第4回議事録(PDF:413KB)

第4回橿原市総合計画策定審議会
議事録
日時:平成24年11月16日(金) 9:00~11:40
場所:橿原市役所本庁4階 委員会室
出席者:
○委員:赤﨑委員、天根委員、石田委員、上田(逸)委員、上田(勝)委員、川上委員、小
西委員、菅谷委員、密門委員
○市
:岡崎副市長、吉本教育長、小枝危機管理監、西本政策審議監、波部企画監、西田総
務部長
○事務局:藤岡総合政策部長、岩田総合政策部副部長、西井企画政策課長(司会)、北野企画
政策課課長補佐、上田企画政策課係長、野川主査、中井主事
傍聴人数:1人
1.開会
○司会(西井課長)
定刻になりましたので、ただ今より、第4回橿原市総合計画策定審議会を開催させていただ
きます。
本日、進行役を務めさせていただきます、橿原市企画政策課長の西井でございます。どうぞ
よろしくお願いいたします。
皆様におかれましては、御多忙の折、また、急な日程の追加にも関わりませず、御出席いた
だき誠にありがとうございます。
なお、葛井委員、島本委員、下里委員、槇尾委員、森本委員の5名が所用のため、欠席との
ご連絡をいただいており、本日は9名の委員の皆様でご審議を宜しくお願い致します。
さて、前回は後期基本計画草案の第2章、第3章、第6章について、御審議いただきました。
本日は残りの第7章、第8章について御審議いただきたいと考えておりますので、皆様、どう
ぞよろしくお願いいたします
○司会(西井課長)
なお、本日も当審議会の議事録作成のためテープを録音させていただいております。
また、情報公開の原則によりまして、傍聴の自由を認めていることが通例となっております。
本日のご案内の際にもお断りさせていただいておりますが、
「橿原市審議会等の設置及び運営並
びに会議の公開に関する要綱」により、審議会の開催を市ホームページにおいて周知し、希望
者の傍聴を認めております。すでに会場後方の傍聴席に傍聴人がいらっしゃいますので、改め
ましてご了承をお願いいたします。
なお、個人に関する情報や、法人その他の団体で個人の競争上の地位、財産権その他正当な
利益を害する恐れのある場合、率直な意見交換もしくは意思決定の中立性が損なわれる恐れの
ある場合は、皆様方にお諮りいたしまして非公開とする手続きをとりたいと思います。そのよ
うなことをご了解願いまして、進めて参りたいと思いますので、皆様よろしくお願いいたしま
す。
1
また、記録用の写真を撮影させていただきたいと考えておりますので、御了承いただきたい
と思います。
○司会(西井課長)
それでは、ただ今から議事に入らせていただきますが、その前に資料の確認をさせていただ
きたいと思います。
前回の資料を本日も使用いたしますが、
「橿原市後期基本計画草案」をお持ちでない方はいら
っしゃいませんでしょうか。
それでは、川上会長に議事の進行をお願いしたいと思います。川上会長、よろしくお願いい
たします。
2.後期基本計画草案について
○川上会長
皆様おはようございます。開会に当たりましてご挨拶を申し上げます。本日、平成24年1
1月16日、風雲急を告げる今日でございます。おそらくは日本の政治史上、特記されるべき
日の一日ではないかと存じます。それはさておきまして、当審議会としましては、いよいよ行
政当局でお作りになりました後期基本計画の草案の最終審議に本日は入るわけでございます。
残りました章、第7章と第8章、これについて御審議いただきますとともに、過去、今日を含
めまして実質3回御審議いただいたわけですが、全体を通じまして、なお、言い残したものが
あるというものがあれば、是非提起をいただきたいと考えております。全体の構成につきまし
ても、第2回のときに概略説明をいただきましたが、私はまず各論を議論して、それから全体
構想について意見をいただきたいと申しておりましたので、このことについても皆様の御見解
を伺いたいと考えております。いずれにいたしましても草案の審議は最終日、2時間を目処に
議事を進めてまいりたいと考えておりますので、是非前2回同様、いやそれ以上に皆様方の忌
憚のない御意見、お考えを存分にいただきたいと思っております。ただ、時間的な制約があり
ますので、これは毎回申し上げていることでありますが、ここは議会とは違って行政当局と議
論する場ではございませんので、質疑応答は出来る限り簡潔にお願いしたい。これは行政当局
の皆さんにもお願いしたいと思います。簡単ではございますが、以上を持ちまして私の御挨拶
とさせていただきたいと思います。
それでは議事に入ります。第7章、快適な生活を育むまち。これは項目が多数に亘っており
ますので、区分して進めてまいりたいと存じます。まず、1から3まで、計画的な土地利用、
市街地整備の推進、安全で快適な道路の整備、この3項目まで議題といたします。説明をお願
いします。
○事務局(北野補佐)
(後期基本計画 第7章の施策(7-1~7-3)の内容を説明)
○川上会長
2
それでは、ただ今までの事務局の説明、報告に対しまして、ご意見、ご質問があればいただ
きたいと思います。
○赤﨑委員
施策1と施策2、重なるところございますが意見申し上げます。施策1の「計画的な土地利
用の推進」は、基本構想の実現に対して、総合計画として施策の大綱をどう組むかということ
だろうと思います。特に今後の取組が1から7まであり、1などは本市独自のことが入ってい
ると思いますが、2、6、7は法律の通り仕事をすると書いてあります。それが総合計画に馴
染むのかどうか疑問に思っています。各委員のご意見、会長のご判断も必要かと思いますが、
例えば2番目の「地域・地区による制限」は、都市計画法で決まっていますが、1919年以
降ずっと行っています。現行の都市計画法は1968年制定の法律で、初めて出来た線引き制
度、すなわち市街化区域と市街化調整区域を明確に区分するという話ですが、これを行うのは
当たり前で、例えば大和高田市、堺市に当てはめても同じ文章になるような、教科書的なこと
が書いてあります。特段必要なことが書かれると思いますが、特段のことをしないという意味
だろうと思います。場合によっては書く必要がないと思います。書くとしても、農業的土地利
用については、現行法では農地を都市のなかに活かすという位置付けはないが本市では行うと
か、環境問題に対応する土地利用の運用を図るとか、というような独自性を出さないといけな
いと思います。特に2について、なぜ法律を守りますという程度のことしか書いていないのか
説明していただいたあと、審議したいと思います。
○中尾まちづくり部副部長
2番目の項目について、市では風致地区や歴史的風土保全地区などが多く指定されています
が、権利移譲によって風致地区なども条例化していく状況の中で、橿原市としては、言葉が抜
けていますが、風致地区などの規制を引続き保全のためにかけていきたいという思いで、書か
せていただいた次第です。
6番目の土地取引の受理や開発指導については、先生がおっしゃるように当然なさねばなら
ない業務ですから、それをあえて書かないかは庁内で再度検討させていただきたいと思います。
○赤﨑委員
地域・地区については書いたらいいと思いますけど、今おっしゃったように抜けたら困るこ
とがあるので、それを重点にお書きになる感じで、今書いてあることは、法令のとおり運用い
たしますという意味のことを書けば1行で済むことです。加えて、本市ではこのような配慮い
たしております、と。例えば農業政策で農地の保全を頑張るとおっしゃることを受け止めるな
らば、今の法律ではないが農地保全にも都市計画は対応するというようなことを書くべきだろ
うという意見ですので、ご配慮ください。
本市は、部局の組織図を見ると、市街地整備課、都市計画課といった課のある部の名前を、
平仮名でまちづくり部と変えられました。ところが、ひとつもまちづくりが出てきていません。
次ページにある市街地整備のところには、施策展開の基本方針で「持続可能なまちづくり」と
平仮名で書いてありますが、今後の取組のどこにも平仮名がありません。役所だけがハードな
3
まちづくりをして済む時代は終りまして、あとは地域で運用していただいたり、施設の管理に
つきましても地域に任すことが多いです。協働をしないと成り立たなくなっています。そこが
全然今後の取組1、2とも入っていません。文言として平仮名でのまちづくりが入っていない
のは問題だろうと思います。
例えば、市街地整備については、県の仕事だそうですが、八木駅周辺について、みち再生事
業で今事業なさっていますね。駅前があのように整備されたから、素敵な道に歩行者空間とし
