CLUB B Vol.17|Bライセンスモータースポーツ応援マガジン

RALLY / GYMKHANA / DIRT TRIAL&more... “EXCITING” MOTOR SPORTS MAGAZINE
vol.18
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2016全日本ラリー&ジムカーナ&
ダートトライアル選手権中盤戦ダイジェスト
ジャパンパワーを見せつけろ!
世界を目指す“Bライアスリート”達
復活!お笑いモータースポーツチャート診断
キミにぴったりのカテゴリーはコレだ!〜運動会バージョン〜
第4戦福島は新井敏弘/田中直
哉組がライバルを寄せ付けず快
勝。今季初勝利をさらった。
新井敏弘WRX、今季グラベル初戦福島を制し、反撃開始
JRC
Round.4 & 5
開
2
0
1
6
2016年JAF全日本ラリー選手権中盤戦ダイジェスト
第4戦 6/10〜12 がんばろう! 福島MSCCラリー2016(福島県)
第5戦 7/1〜3 2016ARKラリー洞爺 supported by Sammy(北海道)
リーを迎えた。続く第5戦北海道ラリー洞
彦が開幕3連勝を飾ってタイトル奪回に向け
奴田原文雄が新井に続いて今季1勝めを
爺も同じくグラベルで行われ、シリーズを
て最高の滑り出しを見せた。
上げた。勝田は相性のいいこのラリーを新
折り返す形となったが、後半4戦は再び舗
グラベル初戦の福島で息を吹き返したの
井をしのぐ2位で終えて、シリーズポイント
装が主流となり、グラベルは第7戦ラリー
はディフェンディングチャンピオンの新井敏
では新井にダブルスコアの大量リードを築
北海道のみとなる。
弘。序盤3戦はコースアウトやマシントラブ
いたが、グラベル2連戦をともに勝田の上
2リッター 4WDターボが集う最速のJN6
ルで表彰台すら掴めないラリーが続き、絶
でゴールした奴田原がジワジワと差を詰め
幕から3戦連続で舗装ラリーが
クラスは、いまだランエボXが主流の全日本
不調だったが、DAY1で築いた20秒のマー
て18ポイント差の2位に続いている。
続いた全日本ラリー選手権は第
ジムカーナ&ダートトライアルに対し、現行
ジンを守り切って今季初優勝を飾った。
4戦福島で今年初のグラベルラ
のVAB型WRX STIが優勢。中でも勝田範
1 2
3
そして第5戦洞爺ではランサー勢の雄、
第4戦福島/ 1.JN5関根正人/小坂典嵩組は逆転を許し、悔し
い2位フィニッシュ。2.今季初となる勝利の美酒に酔う新井敏弘。
3.JN3唐釜真一郎/松浦俊朗組は僅差で2位争いを制した。4.JN1
高橋悟志/箕作裕子組は2位でフィニッシュ。5.JN4曽根崇仁/桝
谷知彦組はDAY2の猛追撃か実って逆転優勝。6.多くのギャラリー
が詰めかけた鹿角平のギャラリーステージを走る奴田原文雄は2
位でゴール。7.JN4第2戦の覇者山口清司/島津雅彦組は2勝めは
ならず、2位。8.昨年のJN3チャンプ岡田孝一と菅野総一郎のコン
ビは3位にとどまった。9.JN2直井健/厚地保幸組はDAY2をトッ
プで上がり、3位までジャンプアップ。10.JN1は今季初参戦の須
藤浩志/新井正和組がDAY1で築いたリードを守って優勝した。
4
5 6
8
10
7
4
前述の通り、残り4戦は3戦が舗装だが、
9
11 12
13
15 16
17
18 19
14
21
23
20
22
第5戦洞爺/ 11.グラベルでの今季初優勝を狙った勝田範彦/石田裕一組だが、2番手に甘んじた。12.福島に続いてグラ
ベル2連勝を飾ったJN1須藤浩志/新井正和組スイフト。13.14.舗装では苦杯をなめた奴田原文雄/佐藤忠宜組が今季初
優勝。奴田原は久々の勝利にセレモニアルフィニッシュで歓喜の表情を見せた。15.最高峰クラス2年めの鎌田卓麻/市
野諮組。新井の追撃を抑えて開幕戦に次ぐ表彰台をゲット。16.注目のニューマシン、デミオ15MBを駆るJN1の松原久は
DAY2、2位まで順位を上げた。17.DAY1の15秒差を覆して2戦連続の逆転Vを決めたJN4の曽根崇仁。18.昨年までのヴィッ
ツターボから今年は再びNAヴィッツに乗り換えた天野智之/井上裕紀子組はグラベルでも速さは衰えず、開幕5連勝を
飾った。19.JN5ヘイキ・コバライネン/北川紗衣組は全日本初参戦の一戦でベストタイム3本を奪って3位入賞。20.洞爺
2連覇を狙った寺川和絋/石川美代子組デミオ。DAY2にマシンを傷め、2位に甘んじた。21.JN5クラスで国産車のエース
として活躍する大倉聡/豊田耕司組。サバイバルな一戦を走り切り、2位入賞。22.全日本期待の若手、JN4の石川昌平/
石川恭啓組はDAY2で逆転を許し、今季2勝めはお預けに。23.洞爺名物の川渡りをクリアする柳澤宏至/中原祥雅組。3
連勝でシリーズの主導権を握った。
キーポイントになりそうなのはAPRC(アジ
スは曽根崇仁がグラベル2連戦をともに制
アパシフィックラリー選手権)とダブルタ
してシリーズ首位に躍り出た。第2戦を制
イトルとなる第7戦のラリー北海道。このラ
した山口清司が5点差で追いかける展開だ
リーはSSの距離が長いため、シリーズポイ
が、今季優勝を飾っている横嶋良、石川昌
ントに高い係数がかかり、通常のポイント
平の巻き返しも注目されるところだ。
の2倍のポイントがつく。ポイントを一気に
JN3クラスはNCP131ヴィッツを駆る天
上積みする絶好のチャンスでもあり、逆に
野智之が開幕5連勝と圧倒的な速さを見
リタイヤでノーポイントに終わるとダメー
せ、チャンピオンを大きく手繰り寄せてい
ジの大きいラリーでもある。
る。最終戦を待たずにチャンピオンを決め
そして昨年、このラリー北海道を制した
る可能性が高い。
のが奴田原。新井も2年前に全日本に復帰
一方、改造範囲の狭いRPN車両が対象
する前から、APRC枠でこのラリーにはエン
のJN2クラスも、86/BRZ勢が少数精鋭に
トリーしており、勝手知ったるラリーのひと
よるバトルを展開しているが、グラベル2
ラリーのイ・ロ・ハ!
初中級者向けラリーは1DAYイベントも多いゾ!
