第2回檜山の新幹線観光をみんなで考える会 会議要旨 1 挨拶 (檜山振興局商工労働観光課 福井主幹) 2 議題について 配付資料に基づきそれぞれ説明。 主な質疑・発言は次のとおり。 【バリアフリーレジャー事業について】 (檜山振興局) バリアフリーレジャー事業について、各町の状況をご紹介いただきたい。 (江差町) 江差追分会館の裏口にスロープを設置するなどのバリアフリー化の改修を、今年 3 月に 実施したところ。 (上ノ国町) 道の駅上ノ国もんじゅのトイレのバリアフリー化工事を、現在行っている。モニターツア ーも実施予定と福祉部門から聞いているが、正直、情報は多くない。ユニバーサルデザイン に係る整備をどこまで、どのように進めていくべきか検討中。できるところから進めていき たいと考えている。 できれば、どこかの団体が中心となって檜山のバリアフリーレジャーを推進していただ きたい。 (厚沢部町) 厚沢部においても、当初どの部署で所管するかという話があったが、結果、福祉部門で進 めている。鶉ダムオートキャンプ場のコテージにスロープを設置して完成したところ。キャ ンプ場に介護用電動ベッドと車いすも導入した。 今後、公募型プロポーザルで事業者を募集して障がい者のモニターツアーを実施する予 定と聞いている。 (奥尻町) 役場の福祉部門で、宿泊施設と飲食店に対するバリアフリー改修費用の助成を行ってお り、複数の宿でスロープ設置などが進められている。これらの改修により障がい者、高齢者 でも旅行し易くなったということを、観光協会のSNSやブログなどで情報発信するよう、 協会に働きかけていきたい。 (今金町観光協会) 役場の方で進めているようであり、観光協会としての関わりは少ない。 これまでの話を聞いて、バリアフリー改修を行った施設などへ掲示するステッカーなど があるものなのかと思った。 (檜山振興局 沼田くらし・子育て担当部長) まだ、ステッカーといった統一的なPRグッズは作れていない状況。先ほど、奥尻からも 情報発信について話があったが、協議会においてどのように情報発信をするかという部分 についても、検討議題だと考えている。 【管内 7 町と東京都特別区との連携事業について】 (檜山振興局) 先ほどのバリアフリーレジャー事業においても、福祉部門と観光部門の連携について課 題があると感じた。この事業においても、昨年より振興局・各町役場の企画部門と観光部門 の連携に課題があったと聞いているが、今年度はどのように進めているか、各町役場にお聞 きしたい。 (厚沢部町) この事業は厚沢部でも企画部門を中心に事業を進めており、実働は農林商工課が受けて 実施している。また、当町には素敵な過疎づくり(株)があるので、昨年もイベントでの販売 などにおいては、会社を中心に進めたところ。 (上ノ国町) 厚沢部同様で、上ノ国でも企画部門が中心となって進めている。決定事項が観光部門へ話 が下りてきて、イベント等は観光部門が実働で動いているところ。 【新幹線開業後の各町の観光客入込の状況について】 (檜山振興局) 4~6月の主な観光施設等の観光入込客数については、資料7のとおりとなっているが、 各町の状況について、出席者の皆さんから補足願いたい。 (江差町) 資料では、追分会館、開陽丸、れすとらん江差家が調査対象となっており、いずれも増加 となっているが、これら以外の観光施設においても、入り込みは伸びている状況であり、新 幹線開業の効果が大きく出ている。先ほど、町内のホテルでも宿泊者数が増えているという 説明があったが、外国人の旅行者も増えていると聞いている。 (江差商工会) 資料で、開陽丸記念館の入館者数が大きく増加しているという結果になっているが、併設 する「ぷらっと江差」での販売は、入館者数ほどの伸びが見られない状況。売り上げを伸ば す仕掛けが必要と考えている。 (上ノ国町) 資料の調査地点が道の駅上ノ国もんじゅなので、数字は増えていないが、木古内駅からの 道道5号線は確実にレンタカーが増えている印象がある。また、勝山館ガイダンス施設や、 函館バスの定期観光バス「江差・松前名所周遊号」のコースになっている旧笹浪家住宅でも 入り込み客数は伸びている。 (厚沢部町) 町内においても、レンタカー、観光バス共に増えている印象。道の駅の数字も伸びている が、基本的にレジ通過人数なので、もっと詳しく調べてどのような人が増えているのか傾向 を掴む必要があると考えている。 インバウンドに関して、町内で外国人が自転車に乗っているのを見かける事があった。自 転車はレンタサイクルではなく長距離用の自転車だったので、自転車で旅行している様子 であった。 (厚沢部商工会) うずら温泉でも伸びているようだが、宿泊客ではなく、日帰り入浴の客が増えたのではな いか。 