シムビコートタービュヘイラー製品情報概要

日本標準商品分類番号 87229
Product
Information
総合製品情報概要
【禁忌】
(次の患者には投与しないこと)
1 . 有効な抗菌剤の存在しない感染症、深在性真菌症の患者
[ステロイドの作用により症状を増悪するおそれがある。]
2. 本剤の成分に対して過敏症(接触性皮膚炎を含む)の既往歴のある患者
【原則禁忌】
(次の患者には投与しないことを原則とするが、特に必要とする場合には慎重に投与すること)
結核性疾患の患者[ステロイドの作用により症状を増悪するおそれがある。]
CONTENTS
開発の経緯
1
臨床成績(副作用)
49
シムビコートの特性
2
気管支喘息(維持療法として定期吸入する治療法)
49
1. 国内臨床試験
49
気管支喘息(シムビコートSMART療法)
50
1. 国際共同臨床試験
50
シムビコートタービュヘイラーの製品構造
3
シムビコートの吸入方法
4
シムビコートの粒子径
5
禁忌/原則禁忌
6
組成・性状
6
有効成分に関する理化学的知見
6
効能・効果
7
用法・用量
7
使用上の注意
9
慢性閉塞性肺疾患(COPD)
51
1. 国際共同試験と国内臨床試験
51
薬物動態
52
1. 血漿中濃度
52
2. 吸収
54
3. 分布
54
4. 代謝
55
5. 排泄
57
薬効薬理
58
喘息発作(症状)発現と気道炎症
14
気管支喘息
58
シムビコートSMART療法
14
1. シムビコートの作用
58
シムビコートSMART療法の用法・用量
15
2. ブデソニドの作用
64
65
臨床成績
16
3. ホルモテロールの作用
慢性閉塞性肺疾患(COPD)
66
気管支喘息(維持療法として定期吸入する治療法)
16
1. ホルモテロールの作用
66
1. 国内第Ⅲ相比較試験
16
ブデソニドおよびホルモテロールの作用特性、
薬理作用
67
2. 国内第Ⅲ相長期投与試験
18
1. ブデソニドの作用特性
67
3. ブデソニド吸入剤との比較[海外データ]
21
2. ブデソニドの薬理作用
68
気管支喘息(シムビコートSMART療法)
23
3. ホルモテロールの作用特性
70
1. 国際共同第Ⅲ相比較試験
23
4. ホルモテロールの薬理作用
71
27
5. ブデソニドとホルモテロールの相乗作用
74
一般薬理試験および毒性試験
78
1. 一般薬理試験
78
2. 毒性試験
79
参考
テルブタリンタービュヘイラーの臨床効果
2. 喘息増悪を評価した無作為化非盲検比較試験[海外データ] 28
3. シムビコートSMART療法の用量比較[海外データ]
30
気管支喘息(追加投与時の忍容性)
32
1. 国内第Ⅲ相高用量忍容性試験
32
気管支喘息(効果発現の速さ)
35
製剤学的事項
82
1. 呼吸抵抗への影響
35
安定性試験
82
2. 呼吸機能への影響[海外データ]
36
取扱い上の注意/包装/関連情報
83
気管支喘息(ホルモテロールの副作用)
37
取扱い上の注意
83
1. 国内後期第Ⅱ相臨床試験
37
包装
83
慢性閉塞性肺疾患(COPD)
38
関連情報
83
1. 国際共同第Ⅲ相比較試験
38
2. 国内第Ⅲ相長期投与試験
42
主要文献
84
3. シムビコートとチオトロピウムの併用試験[海外データ]
45
4. 運動耐容能を評価した試験[海外データ]
46
慢性閉塞性肺疾患(効果発現の速さ)
47
1. シムビコートとチオトロピウム併用投与による効果発現時間
47
[海外データ]
2. シムビコートの効果発現時間[海外データ]
48
開発の経緯
を用いた配合剤です。
モテロール)4.5μgを放出するドライパウダー式吸入器(タービュヘイラー®)
ブデソニドは抗炎症作用を有するグルココルチコイドで、
ブデソニドの吸入剤は本邦を含む世界各国で気管支喘息
の治療薬として承認を取得しています。本邦ではパルミコート®タービュヘイラー®(1999年6月承認)およびパル
開発の経緯
シムビコート®タービュヘイラー®は、1回の吸入で、
ブデソニド160μgとホルモテロールフマル酸塩水和物(ホル
が市販されています。
ミコート®吸入液(2006年7月承認)
(長時間
ホルモテロールはβ2受容体刺激薬(β2刺激薬)であり、吸入投与すると少なくとも12時間効果が持続し
作用性)、作用発現が短時間作用性β2刺激薬と同程度に速やかであることを特徴としています。ホルモテロール
に伴う気道閉塞性症状の予防あるいは緩解を適応として世
は、気管支喘息あるいは慢性閉塞性肺疾患(COPD)
界各国で承認を取得しています。本邦ではホルモテロールのドライパウダー式吸入剤が「慢性閉塞性肺疾患(慢
性気管支炎、肺気腫)の気道閉塞性障害に基づく諸症状の緩解」を適応として、2012年6月に承認されています。
ブデソニドの抗炎症効果とホルモテロールの迅速かつ持続的な気管支拡張
シムビコート®タービュヘイラー®は、
効果により、気管支喘息の治療薬として2000年8月にスウェーデンで承認されて以降、2013年7月現在、気管支
喘息の治療薬として122ヵ国、COPDの治療薬として113ヵ国で承認されています。
と吸入長時間作用性β2刺激薬(LABA)の併用による治療が必要な
喘息治療において、吸入ステロイド薬(ICS)
場合、単剤をそれぞれ吸入するよりも配合剤として単一の吸入器で吸入する方が患者さんにとってより簡便で
あり、服薬アドヒアランスの改善に寄与すると考えられます。さらに、
シムビコート®タービュヘイラー®は、効果発現
が速やかなホルモテロールとICSを配合剤として投与でき、患者さんが効果を実感するまでに時間を要するため
に指示された用法・用量を遵守せず、喘息治療で最も重要とされる抗炎症治療が不十分となるという懸念を解消
することが期待されます。シムビコート®タービュヘイラー®は本邦における持続性喘息の長期管理薬として臨床
ICSとLABAによる併用が必要な気管支喘息患者における長期管理薬として2009年10月に
上有用な薬剤であり、
承認されました※1。
気管支喘息は定期的に長期管理薬を使用していても、季節の変わり目の気温差やウイルス感染などの刺激に
よって気道炎症が亢進し、多くの患者さんが症状発現 / 症状悪化を経験しています。シムビコート®タービュヘイ
ラー®を定期吸入に加えて気道の炎症が亢進している発作(症状)発現時に早期に追加吸入することで、速やかな
発作(症状)の改善とともに、その後の喘息増悪を抑制できることが、多くの臨床試験で確認されています。シムビ
コート®タービュヘイラー ® の「維持療法として定期吸入することに加え、発作発現時に頓用吸入する治療法」は
喘息の病態にあった治療法として、2013年7月現在、104ヵ国で承認されており、本邦においても、2012年6月、
用法・用量が追加承認されました※1。
COPD治療において、シムビコート®タービュヘイラー ®は、速やかに呼吸機能を改善するのみならず、ホルモテ
ロールを単剤で使用するよりも、呼吸機能や運動耐容能、呼吸困難感を改善し、増悪の頻度を減少させます。さら
アドヒアランスを高める可能性があるとされています※2。
に、ICS/LABA配合剤は患者さんにとって利便性が高く、
「慢性閉塞性肺
シムビコート®タービュヘイラー®は、本邦におけるCOPD治療薬として臨床上有用な薬剤であり、
疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の諸症状の緩解(吸入ステロイド剤及び長時間作動型吸入β2刺激剤の併用が必要
な場合)」を適応として、2012年8月に承認を取得しました。
※1 効能・効果:気管支喘息(吸入ステロイド剤及び長時間作動型吸入β2刺激剤の併用が必要な場合)
※2 COPD(慢性閉塞性肺疾患)診断と治療のためのガイドライン第4版
1
シムビコートの特性
1.
シムビコートの特性
2.
3.
4.
喘息発作・増悪を抑制することで、長期にわたる優れた喘息※1コントロールを実現します。
(16∼31ページ)
喘息治療では、吸入1分後から速やかな効果発現を示します。
(35、36、58∼60ページ)
慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎、肺気腫)※1治療では、速やかに呼吸機能改善効果を発現
(47、48ページ)
します※2。
慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎、肺気腫)※1の初回増悪までの期間を延長し、増悪頻度を
(40、43、45ページ)
抑制します。
※1 本剤は吸入ステロイド剤及び長時間作動型吸入β2刺激剤の併用が必要な場合に使用すること。
※2 本剤は増悪時の急性期治療を目的として使用する薬剤ではない。
5.
副作用
気管支喘息
本剤を維持療法として定期吸入する治療法を検討した国内臨床試験において、安全性評価対象
314例中58例(18.5%)に副作用が認められました。主な副作用は嗄声17例(5.4%)、筋痙攣
9例(2.9%)、動悸8例(2.5%)、咽喉頭疼痛4例(1.3%)でした(承認時)。
(49ページ)
本剤を維持療法として定期吸入することに加え、
発作発現時※3に頓用吸入する治療法を検討した
に
国際共同臨床試験において、安全性評価対象1049例(日本人201例含む)中41例(3.9%)
でした。
副作用が認められました。主な副作用は、口腔カンジダ症5例(0.5%)、動悸5例(0.5%)
に副作用が認められ、主な副作用は、動悸3例(1.5%)、
日本人患者では201例中18例(9.0%)
でした
(用法・用量追加承認時)。
(50ページ)
口腔咽頭痛2例(1.0%)、口腔咽頭不快感2例(1.0%)
本剤の追加投与時の忍容性を検討した国内臨床試験において、安全性評価対象 25 例中 8 例
に副作用が認められました。主な副作用は振戦3例(12.0%)、血中カリウム減少2例
(32.0%)
でした
(用法・用量追加承認時)。
(32∼34ページ)
(8.0%)
※3 咳嗽、喘鳴、胸苦しさ、息切れ等の喘息症状
慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)
国際共同臨床試験において、安全性評価対象 636 例(日本人 147 例含む)中 27 例( 4.2% )に
副作用が認められました。主な副作用は、嗄声 10 例( 1.6% )でした。日本人患者では147 例中
20例(13.6%)に副作用が認められ、主な副作用は、嗄声10例(6.8%)でした(効能・効果追加
(51ページ)
承認時)。
国内臨床試験において、安全性評価対象130例中33例(25.4%)
に副作用が認められました。
( 44 、51 ページ)
主な副作用は嗄声 5 例( 3.8% )、肺炎 5 例( 3.8% )でした(効能・効果追加承認時)。
なお、重大な副作用として、
アナフィラキシー(1%未満)、重篤な血清カリウム値の低下(1%未
満)
が報告されています。
2
シムビコートタービュヘイラーの製品構造
シムビコートは、タービュヘイラーという吸入器により肺内到達に適した大きさの粒子を吸入できる
ドライパウダー式吸入剤です。
■タービュヘイラーの内部構造と薬剤フローのイメージ
空気により押し上げられた薬剤は吸気導管
を通り、
上部気流口から入った空気とともに
らせん形導管に到達し、導管の中で乱気流
が生じる。
この乱気流によって薬剤は微粒
子化され、肺内に到達可能な粒子サイズ
となる。
上部気流口
薬剤貯蔵部
気流口(空気取り入れ口)
シムビコート乾燥粉末
患者さんがマウスピースから吸入を行うと、
下部気流口から空気がタービュヘイラーに
入り薬剤を押し上げる。
吸気導管
分量ユニット
シムビコートタービュヘイラーの製品構造
らせん形導管
乾燥剤(シリカゲル)
下部気流口
回転グリップ内には、内部の相対湿度を
低く保つために乾燥剤が入っている。
振ったときの音は乾燥剤によるもの。
回転グリップ
回転グリップを回すと1 吸入分の薬剤が
薬剤貯蔵部から分量ユニットの穴に移動。
■小窓の表示について
※ 小窓の表示はおおよその残りの吸入回数を確認するためのものです。
● 30 吸入製剤の小窓に表示される
60 吸入製剤の小窓に表示される
「40」
「20」
「0」です。
数字は「60」
●小窓に表示される数字は、1 つき
ざみではありません。
●赤色の回転グリップは必要以上に
回さないでください。
表 示の 仕 組 み︵ 内 部 構 造 ︶
「15」
「0」です。
数字は「30」
30吸入製剤
回すと、吸入しなくても終了を示
表 示の進み方 と 交 換 時 期︵ 実 際の見え方 ︶
聞こえますが、これは乾燥剤の音
実際に
小窓から
見える範囲
文字盤
赤色の回転グリップを「クルッ」
「カチッ」
と一度操作すると、
文字盤が少し回転し、1 吸入するための薬がセットされます。
す「0」の表示が早く出てきます。
です。薬の残量ではありません。
20きざみで数字が表示されます
小窓
必要以上に赤色の回転グリップを
●吸入器を振ると
「カサカサ」
と音が
60吸入製剤
15きざみで数字が表示されます
30
60
小窓には最初に
が
表示されています。
小窓には最初に
が
表示されています。
※小窓上部に
赤い印が少し
見えるものも
ありますが、
30吸入分使用
いただけます。
使用開始
「クルッ」
「カチッ」の操作に連動して、
小窓の表示が少し進みます。
使用を続けると、赤い印が
徐々に見えてきます。
終 了
0が小窓の中央に表示され、それ以上、
下に進まなくなったら、使用を中止して
新しい吸入器に交換してください。
※小窓が完全に赤色にならないことがあります。
3
シムビコートの吸入方法
未使用の吸入器を初めて使用するときに限り
以下の準備操作を一度だけ行ってください。
準備操作
まっすぐに
立てます。
赤色の回転グリップを
左右に回して
「カチッ」と 回 鳴らします。
キャップを回して
外します。
3
赤色の
回転グリップ
を回します。
クルッ
シムビコートの吸入方法
※3回目に「カチッ」
と鳴らしたところで カチッ
とめてください。
(その後 に進んでください)
3回
※ 1 ∼ 3 の操作で 1 吸入できます。
1
まっすぐに
立てます。
右 へ「 ク ルッ」と回 す
赤色の回転グリップを「クルッ」と図の矢印の方向に、
確実にとまるまで回します。
クルッ
※片手で吸入器本体を固定し、もう一方の手で赤色の
回転グリップを動かしてください。
2
カチッ
左 へ「 カ チッ」と戻 す
図の矢印の方向に「カチッ」という音がするまで回します。
この音は 1 吸入分の薬がセットされた合図です。
息を吐き、
3「 ス ーッ」と深く吸 い 込 む
赤色の
回転グリップを
片手で持ちます。
薬を吸入する前に息を吐きます。息を吐いたらマウスピースを
くわえ、薬を深く
「スーッ」と力強く吸い込みます。
その後、マウスピースから口を離してゆっくり息を吐きます。
スーッ
※吸入のときに、吸入器本体を握らないでください。
※マウスピースに息を吹きかけないでください。
( 2 吸 入する場 合は
11
∼
33 の操作をもう一度行ってください)
吸入が終わったらキャップを閉めます。
最 後 にうが い 、また は 口 す す ぎをします 。
吸入についての注意事項
● 1 ∼ 3 の操作で1吸入できます。赤色の回転グリップを何度回しても、薬は1吸入分しかセット
されませんので、必要以上に回さないでください。
●吸入する薬の量はごくわずかです。そのため刺激が少なく、吸った感じがしないかもしれませんが、
1 ∼ 3 の操作が正しく行われていれば薬は吸入できています。
●医師に指示された吸入回数を必ず守ってください。
●吸入できたかどうか不安な場合には、それ以上の操作や吸入は行わず、医師または薬剤師に
ご相談ください。
4
【取扱い上の注意】
1. 薬剤交付時(患者への説明)
(1)患者に本剤を交付する際には、包装中に添付している患者用説明文書を渡し、使用方法を指導すること。
(2)初めて本剤を投与する患者には、
本剤が十分に気道に到達するよう吸入方法をよく説明したうえ、
吸入の訓練をさせること。
2. 保管及び手入れ
(1)使用後は必ずキャップ
(カバー)
を閉めて保管すること。
(2)
マウスピースの外側を週に1∼2回乾燥した布で清拭すること
(水洗いはしないこと)。
シムビコートの粒子径
シムビコートタービュヘイラー吸入時の粒子径についてin vitro で検討した海外の試験では、吸気流速
60L/分で吸入したときの平均粒子径は、ブデソニドが2.4μm、ホルモテロールが2.5μmであった。
■シムビコート中に含まれるブデソニドとホルモテロールの粒子径1)
※1
平均粒子径
ブデソニド
ホルモテロール
2.4μm
2.5μm
※1 平均粒子径 : MMAD(空気動態力学的粒子中央値)
粒子径と薬剤到達部位2, 3)
参考
シムビコートの粒子径
方 法: シムビコートタービュヘイラーを吸気流速60L/分に相当する陰圧下で吸入したときのMMADを測定した。
吸入剤の粒子径と薬剤到達部位について規定したAerosol Consensus Statementでは、気道へ
の到達には2∼5μm、末梢気道から肺実質への到達には0.8∼3μmの粒子径の薬剤が適していると
されている。粒子径が0.8μm未満の薬剤は呼気として排出されるため、
治療効果に乏しいとされている。
よって、0.8 ∼ 5μmが気道への到達・沈着に優れた有効粒子径、2 ∼ 3μmが中枢気道から末梢気道
まで最も効率よく炎症部位へ到達・沈着することができる至適粒子径と考えられる。
粒子径
中枢気道
0.8
2
3
5
(μm)
1
2
3
5
7
9
薬剤気道内分布
内径 2mm以上
4
6
8
10
末梢気道
第 7∼8 分岐以降
肺胞道まで
内径 2mm 未満
Aerosol Consensus Statement2)
●
●
●
2∼5μm: 気道への到達に適切な粒子径
0.8∼3μm: 末梢気道から肺実質への
<0.8μm:
到達に適切な粒子径
呼気として排出
Aerosol Consensus Statementからの考察3)
至適粒子径
有効粒子径
●
2∼3μm: 中枢から末梢までの
●
0.8∼2μm: 末梢気道から肺実質へ
●
3∼5μm: 中枢気道により多く到達・沈着する
炎症部位への到達・沈着に優れる
より多く到達・沈着する
5
禁忌、原則禁忌を含む使用上の注意の改訂に十分ご留意ください。
Drug Information
【禁忌】
(次の患者には投与しないこと)
1. 有効な抗菌剤の存在しない感染症、深在性真菌症の患者
[ステロイドの作用により症状を増悪するおそれがある。]
2. 本剤の成分に対して過敏症(接触性皮膚炎を含む)の既往歴のある患者
【原則禁忌】
(次の患者には投与しないことを原則とするが、特に必要とする場合には慎重に投与すること)
結核性疾患の患者[ステロイドの作用により症状を増悪するおそれがある。]
Drug Information
組成・性状
1. 組成
シムビコートタービュヘイラー
30吸入
販売名
1回吸入量
(容器から放出される量)注1)
シムビコートタービュヘイラー
60吸入
ブデソニド160μg
ホルモテロールフマル酸塩水和物4.5μg
乳糖水和物注2)
添加物
注1)本剤とパルミコートタービュヘイラー(本剤の成分の1つであるブデソニド製剤)の用量対応表を
【参考】
に記載した。
注2)夾雑物として乳蛋白を含む。
2. 性状
シムビコートタービュヘイラー
30吸入
販売名
剤 形
シムビコートタービュヘイラー
60吸入
ドライパウダー式吸入剤
本体白色、回転グリップ赤色の合成樹脂製の吸入器(タービュヘイラー)
に充てん
された吸入剤
内容物は白色∼微黄白色の粒
色・形状
有効成分に関する理化学的知見
1. ブデソニド
(Budesonide)
(JAN)
一般名:ブデソニド
(+)
[
-(RS )-16α,17α-butylidenedioxy-11β,21-dihydroxy-1,4-pregnadiene-3,20-dione]
化学名:
構造式:
CH2OH
H 3C
HO
H3C
H
H
O
CO
O * CH2CH2CH3
C
H
O
H
*:本品は22位の不斉炭素原子におけるエピマーの混合物である。
分子式:C25H34O6
分子量:430.53
融 点:約240°
C(分解)
メタノールにやや溶けやすく、
アセトニトリル
性 状: ブデソニドは白色∼微黄白色の結晶又は結晶性の粉末である。
又はエタノール
(95)
にやや溶けにくく、水にほとんど溶けない。
6
2. ホルモテロールフマル酸塩水和物
(JAN)
(日局)
一般名:ホルモテロールフマル酸塩水和物(Formoterol Fumarate Hydrate)
(1RS )
-1-hydroxy-2-[(1RS )-2-(4-methoxyphenyl)化学名:N-(2-Hydroxy-5-{
1-methylethylamino]ethyl}phenyl)formamide hemifumarate monohydrate
構造式:
H H
N
H3C
H
OH
H
N
CHO
O
CO2H
HO2C
CH3
OH
2
2H2O
及び鏡像異性体
分子量:840.91
融 点:約138°
C(分解)
に溶けやすく、
性 状: ホルモテロールフマル酸塩水和物は白色∼帯黄白色の結晶性の粉末である。酢酸(100)
メタノールにやや溶けやすく、水又はエタノール(95)
に極めて溶けにくく、
ジエチルエーテルにほとんど
溶けない。本品のメタノール溶液(1→100)
は旋光性を示さない。
Drug Information
(C19H24N2O4)2・C4H4O4・2H2O
分子式:
効能・効果
気管支喘息(吸入ステロイド剤及び長時間作動型吸入β2刺激剤の併用が必要な場合)
慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の諸症状の緩解(吸入ステロイド剤及び長時間作動型吸入β2刺激剤の
併用が必要な場合)
<効能・効果に関連する使用上の注意>
1. 気管支喘息
本剤は吸入ステロイド剤及び長時間作動型吸入β2刺激剤の併用による治療が必要な場合に使用すること。
2. 慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の諸症状の緩解
本剤は増悪時の急性期治療を目的として使用する薬剤ではない。
用法・用量
1. 気管支喘息
通常、成人には、維持療法として1回1吸入(ブデソニドとして160μg、
ホルモテロールフマル酸塩水和物として
4.5μg)を1日2回吸入投与する。なお、症状に応じて増減するが、維持療法としての1日の最高量は1回4吸入
1日2回(合計8吸入:ブデソニドとして1280μg、ホルモテロールフマル酸塩水和物として36μg)までとする。
維持療法として1回1吸入あるいは2吸入を1日2回投与している患者は、発作発現時に本剤の頓用吸入を追加で
行うことができる。本剤を維持療法に加えて頓用吸入する場合は、発作発現時に1吸入する。数分経過しても発作
が持続する場合には、
さらに追加で1吸入する。必要に応じてこれを繰り返すが、
1回の発作発現につき、最大6吸入
までとする。
維持療法と頓用吸入を合計した本剤の1日の最高量は、通常8吸入までとするが、一時的に1日合計12吸入(ブデ
ソニドとして1920μg、
ホルモテロールフマル酸塩水和物として54μg)
まで増量可能である。
7
Drug Information
(参考)
維持療法として用いる場合
用法・用量
通常1回1吸入1日2回、
症状に応じ1回4吸入1日2回
まで。
維持療法に加えて頓用吸入としても使用する場合
(維持療法として1回1吸入あるいは2吸入を1日2回投与している患者で可能)
発作発現時の頓用吸入
としての用法・用量
1回の発作発現における
1日最高量
吸入可能回数
1 吸入行い、数分経過しても
発作が持続する場合、さらに
1吸入する。必要に応じてこれ
6吸入まで注1)。
通常合計8吸入まで、
一時的に合計12吸入まで注2)。
を繰り返す。
注1)用法・用量に関連する使用上の注意[本剤を維持療法に加えて頓用吸入としても使用する場合]
(3)
を参照
注2)維持療法及び頓用吸入としての使用の合計
Drug Information
2. 慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の諸症状の緩解
通常、成人には、1回2吸入(ブデソニドとして320μg、
ホルモテロールフマル酸塩水和物として9μg)
を1日2回
吸入投与する。
<用法・用量に関連する使用上の注意>
1. 気管支喘息
(1)症状の緩解がみられた場合は、治療上必要最小限の用量を投与し、必要に応じ吸入ステロイド剤への
切り替えも考慮すること。
(2)発作治療薬(本剤の頓用吸入を含む)の使用量が増加したり、効果が十分でなくなってきた場合には、
喘息の管理が十分でないことが考えられるので、可及的速やかに医療機関を受診し治療を求めるよう
に患者に注意を与えると共に、そのような状態がみられた場合には、生命を脅かす可能性があるので、
本剤の維持用量の増量、あるいは全身性ステロイド剤等の他の適切な薬剤の追加を考慮すること。併
用薬剤は症状の軽減に合わせて徐々に減量すること。
(3)患者に対し、本剤の過度の使用により不整脈、心停止等の重篤な副作用が発現する危険性があること
を理解させ、用法・用量を超えて使用しないよう注意を与えること。
(4)β刺激剤の薬理学的作用による症状(動悸、頻脈、不整脈、振戦、頭痛及び筋痙攣等)の発現等により本
剤を治療上必要な用量まで増量できない場合は、他の治療法を考慮すること。
[本剤を維持療法として使用する場合]
発作に対しては、
短時間作動型吸入β2刺激剤等の適切な薬剤を使用すること。
[本剤を維持療法に加えて頓用吸入としても使用する場合]
(1)本剤の頓用吸入は維持療法としての使用に追加して行うこと。本剤は頓用吸入のみに使用しないこと。
(2)発作に対しては原則として他の発作治療薬は用いず、本剤を使用すること。
(3)維持療法としての吸入に引き続き頓用吸入を行う場合は、維持療法と頓用吸入の合計で最大6吸入ま
