News Release 財務省近畿財務局 Ministry of Finance Kinki Local Finance Bureau 平成 25 年 10 月 31 日 「予算執行調査」の結果を公表します ○ 財務本省および全国の財務局が実施しました平成 25 年度「予算執行調査」の 調査結果について、本日、財務本省において公表されましたのでお知らせします。 詳細は財務本省HP⇒ http://www.mof.go.jp/budget/topics/budget_execution_audit/index.htm ○ 調査が完了した 23 件(全調査事案 75 件)中、近畿財務局が調査結果の取りま とめを行ったのは、次の事案です。 (注)75 件のうち今回公表分を除く 52 件については、平成 25 年 7 月 26 日に公表済 【近畿財務局取りまとめ事案】 省庁名 調査事案名 文部科学省 放送大学学園における効率的な 学習センターの活用について 各府省 業務用車等の稼働状況等 25’予算額 調査結果の概要 74.4 億円 事業の必要性、有効性、効率性につい て検証を行い、広報経費の見直しやセ ンター施設の有効利用等を求めた。 10.7 億円※ 業務用車の稼働状況について検証を 行い、集約化等による削減の検討や車 両の調達方法の見直し等を求めた。 添付資料: 「総括調査票」 ※ 全国の地方支分部局等 306 先における平成 24 年度支出額 (参考)予算執行調査とは <URL:http://kinki.mof.go.jp/489.html> 財務省主計局の予算担当職員や日常的に予算執行の現場に接する機会の多い財務局職員が、 予算の執行の実態を調査して改善すべき点等を指摘し、予算の見直しや執行の効率化等につ なげていく取組です。 【お問合せ先】財務省近畿財務局 理財部 主計第 2 課 担当 山永・中田 ℡ 06-6949-6365 1/2 総 事案名 所管 括 (3)放送大学学園における効率的な学習センター の活用について 文部科学省 組織 文部科学本省 調査対象 予 算 額 調 査 票 平成 25 年度:7,440 百万円 平成 24 年度:8,098 百万円 会計 一般会計 調査区分 共同調査 取りまとめ財務局 (近畿財務局) ①調査事案の概要 ②調査の視点 事案の概要 放送大学学園が設置する放送大学は、生涯学習機関として広く社会人等に大学教育の機会を提供すること等を目的と し、テレビ・ラジオ等により学ぶことができる遠隔教育大学である。 放送大学の教育システムは、放送による授業と面接による授業を基本としている。放送による授業については、放送 の視聴と印刷教材による学習を行う形式をとっており、通信指導をうけることによって履修することになる。面接によ る授業については、卒業(学士の学位取得)を目指す学生(全科履修生)が、放送授業、通信指導の他に面接授業(ス クーリング)によって単位を修得する必要があり、全国57か所に設置した学習センター等において面接授業(スクー リング)を受講することになる。面接授業は、教室等において教員から直接指導を受ける機会として重要なだけではな く、学生相互の啓発などにおいても大きな意義があるものとされている。 <在学生数> 22 年度 2 学期 23 年度 2 学期 24 年度 2 学期 85,186 人 86,334 人 88,905 人 <入学生数> 22 年度 1 学期 23 年度 1 学期 24 年度 1 学期 25 年度 1 学期 32,097 人 31,209 人 32,014 人 30,684 人 <専任教員数:90 人> <客員教員数:366 人> <非常勤教員数:1,485 人> <学習センター等数:57 か所> ※上記のうちセンターに付属するサテライトスペース:7 か所 1.認知度を向上させる広報 や積極的な学生募集等が 行われているか、また、学 生数増加につながってい るか 2.各地域において学習セン ター等が効率的に活用さ れているか 3.客員教授等の業務内容は 適正か 2/2 総 事案名 括 調 査 票 (3)放送大学学園における効率的な学習センターの活用について ③調査結果及びその分析 ④今後の改善点・検討の方向性 1.広報経費の見直し 1.認知度を向上させる広報や積極的な募集が学生数増加に繋がっているか 広報経費については、入学生等へのア 広報経費の使途を広報手段別にみると、メディア広告に係る経費が約7割を占める。 