ホームステイお願い。フランス語でしゃべろう。

Bulletin de l’Association Les Amis de Lot-et-Garonne à Nishinomiya
西宮ロット・エ・ガロンヌ交流市民の会
2016年2月17日 Vol.135 発行者:森田正樹 編集:広報部
〒662-0911 西宮市池田町 11-1 フレンテ西宮 4F 秘書課内
TEL:0798-35-3468 FAX:0798-32-8673 Mail:[email protected]
第 19 回スケッチ旅行会作品募集
恒例のスケッチ展を今年も提携記念日の 4 月 17 日の週に北口ギャラリーで開催いたします。
昨年も新しい方の参加がありましたが、さらに募集したいと思います。
なお、今年は松谷武判さんに賛助出品していただきます。
会
会
作
期
場
品
出品点数
出品申込
参 加 費
当
番
問い合せ
平成 28 年 4 月 12 日(火)〜17 日(日) 前日搬入、最終日搬出
西宮市立北口ギャラリー 第3展示室(アクタ東館 6 階)
ロット・エ・ガロンヌ県及びアジャン市にちなんだ絵画もしくは写真作品
(それ以外の作品も可)
。
一人2点程度(10 号程度)
2月 29 日までに市民の会事務局(Fax 0798-32-8673)へ
5,000 円程度
会期中 1,2 回の作品当番をお願いいたします。
森田まで(昼間 大谷美術館 Tel 0798-33-0164)
ホームステイのお知らせとお願い
自己紹介
はじめまして。
マリーさんから、お知らせとお願いがありました。 12 月 1 日より西宮市役所秘書課で岡林さん
ロット・エ・ガロンヌから の後任として働き始めました清岡敦子と申し
ます。どうぞよろしくお願い致します。
Alexandre 君(18 歳・男子)が来
こちらに来る前は英語の講師をしておりま
日の予定です。
西宮滞在期間は 7 月の後半 した。趣味は旅行、読書、最近は時間があまり
から 8 月の前半にかけて 2、3 ありませんがお菓子作りです。フランス語は学
週間の予定です。この間のホ 生時代、第2外国語で取っていたかな?という
ームステイを受け入れてくだ 程度ですのでいくつか単語を知っている位で
本当にお粗末です。
さる方を探しています。
アジャンやロット・エ・ガロンヌには行った
期間を分けて受け入れることも可能ですので、ホ
ームステイ可能な方、ランチまたは夕食をお招きく ことが無いのでいつか行けたらいいなと思っ
ださる方、又は本人が希望する場合、観光に同行し ています。
毎月の定例会には出席して、みなさまのお役
てくださる方がいらっしゃいましたら、お知らせく
にたてますよう、頑張りますのでよろしくお願
ださい。
いします。
(秘書課:清岡敦子)
どうぞよろしくお願いいたします。
担当は牛田です([email protected])
NLeG 会報2月号には、多くの会員さんから原稿が寄せられました。
・P1 スケッチ展お知らせ
ホームステイお願い
はじめまして
・P2 国際交流デー
・P3 ユネスコ世界児童画展
フランス語でしゃべろう
・P4~7 ロッテガロンヌ訪問記 ・P7 ロット・エ・ガロンヌとの交流予定 ・P8 カランドリエ
国際交流デーの人気出店コーナー
今年も西宮市国際交流協会主催の「国際交流デー」が2月6日(土)に開催されました。
これまでは日曜日でしたが今回は会場の
都合で土曜日になり、その上、西宮市の
90 周年のセレモニーとバッティングする
ことになって観客数が少なくなるのでは
と心配しましたが、例年以上の人出にN
LeGのコーナでは忙しく嬉しい悲鳴と
なりました。
今年も人気を博したのは「フリアンド」
さんのパン。開店前から待つ方達もおら
れました。昨年のパン職人の世界大会の
日本代表となり、フランスで開催された
大会では見事5位入賞しテレビ番組でも
紹介されましたからご存知の方も多かっ
たのでしょう。特に、バゲット・オ・シ
ョコラはこの時期のバレンタインデーを
意識されてか国際交流デーのNLeGコ
ーナー用として納品され、このチョコレ
ート入りバゲットが店頭に並べられると
すぐに売り切れてしまいました。
また、1ダース準備したビュゼワイン
や土屋さん秘伝のホットワインのボトル
売りとカップ売りも売り切れとなり、
「ロ
ッテガロンヌ商会」さんのセミドライフ
ルーツや船坂の手作りジャムにも人気が
集まりました。
今回はフランスから来日しているシリ
ルと留学生3人(ジュリエット、マリナ、
モルガン)に参加してもらえたので活気
のある国際交流デーとなりました。
会場の後片付けをした後、参加者で駅
前のお好み焼き屋「冨紗家」の2階でフ
ランスの方達の歓迎会をしました。留学
生の二人の流暢な日本語のスピーチに私
達は大いに感動し、最後にシリルが「日
本語を勉強中でうまく話せません。」と
言ったので大爆笑となりました。
参加してくださった会員の皆様、お疲
れ様でした。そして、ご協力ありがとう
ございました。
今回の総売上金は129,450円でし
た。 仕入れ等の経費を差し引いた純利
益は22,513円で、全額をNLeG
一般会計に繰入れました。 (藤川修平)
2
ユネスコ
第 31 回世界児童画展へぜひお越しを!