ラリーはドライバーと、助手席でペースノートを読むナビゲーター(コ・ドライバーとも言う)の二人一
組のクルーで戦うモータースポーツだ。全日本ラリーは基本的には3日間行われ、金曜日はコースを下見す
るレッキと車検を行い、土曜日曜はSS(スペシャルステージ)を全開でアタックする競技セクションになる。
クルーはラリーで配られるロードブックに沿って決められたルートを走り、その中に設定されたSSをアタッ
クするという形だ。SSは占有許可を得た林道等の公道で行うが、多くの観客が観戦可能なギャラリー SSを
ラリーのサービス会場の近くに特設ステージを作って行う場合もある。また全日本では林道内にギャラリー
ステージを設定する場合も多い。国内ラリーの最高峰は全日本選手権だが、JAFのタイトルがかかる地方選
手権が全国5地区で開催されている。またJMRC(JAF登録クラブ地域協議会)による初中級者向けのシリー
ズも全国で行われている。さらにトヨタ車のワンメイクラリーとして始まったTOYOTA GAZOO Racingラリー
チャレンジも全国各地で行われ、人気を集めている。
クルーは、ラリーのルートがコマ図で説明さ 決められた時間にTC(タイムコントロール)ギャラリー SSでは、ラリーカーの迫
れているロードブックに従って進む。
に入ることでラリーの進行は管理されている。 力を身近に感じることができる。
つ。第6戦モントレーの結果次第とはいえ、
戦は台数不足のため不成立。舗装が集中
同じくRPN車両対象のPN1クラスは、同
奴田原、新井にとっては形勢逆転のチャン
する後半戦で勢力図が動く可能性も大き
じチームに属する鈴木尚、須藤浩志の2台
未勝利ながら舗装、グラベル路面を選ば
スとなるかもしれない。
いが、接戦を制して2勝を上げている若手、
のスイフトが今季併せて4勝をあげている
ぬ速さを見せているだけに、後半戦も台風
小濱勇希が一歩抜け出している。
が、シリーズリーダーはコンスタントにポイ
の目となることは間違いない。
JN6クラス同様、大きな注目を集めてい
ントを稼いでいるデミオ15MBの松原久。
るのがJN5クラス。その理由は、本場ヨー
ロッパ生まれのラリーカーがひしめいてい
るからだ。シリーズリーダーに立っているの
はプジョー 208 R2を駆る柳澤宏至。シト
ロエンDS3 R3の関根正人とともにシリー
ズ前半戦を盛り上げた。
加えて第5戦洞爺からは元F1ドライバー
24
終盤 3 戦も注目のラリーが目白押しだ
9月下旬に開催される第7戦ラリー北海道(9/23-25)は本文でも触れているように、FIAのアジア地域ラ
リー選手権であるAPRCシリーズの一戦と併催されるので、普段、日本では見ることができないラリーカー
の走りに触れることができる。その代表格はトップチームのMRFのシュコダ・ファビアR5。WRCにも参戦し
で現在はスーパー GTに参戦中のヘイキ・
ているこのチェコのメーカーのFIA-R車両は日本初お目見えとなる。また国内ラリー界の名門、キャロッセが
コバライネンが、これもヨーロッパ生まれ
このラリー北海道で初投入するAPRC用オリジナルマシンが
のGT86 CS-R3で参戦を開始した。R2、
R3
はFIA-R車両のカテゴリーの通称。ラリー
カーとしての速さを極限まで追求したモデ
ルと言える。
因みに第6戦モントレーではTOYOTA
GAZOO Racingラリーチャレンジプログラ
ムの一員としてヨーロッパでラリー修行中の
勝田貴元、新井大輝の二人がスポット参戦
の形で、勝田がコバライネン車、新井が関
根車をドライブする。彼らの走りも楽しみだ。
86/BRZが多数派となっているJN4クラ
シュコダにどこまで迫るかも注目だ。
第8戦MCSCラリーハイランドマスターズ(10/14-16)は岐
阜高山エリアを中心に開催される伝統の一戦。スキー場での
ギャラリーステージがすっかりお馴染みとなっている。そし
て最終戦新城ラリー(11/4-6)は愛知県の三河エリアを舞台
24.ラリー北海道はAPRCと併催。全日本では見ること
のできない欧州メイドのR5ラリーマシンの走りを観戦で
きる。25.ラリーハイランドマスターズは飛騨地方での
開催。紅葉の時期と重なるので観光も兼ねて訪れたい。25
26.愛知県を代表する一大スポーツイベントとして高い
人気を誇る新城ラリーは最終戦として開催される。
26
としたシリーズ屈指の人気イベント。昨年はギャラリーの移
動の便宜を考慮し、メイン会場の新城総合公園の最寄り駅
に停車する臨時列車をJRが運行するなど、愛知県を代表す
るスポーツイベントとしてすっかり定着している。新城総合
公園ではギャラリー SSを観戦できるほか、イベントも盛りだ
くさん。ラリー三昧の一日を家族で楽しめるはずだ。
5
平
坦な舗装路面に設定された
コース上で最速タイムを競うジ
ムカーナ。その大会は全国で
ジムカーナのイ・ロ・ハ!
毎週末のように開催されており、ステップ
アップの階段もしっかり構築されている。
その頂点に君臨するのはJAF全日本選
手権で、全国各地にある公認コースを舞台
としたツアーシリーズとして長年開催され
ている。高い技術を要する全日本選手権に
挑むため、選手たちは全国8地区に分割し
ノーマルベースのPN部門で
は、一般市販のハイグリップ
ラジアルタイヤを装着する。
あらゆるペナルティを避けて最速のラインを見つけ出せ!
ジムカーナは、閉鎖された広場にパイロンなどでコースを作り、1台ずつスタートし
て走行タイムを競うモータースポーツ。サーキットレースとは違ってレコードライン
が毎回変わるため、誰が速いのかはゴールするまでわからない。軽やかに車体を動
かしながら、タイヤをしっかりグリップさせる難しいワザを駆使しつつ、パイロンタッ
チや脱輪によるペナルティの恐怖と戦うジムカーナ。限られた2回のアタックで最速
ラインを探し出せた者のみが、未踏のベストタイムを叩き出せるのだ。
競技用バケットシートと競技
用の4点式シートベルトでド
ライバーの安全を確保する。
て行われるJAF地方選手 権シリーズや
JMRCチャンピオンシリーズなどで修業を
積み、年末に開催されているJAFカップ
オールジャパンジムカーナやJMRCオール
スタージムカーナなどの参戦を経てステッ
プアップしているのが現状だ。
足回りやブレーキパッドは、 4輪用ヘルメットは必須装備。
レース用とも仕様が異なるジ 頭部と頸部を支える『HANS』
ムカーナ専用セッティング。 を装着する選手も多い。
ジムカーナにはスキー場駐車場などを使った“パ “コースジムカーナ”では『パイロンタッチ』のほ
イロンジムカーナ”と、ミニサーキットなどを走る かに『脱輪』というペナルティがあり、競技オフィ
シャルが厳しくジャッジしている。
“コースジムカーナ”の2種類がある。
そんな全日本選手権の2016年シーズン
はすでに第6戦までを消化し、折り返し地
点を迎えている。各大会で与えられるシ
は、安全装備と最小限の競技専用パーツ
底分析でいち早く煮詰め、開幕戦の覇者
リーズポイントの最多選手に与えられる全
の装備しか許されていないPN1&PN3と、
である強者・松本敏の追撃を見事にかわし
その他のクラスもチャンピオン争いは正
日本チャンピオンの栄誉を狙うべく、各大
ナンバー付き車両で最も改造範囲が広い
て、移行初年度でいきなりチャンピオンを
念場を迎えており、可能性が残されている
会でクラス最速タイムを目指すわけだが、
SA3だ。
獲得してみせた。
のは、PN2では松本悟、森田陽介、片山誠
最も参加台数が多いクラスに成長した
司の3人、PN4は野島孝宏、茅野成樹の2
年からPN4に移行したため、昨年は山野と
PN1では、猛者たちが群雄割拠している
人、N1は朝山崇、高江淳の2人、N2は小
激戦を演じたライバルのユウがタイトル奪
が、独自の集中力の高め方で中盤3連勝を
俣洋平、西森顕、上本昌彦の3人、N3は
取の本命と目されていた。ところが、ダン
果たしたひできが、第6戦は3位に終わった
菱井将文、飯坂忠司の2人、SA2では久保
ロップの新作タイヤを引っさげてSA2から
ものの、自身初の全日本タイトルを確定さ
真吾、渡辺公の2人、SCは大橋渡、野中
移行してきた川北忠が前半で連勝を重ね、
せている。SA3では中部のベテランドライ
信宏の2人に絞られている。
何と第2戦から5連勝してPN3タイトルを
バー津川信次が、愛車のランサー・エボⅩ
また今季6戦で4人のウイナーが誕生し
確定させた。後輪駆動歴が長い川北は
で怒涛の5連勝を挙げて王手。第6戦もて
て混戦模様のSA1では、第5戦と第6戦で
セッティングが難しいBRZを事前情報の徹
ぎ南では6連勝めを獲得し、有効6戦の満
連勝した若手期待の若林隼人と、序盤で2
全8戦のうち有効戦数が6戦となっている
PN3は、マルチドライバー山野哲也が今
こともあり、各クラスではタイトル確定の
正念場を迎えている。
2016年の王座が早くも確定したクラス
JGC
Round.4 & 5 & 6
2
0
1
6
点チャンピオンを決めた。
2016年JAF全日本ジムカーナ選手権中盤戦ダイジェスト
第3戦
第4戦
第5戦
6/18-19 オールジャパンジムカーナ(北海道・オートスポーツランドスナガワ)
7/16-17 スーパースラロームIN久万高原(愛媛県・美川スポーツランド)
8/6-7
もてぎ南オープニングスラローム(栃木県・ツインリンクもてぎ南コース)
後輪駆動マイスター川北忠BRZがPN3を初制覇!