ンケート実施等による効果検証を行い、 より効果的・効率的な見直しを図るべき。 また、本部から各センターへの広報予 算の配分について、実情に応じた効果的 な配分方法を検討すべきである。 2.施設の有効利用 ※広報手段が入学生の確保等にどの程度寄与したか、ほとんどのセンターで効果検証を行っていない。 ※効果検証していたセンターの中に、入学説明会開催について「メディア広告により知った」と回答した 割合が、 「2.5%(40 人のうち 1 人の回答)との結果もあった。 ※入学者 1 人当たりのメディア広告の費用はセンター間で大きくかい離。 (200 円/人~5500 円/人) ※本部が各センターの広報予算を基本的に前年度予算と同水準で漫然と配分。 ※広報用文房具として、ボールペンをPRのため配布していた例もあった。 (200 円/本) 2.各地域において学習センター等が効率的に活用されているか 単位認定試験 面接授業 上記以外 全期間 3.客員教授等の業務内容は適正か 専門性の低い業務がみられる。 ※客員教授等の業務は、学習相談への対応など専門性の高い業務を従事させ るべきところ、当該客員以外の者でも代替可能な業務も行っている。 のは、単位認定試験期間などの短期間に 限られており、それ以外の長時間の利用 は低調。外部に積極的に広報活動を行う ことにより稼働率の引上げと有償で貸し 出す等、施設の有効利用を図るべきであ る。 ○期間別講義室等の利用状況 期間(日数) 講義室等の利用日数が少ない。 ※施設の利用は単位認定試験期間などの短期間に限られており、講義室等に ついて、利用割合は年平均で4割程度。 ※センター施設の貸出しの周知は全く行われていない。 講義室等のセンター施設が利用される 実績有 センター数 試験監督 サークル活動 研修旅行への参加 一般管理業務 未利用率 18日 82日 194日 294日 8 11 9 2 23.9% 44.0% 69.4% 59.6% また、今後のセンター施設の稼働や学 生数の増加見込みを勘案するなどしてセ ンター施設自体の集約化・効率化を検討 すべきではないか。 3.客員教授等の業務内容の検討 うち代替 可能回答 比率 5 7 7 2 63% 64% 78% 100% 各センターで客員教授等が行っている 業務を、より専門性の高い業務に限定す ることにより、人数・勤務時間を見直す べきである。 1/2 総 事案名 括 調 各府省 組織 票 調査対象 予 算 額 (10)業務用車等の稼働状況等 所管 査 - (行政経費等に係る府省横断的な調査) 【参考】平成 24 年度(調査対象実績額) :1,065 百万円(車両費、賃借料、車検料等) 一般会計 各特別会計 会計 ①調査事案の概要 各府省は、購入または賃貸借(リース等)により業 務用車を配置しており、車検費用や重量税など、車 2.■■■ 両にかかる維持費用も毎年支出している。 ②調査の視点 【調査対象】 2.■■■ ・全国の地方支分部局等 306 先 保有車両 5,142 台 (緊急・捜査車両及び特殊用途車両(8 ナンバー)を除く) 3.××× 取りまとめ財務局 近畿財務局 2.■■■ 1.稼働状況について ・ 24 年度の年間利用日数をみると、稼働率の平均は 56.9%(約週3回の利用)であった。 3.××× … 利用日数÷245 日(開庁日数) ・ 利用日数が少ない車両をみると、稼働率が2割(週1回の利用〔50 日/年〕 )を切っている車両は 92 部局(30.1%) で 342 台(6.7%)認められた。 【表1】 なお、年間利用日数が少ない車両の中には、24 年度中に全く利用していない車両も 10 台認められた。(平成 24 年度の維持管理費:3,212 千円) このうち 69 部局の 312 台では、部局内の他の車両(ナンバー区分別)の平均稼働率が8割未満であり、車両集 約化の可能性が認められる状況にあった。 【表2】 ※ 本省において、部局・下部組織内の車両を一括管理し、全国的に車両の配置調整を行う取り組みも認められた。 