普遍金属を活用する精密有機合成反応

特 集 動きだした元 素 戦 略
脱・希少金属触媒 !!
普遍金属を活用する精密有機合成反応
なか むら まさ はる
中村正治
京都大学化学研究所附属元素科学国際研究センター
現代の錬金術?
有機化合物の精密合成において,ニッケル,
銅,
パラジウム,
を凌駕できないだろうか? という素朴な疑問や挑戦心から,
普遍性の高い金属を活用する精密合成反応の開発に取り組
んでいる.卑金属鉱石から金を精錬しようとした古 の錬金
ロジウムなどの遷移金属はそれぞれ特異な反応性,触媒活性
術を思い浮かべながらのスタートであった.ここでは,鉄
を示し,たいへんな活躍ぶりを示す .これらの金属は,地
を触媒としたクロスカップリング反応の開発について,わ
殻中に数十 ppm から数 ppb しか存在しない「希少元素」で
れわれの最近の成果を紹介したい 4).
1)
あり 2),化学工業を含めた産業分野全体からの現在の需要に
鉄触媒非対称ビアリールカップリング
対しては数十年から数百年の耐用年数(石油でいうところの
可採年数)が見積もられている 3).
触媒的クロスカップリング反応は,現在,最も汎用性の
「元素戦略」プロジェクトの課題の一つ,「貴金属触媒の卑
高い炭素 ­炭素あるいは炭素 ­ヘテロ元素結合生成反応の一
金属触媒への代替」は,金属の経済的価値・価格に注目する
つとなっている.複雑な分子構造をもつ天然物の合成から
だけでなく,資源として地政学上の重要性もあわせもつ希少
金属について,その触媒機能を豊富な金属元素で代替する技
R1
X +
術の開発を目指すものである.
われわれの研究グループは 10 年ほど前から,上述の希少
金属の示す触媒機能をもっと身近な遷移金属,たとえば鉄を
用いて代替することは可能か? また,このような触媒機能
中村正治(なかむら まさはる)
<所属>京都大学教授(化学研究所附属元素科学国際研究センター),
<出身大学>東京工業大学大学院理工学研究科博士後期課程(1996 年
修了),<研究テーマ>炭素資源・金属資源の活用を目指した新反応開
発,量子化学計算による有機反応の元素科学的探求,<趣味>半年一
度のツーリング
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R2
M
1
遷移金属触媒 R
X = 脱離基:
M = 典型金属
ハロゲン,
酸素,
窒素,
硫黄官能基など
MgX
Ni触媒
ZnX
SnR3
B(OR)2
SiR3
Pd触媒
(一部Ni触媒)
熊田-玉尾-Corriuカップリング
根岸カップリング
右田-小杉-Stilleカップリング
鈴木 -宮浦カップリング
檜山カップリング
図 1 遷移触媒によるビアリールカップリング
R2
ここまで来ている元素代替ケミストリー
新奇な構造と機能をもつ共役オリゴマーやポリマーの創製と
Me
いった学術分野にとどまらず,医農薬中間体から液晶や有機
発光ダイオード,有機導電素材の工業生産など応用例にも事
欠かない 5).芳香環が直接つながったビアリール骨格をもつ
化合物が興味深い生理活性,電子物性を示すことから,最近
Fe
L
リング反応の重要性が高まっている 6).
ロゲン化物のクロスカップリング反応に注目し,高選択的な
ビアリールカップリング用の鉄触媒系の開発に取り組んだ.
