欧州不動産関連証券の投資環境 2016年2月 欧州不動産関連証券の投資環境 情報提供資料 2016年2月作成 欧州不動産関連証券市場は、年初より中国株式市場や人民元、原油価格が下落する中で投資家のリスク回避姿勢が強 まり、下落しました。中期的には、欧州中央銀行(ECB)の金融緩和、マクロ指標の改善、不動産市況の回復などを背景に、 欧州不動産関連証券は堅調な推移が期待されます。本レポートでは、欧州不動産関連証券市場を取り巻く環境について、 ご説明いたします。 欧州市場の注目すべきトピックス フランスの不動産関連証券について 2015年のフランスの不動産関連証券は、ECBによる量的金融緩和策(QE)の導入により、4月半ばまで大きく上昇 しました。その後はやや軟調な展開となりましたが、前年比上昇して年末を迎えました。 ①フランス不動産関連証券※の特性 ・現在全8銘柄の市場規模は約500億ユーロ(欧州市場全体の約22%)で、欧州2番目の市場規模【表1】 ・保有物件の内訳は、地域別にみるとフランスが61%、欧州他地域が39%です。物件種類別にみると小売 (欧州全域に展開)が3分の2、オフィス(パリ中心)が約2割となっています。 【図1】 ・フランスの銘柄は、欧州不動産関連証券の中では相対的に大型で流動性が高い銘柄があり、グローバル な機関投資家に保有されています。このため、市場全体が世界のマクロ経済に関するニュース(QEや中国 経済など)に敏感に反応しやすい特徴があります。なお特定大株主の保有比率が高い一部銘柄について は、これら株主の動向が株価に大きな影響を与えることのある点については、注意が必要です。 ※各銘柄の分類は、CBREクラリオンが提供するデータを元に作成。また、FTSE EPRA/NAREIT France指数の構成銘柄に、主にフ ランスで事業展開するウニベイル・ロダムコ(取引所はオランダ)を追加。 【表1】フランスの不動産関連証券銘柄 不動産投資信託証券/ 不動産関連株式 小売セクター ウニベイル・ロダムコ クレピエール メルシアリス 複合セクター ジェシナ ICADE フォンシエール・デ・レジオン ANF アフィン 物件種類 物件保有地域 不動産投資信託証券 不動産投資信託証券 不動産投資信託証券 小売、オフィス 小売 小売 フランス、ノルウェー、スペイン、ドイツなど フランス、イタリア、ノルウェー、オランダなど フランス 不動産投資信託証券 不動産投資信託証券 不動産投資信託証券 不動産投資信託証券 不動産投資信託証券 オフィス、住宅、ヘルスケア オフィス、ヘルスケア オフィス、ホテル、住宅 オフィス、小売、住宅 オフィス、産業用、小売 フランス(主にパリ) フランス(主にパリ) フランス、イタリア、ドイツなど フランス フランス 時価総額 ( 億ユーロ) 210 114 17 67 43 46 4 1 出所:2016年2月11日時点で取得可能なデータに基づきCBREクラリオンが作成。 ※上記は、将来におけるフランス不動産関連証券銘柄の状況を示唆、保証するものではありません。また、個別銘柄の推奨を目的とする ものではありません。 【投資物件例】 【ラ・パールデュー】 (フランス、リヨン) ショッピングセンター、ウニベイル・ロダムコ所有 【オスマン通り69番地】 (フランス、パリ) オフィス、ICADE所有 Copyright © 2009年 Javier Urquijo All Rights Reserved. ※本資料では、不動産投資信託証券(リート)と不動産関連株式をあわせて「不動産関連証券」ということがあります。また、英国の不動産関連証券市 場を「英国市場」、大陸欧州の不動産関連証券市場を「大陸欧州市場」といい、あわせて「両市場」ということがあります。 ※「本資料のご利用にあたっての注意事項等」を必ずご覧ください。 1/10 欧州不動産関連証券の投資環境 2016年2月 欧州市場の注目すべきトピックス 【図1】フランス不動産関連証券各社の保有物件の内訳 内 小売 66% 訳 オフィ ス 21% 国外 35% その 他 13% うちパリ 18% * 2015年12月31日時点のデータ。 出所:各社資料を基にCBREクラリオンが作成。 ※上記グラフは、将来におけるフランス不動産関連証券各社の保有物件の内訳を示唆、保証するものではありません。 ➁2016年の見通し ・フランスの不動産関連証券をみる上では、マクロの観点と同時に欧州全体の小売セクターとパリのオフィ スセクターの不動産ファンダメンタルズ(物件の賃料・空室率や不動産価格等)の見通しが重要になります。 マクロ的な視点では、原油価格の下落や中国景気の減速懸念が投資家のリスク姿勢に影響を与えること が予想される一方、ECBの追加金融緩和が下支えになることが期待されます。 ・不動産ファンダメンタルズの面では、欧州の小売セクターについてはかねてから良好な環境にあり、低金 利環境が続く中で今後も不動産利回りの低下(資産価値の上昇)が続くと見込まれます。パリのオフィスセ クターについては、ようやく賃料に上昇する兆しが見えており、今後の改善が予想されます。 【図2】フランス小売売上高と消費者信頼感指数の推移 2012年12月 ∼2015年12月:月次 (2010年=100) 101 100 フランス小売売上高(左軸) フランス消費者信頼感指数(右軸) 105 100 99 95 98 90 97 85 96 80 95 12/12 13/12 14/12 75 15/12 (年/月) 出所:ブルームバーグ等が提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成。 ※上記は、将来におけるフランス小売売上高と消費者信頼感指数の推移を示唆、保証するものではありません。 ※「本資料のご利用にあたっての注意事項等」を必ずご覧ください。 2/10 欧州不動産関連証券の投資環境 2016年2月 欧州不動産関連証券を取り巻く注目ポイント 以下、欧州不動産関連証券市場を取り巻く環境について、「欧州のマクロ経済環境など」と「欧州不動産の市場環境」に 分けて、過去3ヵ月間の注目すべき動きをご紹介いたします。 欧州のマクロ経済環境など No ポイント 欧州不動産関連証券市場への影響 ① 投資家のリスク回避姿勢の強まり ・2016年に入り、中国経済指標の悪化や中国株式市 場および人民元の下落により、中国景気の成長鈍化 やそれが世界景気に与える影響などが懸念されまし た。【図3】 ・年初より需給悪化の懸念から原油価格の下落が加 速したことも投資家心理を悪化させました。 ・短期的には中国関連市場や原油価格の動向 により、欧州不動産関連証券の値動きが大き くなる可能性があります。 ・欧州不動産のファンダメンタルズへの直接的 な影響は限られており、中期的には欧州不動 産関連証券の固有の好材料に注目が集まる と期待されます。 ② ECBによるQE拡大 【図4】 ・12月にECBは資産購入期限の延長や購入対象の追 加などを含む追加金融緩和を決定しました。 ・ドラギ総裁は、欧州における景気回復やインフレの 鈍化を警戒して、3月にさらなる追加金融緩和を行う 可能性を示唆しました。 ・追加金融緩和拡大に対する期待感が市場心 理を下支えすることが期待されます。 ③ 米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ ・12月に米国では9年半ぶりとなる利上げが実施されま した。 ・今後は利上げのペースに注目が集まります。米連邦 準備制度理事会(FRB)は年内に2∼4回利上げを行う 可能性があります。 ・米国での利上げペースをめぐる思惑は、市場 のかく乱要因となる可能性があり、注意が必 要です。ただし、欧州での緩和的な金融政策 に照らした場合、他国の市場と比較して、そ の影響度合いは相対的に小さいことが期待さ れます。 ④ ・利上げ開始時期の遅れは景気拡大の足踏み イングランド銀行(BOE)による利上げ時期遅れ と捉えられる可能性もあるものの、英国不動 ・1月にBOEのカーニー総裁は、低インフレを背景に利 上げを行う可能性が低いことを示唆しました。昨年は、 産関連証券のリスク要因の一つが弱まったと 考えられます。 米国に続き英国でも利上げが行われる可能性がある とみられていました。 