ユネスコの第 31 回世界児童画展に、ロット・エ・ガロンヌで学ぶ3校の子供達の絵が出展されます。
昨年、西宮ユネスコ協会から、西宮の友好都市であるロット・エ・ガロンヌ県、アジャン市の学校の
子供達の絵を出展していただけませんかとの依頼があり、マリー フィトンさんが積極的に動いてくだ
さって、今回の出展が可能になりました。
マリーさんのご説明によると Agen 市、Boe 市、そしてロッ
マリーさんより追加情報
ト・エ・ガロンヌ南部にある小さな Francescas 村の学校計3
校から30点ほどの作品を出展されるそうです。
Agen 市のお隣にある Boe 市で 6 月
マリーさんたちは、NLeG の各学校で、西宮と日本文化につい 5 日に開催される Alliance Japon と
てのプレゼンテーションをされたそうです。出展した NLeG の いうイベントで、日本の子どもたち
子供達が西宮で開催される児童画展を楽しみにしているとの の展覧会が開かれる予定だそうで
ことですので、児童画展の様子を写真に取ってマリーさんにお す。
送りする予定です。
この展覧会では、西宮の子どもた
今回の世界児童画展には姉妹、友好都市他様々な国の子ども ちが書いた絵(昨年の児童画展に出
たちの絵が展示されるそうです。お時間がありましたら是非、 展したもの)を展示されるそうです。
会場まで足をお運びください。
(清岡敦子)
○ 日 時: 3 月 15 日(火)~20 日(日) 午前 10 時~午後 5 時(最終日は午後 3 時まで)
○ 場 所: 西宮市立市民ギャラリー(中央図書館の3階です。
)
フランス語でしゃべろう
関学大留学中のブノワさんをゲストに迎えて
1 月 16 日 ゲストとして、関西学院大学に留学中のブノワ・モ
ルガンさん(Benoist Morgane)に来ていただきました。フラン
スでは、リヨン大学の 3 年生だそうです。とにかく明るい女の
子で、
「モッチと呼んで下さい!!」から始まりました。
フランスについて、国旗の意味から、観光のアドバイス、フ
ランスの記念日を、一つ一つ説明してくださり、日本語も上手
で半分フランス語半分日本語でしたので、とってもよく分かり
ました。フランス人に「ゆっくり話して下さい!」といっても、
ものの1~2分で、すぐに早口になってしまい、結局何の話か
よくわからない、
、
、なんてケースが多いのですが、彼女は、ち
ゃんと私たちの身になって(笑)話してくれましたよ。
日本の歌舞伎や宝塚が大好きで、
「出待ちをしていたら、男役
のジェンヌさんが出てきて、走って追っかけたら、こっち向い
て、にこっと笑いかけてくれた!!一生の思い出、一生忘れられない!!」大興奮で熱く語るので、大
爆笑しました。
サプライズゲストにシリルも参加してくれて、久しぶりに会えて、楽しかったです。シリルは、国際
交流デーにも来てくれると言っていました。会員 12 名、非会員 3 名と大盛況でした。
(牛田洋子)
プレゼンテーションのお知らせ
次回のプレゼンテーションが決まりました。
以前、大藤さん宅にホームステイされていた Marina Masset (マセ マリナ)さんが今、日本に滞在さ
れていて 3 月にはカナダへ行かれるとのことで急遽 2 月 28 日(日)14:00 より、プレゼンテーションして
いただくことになりました。未だ内容は決まっていませんが、フランス語と日本語でプレゼンテーショ
ンしてくださいますので、たくさんの方の参加をお待ちしています。
(牛田洋子)
3
ロッテガロンヌ訪問記
牛田一成 牛田洋子
2015 年の年末から年始にかけてロッテガロンヌを訪問してきました。フィトンさんをはじめ多くの西
宮と日本を愛する人たちに囲まれて本当に楽しい日々を過ごしました。
2015 年 12 月 31 日。KLM 便で成田を出発しました。同じ 31 日の夕方にアムステルダムに着き、トゥ-
ルーズ行きの便に乗り継ぎました。KLM としては 2015 年最後の便であると機長がアナウンスしていまし
た。
トゥ-ルーズには、22 時 20 分過ぎに着きましたが、今やシェンゲン域内に入っていても再度のパスポ
ートコントロールがあり、荷物を取って外に出るとすでに 23 時を過ぎていました。