触媒的クロスカップリング反応における鉄触媒の歴史は長
対称・非対称混合物
還元的脱離
ホウ素,ケイ素などの芳香族典型金属化合物を,ニッケルあ
れは,これらのなかで芳香族マグネシウム反応剤と芳香族ハ
Me
Me
この反応は,芳香族求電子剤と有機マグネシウム,亜鉛,
収率,高選択的に目的のビアリール化合物を与える.われわ
+
Me
Me
では,とりわけ図 1 に示すような非対称ビアリールカップ
るいはパラジウム触媒存在下でカップリングさせることで高
Me
還元的脱離
Me
Fe
L
F
非対称ビアリール選択的
L:溶媒または単座の中性配位子
Fe(II)の場合:1 価の負電荷をもつアート錯体
Fe(III)の場合:中性錯体
図 3 フッ化鉄を触媒前駆体としたカップリングの作業仮説
く,古くは Kochi らがハロゲン化アルケニルとアルキルマ
で,複数の芳香族置換基の結合した中間体の生成が避けられ
グネシウム反応剤とのクロスカップリング反応を最初に報告
たのではないかとの考えに到った 7 j).共同研究者の畠山琢次
した 1971 年に遡る7a).その後,鉄触媒ではなく,ニッケル,
助教の着想である(図 3).この作業仮説で鉄が 2 価の場合は,
パラジウム触媒が同分野における中心的な役割を果たすこと
寺尾,神戸らによって提唱されている遷移金属アート錯体の
となったおもな理由は,その基質(求電子剤,求核剤ともに)
生成を経るクロスカップリング反応の機構 8)にも一部類似し
の適用範囲の狭さであった.これを解決するために,さまざ
たものとなる.
まな配位子や添加剤を用いた鉄触媒系が報告されているもの
の
実際のところ,フッ化鉄を用いたカップリング反応は,配
,芳香族ハロゲン化物と芳香族マグネシウム反応剤
位子なしでは触媒活性が低くて収率は数%で止まってしまう
とのビアリールカップリングにおいては,ホモカップリング
(図 4a ).低酸化状態の鉄活性種にもフッ化物イオンが配位
とクロスカップリングの競合のため目的化合物が低収率でし
していて酸化的付加が遅いことが問題であると考え,電子供
か得られなかった(図 2 ).
与性の高い N - ヘテロサイクリックカルベン(NHC )配位子
7 b ∼ f)
われわれは,さまざまな触媒前駆体と配位子の組合せを
の添加を検討した7 i, 9).イミダゾリウム前駆体(IPr・HCl )か
検討するなかで,フッ化鉄を触媒前駆体とした場合に,クロ
ら反応系中で発生させた不飽和型の NHC 配位子では活性化
スカップリングによる非対称ビアリールの生成が選択的に進
が不十分であり,共配位子としてトリフェニルホスフィンを
むことを見いだした.これは,鉄に親和性の高いアニオン性
添加しないと金属鉄の生成を伴って反応が停止してしまうも
のダミー配位子,この場合はフッ化物イオンが配位すること
のの(図 4b ),イミダゾリニウム前駆体(SIPr・HCl )から発
生させた飽和型の NHC 配位子を用いることで,高選択的か
Me
BrMg
Me
+
クロスカップリング
(収率 25∼15 %)
既知の
*
鉄触媒系
Me
X
Me
ハロゲン原料回収(< 20 %)
Fe(acac)3 / NMP,
FeCl3 / TMEDA,FeCl 3 /NHCなど
*
図 2 鉄触媒によるビアリールカップリング
判明した(図 4c ).
図 5 には最適化した反応条件と,種々の非対称ビアリー
ホモカップリング
(収率 40∼30 %)
X = Br もしくは Cl
つ高収率で望みの非対称ビアリール化合物が得られることが
ル化合物合成に応用した結果をまとめてある.この反応操作
下では前駆体のフッ化鉄は水和物でも無水物でも等しく良好
な結果を与え,また塩化鉄(III )とフッ化カリウムの混合物
から調製した鉄触媒でも,高選択的にビアリールクロスカッ
プリングが進行する.
本鉄触媒系の成功の鍵は,既知の配位子に溶解性の問題から
化学 Vol.62 No.12(2007)
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Cl
a)
Ph-Cl +
FeF3·3H2O( 5 mol %)
-TolMgBr
b)
Ph-Cl +
Ph‒ -Tol +Ph - Cl
(収率 6%)(回収93%)
60℃, 24 時間
FeF3·3H2O( 5 mol %)
IPr・HCl( 15 mol %)
-TolMgBr
60℃, 24 時間
Ph‒
N
IPr·HCl
-Tol
(収率 27%)
(5mol% PPh3添加時:収率70 %)
Cl
N
c)
Ph-Cl +
FeF3·3H2O( 5 mol %)
SIPr・HCl( 15 mol %)
-TolMgBr
Ph‒
60℃, 24 時間
N
N
-Tol
(収率 98%)
SIPr·HCl
図 4 フッ化鉄を用いたカップリング反応
a)フッ化鉄そのまま,b)イミダゾリウム前駆体を加えた場合,c)イミダゾリニウム前駆体を加えた場合.
