第14期 付属明細書 - NHKエデュケーショナル

第 24 期 事 業 報 告
自
平成 24 年 4 月
至
平成 25 年 3 月 31 日
株式会社
1日
Ⅰ 会社の現況に関する事項
1.事業の経過及びその成果
(1)当社を取りまく環境と成果
新たに策定した「中期経営ビジョン」の初年度として、「いつでも
どこでも
だれでも“学びたい”に応えます」という大方針のもと、全社をあげた取り組み
を展開してきました。
24 期は、前期と比較すると「減収・増益」となりました。売上高は、NHK
関係業務が、前期比 4 億 24 百万円増の 163 億 24 百万円となり過去最高を
記録しました。一方で、自主事業は、前期比 7 億円の減収となりました。24 年度
から放送番組テキストがメディアミックスの展開項目から外れたこと、低迷する
経済状況、DVD市場の縮小、などが減収の大きな要因ですが、テキストを
除いた売上との比較では、1 億 17 百万円の減収となっています。副次収入に
ついては、6 億 90 百万円の目標額に対し、国内・国際共同制作の制作分担金を
合わせた貢献額が 6 億 38 百万円となり、93%の達成率となりました。
NHKの番組制作受託業務では、こども幼児、学校教育、語学、美術、教養、
趣味实用、科学健康などのジャンルを中心に約 1 万本の番組を制作しました。
「幅広く多様な教育コンテンツの制作」という当社の専門性を生かし、
“学ぶ楽しさ”を实感できる番組を生み出すと同時に、総合テレビ土曜夜間の
家族視聴向けの新番組を含め、時代のニーズを先取りする番組の開発と定時化を
進めました。
自主事業では、これからの大きな柱となる「デジタル分野」を中心とした新規
事業開発に力を尽くしました。メディアミックス事業をはじめ、NHKの放送
番組で培われたさまざまなノウハウを社会に還元したり、各種 コンテンツの
制作・販売、イベントの企画・運営など、多様な展開を行ってきました。
将来の事業展開のための人材確保や専門性の継承を積極的に進め、“学び”に
携わる企業として、コンプライアンスの強化につとめ、常にモラルと志を高く
維持できる組織・体制の整備を推進してきました。
-1-
(2)損益の状況
当期の売上高は、211 億 27 百万円となり、前期比 1.3%減、2 億 76 百万円の
減収となりました。
売上原価は、196 億 6 百万円となり、前期比 1.5%減、2 億 89 百万円の減と
なりました。販売費及び一般管理費は、8 億 57 百万円でした。
損益面につきましては、営業利益 6 億 63 百万円、前期比 0.3%減、2 百万円の
減益。営業外損益を加えた経常利益は、7 億 39 百万円で、前期比 0.2%減、
1 百万円の減益となり、これに特別損益及び法人税等を加減した当期純利益は、
4 億 41 百万円、前期比 14.1%増、54 百万円の増益となりました。
(3)事業別の概況
【事業別売上高】
区
(単位:千円)
第24期
(24.4.1~25.3.31)
分
金
NHK関係業務
自
内
訳
額
構 成 比
第23期
(23.4.1~24.3.31)
金
額
構 成 比
増
金
減
額
増 減 率
16,324,894
77.3%
15,900,550
74.3%
424,344
2.7%
4,802,613
22.7%
5,503,129
25.7%
△700,516
△12.7%
コンテンツ制作
1,156,394
5.5%
1,459,184
6.8%
△302,789
△20.8%
イベント实施
1,541,489
7.3%
1,249,118
5.8%
292,370
23.4%
印税・権料ほか
1,020,666
4.8%
1,752,004
8.2%
△731,337
△41.7%
放大等受託事業
714,550
3.4%
776,018
3.6%
△ 61,468
△ 7.9%
デジタル関連
369,511
1.7%
266,803
1.3%
102,708
38.5%
21,127,507
100.0%
21,403,679
100.0%
△276,171
△ 1.3%
主
事
計
業
【NHK関係業務】
当社は、NHKの番組制作関連会社として、NHKからの受託業務である
「美術・教養」
「趣味・实用」
「科学・健康」「教育」「語学」「こども幼児」など
幅広い分野にわたる教育・教養番組を、高い品質を保ちながら、専門性と創造性を
発揮して、効率的に制作しました。
-2-
平 成 24 年 度の 制 作 本数 は 、定 時 番組 と 特集 番 組を 合 わせ て 、 10,308 本
(前年比 394 本増)です。メディア別では、総合テレビ 537 本、Eテレ 4,726 本、
ラジオ第2 3,875 本、衛星放送(2 波)365 本、テレビ国際放送 132 本、
ワンセグ 673 本を制作し、このうち特集番組は 563 本でした。
<定時番組>
○美術・教養分野
「かつて海を渡った幻の国宝が一堂に里帰り」と題した「ボストン美術館
展」の開幕に合わせ、24 年度前半は、日本美術の奥深い魅力を伝える番組を
定時番組・特集番組ともに連動させながら、さまざまな形で制作しました。
特に、BSプレミアム「極上美の饗宴」のシリーズ「ボストンの日本美術
超傑作 平安の超絶ミクロアート」で見せ た高度な技法解明への追求と、
「中谷美紀 日本ノ宝、見ツケマシタ」でのドラマによる海外の目利きたちの
物語は、美術ファンのみならず、多くの人々の間で話題となりました。
また、総合・Eテレ・BSプレミアムで、視聴者層拡大を意識した意欲的
な番組を複数立ち上げ、既存の定時番組の定着にも力を入れました。総合で
は、土曜夜間の家族視聴をターゲットとする時間帯に「マサカメTV」を
開発し、25 年度 18 時台の新番組としてスタートさせたほか、「仕事ハッケン
伝」「地球イチバン」も引き続き制作しました。Eテレでは、「オトナへの
トビラTV」「テクネ 映像の教室」「俳句さく咲く」「短歌 de 胸キュン」を
制作。2 年目となった「100 分 de 名著」は、「般若心経」のシリーズが過去最
高のテキスト売上を記録するなど、存在感を高めています。BSプレミアム
の「写ねーる」は、双方向性を高めた演出でさらなる定着をめざしました。
○趣味・実用分野
Eテレの新番組「団塊スタイル」は、シニア世代の仕事から趣味・ライフ
スタイルまで幅広いテーマを取り上げ、キャスターの国井雅比古さんと
風吹ジュンさんも好評です。若者向け経済番組としてスタートした
「オイコノミア」は、斬新な演出が好評で前期のみの予定が通年と
なりました。この二つの新番組は、25 年度も継続されました。「趣味の園芸」
はバラの通年企画「ローズレッスン 12 か月」、視聴者の自慢の庭を訪ねる
「玉さん庭をゆく」やお便りで構成する「花信」など視聴者参加のコーナー
も取り入れました。「やさいの時間」は出演者を含めた演出の刷新で、35 歳
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から 49 歳女性の視聴率が大幅に改善されました。趣味講座の 4 番組は、
「趣味Do楽」(週 2 シリーズ)として装いも新たにスタートしました。
新番組「囲碁・将棋フォーカス」は、講座に加え、情報性を高めた演出に
変えました。「きょうの料理」「すてきにハンドメイド」「きれいの魔法」など
の实用番組では、ライフスタイルをワンランクアップさせる番組として
ターゲット層を獲得しています。「グレーテルのかまど」は、レシピを掲載
する番組ホームページも含め、女性からの強い支持を得ています。
総合テレビでは、3 年目を迎えた「あさイチ」の 制作 に引き続き参加。
「 解 決 ! ゴ ハ ン 」「 あ さ イ チ ガ ー デ ン 」「 プ レ ミ ア ム ト ー ク 」 に 加 え 、
「スゴ技Q」も新規に担当しました。また、2 年目となる「サラメシ」も