でとすること。
医療機関を受診するよう患者に注意を与えること。またこの
(4)1日使用量が合計8吸入を超える場合には、
ような患者では、
喘息の状態を再度評価し、
患者が受けている喘息維持治療の内容についても検討を行
うこと。
(5)維持療法として1回2吸入1日2回を超える用量を投与している場合は、発作発現時に本剤を頓用吸入
で使用しないこと
(1回2吸入1日2回を超える用量を投与している時に本剤を発作治療薬として頓用
吸入した臨床経験がない)。
2. 慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の諸症状の緩解
患者に対し、本剤の過度の使用により不整脈、心停止等の重篤な副作用が発現する危険性があることを理
解させ、用法・用量を超えて使用しないよう注意を与えること。
8
使用上の注意
1.慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
(1)感染症の患者[ステロイドの作用により症状を増悪するおそれがある。]
(2)甲状腺機能亢進症の患者[甲状腺機能亢進症の症状を悪化させるおそれがある。]
[血圧を上昇させるおそれがある。]
(3)高血圧の患者
(4)心疾患のある患者[β1作用により症状を増悪させるおそれがある。]
(5)糖尿病の患者[グリコーゲン分解作用及びステロイドの作用により症状を増悪させるおそれがある。]
血症を増悪させるおそれがある。]
(7)重度な肝機能障害のある患者[本剤の成分であるブデソニド及びホルモテロールはいずれも主に肝臓で代謝さ
れるため血中濃度が上昇する可能性がある。]
2.重要な基本的注意
(1)喘息患者を対象とした国内臨床試験における本剤の1日最高量(1回4吸入1日2回(1280/36μg/日))の使
Drug Information
(6)低カリウム血症の患者[Na+/K+ ATPaseを活性化し細胞外カリウムを細胞内へ移動させることにより低カリウム
用経験は少ないため、本剤を維持療法として使用する場合の最高用量(1回4吸入1日2回)の投与は慎重に行
うこと。また喘息患者を対象とした国際共同臨床試験(日本人患者を含む)
において、維持療法として定期吸入
することに加えて頓用吸入する場合に、本剤の通常1日最高量である合計8吸入超の使用経験、及び発作発現
時に1回6吸入した使用経験は少ないため、1日最高量の投与は慎重に行うこと。
毎日
(2)本剤の維持療法としての定期吸入は気管支喘息あるいは慢性閉塞性肺疾患の長期管理を目的としており、
規則正しく使用すること。
(3)本剤の投与開始前には、患者の喘息症状を比較的安定な状態にしておくこと。特に、喘息発作重積状態又
は喘息の急激な悪化状態のときには原則として本剤は使用しないこと。
(4)喘息悪化により気管支粘液の分泌が著しい患者には、全身性ステロイド剤等の併用を考慮すること。
(5)以下の注意喚起を患者に与えること。
1)本剤を維持療法として定期吸入する場合は、本剤の投与期間中に発現する発作に対しては、発作治療薬とし
て短時間作動型吸入β2刺激剤等の他の適切な薬剤を使用すること。
2)本剤を維持療法に加えて頓用吸入としても使用する場合は、発作に対しては、原則として他の発作治療薬は
用いず、本剤を使用すること。
(6)本剤の投与期間中に発現する慢性閉塞性肺疾患の急性増悪に対しては、医療機関を受診するよう患者に注意
を与えること。
(7)喘息患者及び慢性閉塞性肺疾患患者において、感染を伴う症状の増悪がみられた場合には、
ステロイド療法の
強化と感染症の治療を考慮すること。
(8)本剤の投与を突然中止すると喘息の急激な悪化を起こすことがあるので、投与を中止する場合には患者の喘息
症状を観察しながら徐々に減量すること。なお、慢性閉塞性肺疾患患者においても、投与中止により症状が悪化
するおそれがあるので、
観察を十分に行うこと。
(9)全身性ステロイド剤と比較して可能性は低いが、本剤の高用量を長期間投与する場合には、副腎皮質機能低下
等の全身作用が発現する可能性があるので、定期的に検査を行うことが望ましい。また、異常が認められた場合
には、患者の喘息症状を観察しながら徐々に減量するなど適切な処置を行うこと。
9
Drug Information
(10)全身性ステロイド剤の減量は本剤吸入開始後症状の安定をみて徐々に行うこと。減量にあたっては一般のス
テロイド剤の減量法に準ずること。
(11)長期又は大量の全身性ステロイド療法を受けている患者では副腎皮質機能不全が考えられるので、全身性ステ
ロイド剤の減量中並びに離脱後も副腎皮質機能検査を行い、外傷、手術、重症感染症等の侵襲には十分に注
意を払うこと。
また、必要があれば一時的に全身性ステロイド剤の増量を行うこと。
(12)喘息患者において、本剤を含む吸入ステロイド剤投与後に、潜在していた基礎疾患であるChurg-Strauss症候
群にみられる好酸球増多症がまれにあらわれることがある。この症状は通常、全身性ステロイド剤の減量並び
に離脱に伴って発現しており、本剤との直接的な因果関係は確立されていない。本剤の投与期間中は、好酸球
Drug Information
数の推移や、他の Churg-Strauss 症候群症状(しびれ、発熱、関節痛、肺の浸潤等の血管炎症状等)
に注意す
ること。
(13)全身性ステロイド剤の減量並びに離脱に伴って、鼻炎、湿疹、蕁麻疹、眩暈、動悸、倦怠感、顔のほてり、結膜
炎等の症状が発現・増悪することがあるので、
このような症状があらわれた場合には適切な処置を行う
こと。
(14)過度に本剤の使用を続けた場合、不整脈、場合により心停止を起こすおそれがあるので、用法・用量を超
えて投与しないよう注意すること。
3.相互作用
ブデソニドは主として肝代謝酵素CYP3A4で代謝される。また、
ホルモテロールは主としてグルクロン酸抱合を
受ける。
併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等
臨床症状・措置方法
機序・危険因子
副腎皮質ステロイド剤を全身投与した場合
と同様の症状があらわれる可能性がある。
CYP3A4による代謝が阻害されることによ
り、
ブデソニドの血中濃度が上昇する可能性
がある。
(【薬物動態】の項参照)
カテコールアミン
アドレナリン
イソプレナリン等
不整脈、場合によっては心停止を起こすおそ
れがあるので、副作用の発現に注意し、異常
が認められた場合には減量又は投与を中止
するなど適切な処置を行うこと。
併用により、アドレナリン作動性神経刺激の
増大が起きる。
そのため、不整脈を起こすことがある。
キサンチン誘導体
テオフィリン
アミノフィリン等
低カリウム血症による不整脈を起こすおそ
れがある。血清カリウム値のモニターを行う
ことが望ましい。
キサンチン誘導体はアドレナリン作動性神
経刺激を増大させるため、血清カリウム値の
低下を増強することがある。
CYP3A4阻害剤
イトラコナゾール等
全身性ステロイド剤
プレドニゾロン
ベタメタゾン等
全身性ステロイド剤及び利尿剤は尿細管での
カリウム排泄促進作用があるため、血清カリ
ウム値の低下が増強することが考えられる。
利尿剤
フロセミド等
10
β遮断剤
アテノロール等
ホルモテロールの作用を減弱する可能性が
ある。
β受容体において競合的に拮抗する。
QT間隔延長を起こすこと
が知られている薬剤
抗不整脈剤
三環系抗うつ剤等
QT 間隔が延長され心室性不整脈等のリス
クが増大するおそれがある。
いずれもQT間隔を延長させる可能性がある。
4.副作用
気管支喘息
本剤を維持療法として定期吸入する治療法を検討した国内臨床試験において、安全性評価対象 314 例中 58 例
(18.5%)
に副作用が認められた。主な副作用は嗄声17例(5.4%)、筋痙攣9例(2.9%)、動悸8例(2.5%)、咽喉頭
疼痛4例(1.3%)
であった
(承認時)。
本剤を維持療法として定期吸入することに加え、
発作発現時
(咳嗽、
喘鳴、
胸苦しさ、
息切れ等の喘息症状)
に頓用吸入
する治療法を検討した国際共同臨床試験において、
安全性評価対象1049例
(日本人201例含む)
中41例
(3.9%)
に
副作用が認められた。主な副作用は、
口腔カンジダ症5例
(0.5%)
、
動悸5例
(0.5%)
であった。日本人患者では201例
中18例
(9.0%)
に副作用が認められ、
主な副作用は、
動悸3例
(1.5%)
、
口腔咽頭痛2例
(1.0%)
、
口腔咽頭不快感2例
(1.0%)
であった
(用法・用量追加承認時)
。
慢性閉塞性肺疾患
(慢性気管支炎・肺気腫)
国際共同臨床試験において、安全性評価対象636例(日本人147例含む)中27例(4.2%)
に副作用が認められた。
主な副作用は、嗄声10例(1.6%)
であった。日本人患者では147例中20例(13.6%)
に副作用が認められ、主な副作
用は、嗄声10例(6.8%)
であった
(効能・効果追加承認時)。
Drug Information
本剤の追加投与時の忍容性を検討した国内臨床試験において、安全性評価対象25例中8例(32.0%)
に副作用が
認められた。主な副作用は振戦3例(12.0%)、血中カリウム減少2例(8.0%)であった(用法・用量追加承認時)。
国内臨床試験において、安全性評価対象130例中33例(25.4%)
に副作用が認められた。主な副作用は嗄声5例
(3.8%)、肺炎5例(3.8%)
であった
(効能・効果追加承認時)。
(1)重大な副作用
1)アナフィラキシー(1%未満)
:アナフィラキシー
(呼吸困難、
気管支攣縮、
全身潮紅、
血管浮腫、
蕁麻疹等)
があら
われることがあるので、
観察を十分に行い、
異常が認められた場合には本剤の投与を中止し、
適切な処置を行う
こと。
2)重篤な血清カリウム値の低下(1%未満)
:β2刺激剤による重篤な血清カリウム値の低下が報告されている。ま
た、
β2刺激剤による血清カリウム値の低下作用は、
キサンチン誘導体、
ステロイド剤及び利尿剤の併用により
増強することがあるので、重症喘息患者では特に注意すること。さらに、低酸素血症は血清カリウム値の低下
が心リズムに及ぼす作用を増強することがある。このような場合には血清カリウム値をモニターすることが
望ましい。
(2)その他の副作用
1∼5%未満
過敏症注1)
口腔・呼吸器
1%未満
発疹、
蕁麻疹、接触性皮膚炎、血管浮腫等の過敏症状
嗄声
咽喉頭の刺激感、口腔カンジダ症、味覚異常、咳嗽、感染、肺炎、気管支痙攣注2)
消化器
悪心
精神神経系
頭痛、振戦、神経過敏、激越、情緒不安、
めまい、
睡眠障害、抑うつ、
行動障害
循環器
動悸、不整脈(心房細動、上室性頻脈、期外収縮等)、頻脈、狭心症、血圧上昇
筋・骨格系
筋痙攣
内分泌
高血糖
その他
皮膚挫傷
注1)このような症状があらわれた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
注2)短時間作動型吸入β2刺激剤を投与するなどの適切な処置を行うこと。
発現頻度は国内臨床試験及び国際共同臨床試験(国際共同臨床試験は日本人患者を含む:効能・効果追加承認時)
より算出し、
これらの試験で認められな
かった副作用については1%未満に記載した。
11
Drug Information
5.高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下しているので、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
6.妊婦、産婦、授乳婦等への投与
(1)妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投
与すること。
[ラットを用いた器官形成期毒性試験では、
ブデソニド/ホルモテロールフマル酸塩水和物として12/0.66μg/
kg以上を吸入投与したときに、着床後胚損失率の増加、及び催奇形性作用が認められている。]
(2)授乳中の婦人に対しては、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
[ブデソニドはヒト乳汁に移行するが、乳児の血液中には検出されないことが報告されている。ホルモテロール
Drug Information
はラット乳汁への移行が報告されている。]
7.小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない
(国内での使用経験がない)。
8.過量投与
このような場合には患者の症状を観
(1)ブデソニドの過量投与により副腎皮質系機能が低下することがあるので、
察しながら徐々に減量するなど適切な処置を行うこと。
(2)ホルモテロールフマル酸塩水和物の過量投与により、動悸、頻脈、不整脈、振戦、頭痛及び筋痙攣等、
β刺激剤の
薬理学的作用による全身作用が発現する可能性がある。また、重篤な症状として、血圧低下、代謝性アシドー
シス、低カリウム血症、高血糖、心室性不整脈あるいは心停止等が発現する可能性がある。このような症状がみ
られた場合には本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。
9.適用上の注意
(1)本剤は口腔内への吸入投与のみに使用すること。
吸入器の操作法、
吸入法等を十分に説明すること。
(「取扱い上の注意」の項参照)
(2)吸入前:本剤の投与にあたって、
うがいを実施するよう患者を指導すること。た
(3)吸入後:口腔カンジダ症又は嗄声の予防のため、本剤吸入後に、
だし、
うがいが困難な患者には、
うがいではなく口腔内をすすぐよう指導すること。
10.その他の注意
での米国大規模プラセボ対照試験におい
(1)他の長時間作動型吸入β2刺激剤(サルメテロール(エアゾール剤))
て、以下の報告がある。
米国で実施された喘息患者を対象とした28 週間のプラセボ対照多施設共同試験において、主要評価項目で
ある呼吸器に関連する死亡と生命を脅かす事象の総数は、患者集団全体ではサルメテロール群とプラセボ群
間に有意差は認められなかったものの、アフリカ系米国人の患者集団では、サルメテロール群に有意に多かっ
た。また、副次評価項目の1つである喘息に関連する死亡数は、サルメテロール群に有意に多かった。なお、吸
入ステロイド剤を併用していた患者集団では、主要及び副次評価項目のいずれにおいても両群の間に有意
差は認められなかった。
(2)外国における疫学調査で、吸入ステロイド剤投与によりまれに白内障が発現することが報告されている。
12
【参考】
本剤のブデソニド用量は、容器(タービュヘイラー)から放出される薬剤量として表記しており、パルミコートター
ビュヘイラーのブデソニド用量は容器(タービュヘイラー)
内で量り取られる薬剤量として表記している。
両薬剤の用量対応は、以下のとおりである。
シムビコートタービュヘイラーとパルミコートタービュヘイラーのブデソニドに関する用量対応表
ブデソニドの用量
パルミコート200μgタービュヘイラー
容器内で量り取られる量(metered dose)
1吸入
160μg
200μg
2吸入
320μg
400μg
4吸入
640μg
800μg
8吸入
1280μg
1600μg
2015年1月改訂添付文書【改訂第8版】に基づく
Drug Information
シムビコートタービュヘイラー
容器から放出される量(delivered dose)
13
喘息発作(症状)発現と気道炎症
喘息発作(症状)発現時には気道炎症が亢進している
喘息は長期管理薬の継続使用下においても季節の変わり目の気温差や花粉、
ウイルス感染等がきっかけ
となって気道炎症レベルが高まる。何らかの刺激による気道炎症の悪化は、咳、喘鳴、息苦しさ等の突発
的な喘息発作(症状)の発現や増悪への移行につながると考えられる。
このため、発作(症状)発現時には速やかな症状改善を目的とした治療とともに、炎症悪化早期に抗炎症
治療の強化が必要である。
4)
■喘息患者の気道炎症レベルの変化
(概念図)
高
気道炎症レベル
喘息発作︵症状︶発現と気道炎症、シムビコート
増悪
発作(症状)
発現時、
速やかな抗炎症治療強化
*
喘息発作
(症状)
が発現する炎症レベル
気道炎症
刺激
季節の変わり目の
気温差・花粉・
ウイルス感染等
低
時間の経過
*咳、
喘鳴、息苦しさなど
数日間
療法
S
M
A
R
T
炎症悪化早期に抗炎症治療を
強化できる場合
強化できない場合
シムビコートSMART療法※
シムビコートSMART療法は、発作(症状)発現時に抗炎症治療を
強化することで喘息増悪を抑制しました(23∼31ページ)
シムビコートSMART 療法は、発作(症状)発現時にシムビコートを追加吸入することで、速やかな発
作(症状)改善効果に加え、炎症悪化時早期に抗炎症治療の強化が可能となると考えられる。喘息発作
(症状)発現時、早い段階でのシムビコートの追加吸入は、増悪の頻度および程度の抑制につながり、
よ
り良好な喘息コントロールが得られる可能性がある。
※ シムビコートSMART療法 : シムビコートを定期吸入に加え、発作(症状)発現時に追加吸入する治療法
SMART : Symbicort Maintenance And Reliever Therapy
14
シムビコートSMART療法※の用法・用量
実施できる患者
1回1吸入
または
1回2吸入1日2回投与
の定期吸入を実施している患者
維持療法として1回2吸入1日2回を超える用量を投与している場合は、発作(症状)発現時に本剤を追加吸入で使用
しないこと
(1回2吸入1日2回を超える用量を投与している時に本剤を発作治療薬として追加吸入した臨床経験が
ない)。
追加吸入の方法
発作(症状)発現時に1吸入します。数分経過しても発作(症状)が持続する場合、
さらに1吸
入します。必要に応じてこれを繰り返します。
追加吸入
1 吸入
数分経過しても発作
(症状)が
持続する場合、
さらに1 吸入
( ・喘鳴が止まらない
・胸が苦しい
)
発作(症状)
に対しては原則として他の発作治療薬は用いず、本剤を使用すること。
1回の発作(症状)発現における吸入可能回数
S
M
A
R
T
療法の用法・用量
・咳き込む
・咳や息苦しさで
目が覚める
シムビコート
発作(症状)発現
最大6吸入まで追加吸入可能
維持療法としての吸入に引き続き追加吸入を行う場合は、維持療法と追加吸入の合計で
最大6吸入までとすること。
1日の合計吸入回数
定期吸入と追加吸入合わせて、通常1日8吸入までとするが一時的に1日合計12吸入まで
増量可能です。1日の使用量が合計8吸入を超える場合には、速やかに医療機関を受診する
よう患者に注意を与えてください。またこのような患者では、喘息の状態を再度評価し、患者
が受けている喘息維持治療の内容についても検討を行ってください。
定期吸入
追加吸入
1回1吸入1日2回
6吸入まで
1回2吸入1日2回
4吸入まで
1日の合計吸入回数
通常、8吸入まで
(一時的に合計12吸入まで増量可能)
※ シムビコートSMART療法 : シムビコートを定期吸入に加え、発作(症状)発現時に追加吸入する治療法
15
「禁忌、
原則禁忌を含む使用上の注意」
等については6∼13ページを
臨床成績
■ 気管支喘息(維持療法として定期吸入する治療法)■
5)承認時評価資料(気管支喘息患者における国内第Ⅲ相比較試験)
1. 国内第Ⅲ相比較試験5, 6)
6)大田健ほか: アレルギー・免疫. 17: 624-638, 2010(承認時評価資料)
COI:アストラゼネカ株式会社
対 象: 吸入ステロイド薬とテオフィリン徐放製剤による併用療法を受けている16歳以上の気管支喘息患者(FEV1が
予測値の50%以上)348人
1
評価対象: FAS※(
Full Analysis Set)346人 ※1 FAS:最大の解析対象集団
方 法: 無作為化二重盲検比較試験。観察期間は吸入ステロイド薬(ブデソニド吸入剤200∼400μgまたはこれに相当
患者をシムビコー
する吸入ステロイド薬)
+テオフィリン徐放製剤200mg錠1錠の1日2回投与を行った。その後、
またはブデソニド吸入剤200μg 1回1吸入+テオフィリン
ト160/4.5μg 1回1吸入1日2回(シムビコート群)、
徐放製剤200mg 1回1錠(経口)1日2回(ブデソニド吸入剤+テオフィリン徐放製剤併用群)のいずれかに無作
(ブデソニド吸入剤:パルミコートタービュヘイラー)
為に割り付け、8週間投与した。
主 要 評 価 項 目:
[ピークフロー値]毎日の朝のピークフロー値
解析計画: 検証的試験
主要評価項目:呼吸機能改善効果(朝のピークフロー値)
シムビコートは、
ブデソニド吸入剤+テオフィリン徐放製剤併用群と比較して朝のピークフロー値を有意に改善
し、その効果は治療期間を通して維持された。朝のピークフロー値の投与前からの変化量(平均±標準偏差)
は
ブデソニド吸入剤+テオフィリン徐放製剤併用群6.5±26.2L/分であった。
シムビコート群15.2±31.2L/分、
■朝のピークフロー値の推移
(L/分)
380
朝のピークフロー値
臨床成績︻気管支喘息︵維持療法として定期吸入する治療法︶︼
副次的評価項目:
(1)肺機能に対する効果を検討する項目
[ピークフロー値]毎日の夜のピークフロー値
[FEV1]来院時に測定した肺機能検査値
(2)喘息コントロールに対する効果を検討する項目
[喘息症状スコア]日中および夜間の喘息症状を被験者が4段階で評価したスコア
[短時間作用性β2刺激薬の使用頻度]日中および夜間の短時間作用性β2刺激薬の使用回数
[夜間覚醒日数]喘息に関する夜間覚醒が認められた日数
[無症状日数]日中および夜間の喘息症状および喘息に関する夜間覚醒が認められなかった日数
かつ
[喘息コントロール日数]日中および夜間の喘息症状および喘息に関する夜間覚醒が認められず、
発作治療薬を使用しなかった日数
(3)安全性評価項目
有害事象および重篤な有害事象の発現例数、件数、有害事象による中止例数
シムビコート群(n=176)
370
ブデソニド吸入剤+テオフィリン徐放製剤併用群(n=170)
観察期間※2
360
350
340
330
320
310
0
平均値±標準誤差
−14
−7
1
7
14
21
28
投与期間
35
42
49
56(日)
※2 観察期間中のピークフロー値は、試験終了・キーオープン後に、各投与群のデータに分けて平均値を求め、
グラフ化した。
投与群
シムビコート群(n=176)
16
投与前からの変化量の比較注1, 2)
投与前からの変化量
(平均±標準偏差) 調整済み平均の差(±標準誤差) 95%信頼限界 共分散分析
15.2±31.2 L/分
ブデソニド吸入剤+テオフィリン徐放製剤併用群(n=170) 06.5±26.2 L/分
注1)全投与期間における平均値と投与前値の差
注2)治療を固定効果、観察期間における値を共変量とするANCOVAを用いた
8.76±3.11 L/分
2.64, 14.88
p=0.0051
ご参照ください。
副次的評価項目:呼吸機能改善効果
(夜のピークフロー値およびFEV1の変化量)
夜のピークフロー値の投与前からの変化量は、
シムビコート群でブデソニド吸入剤+テオフィリン徐放製
剤併用群に比べ有意に増加した。なおFEV1においては、両群間で有意差は認められなかった。
■夜のピークフロー値およびFEV1の変化量注1)
評価項目
投与前からの変化量の比較注2)
投与前からの
変化量
調整済み平均の差
(平均±標準偏差) (±標準誤差) 95%信頼限界 共分散分析
投与群
夜の
シムビコート群(n=176)
13.7±27.4
ピークフロー値
ブデソニド吸入剤+テオフィリン徐放製剤併用群(n=170) 07.5±27.4
(L/分)
シムビコート群(n=176)
0.080±0.290
FEV(
1 L)
ブデソニド吸入剤+テオフィリン徐放製剤併用群(n=168) 0.028±0.245
注1)全投与期間における平均値(FEV1は4週時および8週時の平均値)
と投与前値の差
注2)治療を固定効果、観察期間における値を共変量とするANCOVAを用いた
6.23±2.95
0.43, 12.04
p=0.0355
0.05±0.03
−0.00, 0.11
p=0.0685
副次的評価項目:喘息コントロール関連評価項目の投与前からの平均変化量
■投与前からの平均変化量注1)
投与前からの変化量(平均±標準偏差)
変化量に関する
両群の差の
推定値注2)
(±標準誤差)
シムビコート群
(n=176)
ブデソニド吸入剤+
テオフィリン徐放製剤併用群
(n=170)
喘息症状スコア
(/日)
−0.339±0.737
−0.261±0.678
−0.10±0.07
p=0.1437
短時間作用性β2刺激薬の
使用頻度(/日)
−0.169±0.741
−0.105±0.661
−0.04±0.07
p=0.5812
短時間作用性β2刺激薬を
使用しなかった日数(%)
9.83±24.70
9.12±24.14
−0.78±2.14
p=0.7148
夜間覚醒日数
(%)
−2.78±17.23
−3.33±14.82
1.06±1.26
p=0.4013
無症状日数
(%)
19.50±30.14
15.01±25.56
4.77±2.96
p=0.1082
喘息コントロール日数(%)
19.72±29.96
14.95±25.52
4.98±2.95
p=0.0919
項目
共分散分析注2)
注1)全投与期間における平均値と投与前値の差
注2)治療を固定効果、観察期間における値を共変量とするANCOVAを用いた
安全性:副作用の発現率はシムビコート群8.0%、
ブデソニド吸入剤+テオフィリン徐放製剤併用群4.1%
であり、主な副作用はシムビコート群で筋痙縮が4例、頭痛が2例、喘息が2例、
ブデソニド吸入剤
+テオフィリン徐放製剤併用群で振戦が2例、悪心が2例に認められた。重篤な有害事象はシムビ
コート群で 1 例に1 件(肺炎)、ブデソニド吸入剤+テオフィリン徐放製剤併用群で 1 例に2 件
(背部損傷、椎間板変性症)認められたが、副作用とは判定されなかった。投与中止に至った副作
