子どもたちのすこやかな成長を願って 第 14 号 平成24年10月 発行・明石市こども未来部子育て支援課 児童虐待の相談件数増加に伴い、これまで児童相談所の機能や市町村の子育て支援 の強化等の対策が行われてきました。 一方、児童虐待をしても親は親権者のままなので、親が親権を盾に児童相談所の介 入を拒んだり、虐待を受けて児童養護施設などに預けられている子どもの引き取りを 強く求めたり、不当な主張をするなどの問題がありました。これらの問題解決を目的 として民法の改正が行われ、今年4月に親権制度の見直しが行われました。 これまでは「親権喪失」という親権の全てを無期限に奪う制度があったものの、親 子の再統合が難しくなることから、申立てはほとんど行われていませんでした。そこ で今回の法改正では、2年を上限とする「親権の停止制度」が新設されたほか、親権 者が施設長や里親の子育てについて不当な主張をすることが禁止されました。 親のいない子どもや、両親が親権の喪失・停止の裁判を受けた子どもには、裁判所 が 親 権 者 と 同 様 の 役 割 を 果 た す「 未 成 年 後 見 人 」を 選 定 す る こ と に な り ま す 。し か し 、 個人が1人で引き受けなければならず、負担が大きいことが課題でした。今回の改正 により、法人や複数の個人又は法人で未成年後見人となることが可能になりました。 厚生労働省のまとめにより、制度改正後の今年4月から6月までの3ヵ月で、児童 相談所長による親権停止の申し立てが6自治体で7事例あったことが分かりました。 保護者が先天性疾患のある子どもの手術に同意しなかったケースや、児童の知的障害 を保護者が認めず、療育手帳を取得させなかったケース等でした。 親が子どもを育てる権利と義務の総称です。みだりに他人から子育てについて干渉され ないという意味で「権利」ですが、子どもをちゃんと育てる責任があるという意味で「義 務」でもあります。 親権には、①身上監護権(子どもの身の回りの世話をしたり、教育をしたり、しつけを したりする権利・義務)と②財産管理権(子どもの財産を管理したり、子ども名義の契約 などについて同意をしたり、代理をする権利・義務)があります。 父母が親権者となり、父母が結婚している間は共同で親権を行いますが、離婚の場合に はどちらか一方を親権者に決めます。親権者が虐待や育児放棄等子どもにひどいことをし たような場合は、家庭裁判所の裁判によって親権を奪われることがあります。親がいない 場合や両親が親権の喪失、停止の裁判を受けた場合は、家庭裁判所が未成年後見人を選ぶ ことになります。 厚生労働省ホームページより 平成23年度こどもすこやかネット活動報告 支援策検討所属長会議の開催・・6回(2 か月毎の定期開催) 実務者会議での処遇困難ケースについて、アドバイス・指示を行ったり、こどもす こ や か ネ ッ ト 運 営 上 の 課 題 の 検 討 や 児 童 虐 待・問 題 行 動 等 の 防 止 の 啓 発 を 行 い ま す 。 支援策検討実務者会議の開催 ● 定 例 実 務 者 会 議 ・ ・ 12 回 ( 月 1 回 の 定 期 開 催 ) こども家庭センター、健康福祉事務所、子育て支援課、健康推進課、児童生徒支 援課、発達支援センターの6者で、新規事案の報告と対応方針、変化のある事案 の情報共有など、市全体の事案管理に関する情報交換・検討を行います。 ●臨時実務者会議・・40回(随時開催) 【検討事例数】◎虐待事例28件 ◎非行事例0件 ◎その他7件 個 別 具 体 的 な 事 案 を 関 係 機 関 と 検 討 し ま す 。① 情 報 の 共 有 、② 問 題 点 の 把 握 、③ 課 題 の 抽 出 、④ 各 機 関 の 役 割 分 担 を 図 り 、⑤ ケ ー ス に 対 し て 継 続 的 に 支 援・指 導 し て いきます。 研修・啓発活動等 研 修 会・講 演 会 等 を 開 催 し て 、こ ど も す こ や か ネ ッ ト に 対 す る 関 係 者 の 理 解 を 深 め 、 要保護児童への支援力の向上と、児童虐待や児童の非行・犯罪の予防施策の推進に 努めています。 平 成 23 年 6 月 16 日 新規採用教員初任者研修 「児童虐待への対応について」 講師:子育て支援課 平 成 23 年 11 月 3日 山野井昭雄主任 子育て支援講演会 「それでええねん~子育てで悩んで当たり前~」 講 師 :「 関 西 京 都 今 村 組 」 代 表 平 成 24 年 3 月 13 日 今村克彦氏 育児支援家庭訪問事業関係者研修会 「変化が見えにくい家庭への支援について~親子に寄 り添うということ~」 講 師 : NPO 法 人 児 童 虐 待 防 止 協 会 有馬克子理事 オレンジリボンキャンペーン 児 童 虐 待 防 止 推 進 月 間 で あ る 11 月 を 中 心 に 、 天 文 科 学 館 の オ レ ン ジ リ ボ ン マ ー ク 投射やオレンジリボンの配布などを行い、児童虐待防止をひろく呼びかけました。 今年度も引き続き実施します。詳しくは次のページをご覧ください。 オレンジリボンキャンペーンとは 2004 年 9 月に栃木県で発生した児童虐待事件を機に、 「二度とこのような悲劇が起こらないように」という願い から栃木県小山市に市民グループ「カンガルーOYAM A」ができ、活動が始まりました。