緒戦こそ落としたものの第2戦から5連勝を
キメた川北忠がPN3クラス移行後初年度で
チャンピオン確定。「今年はあまり走れず苦
しかったが素直に嬉しい!」と振り返る。
6
2
3
若手が頑張るジムカーナ!
3大会で初ウイナーが誕生
この中盤3戦で20 〜 30歳代の若手選手が相
次いで全日本初優勝を遂げた。第4戦スナガ
ワで勝利したのは旧車のCR-Xを駆るSA1クラ
スの小武拓矢(上左写真)
、第5戦美川でN1
クラス最速だったのはインテグラの黒崎嘉斗
(上右写真)
。同じくインテグラで第6戦もてぎ
を制したのはN1クラス澤平直樹だ。それぞれ
地元エリアで練習を重ねているジムカーナ愛
好家たちで、全日本経験は浅いが、日頃のた
ゆまぬ努力が実を結んで初勝利をモノにした。
1
4
第4戦スナガワ 1.次期戦闘機を製作中のSC大橋渡。クラブ員から借りた代車での勢いが止まらず今季3勝め。今年のチャンピ
オン最右翼だ。2.開幕戦から2勝する昨年のN1チャンピオンの朝山崇。王者の風格を感じさせる走りで今季3勝めをゲット。こち
らもクラス連覇に気勢を上げる。3.実力者ながら予算の都合でスポット参戦しているSA2の渡辺公。ゲンのいい北海道で今季2
勝めを挙げた。4.ダンロップの新作タイヤを手にした選手が勝利して実力伯仲となっているPN2クラス。2本ともベストで快勝し
たのは開幕戦のウイナー松本悟(写真中)
。5.珍しいフェアレディ Zニスモで奮闘する河本晃一は今季最上位の2位表彰台。6.ス
ポーツとしてのジムカーナに挑んでいるPN1ひでき。集中力を高めて2位に約1秒差を付ける圧勝で2勝め。7.開幕戦は松本敏(写
真左)にやられたが、その後3連勝で巻き返すPN3川北忠。クラス移行初年度チャンプを目指す。8.今年のPN3チャンピオンの本
6
命だった若手期待のユウ(写真右)は現在スランプ真っ最中。スナガワでは開幕戦に続く今季最上の3位ゲットで笑顔を見せた。
昨年のユウのライバルであった山野哲也(写真左)はPN4移行後最上位の3位獲得でこちらも久々の笑顔。9.コース後半のパイ
ロン区間もペナルティなしで最速タイムを叩き出したPN4のベテラン茅野成樹。調子を取り戻して2連勝となった。
7
8
5
9
勝したベテラン志村雅紀の2人が抜け出し
たが、昨年のチャンピオン工藤典史、第4
戦で初勝利を挙げた小武拓矢、開幕戦で
2位を得た安木美徳を合わせた5人にチャ
ンピオン獲得の可能性が残されている。
10
13
16
20
11
14
12
15
19
18
第5戦美川 10.余り得意でないパイロンコースで挑んだ無欲の走りが全日本初勝利に
つながったN2上本昌彦。11.第2戦エビスに次ぐ2勝めで実力の高さを証明した片山誠
司。PN2タイトル争いに名乗りを挙げた。12.19.第1ヒートは中間最速ながらペナルティ
に泣いたSA2久保真吾。第2ヒートは僅差で逆転してシリーズ2勝めをゲット。13.PN3
にプジョー 208GTiを持ち込んだベテラン天満清が今季最上の4位に。14.今年から全日
本PN3をBRZで戦う関東の実力者・大江光輝。初の3位表彰台を獲得。15.ド派手なカ
ラーリングの86を駆る西野洋平が今季最上の2位。16.パイロンは苦手と語るSC野中信
宏がスリックタイヤで善戦して2勝め。17.第1ヒートをトップタイムで折り返した地元
の尾崎誠治だがコンマ2秒逆転され2位に終わった。18.開幕4連勝中の津川信次が第1
ヒートのタイムで5勝め。第2ヒートで叩き出した幻のスーパーベストはペナルティで消
えたが、地元のゆるキャラ『みきゃん』ちゃんが癒してくれた。
17
21
22
28
23
24
第6戦もてぎ南 20.もてぎ南で開幕6連勝となり、SA3クラス3連覇を確定させた津川信次。抜群
のセッティングを見出せたランサーエボⅩを武器に残り2戦の勝利も誓う。21.お悩みモードのN2小
俣洋平が2勝めを挙げ、迷いを払拭した笑顔を見せる。22.PN1でロードスターを勝てるマシンに引 26
き上げたベテラン斉藤邦夫がようやく勝利を挙げた。23.3連勝中のひできがPN1クラス3位に留まっ
たが自身初の全日本タイトルをモノにした。24.25.PN4で健闘するWRX STI勢の筆頭は、旧型セ
ダンを駆る掛札雄一と新型に乗り換えたベテラン岡野博史。共に関東出身で、掛札は今季3度め
の3位を獲得してシリーズ3位を奪還。横浜ゴムの新作タイヤを得た岡野は今季2度めの4位入賞。
26.27.旧車のCR-Xで今年に賭ける若林隼人。今季2勝めを挙げてポイントリーダーに立つ。そして
弟・拳人と再び兄弟ワンツーを実現した。28.もてぎ南の3勝めで茅野成樹の3勝に並んだPN4野島
孝宏。29.初コースでも圧倒的なタイムでオーバーオール優勝したN3菱井将文。
25
29
27
7
2
4
3
5
6
1
7 8
9
10
第4戦門前/ 1.PN2クラスは昨年から86に乗り換えた全日本期待の若手、竹本幸広が86で
の初勝利をもぎ取った。2.PN1クラスでも中部の福山重義がクラス移籍後初となる勝利を
獲得した。3.SC2は吉村修エボXが前戦スナガワから2連勝。2015チャンプ田口勝彦に勝ち
星で追いついた。4.開幕2連勝と最高のスタートを切ったN2の黒木陽介は早くも3勝めを獲
得。5.6.SC1はスポット参戦した地元北陸の山口順平が全日本レギュラー陣を破る大金星
を上げた。7.N1も地元勢の石崎雄一が門前11度めのチャレンジで念願の初優勝。8.若手
成長株の崎山晶はホームコースでインテグラでの初優勝をゲット。9.10.Dクラス谷田川敏
幸は2本ともベストを叩き出す貫禄の走りで第2戦から3連勝。
北村和浩ランサー・エボX、門前・丸和を制して完全復活
JDTC
Round.4 & 5 & 6
2016年JAF全日本ダートトライアル選手権中盤戦ダイジェスト
2
第4戦 6/19
ダートスプリントin門前(石川県・輪島市門前モータースポーツ公園)
第5戦 7/9〜10 2016年東北ダートトライアル IN KIRIYANAI(青森県・サーキットパーク切谷内)
第6戦 7/31
ALL JAPAN SUPER DT 2016(栃木県・丸和オートランド那須)
0
1
6
九
州、北海道と転戦した2016年の
る児島泰が今季初優勝。宝田を抜いてシ
クラスはシリーズ前半戦で精彩を欠き出遅
リーズトップに躍り出ている。PN2クラスも
れた昨年のチャンプ稲葉幸嗣が切谷内、
3戦ともに勝者が入れ替わったが、開幕2
丸和と連覇。悲願のタイトルを狙う同じ
卓麻がWRX STIに乗り換えた移籍初戦で
連勝と第5戦を制したデミオディーゼル
DC5型インテグラタイプRの中島孝恭と遂
デビューウィン。第5戦切谷内も制してシ
ターボの川島秀樹が優勢だ。
に同ポイントに並んだ。
リーズ首位を守ったまま残り2戦に挑む。
注目の若手、崎山晶(DC2インテグラ)
、
迎え撃つランエボ勢は全日本ダートラを代
全日本ダートトライアル選手権
N1クラスはDC2型インテグラタイプRを
は本州に戻り、石川門前、青森
駆るともに20代の岡翔太、細木智矢のトッ
切谷内、栃木丸和オートランド那須と巡る
プ2のバトルが白熱したが、まったくの同ポ
した工藤清美(FD2シビックタイプR)も
が直近4戦で3勝と完全復活。鎌田に4ポ
3連戦が行われ、シリーズを折り返した。
イントで並んだ第5戦切谷内では、岡が
トップ2台から10ポイント以内で食らいつ