用は、
シムビコート群で喘息(中等度)
が2例、
ブデソニド吸入剤+テオフィリン徐放製剤併用群で
振戦(軽度)
が1例であった。
臨床成績︻気管支喘息︵維持療法として定期吸入する治療法︶︼
シムビコート群およびブデソニド吸入剤+テオフィリン徐放製剤併用群の投与前からの平均変化量に、
両群間で有意差は認められなかった。
17
臨床成績
2. 国内第Ⅲ相長期投与試験7, 8)
7)承認時評価資料(気管支喘息患者における国内第Ⅲ相長期投与試験)
8)足立満: アレルギー・免疫. 17: 266-282, 2010(承認時評価資料)
COI:アストラゼネカ株式会社
対 象: 吸入ステロイド薬と、
テオフィリン徐放製剤、長時間作用性β2刺激薬またはその他の抗アレルギー薬による併用
療法を受けている16歳以上の気管支喘息患者
(FEV1が予測値の50%以上)138人
(52週間投与完了120人)
方 法: 試験前に使用していた吸入ステロイド薬の用量に応じて、
シムビコート160/4.5μg 1回1吸入または1回2吸入
の 1日2 回投与にて治療開始し、52 週間投与した。なお、投与 2 週目以降は喘息コントロール状況に応じて1 回
1吸入、2吸入、または4吸入の用量調整を行った。
主 要 評 価 項 目:
[有害事象]
[副腎皮質機能]投与前、投与24週目、投与52週目に酢酸テトラコサクチド0.25mg(合成ACTH製剤)
を
用いてACTH試験を行った。ACTH注射前、
30分後、60分後の血漿コルチゾール値を測
定した。
副次的評価項目:
[朝・夜のピークフロー値]毎日の朝・夜のピークフロー値の平均値を算出した。
[喘息症状スコア]毎日の喘息症状スコア
(0=症状なし、1=軽度、2=中等度、3=重度)
について朝と夜の
合計を0∼6段階で評価し、平均値を算出した。
臨床成績︻気管支喘息︵維持療法として定期吸入する治療法︶︼
18
割付※1
登録
ブデソニド換算
800∼1,600μg/日
有効性・
安全性評価
用量調整※2
シムビコート
160/4.5μg
1回2吸入
1日2回
(n=118)
160/4.5μg 1回4吸入 1日2回
160/4.5μg 1回2吸入 1日2回
観察期間
160/4.5μg 1回1吸入 1日2回
ブデソニド換算
400∼799μg/日
160/4.5μg 1回4吸入 1日2回
シムビコート
160/4.5μg
1回1吸入
1日2回
(n=20)
160/4.5μg 1回2吸入 1日2回
160/4.5μg 1回1吸入 1日2回
観察期間
−2
0
2
4
6
8
10
12
14
16
52(週)
※1 試験組み入れ前に吸入ステロイド薬をブデソニド換算で400∼799μg/日を使用していた患者はシムビコート160/4.5μgを1回1吸入
1日2回、800∼1,600μg/日を使用していた患者はシムビコート160/4.5μgを1回2吸入1日2回にて投与を開始した。
※2 患者の喘息症状に合わせて、
用量調整基準および用量増量基準に従い、用量を継続または増減して投与を継続した。
[用量調整基準]
原則として、前回の来院以降、喘息経過が良好であると治験責任医師等が判断した場合、用量を継続するか、または以下のように
減量可能とした。
● 1日2回、
1回4吸入から1回2吸入に減量
● 1日2回、
1回2吸入から1回1吸入に減量
また、後述の用量増量基準に該当した場合は以下のように増量可能とした。
● 1日2回、
1回1吸入から1回2吸入または1回4吸入に増量
● 1日2回、
1回2吸入から1回4吸入に増量
[用量増量基準]
1. 治験責任医師等により、前回の来院以降喘息の経過は不良と判断された場合
かつ、
2. 以下(a)∼(c)のいずれかを満たす場合
任意の1週間において、
発作治療薬として短時間作用性吸入β2刺激薬を1日4吸入以上使用した日が3日以上
(a)前回の来院以降、
(b)前回の来院以降、
任意の1週間において、
喘息症状による夜間覚醒が2日以上
(c)前回の来院以降、
喘息の症状悪化により、
予定外の来院、
緊急の来院、
あるいは全身性ステロイドの使用を必要とした
副次的評価項目:呼吸機能改善効果
シムビコート投与開始後、朝のピークフロー値の平均値の改善が認められ、1年間にわたり維持された。
投与前の平均値347L/分に対し、
全投与期間の平均値は374L/分であった。
■朝のピークフロー値の推移
(L/分)
400
朝のピークフロー値
390
380
370
360
350
340
平均値±標準誤差
0
−14 −1
28 56
84 112 140 168 196 224 252 280 308 336 364
(日)
投与期間
副次的評価項目:症状改善効果
シムビコートによる1年間の治療により、喘息症状スコアは投与前の平均スコア1.14から全投与期間の
平均スコア0.67まで低下した。
■喘息症状スコアの推移
1.4
1.2
喘息症状スコア
1.0
0.8
臨床成績︻気管支喘息︵維持療法として定期吸入する治療法︶︼
330
0.6
0.4
平均値±標準誤差
0
−14 −1
28 56
84 112 140 168 196 224 252 280 308 336 364
(日)
投与期間
19
臨床成績
参考情報 主要評価項目:副腎皮質機能への影響
シムビコート52 週間投与による副腎皮質機能への影響を検討したところ、ACTH 刺激 60 分後の血漿
52週時は25.58±4.41μg/dL
コルチゾール値
(平均±標準偏差)
は、
投与前は26.46±5.11μg/dLであり、
であった(左)。シムビコートの高用量(160/4.5μg 1回4吸入1日2回)投与を受けた患者では、ACTH
刺激60分後の平均血漿コルチゾール値は投与前は27.85±4.76μg/dLであり、
52週時は24.51±4.51
μg/dLであった
(右)。
■副腎皮質機能への影響
■高用量投与時の副腎皮質機能への影響
(μg/dL)
40
40
0週(n=66)
24週(n=56)
52週(n=52)
血漿コルチゾール値
血漿コルチゾール値
臨床成績︻気管支喘息︵維持療法として定期吸入する治療法︶︼
20
(μg/dL)
30
20
10
30
20
10
平均値±標準偏差
0
注射前
0週(n=13)
24週(n=7)
52週(n=12)
30分後
60分後
平均値±標準偏差
0
注射前
30分後
60分後
安全性:副作用の発現率は138 人中 44 人( 31.9% )であり、主な副作用は、発声障害( 11.6% )、動悸
であった。重篤な副作用は、原因不明の器質化性
(5.1%)、筋痙縮(3.6%)、咽喉頭疼痛(2.9%)
肺炎、心房細動および筋痛の3件であった。中止に至った副作用は 11 件(動悸 2 件および心房
細動、潮紅、
ほてり、口内炎、口渇、原因不明の器質化性肺炎、筋痛、顔面神経麻痺、副腎機能不全
各1 件)であった。
3. ブデソニド吸入剤との比較[海外データ]9)
9)Zetterström O. et al.: Eur Respir J. 18: 262-268, 2001改変
COI:AstraZeneca社
対 象: 1日500μg以上の吸入ステロイド薬を30日以上処方されている18歳以上の気管支喘息患者(FEV1が予測値
の50∼90%)247人
方 法: 無作為化二重盲検比較試験。2 週間の観察期間はそれまで使用していた吸入ステロイド薬を継続し、その後、
シムビコート160/4.5μg(delivered dose)、
またはブデソニド吸入剤200μg(metered dose)
をそれぞれ
1回2吸入1日2回12週間投与した。
主 要 評 価 項 目:
[朝のピークフロー値]毎日の朝のピークフロー値の平均値を算出した。
副次的評価項目:
[夕のピークフロー値]毎日の夕のピークフロー値の平均値を算出した。
[喘息症状スコア]毎日の喘息症状スコア
(0=症状なし、1=軽度、2=中等度、3=重度)の朝と夜の合計
を0∼6段階で評価し、
日ごとに平均値を算出した。
[軽症喘息増悪]①∼③のいずれか1つ以上に当てはまる日が2日間連続した場合
①ピークフロー値が観察期間の平均値に対して80% 未満 ② 24 時間以内に観察期間
の平均より4回以上多く発作治療薬を吸入 ③喘息による夜間覚醒
解析計画: 検証的試験
delivered dose:容器から放出される薬剤量 metered dose:容器内で量り取られる薬剤量 delivered doseの160μgはmetered doseの200μgに相当する。
主要評価項目・副次的評価項目:呼吸機能改善効果
シムビコート群は、
ブデソニド吸入剤群に比べ、朝・夕のピークフロー値を有意に改善した。朝のピークフ
ロー値は、投与1日目より改善が認められた。
■朝・夕のピークフロー値の推移
シムビコート160/4.5μg 1回2吸入 1日2回(n=123)
ブデソニド吸入剤200μg 1回2吸入 1日2回(n=124)
(L/分)
朝のピークフロー値︵主要評価項目︶
400
390
380
*
370
360
350
0
夕のピークフロー値︵副次的評価項目︶
(L/分)
410
400
390
*
380
370
臨床成績︻気管支喘息︵維持療法として定期吸入する治療法︶︼
注)ブデソニド吸入剤:パルミコートタービュヘイラー
360
0
0 10 20 30 40 50 60 70 80 90(日)
投与期間
観察期間
0 10 20 30 40 50 60 70 80 90(日)
投与期間
観察期間
* p<0.0001(ANCOVA、共変量:ベースライン時の値)
21
臨床成績
副次的評価項目:症状改善効果
シムビコート群は、
ブデソニド吸入剤群に比べ、喘息症状スコアを有意に改善した。
■喘息症状スコアの変化
0.4
シムビコート160/4.5μg 1回2吸入 1日2回(n=123)
ブデソニド吸入剤200μg 1回2吸入 1日2回(n=124)
症状スコアの変化
0.2
0
−0.2
*
−0.4
−0.6
−0.8
10
20
30
観察期間
40
投与期間
50
60
70
80
90(日)
* p<0.01(ANCOVA、共変量:ベースライン時の値)
副次的評価項目:喘息増悪抑制効果
軽症喘息増悪を経験していない患者の割合は、シムビコート群でブデソニド吸入剤群より高かった。
38%低いと推定された。
シムビコート群の軽症喘息増悪リスクは、
ブデソニド吸入剤群に比べ、
■軽症喘息増悪を経験していない患者の割合
軽症喘息増悪を経験していない患者の割合
臨床成績︻気管支喘息︵維持療法として定期吸入する治療法︶︼
0
(%)
100
シムビコート160/4.5μg 1回2吸入 1日2回(n=123)
ブデソニド吸入剤200μg 1回2吸入 1日2回(n=124)
80
60
*
40
20
0
0
10
20
30
40
50
投与期間
60
70
80
90(日)
* p=0.011(Cox regression model)
安全性:発現頻度の高い有害事象は呼吸器感染症で、
シムビコート群で123人中30人(24.4%)、
ブデ
ソニド吸入剤群で124人中32人(25.8%)
に認められた。重篤な有害事象は、
シムビコート群で
4件(0.03%)、ブデソニド吸入剤群で1件(0.01%)認められ、
うち1件は自死、4件は入院(肺炎、
肝嚢胞、虚血性脳卒中、椎間板障害)であったが、副作用とは判定されなかった。上記以外の
副作用は文献中に記載されていなかった。
22
シムビコートSMART療法(シムビコートを定期吸入に加え、発作(症状)発現時に追加吸入する治療法)は、
国際共同第Ⅲ相試験成績をもとに承認されました。そのため、一部、国内未承認薬が含まれています。
■ 気管支喘息
(シムビコートSMART療法※)■
1. 国際共同第Ⅲ相比較試験10)
10)Atienza T. et al.: Respirology. 18: 354-363, 2013(承認時評価資料)
COI:AstraZeneca社
対 象: 吸入ステロイド薬使用にもかかわらずコントロール不十分な症状を有する16歳以上の気管支喘息患者(FEV1
が予測値の50%以上)2,091人(日本人400人)
方 法: 無作為化二重盲検比較試験。2 週間の観察期間はそれまで使用していた吸入ステロイド薬を継続し、その後、
シムビコート160/4.5μg を1回1吸入1日2回投与し、
発作
(症状)
発現時にシムビコート追加吸入またはテルブタ
リン※1頓用吸入を行う2群にて、
52週間治療を継続した。
主 要 評 価 項 目:[初回重症急性増悪までの期間]喘息の悪化による、3日以上の経口ステロイド薬使用、入院または救急外
来の受診
副次的評価項目:
(1)重症急性増悪に対する効果を検討する項目
[重症急性増悪]喘息の悪化による、3日以上の経口ステロイド薬使用、
入院または救急外来の受診
(2)喘息コントロールに対する効果を検討する項目
[呼吸機能]毎日の朝・夜のピークフロー値の平均値、来院時午前7時∼11時の間にスパイロメトリー
検査で測定したFEV1
[無症状日数]日中および夜間ともに喘息症状がなく、
喘息症状による夜間覚醒がなかった日数
[喘息コントロール日数]喘息症状および夜間覚醒が認められず、
頓用吸入を使用しなかった日数
[喘息の管理に関するアンケート
(ACQ)]来院時に実施した1週間の喘息症状を評価するアンケート
[追加吸入回数]日中および夜間の追加吸入の使用回数、追加吸入が不要であった日の割合
(3)安全性評価項目
有害事象の種類、頻度および重症度
解析計画: 検証的試験
登録
有効性・
安全性評価
割付
シムビコート160/4.5μg 1回1吸入1日2回
2
+ 追加吸入※(シムビコー
トSMART療法)
(n=1,049)
シムビコート160/4.5μg 1回1吸入1日2回
+ テルブタリン0.4mg※1頓用吸入※2
(n=1,042)
S
M
A
R
T
療法︶︼
吸入ステロイド薬
臨床成績︻気管支喘息︵シムビコート
[喘息症状]毎日の喘息症状スコア
(0=症状なし、1=軽度、2=中等度、3=高度の症状)の朝と夜の合計
を0∼6段階で評価し、平均値を算出した。
+
テルブタリン0.4mg※1
頓用吸入
観察期間
−2
0
4
12
24
36
52(週)
※1 テルブタリン吸入剤は国内未承認
※2 試験期間中の追加吸入および頓用吸入の回数は原則1日10吸入までとした。
※ シムビコートSMART療法 : シムビコートを定期吸入に加え、発作(症状)発現時に追加吸入する治療法
<用法・用量に関連する使用上の注意>
(一部抜粋)
1. 気管支喘息
[本剤を維持療法に加えて頓用吸入としても使用する場合]
(3)維持療法としての吸入に引き続き頓用吸入を行う場合は、維持療法と頓用吸入の合計で最大6吸入までとすること。
23
臨床成績
主要評価項目:初回の重症急性増悪までの期間の延長効果
シムビコートSMART療法は、対照群と比較して、初回の重症急性増悪までの期間を有意に延長させた。
■初回の重症急性増悪までの期間
(%)
30
増悪を起こした患者
シムビコートSMART療法
シムビコート+テルブタリン頓用吸入
25
p=0.0003
Cox比例
20
(
15
10
5
初回の重症急性増悪までの期間 : p=0.0007(log rank検定)
0
臨床成績︻気管支喘息︵シムビコート
療法︶︼
S
M
A
R
T
24
0
4
12
24
36
52(週)
980
投与期間
913
856
566
934
867
813
557
at risk数
シムビコート
1,049 1,029
SMART療法
シムビコート+
1,042 1,006
テルブタリン頓用吸入
ハザード
モデル
)
副次的評価項目:重症急性増悪の抑制効果
シムビコートSMART療法の対照群に対する重症急性増悪のハザード比は0.70で、30%のリスク低下が
認められた。重症急性増悪の各指標ごとの評価でも有意な低下が認められた。
■重症急性増悪の頻度
シムビコート+ テルブタリン頓用吸入
( n=1,042 )
170(16%)
229(22%)
増悪回数
259
363
増悪日数
1,581
2,381
回数 / 患者・年
0.214
0.307
130(12%)
168(16%)
増悪回数
179
241
増悪日数
1,215
1,697
112(11%)
151(14%)
増悪回数
163
244
増悪日数
292
402
11(1%)
33(3%)
増悪回数
11
39
増悪日数
78
306
118(11%)
162(16%)
増悪回数
171
260
増悪日数
534
958
1 回以上増悪した患者
重症急性増悪
3日以上の
経口ステロイド薬
の使用
1 回以上増悪した患者
1 回以上増悪した患者
救急外来受診
1 回以上増悪した患者
入院
1 回以上増悪した患者
入院または
救急外来受診
■重症急性増悪リスク
95%CI
p値
重症急性増悪
Cox 比例ハザードモデル
0.70
0.57, 0.85
p=0.0003
Poisson 回帰モデル
0.70
0.59, 0.82
p<0.0001
3日以上の
経口ステロイド薬
の使用
Cox 比例ハザードモデル
0.74
0.59, 0.93
p=0.0106
Poisson 回帰モデル
0.73
0.60, 0.88
p=0.0012
救急外来受診
Cox 比例ハザードモデル
0.69
0.54, 0.88
p=0.0028
Poisson 回帰モデル
0.66
0.54, 0.80
p<0.0001
入院
Cox 比例ハザードモデル
0.33
0.17, 0.65
p=0.0013
NA
NA
NA
入院または
救急外来受診
Cox 比例ハザードモデル
0.68
0.53, 0.86
p=0.0013
Poisson 回帰モデル
0.65
0.54, 0.79
p<0.0001
Poisson 回帰モデル
S
M
A
R
T
療法︶︼
ハザード比
評価項目
*
臨床成績︻気管支喘息︵シムビコート
シムビコートSMART 療法
( n=1,049 )
評価項目
* シムビコートSMART療法 vs シムビコート+テルブタリン頓用吸入 NA:評価なし
Cox比例ハザードモデルは重症急性増悪のハザード比、Poisson回帰モデルは重症急性増悪回数を解析した。
25
臨床成績
副次的評価項目:喘息コントロール関連評価項目の投与前からの平均変化量
シムビコートSMART 療法は、対照群と比較し、呼吸機能、喘息症状に関する項目について有意な改善
を示した。
■喘息コントロール関連評価項目
シムビコートSMART療法
( n=1,034 )
評価項目
シムビコート+テルブタリン頓用吸入
( n=1,026 )
平均差(95%CI)
p値*
(ANCOVA)
投与前a 全投与期間b 平均変化量 投与前a 全投与期間b 平均変化量
朝のピーク
305.9
フロー値(L/分)
331.8
27.3
303.9
324.7
21.5
5.8(2.1, 9.5)
p=0.002c
夜のピーク
311.1
フロー値(L/分)
334.2
24.4
310.0
327.8
18.7
5.7(2.1, 9.3)
p=0.002c
2.12
2.26
0.14
2.12
2.22
0.10
症状スコア
(日中+夜間、1日)
1.96
1.12
−0.86
1.99
1.22
−0.78
−0.08(−0.16, −0.01)
p=0.025c
無症状日数の割合
(%)
10.3
45.5
36.0
9.8
41.6
32.4
3.6(0.7, 6.5)
p=0.016c
6.2
41.7
35.8
6.4
37.9
31.6
4.2(1.3, 7.1)
p=0.005c
呼吸
機能
FEV(
1 L)
臨床成績︻気管支喘息︵シムビコート
療法︶︼
S
M
A
R
T
喘息コントロール日数
の割合(%)
a 観察期間の最後の10日間の平均値、FEV1は割り付け時の測定値の平均値
b 全投与期間の平均値、FEV1は投与4、24、52週時の平均値
c 共変量:観察期間中の平均値
d 共変量:ベースライン時の値
* シムビコートSMART療法 vs シムビコート+テルブタリン頓用吸入
副次的評価項目:喘息の管理に関するアンケート
(ACQ)
スコアの改善効果
シムビコートSMART 療法は、対照群と比較して、喘息の管理に関するアンケートACQスコアが有意に
改善した。
ACQ:Asthma Control Questionnaire
■ ACQスコアの変化
シムビコートSMART 療法
( n=1,040 )
シムビコート+テルブタリン頓用吸入
( n=1,038 )
投与前(SD)a
1.850(0.91)
1.860(0.90)
全投与期間(SD)b
1.162(0.78)
1.289(0.75)
投与前からの平均変化量
−0.681
−0.557
平均差(95%CI)
−0.124(−0.179, −0.069)
p<0.001(ANCOVA、共変量:ベースライン時の値)
p値
a 割り付け時の測定値の平均値 b 投与4、12、24、36、52週時の平均値
スコア0.5以上の改善は臨床上意味のある変化を表す。
26
0.040(0.015, 0.064) p=0.001d
副次的評価項目:追加吸入回数の減少効果
シムビコートSMART療法は、対象群と比較して追加吸入回数が有意に低下した。
■追加吸入回数
平均追加吸入回数
追加吸入が不要で
あった日数の割合
シムビコートSMART 療法
( n=1,034 )
シムビコート+テルブタリン頓用吸入
( n=1,026 )
2.41回/日
2.43 回 /日
投与前
*
1.21回/日
1.46 回 /日
投与前
9.33%
9.4%
全投与期間
51.4%†
47.2%
全投与期間
* p<0.001、†p=0.003
(vs シムビコート+テルブタリン頓用吸入、
ANCOVA:観察期間中の平均値)
国際共同第Ⅲ相比較試験で認められた副作用については、50ページをご覧ください。
参考
テルブタリンタービュヘイラーの臨床効果11)
11)福嶋康之ほか: アレルギー・免疫.18: 1360-1368, 2011(承認時評価資料)
COI:アストラゼネカ株式会社
対 象: 吸入ステロイド薬使用中の16歳以上の気管支喘息患者(FEV1が予測値の45%以上)22人
方 法: 単盲検無作為化クロスオーバー試験。テルブタリンタービュヘイラー 0.4mg 1 吸入、またはサルブタモール
pMDI 100μg 2吸入を単回投与した。
主要評価項目:[試験薬剤投与後4時間までのFEV1の時間曲線下面積(AUC0-4hr)]薬剤吸入前、吸入から5、15、30、60、
120、180、240分までのFEV1を測定した。
解析計画: 検証的試験
注)テルブタリン吸入剤は国内未承認
主要評価項目:吸入後4時間までの呼吸機能改善効果
■吸入後4時間までのFEV1の推移
S
M
A
R
T
療法︶︼
テルブタリン、
サルブタモールともに速やかに効果を発現し、
4時間後まで効果が持続した。テルブタリン、
サルブタモールの吸入後4時間までのFEV1の時間曲線下面積
(AUC0-4hr)
は、
有意差は認められなかった。
臨床成績︻気管支喘息︵シムビコート
国際共同第Ⅲ相比較試験で用いられたテルブタリンタービュヘイラーは国内未承認であることから、
テル
ブタリンタービュヘイラーの有効性をサルブタモールと比較した。
(L)
3.0
テルブタリン
(タービュヘイラー)
サルブタモール
(pMDI)
2.8
< 2.6
;
V1
2.4
2.2
(FEV1の AUC0-4hr: NS、ANOVA)
2.0
0
30
60
90
120
経過時間
150
180
210
240(分)
27
臨床成績
2. 喘息増悪を評価した無作為化非盲検比較試験[海外データ]12)
12)Vogelmeier C. et al.: Eur Respir J. 26: 819-828, 2005(承認時評価資料)
COI:AstraZeneca社
対 象: 吸入ステロイド薬を1ヵ月以上使用している12歳以上の気管支喘息患者
(FEV1が予測値の40∼90%)2,143人
方 法: 無作為化非盲検比較試験。シムビコートSMART療法※
(シムビコート160/4.5μg 1回2吸入1日2回+追加吸入)
、
またはサルメテロール/フルチカゾンプロピオン酸エステル(50/250μg 1回1吸入1日2回+サルブタモール
頓用吸入)
に割り付け4週投与後、喘息症状に応じて医師の判断で用量を増減し、52週間まで投与した。
主 要 評 価 項 目 :[初回喘息増悪までの期間]喘息の悪化による、3日以上の経口ステロイド薬使用、入院・救急外来の受
診、喘息治療の変更に至った予定外受診
副次的評価項目:
[喘息増悪]喘息の悪化による、3日以上の経口ステロイド薬使用、入院・救急外来の受診、喘息治療の変
更に至った予定外受診
[吸入ステロイド薬用量]1日あたりの平均吸入ステロイド薬用量
[追加吸入回数]日中および夜間の追加吸入の使用回数
解析計画: 検証的試験
注)シムビコートの小児への投与は国内未承認
サルメテロール/フルチカゾンプロピオン酸エステル50/250μgおよび50/500μgの小児への投与は国内未承認
臨床成績︻気管支喘息︵シムビコート
登録
有効性・
安全性評価
割付
シムビコート160/4.5μg 1回2吸入1日2回+追加吸入
(シムビコートSMART療法)
シムビコート160/4.5μg 1回1吸入1日2回+追加吸入
(シムビコートSMART療法)
(n=1,067)
ICS≧500μg/日
(±LABA)
+SABA頓用吸入
サルメテロール/フルチカゾンプロピオン酸エステル50/500μg 1回1吸入1日2回+
サルブタモール頓用吸入
S
M
A
R
T
サルメテロール/フルチカゾンプロピオン酸エステル50/250μg 1回1吸入1日2回+
サルブタモール頓用吸入
療法︶︼
サルメテロール/フルチカゾンプロピオン酸エステル50/100μg 1回1吸入1日2回+
サルブタモール頓用吸入
(n=1,076)
観察期間
−2
0
4
12
26
52(週)
用量増減期間(定期または不定期受診時)
ICS:吸入ステロイド薬 LABA:長時間作用性β2刺激薬 SABA:短時間作用性β2刺激薬
