15 けおりもの 毛糸・毛織物 せんい )工業 きぬおりもの 生糸・絹織物 さいせい 再生せんい(レーヨン、アセテート) ごうせい 化学せんい 合成せんい(ナイロン・テトロン・アクリル) む き しつ 無気質せんい(ガラスせんい・炭素せんい) 2 いろいろな工業 [1] 金属工業 てっこう (1) (19 鉄鋼 てっこうせき せんてつ てっこう )業…鉄鉱石から銑鉄をつくって、さらに鉄鋼を作る。 ① 鉄鋼業はすべての産業の土台となるので(20 「産業の米」 ② 生産量は1996年に中国にぬかれ世界第(21 2 )とよばれている。 )位。 てっこうせき ③ 原料の(22 )はほぼ100%、製鉄用の(23 鉄鉱石 石炭 )は100%輸 入している。 つ ④ 日本の輸出高の中で機械類・自動車・精密機械に次いで第5位の輸出品。輸出量は、世界第1位。 ⑤ 製鉄所の多くは太平洋側の沿岸にある。原料の輸入、製品の輸出に便利な臨海部に集中している。 えんがん Copyright(C)SuguruCorporation りんかい ぶ - 1 - 1−13 日本の工業(1) (2) 非鉄金属工業 ① アルミニウム工業 原料の(24 ボーキサイト ために「(25 ② )からアルミニウムを作る工業で多くの電力をつかう ) 」 電気のかんづめ と言われている。 その他 なまり あえん ごうきん わ めぐ 金・銀・ 鉛 ・亜鉛・すずなどから金属や合金などをつくるが我が国はこれらの資源に恵まれていない ため海外からほとんど輸入している。 [2] 機械工業 (1) 自動車工業 ① 世界第二位の生産台数と世界第一位の輸出台数。 ② 愛知県の(26 とよた おおた )市・群馬県の(27 豊田 ふちゅう )市・神奈川県の横須賀市・ 太田 ぶん ぷ 広島県府中町など太平洋側や内陸部に多く分布している。 まさつ アメリカやヨ−ロッパなどとの(28 ③ 貿易摩擦 )が起こったためにこれらの国に対して かいしょう 輸出の自主規制を行った。さらに、 (29 )を行うなど(28)の解消につとめている。 現地生産 ぞうせん (2) 造船業 かんこく ぬ ① 世界一の造船国だったが、石油危機(オイルショック)以後ふるわず、韓国に抜かされた。 ② 九州の(30 くれ よこ す (32 (3) )、(31 長崎 さかいで 呉 たまの せとないかい )・坂出・玉野などの瀬戸内海沿岸や か わんえんがん )( ・ 33 横須賀 横浜 )などの東京湾沿岸が中心。 家庭用電気機器 げきか 日本の家庭用電気機器は、世界でも高い水準にあるが、競争が激化しているため東南アジア諸国での たいこう (34 (4) 現地生産 )で価格の低下に対抗している。 電子工業 アイシー IC(集積回路)やそれを利用したコンピュータなどの生産。 (5) 産業用ロボット ようせつ と そう 生産と使用台数は、世界第1位である。自動車工場では、溶接・塗装など危険な作業は、産業用ロボ ットを使うことが多い。 せいみつ (6) 精密機械工業 精密機械とは時計・カメラなどのことで、(35 す の(37 [3] わ 諏訪 )や(36 東京都 長野 )県 おかや ・38 岡谷 ) 、埼玉県、神奈川県で生産されている。 化学工業 ひ 石炭・(39 い、 (41 )・塩などを原料として化学肥料や、(40 石油 プラスチック )せん 合成 ) ・薬品などをつくる工業。第二次世界大戦後もっとも発展した工 業である。 (1) 石油化学工業 せいせい ① きょうきゅう 石油化学工場が石油精製工場とパイプで結ばれて、(42 をうけて製品を作っているしくみを石油化学(43 けいきあっか ② (2) かんこく ナフサ )やガスなどの原料の供給 コンビナート )という。 きび じょうきょう 1990年代にはいると国内の景気悪化と、韓国製品の東南アジア進出とから厳しい状況となっている。 化学肥料工業 Copyright(C)SuguruCorporation - 2 - 1−13 日本の工業(1) そ ・三大肥料といわれている(44 (3) さん )( ・ 45 ちっ素 )( ・ 46 リン酸 カリ )が中心。 