定着し、お昼どきの再放送も人気です。
「団塊スタイル」「すてきにハンドメイド」「きょうの料理」「趣味の園芸」
「将棋フォーカス」では、積極的に震災の復興支援に取り組み、被災地の
仮設住宅での番組公開収録やイベントを实施しました。
○科学・健康分野
科学分野では、Eテレで、生物の生態から生きるための知恵が学べると
こどもたちにも人気が高い「モリゾー・キッコロ 森へいこうよ!」が 6 年目
を迎えました。同じく 6 年目の「すイエんサー」では、親子で楽しめる
「じゃんけん必勝法」などの定番テーマのほか、三つの国立大学を舞台に
理系大学生との対戦を实現させたシリーズを開発し、教育関係者の認知度を
高めました。
BSプレミアムで 2 年目となる「コズミックフロント」は、アポロ計画の
知られざるエピソードを発掘し現代社会の危機管理にも大いに参考になると
関心を集めたほか、通信衛星や月面開発の最前線もリポートし好評でした。
テ レ ビ 国 際 放 送 「 Science View 」 で は 、 科 学 ・ 医 学 ・ テ ク ノ ロ ジ ー に
関する最先端情報を世界に向けて定時発信しました。
健康分野では、専門の異なる 3 名のドクターが最適な治療法・予防法を
教える「ここが聞きたい!名医にQ」が 5 年目となり、「糖尿病」「頭痛」
など関心の高い病気を取り上げ、毎回多くの問い合わせが寄せられました。
長寿番組「きょうの健康」では震災復興の一助となる公開収録を实施した
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ほか、総合テレビで展開する「先どり・きょうの健康」も 4 年目に
なりました。若者向け健康番組「名作ホスピタル」では、大学での公開収録
も实施し、10 代からの反響も一層多くなりました。医学関係のシンポジウム
は、「認知症」「薬の治験」「漢方」「がん」などをテーマに開催し、Eテレの
「TVシンポジウム」で、医学会の最新動向を伝えました。
○教育分野
小学校向け番組「できた できた できた」、中学校・高校向 け「10min.
ボックス理科/公民」、通信高校生向け「 NHK高校講座」、学び直し番組
「ベーシック 10」など、小学校から高校までの学校教育に資する番組を制作
してきました。
10 代の若者をターゲットにしたEテレ夕方の時間帯では、「Rの法則」が
週 4 日放送になり、中高生が関心のある話題をタイムリーに取り上げ、
好評を得ました。また、3 年目を迎えた「テストの花道」は、夏と年始に
特集番組を制作し、中高生だけでなく幅広い世代の視聴者層を獲得しました。
またスピンオフ番組として土曜午前の生放送「特盛り!テストの花道」も
制作し、番組のサポーターであるBENBU部員は 9 万人を突破しました。
国際共同制作「大科学实験」の第 2 シリーズは、南西ドイツ放送(SWR)
を新たなパートナーとして制作し、第 1 シリーズと合わせ 52 本の番組が
そろい、海外展開がしやすくなりました。
震災の被災地復興を支援する新番組「東北発☆未来塾」では、さまざまな
分野で活躍する講師を月替わりで迎え、若者たちに地域再生のノウハウを伝
えてもらいました。大震災から 2 年の節目に開催された「公開復興サポート・
明日へ」では、福島・仙台で公開収録を行い、イベントを盛り上げました。
○語学分野
英語番組については、24 年度からテレビ・ラジオとも、EUの国際基準で
あるCEFR(セファール)指標に準拠して番組を再配置する「英語グランド
デザイン」をスタートさせました。Eテレの定時番組では、「3か月トピック
英会話」で「SNSで磨く!アウトプット表現術」「リトル・チャロ
東北編」
「英語で歩く大自然!山ガール カナダの旅」の 3 シリーズを制作したほか、
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新番組では中学生向けの「テレビで基礎英語」、中学レベルの英語で大人の表現
をめざす「おとなの基礎英語」を制作。特に「おとなの基礎英語」はテキストの
売上が好調で高い評価を得ました。5 年目を迎えた「ニュースで英会話」は、
クロスメディア展開を進め、ホームページのページビューは、個別番組サイトの
なかでNHK全体の 1 位を維持しています。また、英語と合わせて世界最高
レベルの提案説明術を学ぶ番組「スーパープレゼンテーション」を開発し、
さまざまな特集やイベントに結びつけました。
R2では、新番組「英会話タイムトライアル」をスタートさせました。また、
「らじる☆らじる」などの効果もあり「ラジオ英会話」が非常に好調で、英語
番組全体でも 3 年連続でテキスト売上の前年度比増を記録しました。
英語以外の外国語番組では、「ユーロ 24」のパッケージで 3 年目となる
テレビのヨーロッパ 4 言語(伊・独・仏・西)、アジア言語「テレビで中国語」
「テレビでハングル講座」ともに好調を維持したほか、3 年ぶりに「テレビで
アラビア語」を新作しました。また、R2では需要の多い中国語・ハングル
に中級講座を開設しました。
テレビ国際放送では、定時番組「BEGIN Japanology」「ITADAKIMASU! dining
with the chef」のほか、大型トーク番組(随時)「BOOKED FOR JAPAN」など
を制作しました。
○こども幼児分野
50 年を超える歴史と伝統のある「おかあさんといっしょ」、幼児が初めて
出 会 う テ レ ビ 「 い な い い な い ば あ っ ! 」、 4 歳 から 5 歳 児 を 対 象 に し た
「みいつけた!」の 3 番組を核に、多様で良質な番組を制作しています。
特に「みいつけた!」は幼稚園・保育所でも幼児教育に活用できるように
制作しています。
こどもたちの関心の高いテーマを扱う番組としては、Eテレで、
「デザインあ」「にほんごであそぼ」「えいごであそぼ」「フックブックロー」
「 ピ タ ゴ ラ ス イ ッ チ 」「 て れ び 絵 本 」「 ニ ャ ン ち ゅ う ワ ー ル ド 放 送 局 」
「クッキンアイドル
アイ!マイ!まいん!」などを制作しています。特に
「デザインあ」は新しい感覚の映像やコンセプトが好評で、 放送界の
ピュリッツァー賞といわれる「ジョージ・フォスター・ピーボディー賞」、
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こども番組の国際コンクール「プリ・ジュネス」のテーマ賞、
「グッドデザイン賞」の大賞など、国内外で数々の受賞を果たしました。
若い親世代向けに “役立つ子育て情報”を提供する「すくすく子育て」と
「 ま い に ち ス ク ス ク 」 の 制 作 も 行 っ て い ま す 。 24 年 度 か ら 「 ま い に ち
スクスク」では、乳幼児だけでなく思春期のこどもたちを持つ親に向けた
情報も扱い、幅広く子育てを応援する番組として信頼を得ています。
E テ レ で は 、 23 年 度 改 定 で 、 幼 児 こ ど も 番 組 が 朝 6 時 35 分 か ら
始まるようになり、平日の朝7時からの小学校低学年向け“お目覚め番組”
「シャキーン!」などを含め、朝の 2 時間半ほどのこども幼児ゾーン全体が
活性化し、視聴者からも高く支持されています。
BSプレミアムでは、公開収録番組「みんなDEどーもくん!」を含む
形で「ワンワンパッコロ!キャラともワールド」をスタート。日曜日の朝
8 時から 9 時半まで、新たに 1 時間半のこども幼児ゾーンが生まれました。
こどもに人気のワンワンと懐かしいキャラクターたちが繰り広げるスタジオ
ショーは若いファミリー層に強くアピールし、BS普及とNHKの
「810 プロジェクト」に大きな貢献を果たしています。
さらに視聴者サービスに資する放送連動型のイベントとして、
「おかあさんといっしょファミリーコンサート」「いないいないばあっ!
