学校便り2月号

旭二中学校だより
第9号
紫 輝
平成26年2月3日発行
旭市立第二中学校
電話 0479-62-0049
FAX 0479-64-0049
『奇跡のリンゴ』
著書「奇跡のリンゴ」は,木村秋則さんという一人のリンゴ農家の半生を綴ったものです。
私は,NHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」というTV番組を見てから著書を読み,読み進むうちに衝
撃を受けました。
「奇跡のリンゴ」は,「無農薬」「無肥料」のリンゴ栽培に挑戦した木村秋則さんの壮絶な人生を綴ったもので
すが,自然との共生の困難さ,自然に対し畏敬の念を持つことの大切さ等,多くのことを教えてくれました。
最近映画化もされ,木村さんの生き方は多くの方に感銘を与え,大変注目されています。是非多くの人に原作「奇
跡のリンゴ」を読んでいただきたいと思い,以下に,茂木健一郎さんの後書き,そして木村さんの表紙の言葉を
紹介させていただきます。
「木の上に広がる青空」
脳科学者 茂木健一郎
大きなものに出会った時は,なぜ,すがすがしい気持ちがするのだろう。
NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」の収録のスタジオで,木村秋則さんにお目にかかったその日。
住み慣れた「文明」という者を覆っていた厚い天蓋が外れ,どこまでも広がる深い青空が露わになった。今ま
で気づかなかった生命の可能性がきらめいていた。その雄大な風景の真ん中に,小柄な木村さんの姿があった。
木村さんとお話したことは,今でも私の心の深いところにくっきりと刻み込まれている。
あれから一年半。ノンフィクション・ライターの石川拓治さんが,木村秋則さんの人生を取材して一冊の本
にまとめてくださった。頁をめくると,木村さんとお話して得た素晴らしい感触がよみがえってくるとともに,
まだまだ知らなかった木村さんの側面をも知る喜びに包まれる。
不可能とも言われた無農薬,無肥料でのリンゴ栽培。その実現に向けて苦闘してきた木村秋則さんの人生は,
まるで一編のドラマを見るようである。
品種改良されて実が大きく甘くなったリンゴの木は,病虫害に弱い。農薬を使用しないことで,虫が大発生
し,葉が病気になって落ちる。季節外れに咲いてしまう花。翌年はもう花芽が出ない。周囲の通常のやり方で
農薬を使ったリンゴ畑が順調に実をつけているのに対して,木村さんの畑だけが惨状を呈す。「かまどけし」
と言われた所以である。
木村さんは,手をこまねいて見ていたわけでは決してない。すでにティーンエージャーの頃には,真空管を
使ってコンピュータを作ろうとしていた。そんな創意工夫の木村さん。いつも何かをしていないと気が済まな
い。あれやこれやと試してみる。周囲の人が感化されてしまうほどに,明るく前向き。そんな木村さんでも容
易には超えられないほど,「無農薬・無披露」のリンゴ栽培という壁は高かった。
木村さんはとうとう追い詰められた。死を決意して登っていった山中で,リンゴの木の幻を見る。そして気
付く。山の中では誰も農薬を散布などしないのに,木々の葉は青々と茂っている。その秘密が,木の下のふか
ふかとした土であることに気付いた時,木村さんの長年の苦労はやっと報われた。夢中で山を駆け下りていっ
た。死に場所を求めて山へ登っていったことなど,すっかり忘れていた。
山の中の豊かな生物相。その中で育まれた土。ふかふかの土の中に張り巡らされた木々の根。自然から与え
られた環境の中で,植物たちは農薬も肥料もなくすくすくと育っている。大自然の中の生命力の由来するとこ
ろに関わる木村さんの発見。それは,まさに「コペルニクス的転回」であった。その深い意味,理屈の全貌が
わかるためには,人類は何十年,あるいは百年以上の時間を要するのはないか。
農薬を散布すると言うことは,すなわち,畑の生態系を力づくで押さえつけるということである。そのよう
にして「無菌状態」にすれば,リンゴは確実に稔る。人為的なコントロールも可能である。人工的に管理され
た閉鎖空間で「大量生産」するという工業製品と同じようなアプローチで,近代における農業の道は開かれて
きた。その恩恵は,確かにあった。
農薬や肥料を投入して「管理」する農業は確実に高い収量を上げることを可能にする一方で,環境に大きな
負荷をかけてきた。農薬の散布によって本来存在した生態系を破壊されるだけではない。継続して肥料を投入
することで,土壌が本来持っていた力は失われる。自立する自然の関わりに,常に「点滴」をしなければ維持
できないという病的な状態が現れる。その中で育つ作物が,本来の生命力を発揮できるはずもない。そのよう
な状況は,当然,作物の味にも反映される。
木村さんのリンゴは「リンゴ本来」の味がする。ただ,甘いとか,みずみずしいとか,そういうだけでなく,