てなるはずです。そうすると、事業としては電線の地中化が行えたけど、そのあとのまちづく
りは地域の主体的な参加によってもっとおもしろいまちが出来るはずです。市街地整備も平仮
名まちづくりを展開して、直接やるよりは協働を運用するためにも何らかの支援をするなどを
お書きにならないのは、時代の潮流を読んでと書いてあるのに、ひとつも読んでいないのでは
ないか、というのが私の意見です。
○粟子計画景観課長
みち再生事業につきましては、県事業ですが、本日お休みですが、葛井会長を主体に振興組
合とみち再生実行委員会というのを組織しており、今の事業が終わったあとの道路環境、看板、
自転車といったものも含めて管理していく組織を形成しております。そのようなものをどこか
に書いておくことも考えられるかと思っております。
○赤﨑委員
用語としての平仮名まちづくりも定着してきたと思うので、もっと積極的にお書きになった
らどうでしょうか。日常業務も、市民の動きを支援するという仕事も、条例による事務分掌に
は書いてなかったとしてもやると。総合計画に書かないと事務分掌にも入らないと思いますの
で、平仮名の「まちづくり」もやるということを、施策2に書いてください。
○菅谷委員
34ページの地域地区における制限というところに、藤原宮跡のように大きないくつかの大
字を抱えるような文化財保存エリアや今井町のような大きなエリア、畝傍・橿原神宮周辺の歴
史的な市街地もありますが、この文章を見たら生産緑地地区「等」というのに入っているよう
です。列挙するならば列挙してほしいし、総論のところで文化的という単語が出てきておりま
すので、文化財の保全地区という単語も入れていただきたいと思います。希望ですので議論で
はありません。
もうひとつは、先ほど法律どおりということで書く必要がないと言われたが書くべきだと思
うのは、今後の取組7の開発指導です。最後に「奈良県への申達業務を行います」で終わって
いたら法律どおりで書く必要はないですが、市の都市計画あるいは基本計画と整合するかどう
かをチェックして申達すると言えば、市の意見が反映しますので書くならば書くべきだと思い
ました。
もうひとつ、36ページの戦略的取組に、畝傍駅周辺整備をやるにあたってとありますが、
市民の協賛の観点からも、畝傍駅の名前を変えたほうがいいと思います。近鉄に畝傍御陵前駅
があり、JRに畝傍駅があり、東京の人は混乱している。畝傍駅がなぜあそこにあるかという
4
と、あの場所から畝傍御陵前まで戦前は電車が走っていた。畝傍駅分岐点があって御陵前に行
くということがありました。また、橿原神宮前駅はありますが、橿原駅はありません。橿原市
役所前でもいいし、橿原駅でも良いです。JRや近鉄から駅名変更等の費用負担を求められる
かも知れませんが、大和三山の名前は全て駅名になっているので、夢のあることも書いておい
て良いのではないでしょうか。
○赤﨑委員
市街地整備で、コンパクトシティ、スマートシティについて、まずは奈良県立医大前でやる
でしょう。次の総合計画見直しのときかも知れませんが、市全体で考えるのが普通です。まず
実験的にここで取り組む、という書き方のほうがいいのではないでしょうか。そのためには市
の内部で、
「本市全体でスマートシティやコンパクトシティをやる」といえないでしょうか。た
だ、
「本格的には5年後から出発するので、実験的に後半5年で取り組む」という位置付けをす
るほうが良いかも知れません。大学前だけで、ということはやめたほうがいいと思います。全
体でもやりますが、ここで実験しますというような書き方がいいと思います。
○小西委員
奈良県の医科大学教育部門がこちらのほうに来るという話を聞いているわけですけども、大
体何年を目処に医科大学がこちらのほうに教育部門を設置される予定なのか教えていただけま
せんか。
○福西地域創造課長
スケジュールにつきましては、まだしばらくかかるということで、知事のほうも県議会の答
弁の中でまだお示しされておりません。現にある農業総合センターのところに医科大学の研究
部門あるいは教育部門が移転するということについては、概ね決っております。現にある農業
総合センターの機能をどこかに移さないことには、そこへ医科大学が行くことができないとい
うことになりますので、農業総合センターの機能を確保するまでにも概ね5年近くかかること
が予想されます。その後に医科大学を移転して、徐々に移っていくというような計画になって
おりますので、向こうさらに5年近くかかるのではないかと言われております。従いまして、
最終的にいつまでに全てが完了するのかということについては、はっきりとは申し上げられな
い状況であるということでございます。
○小西委員
最低10年かかるということですね。
○福西地域創造課長
橿原市としても新たに鉄道駅が誘致できたらいいなどという思いがあります。周辺のまちづ
くりを展開するうえにおいても、低炭素で持続可能なまちとして発展させていきたいという思
いを持っております。しかし、そのような総合的なまちづくり、まち開きが出来る時期は更に
かかる可能性があるということでご承知おきいただきたいと思います。
5
○小西委員
細かい話かもしれませんが、地元の意見を聞いてきましたのでお伝えします。藤原宮の資料
室はいつ頃まででしょうか。ずっとあのままですか。
○藤岡総合政策部長
具体的にはまだこれからでございます。藤原宮跡の問題につきましても、基本的には国有地
化を図っていくところでございますけれども、その問題についてもこれからということでござ
います。
○小西委員
なぜ質問させてもらったかというと、旅行者がひとつの拠点として道の駅的なものだけども、
トイレが少ないということで、非常に困っておられる。観光に来られる人たちは全国からお越
しになりますので、橿原市のPRのためにもトイレを増やすなど。色々な問題があろうかと思
いますが、取り組んでいただくことに対しては地元も大変感謝すると思います。
もう一点、文化庁と話し合ってほしいのですが、高殿地区では消防車も救急車も入らないと
いうことです。道をつくるにしても、文化庁の許可が必要だということで、地域の人が大変困
っているということも行政として頭に置いておいてほしいと思います。
○川上会長
1と2についてご意見出ましたので、私も申し上げたいと思います。
1の「計画的な土地利用の推進」について、今後の取組2、6、7について指摘がございま
したが、私も同じ印象を受けております。要するに法律の施行、条例の施行、県の条例の施行
は分かりますが、どういう政策目的、どういうスタンス、どういう行政課題を解決するために
やるのかということが総合計画ですから、事務事業を実施する明確な目的意識というものが出
てこないといけないのではないかと思います。開発指導でも全くその通りですが、事務手続き
を書いておられるわけです。事前協議を行います、確認検査を行います、それはその通り間違
いではない。しかしそれはあくまでも事務手続きであって、市としてはどういうことにポイン
トを置いてこういう行政をやるのかというものが出てこないと、計画にはなりにくい。基本的
には同じ意見でございます。そのような点で、いつも申し上げますように役所内の文書ではな
い。市民に知ってもらい、市民に理解いただける市民と共通のストックにならないといけない
ので、そのような点を留意していただきたいと思います。
農村基盤整備事業について、現状と課題では農村地域の整備を実施していくことが必要だと
書いてありますが、今後の取組に農村基盤整備がありません。これは矛盾します。現状の課題
もなければ、農産基盤整備はすべて終わったのかと思いますが、現状と課題で掲げておられて、
取組に一切ないというのはいかがなものでしょうか。
それからこれは全体を通じて言えますが、戦略的取組でも中身がありません。
「都市機能の整
備を推進します」と極めて包括的なことを書いておられるだけで、後で全体として申し上げた
いと思いますが、そういうことを感じております。
6
市街地整備でも全くそうです。まちづくりこそ協働です。色々なところに協働を散りばめて
ほしいということをいつも言っており、先ほども委員がおっしゃったとおりだと思いますので、
その点を強調していただきたいと思います。
県立医科大学周辺の整備事業は、まさに後期基本計画の新たな取組としてクローズアップさ
れたわけです。取組の3でここまで書けばキーワードと言えるのかという感じはしますが、意
気込みとしては、取り組まれるのは良いことだと思います。
他についても言えることですが、これが戦略的取組なのかという印象は拭えません。むしろ、
先ほど出たコンパクトシティなど、奈良県立医科大学のようなものこそが大事なので、あえて