イント差にまで肉薄してきた。全8戦中6戦
ぶっちぎりのタイムを叩き出したのに対して
いており、最終戦まで予断を許さない戦い
の有効ポイント制のシリーズではこの4点
われる。最もノーマルに近い競技車が対象
細木は痛恨のタイヤバーストで最下位と明
が続きそうだ。
はほぼ無きに等しい。最終戦までデッド
のPN部門は2クラス設定されている。スイ
暗を分けることに。第6戦も手堅く2位を得
フトスポーツが主力車種のPN1クラスは昨
た岡が初のタイトルに王手をかけている。
17
18
19
20
今年の全日本ダートラは計9クラスで争
年、タイトルにあと一歩まで迫った北海道
ランエボ遣いが揃うN2クラスは昨年の
の若手、宝田ケンシローが3戦連続の表彰
王者黒木陽介が開幕戦から第5戦まで3
台を奪い序盤戦をリードしたが、この中盤3
勝、全戦表彰台という圧倒的な速さを見せ
戦でのポディウムは僅か一度のみ。
3戦とも
て大きくリードしている。
ウィナーが入れ替わる混戦模様が続いた。
高度にチューニングされたナンバー付き
特に第6戦丸和ではCR-Zで孤軍奮闘す
の改造車両が揃うSA部門も2クラス。SA1
12
第5戦切谷内/ 11.SC2は田口勝彦が3勝めをあげてタイトルレースを一歩
リード。12.デミオディーゼルターボ2年めのPN2川島秀樹は3勝めをあげて
タイトル獲得に前進。13.17.青森の韋駄天、佐藤卓也。三つ巴の接近戦
を制してPN1で今季初優勝。14.SA1のデイフェンデイングチャンプ稲葉幸
嗣。今季初優勝で遂にトンネルを脱出。15.毎年、切谷内で復活の地元青
森、笹本俊はSC1のレギュラー陣を抑えて健在をアピール。16.21.開幕戦
昨年までSC1クラスの絶対王者として君臨
でSA2デビューウィンを飾った鎌田卓麻。WRX STIで孤軍奮闘するも早くも
2勝めをマーク。18.N2チャンプ返り咲きを狙う北條倫史。逆転で2勝めを
ゲット。19.20.N1王座を狙う注目の若手、岡翔太。持ち前のアグレッシブ
な走りでライバルを寄せ付けず、今季2勝めをマーク。
11
21
13
14 15
8
SA2クラスはBRZで2年連続のPN2チャ
ンピオンを獲ったラリーストでもある鎌田
16
表するトップドライバーの一人、北村和浩
序盤2戦は表彰台を逃すなど、スタート
で躓いたSA2北村和浩だったが、第3戦
北海道を制し、この第4戦門前でも豪快
な走りを披露。完全復活を印象付けた。
ヒートが続くことになりそうだ。
ダートラのイ・ロ・ハ!
れそうだ。
ナンバーを切った本格的な改造車が集
スーパー改造車達が大会のトリを務め
うSC部門も2クラス。2WD車対象のSC1ク
るDクラスは谷田川敏幸のWRXがが第2
ラスは丸和で今季2勝めをあげた西尾忠が
戦から4連勝と完全に波に乗った。第6戦
一歩リードする。SC2クラスはともにエボⅩ
はランサーをドライブする河内渉が開幕戦
を駆る田口勝彦と吉村修が3勝ずつをあげ
に続いて一矢報いたものの、
V4に向けて依
てガップリ四つ。こちらも最終戦までもつ
然優勢に立っている。
頑丈に作られた競技車で思い切り攻める。それがダートトライアルだ。
ダートトライアルは、JAFのカテゴリーではジムカーナとともに「スピード行事」という扱いの競技となる。
そのため、競技形式もジムカーナと共通の部分が多く、コースを歩いて下見する「慣熟歩行」の後に、2
本のトライを行い、そのベストタイムで順位を決めるのが一般的だ。ただダートラは、凹凸のある未舗装の
道を全開で走り、かつスピードレンジもジムカーナより高めになることが多いので、万が一の転倒に備えて
乗員を保護するロールケージを車内に組み、また跳ね石などから車体を守るアンダーガードやマッドフラッ
プを装着する。さらにタイヤもグラベルラリーなどでも使われるブロックパターンの専用タイヤを履くなど、
車両面ではジムカーナとは大きく異なる。全日本選手権の下には、全国8地区でJAF地方選手権が設定され
ているほか、初中級者を対象としたJMRCのシリーズもあり、全日本も行われる各地の専用のダートトライア
ルコースを主戦場とした熱い戦いが繰り広げられている。
ダートラの醍醐味を味わいたい人は同乗走行へ GO!
今年の全日本ダートラでは同乗走行体験が人気を集めている。これは今年、全日本に参戦するドライ
バー有志の団体である全日本ダートトライアル選手会が、競技終了後から表彰式までの時間を利用して行っ
ているもので、抽選で選ばれた希望者
が、トップドライバー達のサイドシートを
本番のコースで体験できるという仕組み
だ。観客席で感じた迫力の走りをドライ
バー目線で体験したいという人は、ぜひ
会場に足を運んでみよう!
転倒時に乗員を守るロールケージは車 グラベル用タイヤはサイド部が硬いのが特 ダートラコースは安全が確保された高い位
両の剛性を高める役割も持つ。
長。尖った石からのバーストを防ぐ。
置に観客席があるのが特長だ。
第6戦丸和/ 22.23.N2は地元関東の信田政晴が2本ともベストでまとめ、快勝。24.25.PN2は第3戦北海道で転倒を喫した櫻
井貴章が復活を告げる今季初勝利を獲得。26.PN1は切谷内で僅差の2位に甘んじた児島泰がリベンジ達成。27.ライバル鎌田に
先んじる3勝めをあげた北村和浩は勝利決定の瞬間、思わずガッツポーズ。28.DC2型イン
24
テグラタイプRが圧倒的多数派のN1で優勝の北原栄一はパルサーをドライブ。衝撃の結果
に会場がどよめいた。29.Dクラスのヒート1ベストを叩き出したのは新潟の若手、目黒亮。
久々の優勝に期待が高まったが、逆転を許し、3位。30.31.Dクラスの谷田川敏幸の5連勝
を阻んだのは同じ丸和での開幕戦を制した河内渉。今季の丸和を完全制圧。32.DC5型イン
テグラタイプR2台が火花を散らしたSA1は地元栃木の稲葉幸嗣に軍配。
26
27
28
29
30
22 23
25
31
32
9
2007年のPWRC王者、新井敏弘など、かつて世
界ラリー選手権(WRC)では多くの日本人ドライ
バーが活躍してきた。そして今年、彼らに続くかの
ようにWRC第8戦のラリー・フィンランドに、2名
の若手日本人ドライバーが挑戦した。
トヨタの若手ラリードライバー育成プロジェクト
グラム」で、2015年よりフィンランドでトレーニン
グを行ってきた新井大輝、そして、勝田貴元がシ
したのだ。彼らはフォード・フィエスタR5でWRCの
ひとつ下のクラスとなるWRC2にチャレンジした。
大輝は前述の新井敏弘を父に持つ23歳の2世
ドライバーで、2013年に全日本ラリー(JRC)に
デビュー。APRCのラリー北海道にも参戦した。
2014年もJRCに参戦の傍ら、オーストリア選手権
にスポットするなど積極的にラリー活動を行ってき
たドライバーだ。
Takamoto KATSUTA
リーズ屈指の高速グラベル戦でWRCにデビュー
勝田貴元
「TOYOTA GAZOO Racingラリーチャレンジプロ
B
ライアスリート
サファリを制した藤本吉郎、
2005年および
新井大輝
Hiroki ARAI
1
991年および1992年のアイボリーコースト
を制した篠塚建次郎を筆頭に、1995年の
一方、貴元は1979年のJRC王者、勝田照夫を
祖父、JRCで6度の王者に輝く勝田範彦を父に持
つ23歳の3世ドライバーで、2005年からカート
海 外 で 活 躍 す る 日 本 人 は レ ー サ ー だ け じ ゃ な い !
