帰任の挨拶 こ の た び、JSPS 北 京 研 の取組みをはじめ、中国の高等教育事情、留学動向、研 究連絡センターでの勤務を 究力等を知ることができたのも大きな学びとなりました。 終え、筑波大学に帰任する 年々中国人訪日者数は上昇していますが、日本からは こととなりました。学生時 訪中者数が減っています。関係の深い隣国にも関わらず、 代に中国語を学んだことが 多くの日本人が今の中国の実際の姿を見る機会を逸して きっかけで、中国と中国語 いることは大変もったいないことです。帰国後は、私が に関心をもち、赴任したの 中国で見知り得たこと、感じたことを多くの方に伝えて が昨年 4 月。そこからの 1 いきたいと思います。 年間はあっという間でした 短い期間ではありましたが、多くの方々に支えられ、 が、日々目新しいことに触れ、刺激的かつ充実した研修生 ここ中国で研修生活を送ることができたことを幸せに思 活となりました。また、各地へ飛び回り、旅行も含めると うと同時に、心より感謝申し上げます。特に、同じ職場 中国内 11 の省・自治区を訪れたほか、モンゴルへも出張 で働いた和田センター長、加藤前副センター長、渡辺副 をしました。こうして各地へ出張する機会を得られたのも、 センター長、2 年間の研修をともにした中山さん、現地 中国側の大学や対応機関の方々にご尽力いただき、事業説 職員の江さんと佘さんには、最後までご迷惑をおかけし 明会や留学説明会、学術シンポジウム等を開催することが てばかりでしたが大変お世話になりました できたためです。このように JSPS と各学術機関、研究者 4 月からは筑波大学の工学系支援室で教務を担当する の方々との関係が今後も持続・発展していくことを願って ことになりますが、今後もまたどこかで皆様にお会いで やみません。 きることを楽しみにしております。 また、希平会を通して、日本の各大学・機関の中国で 瀧瀬 由香理 帰任の挨拶 この 1 年間を振り返ると風のように時間が過ぎ去った ました。日本留学を経験し と感じる一方で、同時に人生の中でこんなに濃い一年間 た方に助けてもらえたこと はあったかなと振り返ることができます。着任した春か に深い縁を感じたと同時に、 ら夏にかけては、GRC 会合や CASS・JSPS 共同シンポ 留学という経験は一人一人 ジウム開催と同時に山東や大連での留学説明会に参加し の人生や性格に関わる大き ました。当初は中国語が全く分からず、 「もっと勉強して な要素になっていると考え から来たらよかった」と後悔することが多々ありました。 るようになりました。 秋から冬にかけては、在中国日本人研究者ネットワーク この 1 年間は、日本と関わりのある中国人、中国留学 設立や THU-CAS-JSPS 共同シンポジウム等新しい取り 中の日本人、私と同じように赴任している日本人―多くの 組みの場に立ち会うことができました。日本では体験で 日中を往来する方々に出会いました。皆それぞれ考え方は きない仕事に携わることができました。 違うけれど、日中について熱い想いを持っている方ばかり 一方、9 月には怪我をしてしまい 1 ヶ月程日本へ戻ら でした。4 月からは東京学芸大学で勤務しますが、ここで ざるを得なくなりました。怪我をした際には、幸運にも 3 得たネットワークを生かして日中の大学の発展に寄与して 人の中国人男性と日本留学を経験した女性に助けていただ いきたいと思います。本当にありがとうございました。 きました。この女性は「日本人に今までいっぱいお世話に なったから、次は私があなたを助ける番。 」と言ってくれ 中山 尚子 2015.1~3|学思 No.47| 15
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