マリー・フィトンさんが迎えに来てくれてました。彼女の車に乗り込み、トゥ-ルーズから高速道に
のってアジャン方面に向かいます。すでに車の走る姿もまばらで、アジャンを横目にしながら通り過ぎ、
高速道をおりる頃には 2016 年になっていました。
暖炉の薪が燃える暖かいお宅で、旦那さんが迎えてくれました。部屋には和のものが一杯で、如何に
マリーさんが日本を愛しているかが良くわかります。(そして、ゲスト用バスルームの素敵なこと‼・) 、
軽く食事をして、疲れてはいたもののこもごも話をしているうちに思っていた以上に時間は過ぎていま
した。
Nleg の皆さんからのビデオレターを早速マリーさんに見てもらいました。気がつくとマリーさんは涙
を拭っていました。皆さんの呼びかけが本当に嬉しいようでした。森田さんと飲んだと前に聞いていた
獺祭(だっさい)をお土産の一つに持って行ったのですが、大変大変喜ばれました。
1 月 1 日。遅い朝食の後、天気が回復していたので広大な草地の広がるお宅の庭を歩いて回り、フィト
ン家の歴史を伺いました。旦那さんは、歯科医でしたが数年前に引退されて、今や家で悠々自適の生活
を楽しんで居られます。
近所では、イノシシやカモが獲れるそうです。暖炉には、まさにカモの肉とニワトリのもも肉が吊さ
れて、じわじわと焼かれていました。焼けたカモの胸肉、鶏のもも肉をロゼワインと共に頂いてから、
マリオッタさんのレストランに伺いました。思っていたとおりの本当に
素敵なレストランでした。
レストランでも他の家でもそうでしたが、年を越してもクリスマスツ
リーやグッズが飾ってあるのに驚きました。そこには、Nleg のメンバー
で、エリエット・シャンバールさん、お名前を失念してしまいましたが
若い臨床検査技師の夫婦がお見えでした。レストランは、その日から店
じまいをしてバカンスを取られるところで、残っていた店の常連さん
共々、お菓子(ギャレット等)とシャンパンのいわゆるアペリティフでも
てなしていただきました。イチオシの七味唐辛子もお土産に持っていき
ましたが、マリオッタさんは、日本のスパイスはよく研究されていて当
然ご存じでした。和食、特に和牛について話が盛り上がりました。
フィトンさんのお宅にもどり、サラダとパイの軽い食事を出していた
だき、早々にベッドに入りました。
1 月 2 日。薄暗いなか、アジャンの町でガロンヌ川沿いにひろがる大きな駐車場に集合し、昨日のシャ
ンバールさんを始め、前回の西宮訪問のメンバーもたくさん集まってくれました。日本語の勉強をして
いる若い方たちも 4 人(ユーゴさん、ジョナタンさん、お二人の名前は失念)。年齢層が高めの集団の中
で目立ちます。車の中では日本のアニメソングをかけてくれました。一人は歩いている途中に、いきな
りマンガのフレーズを言い出すので笑ってしまいました。
アジャンを出て北東方向に山をどんどん登っていきます。フレスペックあたりまで登ってくると草地
が広がります。時折ウマやウシもいますが大抵の場合、大量のガチョウが座り込んでいます。もちろん
フォアグラのための養殖ガチョウです。
4
ほどなくフォアグラ博物館(Musee du Foie Gras)という博物館仕立てでフォアグラの歴史を説明する
直売所を兼ねた農場に着きました。ひげの立派な農場主の社長がオックなまりを強調しながら展示物を
説明してくれます。思わずノートを取ってしまうほどとても興味深い話でした。
社長が語るフォアグラの歴史は、エジプト文明から説き起
こされる地中海文明の歴史で、オック地方の独立心を感じさ
せるものでした。フォアグラは、近年、動物愛護の観点から
攻撃されることの多い食品ですが、フランスの歴史と分かち
がたい文化の一部分であることが十分伝わりまた。
そういえば、フランスに発つ前にマリーさんから「あなた
たちフォアグラは大丈夫?」としきりに念押しされていたこ
とを思い出しました。この農場は、パリから広告専門家を呼
んで展示をブラッシュアップし、さらにネット上での情報発
信もすぐれたものに改良したそうです。商品展示も美しく、
思わずフォアグラを買ってしまいました。日本でも、昨今よ
く言われている「農業の 6 次産業化」という話の見本のよう
な施設です。お店が出してくれた各種のフォアグラとシャン
パンがその日のランチになりました。ひとしきり楽しんでか