モータースポーツの最高峰F1には、これまで決して少なくない数の日本のレーシングドライバーが参戦をし、
その何人かは表彰台に上るという実績を残してきた。しかしBライ競技のトップドライバー達も彼らに負けじと
海外のモータースポーツにチャレンジを続けている。果敢な挑戦を試みる彼らの姿を紹介しよう
レースに参戦。以来、全日本カート、全日本F3な
エストニアにも参戦しており、その一環として今
どのレースシーンで活躍しながら、2012年にJRC
回、WRCのラリー・フィンランドに参戦したのだ。
にデビューした異色のキャリアを持つ。
スタート前、WRCに臨むにあたっての目標と課
SSから、慎重な走りを披露した。
翌日のデイ2から山岳エリアで本格的なラリー
が始まるものの、両者はペースをコントロール。
この若き両者はTOYOTA GAZOO Racingラ
題について聞いたところ、
「低速コーナーでタイム
SS6でパワステのトラブル、
SS9でパンクに見舞わ
リーチャレンジプログラムのオーディションを勝ち
ロスしているのでそこが課題です。自分はまだ経
れた大輝だったが、
「タイムやポジションを意識せ
抜き、2015年よりトミ・マキネン・レーシングのサ
験が足りないので、しっかり完走したい」と大輝が
ずに走りました」と語るようにWRC2の15番手で
ポートのもと、フィンランド選手権で実戦トレーニ
語れば、貴元は「まだペースノートで走りをイメー
デイ2をフィニッシュ。SS7でパンク、SS8でパワ
ングを開始。2年めの活動となる2016年はさらなる
ジできないんです。多くのことを学ぶために走り切
ステのトラブルに見舞われた貴元も「とりあえず目
キャリアアップを図るべく、フィンランド選手権の
りたい」
。そして、両者はその言葉を実践するよう
標の“走り切る”ことはできました」と、同16番手
ほか、ヨーロッパラリー選手権(ERC)のラリー・
に、市街地を舞台にしたオープニングのスーパー
で競技2日めを消化した。
若い二人が全日本モントレーでピンチヒッター対決!
大輝、貴元の二人が全日本ラリーに帰ってくる!8月下旬に群馬で行われる第6
戦モントレーで、大輝はシトロエンDS3 R3を、貴元はGT86 CS-R3を、それぞれ
ピンチヒッターとしてドライブすることが決まったのだ。この2台はともにFIA-R3
規定に沿って欧州で作られた本格的なラリーマシン。ともに初めてのドライブと
なるが、こうした一線級のマシンをドラ 写真は貴元がドライブするGT86 CS-R3。
イブすることはWRCと同様に貴重な経 元F1ドライバー、ヘイキ・コバライネンが
験となるはず。WRCを経験してひと回り 第5戦から駆るマシンだが、当日、コバラ
成長した彼らの走りをしっかりと目に焼 イネンはスーパー GTと重なるため、貴元
が駆ることになった。
き付けておこう。
デイ3でも「ミスなく丁寧に走りました」と振り
返った大輝はWRC2で12番手に浮上。
「難しかっ
たけど楽しかった」と語った貴元も同15番手で
フィニッシュ。両ドライバーともに完走に向けて着
実にステージを消化したが、最終日のデイ4で明暗
が分かれることとなった。
何と大輝は「ラインからずれて、切り株にぶつけ
てしまった」とSS22でコースアウトを喫し、そのま
トヨタ自動車㈱提供
トヨタ自動車㈱提供
12
たち
トヨタ自動車㈱提供
ワ ー ク ス ド ラ イ バ
別
きかった」とその成果を振り返った。
WRCのデビュー戦をリタイアで終えた大輝だっ
年やるべきことをやらないと来年はないと思ってい
画
るので、残り2戦のフィンランド選手権では優勝を
狙いに行きます」とリベンジを誓った。一方、完走
を果たした貴元も「色々なことを発見できたラリー
でした。今回学んだことを次に活かしたい」とさら
なる高みを見据えた。
“世界”に触れた若き日本人ドライバーが、これ
からどんな形でフィードバックを見せてくれるのか。
その成長が、楽しみでならない。
モータースポーツも女性の
時代が到来 ? 世界を目指す
コ・ドラも登場した
ラリーアメリカで知った
もうひとつのラリーの世界
写真:光崎満(2点とも)
ラリーの本場で培った経験を日本で生かす
Suguru KAWANA
Tomoyuki SHINKAI
ラリーアジア王者がスーパーマシンで新たな挑戦開始
炭山が駆るのはヴィッツベースのAP4車両。だがベー
ス車とは似ても似つかぬハイパワー 4WDになる。
Yuya SUMIYAMA
ー 目 指 し て 修 業 中!
全日本ラリー界の名門、キャロッセのドライバーとして活躍中の炭山裕矢
は、全日本ダートラで2度チャンピオンに輝いた後、2002年からチームキャ
ロッセの一員として全日本ラリーに参戦。2008年からはARPCに活躍の軸足
を移し、2010年にはAPRCアジアカップを獲得するなど、日本を代表する
インターラリードライバーへ成長した。その炭山が今年、新たな挑戦を始め
る。キャロッセが自社開発したオリジナルのラリーマシンでAPRCアジアカッ
プにエントリーするのだ。この車両はAPRCが今年から新設したAP4規定に
対応したマシンで、ハイパワーのターボエンジンにキャロッセ製4WDシステ
ムを搭載したスーパー 4WDモデルとなる。LSD等を始めとする駆動系のパー
ツでは特に高い評価を得ているキャロッセ渾身の一台だけに、その初戦とな
るラリー北海道での速さに注目が集まるのは必至。そしてこれまで駆って来
たラリーカーの中でも恐らく最速最強のマシンを手に入れた炭山の走りがど
う進化するかも、大きな注目ポイントになりそうだ。
炭山裕矢
2013年に全日本ラリー JN2クラスでチャンピオンを獲得した川名賢。
「WRCに憧れてラリーを始めた」彼は、次なるステージをヨーロッパラ
リー選手権ERCに定め、翌2014年からスポット参戦を始めた。だが想
像を絶する厳しい現実が待っていたという。
「路面の作りもステージの
構成も日本では経験できないものばかりで、すべてターマックでしたが、
まるで違う種目に挑んだような印象でした。ペースノートの精度を高め
たり、表現の正確性やボキャブ
ラリーを増やす必要性も痛感し
ましたが、
、ハードルの高い海
外でも、頑張れば何とかなるん
じゃないかという気持になれた
ことも事実です。現在は、海外
に出て足りなかったことを準備し
ている段階でまた全日本にも挑
戦したい。海外ラリーに出て逆
に全日本の凄さも知ることがで
きましたから」
。今年はターマッ
ク走りを極めるトレーニングと
してレースに参戦している川名。
ベルギー、チェコなどで開催されたERC
ラリー復活が待たれる。
そして今年、フィアットアバ を転戦した川名。欧州武者修業の成果
はいかに。
ルト500R3Tで全日本ラリーを
戦う眞貝知志が、コドライバー漆戸あゆみと共に9月22-25日に開催さ
れるイタリア国内選手権「ローマラリー」に挑戦する。2013年、圧倒
的な速さを披露して全日本チャンピオンに輝いた眞貝は国内屈指のター
マックスペシャリスト。今年も開幕戦を制するなど、そのスピードは健
アバルト500R3Tも欧州生まれの本格ラ 在だ。早くから海外への挑戦を掲げてきた眞貝のドライビングが異国の
リーマシン。舗装では最速の一台だ。
地でどこまで通用するのか、国内のラリー関係者たちは見守っている。
川名 賢
2009年、FD2型シビックタイプRで全日本ラリーのチャンピ
オンに輝いた村瀬太は2011年、本業の転勤のため、アメリカへ
渡った。ラリーアメリカ(全米ラリー選手権)に参戦を開始した
のは2013年から。競技車両の手配やパーツの調達などをすべて
一人で行うプライベーターとして新たな挑戦を始める。フォード・
フォーカスを2年乗り継ぎ、昨年は2008年製シビックSiにチェン
ジ。しかしシリーズ最終戦で最新型のラリーカーを駆る並み居る
ライバル達を抑えて、見事に2WDクラス優勝を飾った。その村瀬
は、晴れて任務を終えて今年、帰国。全日本ラリー王座を獲得し
た時と同じ愛知のRS TAKEDAラリーチームのドライバーとして全
日本に復帰を果たした。
「ラリーアメリカは高速のクレストやジャ
ンピングスポットもあって、日本のラリーが2次元とすれば、まさ
に3次元の世界。でもその分、WRCの高速ラリーが少しイメージ
できるようになった気はする。この経験を生かして全日本のトップ