そして、NPO 法人「里 親子支援のアン基金プロジェクト」が協力し、大きく育て ました。現在は、児童虐待防止全国ネットワークが総合窓 口となって、厚生労働省が後援しています。 オレンジリボン運動公式サイト http://www.orangeribbon.jp/ なぜ、オレンジ色なの? 「さくらネットワーク」 (全国的な里子 たちの会)は、子ども虐待は自分たち の問題であると考え、里子たちが話し 合い、太陽のように明るい未来を願っ て、リボンの色をオレンジ色に決めま した。 オ レン ジリ ボ ンに は 子 ど も の 虐 待 を 防 止 す る と い う メ ッ セ ー ジ が 込 め られ て い ま す 明石市では子どもたちの人権とすこやかな成長を守るために オレンジリボンキャンペーンを実施します。 キャンペーンの主 な内 容 ○市 立 天 文 科 学 館 へのオレンジリボンマーク投 射 と明 石 海 峡 大 橋 のオレンジイルミ ネーションの共 演 11 月 1 日 か ら 7 日 の 日 没 か ら 午 後 11 時 ま で 。 オ レ ン ジ リ ボ ン か ら の メ ッ セージをみなさんに送ります。天文科学館へのオレンジリボンマーク投射は 11 月 3 0 日 ま で 行 い ま す 。 ○明 石 駅 前 広 場 花 壇 をオレンジリボンデザインに植 替 え 9 月 18 日 か ら 12 月 中 旬 に か け て 、 明 石 駅 前 広 場 の 花 壇 を オ レ ン ジ リ ボ ン デザインに植替えます。お近くを通られる際は、ぜひご注目ください。 ○啓 発 用 のチラシ、ポスターの配 付 児童虐待防止啓発用のチラシとポスターを公的施設や学校等に配付してP Rを行います。 ○子 育 て支 援 講 演 会 の開 催 11 月 1 0 日 ( 土 ) 午 後 1 時 3 0 分 ~ 3 時 4 5 分 明石生涯学習センター9階 レモンさんのビタミントーク 講師:山本シュウ 氏 子午線ホール 参加無料 ~おせっかいで守ろうこどもの笑顔~ (ラジオDJ、大阪大学非常勤講師) 子 ど も の 虐 待 は 、子 ど も の 心 身 の 成 長 や 人 格 の 形 成 に 重 大 な 影 響 を 与 え る と と も に 、 次の世代に引き継がれるおそれもあり、子どもに対する最も重大な権利侵害です。 大切な子どもたちを守るために、大人は何ができるのでしょうか。この機会にどう ぞ考えてみてください。そして共に児童虐待のない社会を実現しましょう。 う ま れ る 映画上映会 10月21日(日)午後2時~4時(1時30分開場) 明石市生涯学習センター9階 子午線ホール 入場無料(子ども同伴で鑑賞できる「ママさんタイム」実施) 参 加 申 込 は 、 明 石 市 子 育 て 支 援 課 ( 078-918-5597) へ 。 映画を通して、自分たちが産まれてきた意味や家族の絆、 命の大切さ、人との繋がりを考えてみませんか? ちょこっと 6 月 7 日 に 「 こ ど も 夢 文 庫 大 久 保 北 」( 愛 称 く れ よん)がオープンしました。絵本や児童書、おも ちゃなどを通した親子の居場所づくりを目指して いますので、ぜひお気軽にお立ち寄りください♪ 開 所 日 時 : 毎 週 木 曜 日 10~ 12 時 、 14~ 16 時 (お盆、年末年始、祝日は休み) 場 所:明石市大久保町松陰95-2 (松陰厚生館内) 運営団体:こども夢文庫大久保北運営委員会 明石市にも、様々な事情から自分の親と暮らせない子どもたちを家庭に迎え入れ て養育する“里親”がおられます。7月1日の講演会「君と出会えてよかった~里 親からのメッセージ~」では、市内で活動する兵庫県里親連合会会長の松山清さん ら3人の里親をお招きして、養育の体験談や活動に込める思いなどをお話しいただ き ま し た 。当 日 は 86 名 の 方 が 参 加 さ れ 、里 親 の お 話 に 熱 心 に 耳 を 傾 け て い ま し た 。 健康を維持するためには、こころの健康も重要です。こころの病気の早期発見・ 早期対応のためにも、自身のストレス解消法をみつけ、気軽に専門機関に相談しま しょう。そして地域のみんなでお互いにこころの健康に気を配りましょう。 「こどもすこやかネット」 は 常 に 子 ど も を 中 心 に 考 え て 、 関 係 機 関 や 地 域 の み な さんと連携して、児童虐待の予防や子どもたちの非行・犯罪の未然防止等に取 り組んでいます。 「虐 待 かな」と思 ったら相 談 (通 告 )を あなたの電話で、関係機関が連携をとり、その家庭の子どもと 家族に援助の手が届くことになります。 相談にあたってはプライバシーを尊重し、秘密を厳守します。 相 談 (通 告 ) 明石市こども未来部子育て支援課 兵庫県中央こども家庭センター 児童虐待24時間ホットライン 家庭児童相談室 電 話 918-5097 電 話 923-9966 電 話 921-9119 (兵庫県中央こども家庭センター) 発 行 /明 石 市 こ ど も 未 来 部 子 育 て 支 援 課 〒673-8686 明石市中崎 1 丁目 5 番 1 号 Tel 078-918-5097 Fax 078-918-5650
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