これまで利用されることのなかったフッ化鉄を組み合わせたこ
てわれわれの研究グループ 7g)から独立に,種々の鉄触媒系
とにある.ごく単純な工夫によって,ニッケルやパラジウム触媒
を用いたハロアルカン類と芳香族マグネシウム反応剤のク
に比肩しうる選択性が鉄触媒でも実現できることを示せた.
ロスカップリング反応,いわゆる熊田 -玉尾 -Corriu カップ
リングが報告された.われわれの開発した触媒系では,塩
鉄触媒ハロアルカンクロスカップリング
化鉄(III )を触媒前駆体に用い,ジアミン(TMEDA )を過剰
ハロアルカンを基質とする触媒的クロスカップリング反応
量添加した反応系に芳香族マグネシウム反応剤を適切な速度
は,基質の反応性の低さに加えて,β 水素脱離などの副反応
で滴下することで,第一級,第二級のヨウ化アルキル,臭化
が競合するため,容易な反応ではなかった.最近のパラジウ
アルキル,塩化アルキルといった基質適用範囲の広いハロア
ムやニッケル触媒によるハロアルカン類のクロスカップリ
ルカンクロスカップリングが可能である.塩化鉄,ジアミン
ング反応も精力的に研究されているが,この形式のクロス
は,どちらもひどく当たり前の有機合成試薬であるが,ここ
カップリング反応には鉄触媒が威力を発揮する.
で鍵となった工夫は有機マグネシウム反応剤を添加する方法
2004 年 に, 林 ら ,Fürstner ら ,Bedford ら , そ し
7d )
7e )
FeF3•3H2O (3 mol %)
SIPr•HCl (9 mol%)
EtMgBr (18 mol %)
7f )
(slow addition 法)である(図 6 ).
Ar1Cl (1.0 当量)
Ar2MgBr(1.2∼1.5 当量)
Me2N
Me
OMe
Me
MeO
Ar1 ‒ Ar 2
THF, 室温,
4 ∼6 時間
OMe
Me
Me
92%収率
90 % 収率
Me
93 % 収率
94 % 収率
96 %収率
F
Me
N
Me
Me
MeS
Bu
F
F
OMe
Me
82%収率
80 %収率
87 % 収率
図 5 フッ化鉄­ NHC 触媒系による高選択的ビアリールカップリング反応
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81 % 収率
ここまで来ている元素代替ケミストリー
O
ゆっくり添加!
X
X = Cl, Br, I
NMe2
PhMgBr (1.2 ∼1.5当量)
FeCl3 (5 mol %)
TMEDA(1.5当量)
THF, 0 ∼25℃
Zn
99%収率
Ph
+
I
AcO
AcO
NMe2
TMEDA
図 6 ハロアルカンの鉄触媒熊田 - 玉尾 -Corriu カップリング
O
O
O
2
FeCl3 (5 mol %)
O
TMEDA (1.5 当量)
MgBr2 (0.1∼2 当量)
AcO
AcO
THF, 50℃
OMe
O
OMe
OAc
90 % 収率
OAc
図 7 糖誘導体ヨウ化物の鉄触媒根岸カップリング
有機マグネシウム反応剤の滴下によって系中の炭素アニオ
の立体(ジアステレオ)選択性の制御が課題として残ってい
ン活性種の濃度が抑えられ,副反応(脱離やホモカップリン
るが,配位子の構造を工夫することで解決し,液晶分子など
グなど)を引き起こすアート型の反応中間体の生成が起こら
の有用物質の簡便合成につなげたい.
