独立行政法人国立健康・栄養研究所研究倫理審査委員会規程 改正 平成24年5月1日 規程第65号 平成24年7月24日 (目的) 第1条 この規程は、独立行政法人国立健康・栄養研究所(以下「研究所」という。)に所 属する役職員が実施するヒト及びヒト由来の資料を対象とした研究等について、ヘルシン キ宣言及び「ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針」 (平成 13 年 3 月 29 日付文部 科学省、厚生労働省及び経済産業省。以下「ヒトゲノム倫理指針」という。) 、「疫学研究に 関する倫理指針」 (平成 14 年 6 月 17 日付文部科学省、厚生労働省)、 「臨床研究に関する 倫理指針」(平成 15 年 7 月 30 日厚生労働省)(以下これら3つをあわせて「倫理指針」と いう。)の趣旨に沿って科学、倫理の面から審査を行い、評価することを目的とする。 (研究倫理審査委員会の設置及び審査対象) 第2条 前条の目的を達成するため研究所内に「研究倫理審査委員会」 (以下「審査委員会」 という。)を置く。 2 審査委員会は、研究等を行おうとする研究所の役職員から申請された申請内容等に関 し、次の各号に掲げる観点に留意して科学、倫理の両面から審査を行う。 一 研究の対象とする個人(以下「対象者」という。)の人権擁護 二 対象者に理解を求め同意を得る方法 三 研究によって生じる対象者の不利益と医学上の利益または貢献度の予測 四 研究期間 五 その他倫理指針に定める事項 (用語の定義) 第3条 この規程において、「インフォームド・コンセント」 、「連結可能匿名化」、「観察研 究」等の用語の定義は、倫理指針に定めるところによる。 (審査委員会の構成) 第4条 審査委員会は、次の各号に掲げる者をもって構成する。 一 研究所の役職員のうち、理事長が指名する者 二 研究所職員以外の自然科学の有識者 1名以上 三 研究所職員以外の人文・社会科学の有識者 1名以上 四 研究所職員以外の市民の立場の者 1名以上 2 委員は、男女両性で構成する。 3 第1項第二号から第四号に定める委員は、研究所運営会議の議を得て、理事長が委嘱 する。 4 第 1 項に定める委員の任期は2年とし、再任を妨げない。ただし、欠員が生じたとき は、速やかに前項の規定に準じてこれを補充する。その任期は前任者の残任期間とする。 5 審査委員会に委員長及び副委員長を置き、委員長は理事長が指名する。その任期は2 年とし、再任を妨げない。また、副委員長は、委員のうちから委員長が指名する。 6 委員長に事故がある時は、副委員長がその職務を代行する。 (審査の申請等) 第5条 審査を申請しようとする者(以下「申請者」という。)は、申請書(新規申請は様 式1、計画変更は様式4)に必要事項を記入し、理事長に申請しなければならない。 2 申請者は、審査委員会または第8条に定める事前審査会から申請内容について説明また は資料要求があった場合には、申請内容について口頭または文書で説明または資料を提出 しなければならない。 3 理事長は、申請書の提出があったときは、申請内容の適否その他の事項について、速や かに審査委員会に諮問するものとする。 (審査委員会の開催) 第6条 審査委員会は、委員長が招集する。 2 審査委員会は、第4条第 1 項第三号または第四号に定める委員1名以上を含む、委員の 半数以上の出席をもって成立するものとする。 3 前二項の規定にかかわらず、委員長は、必要があると認めるときは、審査委員会を文 書または電子メールによる会議の形式で開催することができる。この場合において、次条 第2項中「の出席を求め、」とあるのは、「から書面により、 」と、また、同条第4項中「出 席委員」とあるのは、「全委員」と読み替えるものとする。 (審査委員会の審査・判定) 第7条 審査委員会は、理事長から諮問された申請内容についての適否その他の事項に関し て審査する。 2 審査委員会は、審査するに当たって申請者の出席を求め、研究計画等の申請内容の説明 を受けることができる。ただし、申請者を審査及び採決に参加させてはならない。 また、必要な場合には、参考人の出席を求め、その意見を聴取することができる。 3 委員が申請者である場合は、その委員が審査及び採決に加わることができない。ただし、 前条第 2 項に定める会議の成立の適用においては、当該委員は出席したものとみなす。 4審査委員会の判定は、委員全員の合意を原則とする。ただし、委員長が必要と認める場 合は、出席委員の3分の2以上の合意をもってその判定とすることができる。その場合は、 少数意見を第 6 項に定める答申に付記する。 