128号 - 株式会社窪治組

人の和通信 ( 窪治 128号 )
リオ・デ・ジャネイロ 『オリンピック』も 『パラリンピック』
も無事閉幕。さあ、いよいよ次は 2020 年の ≪東京大会≫ !
オリンピックの起源と言えば・・・・・・
近代オリンピックの第1回大会は、フランス貴族で教育者だった
「ピエール・ド・クーベルタン男爵」の提唱によって 1896 年の春 ≪
ギリシャのアテネ≫で、14 ヵ国・241 人の選手が出場して行なわれ
アテネ大会のポスター
ました。
ギリシャでは、それより遥か前の紀元前に『古代オリンピック』
というものが行われていました。『古代オリンピック』は当時の人たちが信仰
していた『全能の神ゼウス』に ≪鍛えた体・強い意志とエネルギー≫ を捧げ
るために始められたスポーツの祭事でした。そのため この
祭事の前後 3 ヵ月間は、全都市国家がお互い戦争や争いを休
止したのです。この事に感銘を受けた「クーベルタン男爵」
は 国際的な規模でのスポーツの催し が国際親善を推進し、
アテネ大会の金メダル
世界平和に寄与できるのでは・・・と考えたのでした。
つまり、オリンピックは世界平和への願いを込めて始められたのです。
さてパラリンピックはどうでしょう。私にはあまり古い大会の記憶がないの
ですが、パラリンピックという名称が 前回の東京大会の時に決まった・・・
というのを最近何度か耳にしたので、既に 1964 年には行われていたという事
になります。
ではパラリンピックの起源は、何なのでしょう。
第二次世界大戦(1939〜1945 年)末期の 1944 年。イギリスの
チャーチル首相らは、ドイツとの戦争激化により脊髄損傷の負
傷兵が急増することを見越して、兵士の治療と社会復帰のため
にストーク・マンデビル病院内に脊髄損傷科(後の国立脊髄損傷
センター)を開設しました。
ルードウィッヒ・グットマン卿
その初代科長に任命されたルードウィッヒ・グットマン卿
(ナチスから逃れイギリスに亡命したユダヤ系神経学者)はスポーツを治療に取り入
れました。1944 年にパンチボール訓練を導入。その翌年からは車いすによる
ポロやバスケットボール、卓球などを導入しました。
1948 年7月 29 日、グットマン卿はロンドンで開催
されるオリンピックに合わせて、ストーク・マンデビ
ル病院内で 16 名(男子 14 名・女子 2 名)の車いす患者(英
国退役軍人)による「アーチェリー大会」を開催したの
です。
この大会は毎年開催され、1952 年にはオランダが参
加し、130 名の選手が出場する国際競技会へと発展しました。これが第1回国
際ストーク・マンデビル大会です。
1960 年、第 9 回のストーク・マンデビル大会は、その年のオリンピックと
同じイタリアのローマで開催されたため、後にこれを第 1
回パラリンピックと呼ぶようになりました。そして前述の
通り、この「パラリンピック」と言う名称は次の第 2 回に
あたる 1964 年東京大会で名付けられたのです。
ローマ大会の金メダル
今回のリオ・デ・ジャネイロ パラリンピックの選手も戦
場から帰還した負傷兵の数は多く、17 カ国にも及びました。やはり紛争地を
抱える国や、テロとの戦いに参加している国などが目立ちました。そしてアメ
リカでは、出場選手の 10 人に 1 人が兵士または元兵士でした。
実際、アメリカやイギリスのような国々では、負傷兵の社会復帰を促すため
に、スポーツは欠かせないものになっています。
アメリカの負傷兵のためのスポーツプログラム責任者は 「パラリンピック
プログラムは、やる気を引き出す仕組みです。回復した兵士の姿を見せ、他の
負傷兵を奮い立たせるのです。」と語っています。
手足を失った兵士には、軍が開発した義手、義足を無償で提供。もちろ
ん、装具は全て患者に合わせて作られ、ハイテク素材が使われています。
そして、理学療法士らが付きっきりで支援します。
スポーツ医科学を駆使して、兵士の回復度を把握し、
社会復帰やスポーツ活動を後押ししていくのです。
何とリハビリ病棟には負傷兵を戦場へ復帰させる
ための施設もあり、訓練用の自動小銃や散弾銃などを
戦場をバーチャル体験できる施設
撃つことまで出来るそうです。そのためもあるのでし
ょうが、重症を負いながらも、現役復帰を望む兵士が増えているという事
には本当に驚きました。
戦いの無い平和な世界を願って始まったスポーツ大会 と 戦争で負傷した
兵士の社会復帰のために始まったスポーツ大会 が一組なって催されている。
これが『オリンピック』 『パラリンピック』の姿なのです。
窪目 修一
編集後記
何はともあれ『やはり運動は人間に欠かせないもの』と
いう事を、この年になってやっと理解しました。実は、私、
長年『スポーツは体に悪い』と言い続けてきたのです。疲
れるし、身体は痛くなるし、もちろん汗をかくのも大嫌
い!・・・でもここ数年、何もしなくてもあちこち身体が
痛くなって・・・。そこで一大決心!少しは鍛えないと・・・
でもやっぱり汗はイヤ!! それなら汗が気にならないス
ポーツ。そう水の中がいい! それで『水中ウォーキング』。
もう 3 年ぐらい続けています。最近スポーツジムにも通
い筋トレも・・・さぁ!そろそろオリンピック目指さなく
ちゃ。・・・えっ!『水中ウォーキング』で?・・・
渡邉由美子
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鳶・土工・建設業
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