【図3】中国製造業PMI指数※と 中国実質GDP成長率(前年同期比)の推移 中国製造業PMI指数:2013年3月∼2016年1月:月次 中国実質GDP成長率:2013年1-3月期 ∼2015年10-12月期:四半期 【図4】ECBの資産規模と 欧州不動産関連証券指数の推移 2006年1月∼2016年1月:月次 (兆ユーロ) 4.5 4.0 8.5 3.5 3.0 8.0 2.5 7.5 2.0 1.5 7.0 1.0 6.5 0.5 6.0 0.0 (年/月) 06/1 (%) 9.0 60.0 中国製造業PMI指数(左軸) 57.5 中国実質GDP成長率(前年同期比、右軸) 55.0 52.5 50.0 47.5 45.0 13/3 14/3 15/3 ECBの資産規模(左軸) 欧州不動産関連証券指数(右軸) 08/1 10/1 12/1 14/1 (ポイント) 5,000 4,500 4,000 3,500 3,000 2,500 2,000 1,500 1,000 500 16/1(年/月) ※景気の先行きを示す指標のひとつであり、製造業の購買担当者に生産意 *使用した指数は、10ページの「本資料で使用している指数について」を 欲などをアンケートして指数化したもの。 ご参照ください。 出所:ブルームバーグが提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成。 出所:ブルームバーグが提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が ※上記は、将来における中国製造業PMI指数と中国実質GDP成長率(前年 作成。 同期比)の推移を示唆、保証するものではありません。 ※上記は、将来におけるECBの資産規模と欧州不動産関連証券指数の 推移を示唆、保証するものではありません。 ※「本資料のご利用にあたっての注意事項等」を必ずご覧ください。 3/10 欧州不動産関連証券の投資環境 2016年2月 欧州不動産の市場環境 No 欧州不動産関連証券市場 への影響 ポイント ① フランス小売銘柄の動き ・欧州全域に小売物件を保有して ・2015年11月のパリでのテロ事件を受けて、11月のフランスの小 いるウニベイル・ロダムコやクレピ 売売上高は前月比低下しましたが、12月は回復を見せています。 エールなどの銘柄は、もともとフラ ・消費者信頼感も比較的高い水準を維持しています。 ンスのみの動向に業績は左右さ れませんが、先行きに対する過度 な懸念は後退すると予想されます。 ② 欧州プライム・オフィス※市場の賃料動向(2015年第4四半期) ・今後欧州全体でマクロ景気の回 ・CBRE社より、欧州主要都市のプライム・オフィスの賃料情報 復が進むとともに、足元オフィス市 (2015年第4四半期)が発表されています。欧州オフィス市場全 況の回復が鈍い都市でもテナント 体でみると、物件の新規供給が限定的であることを背景に、総じ 需要の高まりが期待されます。 て回復基調にあると言えます。個別にみると、その回復ペースは、 ・一方で、オフィス市況の改善が先 マクロ景気の改善度合いやテナント需要の強さの違いにより、地 行したロンドン中心部などの都市 域・都市によってまちまちな状況が続いています。 では、好調なテナント需要を睨ん ・ロンドン中心部やダブリンが強い賃料上昇を見せ、スペイン・ドイ で供給が徐々に増えつつあります。 ツ・北欧の一部都市でも賃料の堅調な成長が見られます。一方 この動向を注視する必要がありま で、パリやチューリッヒ、ブリュッセルなどでは、引き続き横ばいま す。 たは弱含む状況が続いています。【表2】 ※所定の基準を満たす優良オフィス。オフィス市場全体の傾向を反映。 ・欧州不動産への海外投資資金の 流入継続が、不動産価格を下支 えすることが期待されます。 2015年の欧州商業用不動産の取引額は2007年を超える水準に ・海外投資家からの強い需要等を背景に世界金融危機前の高い 水準を超えました(2015年2,630億ユーロ、2007年2,570億ユー ロ)。 