あつまれ!ワンワンわんだーらんど」があります。いずれも抽選倍率が高く、
家族で楽しめるイベントとして人気を博しています。
<特集番組等>
○特集文化部
テレビ放送 60 周年を迎える年にふさわしく、テレビの役割を改めて考える
きっかけとなる多くの特集番組を制作しました。その役割とは、ひとつには
BS1「多元証言ドキュメント 沖縄が日本に還った日 ~1972.5.15~」や
「ETV特集
テレビが見つめた沖縄
~アーカイブ映像からたどる本土
復 帰 40 年 ~ 」 な ど 、 貴 重 な 映 像 の 記 録 と し て の も の で す 。 ま た 、 総 合
「独占公開!東京駅復活大作戦」やBSプレミアム「驚き!日本の底力
ヨコハマ巨大建築物語」など、多くの人に感動や共感を伝える役割。さらに
は、Eテレ「新世代が解く!ニッポンのジレンマ」やBSプレミアム「明日
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へのメッセージ 瀬戸内寂聴 心を語る」など、これからの日本をともに考え、
勇気づける役割もあります。ほかにも、歴史・文化・教育など、さまざまな
ジャンルで質の高い特集番組を制作し、多くの賞をいただきました。
○生活部
総 合 で 、「 わ が 家 は ネ ッ ト ご は ん 」 の 第 2 弾 、 和 食 の 真 髄 に 迫 る
ドキュメンタリー「和食が世界遺産? ~おいしい日本
1 万 5 千年の旅」を
制作しました。
Eテレでは、「エダモンのメシタビ in 台湾」などの枠内特集、番組開始
55 周年を記念した「きょうの料理 55 年
クッキングコンテスト 2013」を
制作しました。また、 開発番組「落語でブッダ ~釈徹宗×笑福亭たまの
爆笑仏教講座」は、斬新な切り口の教養エンターテインメント番組として
好評でした。
BSプレミアムでは、「国際バラとガーデニングショウ」「世界らん展」の
特 集 番 組 の ほ か 、「 長 谷 川 潤
「長谷川潤
官能のタンゴ
ハ ワ イ を 踊 る 」( 全 8 回 ) と そ の 続 編
ハワイの魂にふれる」(前・後編)、そして「栗山千明
愛と
~ブエノスアイレスの想い出~」を制作しました。
○科学健康部
Eテレでは「すイエんサー」の枠内特集「東京大学からからの挑戦状・
最後の聖戦」や、「モリゾー・キッコロ
森へいこうよ!」で歌・ダンスを
テーマに 2 本の枠内特集を制作しました。また、「ここが聞きたい!名医にQ」
の後継番組として「チョイス@病気になったとき」を開発、 患者の立場で
予防や治療の選択肢をどう考えればよいかという新しいコンセプトが好評で、
25 年度の定時化が決定しました。
BSプレミアムの特集番組として、在宅医療や緩和ケアをテーマに
がん患者と医師を密着取材した「夏盛る
~吉澤医師のがん往診日記~」を
制作しました。ドラマとドキュメンタリーを融合させた「人類の宿命・
アルツハイマー病に挑む
~ここまでわかった驚異の事实~」は、長寿社会
の負の側面「認知症」を斬新な演出で描き、健康情報の伝達手法に新たな
可能性を見出しました。
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○教育部
総合では、5 月と 1 月の夜間ゴールデンタイムに「大科学实験スペシャル」
を放送し、ファミリー層からもよく見られました 。夏の特集では、子育て
バラエティ「おかあさんね~、お!」を制作し、子育て世代から好評を
得ました。
Eテレでは、50 周年を迎えたNHK学園の足跡をたどる特集「学びたい!
の 50 年~通信制高校NHK学園」「NHK高校講座
キミのピンチを救う!
ベーシック国語」を制作しました。定時番組の特 集としてはツイッターや
番組ホームページと連動した生放送「東北発☆未来塾スペシャル」、入試直前
の受験生を応援する生放送「テストの花道スペシャル」などを制作しました。
○語学部
E テ レ で は 、「 ニ ュ ー ス で 英 会 話 年 末 ス ペ シ ャ ル ~ 英 語 で ふ り 返 る
2012 年~」のほか、日本在住の外国人のスピーチコンクールを題材にした
「ワタシが見たニッポン」、明治期に流出しアメリカの博物館が収蔵する江戸
草紙を紹介する「ボストン
江戸本への旅」、「スーパープレゼンテーション」
で注目されるTEDカンファレンスの内側を取材した「ETV特集 プレゼン
が 世 界 を 変 え る 」、 ヨ ー ロ ッ パ 言 語 の 楽 し さ や 学 び 方 の ヒ ン ト を 伝 え る
「2013 ユーロ 24 キックオフ! 感覚で学ぼうスペシャル」を制作しました。
R2では、仏独伊西 4 か国のポップスの名曲を紹介する「心にしみる
ユーロソング」(4 本シリーズ)を制作しました。
テレビ国際放送では「Itadakimasu!」の特集として「Rika's Tokyo Cuisine
in Thailand」、栗原はるみさんが日本の家庭料理のすばらしさを紹介する
「Harumi’s Family Cooking in Shimoda」などを制作しました。
○こども幼児部
総合では、震災復興支援の一環として「にほんごであそぼ
元気
コンサート in 福島」を制作。放送開始 10 周年の節目に初めて公開収録を
行ったもので、野村萬斎さんやKONISHIKIさんらのレギュラー陣に
加え、坂本龍一さんなど著名なゲストを迎えたステージショーは、地元福島
の方々だけでなく全国に感動と元気を届け、番組の新たな可能性も
-9-
ふくらませました。
Eテレでは、春と秋の「おかあさんといっしょ
ファミリーコンサート」
「決定!すくすくアイデア大賞 2012」「フックブックロー 福袋コンサート」
「大人のピタゴラスイッチ ~ちょいむず、かなりむず~」
(2 本)などの特集
番組を制作。特に「大人のピタゴラスイッチ」は幅広い世代から大きな反響
を呼びました。さらに、新機軸の工作番組として開発した「ノージーの
ひらめき工房」は、25 年度の定時化が实現しました。
○24 年度・番組の主な受賞歴
☆ジョージ・フォスター・ピーボディー賞
「デザインあ」
☆ワールド・メディア・フェスティバル 2012
・教育番組部門・小学校カテゴリー
インターメディア・グローブ金賞
および
グランド・アワード(部門第 1 位)
「デザインあ」
・教育番組部門・教育エンターテインメントカテゴリー
「名作ホスピタル
インターメディア・グローブ銀賞
ストレス×アルプスの尐女ハイジ(前後編)」
☆プリ・ジュネス 2012
☆インドこども映像祭
2012 テーマ賞
初期教育部門
「デザインあ」
「デザインあ」
銀賞
☆第 45 回アメリカ国際フィルム・ビデオ祭
教育番組:小学生向け部門
ゴールド・カメラ賞(部門 1 位)
「デザインあ」
☆D&AD賞
TV&Cinema Communications 部門
Yellow Pencil
「Eテレ2355」“2355IDセレクション”