5 審査委員会における審査の判定は、次の各号に掲げる表示による。 一 承認 二 条件付承認 三 不承認 四 再審査 五 非該当 6 委員長は、審査委員会の審査結果を、速やかに理事長に文書(様式2)で答申する。 7 審査委員会議事は、原則として非公開とする。 (事前審査会) 第8条 審査委員会の下に事前審査会を置く。 2 事前審査会は、第 4 条第 1 項第一号に掲げる者で構成する。 3 事前審査会の議事進行は、委員長があらかじめ指名した者が行う。 4 事前審査会は、申請内容に係る審査について、次の各号の区分を割り振り、第一号及 び第二号に該当する場合は、審査委員会に代わり審査し、判定を行い、その結果を審査委 員会の判定とすることができる。判定及び理事長への答申にあたっては、前条の規定を準 用する。 一 簡略審査 二 緊急審査(独立行政法人国立健康・栄養研究所法(平成 11 年 12 月 22 日法律第 180 号)第 13 条第 1 項に基づく調査及び研究または試験を実施する場合に限る。) 三 審査委員会による審査 5 前項第一号の簡略審査の対象は次の各号に掲げるものとする。 一 研究計画が次の各号に掲げるアからエのすべての要件を満たしていると判断できるも の ア 他の機関において既に連結可能匿名化された情報を収集するもの、無記名調査を行うも のその他の個人情報を取り扱わないものであること イ 人体から採取された試料を用いないものであること ウ 観察研究であって、人体への負荷または介入を伴わないものであること エ 研究対象者の意思に回答が委ねられている調査であって、その質問内容により研究対象 者の心理的苦痛をもたらすことが想定されないものであること 二 研究者等が所属する医療機関内の患者の診療録等の診療情報を用いて、専ら集計、単純 な統計処理等を行うもの。ただし、研究対象者からインフォームド・コンセントを受ける ことが困難な場合には、研究対象者が含まれる集団に対し、資料の収集・利用の内容を、そ の方法も含めて広報することが明記されていること。 三 データの安全管理措置若しくは守秘義務についての規定を含む契約に基づき、データの 集積又は統計処理のみを受託するもの 四 既に承認を受けた研究計画の軽微な変更を行うもの 五 共同研究であって、既に主たる他の研究機関において倫理審査委員会の承認を受けた研 究計画を当研究所職員が実施しようとするもの 六 研究対象者に対して最小限の危険(日常生活や日常的な医学的検査で被る身体的、心理 的、社会的危害の可能性の限度を超えない危険であって、社会的に許容される種類のもの をいう。)を超える危険を含まない研究計画であるもの 七 その他審査委員会が定めるもの 6 事前審査会は、第 4 項の規定による審査の結果について、その審査を行った委員以外 のすべての委員に速やかに書面で報告するとともに、審査委員会に書面で報告するものと する。 7 前項の報告を受けた委員は、委員長に対し理由を付した上で、当該事案について改 めて審査委員会における審査を求めることができる。この場合において、委員長は、相 当の理由があると認めるときは、審査委員会を速やかに開催し、当該事案について審査 しなければならない。 (申請者への通知) 第9条 理事長は、委員長から第 7 条第 6 項の規定による答申があった場合には、申請者に 通知書(様式3)をもって通知しなければならない。 2 前項の通知にあたっては、審査の判定が第 7 条第 5 項第二号から第五号に該当する場合 には、その理由を記載しなければならない。 3 委員長は、条件付承認と答申された事案に係る条件が満たされた場合には、理事長に 報告するとともに、審査委員会に報告しなければならない。 (審査委員会の審査記録) 第 10 条 審査委員会の審査結果概要、研究計画、判定結果及び事前審査会の審査に係る資 料等は記録として事務部業務課に保存する。 (議事概要の作成・公開) 第 11 条 審査委員会は、審査の議事録を作成する。また、議事録の概要を作成し、これを 公表する。なお、議事録の概要には、公表することによって、対象者またはその家族等の 人権、研究に係る独創性または特許権等の知的財産権の保護に支障が生じるおそれがある 部分は含めない。 (委員の責務) 第 12 条 審査委員会の委員は、審査を行う上で知り得た人に関する情報を法令または裁判 所の命令に基づく場合等正当な理由なしに漏らしてはならない。また、委員を退いた後も 同様とする。 (庶務) 第 13 条 審査委員会及び事前審査会の庶務は、事務部業務課において行う。 (雑則) 第 14 条 理事長は、この規程に定める他、この規程の実施にあたって必要な事項は、審査 委員会の意見を聞いて定めることができる。 