学校給食の調理の仕方(600食、カレーライス・もやしのナムル) ※ この調理の仕方はモデル的なものです。設備の配置の違いなどにより学校によって手順に多少の違いが あります。 ○ 食材 カレーライス <材料> 牛肉又は豚肉 15kg 玉ねぎ 26kg じゃが芋 20kg 人参 10kg にんにく 0.2kg もやしのナムル <材料> 鶏肉のスープ漬け 6kg もやし 21kg 人参 4kg <調味料等> 濃口醤油 塩 赤ワイン リンゴピュ-レ サラダオイル 牛乳 トマトケチャップ コンソメ ウスターソース 水 <調味料等> 炒りすりごま 三温糖 濃口醤油 ごま油 酒 酢 600mℓ 60g 300mℓ 300mℓ 180mℓ 1.8ℓ 1.2ℓ 1.2kg 1.2ℓ 48ℓ <カレールウ> 小麦粉 4.5kg バター 2.4kg サラダオイル 1.8ℓ カレー粉 660g 600g 900g 600mℓ 180g 300mℓ 1.8ℓ ○ 午前の調理作業 調理員は4名(A、B、C、D)です。作業分担はローテーションで交代します。 時間 説明 7:30 8:00 出勤し、給食室入口・業者入口の開錠、窓開け、照明灯・換気扇の電源入、足洗場の水入れ、消毒液 の調合、ガス元栓の開栓、給湯ボイラーの準備などを行います。<A> 勤務時間は 8:00 からですが、交代で 7:30 ごろに出勤(1人)しています。 残りの者は順次出勤し、作業着に着替えます。 食材は随時納品されますので、納品の都度食材を受け取り、数量・重量・規格・温度・賞味期限など を確認し、記録します。受取伝票を押印・返却し、納品伝票を保管します。外箱を廃棄し、冷凍・冷蔵 の食材は冷凍冷蔵庫に保管します。<主にA> 作業担当箇所の発注明細書や作業工程表を各自確認します。<全員> 日常点検票、作業動線図を作成します。<A> 帽子、白衣、マスク、上処理用又は下処理用のエプロンを着用します。爪ブラシを使用して手を洗い、 ペーパーで拭き、アルコール消毒をします。<全員> 1 8:30 手洗い、消毒 食材に異物・異常がないか検品して保存食を採取し(食材ごとに50gずつ) 、冷凍保管します(保管 期間は16日間) 。<C><D> 水質検査結果、調理室の温度・湿度を記録します。<A> 作業台、釜コック、ハンドルなどをアルコール消毒します。<A> ワゴンの天板・内部、牛乳カゴ、クラス札等をアルコール消毒します。<B><C> 牛乳カゴの消毒 牛乳・パン納品用の台車を準備します。<C> 食器消毒保管庫から食器、お盆を出し、ワゴンに入れます。<B><C> 食器消毒保管庫 2 この間、他の調理員の作業の応援をします。<D> タライなど金属製の調理器具を食器消毒保管庫で消毒します。<A> 冷凍冷蔵庫の温度確認<A>、牛乳保冷庫の温度確認<A>、保存食用冷凍庫の温度確認<A>をし、 日常点検票に記録します。 ミーティングを開き、給食時間の変更・食数の変更・アレルギー除去食などの確認、肉の調理開始時 間の確認、調理方法と調理時間の確認、釜担当者の確認、調理の分担の確認、健康状態の確認と記録票 への記入などを行います。<全員> ミーティングの後、下処理<C><D>、上処理<A><B>に分かれて作業に入ります。 釜の使用や作業工程(野菜の切り方、順番)など必要事項を<A><B>から<C><D>に連絡し、 作業がスムーズに進むようにします。 8:40 下処理室 上処理室 再度、爪ブラシを使用して手を 洗い、ペーパーで拭き、アルコー ル消毒をします。以後、作業を変 わるごとに手洗いとアルコール 消毒をします。<C><D> 再度、爪ブラシを使用して手を洗い、ペーパーで拭き、アルコー ル消毒をします。以後、作業を変わるごとに手洗いとアルコール消 毒をします。<A><B> ザル、ヘラなど当日使用する器具を食器消毒保管庫で消毒しま す。<A> ○ 野菜の下処理 野菜の皮むきをします。人参、 玉ねぎ、じゃが芋は球根皮むき機 で皮むき、にんにくは手で皮むき ヘタ取り、もやしは袋から取り出 します。<C><D> 野菜の球根皮むき機 9:00 野菜を下処理シンクで流水洗 いし、上処理室に送ります。