※ シムビコートSMART療法 : シムビコートを定期吸入に加え、発作(症状)発現時に追加吸入する治療法
28
【サルメテロール/フルチカゾンプロピオン酸エステルの用法・用量】
(一部抜粋)
気管支喘息:小児
小児には、症状に応じて以下のいずれかの用法・用量に従い投与する。
1回サルメテロールとして25μg及びフルチカゾンプロピオン酸エステルとして50μgを1日2回吸入投与
1回サルメテロールとして50μg及びフルチカゾンプロピオン酸エステルとして100μgを1日2回吸入投与
主要評価項目:初回喘息増悪までの期間
シムビコートSMART療法は、
対照群と比較して初回喘息増悪までの期間を有意に延長させた
(p=0.0051、
log-rank)。
副次的評価項目:喘息増悪の累積発現頻度
シムビコートSMART療法は喘息増悪リスクを対照群と比較して有意に低下させた。
■喘息増悪の累積発現頻度
患者・年あたりの増悪回数
(回/患者・年)
0.36
0.32
シムビコートSMART療法
サルメテロール/フルチカゾンプロピオン酸エステル+
サルブタモール
0.24
* p=0.0025
0.16
0.08
喘息増悪減少率 22%
(95%信頼区間 9−44%)
0
80
160
投与期間
320
240
360(日)
Poisson 回帰モデル
参考情報 副次的評価項目:平均吸入ステロイド薬用量
シムビコートSMART療法の1日の平均吸入ステロイド薬用量はBDP換算で1,019μgであった。
■吸入ステロイド薬用量
シムビコートSMART 療法
(n=1,067)
サルメテロール/フルチカゾンプロピオン酸エステル
+サルブタモール頓用吸入
(n=1,076)
平均吸入ステロイド薬用量(定期+追加)
653μg(562+91)
583μg
平均吸入ステロイド薬用量(BDP 換算*)
1,019μg
1,166μg
副次的評価項目:追加吸入回数の減少効果
S
M
A
R
T
療法︶︼
* GINA2002に基づき、
BDP(ベクロメタゾンプロピオン酸エステル)1,000μg:ブデソニド800μg(metered dose)
:フルチカゾンプロピオン酸
エステル500μgにて換算した。
臨床成績︻気管支喘息︵シムビコート
0
シムビコートSMART療法は、1日の平均追加吸入回数が2.6回から0.58回に低下した。
■追加吸入回数
平均追加吸入回数
シムビコートSMART 療法
(n=1,067)
サルメテロール/フルチカゾンプロピオン酸エステル
+サルブタモール頓用吸入
(n=1,076)
投与前
2.6回/日
2.7 回 /日
全投与期間
0.58回/日
0.93 回 /日
安全性:重篤な有害事象はシムビコート群で80件、サルメテロール/フルチカゾンプロピオン酸エステル
群で88件認められた。重篤な副作用はシムビコート群で1人、
サルメテロール/フルチカゾンプロ
ピオン酸エステル群で2人に認められた。試験中止に至った有害事象はシムビコート群で27人、
サルメテロール/フルチカゾンプロピオン酸エステル群で28人に認められた。試験期間中にサルメ
テロール/フルチカゾンプロピオン酸エステル群で2 人死亡したが、副作用とは判定されなかっ
た。上記以外の副作用および有害事象は文献中に記載されていなかった。
29
臨床成績
3. シムビコートSMART療法※の用量比較[海外データ]13)
13)Aubier M. et al.: Eur Respir J. 36: 524-530, 2010
COI:AstraZeneca社
対 象: 吸入ステロイド薬または吸入ステロイド薬/長時間作用性β2刺激薬の併用治療を1ヵ月以上行っていて症状が残
る18歳以上の中等症∼重症気管支喘息患者 8,053人
方 法: 無作為化オープン比較試験。シムビコート定期吸入 1 回 1 吸入 1日2 回とシムビコート追加吸入、またはシムビ
コート定期吸入1回2吸入1日2回とシムビコート追加吸入を、6ヵ月間投与した。
主 要 評 価 項 目:
[初回喘息増悪までの期間]喘息の悪化による、3日以上の経口および全身性ステロイド薬使用、入院・救
急外来の受診、予定外受診
副次的評価項目:
[喘息増悪頻度]喘息の悪化による、3日以上の経口および全身性ステロイド薬使用、入院・救急外来の受
診、予定外受診
[吸入ステロイド薬用量]1日あたりの平均吸入ステロイド薬用量
[追加吸入回数]日中および夜間の追加吸入の使用回数
解析計画: 検証的試験
主要評価項目:初回の喘息増悪までの期間の延長効果
■初回の喘息増悪までの期間
(%)
7
シムビコートSMART療法 定期吸入2吸入/日(n=4,008)
シムビコートSMART療法 定期吸入4吸入/日(n=4,045)
6
療法︶︼
増悪を起こした患者
臨床成績︻気管支喘息︵シムビコート
S
M
A
R
T
シムビコートSMART療法の定期吸入4吸入/日は、定期吸入2吸入/日に比べて、初回の喘息増悪までの
期間を有意に延長させた。
5
4
3
2
0.82
ハザード比
95%信頼区間 0.685−0.981
1
p=0.03
0
0
20
40
60
80
100
投与期間
120
140
160
180(日)
Cox比例ハザードモデル
※ シムビコートSMART療法 : シムビコートを定期吸入に加え、発作(症状)発現時に追加吸入する治療法
30
副次的評価項目:喘息増悪の頻度
シムビコートSMART療法の定期吸入4吸入/日は、定期吸入2吸入/日に比べて、喘息増悪回数の有意な
低下が認められた。
■喘息増悪の頻度
定期吸入 2 吸入 / 日
定期吸入 4 吸入 / 日
1 回以上増悪した患者
264 人
219 人
増悪回数
322 回*
266 回
9.7 回
8.0 回
評価項目
喘息増悪
回 /100 人・6ヵ月
* p=0.0176
(vs 定期吸入4吸入/日、Poisson回帰モデル)
参考情報 副次的評価項目:平均吸入ステロイド薬用量
■平均吸入ステロイド薬用量
平均吸入ステロイド薬用量(定期 + 追加)
定期吸入 2 吸入 / 日
定期吸入 4 吸入 / 日
463μg(318+145)
737μg(635+102)
副次的評価項目:追加吸入回数の減少効果
シムビコートSMART療法の定期吸入4吸入/日は、1日の平均追加吸入回数が1.5回から0.64回に低下
した。
■追加吸入回数
投与前
全投与期間
定期吸入 4 吸入 / 日
1.5 回 /日
1.5 回 /日
0.91 回 /日*
0.64 回 /日
* p<0.001
(vs 定期吸入4吸入/日、
ANCOVA、共変量:ベースライン時の値)
S
M
A
R
T
療法︶︼
平均追加吸入回数
定期吸入 2 吸入 / 日
臨床成績︻気管支喘息︵シムビコート
シムビコートSMART療法の定期吸入4吸入/日の平均吸入ステロイド薬用量は737μg、2吸入/日は463
μgであった。
安全性:重篤な有害事象の発現頻度は両群とも2%以下であった。最も多く認められた重篤な有害事象
シムビコート定期吸入
は両群とも喘息悪化であり、
シムビコート定期吸入2吸入/日群で13人、
4吸入/日群で9人に認められた。投与中止に至った有害事象のうち最も多く認められた有害事
シムビコート定期吸入
象は両群とも喘息悪化であり、
シムビコート定期吸入2吸入/日群で20人、
4吸入/日群で11人に認められた。試験期間中の死亡はシムビコート定期吸入2吸入/日群で2人
(脳出血、原因不明)、
シムビコート定期吸入 4 吸入 /日群で2 人(結腸癌、結腸癌と急性心不全)
であった。副作用および上記以外の有害事象は文献中に記載されていなかった。
31
臨床成績
■ 気管支喘息(追加投与時の忍容性)■
1. 国内第Ⅲ相高用量忍容性試験14)
14)Saito T. et al.: Clin Drug Investig. 32: 51-61, 2012(承認時評価資料)
COI:AstraZeneca社
対 象: 吸入ステロイド薬または吸入ステロイド薬/長時間作用性β2刺激薬配合剤を3ヵ月以上使用する、16歳以上の持
続型気管支喘息患者(FEV1が予測値の70%を超える)25人
方 法: 無作為化二重盲検クロスオーバー試験。シムビコート160/4.5μg 1回1吸入1日2回の維持療法継続下で、
シ
ムビコート160/4.5μg 10吸入またはテルブタリン0.4mg 10吸入(20分毎に4吸入の後、1時間毎に6吸入)
を3日間投与した。
主要評価項目:
[有害事象]
[血清カリウム値]高用量投与の 3日間と4日目に測定した。
[血糖値]高用量投与の 3日間と4日目の朝に測定した。投与前と4日目の朝の測定は、10時間以上絶食と
した。投与 1日目の測定は、前日の PM10:30から当日の AM9:20まで絶食とした。
[心拍数]高用量投与の 3日間と4日目に測定した。
[心電図]高用量投与の 3日間と4日目に12 誘導心電図を測定し、QTcF間隔を評価した。
注)テルブタリン吸入剤は国内未承認
臨床成績︻気管支喘息︵追加投与時の忍容性︶︼
主要評価項目:有害事象
本剤の追加投与時の忍容性を検討した国内臨床試験において、安全性評価対象25例中8例(32.0%)
に
であった
(用法・用
副作用が認められた。主な副作用は振戦3例(12.0%)、血中カリウム減少2例(8.0%)
量追加承認時)。
■副作用発現頻度
25例
8例(32.0%)
安全性評価対象症例数
副作用発現症例数(発現率)
副作用の種類
器官別大分類
基本語
心臓障害
動悸
上室性期外収縮
頻脈
神経系障害
振戦
頭痛
臨床検査
血中カリウム減少
血管障害
ほてり
例数
頻度(%)
3
1
1
1
4
3
1
2
2
1
1
12.0
4.0
4.0
4.0
16.0
12.0
4.0
8.0
8.0
4.0
4.0
(MedDRA/J13.1)
【用法・用量】
(一部抜粋)
維持療法として 1 回 1 吸入あるいは 2 吸入を1 日 2 回投与している患者は、発作発現時に本剤の頓用吸入を追加で行うことが
できる。本剤を維持療法に加えて頓用吸入する場合は、発作発現時に1 吸入する。数分経過しても発作が持続する場合には、
さらに追加で1吸入する。必要に応じてこれを繰り返すが、1回の発作発現につき、最大6吸入までとする。
維持療法と頓用吸入を合計した本剤の 1日の最高量は、通常 8 吸入までとするが、一時的に1日合計 12 吸入(ブデソニドとして
1920μg、ホルモテロールフマル酸塩水和物として54μg)まで増量可能である。
<用法・用量に関連する使用上の注意>
(一部抜粋)
1. 気管支喘息
[本剤を維持療法に加えて頓用吸入としても使用する場合]
(4)1日使用量が合計 8 吸入を超える場合には、医療機関を受診するよう患者に注意を与えること。またこのような患者では、
喘息の状態を再度評価し、患者が受けている喘息維持治療の内容についても検討を行うこと。
32
参考情報 主要評価項目:血清カリウム値への影響
シムビコート追加投与時の平均血清カリウム値(SD)は、1日目の投与前は4.40(0.41)mEq/L、3日目
の投与24時間後は4.16(0.40)mEq/Lであった。
■血清カリウム値の変動
(mEq/L)
6.0
シムビコート
血清カリウム値
5.0
4.5
4.0
6.0
5.0
4.5
4.0
3.5
3.5
3.0
3.0
2.5
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 22 24(時間)
経過時間
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 22 24(時間)
経過時間
参考情報 主要評価項目:血糖値への影響
シムビコート追加投与時の平均血糖値( SD )は、1日目の投与前は97.0( 11.1 )mg/dL 、3日目の投与
24時間後は94.7(7.6)mg/dLであった。
■血糖値の変動
(mg/dL)
300
250
シムビコート
(mg/dL)
300
1日目
2日目
3日目
250
血糖値
血糖値
200
1日目
2日目
3日目
200
150
150
100
100
50
テルブタリン
臨床成績︻気管支喘息︵追加投与時の忍容性︶︼
2.5
テルブタリン
1日目
2日目
3日目
5.5
血清カリウム値
1日目
2日目
3日目
5.5
(mEq/L)
50
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 22 24(時間)
経過時間
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 22 24(時間)
経過時間
【使用上の注意】
(一部抜粋)
1. 慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
(5)糖尿病の患者[グリコーゲン分解作用及びステロイドの作用により症状を増悪させるおそれがある。]
(6)低カリウム血症の患者[Na+/K+ ATPaseを活性化し細胞外カリウムを細胞内へ移動させることにより低カリウム血症を増悪
させるおそれがある。]
33
臨床成績
参考情報 主要評価項目:心拍数への影響
10吸入/日の治療時の臥位心拍数は約60拍/分から約80拍/分に上昇したが、試験終了時には約65拍/
分に低下した。
■心拍数の変動
(拍/分)
120
シムビコート
(拍/分)
120
1日目
2日目
3日目
110
100
80
1日目
2日目
3日目
110
100
心拍数
心拍数
90
90
80
70
70
60
60
50
50
臨床成績︻気管支喘息︵追加投与時の忍容性︶︼
40
テルブタリン
40
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 22 24(時間)
経過時間
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 22 24(時間)
経過時間
参考情報 主要評価項目:心電図への影響
平均QTcF間隔が投与前から30msを超えて延長した患者は両投与群で計6例認められたが、発現から
10時間以上継続した患者は認められなかった。
■ QTcF間隔
(ms)
600
550
シムビコート
1日目
2日目
3日目
(ms)
600
550
400
400
1日目
2日目
3日目
間隔
G 500
J
Y 450
<
間隔
G 500
J
Y 450
<
テルブタリン
350
350
300
300
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 22 24(時間)
経過時間
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 22 24(時間)
経過時間
【使用上の注意】
(一部抜粋)
1. 慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
(4)心疾患のある患者[β1作用により症状を増悪させるおそれがある。]
2. 重要な基本的注意
(14)過度に本剤の使用を続けた場合、
不整脈、場合により心停止を起こすおそれがあるので、
用法・用量を超えて投与しないよう
注意すること。
34
■ 気管支喘息
(効果発現の速さ)■
1. 呼吸抵抗への影響15)
15)松本智成ほか: アレルギー・免疫. 18: 1832-1839, 2011
対 象: 20歳以上の気管支喘息患者(FEV1が予測値の60%以上)60人
方 法: 無作為化非盲検比較試験。シムビコート160/4.5μg 2吸入、
サルメテロール/フルチカゾンプロピオン酸エステル
50/250μg 1吸入または、プロカテロール10μg 2吸入を単回投与した。
主 要 評 価 項 目:
[呼吸抵抗吸入1分後の吸入前値からの変化量]薬剤吸入前、
吸入から1、
5、15分後の呼吸抵抗を測定した。
副次的評価項目:
[呼吸抵抗吸入5、
15分後の吸入前値からの変化量]薬剤吸入前、吸入から1、5、15分後の呼吸抵抗を測定
した。
※ 呼吸抵抗(Respiratory resistance: Rrs): 気道抵抗や肺組織・胸郭抵抗等の呼吸器系全体の粘性抵抗の和。オシレーション法にて正弦周波数3Hzを用い(アスト
グラフ、
チェスト株式会社)、測定。値が小さいほど呼吸抵抗が小さいことを表す。
主要評価項目・副次的評価項目:シムビコート吸入後の呼吸抵抗改善効果
シムビコートは吸入1分後から速やかな効果発現を示した。
■呼吸抵抗の変化量
経過時間
0
1
2
3
4
5
6
7
8
(分)
9
10 11 12 13 14 15
0
−0.2
呼吸抵抗の変化量
−0.4
−0.6
**
臨床成績︻気管支喘息︵効果発現の速さ︶︼
シムビコート 160/4.5μg 2 吸入(n=20)
サルメテロール /フルチカゾンプロピオン酸エステル 50/250μg 1 吸入(n=20)
プロカテロール 10μg 2 吸入(n=20)
−0.8
**
*
−1.0
−1.2
(cmH2O/L/秒)
NS(vs プロカテロール、共分散分析)
** p<0.001、
* p=0.014
(vs サルメテロール/フルチカゾンプロピオン酸エステル、共分散分析、共変量:吸入前値)
35
臨床成績
2. 呼吸機能への影響[海外データ]16)
16)Palmqvist M. et al.: Pulm Pharmacol Ther. 14: 29-34, 2001
COI:AstraZeneca社
対 象: サルブタモール吸入30分後にFEV1が15%以上改善する気管支喘息患者 30人(28歳以上)
方 法: 無作為化二重盲検クロスオーバー試験。シムビコート160/4.5μg 2吸入、サルメテロール/フルチカゾンプロピ
オン酸エステル 50/250μg 1吸入、
またはプラセボを単回投与した。
主要評価項目:
[FEV1]薬剤吸入前、吸入から1、2、3、4、5、7、10、15、30、60分、2、3時間後のFEV1を測定した。
主要評価項目:シムビコート吸入後3時間までの呼吸機能改善効果
シムビコートを吸入後のFEV1は、吸入3分後から有意に改善した。また、
シムビコートの呼吸機能改善は
吸入3時間後まで良好に維持された。
■ FEV1の変化率
*
(0∼3時間の平均)
*
(0∼15分の平均)
(%)
25
*
20
< 15
;
L1
の変化率
臨床成績︻気管支喘息︵効果発現の速さ︶︼
シムビコート 160/4.5μg 2 吸入
サルメテロール /フルチカゾンプロピオン酸エステル 50/250μg 1 吸入
プラセボ
*
10
5
0
−5
0
3
5
10
15
0.5
(分)
1
2
3
(時間)
経過時間
* p<0.001 シムビコート vs プラセボおよびサルメテロール/フルチカゾンプロピオン酸エステル
(ANCOVA、共変量:吸入前値)
36
■ 気管支喘息
(ホルモテロールの副作用)■
1. 国内後期第Ⅱ相臨床試験17)
17)足立満ほか: アレルギー・免疫. 16: 1778-1788, 2009(承認時評価資料)
COI:アストラゼネカ株式会社
対 象: 吸入ステロイド薬を使用している20歳以上の気管支喘息患者(FEV1が予測値の40∼80%)282人
方 法: 無作為化二重盲検比較試験。プラセボまたはホルモテロール4.5、9、18μgいずれかを1日2回、4週間吸入投与
した。
主 要 評 価 項 目:
[朝のピークフロー値]朝のPEF値の変化量を評価した。
副次的評価項目:
[有効性]夜のPEF値、FEV1、喘息症状スコア、SABAの使用回数、夜間覚醒回数、無症状日数および喘息
コントロール日数の変化量を評価した。
[副作用]副作用の種類と発現例数を評価した。
注)ホルモテロール吸入剤の気管支喘息患者への投与は国内未承認
副次的評価項目:副作用
■副作用発現頻度
プラセボ
n=73
副作用の種類注1)
4.5μg 1日2回
n=70
9μg 1日2回
n=70
18μg 1日2回
n=69
実薬群合計
n=209
例数
%
例数
%
例数
%
例数
%
例数
%
振戦
0
0.0
0
0.0
3
4.3
5
7.2
8
3.8
感覚減退
0
0.0
0
0.0
1
1.4
0
0.0
1
0.5
頭痛
1
1.4
0
0.0
0
0.0
0
0.0
0
0.0
動悸
0
0.0
1
1.4
1
1.4
5
7.2
7
3.3
咽頭不快感
0
0.0
1
1.4
0
0.0
1
1.4
2
1.0
口内炎
0
0.0
1
1.4
0
0.0
0
0.0
1
0.5
悪心
1
1.4
0
0.0
0
0.0
0
0.0
0
0.0
咽頭炎
0
0.0
1
1.4
0
0.0
0
0.0
1
0.5
そう痒症
0
0.0
1
1.4
0
0.0
0
0.0
1
0.5
異物感
1
1.4
0
0.0
0
0.0
0
0.0
0
0.0
臨床成績︻気管支喘息︵ホルモテロールの副作用︶︼
副作用発現率は、
プラセボ群73人中3人(4.1%)
に対し、
ホルモテロール4.5μg 1日2回投与群70人中
4人(5.7%)、ホルモテロール9μg 1日2回投与群70人中4人(5.7%)、ホルモテロール18μg 1日2回投
与群 69 人中 7 人( 10.1% )であった。副作用発現率が高かったのはβ2刺激薬全般に認められる振戦と
動悸であった。
ホルモテロール9μg 1日
有害事象により中止した患者は、
ホルモテロール4.5μg 1日2回投与群2人、
2回投与群2人、ホルモテロール 18μg 1日2回投与群2人、プラセボ投与群1人であった。このうち治療
薬と因果関係ありと判断されたのは、ホルモテロール 4.5μg 1日2 回投与群で動悸が1 人、ホルモテ
ロール18μg 1日2回投与群で振戦および動悸が発現した1人であった。
同一患者に複数の副作用が発現している場合、複数の副作用名で集計した。
注1)副作用名については、MedDRA 7.1の基本語で記載した。
【用法・用量】
(一部抜粋)
通常、成人には、維持療法として1回1吸入(ブデソニドとして160μg、
ホルモテロールフマル酸塩水和物として4.5μg)
を1日2回
吸入投与する。なお、症状に応じて増減するが、維持療法としての1日の最高量は1回4吸入1日2回(合計8吸入:ブデソニドとして
1280μg、ホルモテロールフマル酸塩水和物として36μg)までとする。
37
シムビコートの慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の諸症状の緩解に関する効能・ 臨床成績
■ 慢性閉塞性肺疾患(COPD)■
1. 国際共同第Ⅲ相比較試験18, 19)
18)Fukuchi Y. et al.: Respirology. 18: 866-873, 2013(承認時評価資料)
19)承認時評価資料(慢性閉塞性肺疾患患者における国際共同第Ⅲ相比較試験)
COI:AstraZeneca社
対 象: 気管支拡張薬吸入前のFEV1が予測値の50%以下を示し、1年以内に全身性ステロイド薬または入院を必要と
する増悪経験があるCOPD患者 1,293人(日本人312人)
方 法: 無作為化二重盲検比較試験。観察期間はそれまでの治療薬をすべて中止し、
ホルモテロール4.5μgを1回2吸入
1日2回投与した。その後、シムビコート160/4.5μg 1回2吸入1日2回、ホルモテロール4.5μg 1回2吸入1日2回
に無作為に割り付け、12週間投与した。
主 要 評 価 項 目:呼吸機能に対する効果を検討する項目
[FEV1]来院時の薬剤吸入前にスパイロメトリー検査で測定したFEV1
副次的評価項目:
(1)呼吸機能に対する効果を検討する項目
[FEV1]来院時の薬剤吸入1時間後にスパイロメトリー検査で測定したFEV1
[ F VC ]来院時の薬剤吸入前と吸入1時間後にスパイロメトリー検査で測定したFVC
(2)増悪に対する効果を検討する項目
[増悪]COPD症状の悪化による、全身性ステロイド薬使用または入院
臨床成績︻慢性閉塞性肺疾患︵
︶︼
C
O
P
D
(3)症状・QOLに対する効果を検討する項目
[COPD症状]毎日のCOPD症状スコア
(0=症状が最も軽い∼4=症状が最も重い)
を5段階で評価し、
平均値を算出した。
[頓用回数]日中および夜間の頓用薬(短時間作用性β2刺激薬:サルブタモール)の使用回数
[SGRQ総スコア]来院時にCOPDに疾患特異的な健康関連QOLの質問票を実施した。
(4)安全性評価項目
有害事象の種類、頻度および重症度
解析計画: 検証的試験
※ SGRQ総スコア:症状、活動性、影響の3つの領域で構成され、
スコアが低いほどQOLの改善を意味する。臨床的に意味がある最小差は4ポイントである。
注)ホルモテロール4.5μg吸入剤は国内未承認
組み入れ
有効性・
安全性評価
割付
シムビコート160/4.5μg 1回2吸入 1日2回
(n=636)
ホルモテロール4.5μg 1回2吸入 1日2回
(n=657)
ホルモテロール4.5μg
1回2吸入 1日2回
観察期間
−1 または−2
38
0
4
8
12(週)
効果は、海外の臨床試験を外挿して承認されました。そのため、一部、国内の承認と異なる内容が含まれています。
主要評価項目:呼吸機能改善効果(吸入前FEV1)
シムビコートは、
対照群と比較して、
吸入前FEV1を有意に改善し、
その効果は治療期間を通して維持された。
■吸入前FEV1の推移
シムビコート(n=636)
ホルモテロール(n=657)
(%)
106
105
104
の変化率
<
;
L1 103
102
100
平均値±標準誤差
99
0
4
8
12(週)
投与期間
ベースライン
に対する比a
投与群
104.6
ホルモテロール
( n=657 )
101.5
95%CI
p値
(ANCOVAb)
1.032
1.013, 1.052
p=0.0011
C
O
P
D
︶︼
シムビコート
( n=636 )
調整比
臨床成績︻慢性閉塞性肺疾患︵
101
a 投与前値に対する投与4∼12週の平均値の割合
b 共変量:ベースライン時の値
副次的評価項目:呼吸機能改善効果(吸入1時間後FEV1、吸入前および吸入1時間後FVC)
シムビコートは、対照群と比較して、吸入1時間後のFEV1とFVCを有意に改善した。吸入前FVCのベー