戦略的取組のなかで畝傍駅周辺整備を掲げることについては、いささかタイトルオーバーでは
ないかという印象を受けました。
施策3、道路の関係について御意見ございませんか。
○赤﨑委員
なぜ農業的土地利用のことについて市街地整備の施策で書いていないかというと、都市計画
法では、世界中の都市計画がそうなのですが、農地という要素は都市にはないと概念されて近
代都市計画は進んできました。68年法はもとよりです。しかし数年前から、国土交通省では
農地も入れて都市はあるべきだという考え方に変わってきています。これは食料生産の問題、
自給率の問題もあるけども、これまでは都市に人口が集まってくることに対応してスプロール
開発を抑えようとしてできたのが68年法です。日本はもう、新しい市街地は不要です。でも
農地は残っていますし、新鮮な野菜を供給できる大事な存在なので、国土交通省も今度の法律
改正では、改正して農地を入れようと議論しているところが時代の潮流であります。震災が起
こってしまいましたので、改正はストップしております。もとより法律に書いていないのでお
書きになっていないと思いますが、自治体であるわが市が農業的土地利用を、都市の中の有用
な土地利用としてやるので基盤整備しますと書いてよいと思います。計画的というのは、今ま
での都市の概念を変える、本市から変えていくという気概をここで示す、ということです。農
業は、魅力ある農業と書いてあるわけですから。
先ほどの「市街地整備」でおっしゃった「戦略的取組」ですが、戦略というのは大枠を書く
ものです。これは大枠ではありません。
「スマートシティやコンパクトシティをやる」というこ
とが戦略です。戦略としてお書きになると、まず戦術として先行して医大前について取り組む
ということが位置づけられると思いますので、具体的にはコンパクトシティとスマートシティ
を入れられることをお勧めします。
○川上会長
2の市街地整備について、
「後期基本計画の中で新たに」という課題が書かれていますが、読
むとこれは新たな課題ではありません。前期から課題になっているものを再掲されています。
これも全体の問題ですから、個々に重箱の隅突きを行っても仕方がないと思っていますが。
○赤﨑委員
物理的な道路をつくる、補修すると書いてありますが、市民がどのような交通体系で暮らす
7
のかというのはどう見ても分かりません。安全・安心のところにあり、色々なところで書かれ
ていると思いますが、確認させてください。市民が生活をするとき、市内には鉄道がありませ
ん。そうするとバスだろうと思いますが、自転車、車もあります。そのような交通政策に対し
て道路はどうするかを書くべきでしょう。広域的な奈良県下での位置付けなどは、幹線道路を
どうするかという道路政策を書くけれども、市民交通体系を組み立てるとき、どのような交通
政策を行うかということは、今回どこに書いてあるのか確認させていただけませんか。それに
対応して道路整備をしますとお書きになるべきだと思います。
高齢化社会に対してどのように交通があるべきかということを政策として展開される部署が
お答えになると良いと思います。
ここはハードの施策ですが、その背景とか上位に市民の生活を支えるための交通政策がいる。
それはどこに書いてあるのかわからないので対応お考えください。
○川上会長
そのようなことは基本方針といったものになってくるでしょう。基本方針について見ますと、
目標像と基本方針は全く同じものをあえて分けて書いておられるだけのことなので、一体のも
のです。分けて書いたことによって中身がプアーになったのではないか。
「仕組づくりを進めま
す」これが基本方針というのはいかにもいかがなものかと思います。基本方針ですから、仕組
づくりを進めますというのが基本方針だろうかと思います。基本的な基本方針のありようから
みて、この内容からは検討していただきたいと思います。戦略的取組で毎度申し上げることで
同じことです。
それでは次に進みます。39ページ施策4上下水道の整備、施策5河川環境の整備と維持、
施策6快適な住環境の整備を議題とします。事務局より説明をお願いします。
○事務局(北野補佐)
(後期基本計画 第7章の施策(7-4~7-6)の内容を説明)
○川上会長
ただ今の3項目についてご意見、ご質問ございましたらどうぞ。
○赤﨑委員
施策5の河川環境ですが、目標を見ますと、都市河川は私の理解では、雨が降ったときに洪
水が起らないようにするというのが河川の最も大きな役割だと思いますが、あわせて快適な水
辺環境ということが入っています。それに対する取組がどこにあるのでしょうか。特に後半の
「快適な水辺環境」ということが無いように思います。環境政策では相当踏み込んだ色々なこ
とが総合計画に入るようですが、8章あたりで。私が言うまでもなく、河川法は92年のリオ
デジャネイロ会議以降の環境基本法に変えて、それに応答するようにして河川法が改正されま
した。都市計画法、建築基準法もまだ環境概念は未だに入っていないですが、河川法は入れら
れた。時代の潮流じゃないですか。施策の目標像に快適な水辺環境と書いてあるのに、今後の
取組のどこにも書いていないのは欠落ではないかと思います。お書きになるべきだと思います
8
がいかがでしょうか。
○吉原まちづくり副部長
今ご指摘のように、河川法は平成9年に、従来からのもっぱら配水するという概念から、親
水空間ということが位置づけられ、我々の部署では水辺環境の保全に取り組んでいます.具体
的には、特に国道24号線や中和幹線などの幹線街路において、一部下水道事業にてそのよう
な整備や、浄化センター周辺の公園整備を含めた河川事業をするといったことで、一つの事業
があるごとに、その隣接部について親水空間を設けています。新たに河川そのものに親水空間
を単独で設けることは市ではできないので、関連事業を含めて取り組んでいきたいと思ってい
ます。
○赤﨑委員
そのような発言も大事ですが、基本計画でどう書くかを問うています。どこの場所にどのよ
うに書きますか。コンパクトシティやスマートシティのような、できてないことについて戦略
的取組として書いておいて実験していくなど、具体的にお答え頂きたいと思います。質問をや
りとりする場ではないので。総合計画としてどう入れるかをお答え頂きたいと思います。
○川上会長
常時出席頂いている方は、私の発言の趣旨はご理解頂いているかと思いますが、今色々な取
組をしているものを計画の中に織り込むのは前提条件として必要です。今取り組んでいるから
計画に取り入れないという姿勢で各部課が関わっているのではないかという印象を、全体とし
て持ちます。計画はPRの手段なので、現に取り組んでいるのは大事なことです。そのような
ことが強調されて、堂々と胸を張って掲げるべきです。おそらく8章の48ページのところで
書いているのかも知れませんが、1つの行政課題を多面的・総合的に取り組むのが都市行政で
すよね。地方行政は、単一の課で縦割り取り組むようなものではない。河川環境として取り組
んでいくのであれば、重複して書くことになるかも知れません。やはり河川環境の整備として、
この政策目的のためにやるべきであると言うことは、掲げるべきであると思います。全体を通
じていえることです。全体をまとめるときに、総合調整をして頂かなければならないと思って
います。従って今、赤崎委員から提起された課題については、十分ご検討頂きたい、書き込ん
で頂きたいと思います。
○赤﨑委員
6の住環境について、先ほどと同じ趣旨で申し上げると、目標像に対する今後の取組が、優
良な宅地の供給の促進となっていますが、書いてあるのは建築基準法に基づいて運用するとい
うことだけです。ご存知のように、建築基準法は法律の第1条にあるように、最低限の、これ
以上下回ると、国民の健康、防災、防火などへの大きな備えをするとしか書いていません。し
たがって、基準法に沿っても優良な住宅地はできません。優良な、とおっしゃるなら、それを
上回ってなどという施策をしなければならないのに、書いてあるのは基準法に基づいて、とい
うことです。あるいは、
「一定の基準に」というところに意味はあるのでしょうか。もしそうで
9
あれば、優良という表題に対応する施策を書かなければならないと思います。これでは基準法
通りやるとしか書かれていません。
○松本まちづくり部長
特に、公営住宅を中心に私どもは指導しておりますが、公営住宅についても、今の時代は耐
震化やバリアフリー化、世帯数に応じた部屋の面積などを総合的に考えていって、住民のニー
ズにあった住宅を供給するということで取り組んでいます。また、今後現場の実態調査をふま