☆2012 年度グッドデザイン賞
・グッドデザイン大賞(内閣総理大臣賞)
「デザインあ」
・グッドデザイン賞 ベスト 100
「テクネ
映像の教室」
- 10 -
☆第 29 回ATP賞テレビグランプリ
・ドキュメンタリー部門 優秀賞
「戦争証言スペシャル
運命の 22 日間~千島・サハリンはこうして占領された~」
・ドキュメンタリー部門 奨励賞
「ETV特集
原発事故に立ち向かうコメ農家」
「三つの名を生きた兵士たち
~台湾先住民“高砂族”の 20 世紀~」
・情報・バラエティ部門・奨励賞
「ハイビジョン特集
井上ひさしとてんぷくトリオのコント」
・観光庁長官賞
「ハイビジョン特集 にっぽん・微笑みの国の物語 ~時代を江戸に巻き戻せば~ 」
☆第 27 回農業ジャーナリスト賞
「ETV特集
原発事故に立ち向かうコメ農家」
☆ひまわり褒賞 2012
団体部門賞
「にほんごであそぼ」
☆ヒューゴ・テレビ賞
こども番組部門 奨励賞
「みいつけた!」
<ホームページ制作等>
個別の番組の内容を補完するホームページのほか、語学番組、こども番組、
趣味实用番組、福祉番組などのポータルサイトも制作しています。また、
「Eテレポータルサイト」では、番組に対する視聴者の声を紹介し、
リクエストの多い番組は再放送する、という新しい試みが功を奏し、
アクセスの大幅増を实現しました。Eテレの番組を題材にしたクイズを
楽しむ携帯とPCのサイト「Eテレ cafe」も「Eテレポータルサイト」との
リンクを密にしたことでアクセスが増えました。人気作家がデジタルツール
とのつきあい方を青春小説に仕立てたメディアリテラシーの PCサイト、
「ネットコミュニケーション小説」は、10 代を中心とした若者に人気で、
シリーズでの書籍化の企画も進んでいます。NHKが持つ豊富で良質な映像
素材を、インターネットを通じて無償で提供するサイト「NHK
クリエイティブライブラリー」の制作も 4 年目を迎えました。情報教育関連
のイベントでも利用され、さらにコンテンツの充实を図っています。
- 11 -
以上、これらNHK関係業務の売上高は、過去最高の 163 億 24 百万円で、
前期と比較しますと、4 億 24 百万円(2.7%)の増収となりました。
【自主事業】
NHKグループにおける「教育コンテンツ専門企業」としての制作力や企画力
を最大限に活用し、NHKの教育コンテンツを放送以外のメディアや事業を通し
て、広く社会に還元するための良質かつ多角的な事業展開を行っています。
24 年度は、これまで自主事業を牽引してきたDVD販売とキャラクター商品
の低迷というかつてない厳しい事態に直面し、営業戦略の練り直しを余儀なく
されるほど大きな転換期を迎えました。そうした状況のなかで、大型イベントの
ほ か 、 24 年 度 本 格 運 用 と な っ た N E D デ ジ タ ル 基 盤 事 業 を は じ め と す る
デジタル関連分野で売上を伸ばすなど、新ジャンルでの展開の幅が
広がりつつあり、今後に向けたさまざまな可能性を見出すことができました。
① コンテンツ制作・販売事業
ア.市販DVD関連
国内DVD市場が年々大幅に縮小していく状況のなかで、当社のDVD
関連事業売上額にも影響が出ましたが、最終的には前年比 72%となりました。
全体の 85%以上を占めるのがこども幼児ジャンルのコンテンツです。
とりわけ幼児向けDVDでは、「いないいないばあっ!」「おかあさんと
いっしょ」に加え、「みいつけた!」の展開も 3 年目に入り定番化しました。
売上の減尐を食い止めるべく、特典映像や封入物(シール、ポスター)の
充实を図るなど、商品の魅力を上げる取り組みを行っています。
趣味・实用などの生活系ジャンルでは、旬のプロゴルファーを起用した
「藤田寛之シングルへの道」が好調で、ヒット商品となりました。また、
「NHK趣味悠々
茶の湯
表千家」「3か月でフルマラソン」のほか、
「きれいの魔法」では初めての商品となる「きれいの魔法
簡単!メリハリ
美脚レッスン」を発売しました。さらに、他のジャンルでは第 3 シリーズ
と な る 「 リ ト ル ・ チ ャ ロ 東 北 編 」「 す イ エ ん サ ー ( season3 )」 な ど も
発売しました。
- 12 -
イ.その他のコンテンツの受注制作
23 年度に開発し、「いないいないばあっ!」からスタートした頒布会方式
の 幼 児 向 け 商 品 「 や っ た ね 」 は 、 24 年 度 、「 お か あ さ ん と い っ し ょ 」
「みいつけた!」が完成し、幼児 3 番組がそろいました。就学前のこどもた
ちの知育商品として定着させるべく、販売元やNHKエンタープライズとの
密接な協力関係を築き、イベントやホームページでも積極的に紹介するなど、
さまざまな販売努力を行っています。
また、「きょうの料理」でお馴染みの料理研究家・辰巳芳子さんの料理の
心を伝える、映画「天のしずく」を制作しました。映画制作は当社初の試み
です。当初、自主上映のみを想定していましたが、好評につき全国での劇場
公開が实現しました。また、サウンドトラックCDも話題を呼んでいます。
当社の教育・教養分野の高い専門性を生かし社会に還元する事業として、
フジテレビより「ヒューマン・コード」、BSジャパンからは「知られざる
国語辞書の世界」の番組制作を受託しました。放送局の垣根を越えたコラボ
レーションとして、高い評価を受けました。
さらに福井県教育庁からの依頼で、オリジナルの高校生向け英語副教材
(DVD・テキスト・教師向けマニュアルCDの 3 点セット)を制作
しました。实践的なコミュニケーションを重視した英語の新学習指導要領の
改訂に合わせて 企画されたもので、 当社の魅力ある教育コンテンツ制作
ノウハウが生かされた事業となりました。
そのほか、全国各地での美術展上映用映像、韓国・麗水(ヨス)万博での
展示映像、日本消防協会の記念映像、携帯キャリア会社の利用者向け情報
モラル教材など、幅広い要請に応えました。
こ れ ら コ ン テ ン ツ 制 作 ・ 販 売 事 業 の 売 上 高 は 11 億 56 百 万 円 で 、
前期売上高と比較しますと、3 億 2 百万円(20.8%)の減収となりました。
② イベント企画・実施事業
教育コンテンツ集団としての強みを生かし、多彩なイベントを实施
しました。
- 13 -
子育て世代に高い人気を誇る「おかあさんといっしょスペシャル
ステージ」は、2 年ぶりに「さいたま公演」(8 月 18、19 日・さいたま
スーパーアリーナ)を復活。公演数も 6 回に増やし、「大阪公演」(8 月 25、
26 日・大阪城ホール)と合わせて、4 日間で 12 公演を实施し、のべ 13 万人
を超える家族連れに楽しんでいただきました。
サッカーを題材に科学をより身近に感じてもらうイベント「親子で学ぶ
サイエンスサッカースクール」は 2 年目となり、全国 4 か所(ワッセ仙台、