スラインからの増加量に両群間で有意差は認められなかった。
シムビコート
( n=636 )
評価項目
ベースラインa
ホルモテロール( n=657 )
ベースライン
ベースライン
ベースラインa
に対する比b
に対する比b
調整比
95%CI
p値
(ANCOVAc)
吸入1時間後FEV(
1 L)
0.971
113.9
0.945
111.2
1.026
1.010, 1.043
p=0.0019
(L)
吸入前FVC
2.253
102.2
2.210
100.9
1.016
0.998, 1.034
p=0.0857
吸入1時間後FVC
(L)
2.253
110.1
2.210
108.7
1.016
1.001, 1.032
p=0.0337
a 割り付け時の投与前値
b 吸入1時間後FEV1、FVC は投与0∼12週の平均値の投与前値に対する割合、吸入前FVCは投与4∼12週の平均値の投与前値に対する割合
c 共変量:ベースライン時の値
39
臨床成績
副次的評価項目:初回のCOPD増悪までの期間の延長効果
シムビコートは、対照群と比較して、初回のCOPD増悪までの期間を有意に延長させた。シムビコートの
対照群に対するCOPD増悪のハザード比は0.679(95%信頼区間:0.507−0.909)で、32.1%のリス
ク低下が認められた。
■初回のCOPD増悪までの期間
(%)
20
シムビコート
ホルモテロール
増悪を起こした患者
臨床成績︻慢性閉塞性肺疾患︵
︶︼
C
O
P
D
p=0.0094
Cox比例
15
(
ハザード
モデル
)
10
5
初回のCOPD増悪までの期間 : p=0.0085(log rank検定)
0
0
4
8
12(週)
投与期間
シムビコート
636
604
574
492
ホルモテロール
657
606
556
471
副次的評価項目:COPD増悪回数の抑制効果
シムビコートは、対照群と比較して、COPD 増悪回数のハザード比は0.638( 95% 信頼区間:0.493−
0.826)で、36%のリスク低下が認められた。
■ COPD増悪回数
40
p値
Poisson回帰
シムビコート
(n=636)
ホルモテロール
(n=657)
ハザード比
COPD増悪回数
93
151
0.638
0.493, 0.826
p=0.0006
入院を必要とする
増悪回数
24
38
0.649
0.389, 1.082
p=0.0972
全身性ステロイド薬を
必要とする増悪回数
87
149
0.605
0.464, 0.788
p=0.0002
評価項目
95%CI
(
モデル
)
副次的評価項目:症状改善効果と頓用回数の減少効果
シムビコートは、対照群と比較して、症状による夜間覚醒、呼吸困難およびCOPD 症状総スコアの有意
な改善を示し、頓用回数が有意に低下した。
■症状スコアと頓用回数
評価項目
シムビコート
( n=636 )
ホルモテロール( n=657 )
調整済み
群間差
95%CI
p値
(ANCOVAc)
−0.15
−0.06
−0.13, 0.00
p=0.0491
1.89
−0.23
−0.12
−0.18, −0.05
p=0.0008
−0.24
1.66
−0.24
−0.04
−0.11, 0.03
p=0.2324
4.56
−0.78
4.63
−0.61
−0.21
−0.37, −0.05
p=0.0118
2.67
−0.51
2.59
−0.26
−0.22
−0.37, −0.07
p=0.0033
ベースラインa
平均変化量b
ベースラインa
平均変化量b
症状による夜間覚醒
(ポイント/日)
1.06
−0.20
1.08
呼吸困難
(ポイント/日)
1.90
−0.34
咳嗽
(ポイント/日)
1.60
COPD症状総スコア
(ポイント/日)
頓用回数(回/日)
副次的評価項目:SGRQ総スコアの改善効果
シムビコートは、対照群と比較して、COPDに特異的な健康関連QOLの評価指標であるSGRQ総スコア
を有意に改善し、有意に高い改善率を示した。
SGRQ:St. George’
s Respiratory Questionnaire
■ SGRQ総スコアの変化
SGRQ総スコア
ホルモテロール( n=657 )
ベースラインa
平均変化量b
ベースラインa
平均変化量b
51.81
−4.37
52.43
−2.90
調整済み
群間差
95%CI
p値
(ANCOVAc)
−1.60
−3.08, −0.11
p=0.0350
C
O
P
D
︶︼
評価項目
シムビコート
( n=636 )
臨床成績︻慢性閉塞性肺疾患︵
a 観察期間の最後7日間の平均値
b 全投与期間の平均値のベースラインからの変化量
c 共変量:観察期間中の平均値
a 割り付け時の投与前値
b 全投与期間の平均値のベースラインからの変化量
c 共変量:観察期間中の平均値
スコア4ポイント以上の低下は臨床上意味のある改善を表す。
■ SGRQ総スコアの改善率
評価項目
SGRQ総スコアの
改善率
改善a
(患者数)
不変
(患者数)
悪化b
(患者数)
改善率
シムビコート
(n=621)
350
90
181
56.4%
ホルモテロール
(n=634)
317
88
229
50.0%
投与群
p値
(χ2検定)
p=0.0240
a ベースラインから4ポイント以上の低下
b ベースラインから4ポイント以上の増加
国際共同第Ⅲ相比較試験で認められた副作用については、51ページをご覧ください。
41
臨床成績
2. 国内第Ⅲ相長期投与試験20)
20)承認時評価資料(慢性閉塞性肺疾患患者における国内第Ⅲ相長期安全性試験)
対 象: 気管支拡張薬吸入前のFEV1が予測値の50%以下を示し、1年以内に全身性ステロイド薬または入院を必要と
する増悪経験があるCOPD患者 260人
方 法: 無作為化非盲検比較試験。2週間の観察期間はそれまでのCOPD治療を継続し、
その後、
シムビコート160/4.5μg
1回2吸入1日2回、またはCOPD標準治療※に割り付け、52週間投与した。
※使用した薬剤の内訳(患者割合)
:短時間作用性β2 刺激薬 93.1% 、抗コリン薬 86.2% 、ICS/LABA 配合剤
50.8%、キサンチン42.3%、喀痰調整薬38.5%、長時間作用性β2刺激薬13.8%、吸入ステロイド薬13.1%
主 要 評 価 項 目:安全性評価項目
有害事象の種類、頻度および重症度、心拍数など
副次的評価項目:
(1)呼吸機能に対する効果を検討する項目
[FEV1]来院時の薬剤吸入後にスパイロメトリー検査で測定したFEV1
[ F VC ]来院時の薬剤吸入後にスパイロメトリー検査で測定したFVC
(2)増悪に対する効果を検討する項目
[増悪]COPD症状の悪化による、全身性ステロイド薬使用または入院
解析計画: 検証的試験
臨床成績︻慢性閉塞性肺疾患︵
︶︼
C
O
P
D
副次的評価項目:呼吸機能改善効果(吸入後のFEV1とFVC)
シムビコートは、吸入後の FEV 1とFVC(全投与期間の平均値)をベースラインからそれぞれ4.25% 、
2.51%増加させた。
■吸入後のFEV1とFVCの推移
(L)
1.10
シムビコート(n=130)
COPD 標準治療(n=130)
(L)
2.85
2.75
1.05
2.65
1.00
< 2.55
L
9 2.45
<
; 0.95
L1
0.90
2.35
0.85
2.25
0 4 8
17
26 34
投与期間
43
52(週)
0 4 8
17
26 34
投与期間
43
52(週)
平均値±標準誤差
42
副次的評価項目:初回のCOPD増悪までの期間
シムビコートの投与期間中に少なくとも1回以上COPD増悪を起こした患者割合は約20%であった。
■初回のCOPD増悪までの期間
(%)
40
シムビコート
COPD標準治療
35
増悪を起こした患者
30
25
20
15
10
0
28
84
168
130 127
120
投与期間
108
COPD標準治療 130 123
113
シムビコート
0
98
252
364(日)
97
40
83
38
副次的評価項目:COPD増悪の抑制効果
シムビコートのCOPD増悪頻度は、0.35回/年であった。
■ COPD増悪の頻度
COPD増悪
入院
全身性ステロイド薬
の使用
治療群
増悪患者数
増悪回数
増悪日数
回/年
シムビコート
(n=130)
26(20.0%)
41
372
0.35
COPD 標準治療(n=130)
41(31.5%)
105
729
0.88
8(6.2%)
13
147
0.11
COPD 標準治療(n=130)
20(15.4%)
24
325
0.20
シムビコート
(n=130)
23(17.7%)
38
309
0.32
COPD 標準治療(n=130)
36(27.7%)
96
526
0.81
シムビコート
(n=130)
C
O
P
D
︶︼
評価項目
臨床成績︻慢性閉塞性肺疾患︵
5
国内第Ⅲ相長期投与試験で認められた副作用およびその他の安全性評価項目については、44、51ペー
ジをご覧ください。
43
臨床成績
参考情報 主要評価項目:心拍数への影響
シムビコート群の平均心拍数( SD )は、投与前は73.6( 13.1 )回 / 分、52 週時には77.0( 13.9 )回 / 分で
あった。
(回/分)
100
シムビコート(n=130)
COPD標準治療(n=130)
80
心拍数
60
40
20
臨床成績︻慢性閉塞性肺疾患︵
平均値±標準偏差
26
投与前
52(週)
主要評価項目:肺炎に関連した有害事象発現頻度
肺炎に関連した有害事象の発現率はシムビコートおよびCOPD標準治療ともに13.1%であった。死亡
以外の重篤な事象は、肺炎(シムビコート6例6件、COPD標準治療5例7件)、および細菌性肺炎(シムビ
であった。このうち、4件の肺炎(シムビコート3件、COPD標準治療
コート0例、COPD標準治療5例6件)
1件)が治験担当医師により治験薬との因果関係ありと判断された。
シムビコート( n=130)
︶︼
C
O
P
D
0
COPD 標準治療(n=130)
例数
%
例数
%
肺炎に関連した有害事象の発現例数
17
13.1
17
13.1
肺炎
14
10.8
8
6.2
細菌性肺炎
4
3.1
8
6.2
下気道感染
0
0
1
0.8
肺炎球菌性肺炎
0
0
1
0.8
(MedDRA/J 14.1)
44
【使用上の注意】
(一部抜粋)
1. 慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
(1)感染症の患者[ステロイドの作用により症状を増悪するおそれがある。]
(4)心疾患のある患者[β1作用により症状を増悪させるおそれがある。]
3. シムビコートとチオトロピウムの併用試験[海外データ]21)
21)Welte T. et al.: Am J Respir Crit Care Med. 180: 741-750, 2009(承認時評価資料)
COI:AstraZeneca社
対 象: 気管支拡張薬吸入前のFEV1が予測値の50%以下を示し、1年以内に全身性ステロイド薬または抗菌薬を必要
とする増悪経験があるCOPD患者 659人
方 法: 無作為化二重盲検比較試験。2週間の観察期間はチオトロピウム1回18μgを1日1回投与し、
その後シムビコート
320/9μg 1回1吸入1日2回とチオトロピウム1回18μg 1日1回、またはプラセボとチオトロピウム1回18μg
1日1回にて12週間投与した。
主 要 評 価 項 目:
[呼吸機能]薬剤吸入前のFEV1値の変化量
副次的評価項目:
[増悪]COPDの悪化による、
全身性ステロイド薬使用、入院または救急外来の受診
[呼吸機能]薬剤吸入5、60分後FEV1、薬剤吸入前および吸入5、60分後FVC、薬剤吸入前および吸入
60分後IC、朝のPEF値
[SGRQ総スコア]来院時にCOPDに疾患特異的な健康関連QOLの質問票を実施した。
[日誌]息切れと胸部絞扼感(GCSQ)、朝の活動(CDLM)、COPD症状を日誌に記録した。
[頓用回数]朝、
日中および夜間の頓用薬の使用回数
[安全性]全有害事象とバイタルサインを記録した。
解析計画: 検証的試験
副次的評価項目:COPD増悪の抑制効果
シムビコートとチオトロピウムの併用投与は、対照群と比較して、有意にCOPD増悪を抑制した。
■増悪の発現頻度
(回/患者 )
0.3
シムビコート+チオトロピウム(n=329)
プラセボ+チオトロピウム(n=330)
p<0.001
C
O
P
D
︶︼
0.2
臨床成績︻慢性閉塞性肺疾患︵
注)シムビコート320/9μg吸入剤は国内未承認
0.1
0.0
0
15
30
45
投与期間
60
75
90(日)
Poisson 回帰モデル
安全性:副作用はシムビコートとチオトロピウム併用投与群で9件、チオトロピウム単独投与群で4件で
あり、主な副作用は、
シムビコートとチオトロピウム併用投与群で発声障害/失声症が4人に認め
られた。重篤な副作用は、
シムビコートとチオトロピウム併用投与群で胸膜痛が1人に認められた。
【用法・用量】
(一部抜粋)
通常、成人には、1回2吸入(ブデソニドとして320μg、
ホルモテロールフマル酸塩水和物として9μg)
を1日2回吸入投与する。
45
臨床成績
4. 運動耐容能を評価した試験[海外データ]22)
22)Worth H. et al.: Respir Med. 104: 1450-1459, 2010(承認時評価資料)
COI:AstraZeneca社
対 象: 気管支拡張薬吸入前の%FEV1が予測値の50%以下であり、1年以内に経口ステロイド薬または抗菌薬を必要と
する増悪を経験したCOPD患者 111人
方 法: 無作為化二重盲検クロスオーバー試験。シムビコート320/9μg 1回1吸入1日2回、
ホルモテロール9μg 1回
1吸入1日2回、あるいはプラセボを1週間投与した。
主 要 評 価 項 目:[運動耐容時間]1週間後の朝の薬剤吸入1時間後に、
自転車エルゴメーターを用いて最大運動負荷量の
75%で運動耐容時間を測定した。
副次的評価項目:[運動耐容時間]1週間後の朝の薬剤吸入6時間後に、
自転車エルゴメーターを用いて最大運動負荷量の
75%で運動耐容時間を測定した。
注)シムビコート320/9μg吸入剤は国内未承認
主要評価項目・副次的評価項目:運動耐容時間の延長効果
シムビコートは、対照群と比較して、朝の薬剤吸入1、6時間後の運動耐容時間を有意に延長した。
■運動耐容時間
(秒)
600
ホルモテロール
プラセボ
***
**
500
運動耐容時間
臨床成績︻慢性閉塞性肺疾患︵
︶︼
C
O
P
D
シムビコート
**
*
400
300
200
100
0
1時間後
(主要評価項目)
6時間後
(副次的評価項目)
* p<0.05
(ANOVA)
** p<0.005
(ANOVA)
*** p<0.0001(ANOVA)
安全性:有害事象はシムビコートで8人、
ホルモテロールで8人、
プラセボで13人に認められた。副作用は
ホルモテロールで1件、
プラ
プラセボで2件認められた。重篤な有害事象はシムビコートで2件、
セボで1件認められたが、副作用とは判定されなかった。
46
【用法・用量】
(一部抜粋)
通常、成人には、1回2吸入(ブデソニドとして320μg、
ホルモテロールフマル酸塩水和物として9μg)
を1日2回吸入投与する。
■ 慢性閉塞性肺疾患(効果発現の速さ)■
1. シムビコートとチオトロピウム併用投与による効果発現時間
[海外データ]23)
23)承認時評価資料(慢性閉塞性肺疾患患者における海外市販後臨床試験(CLIMB試験))
対 象: 気管支拡張薬吸入前のFEV1が予測値の50%以下を示し、1年以内に全身性ステロイド薬または抗菌薬を必要
とする増悪経験があるCOPD患者 659人
方 法: 無作為化二重盲検比較試験。2週間の観察期間はチオトロピウム1回18μgを1日1回投与し、
その後シムビコート
320/9μg 1回1吸入1日2回とチオトロピウム1回18μg 1日1回、またはプラセボとチオトロピウム1回18μg
1日1回にて12週間投与した。
主 要 評 価 項 目:
[呼吸機能]薬剤吸入前のFEV1値の変化量
副次的評価項目:
[増悪]COPDの悪化による、全身性ステロイド薬使用、入院または救急外来の受診
[呼吸機能]薬剤吸入5、60分後FEV1、薬剤吸入前および吸入5、60分後FVC、薬剤吸入前および吸入
60分後IC、朝のPEF値
[SGRQ総スコア]来院時にCOPDに疾患特異的な健康関連QOLの質問票を実施した。
[日誌]息切れと胸部絞扼感(GCSQ)、朝の活動(CDLM)、COPD症状を日誌に記録した。
日中および夜間の頓用薬の使用回数
[頓用回数]朝、
解析計画: 検証的試験
注)シムビコート320/9μg吸入剤は国内未承認
副次的評価項目:シムビコート吸入後60分までの呼吸機能改善効果
シムビコートとチオトロピウムの併用投与は、吸入5分後から速やかな効果発現を示した。
■ FEV1の変化
(L)
1.32
1.28
1.24
シムビコート+チオトロピウム(n=329)
プラセボ+チオトロピウム(n=330)
*
*
< 1.20
;
L1 1.16
臨床成績︻慢性閉塞性肺疾患︵効果発現の速さ︶︼
[安全性]全有害事象とバイタルサインを記録した。
1.12
1.08
1.04
* p<0.001 vs プラセボ+チオトロピウム
(吸入前からの変化量の比較、ANOVA)
0
10
20
30
経過時間
40
50
60(分)
安全性:副作用はシムビコートとチオトロピウム併用投与群で9件、チオトロピウム単独投与群で4件で
あり、主な副作用は、
シムビコートとチオトロピウム併用投与群で発声障害/失声症が4人に認め
られた。重篤な副作用は、
シムビコートとチオトロピウム併用投与群で胸膜痛が1人に認められた。
【用法・用量】
(一部抜粋)
通常、成人には、1回2吸入(ブデソニドとして320μg、
ホルモテロールフマル酸塩水和物として9μg)
を1日2回吸入投与する。
47
臨床成績
2. シムビコートの効果発現時間[海外データ]24)
24)Partridge MR. et al.: Ther Adv Respir Dis. 3: 147-157, 2009(承認時評価資料)
COI:AstraZeneca社
対 象: 気管支拡張薬吸入前の%FEV1が予測値の50%以下であり、1年以内に経口ステロイド薬または抗菌薬を必要
とする増悪を経験したCOPD患者 442人
方 法: 無作為化二重盲検クロスオーバー試験。シムビコート320/9μg 1 回 1 吸入 1日2 回、またはサルメテロール /
フルチカゾンプロピオン酸エステル50/500μg 1回1吸入1日2回を1週間投与した。
主 要 評 価 項 目:
[ピークフロー値]試験期間中、朝の薬剤吸入5分後のピークフロー値を自宅で測定し、ベースライン/休
薬期間からの変化量を評価した。
副次的評価項目:
[ピークフロー値]試験期間中、朝の薬剤吸入前、吸入5、15分後のピークフロー値を自宅で測定し、吸入
後の変化量を評価した。
[CDLM総スコア]試験期間中、朝の薬剤吸入後に日常活動を評価する質問票を実施した。
解析計画: 検証的試験
※ CDLM総スコア:基本的な日常活動6項目を0∼4(非常に∼全く問題ない)
の5段階で評価する質問票。スコアの増加は改善を意味する。
注)シムビコート320/9μg吸入剤は国内未承認
サルメテロール/フルチカゾンプロピオン酸エステル50/500μgのCOPD患者への投与は国内未承認
シムビコートは、対照群と比較して、朝の吸入5分後から有意にピークフロー値を改善した。
■朝のピークフロー値の変化量
朝のピークフロー値の変化量
臨床成績︻慢性閉塞性肺疾患︵効果発現の速さ︶︼
副次的評価項目:シムビコート吸入後の呼吸機能改善効果
(L/分)
18
16
14
12
10
8
6
4
2
0
*
シムビコート
サルメテロール/フルチカゾンプロピオン酸エステル
*
0
5
10
15(分)
経過時間
* p<0.001 vs サルメテロール/フルチカゾンプロピオン酸エステル(ANCOVA、共変量:観察期間中の平均値)
参考情報 副次的評価項目:吸入後の日常活動への影響
CDLM総スコアの変化量は、シムビコートで0.22であった。
■ CDLM総スコアの変化量
評価項目
CDLM総スコア
シムビコート
サルメテロール/フルチカゾンプロピオン酸エステル
平均変化量a
平均変化量a
0.22
0.12
群間差
95%CI
p値
(ANCOVAb)
0.10
0.01, 0.19
p<0.05
a ベースラインに対する投与期間中の平均変化量
b 共変量:治療前の平均値
スコア0.20ポイント以上の増加は臨床上意味のある改善を表す。
安全性:試験を中止した患者は37人で、有害事象による中止が22人、試験中止基準による中止が5人で
あった。副作用および上記以外の有害事象は記載されていなかった。
48
【用法・用量】
(一部抜粋)
通常、成人には、1回2吸入(ブデソニドとして320μg、
ホルモテロールフマル酸塩水和物として9μg)
を1日2回吸入投与する。
臨床成績
(副作用)
■ 気管支喘息
(維持療法として定期吸入する治療法)■
1. 国内臨床試験5, 7)
●副作用一覧
本剤を維持療法として定期吸入する治療法を検討した国内臨床試験において、
安全性評価対象314例中
注1)
58例(18.5%)に副作用が認められた。主な副作用は嗄声 17例(5.4%)、筋痙攣注2)9例(2.9%)、動悸
8例(2.5%)、咽喉頭疼痛4例(1.3%)であった(承認時)。
■副作用発現頻度(承認時)
314例
58例(18.5%)
安全性評価対象症例数
副作用発現症例数(発現率)
■項目別副作用発現頻度
副作用の種類
器官別
大分類
基本語
呼吸器、胸郭および縦隔障害
発声障害注1)
喘息
咽喉頭不快感
喉頭浮腫
高粘稠性気管支分泌物
原因不明の器質化性肺炎
筋骨格系および結合組織障害
筋痙縮注2)
筋痛
心臓障害
動悸
心房細動
心室性期外収縮
胃腸障害
口内炎
胃不快感
腹部不快感
舌痛
悪心
口腔内不快感
舌潰瘍
神経系障害
振戦
頭痛
感覚鈍麻
顔面神経麻痺
全身障害および投与局所様態
易刺激性
異常感
倦怠感
末梢性浮腫
口渇
頻度
(%)
24
17
4
2
2
1
1
1
10
9
1
9
8
1
1
8
3
1
1
1
1
1
1
7
2
2
2
1
6
2
1
1
1
1
7.6
5.4
1.3
0.6
0.6
0.3
0.3
0.3
3.2
2.9
0.3
2.9
2.5
0.3
0.3
2.5
1.0
0.3
0.3
0.3
0.3
0.3
0.3
2.2
0.6
0.6
0.6
0.3
1.9
0.6
0.3
0.3
0.3
0.3
副作用の種類
器官別
大分類
基本語
感染症および寄生虫症
口腔カンジダ症
喉頭炎
アデノイド咽頭炎
細菌性気管支炎
臨床検査
アラニン・アミノトランスフェラーゼ
(ALT(GPT))増加
尿中ブドウ糖陽性
白血球数増加
血中アルカリホスファターゼ
(Al-P)増加
血管障害
潮紅
高血圧
ほてり
内分泌障害
副腎皮質機能不全
副腎機能不全
生殖系および乳房障害
月経障害
陰茎腫脹
耳および迷路障害
耳そう痒症
肝胆道系障害
肝障害
皮膚および皮下組織障害
発疹
例数
頻度
(%)
5
2
1
1
1
4
1.6
0.6
0.3
0.3
0.3
1.3
1
0.3
1
1
0.3
0.3
1
0.3
3
1
1
1
2
1
1
2
1
1
1
1
1
1
1
1
1.0
0.3
0.3
0.3
0.6
0.3
0.3
0.6
0.3
0.3
0.3
0.3
0.3
0.3
0.3
0.3
臨床成績︵副作用︶︻気管支喘息︵維持療法として定期吸入する治療法︶︼
咽喉頭疼痛
例数
注1)
「嗄声」
はMedDRA/J 基本語では
「発声障害」
に該当する。
注2)
「筋痙攣」
はMedDRA/J 基本語では
「筋痙縮」
に該当する。
(MedDRA/J9.1)
49
臨床成績(副作用)
■ 気管支喘息(シムビコートSMART療法※)■
1. 国際共同臨床試験10)
●副作用一覧
本剤を維持療法として定期吸入することに加え、発作発現時(咳嗽、喘鳴、胸苦しさ、息切れ等の喘息症
状)に頓用吸入する治療法を検討した国際共同臨床試験において、安全性評価対象 1049 例(日本人
201例含む)中41例(3.9%)に副作用が認められた。主な副作用は、口腔カンジダ症5例(0.5%)、動悸5
例
(0.5%)
であった。日本人患者では201例中18例
(9.0%)
に副作用が認められ、
主な副作用は、
動悸3例
口腔咽頭痛2例(1.0%)、口腔咽頭不快感2例(1.0%)
であった
(用法・用量追加承認時)。
(1.5%)、
■副作用発現頻度(承認時)
1049例
41例(3.9%)
安全性評価対象症例数
副作用発現症例数(発現率)
■項目別副作用発現頻度
副作用の種類
臨床成績︵副作用︶︻気管支喘息︵シムビコート
療法︶︼
S
M
A
R
T
器官別
大分類
基本語
呼吸器、胸郭および縦隔障害
発声障害
口腔咽頭不快感
口腔咽頭痛
喘息
咳嗽
発作性夜間呼吸困難
鼻乾燥
通年性鼻炎
季節性鼻炎
咽喉刺激感
喘鳴
心臓障害
動悸
心房頻脈
右脚ブロック
感染症および寄生虫症
口腔カンジダ症
細菌性上気道感染
ウイルス性上気道感染
気管支肺炎
中咽頭カンジダ症
肺感染
例数
頻度
(%)
14
3
2
2
1
2
1
1
1
1
1
1
7
5
1
1
12
5
3
2
1
1
1
1.3
0.3
0.2
0.2
0.1
0.2
0.1
0.1
0.1
0.1
0.1
0.1
0.7
0.5
0.1
0.1
1.1
0.5
0.3
0.2
0.1
0.1
0.1
副作用の種類
器官別
大分類
基本語
神経系障害
振戦
頭痛
感覚鈍麻
失声症
浮動性めまい
企図振戦
胃腸障害
嚥下痛
口の感覚鈍麻
筋骨格系および結合組織障害
筋肉痛
一般・全身障害および投与部位の状態
胸痛
肝胆道系障害
胆汁うっ滞
皮膚および皮下組織障害
斑状丘疹状皮疹
代謝および栄養障害
低カリウム血症