えながら、どのようにあるべきかを検討してまいりたいと思います。
○赤﨑委員
一般の、普通の住宅地をどうするかという点を聞いています。全体として快適な住環境の整
備のうち、市営住宅の供給は福祉政策の観点から大事で、続けなければなりません。そうでは
なく、優良な宅地の供給に対して、基準法を守るということしか書かれておらず、それでは不
十分だと思います。
○川上会長
十分検討してください。住環境政策というものをどうするか、という主旨ですね。
○小西委員
河川のことでお聞きしたいのですが、全国的に局地的な豪雨があります。施策5の目標像に
は、市民が大雨の際の浸水被害を心配することなく、と書いています。私が言ったように、堤
防を乗り越えて被害を被っている地域がたくさんあります。先般東京に行ったときも災害の
色々な話を聞きましたが、九州での大雨では、堤防を乗り越えての被害であり、被害を受けら
れた方がおっしゃっているのは、
「ここで何十年生活してきたけれど、このようなことは初めて
起こった」ということが、新聞やテレビ等で言われています。橿原市でそのようなことは起こ
ってほしくないのですが、仮に起こったとしても、スムーズに対応できるような施策をつくっ
て頂くことが大事ではないかと思って、お聞きしました。
○吉原まちづくり部副部長
ただいまの質問に対して、橿原市内で50年代ぐらいまでは確かに河川が乏しく、水路から
あふれる事例が見受けられましたが、近年はそのような災害は起こっていません。農業用水を
取水される関係で井堰を設置できないために、一部水路から漏れて宅地から入ってきたという
例はありますが、現在そのようなことはしていません。もう一つは、危機管理の点ですが、市
では何かあれば職員が常に動ける体制をとっております。以上です。
○小西委員
スムーズに対応できるようにすることを宜しくお願いしたいと思います。
○川上会長
10
快適な住環境の整備で、市営住宅の新規の建設はされるのでしょうか。今までの住宅の建て
替えでしょうか。
○亀井住宅営繕課長
住宅施策の中では、既存ストックの有効活用という観点で長寿命化を含めた整備を今後も心
掛けていきたいと思います。
○川上会長
ストック活用は言うべきですね。住宅政策は大きな曲がり角であると思います。絶対数とし
ては溢れかえっているので、これも全てを通じていえることですが、市営住宅の適正な供給・
管理の取組、これは中身が県や県内市町村と協議とあり、これが戦略的取組なのか、という印
象を受けました。
○小西委員
再度お聞きしたいのですが、市営住宅でも空きが多いのに、何年もそのまま放っておくとい
うことが現実に起こっています。それはある程度、皆さんに供給できて、できるだけ予算は使
わないように活用されたらどうかと思います。
○赤﨑委員
本市では、市営住宅は、一般的な広い意味での住宅政策としての公営住宅ではなくて、福祉
政策ではないのでしょうか。高度成長期には広い意味で低所得者用でしたが。書くかどうかは
別ですが、福祉政策という位置づけで取り組んでいるのではないですか。そのことを書いて良
ければ、お書きになってはどうかと思いますが。
○亀井住宅営繕課長
おっしゃるとおり、近年の住宅に入居されている方、入居を希望されている方が、やはり生
活に困窮されているということを考えますと、福祉政策の一環という観点もあります。しかし、
元来の住宅の維持を継続的に進めているというところでは、まだ完全な福祉政策となっていな
い部分もあると認識しています。
○川上会長
量的住宅供給政策については、国も住宅公団も取り組んでいましたが、よくその点を検討し
てください。
○小西委員
橿原市の下水事業は、何年を目処に終わる予定をしていますか。
○廣田下水道局副局長
現計画では橿原市全体の公共下水道として、平成36年度を目標に進めています。
11
○小西委員
私も新しい住宅に入って25年ぐらいになります。しかし、下水が全く完備されていません。
平成36年度までとなると、あともう少し待たなければならない、という気持ちで伺ったので
すが。
○赤﨑委員
全体とは、市域全体ですか、市街化区域でしょうか、市街化区域内人口ですか。分母を教え
てください。
○廣田下水道局副局長
橿原市の都市計画区域は、市域全域です。その中でも除外する部分があり、橿原神宮の中の
森林や大和三山、藤原京、貝吹山などは除外しています。それ以外の区域はすべて整備区域と
なっています。
○赤﨑委員
調整区域もすべて都市下水を整備するのでしょうか。人が住んでいないところもやるのでし
ょうか。それはどこに書いてあるのでしょうか。調整区域で行うということは、開発を抑制す
る仕組みになっていて、線引きの制度はおそらくもうすぐなくなりますが、農業的土地利用の
ところにも投資をして下水を整備するということでしょうか。
○廣田下水道局副局長
現時点では、家屋が建っている部分の整備を目的にしています。それ以外の農地については、
下水道管が通る場合はありますが、田畑に下水道の引き込みや供用開始をするような目的では
整備していません。
○赤﨑委員
そのような市町村はないと思いますが、それならば構いません。
一般的には、都市計画区域であっても市域全体を整備することはなくて、市街化区域、もし
くは市街化区域内の居住者に対してサービスをする施策を立てるのが普通ですが、こちらは全
部やるとのことです。
公共下水道のないところは合併浄化槽を整備しなければならないという基準法や浄化槽法が
あるので、衛生対策、環境対策として整備しますが、市内で住むように税金で公共下水道を整
備するのが基本です。市域全体にサービスをするというのが信じられないと思います。
○川上会長
事業認可をとっているのでしょうか。調整区域についても、国からの補助事業として取り組
んでいるのでしょうか。
12
○廣田下水道局副局長
もちろん、国の補助を頂いて事業を進めていますが、事業認可区域は橿原市内全域ではなく、
ほぼ市街化区域となっており、平成29年度まで事業認可の期間としています。それ以降は、
徐々に調整区域を含めた事業認可をとっていく予定です。
○赤﨑委員
わかりましたが、次回の総合計画を立てるときは、市街地を広げる必要がないという時代の
趨勢になっているはずです。無駄な公共投資はやらないような配慮がいると私は思います。今
回はよろしいですが、本格的に大改正をする5年後、基本構想から組み立てるときは考え直す
ことをお勧めします。
○川上会長
45ページから、施策7から施策10まで、事務局より説明をお願いします。
○事務局(北野補佐)
(後期基本計画 第7章の施策(7-7~7-10)の内容を説明)
○川上会長
ただいまご説明頂いた施策について、ご意見、ご質問をお願いします。
○赤﨑委員
戦略的取組を立てるのは大変だと思いますが、すべての施策で、戦略的取組をページの上に
持ってくるべきではないでしょうか。戦術の前に戦略を組み、個別の武器などを持って戦うの
に、戦略を最後に持ってきているのは意味が分りません。上に書けなかったことを書きますと
いうことしかないのでしょうか。
○川上会長
ただいま提起されたテーマについて、冒頭の挨拶にもあったように、各論を終わってから全
体の構成をどうすべきかを議論したい、意見を言いたいと思っています。要するに、施策の目
標像から基本方針、現状と課題、今後の取組、戦略的取組と至っており、さらにここに数値目
標や市民の役割が出てきます。これは原案の段階で一緒に提示してもらう。そのような構成が
妥当かどうかについての意見をお聞きしたいと思っています。私は、戦略的取組や目標、後期
基本計画期間中の新たな課題について意見を持っています。
○菅谷委員
45ページの現状と課題の最後に、
「奈良県下最大級の群集墳であり、豊かな自然が残されて
いる」と書いてあります。この自然とは何でしょうか。難しい問題ですが、今後整備していっ
たときに、もし芝生を貼るとなったときは自然ではないことになります。このようなところに
自然という単語を入れると、後で園路をつくるときに自然破壊ということになりかねないと思
13
います。古墳は元々千数百年前につくった人工のものであり、耳成山や香久山とは少し違いま
す。香久山、耳成山も伐採がかつてあり、現在は遷移が進んできて松が淘汰され、自然に戻っ
たのだと思いますが、古墳等に自然を書くと、いつも問題になっています。彦根市では、彦根
城の保存となると、天守には木がない方が良いのです。屋根に木の葉が落ちて雨漏りが起こり
ますが、委員会では「100年続いているのでこれは自然だ」となって、木が切れません。ど
こでもそうですが、橿原神宮でも、あちこちに木が多いのは、本当は伝統建築物には良くあり
