地理歴史科(世界史B)学習指導案 1 教科・科目名 地理 歴史科( 世界史 B) 2 単 イスラーム世界の形成と発展 3 単元の目標 元 (1)イスラム世界という異文化社会の歴史に対し興味・関心をもち,イスラー ム教の成立とその特色,アラブ民族とイスラーム帝国の拡大,イスラーム 文化の発展などを理解しイスラーム世界形成の歴史的意義を考察する。 (関心・意欲・態度) (2)イスラーム世界におけるトルコ系民族の活躍,西アジア・アフリカにおけ るイスラーム諸国の発展に着目し,諸地域のイスラーム社会の特色を理解 し,地図・写真・図版等を活用,吟味して歴史的事象を追求する方法を身 ( 知 識 ・ 理 解 ・ 資料活用の技能 ) につける。 4 本時の目標 ムハンマドとイスラム教 (1)イスラム世界の学習を始めるにあたり,その位置や時期等基礎的な事項 の概要を把握することができる。 (2)イスラム教成立の背景が,アラビア半島をめぐる政治・社会の変化と中 東の厳しい自然環境にあることを把握させた上で,ムハンマドの活動の 歴史的意義や,イスラム教の性格について理解することができる。 5 本時の実際 学習内容 指導内容・発問等 ・世界には西暦以外の 暦がたくさんあること を理解する。 ・3つの数字(13,14 22, 2001,)を提示し,その 数字が何を表すか考えさ せる。 ⇒ 1422年が イスラム暦の今年にあた ることを理解させ,イス ラム暦の起源が何による ものかという問題提起を 行なう。 ・暦の問題から「イス ラム」に関する興味関 心を高める。 導 10 分 指導上の留意点 (☆は評価を表す) ・その他の暦(ユダ ヤ暦等)についても 軽く触れる。 ・現在イスラムの「ラ マダン月」であるこ とにも言及する。 ☆ イスラム世界に 対する関心が高まっ たか。 関心・意欲・態度 入 ・資料集のイスラム教 徒の分布図を確認す る。 ・イスラム教徒の分布図 をみてイスラム教が世界 宗教であることを理解さ せる。 -1- ・地図の中から東南 アジアのインドネシ アが世界最大のイス ラム教国であること 備 考 ・ワークシート 配付 ・パソコン画面 に数字を提示 ※ ・パソコン画面 (新聞切抜き) にも注目させたい。 資料活用の技能 ・パソコン画面 (地図) (グラフ) ・ビザンツ帝国とサ サン朝ペルシアとの 対立による国際情勢 の変化に言及する。 ・パソコン画面 (地図) イスラム教成立の背景とその性格につい て理解しよう ・教科書を読み,教師 の説明を聞く(パソコ ン画面の写真も参照) ことで6世紀後半のア ラビア半島の情勢を理 解する。 ・イスラム教発祥の地ア ラビア半島の位置を確認 さ せ ,6世紀後半 のアラ ビア半島の情勢を理解さ せる。 ・絹の道衰退によるアラビア半島西部(メッ カ)の繁栄 ・メッカ繁栄の一方で進む貧富の差の増大 ・一部商人の富の偏重に対する不満さらに多 神教の神々を独占することへの不満の増大 ・厳しい中東の自然環境(高温・乾燥の砂漠 地帯)に生きる人々が欲する心のよりどこ ろ 展 ☆ イスラム教成立 の背景についての考 察をおこない理解が できたか。 ・パソコン画面 (アラビア半 島の自然と生 活) 思考・判断 知識・理解 20 開 分 ① ・教科書を読み,教師 の説明を聞くことによ りムハンマドの活動に ついて重要語句,重要 年代を押さえながらま とめる 。(特にヒジュ ラとその後の信者の拡 大について) 610年頃 622年 630年 631年 632年 15 開 分 ムスリムの共同体であ るウンマがアラビア半島 の部族間の争いを調停し ながら,信仰心を保つつ 拡大していくさまを説明 していく。 布教開始 メッカ→メディナ (ヒジュラ) メッカ征服 アラビア半島統一 ムハンマドの死 ・授業プリントの記入 展 ・ムハンマドの活動とそ の歴史的意義を理解させ る。 ・この時期の「共同 体 」( ウ ン マ ) の 概 念に着目し,アラビ ア半島統一までにこ の「ウンマ」が果た す役割が大きいこと にも触れておく。 ・「 ヒジュラ」は重要な事 項であるのでしっかりと 理解させる。また導入で 扱ったイスラム暦の起源 がこの年であることにも 言及する。 ・パソコン画面 ☆ ムハンマドの活 動とその意義につい て考察し理解できた か。 思考・判断 (授業の展開に応じ,授業 プリントの空欄に重要語 句を記入させる。) 知識・理解 ・ムハンマドの顔がかかれ ていないこともイスラ ム教の教えに基づくも のであることに気付く ・ムハンマドの肖像画をみて なぜ顔が描かれていない のかを考えさせる。 → ・イスラム教の性格に ついて教師の説明をき 聞くことによりまとめ る。 ● ユダヤ教,キリス ト 教 との関連 ● 唯一神アッラーへの絶対 的帰依 ・イスラム教の性格につ いて「コーラン」の教義 に触れながらまとめてい く。 ・ユダヤ教・キリス ト教との関連にも触 れる。 神(アッラー)への絶 対的な帰依が根本にある ことを説明する ・1年次の現代社会 で学習した「六信・ 五行」等を想起させ る。 ② -2- ・パソコン画面 (イスラムの 拡大) 思考・判断 ・ワークシート 記入 ・パソコン画面 (ムハンマド) ・イスラム教は,たんに宗教であるばかりで なく,政治的・社会的・文化的活動のすべて にわたる信者の生活の体系である。 ま ・授業プリントの記入 (授業の展開に応じ,授 業プリントの空欄に重要 語句を記入させる。) ・本日の学習を振り返 る。 ・授業プリントを用いて 本時の復習をする。 5 と 分 め ・次時の学習について の説明を聞き 6 ・次時についての説明を 行なう。 ↓ 【次時】アラブ人の征服 とイスラム帝国 ☆ イスラム教の性 格について理解でき たか。 知識・理解 ・ワークシート 記入 ・導入に用いた暦の問題(ヒ ・パソコン画面 ジュラ)等について触れ,こ の単元においてはイスラム世 界という異文化についての考 察を今後深化させていくのだ ということについて言及する。 関心・意欲・態度 IT活用の効果 ( 1 ) イスラム世界という異文化社会の歴史に対し,地図・写真・図版等を活用することで 興味・関心をもって授業にのぞみやすくなる。 ( 2 ) イスラム教成立の背景となっている6∼7世紀の中東,特にアラビア半島を巡る情勢 を パ ソ コ ン の プ レ ゼ ン ソ フ ト を 用 い た 動 き の あ る 解 説 で 多角的・多面 的に考察し,ムハンマドの活動について重要語句・重要な年代を押さえながら,理 解 を深めさせることが出来る。 ※ Microsoft社 Powerpoint を使 用 -3-
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