三隈中職員室だより もう ひと いき 牛一息 We ❤ Mikuma junior high school 〔発行日〕平成 27 年12月18日(金) 〔文 責〕三隈中 教頭 中野 照行 【№ 28】 防ぐことのできない事故と 防ぐことができる事故 今週は子どもたちの「けが」や「事故」の報告をたくさん耳にした一週間でした。 昼休み時間に友人と遊んで(暴れて)いる時に発生した顔面へのケガ、体育の 授業や運動中のケガ、登下校途中の事故・ケガ、帰宅後夜間ランニング やトレー ニング途中のケガ等々…。 幸いにも最悪・重篤(じゅうとく)な事案には発展しませんでしたが、のち に振り返ってみると、「一歩間違えたら……」という内容のものが複数確認 されています。 自分は気をつけているつもりでも、思いもしない想定外の事態が発生することもあります。し かし、「もうちょっと意識して気をつけていれば」とか、「いらんことをしなかったら」起きる ことがなかった事案が大半を占めています。 『防ぐことのできる事故(事件)』は極力発生させないようにより気をつけなければなりませ ん。そのためにも、しっかりと今の状況を判断し、事を行う前に一度考え、さらには時間や気持 ちにゆとりを持たせて行動したいものです。 いよいよ今年も残すところ約2週間、特に注意してすごして欲しいと願います・ 『 1:29:300の法則 ~ハインリッヒの法則 』 知っていますか…? これはアメリカの技師が 、以前安全管理に関する法則として『ハインリッヒの法則 (1:29:300の法則)』を発表しました。 一般的には「ヒヤリ・ハット」と呼ばれています(アッ、ヒヤッとしたな~)。 この「1:29:300の法則」とは、 ☆ 1 つの重大災害(重大事件・事故)が発生する背景には、 ☆ 29 の軽傷事故があり、その下には ☆300 の無傷の事故が絶えず発生しているということです。 この法則を視点に私たちの生活を振り返ってみたらどうでしょう…? 日ごろから自分が果たさなければならない約束や責任をやり遂げられない(楽をしてしまう、言い 訳したり、ちょっとごまかしたりして自分勝手をしたりすることがある…)…300の無傷の事故。 また、その行為・行動を繰り返してしまい、人間関係や信頼関係を崩してしまう…29の軽傷事故。 では、1の重大災害(重大事件・事故)は何でしょうか? 今一度、自分自身の生活面(校内・校外) や学習面(授業や家庭学習) 、また学級活動や部活動への取り組み等々を見直してみませんか。 自分を振り返ってみる材料の一つにしてもらえれば幸いです(^^)。 【12月22日(火)2学期終業式の日程】 11:50~12:20 12:40~13:05 13:20~13:40 給 食 大掃除(25 分間) 石巻報告会 ※1~3限:平常授業(3・4・5 カット) 13:45~14:15 14:25~15:15 15:30~ 表彰・2 学期終業式 学 活 部活動生集会 “今を正しく伝えるために”東北・石巻ボランティア研修 先週末の12月12日(土)~13日(日)、5月に希望し抽選で選ばれた3年生5名と1泊2日の弾丸ツア ーとなりましたが、日本緊急援助隊チーム大分・三隈中学校隊(東中生10名・南部中5名と合同)とし て宮城県石巻市に行ってきました。 初日は仙台空港到着後、約1時間かけてバスで石巻 市へ。まずは78名の児童・教職員が亡くなった悲劇 の『石巻市立大川小学校跡』を視察。参加したメンバ ーは、目の前に立ちふさがる大きな爪痕(つめあと)を残し た衝撃的な廃墟(はいきょ)に、大きな衝撃を受けたのでは ないかと思います。 仙台空港1階ロビー ※ここまで津波はやって 次は門脇地区(門脇小跡、がんばろう石巻、日和 きたのです(3m 越え)。 山)を訪問。この地区は 約7m超の津波に襲われ 町は壊滅状態。今回お世 話になった浜谷さんのご 自宅もこちらの地区にあ り被災されたということ 復興のモニュメント”がんばろう石巻” でした。 その後は地元の方との夕食・交流会を終え、宿舎となる仙台市内のボランティアセンター(お寺の敷地内にあ る幼稚園跡)へ。今回、個人で震災復興ボランティアに来た方も宿泊されていました。岐阜県から来ら れていた岩田さんという方は、インド大地震の際に自費で海外に出向きボランティアに参加し、それ をきっかけとして様々な活動に参加しているということでした。子どもたちは岩田さんから多くの話 を伺うことができたようで、グローバルな視野・幅広い考え方を学ぶ得たことと感じています。 2日目は活動のメインとなるクリス マスプレゼント配布。全員サンタの衣 装に着替えて、南境第11仮設住宅を 中心に1軒1軒訪問して手渡しました。 現在は「復興住宅」の抽選に当選し、 転居のため仮設を出ていく人が増えて、 昨年以上に空き部屋が増えて かわいいお礼状が いました。しかし、実際復興 とどきました 住宅に転居したものの、知人・ 友人もいないために、お年寄 りの『孤独死』という新たな 問題が浮上してきたとのこと でした。 私自身も一昨年から三回目の訪問となりましたが、先の見えない復興状況に新たなたくさんの疑問 を感じて帰ってきました。「東日本大震災」の事実を風化させることなく、現実をしっかりと直視して 正しく伝えていくことが、私を含めこの研修に参加した者たちの使命ではないかと感じています。 22日の終業式の日には、限られた時間ではありますが、参加生徒による「報告会」を予定してい ます。 「何を見てきた」ではなく、 「どんな疑問を感じたか」 「自分たちがこれからやるべきこと」等を、 しっかりと報告し、そして聴いて感じてほしいと思います。
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