【表1】 【表2】 ナンバー区分 342 台 (50 日/年未満) (120 日/年未満) (200 日/年未満) (200 日/年以上) 平均稼働率 (調査車両全体) 39 29 55.7% 2ナンバー車 28 24 38.8% 4ナンバー車 216 211 56.1% 59 48 60.5% 342 312 56.9% 合計 (25 日/年未満) 稼働率が2割未 うち、集約化の 満の車両台数 可能性がある車 両台数(※) 1ナンバー車 3,5,7ナンバー車 各府省の本府省庁、地方支分部局で使用されて いる業務用車について、以下を検証。 1.車両の稼働状況 2.小排気量車両への切り替えの可能性 3.契約形態等について 財務局調査 ③調査結果及びその分析 ※ 稼働率の算出方法 3.××× 調査区分 (※) (※) 部局内の他の車両(ナンバー区分別)の平均稼働率が 8 割未満の車両台数 ・ また、部局内に車両が複数なく集約化が困難なものについては、レンタカーの利用により車両の削減を図 ることも考えられるが、レンタカー利用等とのコスト比較を実施してない部局が半数近くに上った。 2/2 ③調査結果及びその分析 ④今後の改善点・検討の方向性 2.■■■ 2.■■■ 2. 小排気量の車両への切り替えの可能性について ※大型車両(1、2ナンバー車)を除く 1.利用が低調で、部局内で稼働に余裕 のある他の同種車両が配置されている 3.××× 場合は、集約化等による削減を検討し、 可能な限り保有コストの縮減を検討す べきである。 特に稼働実績のない車両については、 早急に削減を検討すべきである。 【表3】 3.××× ・ 排気量が少ない車両ほど年間保有コスト(※)は安価となっている。 【表3】 ※年間保有コスト=車両価格年割額+年間維持費用 ・ 4,950 台のうち、軽自動車の導入は 848 台(17.1%)にとどまっていた。 【表4】 軽自動車以外の車両について、今後車両更新時に軽自動車の導入が可能か聴取 したところ、57 部局(18.6%)で 330 台(6.7%)が可能としている。 ・ なお、乗車定員3名以上の乗用車両で、軽自動車の導入を可としない 1,147 台 のうち、530 台(46.2%)の車両において、2人以下の乗車割合が利用日数の8割 以上を占めている状況にあった。 2.軽自動車の導入が可能とした車両に ついては、今後車両を更新する際に確実 に導入するとともに、各府省において、 乗車人員等も含めた利用状況を踏まえ 車両の適格性を今一度検証すべきであ る。 【表4】 (参考) 860 台が軽自動車へ切り替わった場合の車両保有コストの 削減見込額(試算) : 31,329 千円 3.その他経費の状況について (1)調達の効率化に向けた一括調達の実施状況 多くの部局において、下部組織を含めた一括調達が実施されているが、35 部 局において、下部組織単位で契約するなど、一括調達が実施されていない状況 にあった。 一方、本省庁において全部局を含めた一括調達により、更なる調達の効率化を 図っている取り組みも認められた。 (2)廃止車両の処分方法 24 年度中に下取交換が不可能な車両の廃止を行った 37 部局のうち、ほとんど 【表5】近距離の移動にとどまるレンタカーの利用 の部局では単純に廃棄していたが、くず化による競争売払を行うことで、収益を 利用距離 件数 確保している部局が確認された。 1㎞以下 (3)レンタカーの利用状況について 24 年度に、職員移動の用途として利用した 20,634 件のうち、使用距離が 5 ㎞ 以下と極めて近距離の移動が 57 件(0.3%)あり、高コストと思料される事例が 認められた。 【表5】 なお、自転車等を利用促進することにより、自動車の維持管理費及びタクシー 等の交通費の節減にもつながる。(平成 25 年度予算執行調査 「 (16)自転車の活 用状況等」参照) 3 1㎞超 2㎞以下 4 2㎞超 3㎞以下 15 3㎞超 4㎞以下 20 4㎞超 5㎞以下 15 計 57 ※ 57 件の平均利用金額は 6 千円を超える。 ※ このほか、5~10 ㎞の利用は 178 件。 3.下部組織を含めた一括調達や、車両 の廃止時にくず化による競争売払を実 施していない部局は、積極的に導入を検 討すべきである。 また、近距離移動にとどまるレンタカ ー利用については、より安価な交通手段 への代替を検討すべきである。 特に、自転車等で移動可能な近距離で の使用については、自転車等の使用基準 等を設けることで、自転車等の利用を促 進し、経費の節減に取り組むべきであ る。
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