附則 (施行日) 1 この規程は、平成 24 年 5 月 1 日から施行する。 (規程の廃止) 2 研究倫理審査委員会-ヒトゲノム・遺伝子解析研究部会規程(平成13年9月14日 規程第 28 号)及び研究倫理審査委員会-疫学研究部会規程(平成18 年 9 月 8 日 規程 第55号 )は廃止する。 (部会の現任委員の任期) 3 前項の規定により廃止する部会の現任委員は、この規程の施行の日に、この規程第 4条第1項及び第 2 項の規定により委員に指名または委嘱されたものとみなし、その任 期は平成 25 年 3 月 31 日(部会委員の任期満了時)までとする。 附則 (施行日) この規程は、平成 24 年 7 月 24 日から施行する。 (様式1) 独立行政法人国立健康・栄養研究所 研究倫理審査申請書 (ヒトゲノム・遺伝子解析研究、疫学研究及び臨床研究関係) 平成 独立行政法人国立健康・栄養研究所 理事長 年 月 日 殿 所属 申請者 職名 氏名 下記のとおり、関係資料を添えて申請します。 記 1.審査対象 □ 研究計画 □ 出版公表原稿 □ 報告書 2.課題名 (和文) (英文) 3.当研究所の研究代表者 所属・職名・氏名 4.当研究所の研究協力者 所属・職名・氏名 5.研究の概要(別添参照) 6.研究の対象及び実施場所 7.研究における倫理的配慮 ① 研究の対象とする個人(以下「対象者」という。)の人権の擁護 ② 対象者に理解を求め同意を得る方法 ③ 研究によって生じる対象者の不利益と医学上の利益または貢献度の予測 ④ 研究期間 ⑤国の各種研究倫理指針に従い留意する事項 ⑥その他 印 8.1の審査対象となる関係資料一式(要添付) □1 研究概要 □2 研究実施計画書(アンケート調査票等含む。) □3 研究対象者の方への説明文書 □4 同意書(同意撤回書) □5 共同研究機関における倫理委員会への申請書類及び承認書 □6 受託研究契約書、共同研究契約書等の写し □7 その他(関連する研究資料など) (様式2) 独立行政法人国立健康・栄養研究所 研究倫理審査結果報告書 (ヒトゲノム・遺伝子解析研究、疫学研究及び臨床研究関係) 平成 独立行政法人国立健康・栄養研究所 年 月 理事長 研究倫理審査委員会 委員長 1.審査対象 □研究計画 2.申請者 所属・職名 氏 □出版公表原稿 印 □報告書 名 3.課題名 4.審査結果 □承認 5.判定理由 □条件付承認 □不承認 □再審査 □非該当 日 (様式3) 独立行政法人国立健康・栄養研究所 研究倫理審査結果通知書 (ヒトゲノム・遺伝子解析研究、疫学研究及び臨床研究関係) 平成 申請者 年 月 所属・職名 氏 名 独立行政法人国立健康・栄養研究所 理事長 1.審査対象 □研究計画 2.申請者 所属・職名 氏 徳留 □出版公表原稿 信寛 □報告書 名 3.課題名 4.審査結果 □ 承認 5.判定理由 □ 条件付承認 □ 不承認 □再審査 □ 非該当 日 (様式4) 独立行政法人国立健康・栄養研究所研究倫理審査申請書(計画変更) (ヒトゲノム・遺伝子解析研究、疫学研究及び臨床研究関係) 平成 独立行政法人国立健康・栄養研究所 理事長 年 月 日 殿 所属 申請者 職名 氏名 承認番号{ 印 }の研究計画を下記のとおり変更したいので、関係資料を添えて申 請します。 記 1.課題名(和文) 2.変更内容 3.変更理由 4.変更箇所(下記により該当する書類をチェックするとともに、添付して下さい。各書 類の変更箇所は分かりやすいよう工夫して下さい。) □1 研究倫理審査申請書(様式1) □2 研究概要 □3 研究実施計画書(アンケート調査票等含む。) □4 研究対象者への説明文書 □5 同意書(同意撤回書) □6 共同研究機関における倫理委員会への申請書類及び承認書 □7 受託研究契約書、共同研究契約書等の写し □8 その他(関連する研究資料など) 計画変更に係る留意事項について 1.計画変更の時期及び申請 ・承認日以降、承認された研究期間終了後3月を超えない研究計画については、計画変更の申請を行うこ とができる。 ・計画変更の申請は(様式4)申請書(計画変更)による。ただし、軽微な計画変更に該当しない計画の 変更の場合は、別途、追加資料を必要とすることがある。 2.軽微な計画変更の範囲 ・電話番号等研究者の連絡先の変更 ・研究協力者の変更・追加 ・研究期間の延長及び短縮(5年を超えるものを除く。) ・研究の中断・再開(正当な理由があるものに限る。) ・その他、審査委員会が認めるもの
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