【表2】欧州主要都市のプライム・オフィス賃料と騰落率(2015年12月末時点) 国 都市/地区 アイルランド ダブリン イタリア ミラノ 英国 賃料 (1平方メ ー ト ル 当たり、年間) (ユ ー ロ) 592 騰落率 (第4四半期) (%) 騰落率 (1年) (%) 2 0 0 9年以来の 最低水準から の 上昇率(%) 4.8 22.3 95.2 490 0.0 0.0 2.1 ロンドン/シティ 1,001 2.2 9.6 60.9 英国 ロンドン/ウエストエンド 1,753 2.1 6.7 47.9 オランダ アムステルダム 350 0.0 1.5 6.1 スイス チューリッヒ 734 0.0 -3.0 0.0 スウェーデン ストックホルム 568 2.0 10.6 28.0 スペイン マドリッド 321 2.9 5.9 5.9 ドイツ フランクフルト 474 0.0 1.3 4.0 フランス パリ 800 0.0 0.0 11.1 ベルギー ブリュッセル 285 0.0 0.0 7.6 出所:CBREグループが提供するデータを基にCBREクラリオンが作成。 ※上記は、将来における欧州主要都市のプライム・オフィス賃料と騰落率を示唆、保証するものではありません。 ※「本資料のご利用にあたっての注意事項等」を必ずご覧ください。 4/10 欧州不動産関連証券の投資環境 2016年2月 欧州不動産関連証券と為替市場について 足元までの投資環境 2015年11月から2016年1月末にかけての、欧州不動産関連証券市場および為替市場の投資環境は、以下の通りです。 <欧州不動産関連証券市場について> 【欧州不動産関連証券指数の推移】 (ポイント) 4,500 2015年10月30日∼2016年1月29日:日次 4,400 4,300 4,200 ①11月上旬∼中旬 欧州不動産関連証券市場は下落しました。ECBの追加金融 緩和期待による10月の急激な相場上昇に対する警戒感が 漂う中、米国での早期利上げ観測の高まりなどが嫌気さ れ、相場は軟調に推移しました。 ②11月下旬∼12月中旬 欧州不動産関連証券市場は下落しました。ECBによる政策 期待が高まり、相場は反発する場面もありましたが、その 後、12月初旬にECBが発表した追加金融緩和策の内容が 失望され、下落しました。 4,100 4,000 3,900 3,800 ③12月下旬∼1月末 欧州不動産関連証券市場は下落しました。米国で利上げが 3,600 実施され市場を取り巻く不透明感が後退したほか、今後の 16/1/29 15/10/30 15/11/30 15/12/31 (年/月/日) 米国での利上げは緩やかなペースで実施されるとの見方か *使用した指数は、10ページの「本資料で使用している指数について」を ら、年末にかけて相場はいったん持ち直しました。しかしな ご参照ください。 がら、2016年年初より中国株式市場や人民元、原油価格の 出所:ブルームバーグが提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が 急落などを受け、投資家のリスク回避的な姿勢が強まり、相 作成。 ※上記グラフは、将来における欧州不動産関連証券指数の推移を示唆、 場は大きく下落しました。その後は、ECBのドラギ総裁が追 保証するものではありません。 加金融緩和を示唆したことから値を戻しました。 3,700 ① ② ③ <為替市場について> 2015年10月30日∼2016年1月29日の対円為替相場は、英ポンドが186円台前半から172円台半ばへと英ポンド安/円 高、ユーロが132円台後半から131円台前半へとユーロ安/円高となりました。 当該期間における英ポンドは賃金上昇率が鈍化したことや、欧州連合(EU)離脱を問う国民投票に関する不透明感による 利上げ観測の後退が下落要因となりました。 ユーロについては、リスク回避的な環境下における逃避先通貨のひとつとしての需要の高まりや、1月末の日銀のマイナ ス金利導入による円安等が上昇要因となりました。一方で、ECBの追加金融緩和観測の高まり等が下落要因となりまし た。 