ら農場を後にしました。
次第に晴れ間が出るようになり、農場を出て北西に進みロット川沿いにでると、そこから川に面した
丘に登ります。そこはペンヌ・ダジュネという石造りの古い集落で、丘のてっぺんには、ノートルダム・
デュ・ペイラグードという立派な教会が鎮座しています。
石造りの城門をくぐって村の中に入ります。観光シーズンではないので,出歩いている人は我々以外に
はいませんし、石造りの村は冷え冷えとしています。それでも教会から見下ろすロット川と川向こうに
見える古い町はとても美しく見えました。
村を歩く中、今の日本は外国の旅行者のおかげで古き良き日本を大事にすることを学んだことを話し
ました。ユーゴによるとそれはフランスも同じで、ドイツ人やスペイン人がフランスの村を美しいと言
って訪れてくれるので、フランスの村の良さを改めて知ったということです。
つぎにビルヌーブ・シュル・ロを抜けて西に向かい、ピュジョルという先ほどと同じような石造りの
村に行きます。丘の上の城壁に守られた石造りの村には、二つの教会ときれいに飾られた井戸があり、
バカンスシーズンにはたくさんの観光客
が訪れるそうです。よいレストランもあ
るそうですが、シーズンオフで閉まって
いました。
歩いているうちによく晴れてきました
が、丘の上は風が強くてとても寒かった
です。その冷たい風をものともせず、屋
根の上には、たくさんの鳩がとまってい
ました。ロッテガロンヌは、フォアグラ
の土地でもありますが、鳩の町でもあり
ます。平地には古い鳩小屋が点々と残っ
ています。その昔、鳩小屋を作って野生
の鳩をおびき寄せ、捕まえて食べるとい
う習わしだったと言うことです。
そこからアジャンに戻り、駐車場の側
のカフェ(Café Foy)で寒さをしのぎました。ここは私たちのおごりで!と手を挙げたのが、前に来日
されたシンガーの夫妻です。1 時間ほど前に、お孫さんが産まれたという知らせがあったと大喜びのご夫
妻のおごりになりました。
その晩からシャンバールさんのお宅にお邪魔することになり、メンバーと晩ご飯をいただきました。
アペリティフ?として日本からおせち料理を幾つか(もちろん日本酒も!)持って行ったのですが、鏡餅、
黒豆、ごまめ、伊達巻、栗などなどのうちで、なんとスルメが一番の大好評でした!医療検査技師の奥
5
さんは、柿ピーをしきりに食べていました。もう一人
のマリーさんは、黒豆が大好きで作り方を熱心に聞か
れました。とにかく日本酒は皆さん大好きです!スー
ツケースの 4 分の 3 がお土産で埋まっていましたが、
一気になくなりました。
晩ご飯は、郷土料理で具だくさんのクリームシチュ
ーのようなもので、ガルビュール(Garbure gasconne)
という伝統料理です。料理自慢のジェラール・カステ
ィーヨさんが、老人ホームから大きな鍋を借りてこら
れて我々がロット川沿いの村々を探索している間、煮
込んでいてくれました。暖炉の薪の炎と暖かいスープ
でほかほかになりました。
1 月 3 日。マリーさんご夫妻、他のメンバー達が朝
迎えに来られました。前日お土産を渡しそびれたメン
バーのお宅(前回来日されたシンガー夫妻)(お宅には
庭に面して障子の窓があり、
庭には灯篭がありました。
雪が大好きで、長野に温泉ザルを見に行かれるとのこ
とでした。)に寄ってから、ネラックという町に向かい
ました。ローマ時代からの建造物が残る古い町は、マ
リーさんによれば、フランス王家がここから始まった
ということでも知られているとのことでした。
(マリー
さんの素晴らしいガイドにはいつもながら本当に感心
させられます。) バイーズ川の両岸に広がる石造りの美しい町は、いまだに古い眼鏡橋が生きていて、
しきりと車が行き交うのですが、シーズンオフであるため川沿いのレストランやカフェもすべて閉め切
られて、少し寂しい風情でした。
比較的大きなこの町でも、実に多くの建物が売りに出されており、原色の A Vendre と書かれたステッ
カーがそこかしこに貼り出されていました。
雨もぽつりぽつりと降り始め、石造りの美しい町を後にしました。フランスの田舎は、村の人口が減
り続け、無人の建物が増えています。観光地として通用する美しい村々も、建物の多くに A Vendre のス