石炭化学工業 み い け たんでん おお む た ・三池炭田のあった福岡県の大牟田では現在も化学工業が行われている。 [4] せんい工業 国が工業化をはかるときはまず、せんい工業に進出する。韓国・台湾・中国の製品のように安い価格で作 れないことと、日本の重工業への転化でその割合は少なくなっている。 (1) 天然せんい めんし ① 綿糸・綿織物 … 年々生産量が減っている。原料の綿は(47 100 )%輸入している。 け ② 毛糸・毛織物 … 年々生産量が減っている。原料の羊毛はオ−ストラリア・台湾・ニュ−ジ−ランド などから(48 きいと ③ (2) 100 )%輸入している。 きぬ 生糸・絹織物 … 日本が戦前世界一位の輸出高だった生糸は、国内消費量の半分を輸入している。 化学せんい さいせい ① 再生せんい 木材やパルプなどからつくるレ−ヨンやアセテ−トがあるがその生産高は年々減っている。 ごうせい ② 合成せんい ナイロン・ビニロン・アクリル・ポリエステルなど石油や天然ガスからつくる合成せんいは全せんい の半分をしめる。 む ③ [5] き しつ たんそ 無気質せんい ガラスせんい・炭素せんいなどがある。 食料品工業 しょうゆ ① せいふん ② [6] じょうぞうぎょう ビ−ル・酒・醤油などをつくるのを(49 その他 (50 醸造業 )という。 せいとう 製粉工業・製糖工業・乳製品工業・かんづめ工業など。 よう業 ) とう じ き (50)は、土や石を焼いたり、とかしたりして製品をつくる工業でセメント工業・ガラス工業・陶磁器工 業など。 (51 [7] ファインセラミックス )をつくる工業もこの分野にはいる。 製紙・パルプ工業 ・紙の生産で世界第2位、パルプの生産で世界第4位だが原料の(52 チップ )やパルプはほとんどを輸 たよ 入に頼っている。 3 伝統工業 しっき [1] と う じ き 日本には伝統の技術を生かした工業が今も先進工業と同時に成り立っている。漆器、陶磁器、和紙、 おりもの 織物、木工品、竹工品人形 [2] 問題点 (1) (53 など。 こうけいしゃ 後継者(あとつぎ) うるし )が不足している。 たよ (2) 生糸や漆などの原材料を輸入に頼らなければならない。 (3) 消費者が関心を持たなくなって需要が伸び悩んでいる。 じゅよう Copyright(C)SuguruCorporation の なや - 3 - 1−13 日本の工業(1) [3] 伝統工業を守るため (1) 伝統技術をまもるために国は[伝統的工芸品産業の振興に関する法律]を定めた。 しんこう この法律で192品目が伝統的工芸品に指定されて国や都道府県の補助を受け、 でんとうしょうし (54 伝統証紙 (2) 伝統工芸品の指定は )の使用をゆるされている。 ① 工芸品であること ② 日常生活に使われるもの ③ 手工業でつくられるもの ④ 技術と原材料は100年以上前から受け継がれたものであること ⑤ 一定の地域で、ある程度の数の人々が、生産に携わっていることなど [4] おもな伝統工業 もりおか なんぶ *岩手県盛岡市…(55 なるこ ) 南部鉄器 てんどう *宮城県鳴子町…(56 こま *山形県天童市…(57 しょうぎの駒 ) *石川県輪島市…(58 にしじんおり *京都府京都市…(59 く る 西陣織 こけし わじま 輪島塗 きよみず )( ・ 60 清水焼 ) め *福岡県久留米市…(61 かすり ) はかたおり *福岡県福岡市…(62 Copyright(C)SuguruCorporation 博多織 )( ・ 63 - 4 - 博多人形 ) ぬり ) ) 1−13 日本の工業(1) シリーズ①−13 ■基本トレーニング 確認■ 13 日本の工業(1) 1 工業の分け方 〔1〕 生産の方法による分け方 (1) 手やかんたんな道具で製品を作る(1 ) 工業。日本では明治時代のはじめまではこの生産 方法であった。 (2) (2 )世紀後半に(3 )で始まった(4 量生産するしくみ。 (5 )と(6 )により、機械と動力で大 )作業により大量生産している。これを、 (7 )工業という。 〔2〕 製品の種類や特色による分け方 鉄鋼業 (16 )工業 アルミニウム工業 どう なまり 銅、 鉛 、金、銀 など ぞうせん (10 )工業 自動車、造船、工作機械、 ゆそうよう き き 輸送用機械、事務用機器 (8 (17 )工業 )工業 電気器具、電子機械、 せいみつ 精密機械工業 など ごうせい (11 )工業 (12 )業 …セメント・陶磁器・ガラス・ニューセラミックス …化学肥料、化学薬品、合成せんい、プラスチック、など とう じ (13 (9 き )工業 …紙やパルプを作る。 (18 )工業 )業 せいふん (14 )工業 …ビール・酒・しょう油 せいとう 製粉業、製糖業 乳製品工業、かんづめ工業 めん し めんおりもの 綿糸・綿織物 けいと 天然せんい きいと (15 けおりもの 毛糸・毛織物 )工業 きぬおりもの 生糸・絹織物 さいせい 再生せんい(レーヨン、アセテート) ごうせい 化学せんい 合成せんい(ナイロン・テトロン・アクリル) む き しつ 無気質せんい(ガラスせんい・炭素せんい) 2 いろいろな工業 [1] 金属工業 てっこうせき (1) (19 せんてつ てっこう )業…鉄鉱石から銑鉄をつくって、さらに鉄鋼を作る。 ① 鉄鋼業はすべての産業の土台となるので(20 ② 生産量は1996年に中国にぬかれ世界第(21 ③ 原料の(22 )とよばれている。 )位。 )はほぼ100%、製鉄用の(23 )は100%輸 入している。 つ ④ 日本の輸出高の中で機械類・自動車・精密機械に次いで第5位の輸出品。輸出量は、世界第1位。 ⑤ 製鉄所の多くは太平洋側の沿岸にある。原料の輸入、製品の輸出に便利な臨海部に集中している。 えんがん Copyright(C)SuguruCorporation りんかい ぶ - 1 - 1−13 日本の工業(1) (2) 非鉄金属工業 ① アルミニウム工業 原料の(24 )からアルミニウムを作る工業で多くの電力をつかう ために「(25 ) 」 ② と言われている。 その他 なまり あえん ごうきん わ めぐ 金・銀・ 鉛 ・亜鉛・すずなどから金属や合金などをつくるが我が国はこれらの資源に恵まれていない ため海外からほとんど輸入している。 [2] 機械工業 (1) 自動車工業 ① 世界第二位の生産台数と世界第一位の輸出台数。 ② 愛知県の(26 )市・群馬県の(27 ふちゅう )市・神奈川県の横須賀市・ ぶん ぷ 広島県府中町など太平洋側や内陸部に多く分布している。 アメリカやヨ−ロッパなどとの(28 ③ )が起こったためにこれらの国に対して かいしょう 輸出の自主規制を行った。さらに、 (29 )を行うなど(28)の解消につとめている。 ぞうせん (2) 造船業 かんこく ぬ ① 世界一の造船国だったが、石油危機(オイルショック)以後ふるわず、韓国に抜かされた。 ② 九州の(30 さかいで )、(31 たまの せとないかい )・坂出・玉野などの瀬戸内海沿岸や わんえんがん (32 (3) )( ・ 33 )などの東京湾沿岸が中心。 家庭用電気機器 げきか 日本の家庭用電気機器は、世界でも高い水準にあるが、競争が激化しているため東南アジア諸国での たいこう (34 (4) )で価格の低下に対抗している。 電子工業 アイシー IC(集積回路)やそれを利用したコンピュータなどの生産。 (5) 産業用ロボット ようせつ と そう 生産と使用台数は、世界第1位である。自動車工場では、溶接・塗装など危険な作業は、産業用ロボ ットを使うことが多い。 せいみつ (6) 精密機械工業 精密機械とは時計・カメラなどのことで、(35 の(37 [3] ・38 )や(36 )県 ) 、埼玉県、神奈川県で生産されている。 化学工業 ひ 石炭・(39 )・塩などを原料として化学肥料や、(40 い、 (41 )せん ) ・薬品などをつくる工業。第二次世界大戦後もっとも発展した工 業である。 (1) 石油化学工業 せいせい ① きょうきゅう 石油化学工場が石油精製工場とパイプで結ばれて、 (42 )やガスなどの原料の供給を うけて製品を作っているしくみを石油化学(43 けいきあっか ② (2) かんこく )という。 きび じょうきょう 1990年代にはいると国内の景気悪化と、韓国製品の東南アジア進出とから厳しい状況となっている。 化学肥料工業 Copyright(C)SuguruCorporation - 2 - 1−13 日本の工業(1) ・三大肥料といわれている(44 (3) )( ・ 45 )( ・ 46 )が中心。 石炭化学工業 み い け たんでん おお む た ・三池炭田のあった福岡県の大牟田では現在も化学工業が行われている。 [4] せんい工業 国が工業化をはかるときはまず、せんい工業に進出する。韓国・台湾・中国の製品のように安い価格で作 れないことと、日本の重工業への転化でその割合は少なくなっている。 (1) 天然せんい めんし ① 綿糸・綿織物 … 年々生産量が減っている。原料の綿は(47 )%輸入している。 け ② 毛糸・毛織物 … 年々生産量が減っている。原料の羊毛はオ−ストラリア・台湾・ニュ−ジ−ランド などから(48 きいと ③ (2) )%輸入している。 きぬ 生糸・絹織物 … 日本が戦前世界一位の輸出高だった生糸は、国内消費量の半分を輸入している。 化学せんい さいせい ① 再生せんい 木材やパルプなどからつくるレ−ヨンやアセテ−トがあるがその生産高は年々減っている。 ごうせい ② 合成せんい ナイロン・ビニロン・アクリル・ポリエステルなど石油や天然ガスからつくる合成せんいは全せんい の半分をしめる。 む ③ [5] き しつ たんそ 無気質せんい ガラスせんい・炭素せんいなどがある。 食料品工業 しょうゆ ① ビ−ル・酒・醤油などをつくるのを(49 せいふん ② [6] その他 )という。 せいとう 製粉工業・製糖工業・乳製品工業・かんづめ工業など。 (50 ) とう じ き (50)は、土や石を焼いたり、とかしたりして製品をつくる工業でセメント工業・ガラス工業・陶磁器工 業など。 (51 [7] )をつくる工業もこの分野にはいる。 製紙・パルプ工業 ・紙の生産で世界第2位、パルプの生産で世界第4位だが原料の(52 )やパルプはほとんどを輸 たよ 入に頼っている。 3 伝統工業 しっき [1] と う じ き 日本には伝統の技術を生かした工業が今も先進工業と同時に成り立っている。漆器、陶磁器、和紙、 おりもの 織物、木工品、竹工品人形 [2] 問題点 (1) (53 など。 )が不足している。 うるし たよ (2) 生糸や漆などの原材料を輸入に頼らなければならない。 (3) 消費者が関心を持たなくなって需要が伸び悩んでいる。 じゅよう Copyright(C)SuguruCorporation の なや - 3 - 1−13 日本の工業(1) [3] 伝統工業を守るため (1) 伝統技術をまもるために国は[伝統的工芸品産業の振興に関する法律]を定めた。 しんこう この法律で192品目が伝統的工芸品に指定されて国や都道府県の補助を受け、 (54 (2) )の使用をゆるされている。 伝統工芸品の指定は ① 工芸品であること ② 日常生活に使われるもの ③ 手工業でつくられるもの ④ 技術と原材料は100年以上前から受け継がれたものであること ⑤ 一定の地域で、ある程度の数の人々が、生産に携わっていることなど [4] おもな伝統工業 もりおか なるこ *岩手県盛岡市…(55 ) *宮城県鳴子町…(56 てんどう *山形県天童市…(57 ) *京都府京都市…(59 )( ・ 60 く る ) わじま *石川県輪島市…(58 ) ) め *福岡県久留米市…(61 *福岡県福岡市…(62 Copyright(C)SuguruCorporation ) )( ・ 63 - 4 - )
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