なかったことが高選択性発現の理由と考えている.実際,炭
以上,ニッケル・パラジウム触媒があまり得意としないハ
素アニオン供与能の低い芳香族亜鉛反応剤を用いると,slow
ロアルカン類のクロスカップリング反応に鉄触媒が有効であ
addition 法を用いなくても高収率でカップリング生成物が得
ること,さらに,クロスカップリング反応における鉄触媒の
られ,種々の官能基をもつ基質どうしのクロスカップリング
反応性の制御が適切な配位子の選択で可能となることを示せ
反応が可能となった(図 7 ) .
た.1,4 付加反応やアリル位置換反応,オレフィンカルボメ
7 h)
この有機亜鉛試剤の反応においては,ルイス酸性共存塩が
タル化反応など,求核性の有機金属反応剤を用いるさまざま
ないとハロアルカンの酸化的付加の段階で反応が停止する.
な炭素 ­ 炭素結合生成反応への応用にも期待がもたれる.
ルイス酸性共存塩は亜鉛から鉄へのアリール配位子の金属交
「非」戦略的かもしれないが …!
換反応を触媒するのであろう.多重金属触媒の一例としても
興味深い.一方,TMEDA は酸化的付加の進行に不可欠で,
2003 年に裳華房から化学選書『ほしいものだけ作る化学』
このジアミン配位子によって低酸化状態の鉄中心の a)
電子密度が増しハロアルカンの酸化的付加に対する
活性が向上したと考えている.
Zn
最近,修士 2 年生の近藤貴之君が,触媒量の二
F
+
座ホスフィン配位子の存在下でハロアルカンのク
F
F
F
F
FeCl3 (3mol %)
TMEDA (1.2当量)
2
+
THF, 60℃
Br
ロスカップリング反応が選択的に進行する系を発
+
では,複数のフッ素置換基をもつ芳香族金属反応 b)
断が起こり,反応が停止してしまう(図 8a ).
こ れ に 対 し, 触 媒 量(塩 化 鉄 に 対 し て 2 当 量 )
F 91 % 収率
F
PPh2
同上
THF, 60℃
F2
の 1,2- ビ ス(ジ フ ェ ニ ル ホ ス フ ィ ノ )ベ ン ゼ ン
(DPPBz )存在下では上記副反応が抑制され,高収 c)
率でクロスカップリング生成物を与える(図 8 b,c).
は,カップリング生成物が 1 ∼ 30 % の収率でしか pentyl
2
3 % 収率
F
F
+
といったキレートホスフィン配位子を用いた場合
ある10).図 8 c に示すように,カップリング生成物
F
Zn
ニッケル触媒でよく使われる DPPE, DPPP, DPPF
90 %回収
F
FeCl3 (3mol %)
うと脱離反応や芳香環部分の炭素­フッ素結合の切
る DPPBz の特異な反応制御能力を示唆する結果で
7 % 収率
F2
DPPBz(6mol %)
PPh2
剤とハロアルカンのクロスカップリング反応を行
得られない.鉄触媒根岸カップリング反応におけ
F
- heptyl ‒ Br
見してくれた.従来のジアミン(TMEDA )存在下
0 % 収率
Br
F
同上
pentyl
85%収率 (
/
= 56/44)
図 8 DPPBz 存在下での高収率クロスカップリング反応
a)過剰量のジアミン
(TMEDA)存在下(従来法)
,b,c)
触媒量の DPPBz 存在下.
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特 集 動きだした元 素 戦 略
(野崎 一 編著,内本喜一郎,大嶌幸一郎,野崎 一,檜山為
次郎 共著,1982 年初版発行)が復刊された.そのはしがきに
は,
「石油化学と生命科学,この二つの分野にこそ現代有機
合成の基礎がある」の一文とともに,有機合成化学と人類の
経済活動や生命活動とが切っても切れない関係であることが
述べられている.