等々力競技場、山梨中銀スタジアム、熊本県民総合運動公園)で实施
しました。
東京都内各所の公園で開かれた「第 29 回全国都市緑化フェア」(9 月 29 日
~10 月 28 日)では、園芸イベントをはじめ、「やさいの時間」や「きょうの
料理」と関連した多様なイベントを展開し、幅広い層の参加者を集めました。
10 月には「食と農林漁業の祭典」が開催され、食の機能性と健康をテーマ
に、世界で活躍する食と健康の第一人者を招いて、「食の未来を考える・国際
シ ン ポ ジ ウ ム 」( 10 月 17 、 18 日 ・ ベ ル サ ー ル 秋 葉 原 ) を 实 施 し 、
食を通じた日本の貢献と役割を討論しました。
ドームイベントでは、引き続き震災復興支援に資する取り組みを行い
ました。「国際バラとガーデニングショウ」(5 月 12~20 日・西武ドーム)で
は、バラの苗木を被災地の小学校に届け、植樹の様子は地元のニュースでも
取り上げられました。「東京国際キルトフェスティバル 2012」(1 月 24~
30 日・東京ドーム)では、パートナーシップキルトのチャリティー抽選券を
販売しました。
また「大科学实験」や「すイエんサー」を活用したイベントを全国各地で
展開しました。
「大科学实験」(塩尻市市民交流センター、栃木県子ども総合
科学館、川崎市LiSE)は番組で使用した实験セットの展示や实験ショー
で多くの来場者を魅了しました。「すイエんサー」( NHK広島放送局、
ベルサール秋葉原)は、会場を埋め尽くした中高生を中心とする若い参加者
で大きな盛り上がりを見せました。
これらイベント事業の売上高は、15 億 41 百万円で、前期の売上高と
比較しますと、2 億 92 百万円(23.4%)の増収となりました。
- 14 -
③ 印税・権利事業、国内共同制作
23 年度には自主事業全体の 10%程度を占めていた放送番組テキストが、
24 年度からメディアミックスの展開項目から外れ、売上規模は縮小しました。
番組から展開している一般書籍に関しては、特に 23 年度好調だった
Eテレの 10 代向け番組「テストの花道」が 24 年度に入ってもその勢いは
止まらず、全体累計で 13 万以上の発行部数を記録しました。また 22 年度に
開発し定時番組となった「100 分 de 名著」の展開書籍は、シリーズ 12 冊の
累計で 12 万以上の発行部数となり、今後も発売を予定しています。
語学関連書籍については、韓流ブームの勢いがまだ残っており、23 年度
「ハングル講座」で起用した人気男性歌手グループ「超新星」によるDVD
教材とムック本が、引き続き堅調な動きを見せています。24 年度「ハングル
講座」には、さらに人気の高い男性歌手グループ「2PM」が出演しており、
DVD教材とムック本の売上に期待しています。
こども幼児のキャラクター事業では、24 年度後半からおむつメーカーが、
「いないいないばあっ!」と「おかあさんといっしょ」のキャラクターを
つけたおむつ販売を再開し、25 年度も継続します。
また、「リトル・チャロ」「パッコロリン」「大科学实験」の国内共同制作
も行いました。
これら印税・権利事業、国内共同制作の売上高は、10 億 20 百万円で、前期の
売上高と比較しますと、7 億 31 百万円(41.7%)の減収となりました。
④ 放送大学学園等受託事業
放送大学学園からの受託事業については、「授業番組」で 33 科目 470 本を
制作しました。そのほかにも、「放送大学アーカイブス」10 本と「授業科目
案内」10 本を新規に受託しました。
放送大学学園等受託事業の売上高は、7 億 14 百万円で、前期の売上高と
比較しますと、61 百万円(7.9%)の減収となりました。
- 15 -
⑤ デジタル関連事業
動画や音声などの素材を蓄積し、教材等に組み込んで提供する事業の
ベースとなる「NEDデジタル基盤」を整備し、これを利用して、パート
ナー企業とともにビジネス展開を開始しました。
料理コンテンツは、他社の検索ポータルサイトや家庭用タブレット端末に
レシピと動画を提供するほか、料理アプリをリリースしました。英語
e ラーニングアプリ「ゴガクル Can-Do」は、開発だけでなく自主サイト
「ゴガクル」の会員中心に販売協力を行っています。また、大学向け美術
通信教育用の映像教材は、デジタル基盤を利用して制作、蓄積、配信を
行っています。このほか、25 年度リリースの予定で、幼児や教育(「学び
直し」)分野の、スマートフォン向け e ラーニングの開発を進めました。
また、11 月に、自主 4 サイト(「キッズワンダーランド」「すくすく.com」
「みんなのきょうの料理」「ゴガクル」)の会員データベースのシステムを
統合しました。これにより、会員情報を一元的に、より安全に管理すると
ともに、当社が制作する商品やイベントを紹介するメールマガジンを毎月
発行し、売上に貢献しています。イベントでは特に 30~40 代の若い顧実を
集め、クライアントの満足度を高めました。
デ ジ タ ル 関 連 事 業 の 売 上 高 は 、 3 億 69 百 万 円 で 、 前 期 の 売 上 高 と
比較しますと、1 億 2 百万円(38.5%)の増収となりました。
以上、各事業を総合した自主事業の売上高は、48 億 2 百万円となり、前期の
売上高と比較しますと、7 億円(12.7%)の減収となりました。
- 16 -
2.設備投資の状況
当期の設備投資総額は 2 億 37 百万円で、内容は以下のとおりです。
(単位:百万円)
資
産
の
種
類
有形固定資産・建
取得価額
物
18
有形固定資産・工具器具備品
187
31
有形固定資産
計
備
考
レイアウト変更、入退室管理装置ほか
原盤制作
着ぐるみ制作、サーバーほか
237
3.資金調達の状況
前記の設備投資の資金は、自己資金で充当しています。
4.対処すべき課題
「いつでも、どこでも、だれでも、“学びたい”に応えます」という経営の
大方針を掲げた平成 24 年度から 3 か年の「中期経営ビジョン」では、事業を
推進していくうえでの大きな柱をたてています。「デジタルの可能性の希求」、
「伝統と革新のバランスによる番組制作」、「積極的な国際展開」、「NHKへの
財政貢献」の四つです。
NHK関係業務では、25 年度の番組改定における編集の基本方針に沿って、
「家族の絆を見つめ直し、世代を越えて楽しめる番組開発」、「こども番組の
充实」、「若い世代向け番組の定着」、「社会の中核を担う視聴者向け教養番組の
展開」、「多様なニーズに応える趣味・实用番組の制作」の实現に向けて、当社の
持つ専門性を存分に生かしていきます。こども幼児、 10 代の若者、家族、
シニア世代など、番組のターゲット層を明確にし、それぞれの知的関心に
応える、きめ細かな放送サービスをめざします。また、委託番組の制作責任体制
と危機管理体制をさらに強化し、コンプライアンスの遵守を徹底させます。