の人達に食らいついていきたいです」
。異国の地でのドライビング
修業の成果がどのよ
全米ラリー選手権で日本人が優勝したのは史
うな形で花開くか、期
上初の快挙だ。今年はランサーエボXで全日
待したい。
本最高峰のJN6クラスに参戦する。
眞貝知志
昨年、全日本ラリーにコ・ドラとしてデビューした三浦
はドライバーに転向。国内外両面での活躍を目指す。
今年、全日本ジムカーナではロータスエ
キシージでPN4クラスに参戦。レジェン
ドの走りにはいつも多くの視線が集まる。
村瀬 太
トヨタ自動車㈱提供
昨年、貴元とともにフィンランド選手権に参戦した足立。
女性コ・ドライバーとしてフィンランドで修業中だ。
を縮めた。
スーパー GTシリーズでも3度、GT300ク
ラスのチャンピオンに輝くなど、レーシ
ンクドライバーとしても華やかな実績を
誇っている。
Futoshi MURASE
海外のラリーで活躍するのは男子ばかりじゃない。全
日本ラリーの最高峰クラスで2013年まで4年連続のコ・
ドライバーチャンピオンに輝いた足立さやかは昨年、貴
元とともにフィンランド国内ラリー選手権に参戦した。
今夏にはフィンランドに居を定め、
ERC(ヨーロッパラリー
選手権)
、WRCへのステップアップを図るべく、現在も
トレーニングを続けている。
また昨年コ・ドライバーとして全日本ラリーにデ
ビューした三浦昴(あきら)は異色の経歴の持ち主。ダ
カールラリーに参戦するトヨタ車体チームでランクルの
コ・ドラを務めてきた三浦は今冬のダカールラリー 2016
ではドライバーとしてデビューを果たした。そして自ら
のドライビングスキルを上げるべく今年は全日本ダート
ラにランエボでフル参戦を始めたのだ。
ダカールラリー参戦者が国内Bライ競技に参加した
例としては2輪ライダー出身の池町佳生が知られている
が、コ・ドラからの転身は異例。世界を股にかける三浦
の活躍も注目したい。
全日本ジムカーナで実に16度のチャンピオンに輝いている“レジェ
ンド”こと山野哲也。その山野は今年、アメリカンモータースポーツを
代表する伝統のイベント、
「パイクスピークヒルクライム」に参戦、総
合3位という見事な成績を収めた。
ロッキー山脈の東端に位置する名峰パイクスピーク。その4,301mの
頂上を目指して標高差1,439mを一気に駆け上がるこのヒルクライム
は、今年、100年めを迎えた歴史あるイベントだ。山野がドライブした
のは日本で発表されたばかりのNSXをベースとしてホンダが特別に開
発したスーパー EV(電気自動車)モデル、
「4モーター EVコンセプト」
。
パイクスではこうしたスペシャルマシンが毎年、総合首位の座を巡っ
て激しい鍔迫り合いを演じるが、特にここ数年はEVの進化が凄まじく、
優勝タイムも更新されてきた。
山野&4モーター EVコンセプトが叩き出したタイムは9分6秒015
で、9分を切った上位2台に続いての3位。だが100年のパイクスの歴
史の中では堂々 4位に入るという好タイムだった。パイクスには今年、
全日本ラリーの奴
田原文雄が参戦
するなど、グラベ
ル系競技のドライ
バーが結果を残
すことが多いが、
舗装スペシャリス
トの山野の活躍
は、その意味で
も賞賛に値すると
山野はCR-Zベースのプロトタイプマシンで参戦した昨
いって過言ではな
年に続いての2度めの参戦。昨年から1分以上もタイム
いだろう。
Tetsuya YAMANO
企
たが、
「このラリーを通じて得たものは大きい。今
米国伝統の一戦“パイクスピーク”で
歴代 4 位の好記録をマーク!
山野哲也
特
世界に挑む
まリタイアに。対する貴元はWRC2の12位で完走
を果たし、
「全部のステージを完走できたことは大
13
お 笑
あなたにピ
ッタリな
Bライ
モータース
ポーツ
ベースマシ
ン選び
い
チャート診断
恒 例 企 画
国内Bライセンスを取得して、いざラリーやジムカーナ、
ダートトライアルの他、サーキットトライアルやドリフトなどに
挑戦したいアナタ! それぞれ愛車がなかったら始まりませんヨ!!
そこで今回は、スポーツ走行に最適なベース車両選びを駆動方式別に
診断しちゃいましょう! 秋の訪れも感じる今日この頃ですが、
リオ五輪の興奮冷めやらぬアナタへチャート診断結果を
秋の大運動会のテーマに乗せてお届けしましょう〜♪
コンパクト FR
駆動方式
別編
生くす子ちゃんズ
橘しおんチャン
ハイパワー 4WD
それでは
スタート
♪
白組より
紅組に惹かれる
NO
近年のBライモータースポーツでは4WDマシン
に花形を奪われていたが、86、BRZの登場で
FRマシンが見事に復権を果たした。振り回し
やすい車体サイズは入門者から上級者までを
悩殺し、長く付き合える相棒として注目され
ている。今年のジムカーナでは新型ロードス
ターの台頭が著しく、”ジムカーナはFF有利”
の方程式を覆す勢いを見せている。
NO
運動会
バージョン
ムカデ競争より
二人三脚が得意
NO
ビデオカメラは
手持ちで撮る
YES
大玉転がしは
苦手だ
NO
綱引きの担当は
後ろのほうだ
NO
万国旗を見ると
心が躍る!
YES
本格的なスポーツ走行を比較的手軽にできる
ベース車両として注目されているのがスイフ
トスポーツやフィットRS、デミオ15MBなどに
代表されるコンパクトFFだ。現在はあらゆる
カテゴリーで排気量にアドバンテージがある
スイフトスポーツの優位性が高まっているが、
コース設定やタイヤ選択によっては、他のマ
シンにも勝機のチャンスは大いにある。
全日本ラリーやジムカーナでは輸入車ブーム
が到来中だ。特にプジョー 208GTiやミニクー
パー JCWなどは、日本では希少となってしまっ
た高性能FFマシンの代わりとして注目され、
有力選手たちが成績を残している。他にも全
日本ラリーではフィアットアバルト500 R3Tや
シトロエンDS3 R3-MAXが活躍しており、今後
も使用拡大が予想されている。
CVT車のアクアもJAF登録され
ており、TOYOTA GAZOO Racing
ラリーチャレンジで活躍中だ。
今年の全日本ラリーには、欧州
メイドのFIA R車両『GT86 CSR3』がデビューした。
生くす子ちゃんズ
野田桃加チャン
インポートカー
ナンバー付き車両で走るなら、維持費が安い
軽自動車がおすすめだ。かつてダイハツミラ
X4とスズキアルトワークスが王座を争う時代
があったが、復活した新型アルトワークスが
2WDと4WDを選べるため、競技ベース車とし
て再注目されている。JAF登録されたばかりの
ホンダS660も素性の良さには定評があり、テ
ク磨きに適したマシンと言えるだろう。
ほほ〜︒
競技の特性で
勝てるクルマが
変わってくるのね♪
へ〜︒B ライ競技は
色々なクルマで
参加できるんだ♪
生くす子ちゃんズ
大島奈々チャン
コンパクト FF
他にも……
14
軽自動車
YES
NO
JAF公認モータースポーツに出るには
ベース車に『JAF登録』が必要だ。これ
は競技の公平性を保つための車両公認
制度で、多くの選手たちはJAF登録車両の中からベース車を選ん
でいる。近年ではFIA/JAF公認車両という、海外の競技にも参加
できる国際基準に適合したベース車を使う例も増えており、全
日本ラリーではFIA R車両のプジョー 208 R2やフィアットアバル
ト500 R3T、シトロエンDS3 R3-MAXなどが参戦している。
YES
NO
騎馬戦では
いつも上に乗る
YES
各カテゴリーの最高峰クラスで活躍するのは
日本が誇るターボ4駆たちだ。現状ではラン
サーエボリューションⅩが主力だが、残念な
がら生産を終了したため、上位選手たちは新
車で買えるWRX STIに乗り換えて熟成を重ね
ている。JAF登録車両のGT-Rもあるが、レース
を意識したグランドツーリングなので、Bライ
競技では目立った成績を残していない。
徒競走はスタート
ダッシュが命
YES
NO
ハイパワー後輪駆動と言えば、レースの世界
ではスーパーカーのFIA GT3マシンが台頭して
いるが、Bライモータースポーツではフェアレ
ディ ZニスモやロータスエキシージなどのFR、
MRマシンが活躍している。後輪駆動車は、高
速コースでの安定性の高さや立ち上がり加速
の強烈さにはアドバンテージがあるため、ジ