ません。湿度が高くなり、落ち葉がたまり、根が生えるので、むやみやたらに自然という単語
をあちらこちらに入れずに、古墳的景観や古墳的環境という単語を使われたら、整備のプラン
を立てるときに制約が少なくなると思います。
また、49ページの歴史的街並み及び集落景観の保全のところですが、今井町の重要伝統的
建造物群保存地区というのは国が指定しています。市としてどのようなところを考えるかです
が、施策の目標像にある「市民が良好な歴史的町並みや集落景観が保全されたまちを活用し」
というのは、どの場所についてなのか書かれていません。当然、市では包括的な指定をしにく
い、あるいは市民感情等があるので、
「市民感情があるものは国や県にしてもらう」ということ
も一つの行政手腕ですが、どこなのか。おふさ観音の前の通りはどうするのか、歩いてみれば
伝統建築はずっと残っています。北八木の宿屋も修理されましたが、あれ以外にも家がたくさ
んあります。それから、晩成小学校のあたりから医大へ行く道のあたりも、修理された家に格
子戸がはめてあり、ご自身でそのような整備されている家が多いです。20~30年前に修理
された家は現代的なものが多かったのですが、ここ10年程度は古いタイプで修理しています。
市として誘導するならば、今井町は国が指定して包括的に修理していますが、個別単体で指定
はしていても、包括的にしていないところがたくさんあります。特に問題になっているのは、
江戸や明治期にできた集合住宅である棟割長屋で、今井町の北や西の通り沿いに多くみられま
す。そのようなものは国でもなかなか手が出ず、空屋になっている場合があります。そのよう
なものを施策等で示し、
「市も意識する」という態度で進んでいくのか。経費の問題があるので
全てはできないと思いますが、古い通りを少しでも良くしてできるだけ残すことが、集落景観
が保全された街並みだと思います。例えて言えば、百貨店のショーウィンドーは、今井町であ
り藤原京であると思いますが、それ以外のところも。目標像でそう書いてなくても、ページの
下へ来れば来るほど今井町の話になっています。今お答え頂くのは難しいと思うので、最終版
の時には市としてどのようにリードしていくのか示してください。
また、屋外広告物についてですが、私は若いときに広告物条例を扱ったことがあり、県が行
っていたものを市がやることになりました。例えば市として目標値でも良いので、今井町から
俯角30度でみたときは高い広告物がないようにするのが望ましい、あるいは今井から畝傍山
が見える角度など、そのようなものは条例ではなく、市の努力目標としては書けるのではない
でしょうか。かつて近鉄沿いに耳成山のぐるりに大きい看板が立ち並んでいて「おしめ」とい
う単語を使われたことがあり、
「おしめのようにあるので汚い」ということがありました。そこ
で風致地区に指定され、看板が全て撤去されました。近鉄や JR で入ってくる来市者の目線に立
ったとき誤解を与えるまちになりかねないので、努力目標を市として戦略的な目標として設定
できないでしょうか。企業でも巨大な広告を立てたり、空中に光線を上げたりとしたいとは思
いますが、そうすると反感を買うのではないかと思いました。私が広告物を扱っていたときに、
14
ある会社で真っ赤なハートのマークがあり、それが店舗面積の何パーセントの大きさかという
規定を本社でしていました。しかし、奈良市に支店ができたときに大きなマークが設置される
として問題になり、当初3メートル四方を予定していたのが、70~80センチにまで縮小さ
れました。我々規制の立場では色を変えようとしたのですが、相手は譲れないので変えられま
せんでしたが。広告物は市民が影響を受けないので、すんなり行くのではないでしょうか。例
えば八木駅に大きな LED ビジョンを市が設置していますが、あの横に巨大な広告塔は作れない
と思うでしょうが、空中であればできてしまいます。そのようなことも、目標値として、希望
という段階のものを、戦略として書いて頂いたら、市の未来像がわかると思いますので。
○川上会長
この総合計画は、5年後を見据えながらやるものなので、今提起されたようなこと、要する
に単なる現状追従だけではだめだと思います。新たな市としてのビジョンを盛り込んでいただ
きたいと思います。よく検討して頂きたいと思います。
○赤﨑委員
委員のおっしゃったことには大賛成ですが、ご存じかも知れませんが、金沢市へ行くと伝統
的建造物群保存地区として街並みが国の制度で保全されており、都市計画がそれを支援してい
ます。しかし、そこまでいかなくても、まとまったまちがたくさんあり、これを観光資源とし
ても金沢市は大事だと思っています。そこで、
「こまちなみ」という名前をつけて、市民の協力
のもと、お願い行政で、独自に取り組んでいます。繋がっていないけれども大事なものが点々
とあるとき、商売しながら景観を守りたいと地域が言ったところは、
「こまちなみ」と名前をつ
けて支援しています。とても勉強になるので、ぜひ急いで勉強されるとよいと思います。現場
に行くのが難しければ、パンフレットだけくださいと言えば送ってくれます。
もう一つは、文化財法で国宝、重要文化財、重要伝統的建造物群保存地区ほど行かなくとも
残したいというものについて、自分で手を上げる登録文化財という制度があります。これらの
制度も大いに促進してはどうでしょうか。こちらからやるように言うことはできませんが、相
続税が軽減されるメリットもあり、昭和期の庶民住宅も指定されています。そのようなことも
使うことがわかるような戦略をお組みになることが、今の施策9,10に関係すると思うので、
急いで学習なさって、入れてはどうでしょうか。
○密門委員
50ページについて、今井町のことが主に書かれていますが、近鉄の八木西口駅は、降りて
橋を渡ればすぐ今井町に入れます。駅名を今井町として頂いた方が良いのではないかというこ
とを前から申し上げています。あれだけのものが残るのは日本で唯一だと思いますので、近鉄
さんと話し合いをして頂き、まず駅の名前を変えてはどうでしょうか。戦略的取組などで書け
ないでしょうか。八木西口の駅名は誰が決めたのでしょうか。既に八木駅があるので、良いの
ではないでしょうか。
○川上会長
15
色々な意見をご提示頂きましたが、行政当局でコメント頂けないでしょうか。
なければ他の委員さんいかがでしょうか。
○石田委員
施策5の河川環境で、全国の一級河川の中では依然として水質の順位が低いとなっており、
市民意識調査でも「川がくさい」
「腐っていて悪臭を放ち不衛生です」といった声が上がってい
るようです。それでも引き続き改善を求められていますと出ている一方で、後半では水遊びや
緑を豊かにと提案されています。河川が汚いというところから、川で遊ぼうというところまで
飛んでしまっているような気がします。この施策で「下水道の整備と流域住民の協力」があっ
たということが挙げられているので、今までの4年間で住民の方がどのようなことをされてき
たのか、また引き続きどのようにしていきたいか、という具体案を少し出した方がよいのでは
ないでしょうか。きれいな川と言われている近くの方は知らなかったりすると思います。この
ことは、市民に直接影響してくると思います。今汚いと言われているのは、寺川でしょうか。
河川が違うという話かも知れませんが、市内で水であればどこか繋がっているのではないかと
思うと、ここで臭かったらあそこの水は大丈夫かと思うのが庶民の考え方だと思います。ここ
ではこのような努力をしていますが、よりいっそう環境を良くするために「緑豊かな」と言う
ことを挙げていきたいということであるならば、この差を縮める文言があった方が、説得力が
あるのではないかと思います。
○密門委員
川遊びというと、寺川にしても飛鳥川にしても曽我川にしても、子どもを遊ばせたら大変な
ことになります。それが全て合流した先が大和川であって、その北にある川が汚いのであって、
このあたりの川はきれいです。ただ惜しいのは、水が殆どないことです。水がなければ魚も住
みません。あまり遊ぶということを書かない方が良いかと思います。
○赤﨑委員
施策8についてあまり意見がなかったのは、良くできているからだと思います。私もそう思
います。ここは、先ほど申し上げた法律通り書くのではなく、やりたいことを書いている見本
であると思っています。但し、今おっしゃったように水遊びのできる川は問題があるようです
が。感想を申し上げました。
○川上会長
施策7ですが、目標像・基本方針は都市公園のみについて書かれていますが、緑豊かという
のは都市公園だけではないと思うので、その点についても言及されるべきではないかと思いま