自主事業では、「幅広く多様な教育コンテンツの制作」という当社のドメイン
に則し、副次収入の増大をはじめとするNHKへの財政貢献を果たしていきます。
- 17 -
そのために最も重要と位置付けるのが、デジタル関連を中心とする新規分野の
開拓です。24 年度から本格運用を始めた「NEDデジタル基盤」を最大限に
活用し、当社が専門性をもつあらゆるジャンルでの事業開発を 、全社体制で
行っていきます。こども幼児分野の新規展開として、VOD提供、音楽配信業者
へのコンテンツ提供、知育アプリ制作、さらには、おもちゃ業界との新規事業や、
小回りのきくワークショップイベントなどを開発します。教育分野でも、「学び
直し」事業を大学生の学力支援事業に発展させ、拡大を図ります。25 年度の
新番組「おとうさんといっしょ」や「SWITCH インタビュー
達人達」などでも、
積極的に展開事業を開発します。
今後も引き続き、NHKグループの一員として、企業経営の原点を常に見つめ
ながら、社会の信頼に応え、ノウハウの社会還元を図ってまいります。
5.財産及び損益の状況の推移
第24期
〔当 期〕
第21期
第22期
第23期
(平成 21 年度)
(平成 22 年度)
(平成 23 年度)
(平成 24 年度)
高 (千円)
20,245,204
21,485,193
21,403,679
21,127,507
経 常 利 益 (千円)
585,974
765,721
740,272
739,094
当 期 純 利 益 (千円)
338,734
412,649
387,029
441,429
1株当たり当期純利益 ( 円 )
169,367
206,324
193,514
220,714
項
売
上
目
総
資
産 (千円)
7,715,906
7,635,009
8,198,923
8,401,710
純
資
産 (千円)
4,678,150
4,968,414
5,145,850
5,356,879
1株当たり純資産 ( 円 )
2,339,075
2,484,207
2,572,925
2,678,439
6.重要な親会社の状況
親会社との関係
当社の親会社は、日本放送協会であり、当社の株式 1,340 株(出資比率 67.0%)
を保有しています。
当社は、同協会の委託による放送番組の制作、これらに関連する業務、
同協会が制作した番組の利用権の購入などを行っています。
- 18 -
7.主要な事業内容
(1) 放送番組等の企画、制作、購入
(2) ホームページ作成等デジタル関連業務
(3) 幅広い世代を対象にした教育、教養コンテンツ制作・販売
(4) イベント・シンポジウム等の企画・实施
(5) 各種権利ビジネスや編集・出版関連業務
(6) 放送大学関連番組の制作
なお、事業の主体をしめるNHK受託業務及び自主事業の主要なものは、
次のとおりです。
総合テレビ
・仕事ハッケン伝 ・地球イチバン
・あさイチ「解決!ゴハン」「プレミアムトーク」など
・サラメシ
・夏期特集
「仕事ハッケン伝 ホンキスイッチSP」
「わが家はネットごはん2」
・土曜特集
「独占公開!東京駅復活大作戦」
「大科学实験スペシャル
まだまだやってみなくちゃわからない」
・開発番組
「時をかける写真館」「私のリュックひとつ分」
「妄想ニホン料理」「マサカメTV」
「おかあさんね~、お!」
・年始特集
「美の壺 新春邸宅スペシャル」
「サムライたち スペインへ渡る」
「仕事ハッケン伝 新春スペシャル」
「和食が世界遺産?
~おいしい日本 1 万 5 千年の旅」
「にほんごであそぼ 元気コンサート in 福島」
・特集番組
「大科学实験スペシャル
もっと!やってみなくちゃわからない」
Eテレ
・ETV特集
「テレビが見つめた沖縄
~アーカイブ映像からたどる本土復帰 40 年~」
「被災農家を救え
若きビジネスマンが挑んだ農業再生 550 日」
「東京という夢 YASUJI と杉浦日向子」
「“ノンポリのオタク”が日本を変える時」
「プレゼンが世界を変える」
受託番組
- 19 -
・夏期特集
「オトナへのトビラTV 夏スペシャル」
「短歌 de 胸キュン 夏の増刊号 沖縄編」
「すイエんサー 東京大学からの挑戦状」
「テストの花道スペシャル 真夏の全国暗記大会」
「特盛り!テストの花道 夏の暗記スペシャル」
・開発番組
「哲子の部屋」「こどもロンゴ」
「落語でブッダ」「チョイス@病気になったとき」
「SWITCH インタビュー 達人達
サッカーとマンガのあいだ」
「ノージーのひらめき工房」
・年末年始特集
「オトナへのトビラTV 冬スペシャル」
「テクネ 映像の教室 スペシャル」
受託番組
Eテレ
「中高年は見た!ジレンマ年末SP」
「仕事学のすすめスペシャル」
「テストの花道 本番直前受験生応援スペシャル」
「ニュースで英会話 年末スペシャル」
「みいつけた!うたいましておめでとうSP」
「おかあさんといっしょ お正月SP」
「決定すくすくアイデア大賞 2012」
「いないいないばあっ!おしょうがつだよ」
「フックブックロー 福袋コンサート」
「大人のピタゴラスイッチ ~ちょいむず~」
「大人のピタゴラスイッチ ~かなりむず~」
「クッキンアイドルSP
まいんのハッピー・レシピ大賞」
・新世代が解く!ニッポンのジレンマ
「教育論」「資本主義」「国際関係論」「格差を超え
て」「復興論」「僕らの地域活性化作戦」
・テクネ 映像の教室
第 2~4 シリーズ
・震災を詠む 2013
~鎮魂と希望と三十一文字の記録~
・きょうの料理 55 周年 クッキング・コンテスト 2012
・エダモンのメシタビ in 台湾
・モリゾー・キッコロ 森へ行こうよ!枠内SP(2 本)
・ここが聞きたい!名医にQ 公開収録SP(2 本)
・NHK高校講座 キミのピンチを救う!ベーシック国語
・東北発☆未来塾スペシャル
・学びたい!の 50 年~通信制国高NHK学園
・2013 ユーロ 24 キックオフ!感覚で学ぼうSP
・ワタシが見たニッポン ・ボストン 江戸本への旅
・すくすく子育て公開収録 IN 福島
・みんなそろってややこしや!?
- 20 -
受託番組
Eテレ
BS1
・おかあさんといっしょファミリーコンサート(2 本)
・おかあさんといっしょスペシャルステージ 2012
・たくさんのEね!ありがとう お願い編集長SP
・日曜美術館
・NHK短歌
・NHK俳句
・仕事学のすすめ
・100 分 de 名著
・ハートネットTV(にっぽんリハビリ応援団など)
・団塊スタイル
・きょうの料理
・きょうの料理ビギナーズ
・きれいの魔法
・グラン・ジュデ
・すてきにハンドメイド
・Eテレ 0655、2355
・趣味の園芸
・趣味の園芸ビギナーズ
・趣味の園芸やさいの時間 ・趣味 Do 楽
・まる得マガジン
・将棋フォーカス
・囲碁フォーカス
・NHK杯将棋・囲碁トーナメント
・オイコノミア
・グレーテルのかまど
・すイエんサー
・マリー&ガリー
・モリゾー・キッコロ 森へいこうよ!