洗い は野菜ごとにシンクの水を入れ 替えて行います。<C><D> 牛乳を受け取り、温度が10度 C以下であることを確認し、記録 します。<B> ○ 野菜の上処理 下処理室から受け取った野菜 を上処理シンクで流水洗浄しま す。<A><B> 手でカレー用人参はいちょう 切りし、玉ねぎは半分に切ってス ライスし、じゃが芋はひと口大に 切ります。じゃが芋は、流水でア ク抜きをします。<A><B> 3 牛乳の温度確認 牛乳を学級用カゴ(1学級2カ ゴずつ)に入れ替え、牛乳保冷庫 に保管します。<B><C> じゃが芋切り ナムル用人参を野菜裁断機で 千切りにします。<B> もやしを手でザク切りにしま す。<A><B> にんにくをフードカッターで みじん切りにします。<B> ○Ⅰ釜でカレールウづくり 釜にサラダオイルを入れて温 めます。次に、バターを入れて 弱火で焦がさないように溶かし ます。<A> 9:30 バターが溶けたら小麦粉を振 り入れ、弱火で焦がさないよう にヘラでまぜながら30分炒め ます。冬はでき上がりが硬くな りやすいため小麦粉の量に注意 します。<A> 牛乳保冷庫 納品された肉の規格を確認し、 使い捨て手袋をして異物がない か、異常がないか検品します。検 品した肉は、汚染に気をつけなが ら専用容器に入れて冷蔵庫で保 管します。<D> 釜で炒める準備ができれば、冷 蔵庫から肉を取り出し、釜に入れ ます。<D>(肉は下処理になり ます。上処理担当者は肉には触り ません。<D>が肉を上処理室に 運び釜に入れます。 ) 冷蔵庫の取手、内部をアルコー ル消毒し、肉保管容器の洗浄をし ます。<D> 下処理室のゴミ処理、片付け、 洗浄、清掃をします。<D> 野菜の下処理が終わるとエプ ロン洗浄、手洗い、アルコール消 ○ Ⅱ釜で肉を炒めて野菜を煮 込む<A> 釜に火をつけ釜を焼き、サラダ オイルを入れて釜になじませま す。下処理担当の<D>に指示し て肉を持ってきます。<A> 肉用のヘラを使い肉を炒めま す。肉の焦げ付きに注意し、火加 減を調整します。赤ワインを入 れ、塩・コショウをし、十分加熱 します。<A> 4 小麦粉の投入 カレー粉を入れ、焦がさない ようにしばらく炒め、火を止め ます。<C> 毒、エプロン交換・をして上処理 室に移動します。<C> 肉用のヘラを専用のたわしを 使って洗浄します。<D> 10:00 ☆ 生ゴミは水漏れしないよう に水を切ってゴミ箱に入れます。 ☆ 紙、ビニールなどは生ゴミと は別にしてゴミ箱に入れます。 ☆ 缶・瓶はビニール袋に入れて リサイクル用ゴミ箱に入れます。 ☆ ダンボールはリサイクル用 ゴミ箱に入れます。 ☆ ゴミがゴミ箱から収集され た後は、ゴミ箱を洗浄し、熱湯を かけ、乾燥させます。 ☆ 木曜日は、倉庫の清掃、冷蔵 庫の清掃をします。 ☆ 金曜日は、下処理室の通常の 洗浄、清掃の他に床磨きと会所の ゴミ上げ、下処理用のエプロン (全員分)の洗浄(エプロンは、 他の日は着用したまま洗浄しま す。 ) 。 ここまでが終わると、<D>は 手洗い、アルコール消毒、エプロ ン洗浄、エプロン交換をして上処 理室に移動します。 肉炒め 肉の赤みが無くなれば、肉汁、 油を切ります。肉用ヘラを肉以外 用ヘラに交換し、にんにくを入 れ、炒めます。肉用ヘラはボール で受けて下処理室に運びます。< A> 玉ねぎを入れてよく炒めます。 玉ねぎは炒めると甘味が出るの で透明になるまでよく炒めます。 玉ねぎを炒めると人参、じゃが芋 を入れて炒め、水を入れます。水 が沸騰し、アクが出てきたら取り ます。<A> Ⅱ釜の野菜が煮えてきたらⅠ 釜に再び火をつけ弱火で焦がさ ないように加熱します。<C> これで下処理室の作業は終了 です。 10:30 [上処理室] ザル等の洗浄をします。<D> ご飯の納品があれば受け取り、 検品後ワゴンに載せます。<D> 玉ねぎ炒め コンソメ、リンゴピユーレ、ウ スターソース、醤油を入れ味を調 えます。野菜の煮え具合をⅠ釜の 加熱具合とタイミングを合わせ るため、釜の余熱を考慮した火加 減をします。