精神障害
不眠症
例数
6
2
1
1
1
1
1
3
2
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
頻度
(%)
0.6
0.2
0.1
0.1
0.1
0.1
0.1
0.3
0.2
0.1
0.1
0.1
0.1
0.1
0.1
0.1
0.1
0.1
0.1
0.1
0.1
0.1
(MedDRA/J13.1)
※ シムビコートSMART療法 : シムビコートを定期吸入に加え、発作(症状)発現時に追加吸入する治療法
50
■ 慢性閉塞性肺疾患(COPD)■
1. 国際共同試験18, 19)と国内臨床試験20)
●副作用一覧
国際共同臨床試験において、
安全性評価対象636例
(日本人147例含む)
中27例
(4.2%)
に副作用が認め
に副作用
られた。主な副作用は、嗄声10例(1.6%)であった。日本人患者では147例中20例(13.6%)
であった
(効能・効果追加承認時)。
が認められ、主な副作用は、嗄声10例(6.8%)
に副作用が認められた。主な副作用は
国内臨床試験において、安全性評価対象130例中33例(25.4%)
であった
(効能・効果追加承認時)。
嗄声5例(3.8%)、肺炎5例(3.8%)
■副作用発現頻度(承認時)
国際共同臨床試験
国内臨床試験
636例
27例(4.2%)
130例
33例(25.4%)
安全性評価対象症例数
副作用発現症例数(発現率)
■項目別副作用発現頻度
副作用の種類
基本語
呼吸器、胸郭および縦隔障害
発声障害
慢性閉塞性肺疾患
口腔咽頭不快感
鼻出血
気胸
感染症および寄生虫症
肺炎
食道カンジダ症
口腔カンジダ症
上気道感染
鼻咽頭炎
咽頭炎
足部白癬
細菌性肺炎
筋骨格系および結合組織障害
筋痙縮
筋骨格系胸痛
筋骨格硬直
心臓障害
上室性期外収縮
心室性期外収縮
右脚ブロック
胃腸障害
口内炎
舌痛
便秘
例数 頻度 例数 頻度
(%)
(%)
14
10
3
0
1
1
7
2
3
1
0
1
0
0
1
0
2
1
1
0
2
2
0
0
2
1
0
1
副作用の種類
器官別
大分類
基本語
2.2
8 6.2 神経系障害
振戦
1.6
5 3.8
感覚鈍麻
0.5
3 2.3
意識消失
0.0
1 0.8
0.2
0 0.0 臨床検査
白血球数増加
0.2
0 0.0
前立腺特異性抗原増加
1.1 14 10.8
体重増加
0.3
5 3.8
リンパ球形態異常
0.5
3 2.3
0.2
3 2.3 一般・全身障害および投与部位の状態
口渇
0.0
2 1.5
0.2
0 0.0 血管障害
高血圧
0.0
1 0.8
0.0
1 0.8 皮膚および皮下組織障害
薬疹
0.2
0 0.0
0.0
1 0.8 眼障害
霧視
0.3
4 3.1
0.2
2 1.5 代謝および栄養障害
低カリウム血症
0.2
1 0.8
0.0
1 0.8 良性、悪性および詳細不明の新生物
0.3
3 2.3 (嚢胞およびポリープを含む)
肺の悪性新生物
0.3
2 1.5
0.0
2 1.5 精神障害
不安
0.0
1 0.8
0.3
2 1.5
0.2
1 0.8
0.0
1 0.8
0.2
0 0.0
国際共同
臨床試験
国内
臨床試験
例数 頻度 例数 頻度
(%)
(%)
1
1
0
0
1
0
0
1
0
1
1
1
1
0
0
1
1
0
0
0.2
0.2
0.0
0.0
0.2
0.0
0.0
0.2
0.0
0.2
0.2
0.2
0.2
0.0
0.0
0.2
0.2
0.0
0.0
3
1
1
1
3
1
1
0
1
0
0
0
0
1
1
0
0
1
1
2.3
0.8
0.8
0.8
2.3
0.8
0.8
0.0
0.8
0.0
0.0
0.0
0.0
0.8
0.8
0.0
0.0
0.8
0.8
1
0.2
0
0.0
1
0
0
0.2
0.0
0.0
0
1
1
0.0
0.8
0.8
C
O
P
D
︶︼
中咽頭カンジダ症
国内
臨床試験
臨床成績︵副作用︶︻慢性閉塞性肺疾患︵
器官別
大分類
国際共同
臨床試験
(MedDRA/J14.1)
51
薬物動態
1. 血漿中濃度
1)単回投与(健康成人)25)
対 象: 健康成人男子 14人
方 法: シムビコート160/4.5μg 4吸入を単回吸入投与した。
シムビコート160/4.5μg 4吸入を単回吸入投与したところ、
ブデソニドおよびホルモテロールの血漿中
濃度はいずれも速やかに最高濃度に達した。
ホルモテロールで約6時間であった。
終末相の半減期はブデソニドで約3時間、
■血漿中ブデソニド濃度(単回吸入投与時)
(nmol/L)
薬物動態
血漿中ブデソニド濃度
14
12
10
8
6
4
2
ブデソニドの薬物動態パラメータ(平均値±標準偏差)
0
0
2
4
6
8
10
12
(時間)
投与後時間
用量
Cmax
(nmol/L)
Tmax
AUC0-∞
(min) (nmol・h/L)
t1/2
(h)
1回4吸入 10.3±2.37 5.36±1.34 14.0±1.93 3.09±0.49
■血漿中ホルモテロール濃度
(単回吸入投与時)
血漿中ホルモテロール濃度
(pmol/L)
250
200
150
100
50
ホルモテロールの薬物動態パラメータ(平均値±標準偏差)
0
0
2
4
6
投与後時間
52
8
10
12
(時間)
用量
Cmax
(pmol/L)
Tmax
AUC0-∞
(min) (pmol・h/L)
t1/2
(h)
1回4吸入 175±56.4 5.00±0.00 329±81.0 6.14±2.66
2)反復投与(健康成人)25)
対 象: 健康成人男子 24人(4吸入群の7日目のみ1人脱落)
方 法: 無作為化単盲検試験。シムビコート160/4.5μg 1回2または4吸入を1日2回7日間反復吸入投与し、投与1日目と
7日目の血中濃度を測定した。
シムビコート160/4.5μg 1回2または4吸入を1日2回7日間反復吸入投与したところ、投与1日目と7日
目ともに、
ブデソニドおよびホルモテロールの血漿中濃度はそれぞれ投与後10分以内、投与後5分に最
ホルモテロールで約5∼7時間であった。
高血漿中濃度に達した。消失半減期は、
ブデソニドで約3.5時間、
ブデソニドおよびホルモテロールのCmaxおよびAUCは投与量にほぼ比例して増加した。ブデソニドおよび
ホルモテロールともに反復投与による薬物動態の変化は認められなかった。
■血漿中ブデソニド濃度(反復吸入投与)
(nmol/L)
1回2吸入 投与1日目(n=12)
1回4吸入 投与1日目(n=12)
1回2吸入 投与7日目(n=12)
1回4吸入 投与7日目(n=11)
100
1
ブデソニドの薬物動態パラメータ(平均値±標準偏差)
用量
0.1
Cmax
(nmol/L)
Tmax
AUC0-12
(min) (nmol・h/L)
薬物動態
血漿中ブデソニド濃度
10
t1/2
(h)
日目
1 1回2吸入 5.87±1.31 5.83±1.95 8.44±1.62 3.74±0.76
1回4吸入 10.4±2.25 6.25±2.26 15.8±2.14 3.77±0.68
0
2
6
4
8
10
12
(時間)
投与後時間
7 1回2吸入 4.52±1.10 6.25±4.33 7.76±1.85 3.55±0.58
日目
0.01
1回4吸入 9.78±2.20 5.00±0.00 16.5±3.30 3.42±0.91
■血漿中ホルモテロール濃度
(反復吸入投与)
(pmol/L)
1回2吸入 投与1日目(n=12)
1回4吸入 投与1日目(n=12)
1回2吸入 投与7日目(n=12)
1回4吸入 投与7日目(n=11)
血漿中ホルモテロール濃度
1000
100
10
ホルモテロールの薬物動態パラメータ(平均値±標準偏差)
用量
1
Cmax
(pmol/L)
Tmax
AUC0-12
(min) (pmol・h/L)
t1/2
(h)
日目
1 1回2吸入 128±41.1 5.00±0.00 139±57.5 3.94±1.28
1回4吸入 190±46.4 5.00±0.00 270±48.8 5.79±1.16
0
2
4
6
投与後時間
8
10
12
(時間)
7 1回2吸入 130±33.5 5.00±0.00 183±57.6 5.25±1.86
日目
0.1
1回4吸入 226±47.0 5.00±0.00 362±58.8 7.49±1.69
53
薬物動態
2. 吸収
配合剤における該当資料なし
●ブデソニド
(外国人データ)
吸収部位:肺および消化管
吸入投与されたブデソニドは肺から吸収され、一部は嚥下された後、
消化管から吸収される。
肺到達率:健康成人にブデソニドをタービュヘイラーを用いて吸入投与したときの肺への到達率は
metered dose(容器内で量り取られる薬剤量)の約30%であった26)。
●ホルモテロール(外国人データ)
吸収部位:肺および消化管
吸入投与されたホルモテロールは肺から吸収され、一部は嚥下された後、消化管から吸収
される。
肺到達率:健康成人15人にホルモテロールをタービュヘイラーを用いて投与したときの肺内到達率は
delivered dose(容器から放出される薬剤量)の約50%であった27)。
3. 分布
配合剤における該当資料なし
1)分布容積
薬物動態
●ブデソニド
(健康成人)
健康成人男子 12 人にブデソニド500μgを10 分間持続静脈内注入したときの分布容積は約 3L/kgで
あった28)。
●ホルモテロール(外国人データ)
健康成人15人にホルモテロール27μgを静脈内投与したときの分布容積は約5L/kgであった27)。
2)血漿蛋白結合率
●ブデソニド
(in vitro )
ヒト血漿蛋白質との結合率は約90%であった29)。
●ホルモテロール(in vitro )
ヒト血漿蛋白質との結合率は約50%であった30)。
【用法・用量】
1. 気管支喘息
通常、成人には、維持療法として1 回 1 吸入(ブデソニドとして160μg 、
ホルモテロールフマル酸塩水和物として4.5μg )を1日
2回吸入投与する。なお、症状に応じて増減するが、維持療法としての1日の最高量は1回4吸入1日2回(合計8吸入:ブデソニド
として1280μg 、ホルモテロールフマル酸塩水和物として36μg )までとする。
維持療法として 1 回 1 吸入あるいは 2 吸入を1 日 2 回投与している患者は、発作発現時に本剤の頓用吸入を追加で行うことが
できる。本剤を維持療法に加えて頓用吸入する場合は、発作発現時に1 吸入する。数分経過しても発作が持続する場合には、
さらに追加で1 吸入する。必要に応じてこれを繰り返すが、1 回の発作発現につき、最大 6 吸入までとする。
維持療法と頓用吸入を合計した本剤の 1日の最高量は、通常 8 吸入までとするが、一時的に1日合計 12 吸入(ブデソニドとして
1920μg 、ホルモテロールフマル酸塩水和物として54μg )まで増量可能である。
2. 慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の諸症状の緩解
通常、成人には、1回2吸入(ブデソニドとして320μg、
ホルモテロールフマル酸塩水和物として9μg)
を1日2回吸入投与する。
54
3)全身組織への移行性
●ブデソニド
(ラット)31)
雄ラットに3H-ブデソニドを気管内投与したとき、投与部位である気管および肺に持続的で高い放射能
分布が認められた。放射能濃度は胃、腸管、甲状腺、下垂体、肝臓、副腎、腎臓および膀胱で比較的高く、
中枢神経系では低かった。
●ホルモテロール(ラット)32)
雄ラットに3H-ホルモテロール50μg/kgを単回気管内投与したところ、投与後5分では、投与部位である
肺および気管に最も高い放射能濃度が認められ、放射能濃度は甲状腺、心臓、下垂体および腎臓で高く、
白色脂肪および精巣で低かった。投与後15分では、腎臓、心臓、下垂体および副腎に高い放射能濃度が
認められた。投与部位である肺および気管での放射能濃度は時間の経過とともに低下し、投与後16時間
となった。放射能が特異的に残留する
では、肺での放射能濃度は最高濃度の1%未満(投与量の0.3%)
ような組織は認められなかった。
4. 代謝
1)代謝部位および代謝経路
配合剤における該当資料なし
33, 34)
●ブデソニド
(外国人データ)
■ブデソニドの推定代謝経路
CH2OH
C=O
OC H
O
CH2CH2CH3
HO
O
HO
H
HO
CH2OH
C=O
H
O
O C CH2CH2CH3
HO
H
ラット
ヒト
21 位の脂肪酸抱合体(肺)
ラット
ヒト
ラット
マウス
ヒト
HO
HO
ブデソニド
ラット
マウス
ヒト
ラット
マウス
ヒト
CH2OH
C=O
OC H
O
CH2CH2CH3
HO
O
OH
6β-ヒドロキシブデソニド
ラット
CH2OH
マウス
ヒト
C=O
OC H
O CH2CH2CH3
O
CH2OH
C=O
OH
OH
O
ラット
H
薬物動態
代謝部位:肝臓
健康成人に3H-ブデソニド100μgを静脈内投与したときの血漿および尿中の主要代謝物は、16α-ヒドロ
これらは尿中に排泄された放射能のうち、
キシプレドニゾロンおよび6β-ヒドロキシブデソニドであり、
各々24%と5%を占めたが、尿中に未変化体は検出されなかった。
なお、
ラット、
マウス、
ヒト肝臓における代謝経路は、次のように推定されている。
CH2OH
C=O
OC H
O
CH2CH2CH3
16α-ヒドロキシプレドニゾロン
HO
CH2OH
C=O
OC H
O CHCH2CH3
OH
O
23-ヒドロキシブデソニド
O
55
薬物動態
35)
●ホルモテロール(外国人データ)
代謝部位:肝臓
健康成人に3H-ホルモテロール37μgを経口投与後直ちに3H-ホルモテロール16μgを静脈内持続注入
( 30 分)
したとき、血漿および尿中の主代謝物はホルモテロールのグルクロン酸抱合体であった。尿中
にはO-脱メチル化体のグルクロン酸抱合体も認められた。
なおラット、
マウス、
ウサギ、
イヌ、
ヒトにおける代謝経路は次のように推定されている。
■ホルモテロールの推定代謝経路
マウス
ラット
ウサギ
=
O
HC HN
HO
OH
CH CH2 NH CH CH2
CH3
O CH3
イヌ
ヒト
ホルモテロール
イヌ
ヒト
ヒト
=
O
HC HN
マウス
ラット
ウサギ
OH
HO
CH CH2 NH CH CH2
CH3
O- 脱メチル化ホルモテロール
マウス
ラット
ウサギ
ヒト
グルクロン酸抱合体
イヌ
ヒト
ラット
ウサギ
ラット
イヌ
未同定代謝物
OH
H2N
HO
OH
CH CH2 NH CH CH2
CH3
O CH3
薬物動態
脱ホルミル化ホルモテロール
グルクロン酸抱合体
2)代謝酵素(in vitro )
配合剤における該当資料なし
ブデソニドの代謝にはCYP3A4が関与する36)。
ホルモテロールの O-脱メチル化反応には主としてCYP2D6およびCYP2C分子種が関与する37)。
【用法・用量】
1. 気管支喘息
通常、成人には、維持療法として1 回 1 吸入(ブデソニドとして160μg 、
ホルモテロールフマル酸塩水和物として4.5μg )を1日
2回吸入投与する。なお、症状に応じて増減するが、維持療法としての1日の最高量は1回4吸入1日2回(合計8吸入:ブデソニド
として1280μg 、ホルモテロールフマル酸塩水和物として36μg )までとする。
維持療法として 1 回 1 吸入あるいは 2 吸入を1 日 2 回投与している患者は、発作発現時に本剤の頓用吸入を追加で行うことが
できる。本剤を維持療法に加えて頓用吸入する場合は、発作発現時に1 吸入する。数分経過しても発作が持続する場合には、
さらに追加で1 吸入する。必要に応じてこれを繰り返すが、1 回の発作発現につき、最大 6 吸入までとする。
維持療法と頓用吸入を合計した本剤の 1日の最高量は、通常 8 吸入までとするが、一時的に1日合計 12 吸入(ブデソニドとして
1920μg 、ホルモテロールフマル酸塩水和物として54μg )まで増量可能である。
2. 慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の諸症状の緩解
通常、成人には、1回2吸入(ブデソニドとして320μg、
ホルモテロールフマル酸塩水和物として9μg)
を1日2回吸入投与する。
56
3)初回通過効果の有無およびその割合
配合剤における該当資料なし
●ブデソニド
(外国人データ)
初回通過効果あり。経口投与時のバイオアベイラビリティは約13%であった26)。
●ホルモテロール(ラット、
イヌ)
初回通過効果あり。
参考:ラットおよびイヌに3H-ホルモテロールを単回経口投与したとき、血漿中放射能濃度に占める未
変化体の割合はラットで1∼3%程度であり、初回通過効果を大きく受けることが示唆された。イヌ
では、放射能濃度に占める未変化体の割合は投与後15分で64%、0.5∼12時間で29∼21%と
ラットに比べ高かった37, 38)。
5. 排泄
配合剤における該当資料なし
33)
●ブデソニド
(外国人データ)
健康成人に3H-ブデソニド100μgを静脈内投与したとき、96時間までに投与量の57%が尿中に、34%
が糞中に排泄された。
薬物動態
35)
●ホルモテロール(外国人データ)
健康成人に3H-ホルモテロール37μgを経口投与後直ちに3H-ホルモテロール16μgを静脈内持続注入
したとき、投与後168時間までに投与放射能の62%が尿中に、24%が糞中に排泄された。
(30分)
【用法・用量】
1. 気管支喘息
通常、成人には、維持療法として1 回 1 吸入(ブデソニドとして160μg 、
ホルモテロールフマル酸塩水和物として4.5μg )を1日
2回吸入投与する。なお、症状に応じて増減するが、維持療法としての1日の最高量は1回4吸入1日2回(合計8吸入:ブデソニド
として1280μg 、ホルモテロールフマル酸塩水和物として36μg )までとする。
維持療法として1 回 1 吸入あるいは 2 吸入を1 日 2 回投与している患者は、発作発現時に本剤の頓用吸入を追加で行うことが
できる。本剤を維持療法に加えて頓用吸入する場合は、発作発現時に1 吸入する。数分経過しても発作が持続する場合には、
さらに追加で1 吸入する。必要に応じてこれを繰り返すが、1 回の発作発現につき、最大 6 吸入までとする。
維持療法と頓用吸入を合計した本剤の 1日の最高量は、通常 8 吸入までとするが、一時的に1日合計 12 吸入(ブデソニドとして
1920μg 、ホルモテロールフマル酸塩水和物として54μg )まで増量可能である。
2. 慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の諸症状の緩解
通常、成人には、1回2吸入(ブデソニドとして320μg、
ホルモテロールフマル酸塩水和物として9μg)
を1日2回吸入投与する。
57
薬効薬理
■ 気管支喘息 ■
1. シムビコートの作用
1)呼吸機能改善作用の発現時間
●メサコリンによる気管支収縮誘発後のFEV1の回復[海外データ]39)
39)Jonkers RE. et al.: Respir Res. 7: 141, 2006
COI:AstraZeneca社
対 象: 18歳以上の気管支喘息患者(FEV1が予測値の60%を超える)32人
方 法: 無作為化二重盲検クロスオーバー試験。メサコリン吸入によりFEV1が30% 以上低下するよう気管支収縮を
誘発後、
シムビコート160/4.5μg 1吸入、
サルブタモール100μg 2吸入、
プラセボのいずれかを吸入投与した。
主 要 評 価 項 目:
[ボーグスコア]吸入前および吸入から1、3、5、10、15、20、25、30分後のボーグスコアを測定した。
副次的評価項目:
[FEV1]吸入前および吸入から1、3、5、10、15、20、25、30分後のFEV1を測定した。
※ ボーグスコア : 呼吸困難感を患者が10段階で評価し、
スコアが高いほど呼吸困難が強い。
副次的評価項目:吸入後のFEV1の変化
シムビコートは、吸入1分後からメサコリンによる気管支収縮誘発後のFEV1の低下を有意に改善した。
シムビコート 160/4.5μg 1吸入
薬効薬理
(L)
3.50
サルブタモール 100μg 2吸入
プラセボ
3.25
3.00
2.75
<
;
L1 2.50
*
*
2.25
2.00
0
ベース
ライン
01
3
5
10
15
20
25
30(分)
経過時間
* p<0.0001 vs プラセボ
(ANCOVA、共変量:試験薬吸入前FEV1)
58
40)
●メサコリンによる気管支収縮誘発後のFEV1の回復[海外データ]
40)van der Woude HJ. et al.: Pulm Pharmacol Ther. 17: 89-95, 2004
COI:AstraZeneca社
対 象: 18歳以上の気管支喘息患者(FEV1が予測値の60%を超える)27人
方 法: 無作為化二重盲検クロスオーバー試験。メサコリン吸入によりFEV1が30% 以上低下するよう気管支収縮を
誘発後、
シムビコート160/4.5μg 2吸入、
サルメテロール/フルチカゾンプロピオン酸エステル50/250μg 1吸入、
プラセボのいずれかを吸入投与した。
主 要 評 価 項 目:
[FEV1]薬剤吸入3分後のFEV1変化量
副次的評価項目:
[ボーグスコア]呼吸困難感を0∼10で患者が評価。
0=感じない、1=やや弱い、2=弱い、4=多少強い、5=強い、7=とても強い、
10=非常に強い
(COPD(慢性閉塞性肺疾患)診断と治療のためのガイドライン第4版より)
[FEV1]薬剤吸入10分後のFEV1変化量、薬剤吸入30分後のFEV1、FEV1が85%回復するまでの時間
主要評価項目・副次的評価項目:吸入後のFEV1の変化率
シムビコートは、吸入1分後からメサコリンによる気管支収縮誘発後のFEV1の低下を有意に改善した。
シムビコート 160/4.5μg 2吸入
(%)
サルメテロール/フルチカゾンプロピオン酸エステル 50/250μg 1吸入
プラセボ
†
100
薬効薬理
90
の変化率
<
; 80
L1
*
70
60
0
ベース
ライン
0 1
5
10
15
20
25
30(分)
経過時間
* p<0.001 シムビコート vs サルメテロール/フルチカゾンプロピオン酸エステル
† p<0.05 シムビコート vs サルメテロール/フルチカゾンプロピオン酸エステル
(ANCOVA、共変量:メサコリン吸入前FEV1、FEV1の最大降下、PC30)
<用法・用量に関連する使用上の注意>
(一部抜粋)
1. 気管支喘息
[本剤を維持療法に加えて頓用吸入としても使用する場合]
(1)本剤の頓用吸入は維持療法としての使用に追加して行うこと。本剤は頓用吸入のみに使用しないこと。
59
薬効薬理
2)自覚症状改善作用の発現時間
●メサコリンによる気管支収縮誘発後のボーグスコア
(呼吸困難感)の改善[海外データ]40)
40)van der Woude HJ. et al.: Pulm Pharmacol Ther. 17: 89-95, 2004
COI:AstraZeneca社
対 象: 18歳以上の気管支喘息患者(FEV1が予測値の60%を超える)27人
方 法: 無作為化二重盲検クロスオーバー試験。メサコリン吸入によりFEV1が30% 以上低下するよう気管支収縮を
誘発後、
シムビコート160/4.5μg 2吸入、
サルメテロール/フルチカゾンプロピオン酸エステル50/250μg 1吸入、
プラセボのいずれかを吸入投与した。
主 要 評 価 項 目:
[FEV1]薬剤吸入3分後のFEV1変化量
副次的評価項目:
[ボーグスコア]呼吸困難感を0∼10で患者が評価。
0=感じない、1=やや弱い、2=弱い、4=多少強い、5=強い、7=とても強い、
10=非常に強い
(COPD(慢性閉塞性肺疾患)診断と治療のためのガイドライン第4版より)
[FEV1]薬剤吸入10分後のFEV1変化量、薬剤吸入30分後のFEV1、FEV1が85%回復するまでの時間
副次的評価項目:吸入1分後のボーグスコア変化量
メサコリンによる気管支収縮誘発後の呼吸困難感(ボーグスコア)の変化量は、
シムビコート吸入1分後
には、サルメテロール/フルチカゾンプロピオン酸エステルおよびプラセボ吸入1分後と比較して有意に
高かった。
薬効薬理
0
シムビコート
160/4.5μg
2吸入
サルメテロール/
フルチカゾンプロピオン酸エステル
50/250μg 1吸入
プラセボ
ボーグスコア変化量
−0.2
−0.4
−0.6
−0.8
−1
*
*
**
* p<0.05
** p<0.001
(ANCOVA、
共変量:吸入前値)
※ 投与前のボーグスコアは、
シムビコート群2.96点、
サルメテロール/フルチカゾンプロピオン酸エステル群2.94点、
プラセボ群2.88点であった。
60
3)呼吸機能改善作用の持続性
● FEV1の変化[海外データ]41)
41)Lötvall J. et al.: Respir Res. 7: 110, 2006
COI:AstraZeneca社
対 象: ブデソニド吸入剤400∼1,200μgまたは相当量の吸入ステロイド薬で4週間以上治療を受けている18歳以上の
気管支喘息患者(FEV1が予測値の50%を超える)33人
方 法: 無作為化二重盲検クロスオーバー試験。シムビコート160/4.5μg、
またはプラセボをそれぞれ3∼7日間の間隔
をあけて1回ずつ吸入投与した。
主 要 評 価 項 目:
[FEV1]吸入16時間後のFEV1の変化量
副次的評価項目:
[FEV1]吸入24時間後までのFEV1の変化量
主要評価項目・副次的評価項目:FEV1の変化量の推移
シムビコートを吸入投与した結果、FEV1の改善効果は12時間以上持続した。
(L)
0.5
0.4
*
*
シムビコート
プラセボ
*
*
*
0.3
*
*
0.1
**
薬効薬理
の変化量
<
;
L1 0.2
0
−0.1
−0.2
0 1 2
4
6
8
10
12
14
経過時間
16
