科学・技術の世界:ロボットは感情を持つか ーロボット(人工知能)は学べるか? • 5/12 情報理工学コース(旧CS,現 情報理工学)(原口) 5/19 情報理工学コース(旧CS,現 情報理工学)(有村) 6/9 情報理工学コース(旧CS,現 情報理工学)(工藤) • 本日分のミニレポート: 1週間後の5月19日火曜12:00 • 分量は 400字程度で可(たくさん書きたい人はそれ以上でもOK) • 「ロボット(人工知能)は学べるか?,感情を持てるか?」を, 講述された内容に即して論じること. ● 提出先: 教務 レポートボックス 担当教員 原口誠(情報科学研究科) 原口分の講義資料は http://www-kb.ist.hokudai.ac.jp/~mh-j/robot.pdf 感情を持てたことの証,もしくは結果 物語を理解する, 理解・要約の仕方は様々. 人によって悲しく,人によっては楽しく そしてそれを身体的に表現する 文書要約・理解 • 文書の全体像把握に向けた重要文抽出のために 概要をつかむための視点を追加 猪が国を荒らしました。 文書は複数の話題から構成 誰も猪のいる森には入りませんでした。 森 森 猪 王様は猪を倒すように頼みました。 兄と弟は森を探しました。 森 兄・弟 兄・弟 単語による文の関係 兄は弟の命を狙っていました。 話題 兄は弟を襲いかかりました。 話題間の構造 橋 兄は弟の遺体を橋の下に埋めました。 ひとりの羊飼いが歩いていました。 羊飼い 羊飼いが橋で骨を拾いました。 橋 話題をつなぐ役割に重要度 文脈語 羊飼いは骨で笛を作りました。 橋 シーンへの分節化(セグメンテーション) 1 2 3 4 5 6 7 A A A A B B B B C C C C D D E E E F F F F k =3 Point to compare the left and right k sentences 類似度 0.8 0.7 0.6 0.5 0.4 0.3 0.2 0.1 0 0 2 4 6 8 10 12 基準点 出現する単語の出方(パターン、分 布)が位置により変化する。同じ話題 の中では、その変化は少なく、異なる 話題・シーンへ移ると、その変化は極 大化 (類似性極小) 文脈的な言葉: トピックを繋ぐ トピック:中心語彙群:… 兄と弟のシーン w1 兄と弟は森を探しました。 兄 兄は弟の命を狙っていました。 兄は弟を襲いかかりました。 兄は弟の遺体を橋の下に埋めました。 中心的な役割を演じ るもの、人、で、相互 に共起しあう語彙群 w2 弟 共起グラフにおけるクリー ク(密結合な部分) 目立たない語もシーンを繋ぐことがある 場所,文脈等を表す言葉は,省略されることが多い シーンの最初で述べておけばわかる.... OR 次のシーンに移動する前に一言述べておく ... 多くの中心語彙と結合される、 中心語彙ではない言葉 猪が国を荒らしました。 誰も猪のいる森には入りませんでした。 森 森 猪 -森 -兄・弟 兄・弟 -橋 -骨(笛) 猪 王様は猪を倒すように頼みました。 兄と弟は森を探しました。 森 兄・弟 兄・弟 兄は弟の命を狙っていました。 兄は弟を襲いかかりました。 話題連結語 (キーグラフ) キーワード: 中心語彙群と話 題連結語の2種類 橋 兄は弟の遺体を橋の下に埋めました。 ひとりの羊飼いが歩いていました。 羊飼い 羊飼いが橋で骨を拾いました。 橋 羊飼いは骨で笛を作りました。 橋 マルコフ連鎖による、確率的重要度の付与: PageRank モデル 近 接 性 の 重 み 兄、弟、森 共起語を介して、文から文 へ渡り歩く: マルコフ過程 兄、弟、橋 q = (1 − α )Mq + αp 猪が国を荒らしました。 猪 誰も猪のいる森には入りませんでした。 森 森 王様は猪を倒すように頼みました。 兄と弟は森を探しました。 森 兄・弟 兄・弟 兄は弟の命を狙っていました。 羊飼い、橋、骨 話題連結語を含む文に一 定の重要度を与える 骨、王、歌う 兄は弟を襲いかかりました。 橋 兄は弟の遺体を橋の下に埋めました。 ひとりの羊飼いが歩いていました。 羊飼い 羊飼いが橋で骨を拾いました。 橋 羊飼いは骨で笛を作りました。 橋 新聞社説の要約: 文脈語の重要性 圧縮率 12/33 = 36 % 2. 8. 会談では,○○半島の恒久的平和体制の確立が, 主要議題になる. これを平和の状態に変えるには 「平和協定」の締結が不可欠だ. 感情の身体表現 モーション データベース 標準動作 重たい気分で歩いていた。 悲しさ、憂鬱さの身体表現 体がだるいとき、膝を痛めたと きも、外形的にはそうなる。 変換 「歩く」 動作データ: real robot と同じ座標系 • 動作データ M はフレームF i の列 M = ( F ,, F ,, F ) i 1 F = { p ,θ ,,θ } i i 0 i 1 j K i 22 pelvis j+1 – Pi0: 腰の基本座標系に関する位置 – Θij: 関節jの方向(体節の姿勢: 相対座標系) – 間節(に筋肉駆動のモータがついていたとして、力やトル クの値を、座標系列から計算できる : ロボット工学におけ る動力学) F1 F2 Fi 状態列とエネルギー,実コスト d W = P = Fv dt t2 W = ∫ Fvdt t1 関節を動かしたときに生じる 力: Newton-Euler 法など 体節の動きは隣接した体節 に影響を及ぼし … コスト: 仕事量: エネルギー使用量 コストは,状態系列(力,速度)を時間に関して足しこむ (トルク,角速度) 人工知能を用いたモーションプランニング 標準的な動作 負荷のかかる(たくさんのエネルギーを要する)関節に対して、負荷分散すべく、 隣接した関節を少しづつ動かし、負荷分散に寄与する動作系列があればそれを挿入する F1 例: 膝のコストが最大 g(F0 ,F1) 見積もりコスト: 体節の相互作用を無 視した近似的なコスト h(FV,F1) 実コスト Fv 腰を曲げる F0 g(F0 ,FV) If g(F ,F ) > g(F , F ) +h(F ,F ) 0 1 0 V V 1 FVを経由状態の候補とする 筋骨格系パラメータが異なる場合に適用 標準キャラクタ S 強度パラメータを 変えた場合の処理: 強い 人はそれなりに、弱い人 もそれなりに …. Sの仕事/Sの強度 膝が弱い人の歩行にお いて、膝への負荷を減ら すプランニングを行う 悲しげに、重たげに 見えるだろうか …. 膝の弱い人 = Tの仕事/Tの強度 目標キャラクタ T まとめ • 感情の身体表現の可能性(認知的には重要だが、情報処理技術とし ては未発達。要素技術・理論: ロボット工学。ヒューマノイド工学、3D 表現) • シナリオ、要約の可能性(言語処理の中心課題。現在進行中。要素技 術・理論: 計算言語学、グラフ理論、データマイニング,機械学習) • シナリオ、要約に基づき、アニメーション表現する可能性(開発途上。 試験的研究はあるが、これといった決定版は未だない
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