す。それから45ページ、新沢千塚古墳群は、整備を進めていく必要がありますと、他人事の
ように書いてあります。そうではなく、もう着手しているので、堂々と書くべきであると思い
ます。傍観者的な、評論家的な言い方をする必要はないということです。また取組では、新沢
千塚については最初に挙げるべきことではないでしょうか。この後期計画は、市が何をどうや
ってどのような事業をするかが一番のポイントになります。従って、固有名詞が入るというこ
16
とは、強い説得力があり、計画の価値を高めます。基本構想の段階であればこれで良いのです
が、実施計画では具体的にどこで何をするかが出てこなければ、迫力がありません。せっかく
このようなことをやっているのですから、堂々と特記すべきだと思います。また、企画段階か
ら協働でやると書いていますが、既に取り組んでいます。取り組んでいることを強調してほし
いと思っています。怯える必要はありません。過剰PRがあっても良いと思います。
それから、47ページ、新たな課題でも、前期と同じ内容を少し文章を変えただけです。ま
た48ページですが、昆虫館について「自然環境の情報集積・発信の拠点づくり」とあります
が、これでは市民がみてもぴんと来ません。
「昆虫館を自然環境の情報集積・発信の拠点としま
す」と書けば「あっ、面白いな」と感じると思います。そのようなスタンスがほしいと思いま
す。整備された昆虫館を自然環境の情報集積・発信の拠点とするのはとても良いことです。そ
のことを堂々と打ち出してほしいと思います。また、
「万葉植物園の整備」とありますが、これ
も整備するならば堂々と掲げて良いのではないでしょうか。また「緑の保全・自然との共生」
で、これは農地の多面的機能との関わりがあります。前期の時も議論しましたが、自然との共
生という政策テーマを考えるときに、農業・農地は無視できません。そのことが全く触れられ
ていません。農業・農地・溜め池・用水路といった農業施設が、この政策テーマにとって重要
な位置づけを与えられるべき課題ではないかと思います。欠落しています。おそらく、別の施
策に書いてあるということでしょうが、三掲でも四掲でも良いと思います。
また、施策9ですが、目標像なり基本方針について、物足りなさを感じます。また毎度のこ
とですが、空家対策は既に今後の取組の中で書かれていることで、同じことを書く必要はない
と思います。また、景観条例に基づく景観施策を展開します、と基本方針に書かれていますが、
市民から見たらわかりません。やはり、どのような施策をするかという具体的な中身が基本計
画には必要です。そのようなことを思います。おそらく、書かれた方は頭の中でイメージされ
ているのかも知れませんが、市民の方にわかって頂かなければいけません。
続いて「第8章、持続可能な環境をつくるまち」について、事務局から説明をお願いします。
○事務局(北野補佐)
(後期基本計画 第8章の施策の内容を説明)
○川上会長
ご質問がありましたらどうぞ。
○赤﨑委員
施策1、2に関わる事ですが、基本的に戦略として、本市はいよいよスマートシティに取り
組むといったことがあるかと思いますが、すぐ具体的に取り組むことはできなくても、その意
識で書いた方が良いと思います。例えば施策1の戦略的取組には「情報交流」と書いてあるが、
それは今後の取組であって、
「スマートシティをつくる」と決心するということではないでしょ
うか。そうであれば、どこかに書いた方が良いかと思います。施策7-2「市街地整備」のと
ころかもしれませんが、都市計画や道路づくりと関係しますが、重要なのは環境施策の方です。
今日の日経新聞にもありますが、スマートシティは国交省、環境省両方に施策がありますが、
17
どちらかといえば環境省の所轄の施策が多くなっています。ここで書かれることが大事で、さ
らに市街地整備でも書いておくということになるかと思います。頭を整理されて、大きな戦略
を整理なさる必要があると思います。
スマートシティを本当にやるのでしょうか。
○川上会長
スマートシティ構想をどのように書き込むか、十分に検討してください。
○上田(勝)委員
廃棄物の減量化について、クリーンセンターの余裕があるということを聞いています。それ
は良いことだと思いますが、焼却時エネルギーの活用をしていくということ、機械をコンスタ
ントに動かした方が良いということを考えると、近隣町村の分を契約して焼却し、焼却分の経
費を頂くということも取り組んでみてはいかがでしょうか。
○川上会長
クリーンセンターは、千塚古墳群公園の整備の一環として位置づけられ、推進されています。
またここに触れられていますが、やはり公園整備は再生可能エネルギーをどう使うか、或いは
地球温暖化対策に市としてどう取り組むかというPR機能を発揮できるプロジェクトであると
思います。その意気込みが書かれてもよいのではないかと思います。太陽光発電の施設はあそ
こが初めてでしょうか。色々な面で、余熱利用、太陽光発電といったことが具体化しているの
で、大いにそのようなことを強調されたら良いのではないかと思います。
55ページ、目標像と施策展開の基本方針ですが、
「市民が、市民が」と出てきます。これは
市の総合計画ですので、市がどのように取り組むか、どのような事務事業を展開するかが核心
です。しかも全体の構成として、市民の役割が次の原案段階で出てくることを前提にしたとき、
ここで市民がすることが強調されすぎているのではないでしょうか。基本方針では、市が環境
保全政策をどのように推進するかという方針が出てこなければいけないと思っています。それ
を受けて、取組があり、協働する立場で市民が取り組むべきものがあるという構成になります。
基本方針は、市が主語にならなければならないということを、強く感じました。
○石田委員
先ほどから出ている余熱利用ですが、前期基本計画では温水プールという名称が出てきてい
ますが、後期ではこれが排除されており、気になっています。難しいということでしょうか。
私は横浜に住んでおり、横浜市は規模が違うので財政的にも違いがあるかとは思いますが、そ
こでは必ず余熱利用の温水プールがあり、シニアの方が集まれる憩いの場が一緒になっていま
す。平日の昼間はそのような方々の集いの場になっており、色々な催し物もされており、利用
者も多くなっています。当然有料で取り組んでいるので、収益にもなるのではないかと思いま
す。実施は難しいのでしょうか。
○波部企画監
18
千塚の焼却場の余熱を活用し、老人の方が憩われている施設にお湯を送り、お風呂の機能を
維持しています。今回余熱利用で計画している施設は、お風呂のみならず、温水を利用した健
康活動に利用できるものとして、水中エアロビクス等を取り入れて、若い人からお年寄りまで
使って頂けるような施設にしようと考えています。
○石田委員
どこの施設も公共交通機関から割りと離れたところに立地しているようですが、そこまでは
コミュニティバスなどを走らせるのでしょうか。
○波部企画監
現在、お風呂を利用されている方は近隣の方が多くなっています。それ以外には、市が所有
しているマイクロバスで定期的に送迎しています。施設の前には1時間に1本程度公共のバス
が走っており、また、自動車で来られる方もかなり多くみられます。利用の状況を見て、今お
っしゃっているような輸送手段の対策を考えなければならないと思い、今検討しているところ
です。
○竹林市民文化部長
現在、公共交通会議という会議を市で設けており、その中で、市の南西部の交通空白域を運
行するルートを検討しています。その中で、バスが1時間に1本運行されていますが、本数が
減るという話も出ているので、新しく整備される施設にもバスを回す計画を検討中です。
○赤﨑委員
それが市民交通体系の整備ですよね。今やっていることもあり、検討されているので、その
ことを堂々とお書きになればいい。書いてあればこのような質問もないので。書きましょう。
考えるのは、市民交通体系をどのように組むかということです。市民交通体系という言葉を
使うと良いかと思います。
○石田委員
この総合計画に書いて頂くのは当然ですが、使われる方々が小さなお子さんであったり、自
分たちで行ける中学生ぐらいの年齢であったり、シニアの方であれば、もっと簡単な方法、色々
な媒体を利用されての周知のほうが、このようなきっちりした書面での周知より、利用度も上
がりもっと知って頂けると思います。また、老朽化した施設について前面に書かれていますが、
リサイクル館等は非常にきれいな建物で、私が毎日通っていた道沿いにあると今回初めて知り