20
24(時間)
* p<0.001 vs プラセボ
(ANCOVA)
(ANCOVA)
** p=0.004 vs プラセボ
<用法・用量に関連する使用上の注意>
(一部抜粋)
1. 気管支喘息
[本剤を維持療法に加えて頓用吸入としても使用する場合]
(1)本剤の頓用吸入は維持療法としての使用に追加して行うこと。本剤は頓用吸入のみに使用しないこと。
61
薬効薬理
4)抗炎症作用
●アレルゲン感作時の喀痰中好酸球比率の増加抑制作用[海外データ]42)
42)Kelly MM. et al.: J Allergy Clin Immunol. 125: 349-356, 2010
COI:AstraZeneca社
対 象: アトピー型軽症気管支喘息患者 14人
方 法: 無作為化二重盲検クロスオーバー試験。シムビコート160/4.5μg( delivered dose )、ブデソニド吸入剤
200μg(metered dose)またはプラセボを1回2吸入1日2回ずつ11日間投与し、投与9日目にアレルゲン吸
入を行った。
主 要 評 価 項 目:
[筋線維芽細胞数]アレルゲン吸入24時間後(10日目)の筋線維芽細胞数を評価した。
副次的評価項目:
[喀痰中好酸球比率]薬剤吸入前( 1 日目)、アレルゲン吸入 1 日前( 8 日目)、アレルゲン吸入 7 時間後
( 9 日目)、アレルゲン吸入 2 日後( 11 日目)の喀痰中好酸球比率を評価した。
[FEV1]アレルゲン吸入後の即時型喘息反応と、遅発型喘息反応を評価した。
[気道過敏性]アレルゲン吸入後の気道過敏性を評価した。
注)ブデソニド吸入剤:パルミコートタービュヘイラー
副次的評価項目:アレルゲン感作による喀痰中好酸球比率
シムビコートは、
アトピー型喘息患者のアレルゲン感作による喀痰中好酸球比率の増加を有意に抑制した。
アレルゲン
(%)
アレルゲン
20
アレルゲン
*
喀痰中好酸球比率
薬効薬理
***
*
*
15
10
*
**
*
5
0
1
2
吸入前
3
1
8
9 11
プラセボ
1
8
9 11
ブデソニド
1
8
9 11 (日)
シムビコート
* p<0.05
(ANOVA)
** p<0.0 1(ANOVA)
(ANOVA)
*** p<0.001
62
43)
●アレルゲン感作時の呼気一酸化窒素
(NO)濃度上昇抑制作用[海外データ]
43)Dahlén B. et al.: Eur Respir J. 33: 747-753, 2009
COI:AstraZeneca社
対 象: 短時間作用性β2刺激薬の頓用吸入のみで治療している間欠型気管支喘息患者 15人(19歳以上)
方 法: 無作為化二重盲検クロスオーバー試験。低用量のアレルゲンを吸入し、30 分後にシムビコート 160/4.5μg
またはプラセボを2吸入する。これを月∼金曜と翌月曜、火曜の計7回行った。
主 要 評 価 項 目:
[気道過敏性]メサコリンのPD20により評価した。
副次的評価項目:
[呼気NO濃度]試験前の金曜の呼気NO濃度をベースラインとし、試験期間のアレルゲン吸入前および
試験終了の翌日の水曜日に呼気NO濃度の測定を行った。
副次的評価項目:アレルゲン感作時の呼気NO濃度上昇抑制作用
シムビコートは、
アトピー型喘息患者のアレルゲン曝露による呼気NO濃度の上昇を抑制した。
(ppb)
90
80
シムビコート
プラセボ
70
*
濃度
60
薬効薬理
呼気
D
E
アレルゲン
50
40
0
金
月
火
水
木
金
月
火
水
(曜日)
* p=0.0002(ANCOVA、共変量:ベースライン時の値)
63
薬効薬理
2. ブデソニドの作用
1)気道リモデリングに対する作用
●気道壁肥厚の進展抑制作用44)
44)Kurashima K. et al.: Respirology. 13: 1008-1013, 2008
対 象: 吸入ステロイド薬による治療を受けていない40歳以上の気管支喘息患者 181人
肺小結節のためのCT検査を受けたか、
わずかな呼吸器症状を有した経験のある患者32人をコントロールとした。
方 法: 喘息予防・管理ガイドライン2003に則り重症度に応じてブデソニド吸入剤(200∼1,200μg/日)
を1年間継続
投与し、
ブデソニド吸入剤投与前後の気道壁厚を高分解能CTにて測定し、喘息罹病期間別に気道壁厚グレード
を評価した。
評価項目:
[気道壁厚グレード]気道壁厚グレードを5段階で評価した。
0=全ての気道の壁厚が正常(<1mm)。1=軽度の気道壁肥厚(1-1.5mm)が限られた気
道壁に認められる。2=軽度の気道壁肥厚が全ての気道壁に平均的に認められる。3=中等
度の気道壁肥厚(1.5-2mm)
が全ての気道壁に平均的に認められる。4=重度の気道壁肥厚
(>2mm)
が全ての気道壁に平均的に認められる。
注)ブデソニド吸入剤:パルミコートタービュヘイラー
気道壁肥厚の進展抑制作用
ブデソニド吸入剤を1年間吸入投与したところ、
罹病期間が5年以内の患者で気道壁肥厚の進展が有意に
抑制された。
3
投与後
平均値±標準誤差
気道壁厚グレード
薬効薬理
投与前
NS
*
2
NS
*
*
1
0
コントロール
(n=32)
<1
(n=42)
1∼3
(n=38)
3∼5
(n=30)
喘息罹病期間(年)
64
5∼10
(n=32)
>10
(n=39)
* p<0.002(対応のある t 検定)
3. ホルモテロールの作用
1)呼吸機能の改善作用
● FEV1の推移(国内前期第Ⅱ相臨床試験)45)
45)川合満ほか: アレルギー・免疫. 16: 1574-1584, 2009
COI:アストラゼネカ株式会社
対 象: 16歳以上の気管支喘息患者(FEV1が予測値の35%以上)28人
方 法: 無作為化二重盲検クロスオーバー試験。ホルモテロール注)4.5 、9 、18μgもしくはプラセボのいずれかを吸入
投与した。
主 要 評 価 項 目:
[FEV1]吸入12時間後までのFEV1時間曲線下面積
副次的評価項目:
[FEV1]吸入前および吸入12時間後までのFEV1を測定した。
注)ホルモテロール吸入剤の気管支喘息患者への投与は国内未承認
副次的評価項目:FEV1の推移
ホルモテロール吸入12時間後のFEV1は、
すべての用量でプラセボより有意に高かった。
(L)
1.90
ホルモテロール 18μg
ホルモテロール 9μg
ホルモテロール 4.5μg
プラセボ
薬効薬理
1.80
1.70
1.60
**
**
<
; 1.50
L1
*
1.40
1.30
1.20
0
0
2
4
6
経過時間
8
10
12(時間)
* p=0.0366 vs プラセボ
** p<0.0001 vs プラセボ
(ANCOVA、共変量:被験者)
65
薬効薬理
■ 慢性閉塞性肺疾患(COPD)■
1. ホルモテロールの作用
1)呼吸機能の改善作用
46)
●吸入後のFEV1の変化率[海外データ]
46)Cazzola M. et al.: Clin Drug Investig. 32: 147-155, 2012
COI:AstraZeneca社
対 象: 気管支拡張薬吸入後のFEV1が予測値の50∼80%を示し、
COPD症状を有する中等症COPD患者 109人
方 法: 無作為化二重盲検クロスオーバー試験。ホルモテロール9μg 1吸入、サルメテロール50μg 1吸入またはプラ
セボを単回投与した。
主要評価項目:
[FEV1]薬剤吸入前、吸入5、10、15、20、30、40、50、60、120分後のFEV1を測定した。
主要評価項目:吸入後のFEV1の変化率
ホルモテロール吸入 5 分後の FEV 1 の変化率は、サルメテロールおよびプラセボと比較して有意に高
かった。
ホルモテロール 9μg 1吸入
サルメテロール 50μg 1吸入
プラセボ
(%)
111
薬効薬理
110
109
108
*
の変化率
< 107
;
L1 106
105
104
103
102
101
100
0 5
20
40
60
80
100
120(分)
経過時間
* p=0.009 vs サルメテロール
(ANOVA)、p<0.001 vs プラセボ
(ANOVA)
66
■ ブデソニドおよびホルモテロールの作用特性、薬理作用 ■
1. ブデソニドの作用特性
●抗炎症作用の作用機序47∼51)
ブデソニドは、肺気道炎症反応で重要な役割を果たす各種炎症性メディエーターおよびサイトカインの
産生および遊離、気道内好酸球数増加、血管透過性亢進、
ならびに、炎症性肺浮腫形成に対して抑制作用
を示す。
●気道組織への到達52)
ブデソニドは構造中に水酸基(-OH)
を有しているため、水に対する溶解度が吸入ステロイド薬の中では
比較的高く、
気道内腔の粘液を通過しやすく気道組織に到達しやすい性質をもつ。
また分布容積は小さい。
53∼57)
●気道細胞内での保持
(エステル化)
吸入ブデソニドは、気道組織細胞内で不活性なエステル化ブデソニドを生成する。不活性なエステル体は
気道組織に長時間保持され、細胞内リパーゼによって活性のあるブデソニドが徐々に遊離される。その
結果、局所での抗炎症作用が持続する。
気道内
薬効薬理
ブデソニド
ステロイド受容体
核
ブデソニド
リパーゼ
エステル化
エステル化ブデソニド
(不活性)
67
薬効薬理
2. ブデソニドの薬理作用
[喘息抑制作用]
58)
●喘息モデルにおける肺抵抗増加に対する作用
(ヒツジ)
ブデソニドは、感作ヒツジの喘息モデルへの吸入投与で、抗原誘発による即時型喘息反応(IAR)
または
遅発型喘息反応(LAR)時の肺抵抗増加を抑制した。
●喘息モデルにおける気道過敏反応に対する作用
(イヌ、
ラット、
ヒツジ)48, 49, 58)
ブデソニドは、各種動物喘息モデルへの吸入投与で、抗原投与後のアセチルコリン
(感作イヌ)
またはセロ
トニン(感作ラット)吸入刺激による気道過敏反応を抑制した。なお、ブデソニドはカルバコール(感作
統計学的に有意な差は認め
ヒツジ)
吸入刺激による気道過敏反応に対して約30%の抑制作用を示したが、
られなかった。
●気管粘液繊毛輸送能に対する作用
(ヒツジ)59)
ブデソニドは、感作ヒツジに抗原を投与したときにみられる気道粘液繊毛輸送能の低下を有意に抑制
した。
(15.5%)
[抗炎症作用]
●炎症性メディエーターおよびサイトカインの産生および遊離に対する作用
(in vitro )47)
薬効薬理
ブデソニドはヒト単球および肺胞マクロファージからの顆粒球マクロファージコロニー刺激因子( GMCSF)の分泌を抑制した。
48, 49)
●気道内好酸球数増加に対する作用
(イヌ、
ラット)
ブデソニドは、感作イヌ喘息モデルへの吸入投与で、気管支肺胞洗浄液( BALF )中の好酸球数を減少
させた。ラットへの吸入投与では、抗原投与後にみられるBALF中の好酸球数増加を抑制した。
50)
●血管透過性亢進に対する作用
(ハムスター)
ブデソニドは、
ハムスターのチークポーチ
(頬袋)への局所投与で、
ブラジキニンまたはヒスタミン誘発に
よるチークポーチ
(頬袋)内の微小血管透過性亢進を抑制した。
51)
●肺浮腫に対する作用
(ラット)
ブデソニドは、
ラットへの吸入または気管内投与により、Sephadex誘発炎症性肺浮腫の形成を用量依存
的に抑制した。一方、
このモデルにおけるブデソニドの全身作用(副腎重量減少作用)
は弱かった。
68
●炎症反応発現時早期投与による好酸球性炎症抑制作用
(in vitro )60)
ブデソニドは炎症反応発現早期投与により、4日後ヒト単核球でのIL-5濃度上昇による好酸球性炎症反
応を抑制し、抗炎症作用を示した。
■好酸球性炎症誘発メディエーター産生抑制効果
60)Soma T. et al.: Int Arch Allergy Immunol. 146: 22-27, 2008
(pg/mL)
2,500
(Scheffe法)
* p<0.0001
vs コントロール、ホルモテロール
(n=9)
平均値±標準誤差
2,000
- 濃度
?
L
ǚ
1,500
1,000
*
*
ブデソニド
ブデソニド+
ホルモテロール
500
0
コントロール
ホルモテロール
薬効薬理
方 法: 健康成人末梢血より単核球を分離し、
イオノマイシンとPMA
(phorbol myristate acetate)
刺激により炎症状態を
惹起し、15分後にホルモテロール、
ブデソニドまたはブデソニド+ホルモテロール各0.1μmol/Lを添加した。96時
間培養後、培養液中の好酸球性炎症を誘導するサイトカインIL-5濃度を測定した。
69
薬効薬理
3. ホルモテロールの作用特性
●気管支拡張作用の作用機序61, 62)
ホルモテロールは、
気管支平滑筋に存在するβ2受容体を刺激し、
Gs-アデニル酸シクラーゼ-cAMP経路を
活性化し、
平滑筋の緊張を低下させる。
これにより、
気管を拡張させる等の薬理作用を有すると考えられて
迅速かつ持続的な気管支平滑筋弛緩作用を示す。
いる。ホルモテロールは選択的なβ2受容体刺激薬で、
●β受容体への結合特性62, 63)
① ホルモテロールの脂溶性
ホルモテロールは中程度の脂溶性を有する。このため吸入直後に細胞外の水相から速やかにβ2受容
体に到達し効果を発現することができる。また、一部は細胞膜に取り込まれて保持され、徐々に水相に
遊離してβ2受容体に到達するため長時間作用性を示す。
■β2刺激薬の気管支拡張作用
ホルモテロール
サルブタモール
プロカテロール
サルメテロール
β2 受容体
細胞外
細胞膜
薬効薬理
貯蔵庫
(移動)
Gs
アデニル酸
シクラーゼ
脂肪親和性
親水性
■β2刺激薬の脂溶性
β2刺激薬
サルブタモール
フェノテロール
ホルモテロール
サルメテロール
オクタノール/水分配係数
0.016
0.74
2.6
63
② ホルモテロールのβ2受容体に対する選択性(in vitro )
β1受容体に対するβ2受容体のモルモット in vitro 結合選択性
(β2選択性:β2/β1比)
を調べた結果、
ホル
64)
サルブタモールは13、
フェノテロールは5、
サルメテロールは190であった 。
モテロールは60、
ホルモ
モルモット摘出気管および心房を用いてホルモテロールのβ2選択性について検討したところ、
65)
テロールの気管拡張作用は、心拍数増加作用よりも約200倍強力であった 。
■自発収縮気管と摘出心房に及ぼす作用
(pD2※値:平均値)65)
被験薬
気管拡張:β2作用
拍動数増加:β1作用
β2選択性(β2/β1)
ホルモテロール
9.29(9)
6.98(8)
204
サルブタモール
7.13(6)
5.90(4)
17
8.57(91)
8.62(67)
0.9
イソプロテレノール
※pD2:EC50値の負の対数(−logEC50)
を示す。
( )内は実験数。
70
4. ホルモテロールの薬理作用
●喘息抑制作用
(モルモット)66)
麻酔モルモットを用いて、
ヒスタミン誘発気管支収縮に対するホルモテロールの抑制作用を検討したとこ
ろ、
サルブタモールより強力な抗喘息作用を示し、その持続時間はサルブタモールより長かった。
■ヒスタミン誘発喘息に対するホルモテロールおよびサルブタモールの抗喘息作用の持続時間
66)Ida H.: Arzneim-Forsch(Drug Res). 26: 1337-1340, 1976
5
コントロール
4
*
*
*
ホルモテロール 6μg/kg
*
サルブタモール 20μg/kg
喘息指標
(n=6∼16)
3
喘息指標
2
1
0
1
3
5
10
15
20(分)
0:症状なし
1:呼吸が速くなる
2:呼吸困難
3:しゃっくりおよび喘息
4:虚脱し倒れる
5:死亡
平均値±標準誤差
* p<0.05
(t 検定)
経過時間
薬効薬理
方 法: モルモットにホルモテロールまたはサルブタモールを吸入投与した1分、3分、5分、10分、15分、20分後に、0.1%
ヒスタミンを吸入投与して喘息を誘発し、3分以内に誘発された喘息指標を測定した。サルブタモールの抑制作用
は、投与後10分までに消失したため、15分以後測定されなかった。
●気管支拡張作用
(in vitro )67)
モルモット摘出気管を用いて、
ホルモテロールのカルバコール誘発収縮に対する抑制作用を検討した
ところ、0.1μmol/Lカルバコール誘発気管収縮に対して濃度依存的な弛緩作用を示した。
■カルバコール誘発気管収縮に対する弛緩作用
67)Lemoine H. et al.: J Pharmacol Exp Ther. 261: 258-270, 1992
(%)
100
弛緩率
50
ホルモテロール
イソプロテレノール
フェノテロール
サルブタモール
0
−12
−11
−10
−9
−8
−7
−6
−5
−4(log mol/L)
薬剤濃度
方 法: モルモット摘出気管をオーガン・バス内に懸垂し、
張力が安定した後、
カルバコール
(0.1∼0.6、
最大6∼60μmol/L)
に
よる収縮を誘発した。
トランスデューサーを介したポリグラフを用いて、
試験薬剤
(ホルモテロール、
フェノテロール、
サルブタモール、
イソプロテレノール)
を添加し、
気管標本の筋の等尺性収縮を測定して被験薬の弛緩作用を測定した。
71
薬効薬理
●気管支拡張作用
(in vitro )68)
ホルモテロールはカルバコール(0.5μmol/L)
により収縮した気管支を濃度依存的に弛緩させた。
■β2刺激薬の気管支拡張作用
68)Källström BL. et al.: Br J Pharmacol. 113: 687-692, 1994
(%)
100
ホルモテロールの
最大弛緩率
弛緩率
50
ホルモテロール
サルメテロール
テルブタリン
(n=7-10)
平均値±標準誤差
サルメテロールの
最大弛緩率
0
−10
−9
−8
−7
−5(log mol/L)
−6
薬剤濃度
方 法: ヒトの正常な気管支組織をオーガン・バス内に懸垂し、
カルバコール0.5μmol/Lで収縮を誘発した後、
ホルモテ
ロール、
テルブタリン、
サルメテロールの濃度を変えて弛緩率を測定した。
薬効薬理
●β2刺激薬の固有活性
(in vitro )62)
β2刺激薬がin vitro で最大弛緩を引き起こす能力は固有活性と呼ばれる。固有活性が高いホルモテロール
は、加齢などにより有効受容体数が減少した状況でも十分な気管支拡張作用を発揮できると考えられて
パーシャルアゴニストの薬剤の中で高い値であった。
いる。ホルモテロールの固有活性は68.9%であり、
■各種β2刺激薬の固有活性
62)久米裕昭ほか: アレルギー・免疫. 18: 1858-1868, 2011
固有活性(%)
(1μM MCh)
固有活性(%)
(10μM MCh)
イソプレナリン
100
100
インダカテロール
ホルモテロール
プロカテロール
100
100
100
72.3
68.9
66.8
サルブタモール
サルメテロール
ツロブテロール
78.1
59.4
34.6
48.2
32.1
20.6
0
0
β2刺激薬
プロプラノロール
方 法: モルモット摘出気管をオーガン・バス内に懸垂し、
メサコリン1μMまたは10μMで収縮を誘発し、各種β2刺激薬を
添加して濃度反応曲線を作成し、
最大抑制率(固有活性)
を測定した。
72
●好中球性炎症抑制効果
(in vitro )69)
ホルモテロールは、
ヒト好中球でのスーパーオキサイド産生とエラスターゼ放出による好中球性炎症反
応を抑制し、抗炎症作用を示した。
■好中球性炎症誘発メディエーター産生抑制効果
69)Tintinger GR. et al.: Inflammation. 24: 239-249, 2000
スーパーオキサイド産生
(%)
(n=20-30)
100
エラスターゼ放出
(%)
*
(n=24)
100
*
80
*
*
*
*
60
40
コントロールに対する割合
コントロールに対する割合
*
*
80
*
*
*
*
60
40
薬効薬理
イソプロテレノール
エピネフリン
ホルモテロール
フェノテロール
ノルエピネフリン
サルブタモール
サルメテロール
コントロール
イソプロテレノール
エピネフリン
ホルモテロール
フェノテロール
ノルエピネフリン
0
サルブタモール
0
サルメテロール
20
コントロール
20
平均値±標準誤差
* p<0.05
(対応のあるt 検定)
方 法: スーパーオキサイド産生試験:健康成人静脈血より好中球を分離し、
各種β2刺激薬を添加した。20分後に薬剤刺激
により好中球の炎症状態を惹起し、
スーパーオキサイドの産生量を測定した。
エラスターゼ放出試験:健康成人静脈血より好中球を分離し、
各種β2刺激薬を添加した。10分後に薬剤刺激により
好中球の炎症状態を惹起し、
15分後、培養液中のエラスターゼの放出量を測定した。
73
薬効薬理
5. ブデソニドとホルモテロールの相乗作用
ステロイド薬とβ2刺激薬は互いの作用を相乗的に増強することが知られている70, 71)。
●ホルモテロールによるブデソニドの抗炎症作用増強
① ホルモテロールがβ2受容体に結合すると、蛋白リン酸化酵素であるMAPキナーゼ( MAPK )が活性
化され、
ステロイド受容体のリン酸化が促進される。
リン酸化したステロイド受容体はブデソニドと結合
しやすくなり、
ブデソニド・受容体複合体の核内移行が促進され、
ブデソニドの作用が増強する。
PKAおよびc/EBP-αが活性化され、ブデソニドの作用が増強する。
② cAMP濃度の上昇により、
●ブデソニドによるβ2受容体の合成促進
① ブデソニド・受容体複合体の二量体は、
β2受容体遺伝子を活性化しβ2受容体の合成を促進する。
② β2受容体数の減少が抑制されるため、
ホルモテロールの作用が持続しやすくなる。
■ブデソニドとホルモテロールの相乗作用
β2刺激薬
(ホルモテロール)
ステロイド
(ブデソニド)
β2受容体
薬効薬理
細胞膜
MAPK
細胞質
G蛋白
結合準備状態
GR
cAMP
HSP-90
c/EBP-α
核内へ移行
活性化
c/EBP-α
アデニル酸
シクラーゼ
PKA
ATP
気管支拡張作用
c/EBP-α
核
GRE
GRE
抗炎症作用の増強
GR : ステロイド受容体
HSP-90 : ヒートショック蛋白-90
PKA : プロテインキナーゼA
74
GRE
β2受容体、G蛋白合成の増加
c/EBP-α : CCAAT-エンハンサー結合蛋白質
MAPK : マイトジェン活性化プロテインキナーゼ
GRE : グルココルチコイド応答配列
●炎症促進メディエーター
(GM-CSF)の産生抑制
(in vitro )72)
ヒト気管支上皮細胞にブデソニド
(10−8mol/L)
と各濃度のホルモテロール
(10−10∼10−6mol/L)
を同時
ブデソニドおよび各濃度のホルモテロール
添加したとき、TNF-αにより誘発されるGM-CSFの産生は、
単独添加時に比べて有意に抑制された。
ホルモテロールはブデソニドの抗炎症作用を減弱させず、
ブデソニドとホルモテロールの併用によって
GM-CSF産生を単独添加より強力に抑制することが示された。
■ TNF-α誘発GM-CSF産生に及ぼす作用
72)Korn SH. et al.: Eur Respir J. 17: 1070-1077, 2001
(%)
120
B:ブデソニド
F:ホルモテロール
(n=3)
平均値±標準誤差
80
*
60
*
*
*
*
*
*** ***
**
**
*
*
** ***
*** *
**
**
**
*
*
*
*
)
B(
8M
)+
TN
Fα
+
F(
6M
B(
)+
7M
8M
)
)
8M
)
TN
Fα
+
F(
8M
)+
B(
8M
)
F(
+
Fα
TN
+
F(
9M
)+
B(
8M
)
B(
6M
)+
M
Fα
TN
TN
F-
α
+
F(
10
F-
α
+
F(
7M
)
)
F(
TN
α
+
F-
TN
TN
F-
α
+
F(
9M
8M
)
)
M
TN
F-
α
+
F(
)
F(
10
8M
F-
TN
FTN
α
+
B(
群
照
対
媒
溶
薬効薬理
0
α
20
F-
抑制率
40
α
+
‐
=
C
9
I
<
で示した
( )内は濃度、負の対数としてmol/L(M)
TN
α
誘発
‐
J
D 100
<
* p<0.001、TNF-α対照群との比較(対応のない t-検定)
** p<0.001、
ブデソニド単独添加群との比較(対応のない t-検定)
*** p<0.001、各濃度のホルモテロール単独群との比較(対応のない t-検定)
方 法: 正常ヒト気管支上皮細胞にブデソニド
( 10−8mol/L )およびホルモテロール( 10−10∼10−6mol/L )を単独または
同時添加し、
10ng/mL TNF-αを添加して24時間培養した。
75
薬効薬理
● 参考情報 ライノウイルス感染による炎症メディエーターの産生抑制効果
(in vitro )73)
ライノウイルスに感染したヒト気管支上皮細胞にブデソニドとホルモテロールを同時に添加したとき、
炎症メディエーターのIL-8、IP-10および血管内皮増殖因子のVEGFの産生は、各濃度のブデソニドおよ
びホルモテロールを単独添加時に比べて有意に抑制された。
ブデソニドとホルモテロールの併用により、気管支上皮細胞の炎症メディエーター産生を相加/相乗的に
抑制することが示された。
■ライノウイルス感染による炎症メディエーター産生抑制効果
73)Skevaki CL. et al.: Clin Exp Allergy. 39: 1700-1710, 2009
(%)
125
100
100
100
***
##
薬効薬理
B9
B8
F8
F7
§
***
#### §§§§
####
F8 F7 F8 F7
B9 B9 B8 B8
#
***
50
§§
##
***
§§§
### ***
§§§§
25
0
###
F8 F7 F8 F7
B9 B9 B8 B8
***
§§§§ ***
### §§§§
####
50
***
*** §§§§
§§§§ ###
###
※
###
§
※
※
***
25
***
**
B9
B8
F8
F7
50
L
;
= 75
<
産生抑制率
?