・きょうの健康
・ここが聞きたい!名医にQ
・名作ホスピタル
・東北発☆未来塾
・NHK高校講座
・Rの法則
・大科学实験
・テストの花道
・特盛り!テストの花道
・10min.ボックス
・できた できた できた
・テレビで基礎英語 ・おとなの基礎英語
・ニュースで英会話 ・3 か月トピック英会話
・スーパープレゼンテーション
・テレビで中国語・ハングル講座・フランス語・
イタリア語・スペイン語・ドイツ語・
アラビア語・ロシア語
・デザインあ
・ピラゴラスイッチ
・おかあさんといっしょ
・いないいないばあっ!
・みいつけた!
・シャキーン!
・ニャンちゅうワールド放送局
・すくすく子育て
・クインテット
・クッキンアイドル アイ!マイ!まいん!
・えいごであそぼ
・にほんごであそぼ
・フックブックロー ・てれび絵本
・BS1スペシャル多元証言ドキュメント
「沖縄が日本に還った日 ~1972.5.15~」
・ドキュメンタリーWAVE
「電動三輪車で飛躍せよ
~フィリピン新市場を巡る攻防~」
・BS特集
「僕らに春は来るのか
~シリア難民の子どもたち~」
- 21 -
受託番組
BSプレミアム
ラジオ第2
・驚き!ニッポンの底力 東京巨大建築物語
・英国王室御用達 ~ザ・ロイヤルワラント~
大森南朊 極上の逸品と歴史の旅
・いいね!写ねーる~今夜は冨永愛とつながるTV~
・欽ちゃんの東北びっくりグルメA to Z
・井上ひさしとてんぷくトリオのコント
・温故希林 骨董珍道中 in ソウル
「白磁」「チマチョゴリ」「暮らしまるごと」
・超時空トラベル 秋 京都に恋!洛中洛外図
・驚き!日本の底力 ヨコハマ巨大建築物語
・中谷美紀 日本ノ宝、見ツケマシタ
「第一話 孤独と野心」
「第二話 ピュアなハートと恋心」
・新日本風土記 「函館」、「手の国にっぽん」
「日本列島だしの旅」
・写ねーる 新しい恋の始め方 ~クリスマス大作戦~
・三つの名を生きた兵士たち
台湾先住民“高砂族”の 20 世紀
・明日へのメッセージ 瀬戸内寂聴 心を語る
・千人の力 開幕!ニッポン活性化プロジェクト
・天海祐希 スペイン 情熱の女たち
「第 1 部 恋こそ人生」「第 2 部 輝く秘訣」
・シュシュ わたしのお気に入り 「京都編」「東京編」
・長谷川潤 ハワイを踊る(全 8 回)
・長谷川潤 ハワイの魂にふれる(前後編)
・栗山千明 愛と官能のタンゴ
~ブエノスアイレスの想い出~
・国際バラとガーデニングショウ
・世界らん展
・将棋・囲碁タイトル戦中継(5 タイトル)
・夏盛る ~吉澤医師のがん往診日記~
・人類の宿命・アルツハイマー病に挑む
~ここまでわかった驚異の事实~
・おとうさんといっしょ
もうすぐはじまるよ!特別番組(2 本)
・美の壺
・極上美の饗宴
・写ねーる
・アフロディーテの羅針盤
・コズミックフロント
・宇宙からウェイクアップコール
・ワンワンパッコロ!キャラともワールド
・特集番組
「心にしみるユーロソング(4 本)」
・カルチャーラジオ「歴史再発見」「芸術その魅力」
「文学の世界」「俳句・短歌をよむ」「漢詩をよむ」
・文化講演会 ・古典講読 ・こころをよむ
- 22 -
ラジオ第2
受託番組
テ レ ビ
国際放送
自主事業
・私の日本語辞典 ・朗読 ・社会福祉セミナー
・NHK高校講座
・ラジオ英会話 ・基礎英語1・2・3
・英会話タイムトライアル ・攻略英語リスニング
・入門ビジネス英語 ・实践ビジネス英語
・まいにち 中国語・ハングル講座・フランス語
イタリア語・スペイン語・ドイツ語・ロシア語
・特集番組
「Rika’s Tokyo Cuisine in Thailand」
「Harumi’s Family Cooking in Shimoda」
・Science View
・Itadakimasu! Dining with the chef
・BEGIN Japanology
・BOOKED FOR JAPAN
各種
コンテンツ
制作
・「いないいないばあっ!」「おかあさんといっしょ」
「みいつけた!」「えいごであそぼ」等DVD、CD
・「やったね」その他幼児関連DVD
・学校教材、教育、啓蒙DVD
・美術・趣味関連DVD
・語学関連DVD、教育関連CD
・料理関連映画制作
イベント
实施
・「いないいないばあっ!」「おかあさんといっしょ」
関連イベント
・料理関連イベント
・健康・医学関連イベント、シンポジウム
・科学・实験イベント
・国際バラとガーデニングショウ
・東京国際キルトフェスティバル
・映像ライセンス、出版印税、キャラクター
音楽出版、音源事業など
権料・印税
国内共同制作 ・プレースメントテスト制作
ほか
・「リトル・チャロ」「パッコロリン」「大科学实験」
制作
放送大学
関連事業
・放送大学学園受託事業
デジタル
関連
・自主事業ウェブ事業
「みんなのきょうの料理」、「ゴガクル」、
「キッズワンダーランド」、「すくすく.com」
・大学向け美術教材制作
・スマートフォンアプリ、電子辞書、
デジタルサイネージ
・料理・語学関連 e-ラーニング
・「学び直し」e-ラーニング
・着うた(幼児関連など)
- 23 -
8.主要な事業所
本
社
生活部、こども幼児部、
事業推進室[メディア開発]、[イベント事業]
東京都渋谷区神山町9番2号
第六共同ビル
特集文化部(美術・教養)
東京都渋谷区神山町6番3号
第五共同ビル
特集事務局、
科学健康部、教育部、語学部
東京都渋谷区宇田川町7番 13 号
第二共同ビル
こども幼児部、
事業推進室[デジタルコンテンツ]
東京都渋谷区松濤1丁目1番3号
松濤栄光ビル
9.従業員の状況
従業員数
前期末比増減数
244名
2名増
<内訳>
区
(注)
分
男
女
転籍者
26 人
2
出向者
89 人
42
計
28
131
社
員
31 人
49
80
契約社員
4人
1
5
常勤役員 6 名は含めていません。
10.主要な借入先
該当事項はありません。
Ⅱ 会社の株式に関する事項
1.発行可能株式総数
8,000株
2.発行済株式の総数
2,000株
3.株
主
数
7名
- 24 -
計
150 人
94
244
4.株主の状況
株
主
当社への出資状況
名
持
日本放送協会
株
数
持 株 比 率
1,340株
67.0%
210株
10.5%
(株)NHKグローバルメディアサービス
90株
4.5%
(株)NHKプロモーション
90株
4.5%
(株)NHKアート
90株
4.5%
(株)NHKメディアテクノロジー
90株
4.5%
(株)NHK出版
90株
4.5%
(株)NHKエンタープライズ
Ⅲ 会社の役員に関する事項
1.取締役及び監査役の氏名等
地
位
担
当
代表取締役社長
氏
木
専務取締役
制作担当
常務取締役
制作担当
常務取締役
経営総務、営業担当
取締役
制作担当
取締役
制作担当
関
中
柏
光
豊
名
内
美
根
村
明
哲
志
武
純
田
宏
掛
川
治
男
取締役(非常勤)
溝
口
明
秀
石
井
NHKコスモメディアヨーロッパ
取締役
子
取締役(非常勤)
監査役(非常勤)
㈱NHKエンタープライズ 取締役
㈱NHK出版 取締役
㈱NHKプロモーション 取締役
均
瀬
野
重要な兼職の状況
洋
日本放送協会
制作局長
㈱NHK出版