リンゴという作物がもともと秘めていた複雑で奥行きのある,まるで「味の彫刻品」のような感触が残る。薬
漬けでもなく,肥料によって支えられることもなく,自然の中で生命として本来の力を発揮することで生まれ
る「奇跡のリンゴ」
。私達が味わっているのは,一つの見事な生命哲学の果実である。
木村さんのリンゴのことを考えていると,かつてアマゾンの中心都市マナウスのマーケットで飲んだ果汁ジ
ュースのことを思い出す。強烈な太陽の下を人々が行き交う。質素なスタンドで口にしたジュースは,それま
で飲んだことがないような,生命そのものの味がした。
茶漬けの無菌状態で,栄養剤を補給されている。それは,私達文明人自身の姿ではないのか。木村さんが発
見した,「リンゴ本来の力」を引き出すノウハウは,私たちの生き方にもまっすぐにつながる。果たして,私
たちは自らの内なる生命力をよみがえらせることができるのか?情報化の中で,ともすればやせ衰えていく私
達の生きる力。木村さんのリンゴが私達に突きつける課題は大きい。
木村さんの「奇跡のリンゴ」から「リンゴの恵み」を引き出すことが出来るのか。これから私達の精進にか
かっている。木村秋則さんのリンゴの木の上に広がる青空は深く,大きい。
インフルエンザが流行しています 1月中旬から1年生を中心にインフルエンザが流行し,現在までに8学
級が学級閉鎖になりました。インフルエンザを予防するために1番大切なことは,流行前にインフルエンザワクチンを
接種することです。また,日常生活における予防法として ①人ごみを避け、外出時にはマスクを着用する。 ②帰宅時には「手洗
い」「うがい」をする。 ③栄養と休養を十分にとる。 ④室内の加湿と換気をよくする。 ⑤咳やくしゃみをしているときはマス
クを着用する。マスクがない場合は、ティッシュなどで口と鼻をおさえる。の5点です。
また,インフルエンザが治った場合,登校時に登校許可書は必要ありません。(登校に関しては,下の表をご参
照ください。)
インフルエンザ出席停止期間の早見表
発
発症日
0日目
発症後1日目に
解熱した場合
(最低基準)
発症後2日目に
解熱した場合
発症後3日目に
解熱した場合
発症後4日目に
解熱した場合
発症後5日目に
解熱した場合
1
2
3
4
5
6
7
8
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11
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13
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15
16
1日目
症
後
2日目
3日目
4日目
5日目
発熱
解熱
出席停止
出席停止
解熱後
1日目
出席停止
発熱
発熱
解熱
出席停止
出席停止
出席停止
解熱後
2日目
出席停止
解熱後
1日目
出席停止
発熱
発熱
発熱
解熱
出席停止
出席停止
出席停止
出席停止
発症後
4日目
出席停止
解熱後
2日目
出席停止
解熱後
1日目
出席停止
発熱
発熱
発熱
発熱
解熱
出席停止
出席停止
出席停止
出席停止
出席停止
発症後
5日目
出席停止
発症後
5日目
出席停止
解熱後
2日目
出席停止
解熱後
1日目
出席停止
発熱
発熱
発熱
発熱
発熱
解熱
出席停止
出席停止
出席停止
出席停止
出席停止
出席停止
6日目
7日目
8日目
登校可能
解熱後
2日目
出席停止
登校可能
登校可能
登校可能
登校可能
解熱後
2日目
出席停止
解熱後
1日目
出席停止
2月予定表
17
18
火曜日課・公立高校願書提出
19
3 年期末テスト・月曜日課・学年集金
20
保健の日
21
教研集会 部活なし 12:55下校
22
諸経費納入
23
24
25
安全点検
26
建国記念の日
27
公立高校前期選抜検査第 1 日(3 年給食なし)
28
土
日
月
火
水
木
金
土
日
月
火
水
木 公立高校前期選抜検査第 2 日(3 年給食なし)
金
土
日
3月の主な予定
月
火
水 公立高校前期発表(3 年給食なし)
木
金
土 部活動等休止(25 日朝まで)・断水
日 断水
月
火 1・2 年期末テスト1日目 数 英 理
水 ※1・2 年期末テスト2日目
木 読書ボランティア(2年)・専門委員会
金 公立高校後期選抜(3 年給食なし)
※1・2 年期末テスト2日目
1年生 技/家 社 国 体
2年生 技/家 国 社 体
3月 5日(水)
3年生を送る会
3月17日(月)
学力テスト(1,2年)
3月25日(火)
振替休業(3/15 分)
3月 6日(木)
公立高校後期発表
3月18日(火)
1年球技大会
3月25日(水)
~学年末休業
3月13日(木)
3年修了式
3月19日(水)
2年球技大会 給食終了
3月15日(土)
卒業式
3月24日(月)
修了式