F
10 75
‐産生抑制率
‐産生抑制率
?
B
8 75
0
(%)
125
25
0
B9
B8
F8
F7
(%)
125
F8 F7 F8 F7
B9 B9 B8 B8
B:ブデソニド F:ホルモテロール 9∼7:10−9∼10−7mol/L
平均値±標準誤差
** p<0.01、*** p<0.001 vs コントロール
# p<0.05、 ## p<0.01、### p≦0.001、 #### p<0.0001 vs ブデソニド
§ p<0.05、 §§ p<0.01、 §§§ p<0.001、 §§§§ p<0.0001 vs ホルモテロール
(一元配置分散解析後Bonferroni法で調整)
※ コントロール
(溶媒対照群)
の各メディエーター産生に対する%
方 法: 正常ヒト気管支上皮細胞にライノウイルスを感染させ、ブデソニド( 10 -9∼ 10 -8mol/L )およびホルモテロール
(10-8∼10-7mol/L)
を単独または同時に添加し、48時間培養後、炎症メディエーターの産生を評価した。
76
●ステロイド受容体
(GR)、c/EBP-αの核内移行促進作用
(in vitro )74)
ヒト気管支平滑筋細胞にブデソニドとホルモテロールを同時に添加することで、細胞増殖抑制に関与する
GRとCCAAT-エンハンサー結合蛋白質(c/EBP-α)の核内移行率が各々の単独添加時に比べて大きく
増加し、長く持続した。
■ステロイド受容体、c/EBP-αの核内移行に対する作用
74)Roth M. et al.: Lancet. 360: 1293-1299, 2002
コントロール
ブデソニド
(10−10mol/L)
ブデソニド
(10−8mol/L)
ホルモテロール(10−10mol/L)
ホルモテロール
(10−8mol/L)
−10
ブデソニド
(10 mol/L)
+ホルモテロール
(10−10mol/L)
平均値±標準誤差
100
80
80
αの数
c/EBP-
核内ステロイド受容体数
100
60
40
0
40
20
0
0.5
3
6
経過時間
A:不活性なGR(細胞質内に存在)
12 (時間)
0
0
0.5
3
6
12 (時間)
薬効薬理
20
60
経過時間
B:ブデソニドとホルモテロール同時添加によ
り活性化されたGR(核内へ移行)
方 法: ヒト気管支平滑筋細胞に各被験薬を単独添加、
またはブデソニドとホルモテロールを同時添加した後、細胞を免疫
染色し、
核内にGR、c/EBP-αが検出された細胞の割合を経時的に測定した。
77
一般薬理試験および毒性試験
1. 一般薬理試験
1)ブデソニドの副次的薬理試験75)
ブデソニドは、10mg/kgまでの静脈内投与において中枢神経系、呼吸・循環器系および血液系への明ら
かな作用を示さず、卵巣摘出ラットに反復投与時、黄体ホルモンおよび卵胞ホルモン様作用のいずれも
示さなかった。イソプレナリンおよびテオフィリンの気管支拡張作用にも影響を及ぼさなかった。また、
ブデソニドは局所投与時の抗炎症作用が強く、下垂体−副腎機能抑制作用を含む全身作用が単回および
反復投与いずれの場合も弱かった。
2)ホルモテロールの副次的薬理試験
●心血管系に及ぼす作用
ホルモテロールは、モルモット摘出右心房標本の自発拍動数を増加させたが(β1作用)、モルモット摘出
と比較すると、
β2作用はβ1作用の204倍であった65, 76)。
気管の自発収縮に対する拡張作用(β2作用)
■モルモット摘出気管および心房に対するホルモテロールの作用
ヒスタミン誘発収縮気管と摘出心房に及ぼす作用
pD2※:平均値
気管拡張:β2作用 拍動数増加:β1作用
9.64(6)
8.52(6)
β2選択性
(β2/β1)
13.2
自発収縮気管と摘出心房に及ぼす作用
pD2※:平均値
気管拡張:β2作用 拍動数増加:β1作用
9.29(9)
6.98(8)
β2選択性
(β2/β1)
204
※pD2:EC50値の負の対数(−logEC50)
を示す。
( )内は実験数。
一般薬理試験および毒性試験
また、無麻酔モルモットにホルモテロールを皮下または経口投与したとき、両投与経路で心拍数は用量
関連的な増加を示したが、最高用量では減少を示した66)。イヌにホルモテロールを経口投与したとき、
1.0μg/kg 以上で心拍数増加、10μg/kg 以上でさらに呼吸数増加、収縮期および拡張期圧の低下が
用量依存的に認められた77)。
●骨格筋に及ぼす作用78)
他のすべての選択的β2刺激薬と同様、ホルモテロールは、モルモットのヒラメ筋の軽度のテタニー性
収縮を抑制した。
●呼吸器系以外に及ぼす作用
マウスに高用量(100mg/kg)のホルモテロールを経口投与したとき、腸内輸送速度が低下した。また、
を静脈内投与したとき、いずれの場合でも子宮の
非妊娠および妊娠ラットに臨床用量(0.1∼10μg/kg)
自動運動が抑制された77)。
を経口投与したとき、尿中カリウム値に一定の変化は
また、
ラットにホルモテロール
(最高用量10mg/kg)
を経口投与したとき、血糖上昇作用が認められた76)。
みられず、
イヌにホルモテロール
(10μg/kg)
を4日間反復吸入投与し、
ホルモテロール血漿中濃度
イヌにホルモテロール
(0.63および2.8μg/kg/日)
が最高に達したとき、用量依存的な頻脈、高血糖および低カリウム血症がみられ、投与 6∼24 時間後に
消失した79)。
78
●β2受容体の脱感作
モルモットにホルモテロールを14日間腹腔内反復投与後、肺および心臓のβ2受容体数の顕著な減少
(43∼77%)が認められた80)。同試験で、
ホルモテロールの反復投与により、
イソプレナリンによる気管
平滑筋弛緩作用は1/4に低下したが、最大弛緩作用は低下しなかったことから、気管組織には脱感作した
β2受容体の機能を補完するような予備受容体が十分に存在する可能性が示唆された。
3)ブデソニド/ホルモテロールの副次的薬理試験
ブデソニドおよびホルモテロールには、
ヒトに併用投与した多数の使用例が既に存在するため、両薬を
併用したときの副次的薬理試験は、非臨床試験で新たに実施していない。
2. 毒性試験
1)単回投与毒性試験81)
■単回投与毒性試験
投与量
LD50値
動物種
投与経路
ラット
吸入
97/3 mg/kg
>97/3 mg/kg
イヌ
吸入
737/22 μg/kg
>737/22 μg/kg
一般薬理試験および毒性試験
ラットでは、投与後一過性の呼吸数増加や自発運動の軽度低下がみられた。また、
ブデソニド投与に起因
や胸腺、
脾臓および副腎重量の低下が剖検時にみられた。
すると思われる低体重(投与後7日間)
イヌでは、
ブデソニドおよびホルモテロール投与に起因する影響がみられた。ホルモテロール投与に起因
する影響としては、粘膜および皮膚の充血、心拍数の増加および心室頻脈(投与72時間後には投与前値
ブデソニド投与に起因する影響、すなわち、白血球数および
まで回復)
であった。投与2日後の検査では、
好中球数の中等度増加と、
リンパ球数および好酸球数の中等度低下がみられた。さらに、
ブデソニド投与
ホルモテロール投与に起因したカリウム
に起因したALP(アルカリホスファターゼ)活性値の中等度増加、
値の中等度増加並びにカルシウム値の軽度から中等度の減少がみられた。すべての変化は投与14日後
にはすべて回復し、剖検所見に異常はみられなかった。
結論として、
ブデソニド/ホルモテロール配合剤の高用量における単回投与試験では、各単剤に起因する
影響がみられたのみで、配合による毒性の増強や新たな毒性の発現は認められなかった。
79
一般薬理試験および毒性試験
2)反復投与毒性試験82)
●ブデソニド/ホルモテロール配合剤
(乾燥粉末)のラット3ヵ月間反復吸入投与毒性試験
一群当たり雄雌各10匹のWistar系ラットに3ヵ月間吸入投与したところ、配合剤投与に起因する影響と
しては、体重増加抑制、白血球数、好酸球数およびリンパ球数の減少、赤血球数、ヘモグロビン量、
リン酸、
およびALP 活性値の増加、胸腺のリンパ球溶解の頻度上昇と同様に脾臓の髄質外造血の頻度低下で
あった。これらの影響はブデソニド単剤群においても同様に認められ、
グルココルチコイド投与に起因
した変化として知られているものである。ホルモテロール単剤群では体重増加率の上昇がみられたが、
心血管系に対する影響はみられなかった。
●ブデソニド/ホルモテロール配合剤
(乾燥粉末)のイヌ3ヵ月間反復吸入投与毒性試験
一群当たり雄雌各3頭のビーグル犬に3ヵ月間吸入投与したところ、配合剤投与に起因した影響は、
ブデソ
ニドあるいはホルモテロールの薬理作用に起因したものであった。ブデソニドに起因した影響として、
用量依存的な体重増加抑制、ACTHを介したコルチゾール濃度の低下、胸腺および副腎重量の低下並び
に胸腺萎縮および副腎索状帯の萎縮が認められた。ホルモテロールに起因した影響として軽微から中等
度の頻脈が高用量群でみられた。配合剤投与でみられたグルココルチコイドの影響は、
ブデソニド単剤群
でも同様にみられた。心血管系への影響(心拍数の増加)
は、
ブデソニド/ホルモテロール配合剤高用量群
とホルモテロール単剤群でほぼ同様であった。このように、
ブデソニドあるいはホルモテロールの各単剤
投与群とブデソニド/ホルモテロール配合剤の高用量群との間に大きな差は認められなかった。
■反復投与毒性試験
一般薬理試験および毒性試験
80
動物種
投与経路、期間
投与量
成績(無毒性量)
ラット
(Wistar系)
吸入、3ヵ月
2.4/0.14、11/0.61、
51/2.7 μg/kg/日
2.4/0.14 μg/kg/日
イヌ
(ビーグル犬)
吸入、3ヵ月
2.0/0.11、9.8/0.51、
50/2.7 μg/kg/日
雄:2.0/0.11 μg/kg/日
雌:胸腺および副腎への影響が認め
られたため、決定できなかった。
3)生殖発生毒性試験83)
乾燥粉末のブデソニド/ホルモテロール配合剤の生殖発生毒性試験は実施していないが、pMDI※のブデ
ソニド/ホルモテロール配合剤を用いた胚および胎児発生に関する試験を実施した。
一群当たり雌24匹のSD系妊娠ラットに吸入投与したところ、主に高用量で母動物に対する影響、
たとえ
ば摂餌量低下および体重増加抑制がみられた。高用量群では平均胎児重量の低下がみられた。中用量お
よび高用量群で子宮内死亡数(着床後胚死亡)の増加傾向がみられ、3匹の胎児で外表異常、臍ヘルニ
ア、無顎症、口蓋裂および小舌が認められた。主な骨格異常として、高用量で胸骨の融合がみられ、平均
胎児体重が低い同腹児で骨の骨化遅延も頻発した。これら投与に起因する影響はグルココルチコイド
のクラスエフェクトとして知られるものであり、
ブデソニド投与に起因するものと考えられた。このように、
ブデソニド/ホルモテロール配合剤投与による予期されない影響は認められなかった。
※pMDI:加圧式定量噴霧吸入器(pressurized metered dose inhaler)の略
■生殖発生毒性試験
動物種
投与経路、期間
投与量
成績(無毒性量)
ラット
(SD系、雌)
吸入、
妊娠6日から16日まで
2.5/0.14、12/0.66、
80/4.4 μg/kg/日
2.5/0.14 μg/kg/日
4)その他の特殊毒性
およびホルモテロール各単剤の遺伝毒性試験を実施し、
どちらの薬剤も遺伝毒性は認められなかった。
●がん原性試験85)
ブデソニド/ホルモテロール配合剤のがん原性試験は実施していない。
しかしながら、
ブデソニドおよび
ホルモテロール各単剤のがん原性試験を実施している。ブデソニドはラットにおいてグルココルチコイド
のクラスエフェクトとして知られる肝細胞腫瘍が、ホルモテロールではβ2 刺激薬のげっ歯類における
クラスエフェクトとして知られる子宮平滑筋腫および卵巣間膜平滑筋腫がみられた。
一般薬理試験および毒性試験
● 遺伝毒性試験84)
ブデソニド/ホルモテロール配合剤そのものの遺伝毒性試験は実施していない。
しかしながら、
ブデソニド
● 局所刺激性試験82)
ブデソニド/ホルモテロール配合剤の局所刺激性(気道に対する刺激性)
を、ラットおよびイヌの3ヵ月間
反復吸入投与毒性試験で評価した。その結果、乾燥粉末ブデソニド/ホルモテロール配合剤において、
気道に対する刺激性変化は認められなかった。また、
ブデソニドあるいはホルモテロールの各単剤投与
においても、気道に対する刺激性変化は認められなかった。
81
製剤学的事項
安定性試験
■安定性試験一覧
保存形態:キャップ付きタービュヘイラー
試験
温度
湿度
光
保存期間
結果
長期保存試験
25°
C
60%RH
暗所
24ヵ月
24ヵ月まで安定
中間的試験
30°
C
75%RH
暗所
24ヵ月
24ヵ月まで安定
加速試験
40°
C
75%RH
暗所
6ヵ月
6ヵ月まで安定
−
−
−
−
総照度120万lux・hrおよび
総近紫外200W・h/m2
(キセノンランプ)
光試験
製剤学的事項
82
暗所
光照射分と同時間
120万lux・hrおよび
200W・h/m2まで安定
安定
取扱い上の注意/包装/関連情報
取扱い上の注意
【貯法】
室温保存
【使用期限】
製造後2年(外箱に表示の使用期限内に使用すること。)
【注意】
1.薬剤交付時(患者への説明)
(1)患者に本剤を交付する際には、包装中に添付している患者用説明文書を渡し、使用方法を指導
すること。
(2)初めて本剤を投与する患者には、本剤が十分に気道に到達するよう吸入方法をよく説明したうえ、
吸入の訓練をさせること。
2.保管および手入れ
(カバー)
を閉めて保管すること。
(1)使用後は必ずキャップ
(水洗いはしないこと)。
(2)マウスピースの外側を週に1∼2回乾燥した布で清拭すること
包装
シムビコートタービュヘイラー30吸入:1本、
10本
10本
シムビコートタービュヘイラー60吸入:1本、
承
認
番
号 シムビコートタービュヘイラー30吸入:22100AMX02249
シムビコートタービュヘイラー60吸入:22100AMX02250
承
認
年
月 2009年 10月
国 際 誕 生 年 月 2000年 8月
薬 価 基 準 収 載 年 月 2009年 12月
販 売 開 始 年 月 2010年 1月
用法・用量追加年月 2012年 6月
本剤を維持療法に加えて頓用吸入としても使用する場合
効能・効果追加年月 2012年 8月
慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の諸症状の緩解
取扱い上の注意/包装/関連情報
関連情報
再審査期間満了年月 2015年 10月
2016年 6月
気管支喘息・本剤を維持療法として使用する場合(6年)
気管支喘息・本剤を維持療法に加えて頓用吸入としても使用する
場合(4年)
2016年 8月 慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の諸症状の緩解
(4年)
本資料は
『医療用医薬品製品情報概要等に関する作成要領』
に則り作成しています。
83
主要文献
アステラス社内文献番号
主要文献
84
アストラゼネカ社内文献番号
1)Tarsin W. et al.: J Aerosol Med. 17: 25-32, 2004
SYM-00025 ML-3010-JP-0045
2)Aerosol Consensus Statement.: Chest. 100: 1106-1109, 1991
R-05005
ML-3005-JP-0001
3)田村弦: Pharma Medica. 27: 133-140, 2009
R-05006
ML-3005-JP-0132
4)秋山一男: Pharma Medica. 30: 97-105, 2012
SYM-00602 ML-3010-JP-0262
5)承認時評価資料(気管支喘息患者における国内第Ⅲ相比較試験)
DIR090223 ML-3010-JP-0069
6)大田健ほか: アレルギー・免疫. 17: 624-638, 2010(承認時評価資料)
SYM-00250 ML-3010-JP-0082
7)承認時評価資料(気管支喘息患者における国内第Ⅲ相長期投与試験)
DIR090217 ML-3010-JP-0070
8)足立満: アレルギー・免疫. 17: 266-282, 2010(承認時評価資料)
SYM-00233 ML-3010-JP-0077
9)Zetterström O. et al.: Eur Respir J. 18: 262-268, 2001
SYM-00003 ML-3010-JP-0436
10)Atienza T. et al.: Respirology. 18: 354-363, 2013(承認時評価資料) SYM-00669 ML-3010-JP-0486
11)福嶋康之ほか: アレルギー・免疫.18: 1360-1368, 2011(承認時評価資料) R-05969
ML-3010-JP-0472
12)Vogelmeier C. et al.: Eur Respir J. 26: 819-828, 2005(承認時評価資料) SYM-00066 ML-3010-JP-0249
13)Aubier M. et al.: Eur Respir J. 36: 524-530, 2010
SYM-00358 ML-3010-JP-0111
14)Saito T. et al.: Clin Drug Investig. 32: 51-61, 2012(承認時評価資料) SYM-00535 ML-3010-JP-0475
15)松本智成ほか: アレルギー・免疫. 18: 1832-1839, 2011
SYM-00526 ML-3010-JP-0201
16)Palmqvist M. et al.: Pulm Pharmacol Ther. 14: 29-34, 2001
SYM-00026 ML-3010-JP-0011
17)足立満ほか: アレルギー・免疫. 16: 1778-1788, 2009(承認時評価資料) SYM-00139 ML-3010-JP-0463
18)Fukuchi Y. et al.: Respirology. 18: 866-873, 2013(承認時評価資料) SYM-00731 ML-3004-JP-0014
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20)承認時評価資料(慢性閉塞性肺疾患患者における国内第Ⅲ相長期安全性試験) DIR120148 ML-3010-JP-0238
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(承認時評価資料)
SYM-00215 ML-3010-JP-0464
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ML-3005-JP-0197
アストラゼネカ社内文献番号
R-05008
R-04982
R-05009
R-05010
R-05011
ML-3005-JP-0080
ML-3001-JP-0671
ML-3005-JP-0220
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ML-3001-JP-0644
R-05012
R-04984
R-04985
AC-00543
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R-05486
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AC-00717
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SYM-00019
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SYM-00020
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ML-3001-JP-0487
ML-3001-JP-0488
ML-3001-JP-0489
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83)承認時評価資料(ブデソニド/ホルモテロールの生殖発生毒性試験)
84)承認時評価資料(ブデソニド/ホルモテロールの遺伝毒性試験)
85)承認時評価資料(ブデソニド/ホルモテロールのがん原性試験)
アステラス社内文献番号
■ 文献請求先
主要文献に記載の承認時評価資料につきましても下記にご請求ください。
アステラス製薬株式会社 メディカルインフォメーションセンター
〒103-8411 東京都中央区日本橋本町2丁目5番1号
0120-189-371
アストラゼネカ株式会社
〒530-0011 大阪市北区大深町3番1号
メディカルインフォメーションセンター
0120-189-115
85
製造販売元
(資料請求先)
https://amn.astellas.jp/
('16年5月作成)
MCP-TP
SYM11001Z13
SYM001ヌ
A805