値で,鉱脈の発見や鉱山の開発,技術的・経済的な要因から変動する.環境
省総合環境政策局ライフサイクル評価(LCA)
,
「鉱物資源使用」カテゴリーの
特性化係数(2004 年 3 月)によれば,Ni は 46.2 年,Rh,Pd,Pt,Ru,Ir,
Os は白金属としてまとめて 415.2 年の耐用年数があるとされている.最新の
データに関しては,アメリカ地質調査所(United States Geological Survey)の
Mineral Commodity Summaries(http://minerals.usgs.gov/minerals/pubs/mcs/)
を参照されたい.4)中村正治,化学と工業,60(11)
, 1084(2007)
.5)a)
A. de Meijere, F. Diederich, Eds., Metal-Catalyzed Cross-coupling Reactions,
2004 年の科学技術振興機構ワークショップにおいて中村
栄一,玉尾皓平,村井眞二という 3 人の化学者によって「元
素戦略」の概念は提唱された.新しい世紀に入り,化学と社
会のつながりはますます緊密になり,資源・環境・健康に関
する諸問題の解決策の提供が強く求められるようになった.
ここで紹介した研究は,まさに錬金術のような試行錯誤の
繰返しと膨大な数の反応条件の検討を足がかりにして進めて
きたものである.素朴な疑問・興味に端を発し,大時代な手
法を用いた「非」戦略的な研究ではあるが,ここから得られ
た知見や概念が研究分野の発展に何分の貢献を果たすことと
なれば望外の喜びである.
2nd ed., Wiley-VCH, New York(2004 ). b)N. Miyaura, Ed., Cross-Coupling
Reactions: A Practical Guide, Springer, Berlin(2002 )
. c)K. Tamao, T.
Hiyama, E. Negishi, Eds., J. Organomet. Chem., 2002, 653(1-2)
.6)a)J.
P. Corbet, G. Mignani, Chem. Rev., 106, 2651(2006)
. b)E. Holder, B. M. W.
Langeveld, U. S. Schubert, Adv. Mater., 2005, 17. c)C. Ivica, Ed., Synthesis
of Biaryls, Elsevier Ltd, Oxford(2004).7)a)M. Tamura, J. K. Kochi, J.
Am. Chem. Soc., 93, 1487(1971)
. b)G. Cahiez, H. Avedissian, Synthesis,
1998, 1199 . c)A. Fürstner, A. Leitner, Angew. Chem., Int. Ed., 41, 609
(2002)
. d)T. Nagano, T. Hayashi, Org. Lett., 6, 1297(2004)
. e)R. Martin,
A. Fürstner, Angew. Chem., Int. Ed., 43, 3955(2004)
. f)R. B. Bedford, D.
W. Bruce, R. M. Frost, J. W. Goodby, M. Hird, Chem. Commun., 2004, 2822.
g)M. Nakamura, K. Matsuo, S. Ito, E. Nakamura, J. Am. Chem. Soc., 126,
3686(2004)
. h)M. Nakamura, S. Ito, K. Matsuo, E. Nakamura, Synlett,
2005, 1794. i)R. B. Bedford, M. Betham, D. W. Bruce, A. A. Danopoulos, R.
M. Frost, M. Hird, J. Org. Chem., 71, 1104(2006)
. j )T. Hatakeyama, M.
Nakamura, J. Am. Chem. Soc., 129, 9844(2007)
.8)寺尾 潤, 神戸宣明, 化
学 , 62(8)
, 17(2007)
.9)NHC 配位子は鉄触媒カルボメタル化反応におい
参考文献
1)たとえば檜山為次郎 , 野崎京子 編,
『有機合成のための触媒反応 103』
,東京
化学同人(2004)
.2)J. Emsley, The Elements, 3rd Ed., Oxford Univ. Press,
New York(1998)
.3)耐用(可採)年数は確認埋蔵量を年間生産量で割った
38 化学 Vol.62 No.12(2007)
ても興味深い反応性を示すことが白川 , 林らによって報告されている.T.
Yamagami, R. Shintani, E. Shirakawa, T. Hayashi, Org. Lett., 9, 1045
(2007)
.
10)論文投稿中. 結果の一部は以下の予稿を参照:Y. Kondo, T. Hatakeyama,
S. Ito, E. Nakamura, M. Nakamura, 54th Symposium on Organometallic
Chemistry, Japan, PA137(
, 2007)
.