乙部町の入り込みが伸びていないことから、松前、江差、厚沢部を経由して新函館北斗駅 に戻るルートが固定しているのではないか。檜山各方面に立ち寄らせる工夫が必要だ。 道の駅あっさぶの飲食コーナーのメニューに小さく英語表記を追加したが、あまり見て もらえていない印象。インバウンド対応として、ちゃんとした外国語メニューを準備する必 要があると感じている。 (奥尻町) 6月の観光入り込みのうち、フェリー利用も増加となっているが、内訳を見ると、せたな 便がプラス200人で、江差便がマイナス100人となっており、一概に新幹線開業効果と 言えない状況。6月は天候が悪い日が続き、6日間飛行機が飛ばない日があったので、天気 が良ければ、もう少し入り込み客も増えたと思われる。 (今金町観光協会) 町内においては、新幹線開業の効果は少ないと感じている。クアプラザピリカの利用者が 増えているが、町内の宿泊施設は国営農地整備の工事関係者で満室が続いており、市街地に 泊まれない工事関係者が、クアプラザピリカにも流れているという状況で、新幹線利用の観 光客が主な増加要因ではない様子。 また、町内では商工会を中心に、食と観光のブランド化を進めており、東京都中野区の商 店街でブランド調査の実施を進めている。他には、高等養護学校卒業生の町内定住のため、 まちづくり会社を設立し活躍の場を作る計画を進めている。この中で、バリアフリー観光の 取り組みも進めているところ。 (ハートランドフェリー) 4月からバイク、自転車で乗船の方にライダーズフラッグをプレゼントしているが、7月 20日現在で140本の実績となっている。すぐにバイク等に付けてくれる方も多く、好評 である。 また、5月には森町と鹿部町の道の駅にも、フェリー時刻表を新たに配置してもらった。 各200部配ったが、6月には在庫も少なくなっている様子であった。 (函館バス) 函館市内の元町ベイエリア周遊号は、開業後400~500%の増加となっており、ゴー ルデンウィーク以降も、開業効果は続いている。 新幹線客の状況では、1日目は函館市内を観光し、2日目に江差・松前を巡る定期観光バ スを利用するなど、市外を観光する傾向がある。函館駅前の案内所でも、知内町の矢越や、 せたなの太田神社などへの行き方を聞かれることも多い。 また、定期観光バス「江差・松前名所周遊号」は既に昨年の利用者数と同じくらいになっ ているが、10月末まで運行期間があり、今後も増えることが見込まれるため、パンフレッ トの増刷なども検討しなければならないと考えている。 (江差信用金庫) 江差町内においても、観光客は増えているのを実感している。ただ、これら訪れてくれた 人が、それぞれの旅の目的に対して、目的を達成できたのかということも確認して、今後に 生かす必要があるのではないか。 先ほどの振興局からの着地型観光推進事業の説明では、どのようにプレーヤー発掘する のかわからなかった。公募なのかそれとも指名なのか。もし公募だとすると、手を挙げた人 が想定と違うことをやりたいといっても、それをモニターツアーで実施するのか。 バリアフリーレジャー事業について、今は役場がハード整備などを行っているが、今後は 事業に取り組む者がいなければ続かないと思う。誰が事業を担っていくと想定しているの か。 (檜山振興局 商工労働観光課) 着地型観光推進事業のプレーヤーは、事前に各町にヒアリングを行っており、ある程度の 想定はしているが、受託事業者の意見も踏まえてプレーヤーを決定することにしている。ま た、プレーヤーを育成し、モニターツアーを実施するという部分においても、檜山管内の着 地型観光の定着に資する内容となるよう、事業者と連携して進めていく予定。 (檜山振興局 沼田くらし・子育て担当部長) バリアフリーレジャー事業の進め方については、大きな課題であると認識している。先進 地の例として、先ほど伊勢・志摩を紹介したが、これら先進地においてはそれぞれ拠点とな るNPO法人、社会福祉法人、観光協会なりがコントロールしている。当地においても、ど のような主体が、事業を担い推進していくかは、振興局事業の事業において協議会の中で議 論していかなければならないと考えている。 (江差信用金庫) バリアフリーレジャー事業ということで、ハード整備が先行して各町で行われているが、 これは逆で、プログラムありきなのではないか。バリアフリーレジャーで人がほとんど行か ないような場所を改修しても、無駄な投資になってしまう。プログラムに基づいて、どこを 優先的に改修するかを決めて進めるというのが、本来の順番なのではないか。
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