【対円為替レートの推移】 2015年1月30日∼2016年1月29日:日次 英ポンド (円) 145 200 195 190 ユーロ (円) 英ポンド 高 140 182円 (2016年末) 185 135円 (2017年末) ユーロ 高 130円 (2016年末) 135 180 185円 (2017年末) 175 170 165 160 15/1 英ポンド 安 15/5 130 125 15/9 16/1 16/5 (年/月) ユーロ 安 120 15/1 15/5 15/9 16/1 16/5 (年/月) *2016年末および2017年末の予想値は、ブルームバーグが集計した2016年2月10日時点における市場コンセンサス(中央値)。 出所:ブルームバーグが提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成。 ※上記グラフは、将来における為替レートの推移を保証するものではありません。 ※「本資料のご利用にあたっての注意事項等」を必ずご覧ください。 5/10 欧州不動産関連証券の投資環境 2016年2月 今後の見通し(主な上昇・下落要因) 主な上昇要因 主な下落要因 不動産関連証券 英国 ・ロンドン中心部のオフィス市況の改善 ・(中期的に)EU離脱の国民投票をめぐる政治的 ・経済成長の波及効果による国内全体の不動産 不透明感の高まり 市況の改善 ・ロンドンオフィスの市況改善度合いの鈍化 大陸 欧州 ・欧州広域における優良小売物件の底堅い賃料 ・マクロ経済の回復の遅れ 上昇 ・パリのオフィス市況の回復の遅れ ・ドイツ住宅セクターの底堅い賃料上昇 ・アイルランドなど周縁国の総選挙での想定外の ・その他地域の不動産価格回復期待 結果 両市場 英ポンド 為替 ・ECBによる追加金融緩和観測の高まり ・良好な資金調達環境の継続 ・不動産投資資金の流入継続 ・合併・買収(M&A)の増加期待 ・配当利回りの相対的な高さ ・中国経済の成長鈍化懸念などからくる、投資家 のリスク回避姿勢の強まり ・長期金利の急上昇 ・地政学リスクの継続 ・景気回復の持続 ・雇用環境の改善 ・賃金上昇率の伸び悩み ・EU離脱を問う国民投票に関する不透明感 ・ユーロ圏の高水準の経常黒字 ・ECBによる追加金融緩和観測の高まり ・FRBによる緩やかな利上げの継続 ユーロ ※「本資料のご利用にあたっての注意事項等」を必ずご覧ください。 6/10 欧州不動産関連証券の投資環境 2016年2月 ご参考(欧州不動産関連証券データ) ●リーマンショックや欧州債務危機の影響を大きく受けた欧州不動産関連証券は、2015年の第1四半期にECBによる 量的金融緩和期待を受けて大きく上昇したものの、米国不動産投資信託証券と比較して、引き続き出遅れている 状況です。 【不動産関連証券のパフォーマンス推移(現地通貨ベース)】 2006年1月∼2016年1月:月次 300 米国 不動産投資信託証券 183 250 200 J-REIT 172 150 グローバル 不動産関連証券 152 100 欧州 不動産関連証券 145 50 *2006年1月=100として指数化。 0 06/1 07/1 08/1 09/1 10/1 11/1 12/1 13/1 14/1 15/1 16/1 (年/月) *使用した指数は、10ページの「本資料で使用している指数について」をご参照ください。 出所:ブルームバーグが提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成。 ●足元の金利水準などを勘案した場合、特に大陸欧州の不動産関連証券の配当利回りは、引き続き魅力的な水準 にあると考えられます。 【不動産関連証券の配当利回り】 (%) 2016年1月末現在 7 6 5.4 4.6 5 4.6 4.4 4.1 4 3.3 3.1 3 2.5 2.5 スウェーデン ドイツ 3.3 2 1 0 フィンランド フランス スイス オランダ 英国 欧州 不動産 関連証券 (ご参考) (ご参考) J-REIT 米国不動産 投資信託 証券 *使用した指数は、10ページの「本資料で使用している指数について」をご参照ください。 出所:ブルームバーグが提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成。 ※上記は、将来における不動産関連証券のパフォーマンスおよび配当利回りを示唆、保証するものではありません。 ※「本資料のご利用にあたっての注意事項等」を必ずご覧ください。 7/10 欧州不動産関連証券の投資環境 2016年2月 ご参考(欧州不動産関連証券データ) ●欧州不動産関連証券各社は、近年、株式や債券での資金調達により積極的に不動産の取得や開発を進めている ほか、借り換えにより負債コストを引き下げています。 ●2015年は、4件の新規公開(IPO)がありました。 【欧州不動産関連証券の資金調達額の推移】 (億ユーロ) 400 2006年∼2015年:年次 350 300 債券 250 200 株式 150 100 50 0 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 (年) *資金調達額は、東欧などの周辺国を含みます。株式には不動産投資信託証券、不動産関連株式、優先株式などを含みます。 出所:SNL Financial LCが提供するデータを基にCBREクラリオンが作成。 ●欧州主要都市の優良物件はここ数年“魅力的な投資先”として、海外政府系ファンドや年金基金などからの資金流 入が継続しています。 ●不動産取引額の増加は、不動産利回りの低下と不動産価格の上昇につながっています。 【欧州の商業用不動産取引額の推移】 (億ユーロ) 3,000 2007年∼2015年:年次 2,500 2,000 1,500 1,000 500 0 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 (年) 出所:CBREグループが提供するデータを基にCBREクラリオンが作成。 ※上記は、将来における欧州不動産関連証券の資金調達額および欧州の商業用不動産取引額の推移を示唆、保証するものではありません。 ※「本資料のご利用にあたっての注意事項等」を必ずご覧ください。 8/10 欧州不動産関連証券の投資環境 2016年2月 ご参考(欧州不動産関連証券データ) ●ロンドン中心部のオフィスの空室率は、引き続き低下傾向にあり、賃料もおおむね上昇しています。 ●パリのオフィスは、足元一進一退の展開を見せていますが、今後の賃料の反転上昇が期待されています。 【オフィス空室率・賃料の推移】 2005年∼2015年:年次 空室率 (%) 16 賃料 180 ロンドン ベルリン 東京 14 12 パリ ニューヨーク ロンドン ベルリン 東京 160 パリ ニューヨーク 140 10 120 8 6 100 4 80 2 *2005年末=100として指数化。 0 2005 2007 2009 2011 2013 2015 (年) 60 2005 2007 2009 2011 2013 2015 (年) *2015年は9月までのデータ。 *「ロンドン」はシティ、「パリ」はイル・ド・フランス(パリを中心とした地域圏)、「ベルリン」はベルリン州内、「ニューヨーク」はニューヨーク (トータル・マーケット):ニューヨークシティ・オフィス・マーケット、「東京」は主要5区:千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区のデータ。 *各都市を代表とするグレードの高いオフィスビルのデータ。 出所:CBREグループが提供するデータを基にCBREクラリオンが作成。 ●中国経済の成長鈍化懸念や原油価格の急落などを受けて投資家のリスク回避姿勢が強まったことから、足元の 欧州不動産関連証券の価格は割安水準にあります。 【NAVプレミアム・ディスカウントの推移】 (%) 80 2006年1月∼2016年1月:月次 60 J-REIT 欧州 40 米国 20 プレミアム 0 ディスカウント -20 -40 06/1 07/1 08/1 09/1 10/1 11/1 12/1 13/1 14/1 15/1 16/1 (年/月) *保有する物件などの資産(時価ベース)から負債を差し引いたものをNAV(Net Asset Value)といい、純資産価値を表します。