<A> ○ Ⅲ釜でナムルづくり 5 ○ Ⅰ釜のルウとⅡ釜の材料合 わせ 野菜が煮え、ルウが温まった らⅡ釜の野菜の煮込みをルウの Ⅰ釜に少しずつ入れます。<C > Ⅰ釜に野菜が入ると焦げやす くなるので、ヘラで混ぜ続けな がら牛乳を入れ、加熱沸騰させ、 味見をします。<A> 沸騰したら味をなじませるた めに一旦火を止めます。<A> Ⅰ釜の蓋を閉じます。<C> Ⅱ釜を洗浄します。<C> 11:00 11:30 12:00 お湯を沸かします。<B> 小鍋で調味料を加熱して調味液 を作り、温度を確認記録します。 <B> 炒りすりごまを炒ります。<B > 鶏肉のスープ漬けを容器に移 し、使い捨て手袋でほぐします。 <B> Ⅲ釜で人参、もやしを茹で、ザ ルに入れます。水を入れたタライ を重石にして水を切ります。<B > 鶏肉のスープ漬けと酒を釜に 入れ、炒めます。<B> 茹でた人参、もやしから出た水 を捨てます。<B> Ⅲ釜に茹でた人参、もやしを入 れて炒め、調味液半量を加えま す。<B> 水がまた出たら、捨てます。< B> 残りの調味液を加え味を調え ます。<B> 炒りすりごまとごま油を入れ ます。<B> 味見をします。<B> 時間、温度を確認、記録し、火 を止めます。<B> 手洗い、アルコール消毒をした 後、検食用、保存食用を取ります。 保存食用は冷凍庫に保管します。 <B><C> 検食用はカレーライス、ナム ル、牛乳をセットにして校長、教 頭又は栄養士に提出します。<D > 学級用ボールに水気を切りな がら配缶します。<B><C> 6年生用ボールにラップをし、 重量を量り、記録します。<C> <D> 学級用ボールをワゴンに載せ ます。<C><D> Ⅲ釜を洗浄します。<B> 6 ☆ 木曜日・金曜日は空き時間 を使ってパンラック、食器消毒 保管庫、殺菌庫の消毒、まな板 の清掃・消毒をします。<C> <D> Ⅰ釜に再び火をつけ沸騰する まで混ぜ続け、味見をし、時間、 温度を確認、記録し、火を止め ます。<A> 手洗い、アルコール消毒をし た後、検食用、保存食用を取り ます。保存食用は冷凍庫に保管 します。<A><B> 学級用食缶に配缶します。< A><B> 6年生用食缶の 1 学級分の重 量を量り、記録します。<B> <C><D> 学級用食缶をワゴンに載せま す。<B><C><D> Ⅰ釜を洗浄します。<A> 後片付けをし、午後の準備を します。<A><B><C>< D> 給食日誌、日常作業点検票、 作業工程表、作業動線図を作成 します。<A> 牛乳を牛乳保冷庫から取り出 し、ワゴンに載せます。<D> ワゴンを各学級前まで運び、子 どもたちが取りに来るまでその 場で待機します。<B><C>< D> 週1回、床全面の清掃をしま す。 12:25 ワゴンを子どもたちが教室に 運び込むのを見届けて調理室に 戻ります。<B><C><D> ○ 午後の洗浄、清掃などの作業 調理員4人が手分けして行います。 各学級前に運搬したワゴンは、調理員が回収します。 時間 調理員A 調理員B 調理員C 調理員D 備考 13:30 上階に行き、ワ ゴンをリフトに 乗せ、降ろしま す。 学級から戻っ たワゴンから食 缶、ボールなどを 取り出し、食器を 種類ごとに仕分 けし、シンクに浸 けます。箸はカゴ タライに入れて シンクに浸けま す。盆は別に積み 上げます。 食器は2種類 ずつシンクに入 れ1種類ずつ洗 います。 洗った食器を 種類ごとに台ま たはカゴに並べ ます。 タライ、シンク を洗います。 牛乳の空瓶を 配送用青箱に載 ワゴンから食 缶、ボール、お玉 などを取り出し ます。 食缶、ボール、 お玉などを運び 洗浄します。 洗った食缶、ボ ール、お玉などを 食器消毒保管庫 に入れます。 給食の残量を 計量し記録しま す。 釜の洗浄 後 片付けをします。 上処理室のゴ ミザルの洗浄、片 付け、会所の清 掃、床洗浄などを します。 回収したワゴ ンを調理室に搬 入します。 ワゴンからご 飯ケース、牛乳の 空瓶、食缶、ボー ルを取り出しシ ンクに運びます。 