テッカーが貼り出され、大きな時の流れを止められない様子がうかがえます。
マリーさんのお宅からアジャンに向かう途中の村々では、すでにパン屋さんがなくなり、教会の前に
ある旅籠もレストランも消え、パンの自動販売機が教会の前にぽつんと置かれているのでした。パン屋
さんが、早朝、町からパンを運び、自販機に入れていくのだそうです。
学生だった頃のフランスの村には、泉の湧いている村の広場に、必ずおばちゃんがやっているカフェ
かオーベルジュがあって、いつ入り込んでも白ワインとオムレツくらいは出してくれたものですが、そ
うした風情は、すでに消滅してしまった所が多そうでした。マリーさんによると、ここアキテーヌ地方
も例外ではないとのことでした。
ネラック探索の後、ジェラールさんのお宅に向かいました。広々とした
丘陵地に大きな土地を構える立派なお宅です。暖炉の前でアペリティフを
いただき、(今回、本当に暖炉に癒されました!) 鴨肉の燻製のサラダに続
いてシカ肉の赤ワイン煮込みが主菜で出てきました。これもジェラールさ
んがお作りになった料理で、とんでもなくおいしいものでした。とりわけ
珍しかったのは、Pousse Rapiere というリキュールで、オレンジ風味で、
同じように軽いレモン風味の Vin sauvage Brut ともにこの地方独特の飲み
物でした。デザートにシャーベットをいただきましたが、ピラミッドのよ
うに可愛く盛られていました。
夕方近くまでお邪魔して、その後、再びシャンバールさんのお宅にもど
り、皆さんと最後の夜を過ごしました。
お腹一杯の私たちのために bonne franquette (気兼ねのない夕食)を用
意してくださり、その晩は干支の話で大いに盛り上がり、自分の干支とそ
6
の性格?で大笑いになりました。そして、今年の 11 月の再会を約束して皆さんとお別れしました。
1 月 4 日。早朝レンタカーを借りて、奇跡の町ルルド、城壁で有名なカルカッソンヌ、学生時代の恩師
のセカンドハウスのあるコートダジュール、Sanary を目指して出発しました。(Les Misérables のトゥ
ーロン、美しい村カスレにも寄りました。)エリエッタさんが町の外れまで先導してくれました。マリー
さんが予約してくれていた車は、まさかのプリウスでした。(オートマチック、ナビ付きで以降の旅行に
大変助かりました)。私たちのために少しでも安く借りれるように交渉してくださったそうです。
この旅行は、個人旅行ではありましたが、私たちをということだけではなく、Nleg を歓待してくださ
ったということだと実感しています。泊めてくださったマリーさん、エリエッタさんのご好意には本当
に感謝で一杯です。特に体調が万全ではなかったであろうマリーさんには言葉に言い表せないほどのお
礼の気持ちで一杯です。
最後の最後まで、皆さんにお世話になり、そして寒
い中、私たちに付き合って下さった皆さんとの思い出
は私たちにとって一生の思い出になりました。このよ
うな機会を与えてくださった Nleg の会に本当に感謝
いたします。
後記
この旅行では、ガスコーニュ地方の独立心が、ブル
ターニュ地方やコルスの人たちと並び称されるほど強
いものであることを感じ取ることができました。とり
わけそれは、フォアグラ博物館の主の口調とその主張
から明瞭にうかがい知ることができます。言葉の独自
性を保つことと文化の独立性を守ること、中央集権制
の極めて強いフランスで、世代を超えて地方の独自性
を守ることは容易ではないと思いますが、地方文化の
源であった村々が崩壊しつつある状況を救うために、
立ち上がる人たちもいるのだと強く感じた訪問でした。
~ロット・エ・ガロンヌとの交流予定~
2016 年になったと思いきや、早や 2 月です。昨年はマリーさんの病気もあり、来日もキャンセルとな
ってしまいましたが、幸い、ほとんど回復したそうで、今年は嬉しい再会の時を持てそうです。
まず、マリーさん念願の日本ひとり旅!5 月の 15 日または 16 日ごろ~6 月 3 日にかけて、東京、日光、
箱根、岡山、四国と回って、最後に 5 月 31 日~6 月 2 日には西宮に来てくれるそうです。6 月 1 日(水)
あたりに歓迎会を持ちたいと思いますが、詳細は決定次第お知らせいたします。皆様、心づもりしてお
いてくださいね!