ムカーナでの活躍が目立っているのだ。
YES
おにぎりは
梅よりツナがうまい
YES
ハイパワー RWD
YES
気軽に楽しんで♪
全日本ダートトライアル
山崎利博
スタート
ゴール
代表的なセクションを入れ込んだデモコース。フラッグの合図でスタートして、まず最初の難関は、進入方向と同じ方
向に立ち上がる1本パイロンによる360度ターンだ。続いて3本のパイロンを2箇所に配した8の字ターンを通過して、オー
トテストならではの車庫入れセクションに到着。まず直進で最初のガレージに入り、直角にバックしながら別のガレージ
に入れる『ダブルガレージ』だ。等間隔に並んだ5本パイロンをスラローム走行してゴールラインを通過。停止ライン
でしっかりと一時停止して、自分の待機場所に戻る流れだ。
オートテストマイスターが語る攻略の秘訣
中部、近畿エリアで開催されるオートテストに昨年から継続的に参加している
日紫喜俊夫さん(写真右)は、モータースポーツ未経験ながらどんなコースでも
好成績を残すスペシャリストだ。
「他の競技とは違って『後退』で差が付くことに
魅力を感じてます。自分は直感で走るタイプですが、同じ走りを繰り返したくな
いので、突っ込み方や使うギヤなど1回ごとに攻め方を変えてます。オープンカー
が好きなので普段はロードスターで出てますが、今回の大会(下記の記事)では
レンタル車でも勝てたので、オープンカーだから速いわけじゃないことを証明で
きて良かったです(笑)
」
。彼の滑らかな走りは一見の価値アリだ。
まりないんだよね。速度は出さなくてもいい
車で会場に来たまま参加できる
から、必要最小限のペダル操作で停車するの
『オートテスト』は、平らな広場に
は普段の運転でも学べるよね。オートテスト
描かれた指定コースを走り、いかに
で好成績を目指すことは、普段の運転の究極
少ないペナルティでゴールするかを競う最も
形を目指すことと同じなのかもしれないね」
。
新しいモータースポーツだ。その特徴は、ヘ
フェアレディ Z ニスモで全日本ジムカー
ルメットが不要で助手席にナビゲーター役が
ナ PN2 を戦う河本晃一と86 で PN3 を戦う
同乗 OK、コースの中に必ず”車庫入れ”が
西野洋平は、オートテストで講師役を務めた
登場するという、従来の常識を覆すスタイル
こともある選手たちだ。
「急の付く操作は禁
となっている。昨年から始まったこの新種競
物って言いますけど、オートテストも”操作
技は、すでに全国で様々な大会が開催され
を連続させてクルマを滑らかに動かすこと”
ているが、参加者にとっては一度体験すると
が大切です。ハンドルも”スパッ”とじゃな
病み付きになるという声も多い。そこで今回
くて”ジワ〜ッ”と切っ
は、JAF 全日本ジムカー
て、ブレーキも”ドンッ”
ナ&ダートトライアル選
とではなく”グ〜ッ”と
手権を戦うトップ選手
踏 む の が い い で す よ。
たちにオートテストの上
コースをゆっくり走った
達法を聞いてみた。
ときの操作を脳内で”早
全日本ラリーストに
送り”してみると、速く
し て、 現 在 は 全 日 本
走るためにどんな操作が
ダートラ SC2 クラスで
ランサーを操る平塚忠 普段の走行シーンでは味わえないクルマの限界性能 必要なのかをイメージで
博は、大 型トレーラー を試せるオートテスト。日常の運転技術を高めたい人 きると思いますよ」とは
にも最適な新種スポーツだ。
河 本 だ。 対 す る 西 野 は
で10km バ ッ ク で き る
「
“焦らないこと”ですね。車庫入れには色々
凄腕の持ち主として知られている。
「オート
な操作が集中するから失敗しやすいわけで、
テストはやっぱりバックで差が付くと思うけ
慣れないバックの操作を素早くキメることは
ど、ミラー越しの車両感覚を磨くといいかも
我々でも苦手ですからね(笑)
。オートテス
ね。体をひねって後ろを見ると、その動きが
トは一つ一つの操作を確実に決める人が好成
ロスだし、車庫入れではパイロンに近づくほ
績を残してますよね」
。
どパイロンが死角に入るよね。その点、サイ
スイフトスポーツで全日本ダートラPN1を
ドミラーでバックすれば、パイロンは近付く
戦う山崎利博は、オートテストの主催経験も
につれて大きくなる。クルマって、ミラーで
あるベテランだ。
「まだ生まれたての競技で、
見たほうが外の目標物を捉えやすくできてる
主催者も参加者も一緒になって楽しんでほし
んだよ。これはトラックドライバーなら日常
いので、ハンドルをぐるぐる回したり、車庫
的にやってることなので、実務にも役立つよ
入れの速さを競ったり、街中ではできない極
(笑)
。コースには色々なターンが出てくるけ
限の操作を安全に試せる場だと思って気軽に
ど、最短距離を通過すること。速度を出そう
参加してほしいですね」と語ってくれた。
とするんじゃなく、アクセルオフでもいいか
目を三角にして競うもよし、基礎練習に励
らハンドルを沢山切って小さく回るのがコツ
むもよし、日頃の安全運転に活かすもよし。
だね。車庫入れやゴール後の”一旦停止”も
様々な楽しみ方ができるオートテストにアナ
実は難しく、フルブレーキでピタッと止める
タも一度、ハマってみては?
ことって、本格的なモータースポーツでもあ
ネッツトヨタ中部が仕掛けるオートテストで新車試乗作戦
神山剛、小澤忠司、
近藤澄男、神谷裕
幸ら経験豊富な選
手が講師として参
加者を引率した。
Try!
AREA86 midress
オートテスト2016
in めいほう
8月7日/
めいほうスキー場
駐車場(岐阜県)
オートテスト︑
♪
全国でやってます
北海道のオートスポーツランドスナガワで行
われた大会では、あらゆるセクションがてん 競技オフィシャルが振るグリーンフ
こ盛りの超ロングコースを走ることができた。 ラッグがセクションクリアの目印。
全日本ジムカーナ
る
愛
ガレージ
8の字ターン
16
え
必勝法
360°
ターン
試乗車で
教
オートテスト
プ
\ JAF新種競技 /
スラローム
変り種オートテスト!
そ り
河本晃一
こ っ
!
急操作は禁物
ミラー越しに!
全日本ダートトライアル
平塚忠博
全日本ジムカーナ
西野洋平
!
焦らないこと
オートテストの
一般的なコース例
ロ
が
『助手席同乗OK』も
オートテストの大き
な特徴。子供たち
の情操教育にも打っ
て付け!?
岐阜県郡上市にあるめいほうスキー場
駐車場で、ネッツトヨタ中部のカスタ
マイズ工房『ミッドレス』が、ディー
ラー試乗車を使ったユニークなオート
テストを初開催した。オートテストは
愛車で走るのが一般的だが、TRDパ
フォーマンスラインをいち早く装着し
た86を始め、アクアG's、ヴィッツG's、
6速ATの86の計4台をフルに使い、1人
が全車を1回ずつ乗車して合計4回ア
タックした。ディーラー発着の試乗に
比べ、より高いポテンシャルを体感で
きる絶好の機会となったため、多くの
参加者から喜びの声が上がっていた。
優勝は日紫喜俊夫
さん。2位は大塚
拓哉さん&天太く
ん。3位は初体験
の杉村活文さん。
やはり“ガレージ”
攻略がキモ。普
通は慎重に行う
車 庫 入 れ だ が、
思い切りの良さ
が大切。
2015年半ばにスタートしたJAF新種競技『オートテスト』は、ヘルメットやレーシングスーツ不要で、基本的な運転操作だけで白熱
のバトルを体験できる次世代のクルマ遊びとして好評を博していて、様々な大会を組み合わせながら、今年も全国で開催されている。
日程
9/11(日)
9/24(土)
10/2(日)
11/6(日)
12/18(日)
開催場所
スピードパーク恋の浦(福岡県)
美浜サーキット内特設会場(愛知県)
スポーツランドSUGO(宮城県)
日本昭和村駐車場内特設会場(岐阜県)
美浜サーキット内特設会場(愛知県)
主催者&連絡先
アルテック内ラスカル事務局・092-621-0664
美浜モータースポーツクラブ・0569-87-3003
菅生スポーツクラブ・0224-83-3111
JAF愛知支部事業課・052-872-3685
美浜モータースポーツクラブ・0569-87-3003
併催イベント
JAF全日本ジムカーナ選手権第7戦
ー
JAF東北ジムカーナ選手権第7戦
ー
ー
ライ
センス
で
B
分
5
本気で
始めた
い
ぜひ読 人は、
んでね
競技場
!