ました。私の認識度が低いのかも知れませんが、市民の方もそのようなことがあるかも知れな
いので、どこに何があり、このような交通手段で行けるので楽しんでください、というところ
まで周知できて、一つの施設を利用することの完結ではないかと思います。そのあたりまでご
案内できるように文章を考えて頂ければと思います。
○川上会長
19
57ページ、施策の目標像を見ると、ずいぶんと考えて書かれたのだと感心したのですが、
行政の総合計画としてここまで書き込むのはいかがなものかと感じました。全体の構成として、
「目標像」というタイトルを作ったために、無理矢理このような名文を作られたという印象を
受けました。そのようなところが随所に見られます。重箱の隅をつつくようですので例示的に
言いましたが、これはその典型であると思います。端的に言うと、施策としては基本方針だけ
で十分です。そのことをあえて申しておきたいと思います。
○菅谷委員
私は古代の墓地を研究しており、現在の墓地はあまり知りませんが、会長がおっしゃったよ
うに美しい文章とするならば、例えばこれから外国の方が葬式をされることも増えてくると思
います。今までおられた在日韓国人は日本と習慣も近いと思いますが、イスラムは土葬しかし
ないので、そのような方が来たときに対応できるか。売り出している墓地は宗教・宗派に関係
なく売るという反面、寺では私の宗派に入らなければ売らないということがあります。ここは
市が行っているので、誰にでも開かれた墓地であるということは大きいです。市ではしないと
思いますが、宝塚ではカトリック教の方が正しく埋葬されるよう、土葬墓をわざわざ作られて
います。市内にカトリック教の教会があるかはわかりませんが、日本ではカトリックの方でも
火葬される場合が多いと思います。そのようなことを、地元の人の反対を抑えてでも市が広く
受け入れるかを、基本方針に「宗派・宗教・国籍を問わず」のように盛り込んではどうでしょ
うか。それだけでも、会長がおっしゃったような方向に繋がるのではないかと思います。墓は
時代によって変ってきます。私が子どもの頃は土葬がふつうで、母親は熱いから火葬しないで
くれと言っていました。その後周囲の話を聞いて意向が変り、昨年亡くなった際には火葬とし
ましたが。まだ十数年前ですが、私の家内の父親は土葬しました。そのようなことがあるので、
公共墓地、公共斎苑であるということを大きく掲げるのが良いのではないかと思います。
○川上会長
先生のご提示あったことについて全く同感です。この計画は基本構想の具体化です。基本構
想では国内外の交流をメインテーマにしています。国際的な交流都市を目指す場合の重要な条
件整備であると思っています。私も大阪府にいること、大阪が国際交流と言っているが、きち
んとできているのか。その中のテーマの一つに、今提起された問題が出ました。ずいぶん議論
しました。抽象的に国際交流と言っていますが、行政として具体的に実現するための手段とし
て、色々な施策を考えている、その重要な問題提起であると思います。よく検討して頂きたい
と思います。
○赤﨑委員
施策3は「斎場・墓園の有効利用」と書いています。有効に利用されていないので有効利用
と書かれたと思っていますが、計画に有効利用と書くのはいかがでしょうか。
○川上会長
整備の方が、幅が広いと思います。
20
○赤﨑委員
市で何をするかを、施策のタイトルで表さなければなりませんので。有効利用をするのは市
民側です。
○川上会長
よく検討してください。他にございませんか。
○石田委員
環境保全課がよくイオンモール内で啓発活動をしてくださり、初めのうちはボランティアの
方が多いのか来られている方が多いのかという状況でしたが、前回ぐらいからは多くの方にお
越し頂き、啓発活動が定着してきた感じがあります。特に水質改善については市民の協力が必
要になるので、地道な啓発は大事だと思っています。
イオンモールは9月から下水道料金が上がりました。なぜかと調べたところ、生物化学的酸
素要求量(BOD)、SSなどの数値などが微妙に上がったことが背景であったとのことでした。
慌てて、飲食街にグリストラップの清掃をすぐ行うように言葉かけを行いました。市民の方に
は、家庭から出る汚水の数値が明確に出てこないと思いますが、エリアごとに数値が出るので
あれば、啓発の際に周知できるのではないでしょうか。企業と同じようなシステムになってい
るかはわかりませんし、企業のように負荷を掛けて料金を上げる必要はないと思いますが、エ
リアでどのぐらいの汚水が出ていて、どのような状態になっているかを数値で提示すれば、イ
ンパクトがあり、どうしようかという動きが出てくるかと思います。啓発活動を利用して市民
に知って頂くのは良いのではないかと思います。
○加藤環境保全課長
環境保全等の啓発活動は、市単独でなく、NPO、ボランティア団体、事業者、行政が一体
となった橿原市地球温暖化対策地域協議会で行うということが原則だと思っており、今後のあ
り方であると思っています。協働で啓発を行うのが当たり前と思っています。今後、協働事業
を行い、市が持っている情報を地域協議会に発信し、協議会から市民に発信するという手法を
とり、敷居の低い、誰でも興味を持つ啓発活動を行いたいと思います。
○石田委員
先ほど先生がおっしゃったような、言葉にしてもっと自慢して頂いて良いかと思います。毎
回よくやって頂いていて、人がどんどん増えているので、地道な啓発は時間がかかるとは思い
ますが、水をきれいにするのにも時間がかかるので、そのようなことを文言にされたら良いの
かなと思います。
○菅谷委員
私の体験を申し上げます。私の前の職場は、彦根市にある琵琶湖のそばの大学でしたが、研
21
究室の実習室単位で水質がチェックされており、ある日学生と食べたカップラーメンの汁を実
習室で流したところ、翌日油分を多く流したという連絡が来ました。琵琶湖の上流なので規制
が厳しいところです。新規の工場、団地、商業施設ができるときには、そういうセンサーもで
きておりまして、大学全体を業者が一人で監視しています。その人は電気と排水を1人で資格
を持っていて、メンテナンスと同時に研究室単位での排水のチェックを行っています。ただし
公共下水道に流されるので、民家には行われていないそうです。公共下水道から琵琶湖に排水
される際に完全浄化しています。
個人の家では出来ないと思いますが、大きな施設、例えば廃熱利用のお風呂などについて、
チェックをするといったことを宣伝されたら良いのではないでしょうか。
○赤﨑委員
今おっしゃったことの背景を申し上げますと、国では厳しい環境政策をやっております。公
害対策から環境基本法に衣替えしました。特に滋賀県は琵琶湖を預かっておりまして、滋賀県
民が全て恩恵を受けているわけではないですが、大阪に住んでいる2000万人のために琵琶
湖を預かっているという県と県下市町村が行政をされております。例えばみずすまし条例とい
う、国にはないとても厳しい条例を、県の主婦たちの運動もあって、先んじて整備しています。
例えばりんを含む洗剤を使わない、浄化槽は必ず合併浄化槽を使うということに取り組んでお
り、その流れで大学にも来ているのだと思います。何が言いたいかというと、国に制度がない
からやらないのではなく、私達は琵琶湖を預かっているという観点で環境行政をやるので、国
に先んじて取り組んでいるということです。そのようなことをご承知おき、環境行政も特段の
ことを取り組んでいる場合はお書きになればと思います。
○菅谷委員
経済的な面でいうと、琵琶湖は大阪府・大阪市・京都府・京都市・兵庫県・神戸市が下流負
担金という予算を負担して琵琶湖総合開発を行っていますので、お伝えします。
○赤﨑委員
国の施策がなくても滋賀県がやっていることが大事です。
○菅谷委員
家庭廃油の回収なんかもそうです。
○密門委員
58ページですが、今後の取組について、合葬墓が書かれています。あれは非常に良いこと
だと思いますので、市民の皆様に詳しいことを広報に入れて頂ければと思います。現代の方は
核家族化し、働く人は流動し、最期は孤独で死んでいきます。少子化と重なり、拝んでくれる
方も来るかどうかわからないし、死んだらどうなるかと不安になります。しかし、あのような
共同の墓を作ることで、知らない人でも誰かがお花や線香をあげてくれます。現在、お寺がそ
のような商売を行っており、かなりの金額を取っています。ややこしいものはなくすよう、廉
22
価でそのようなことをして頂ければ、年寄りの方も安心するのではないかと思います。私は昨
年冬にこちらで葬式をしました。「葬式をしてくれないか」と連絡を頂き、なぜかと聞いたら、