代表取締役社長
日本放送協会
関連事業局 専任部長
(注) 当期中の取締役の異動は、次のとおりです。
1.就任
平成 24 年 6 月 22 日付で、木内美明氏が代表取締役社長に、関根均氏が専務
取締役に、柏瀬武氏が常務取締役に、豊田宏氏が取締役に、石井洋氏が監査役
(非常勤)に就任しました。
2.退 任
平成 24 年 6 月 22 日付で、村上憲一氏が代表取締役社長を、江原学氏が監査役
(非常勤)を退任しました。
- 25 -
2.取締役及び監査役に支払った報酬等の総額
区
取
締
分
支 給 人 員
支 給 総 額
役
7名
93百万円
(注) 上記のほか、当事業年度に退任した取締役(1 名)に対して、退任慰労金 3 百万円を
支払っています。
Ⅳ 会社の体制および方針
1.取締役および使用人の職務の執行が法令および定款に適合することを確保
するための体制
(1) 当社は取締役、社員を含めた行動規範として、「NED倫理・行動憲章」と
「行動指針」を定め、これらの遵守を図る。
(2) リスクマネジメントおよびコンプライアンスを維持運営および推進する
ため、社長を委員長とする「リスクマネジメント委員会」を設置し、その
下に事務局(業務相談窓口)を設置する。また、各部にリスクマネジ
メント担当者、コンプライアンス推進担当者を置き、全社的に法令遵守が
確保される体制をとる。
(3) 取締役および使用人のコンプライアンスの徹底を図るため、「コンプライ
アンス通報窓口(内部窓口、外部窓口)」、「セクシャルハラスメント苦情・
相談窓口」を設置し、社内に効果的に周知し、適宜、法令等の遵守状況を
モニタリングする。また、「インサイダー取引防止規程」を定め、取締役
および使用人によるインサイダー取引を禁止している。
(4) 取締役会については、「株式会社NHKエデュケーショナル取締役会規則」
を定め、その適切な運営を確保し、定例で開催するほか必要に応じて随時
開催し、取締役間の意思疎通を図るとともに相互に業務執行を監督し、
法令・定款違反行為を未然に防止する。万一、取締役が他の取締役の法令・
定款違反行為を発見した場合は直ちに監査役および取締役会に報告する
などして、その徹底を図る。
(5) 執行役員については「執行役員制度規程」を遵守し、職務執行の法令・
定款への適合を確保する。
(6) 監査役は、取締役の職務執行、経営機能に対する監督強化を図る。
(7) コンプライアンス関連の研修、社内通達等による啓発、社員総会などに
よる意識づけに努め、全社的な法令遵守の一層の推進を図るとともに、
「稟議規程」の適正な運用により、取締役の職務執行の透明性を確保する。
- 26 -
2.取締役の職務の執行に係る情報の保存および管理に関する体制
(1)「文書管理規程」により、資料等の扱いを明文化し、取締役の職務の執行に
係る情報の保存および管理に適正を期す。
(2)「株主総会議事録」「取締役会議事録」「役員会議事録」については、「文書
管理規程」に基づいて適切かつ確实に保存・保管し、「役員会議事録」に
ついては、取締役及び監査役が常に閲覧可能な状態に置く。
3.損失の危険の管理に関する規程その他の体制
(1) 当社は、当社の業務に係るリスクとして、投資的リスク、下請法等法令違
反につながるリスク、企業機密への不正アクセス・漏洩等情報セキュリ
ティ的リスクなどを認識し、信用調査、対応マニュアル等を整備する。
また、公共放送NHKの関連団体グループの一員として、公金の扱いに
ついては特に厳正を期し、万が一にも社会的な指弾を受けることのない
よう注意を払う。
(2) リスクマネジメント責任者を代表取締役社長とし、リスク管理体制の整備・
運用にあたる。
(3) 危機管理と予防的管理についての体制を充实し、研修等を含め、損失の
危険の管理について全社的な認識向上を図る。
4.取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
(1) 職掌分掌に関する諸規程を定め、取締役および各部門の所管と権限を明確
にし、経営に関する意思決定および職務遂行を効率的かつ適正に行う。
(2) 重要な意思決定については、常勤取締役等による役員会などにより多面的
に検討し、慎重に決定する仕組みを設ける。
(3) 中期経営計画およびそれを受けた年度事業計画を策定し、事業ごとの目標
値を設定し、業績を把握し、適宜見直しを行う。
(4) さらに効率的に職務を執行するために、内部統制との関係を考慮しつつ、
案件に応じた職務権限の委譲を検討する。
5.会社並びにその親会社および子会社から成る企業集団における業務の適正を
確保するための体制
(1) 当社の親会社にあたるNHKの子会社等の事業が適切に行われることを
目的として、「関連団体運営基準」により、事業運営およびこれに対する
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NHKの指導・監督等に関する基本的事項が定められており、当社も該当
している。
(2) NHKは、「関連団体運営基準」に関する事項およびNHKが指定する事項
について、監査法人等に委嘱して関連団体の業務監査を实施し、監査法人等
の報告に基づき、関連団体に対し必要な指導・監督を行っており、当社も
該当している。
(3) NHKの監事が当社に対し営業の報告を求め、または業務および財産の
状況を調査する場合には、当社は、適切な対応を行う。
(4) NHKは、全国民の基盤に立つ公共放送の機関として、不偏不党の立場を
守って、放送による言論と表現の自由を確保し、豊かで、良い放送を行う
ことを目的とした法人である。
また、放送法により、NHKに対する公共的規制は、国民の代表である国会
を中心として行われ、毎年度の予算・事業計画は国会での承認を要している。
NHKには、経営方針その他その業務の運営に関する重要事項を決定する
権限と責任を有する経営委員会が設置され、会長等による業務の執行と監督
の機能とが明確に分離され、適正なガバナンスが確保されており、業務の
实施にあたっては、「NHK倫理・行動憲章」の策定、「視聴者視点による
NHK評価委員会」の設置、「通報・相談窓口」の整備などにより、適正が
確保されていると理解している。
6.監査役がその補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人
に関する体制と当該使用人の取締役からの独立性に関する事項
(1) 監査役の職務を補助する部を経営総務室とする。
(2) 監査役より監査業務に必要な命令を受けた経営総務室社員は、その命令に
関して、取締役、経営総務室統括部長等の指揮命令をうけない。
7.取締役および使用人が監査役に報告をするための体制その他の監査役への報
告に関する体制および監査役の監査が実効的に行われることを確保するため
の体制
(1) 取締役または使用人は、法定の事項に加え、当社に重大な影響 を及ぼす
事項の内容を、監査役にそのつど報告するものとする。
(2) 監査役は、いつでも必要に応じて、取締役および使用人に対して報告を
求めることができる。
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