環境配慮行動に関するアンケート集計結果 【態度】 廃棄物減量:できるだけごみを出さないような生活を送りたい(廃棄物減量・態度) 節水:できるだけ水の使用を控えるような生活を送りたい(節水・態度) 【廃棄物減量行動】 【節水行動】 ① マイバッグを活用する(マイバッグ) ③ 入浴時に節水を行う(入浴) ② マイボトルを活用する(マイボトル) ④ 手洗い、歯磨き時に節水を行う(手洗い、歯磨き) それぞれの環境配慮行動における態度を「そう思う:4 点」~「そう思わない:1 点」とした場合の平均得点 の変化を図 1 に示します。廃棄物減量・節水ともに平均得点がおよそ 3.5 点であることから、皆さんは環境に対 する高い態度を有していました。 情報提示前後の態度の変化 4.00 1回目 3回目 3.50 3.00 2.50 廃棄物減量・態度 節水・態度 図 1.情報提示前後の態度の変化(有効回答 N=123) それぞれの環境配慮行動における意欲を「取り組みたい:4 点」~「取り組みたくない:1 点」とした場合の平 均得点の変化を図 2(a)に、実践度を「取り組んでいる:4 点」~「取り組んでいない:1 点」とした場合の平均 得点の変化を図 2(b)に示します。図 2 より、4 つの行動について、意欲よりも実践度の平均得点の方が低い値と なりました。ここから、皆さんは環境に配慮した行動をしたいと思っているが、実際の行動までは結びついてい ないことが分かります。また、情報提示後において、4 つの行動全ての意欲・実践度が向上しました。特に、 「マ イボトル」と「入浴」が、大きく向上していました。 情報提示前後の実践度の変化 情報提示前後の意欲の変化 4.00 4.00 1回目 3回目 1回目 3.50 3.50 3.00 3.00 3回目 2.50 2.50 マイバッグ マイボトル 入浴 (a) 手洗い、歯磨き マイバッグ マイボトル 入浴 (b) 図 2.情報提示前後の意欲・実践度の変化(有効回答 N=123) 手洗い、歯磨き 表 1 のように、 「高態度高行動」と「高態度低行動」を定義し、実行できるか、便益、費用、規範、環境影響 等の各評価の比較を行いました。 表 1.高態度高行動/高態度低行動の定義、及び各行動における割合(1 回目アンケート.N=205) 種類 定義 マイバッグ マイボトル 入浴 手洗い、歯磨き 高態度高行動 態度3点以上 and 行動3点以上 122人 104人 80人 115人 高態度低行動 態度3点以上 and 行動2点以下 47人 65人 57人 22人 今回の調査では、比較のために、2 つのグループ間に有意な差があるかどうかを検討する t 検定を行いました。 t 検定で有意な差があり、かつ高態度高行動グループと高態度低行動グループ間の平均値の差が大きかった評価 を表 2 に示す。 表 2 より、以下のような特徴が明らかとなった。 日常生活で環境配慮行動をする機会がる、もしくは方法を知っている人ほど、環境に配慮した行動を実践 している。 環境配慮行動を面倒でないと思っている人ほど、環境に配慮した行動を実践していました。 周囲の人が実践していると思っている人ほど、環境に配慮した行動を実践していました(入浴を除く)。 費用に関する設問は、3 つの行動において、有意な差及び大きい平均差が得られなかったことから、費用は 実際の行動に直接的に結びつかないと考えられます(マイボトルを除く)。 「行動が CO2 排出量の削減に効果的である」という環境影響の設問では、有意な差及び大きい平均差が 得られなかったことから、環境影響は実際の行動に直接的に結びつかないと考えられます。 表 2.高態度高行動グループと高態度低行動グループ間の平均差(1 回目アンケート・N=205) 行動 項目 日常生活で、マイバッグを活用する機会がある マイバッグを活用できる状態にある マイバッグ マイバッグを持ち歩くのは面倒である 自分の周りには、マイバッグを活用している人がたくさんいる マイボトルを活用する方法を知っている 日常生活で、マイボトルを活用する機会がある マイボトルを活用できる状態にある マイボトル マイボトルを活用するのは、経済的にお得である マイボトルを持ち歩くのは面倒である マイボトル用の飲料水を作るのが面倒である 自分の周りには、マイボトルを活用している人がたくさんいる 入浴時に節水を行う方法を知っている 日常生活で、入浴時に節水を行う機会がある 入浴 入浴時に節水を取り組むのは面倒である 入浴時に節水を行うと身体的な満足が得られない 日常生活で、手洗い、歯磨き時に節水を行う機会がある 手洗い、歯磨き時に節水を行うことのできる状態にある 手洗い 手洗い、歯磨き時に節水を取り組むのは面倒である 歯磨き 手洗い、歯磨き時に節水を行うと身体的な満足が得られない 自分の周りには、手洗い、歯磨き時に節水行動を行っている人がたくさんいる 平均得点 高態高行 高態低行 3.53 2.3 3.39 2.62 2.13 2.89 2.78 2.19 3.71 2.88 3.78 2.43 3.8 2.12 3.85 3.14 2.05 3.02 1.92 3.17 2.94 1.91 3.25 2.75 3.3 2.6 2.21 3.04 2.08 2.91 3.57 2.77 3.64 2.77 2.03 2.73 1.84 2.41 2.57 1.95 平均差 1.23 0.77 0.76 0.59 0.83 1.35 1.68 0.71 0.97 1.25 1.03 0.5 0.7 0.83 0.83 0.8 0.87 0.7 0.57 0.62 以上をまとめますと、皆さんは環境配慮行動に対する高い態度や意欲を有しているが、実践度は態度・意 欲ほど高くないことがわかりました。また、高い態度を有しており実践している人と高い態度を有している が実践はしていない人を比較したところ、実行できるかどうかや、便益、周囲の実践度に差が出ました。こ こから、実践度を高めるためには知識の蓄積や様々な体験を通して、実行可能性を高める(実行が可能だと 思うこと)必要があります。皆さんにはこれまで以上に環境情報には敏感になって、環境配慮行動実行に対 するハードルを下げてほしいです。 アンケートにご協力して頂きありがとうございました
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