他のお寺に行って断られたとのことでした。訪問したら、布団に横になったままで、葬儀屋は
息子が追い返したとのことでした。このままでは火葬場で受け取れないので、棺桶に入れては
と問うたら、息子が「いらない」と怒っているとのことでした。生活保護を受けているとのこ
とで、棺桶だけは確保し、最終的に火葬ができました。
そのような人が今後増えてくると思います。式が面倒くさいのでお骨はその辺りに撒いてく
れという考えの人もいます。海に撒きにいったけど、あまりに冷たそうだったので止めたら、
親類が怒ってどうにもならないという人もいます。また、献体などもあります。献体は拝んだ
ら医大が持って行きます。解剖は遺体をバラバラにしていまいます。死んだ本人は先祖を大事
にし、墓参りもしていたのに、ごみを捨てるような状態で消えてなくなります。これからは、
みんながそのようになることもないでしょうが、孤独で相談することもなく、親から子への伝
承がなくなり、社会が崩れていくのかと思います。橿原ではまだ祖父母と子どもが一緒に住ん
でいる家庭もありますが、今後日本国中もっときつくなっていくと思います。大きな工場が潰
れ、ホームレスのようになって葬式もいらないとなるかも知れません。
○小西委員
私もNHKの無縁社会を見ています。亡くなって、誰も引き取り手がなく、無縁仏で困って
いるということをテレビで見ました。橿原市も引き取り手がない場合は斎場で引き取ってくれ
るのでしょうか。また、生活保護を受給されている方は、亡くなっても葬祭補助が出るので、
その中で切り盛りしているとのことです。
○中島環境衛生課長
身元引き受けのない遺骨については、合同墓地で預かっておりますので、橿原市においては
そのような心配はないと思います。
○赤﨑委員
片仮名表記はわからないとおっしゃいました。注釈をつけると会長がおっしゃいましたが、
提案すると、初めて出てくるところで注釈をつけるのは第一原則、また言葉を変えて後ろで括
弧をつけて説明するのはやめた方が良いと思います。別記して、脚注にするか、まとめて書く
かです。私は脚注が良いと思います。また、コンパクトシティやスマートシティなど、一言で
説明できない語句については、コラム記事のようにしてきちんと説明するということを検討頂
きたいと思います。特に後ろに括弧をつけて説明するのは絶対やめるべきだと思います。
○川上会長
全体の構成についていかがでしょうか。
○赤﨑委員
戦略については、上位に書かれるべきであるのに最後に書かれているので、
「今後の取組に書
23
いていないがやらなければならないこと」といった意味で書いている印象があります。戦略は
戦争用語で、戦うときの大方針をどうするかということです。都市行政として戦いとして位置
づける戦略は、左側のページで書くべきことかもしれません。右側に書く場合は一番右上に書
くべきであろうと思います。また、戦略でない部分がたくさん書かれているので、ご考慮くだ
さい。
○川上会長
私から簡潔に意見を申し上げます。全体の構成について、まず前期5ヵ年の計画を見て頂け
ればと思います。これについて、内容はチェックしておりませんが、構想と一緒に議論をしま
した。これを見ると、基本方針があり、現状と課題があり、今後の取組があり、その前提とし
て数値目標があり、市民等との役割分担があります。結論を言うと、これは非常に良いスタイ
ルであると思います。総合計画は役所のものだけではなく、市民が誰でも理解できる、簡明で
なくてはなりません。基本構想は色々なビジョンの議論をしています。こちらは具体的な事務
事業の実施です。今回提起された後期基本計画の草案では、施策展開の基本方針を、目標像と
方針に分けています。中身を見ると、全くメリットがない。また現状と課題も2つに分けてお
り、新たな課題と言われているけれど中身が違う。また戦略的取組も、中身がタイトルに合っ
ていない。そのようなことで、苦労をされた点は敬意を表しますが、メリットや必要性がなく、
むしろデメリットがある。デメリットの1つ目は、タイトルに即した内容になっていない。ま
た他の項目と文言が重複している、内容がタイトルに相応しいものがない。さらに、全体の構
成を複雑化している。できるだけ簡明にというところから逸脱している。そのようなことを思
い、この期に及んでということもあろうかと思いますが、よくご検討頂きたいと思います。内
容がタイトルにそぐわないものを計画として掲げることは、心すべきことであると思います。
私は例示的に色々申し上げました。他のものが全て良いというつもりではありません。何もか
も言うのがいかがなものかということです。全体を通読して頂きたいて、しかも前期基本計画
が一応あるわけですので、それと比較対照してご検討頂きたい。これをお願いしておきたいと
思います。
他になければ、いよいよこれをもちまして、行政当局で鋭意お作りになった後期基本計画草
案の審議を終わります。今後、大変ご苦労でございますが、行政当局におかれては、各委員か
ら出された意見を十分真摯に受け止めて頂いて、原案づくりに取り組んで頂くということです。
二、三申し上げておくと、現在取り組んでいるものについては堂々と掲げるべきです。あくま
でも実施事業であるためできるだけ具体化を図ること、それから5年間を見通し、さらに将来
を展望した新しい発想のもとに新しい考え方・新しい事業構想というものが当然出てこなけれ
ばなりません。それから、都市行政は総合行政ですから、単独の課ですべてやるわけではあり
ません。特定の行政課題に色々な部署からアプローチし、その解決に取り組んでいくというの
が都市行政です。色々なところで色々な考え方が、特定の行政課題についても掲げられて良い、
総合行政としての総合計画であるということを認識頂きたい。また、最終的に原案をお作り頂
くにあたっては、最高幹部の方々のリーダーシップを大いに発揮して頂きたいと思います。そ
れぞれの所管行政に関わり、原案をどのように作り上げていくかについては、最高幹部のリー
ダーシップが不可欠であると思います。
24
それから重要課題については、トップマネジメントにおける合意形成が前提になるものもあ
るでしょう。そのことを十分にふまえてご検討いただきたい。次は12月25日になります。
多様な意見を十分に出して頂いたので、作業して頂くのは大変だろうと思います。意見をその
ままというのではなく、十分ご検討頂き、その後の検討経過をふまえ、委員の意見に閉じこも
るのではなく、新たな考えが出てくればそれを織り込んだ原案として作成していただきたい。
その場合は、全体構成、さらに全体を見て文章、用語、字句については全体としての整合性が
図られなければいけない。十分ブラッシュアップをして頂きたい。そのようなことをお願いし
ておきたいと思います。大変な作業をして頂くわけですが、鋭意取り組んで頂いて、次の審議
会においては、新しく検討された内容、数値目標、市民等との役割分担を加えられたものとし
て、ご提示頂くことを期待申し上げておきます。年末に向けて、役所は色々と来年度予算の編
成もあり、大変だろうと思いますが、5年間を見据えた、極めて重要な、今後の市政運営の指
針となるべき後期基本計画であるので、せっかくのご尽力・ご努力に期待を申し上げる次第で
す。宜しくお願いします。
委員の皆様、時間をオーバーしましたが、ありがとうございました。熱心に色々な意見を出
して頂いて、活性化した審議会であると感じております。原案をつくって頂き、原案を審議い
ただく。さらにそれを来年またパブリックコメントに付して頂くという3段階があるので、こ
れからもよろしくご協力くださいますようお願いいたします。
○副市長
本日はありがとうございました。内部の細かい話も色々頂きました。最後に会長の方から、
全体の流れのあり方を啓示頂きました。2回目、3回目にお聞きした内容については、現在内
容の再度の吟味をしております。本日受けた内容についても、これから取り組んでまいります。
最後に会長から頂いた、全体的な構成のあり方については、再度市内部で検討を加え、12月
25日までに委員の手元に配り、見て頂ける状態に少しでも早くできるように努力させて頂き
ます。貴重なご意見を頂きまして、ありがとうございました。
○司会(西井課長)
事務局より再度にはなりますが、次回12月25日(火)午後1時から予定しております。
また、全ての議論を終了しない場合の予備日を年明けの1月11日(金)午後1時からとさせ
ていただいておりますので、どうぞよろしくお願いします。年末のお忙しい時期で申し訳ござ
いませんが、皆さんのご出席を伴いまして、御審議のほう、よろしくお願いいたしたいと思い
ます。本日はどうもありがとうございました。
以上
25