アドミッション・ポリシー(求める学生像) 【生活環境学部の教育理念】 生活環境は,急激な変化を遂げています。こうした時こそ生活環境に関する基礎科学と応用科学を駆使する教育研究を通じ て,人の生き方を深く考え,健康で文化的な生活と環境の持続的な発展を図らなければなりません。特に,現在はグローバル 化が進み,地球的な視野と生活者の視点の両用をあわせ持つ女性の力を必要としています。 「21 世紀の生活環境学」を目指した本学部は,健康で安全・快適な生活環境を築くため,食物や栄養についての科学的概念 と同時に実践的知識を学ぶ食物栄養学科,生活健康と最も身近な衣環境について主として自然科学的に学ぶ生活健康・衣環境 学科,安全で快適な住まい・都市・環境の創造を学ぶ住環境学科,そして生活文化を人文・社会科学の視点から総合的に学ぶ 生活文化学科の四学科から構成されています。 【生活環境学部の求める学生像】 生活環境学部は,生活能力,生活診断力,生活改善力に優れ,生活者の目から社会をリードできる優れた女性を養成するこ とを教育の目標にしています。本学部が求める学生は,基礎学力を備えた上に,学部の性格や教育目標を理解し,生活や生活 環境のあり方に関心を持った意欲ある学生です。また,教育研究の対象が複雑で多様なため,注意深い観察力と広い視野を持 って生活環境問題を分析・判断したり,それらを基に豊かな生活環境を創造することに興味を持った文科系・理科系にわたる いろいろなタイプの学生を求めています。 【生活環境学部の入試方法の特色】 生活環境学部の一般入試前期日程では,高等学校における学習の基本的達成度を問う大学入試センター試験を課した上で, 生活環境学部が必要とする基礎的学力と論理的思考力を問う2教科の個別学力検査を課して評価しています。 なお,一般入試後期日程では,大学入試センター試験を課した上で,個別学力検査として面接を実施し,高等学校における 達成度に留意しつつ,個性のある人材を確保しています。 また,特別入試として,高等学校における学習の基本的達成度に加え,志願者の論理的思考力や問題解決能力,さらに表現 力などを知ることを目的として,推薦入試を実施しています。 食物栄養学科 【教育の理念】 生涯にわたって健康で豊かな生活を営むことは人類共通の願いであり,そのためには食に関わる様々な科学的知識を深く理 解していくことが重要です。 食物栄養学科では,食物,栄養分野における日本のリーダーとなる専門家の育成を目指しています。食物という身近な素材 から人々の健康増進,疾病予防を考え,食物の栄養性,機能性,安全性,嗜好性などについて,ライフサイエンスを基礎とし た教育,研究を行っています。その対象は化学物質(DNA,タンパク質,脂質,ビタミン等)や細胞などのミクロ分野から, 個体,ヒト集団などのマクロ分野まで多岐にわたります。また管理栄養士,栄養教諭,家庭科教員(中・高),食品衛生監視 員・管理者の養成課程を設置しており,病院や学校,保健所での実習を通して実践的教育も行っています。 【求める学生像】 本学科では,食や健康について興味を持ち,それを深く学び,将来,社会の中でそれを生かしたいと考えている学生の入学 を期待しています。大学での授業は,高校での基礎学力の習得を前提に成り立っており,そのためには,化学,生物など自然 科学全般に興味を持ち学習しておくことを希望します。また,英語は現代科学のグローバル化に伴い,食や健康に関する知識・ 情報などの収集・発信のために重要なスキルですので,十分な能力を身に付けておくことを希望します。 生活健康・衣環境学科生活健康学専攻 【教育の理念】 生活健康学専攻では,健康で快適かつ安全な人間生活のあり方を「健康」を中心にして考え,栄養,運動,休養,ストレス, 生活環境等の視点から教育を行います。従来の,衣食住に関する基礎的な事柄だけでなく,生活現象を生理学,栄養学,保健 学,人間工学などに基づき学際的な視野を持って研究し,自ら,生活に関わる問題点を発見し,科学的・客観的視野に立って 評価した上で,問題解決のための方策を立案・実行することを目指します。これにより,社会的にも生活分野の専門家として, 福祉,医療分野などの専門家と連携し,「健康」をキーワードにした様々なプロジェクトの中心となることによって,今後ま すます重要になる生活の様々な場面での健康の増進に貢献し,健康なライフスタイルを創造できる人材の育成を目指していま す。 【求める学生像】 生活と健康について幅広い研究に興味を持ち,主体的に考えて意見を表現し,行動できる学生の入学を期待します。生活健 康学専攻では,①人の身体の機能やその調節機構,②人の身体に及ぼす生活環境の影響,③人をより健康にするための生活改 善,などの基礎知識と実践力を身に付けてもらうための生命・健康科学的な講義や実習が充実しています。