また、秋には『西宮の友の会』のグループが 7,8 人で来日予定。皆さんおなじみの来日リピーター:
カスチヨさん、エリエットさん、アメリーさん、マリー・ジョフルさん、マリオッタさんなどなど・・・
10 月 30 日から 11 月 19 日の予定で、今回の旅のメインは九州だそうです。福岡、唐津、長崎、熊本、鹿
児島、高千穂、別府など、そしてフェリーで神戸へ、西宮に来るのは 11 月 12 日、13 日。
さすが、リピーターだけあって、オタッキーな行程です。我々との交流会を持つのは 11 月 12 日(土)
となりそうです。マリオッタさんともう一人は 13 日に関空から帰国、残りのメンバーは、その後、東京、
箱根など観光して、成田から帰国とのこと。
また、来日旅行の他にも、ロット・エ・ガロンヌでは、アジャンの隣のボエという町に日本公園がで
き、そこで様々なイベント(花見、太鼓や琴のコンサートなど)が『西宮の友の会』主体に計画されて
7
いるそうです。
一方、アジャン市立美術館では、根付け展が開かれ、同時に折り紙の紹介、またマリオッタさんの一
つ星レストランでは『茶道と和菓子』をテーマの写真展を開催、特別メニューの食事が提供されるそう
です。このイベントの演出は東京のフランス大使館および西宮の企業で働いた経験のある若いフランス
人がするとのこと。
マリーさんはじめ、
『西宮の友の会』のみなさんの、モチベーションの高さと実行力には敬服いたしま
すね。私たちも、各人ができる形で交流を盛り上げて行けたらと思います。
(佐藤祥子・記)
カランドリエ「レ・ロマネスク」
フランスでは日本のポップカルチャーが注目浴びてから久しいと聞きます。フランスで活躍している
一組をご紹介します。
先日、"パリで一番有名な日本人"のキャッチフレーズの男女デュオ歌手「レ・ロマネスク」を知りま
した。
金髪巻毛のカツラの上に王冠とエッフェル塔を乗せた王子様の衣装の TOBI とアフロのメイド姿の MIYA
は共に全身ピンク色で、観たときは衝撃を受けました。
同じようにキッチュなパステルの衣装にカツラで決めているキャリーパミュパミュと比べてしまいま
すが、2000 年にパリで結成されたデュオなので、キャリーよりもキャリアある歌手です。
彼らが注目されたのは、2009 年 12 月フラ
ン ス で 人 気 の オ ー デ ィ シ ョ ン 番 組 「 LA
FRANCE A UN INCROYABLE TALENT(信じられな
い才能)」で、パリ生活を外国人の視点から
皮肉ってフランス語で歌ったズンドコ節で
す。歌詞の内容からか、スタジオ内の聴衆か
ら大ブーイングを受けたものの、だんだん癖
になるリズムに皆がすっかりのせられ懐か
しのドリフターズの如く踊り出し、その時の
番組の「Zoun-Doko bushi」の YouTube の再
生回数はフランス 1 位世界 4 位だったそうで
す。
その後、パリコレで歌ったり、パリ国際シ
ネマ祭では広報大使を務め、CM に出たりと
活躍の場が広がっていったそうです。
YouTube で彼らの歌を観ることできるので、興味持たれた方はチェックしてみてください。抱腹絶倒で
す。
2011 年に日本へ帰国してからは、NHK 教育の小学生の国語の番組「お伝と伝じろう」に出演されてい
るようです。
フランスではフランス語で歌い、日本では日本語で歌い、ミュージックビデオも日仏それぞれの特徴
だったところで撮影されていて面白いです。
国際交流デーで日本語スピーチを行い、当市民の会の打ち上げに参加してくれた、関学のフランス人
留学生モルガンちゃんに
「レ・ロマネスクってフランスでみたことある?」と聞いてみたら…
「観たことある(⌒▽⌒)」
とニヤッと笑ってました。
(藤枝知子)
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