ワゴンの中を 清拭し、所定の場 所に移動します。 残っているご 飯を集め計量、記 録します。 食器1種類を シンクで粗荒い し、洗浄します。 手でゆすいだ 食器をザルに並 べます。 ワゴンの外側 を清拭し、所定に 位置に並べます。 ○ 食缶、ボール などや調理器具の 洗い方 ①薄い洗剤で粗洗 い。 ②洗剤で本洗い。 ③スポンジで流水 すすぎ。 ④流水すすぎ。 ⑤流水すすぎ。 ⑥食器消毒保管庫 に搬入 14:00 盆を薄い洗剤 洗い食器洗浄機 で流します。 洗い終わった 盆は学級ごとに 整理して食器消 毒保管庫に入れ ます。食器消毒保 管庫では、熱風で 乾燥、消毒されま す。 食器洗浄機の 湯を入れ替えま す。 牛乳の空瓶を 配送用青箱に載 せ替え、飲み残し の牛乳の本数を 7 ○ 食器カゴ、ス プ-ンカゴの洗い 方 ①洗剤で手洗い。 ②流水すすぎ。 ③流水すすぎ。 食器カゴ ④クラス順に並べ 食器洗浄機で洗浄 した食器をクラス 14:30 15:00 15:30 記録します。 手ですすぎを 2回した食器を 食器洗浄機でさ らにゆすぎます。 使わなかった食 器も食器洗浄機 でゆすぎます。 食器洗浄機を、 分解して洗浄し、 乾燥します。 せ替え、飲み残し の牛乳の本数を 記録します。 食器洗浄機で 洗剤を流した食 器を受け、翌日使 用するお玉、ハサ ミ、スプーン、箸 などを学級ごと にセットし、食器 消毒保管庫に入 れます。 食器消毒保管 庫の電源を入れ 熱風乾燥します。 牛乳カゴに熱 湯をかけます。 クラス札は乾 燥しやすいよう バラバラに牛乳 カゴに立てて並 べますます。金曜 日は洗います。 牛乳の外箱を 調理室の外に出 し、下処理室のゴ ミを片付け、下処 理室の洗浄、清掃 をします。 ごとにセットして 食器消毒保管庫に 搬入。 スプーンカゴ ④洗浄したスプー ンをクラス人数セ ットし翌日使用す る場合は食器かご に入れて食器消毒 保管庫に搬入。 ○スプーンの洗い 方 ①薄い洗剤の湯に 浸ける。 ②洗剤で手洗い。 ③手洗いで流水す すぎ。 ④流水すすぎ。 ⑤流水すすぎ。 後片付けをし、 後片付けをし、 後片付けをし、 後片付けをし、 ⑥食器消毒保管庫 エプロンと長靴 エプロン長靴を エプロン長靴を エプロン長靴を に搬入。 を洗います。 洗います。 洗います。 洗います。 ○ 食器の洗い方 ①薄い洗剤で食器 に付いている固ま った油などを除 去。 ②シンクで食器に 挟まっている残飯 を取り除くため粗 洗い。 ③タライに移し、 洗剤でスポンジを 使って手洗い。 ④流水すすぎ。 ⑤流水すすぎ。 ⑥食器洗浄機で洗 浄。 ⑦クラス人数にセ ットして食器消毒 保管庫に搬入。 以上で洗浄、清掃作業は終了です。 ○ 事務作業 ・ 毎日の作業 残量計算をします。 8 給食日誌、日常作業点検票を作成します。 午前に作成した作業工程表、作業動線図を実際に行った作業に修正します。 作成した書類を校長に報告します。校長確認後保存します。 翌日の調味料等の準備と作業工程表、作業動線図を作成します(翌日<A>の人) 。 ・ 随時の作業 大阪府一括購入物資の残量を確認します。 一般購入物資の残量を確認します。 残量計算報告書を作成し、担当栄養士に報告します(月 1 回) 。 翌々月の献立案を検討し、意見を栄養士に報告します。 翌月の保存食用の袋を作成します。 日常点検票等の書類を整理します。 給食日誌に献立名を記入するなど、書類作成の準備をします。 大阪府一括購入物資を受け取り、検品し、使用月・賞味期限を記録し、倉庫に保管します。 調理器具などに不具合があれば修理します。 調理員で修理できないような不具合は業者に修理してもらいます。 消耗品など残量を確認し発注手続きをします。 掲示板の掲示物の作成・交換、子どもからの手紙に対する返事の作成など食育関連の事務を行い ます。 16:30 最後に電源とガス元栓の確認、食器乾燥機の電源の入れ直しを行い、消灯、戸締りをして退出し ます。 9
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