したがって高校で 理科系科目(生物,化学,物理のうち2科目)を履修していることが望まれますが,そうでなくても自然科学的な探究心を持 ち,入学後意欲的に取り組める人であれば積極的に歓迎します。また,自然科学の分野では,情報の収集や発信に英語が必要 とされる場合が多いので,十分な英語の能力も身につけておくことを希望します。 生活健康・衣環境学科衣環境学専攻 【教育の理念】 科学技術の進歩により生活の利便性が飛躍的に向上する一方,少子高齢化や地球環境破壊が大きな社会問題となっていま す。より快適・健康・安全な生活環境を創り出すには,生活の実態を捉えてその問題点を明らかにし,改善のための方策を行 う力を身につけた人材が必要です。 衣環境学専攻では,快適な衣環境を実現・維持するために衣服が備えるべき特性を,素材・デザイン・感性・管理の面から 探究します。まず,生活者の視点に立って快適な衣服とは何かを考え,衣環境素材としての高分子の特性について主に物理化 学の立場から学習します。次に衣服の工業生産の観点から,初歩的な数学や化学を基礎にして繊維・アパレル全般に関する知 識と理解力を身につけます。さらに,衣の消費を合理的に行うための知識と理解を深めます。これらを通して,衣環境に関す る諸問題に取り組み,これを改善できる能力を身につけた人材の育成を目指しています。 【求める学生像】 衣環境学専攻では,人間にとって最も身近な環境を形成する衣服に興味をもち,関連分野の専門的職業人になりたいという 意欲のある学生を求めています。入学後の学習に必要な基礎学力や教養を身につけていること,とくに上記の授業内容と関連 して理科系科目を多く履修または自主学習しておくのが望ましいです。文科系・理科系問わず主体的に学習・研究に取り組め る学生の入学を期待しています。 住環境学科 【教育の理念】 今,私たちの社会は大きく変わりつつあります。少子高齢化,高度情報化,男女の共同参画,家族形態の多様化など,私た ちの生活に直接関わる身近なものから,地球規模での環境の変化まで,変化の範囲は広く,そして急速です。住まいづくり・ 地域づくりにも常に変化に対応した新しい視点が求められています。住環境学は,このような社会の変化をふまえて,ヒュー マンスケールで環境を捉え,生活者の視点にたって,豊かで質の高い住環境を実現することを目指す領域です。住環境学科で は,幅広い文化的教養 (国語,地理歴史・公民,外国語)と基本的な工学能力(数学,理科)を基礎に,生活や生活環境・ 企画・設計に関わるデザイン能力,実務を遂行する能力を養成することを学習・教育目標に設定し,社会が求める問題解決能 力,実践的な創造力を身につけていきます。また,この分野における研究者としての基礎的素養を身につけることもできます。 【求める学生像】 住環境学科では,住まいづくり・地域づくりに興味を持ち,将来それらの分野において,専門的な職業人として活動しよう とする積極的な学生を求めています。住環境学科では,上記の学習・教育目標にしたがって,住まい ,地域計画,設計,音・ 光・熱などの環境・設備,建物を支える構造・工法,建物をつくりだし維持する生産・施工・材料・管理の各分野を体系的に 学び,社会が求める問題解決能力,実践的な創造力を身につけていきます。このため,住環境学科で学ぶ分野は幅広く,高等 学校で学ぶ科目について,基礎的な学力(国語,数学,外国語,理科,地理歴史・公民)をバランスよく身につけておく必要 があります。そうした基礎的な学力の上にたって,主体的,意欲的に学習と研究に取り組む学生の入学を希望します。 生活文化学科 【教育の理念】 生活文化学科では,私たちの日常を身近なところから見つめ直し, そこに課題を発見すると共に,課題の解決方法を探る 能力を養います。その際には人文・社会科学的な方法を用いて,批判的な視点と課題解決能力,柔軟な思考を養う教育を行い ます。学生は,多彩な研究分野の中から一つの専門を究める方向にも,またジェネラリストとして広い教養を身につける方向 にも進むことが可能です。専門能力や教養を身につけて,21 世紀の社会を取り巻く問題に取り組み,グローバルな社会を生き 抜くことのできる人材を養成します。 【求める学生像】 生活文化で扱えるテーマは多彩で,研究方法も多様なものが用意されています。したがって,学生は理系・文系を問わず, どの分野からでも本学科の研究内容にアプローチすることができます。英語は現代社会を理解する重要なツールですし,地理 や歴史などの社会系の科目は,人類の豊かな文化を理解する基礎的な知識を提供します。数学や論理的な思考は,アンケート 調査の統計処理に不可欠です。このように,本学科が提供する文化,歴史,法律,経済,福祉,環境,ジェンダーなどの多彩 な視点を生かすためには,高校での幅広い学習内容が必要になります。奈良から地球全体を視野に入れ,世界で活躍しようと いう意欲的な学生を待っています。
© Copyright 2024 Paperzz