で待っ
てるヨ
!
分かる!取得の基礎知識
いますぐ、ちょっとマジでモータースポーツを始めたいと思ってるキミには、ぜひJAFが発給するBライセンスを
取得することをオススメしたい。国内で行われているラリー、ジムカーナ、ダートトライアルは
クスコジュニアラリーチーム
そのほとんどがJAF公認の競技会として行われており、Bライセンスを持っていることが
のキャラクター「生くす子ちゃ
参加資格になっているからだ。ライセンス取得のためのA to Zを駆け足で紹介しよう!
んズ」の七井しおりチャン
Step1
Bライ講習会の日程・場所をチェックしよう
Bライセンスを取得する最も簡単な方法は全国各地で
行われているBライ講習会を受講することだ。講習会の日
程はJAFのモータースポーツホームページのほか、JAF会
員であれば、送られてくる機関誌「JAF MATE」に最寄の
地区の講習会の日程・場所が掲載されているので、申し
込んでみよう。
Step2
普通免許所持&JAF会員が条件だが当日入会もOK
Bライ講習会の受講資格は普通自動車運転免許証を持
ち、JAF会員であることだが、講習会当日にJAFに入会す
ることもできる。講習会は約2時間。競技のルールやマ
ナーなどを座学や映像を使ってレクチャーする形が基本
的なスタイルだ。講習会といっても筆記や実技の試験が
あるわけではないのでご安心を!
Step3
申請後、約2〜3週間でライセンスが手元に届くぞ
Bライセンス講習会は受講料が¥4,100以内、教材費
が¥1,000以内、ライセンス申請料が¥3,100と決められ
ている。因みにJAF個人会員は、入会金¥2,000+年会費
¥4,000で入会できる。講習後にもらうライセンス交付申
請書に写真と申請料を添え30日以内に最寄りのJAF支部
に申請すれば申込は完了だ。
レーシングコースを走れるサーキットトライアルそしてドリフトもBライで参加可能
Bライセンス競技の代表格といえば、本誌で全
日本選手権のレポートを紹介しているラリー、ジ
ムカーナ、ダートトライアルが知られているが、
Bライで参加できる競技はほかにもある。レース
の予選に似た競技でサーキットでタイムアタック
を行うサーキットトライアルは、レーシングコー
スで全開走行を楽しみたいという人にオススメ
の競技。限られた時間内でベストタイムを狙う緊
張感は堪らない。また海外でも人気のドリフトも
数年前からJAF公認競技となっている。単走・追
走という新しい競技スタイルを持つドリフトは、 サーキットトライアルは15 〜 20分の走行枠を2回走っ 参加型競技として知られる「ドリフトマッスル」
、ま
歴史こそ浅いが、いま最も旬なBライモータース てベストタイムを競うのが基本的なスタイル。上級 た「D1グランプリシリーズ」も現在ではJAF公認の
Bライ競技として行われている。
者ともなれば空気圧の設定などにもこだわる。
ポーツと言えるかも知れない。
モータースポーツの
ことをもっと知りたい
という人は…
JAFのモータースポーツホーム
ページでは、モータースポーツの
歴史、各競技の概要解説から競技
会カレンダー、規則まで様々な情
報が掲載されている。もちろん全
日本選手権についても、リザルト、
シリーズポイントなど知りたい情
報をフォローしている。ぜひ一度、
覗いてみよう!
http://www.jaf.or.jp/msports/
全 国 J A F 公 認 B ラ イ セ ン ス 競 技 コ ー ス 一 覧
ジムカーナコース
十勝インターナショナルスピードウェイ ジュニアコース(北海道・河西郡)
オートスポーツランドスナガワ ジムカーナコース(北海道・砂川市)
新千歳モーターランド・アクティブ・セーフティ・パーク
(北海道・千歳市)
岩木山スキー場駐車場(青森・弘前市)
スポーツランド SUGO 西コース(宮城・柴田郡)
新協和カートランド(秋田・大仙市)
エビスサーキット ジムカーナコース/スクールコース/
西コース(福島・一本松市)
茨城中央サーキット(茨城・石岡市)
筑波サーキット コース 1000 /ジムカーナ場(茨城・下妻市)
ツインリンクもてぎ 北ショートコース/マルチコース/南コース
(栃木・芳賀郡)
日光サーキット(ドリフト競技に限定)
(栃木・宇都宮市)
宝台樹スキー場・駐車場(群馬・利根郡)
本庄サーキット(埼玉・本庄市)
浅間台スポーツランド(千葉・香取市)
R - Spec Kakizaki(新潟・上越市)
スピードパーク新潟(新潟・胎内市)
日本海間瀬サーキット(ドリフト競技に限定)
(新潟・新潟市)
イオックスアローザスポーツランド(富山・南砺市)
大日スポーツランド(石川・白山市)
さるくらモータースポーツランド(長野・飯田市)
18
福田自動車教習所(静岡・磐田市)
富士スピードウェイ ジムカーナコース/
ショートサーキット(静岡・駿東郡)
2016 年1月1日現在
ダートトライアルコース
キョウセイドライバーランド(愛知・岡崎市)
オートスポーツランドスナガワ
ダートトライアルコース(北海道・砂川市)
幸田サーキット YRP 桐山(愛知・額田郡)
新千歳モーターランド ダートコース(北海道・千歳市)
スパ西浦モーターパーク(愛知・蒲郡市)
糠平湖氷上コース(北海道・河東郡)
美浜サーキット クニモト(愛知・知多郡)
イーストジャパンオフロードスタジアム(北海道・河東郡)
鈴鹿サーキット 国際南コース(三重・鈴鹿市)
奥伊吹モーターパーク(滋賀・米原市)
舞洲スポーツアイランド(大阪・大阪市)
姫路セントラルパーク 第 5 駐車場(兵庫・姫路市)
名阪スポーツランド C コース/ E コース(奈良・山辺郡)
備北サーキット(岡山・新見市)
なださきレークサイドパーク(岡山・岡山市)
岡山国際サーキット レーシングコース(岡山・美作市)
スポーツランド TAMADA(広島・広島市)
TS タカタサーキット(広島・安芸高田市)
徳島カートランド(徳島・吉野川市)
瀬戸内海サーキット(愛媛・西条市)
美川スポーツランド ジムカーナコース(愛媛・上浮穴郡)
モーターランドたぢかわ(高知・長岡郡)
スピードパーク恋の浦(福岡・福津市)
サーキットパーク切谷内(青森・三戸郡)
エビスサーキット西コース(福島・一本松市)
丸和オートランド那須(栃木・那須塩原市)
オートランド千葉 ダートトライアルコース第1コース
(千葉・千葉市)
NATSダートコース(千葉・成田市)
トライアルゾーン新潟(新潟・三条市)
モーターランド野沢 (オートクロス可)
(長野・下高井郡)
池の平ワンダーランド(愛知・豊田市)
輪島市門前モータースポーツ公園(石川・輪島市)
オートパーク今庄(福井・南条郡)
コスモスパーク(京都・京都市)
テクニックステージタカタ(広島・安芸高田市)
楠ハイランドパーク(山口・宇部市)
HSR 九州ドリームコース(熊本・菊池郡)
香川スポーツランド(香川・さぬき市)
オートポリスレイクサイド サーキットコース(大分・日田市)
スピードパーク恋の浦(福岡・福津市)
本誌“CLUB B vol.18”はWEBでもご覧になることができます。これまでのバックナ
は
ンバーも掲載していますので、興味のある方は下記のホームページへアクセス下さい。
WEBでも見れます! JAFメディアワークスホームページ http://www.jafmw.co.jp/
CLUB B Vol.18
Bライセンスモータースポーツ応援マガジン
発 行 所 ㈱JAFメディアワークス
〒105-0012 東京都港区芝大門1-9-9
発 行 人 望月均
編 集 人 田代康
デザイン 鎌田僚
編
集 ㈱JAFメディアワークス
☎03-5470-1712
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