NAVプレミア ム・ディスカウントは、(不動産関連証券価格(以下、価格)-NAV)÷NAVで算出され、資産価値の割安度、割高度を計る目安の一つとして利 用されています。不動産関連証券の価格が将来の純資産価値の値上がり期待などを織り込むとプレミアム、値下がり懸念などを織り込むと ディスカウントとなります。例えば、NAV=100、価格=105であった場合、現在の価格はNAVに対して5%割高、NAV=100、価格=95であった 場合、現在の価格はNAVに対して5%割安の水準であるといえます。 出所:CBREクラリオンが提供するデータを基にみずほ投信投資顧問が作成。 ※上記は、将来におけるオフィス空室率・賃料およびNAVプレミアム・ディスカウントの推移を示唆、保証するものではありません。 ※「本資料のご利用にあたっての注意事項等」を必ずご覧ください。 9/10 欧州不動産関連証券の投資環境 2016年2月 本資料で使用している指数について *P3、5 欧州不動産関連証券 : FTSE EPRA/NAREIT Developed Europe指数(トータルリターン、ユーロベース) *P7 欧州不動産関連証券 グローバル不動産関連証券 米国不動産投資信託証券 J-REIT *P7 : FTSE EPRA/NAREIT United Kingdom指数 英国 オランダ : FTSE EPRA/NAREIT Switzerland指数 スイス スウェーデン : FTSE EPRA/NAREIT Germany指数 ドイツ フィンランド フランス : FTSE EPRA/NAREIT France指数 欧州不動産関連証券 : FTSE EPRA/NAREIT Developed Europe指数 : 東証REIT指数 (ご参考)J-REIT (ご参考)米国不動産投資信託証券 : FTSE NAREIT All Equity REITs指数 : : : : FTSE EPRA/NAREIT Developed Europe指数(トータルリターン、ユーロベース) FTSE EPRA/NAREIT Developed指数(トータルリターン、米ドルベース) FTSE NAREIT All Equity REITs指数(トータルリターン、米ドルベース) 東証REIT指数(配当込み、円ベース) : FTSE EPRA/NAREIT Netherlands指数 : FTSE EPRA/NAREIT Sweden指数 : FTSE EPRA/NAREIT Finland指数 FTSE®は、London Stock Exchange Groupの会社が所有する商標であり、ライセンス契約に基づき、FTSE International Limitedが使用します。 NAREIT®はNAREITが所有する商標です。 東証REIT指数は、株式会社東京証券取引所(㈱東京証券取引所)の知的財産であり、指数の算出、指数値の公表、利用など同指数に関するすべて の権利・ノウハウは、㈱東京証券取引所が有しています。 ※本資料に掲載しているCBREクラリオン作成のデータについては、CBREクラリオンより許諾を得て、みずほ投信投資顧問が使用、掲載しています。 【投資信託のお申込みに際しての一般的な留意事項】 ●投資信託に係るリスクについて ●投資信託に係る費用について 投資信託は、主として国内外の株式、公社債および不動 産投資信託証券(リート)などの値動きのある証券等(外貨建資 産に投資する場合には為替変動リスクもあります。)に投資しま すので、ファンドの基準価額は変動します。したがって、投資者 の皆さまの投資元金は保証されているものではなく、基準価額 の下落により、損失を被り、投資元金を大きく割り込むことがあ ります。ファンドの運用による損益はすべて投資者の皆さまに 帰属します。また、投資信託は預貯金と異なります。 みずほ投信投資顧問株式会社が運用する投資信託について は、ご投資いただくお客さまに以下の費用をご負担いただきま す。 投資信託は、個別の投資信託ごとに投資対象資産の種類や投 資制限、取引市場、投資対象国等が異なることから、リスクの 内容や性質が異なりますので、お申込みの際は 投資信託説 明書(交付目論見書)を必ずお読みください。 ●投資信託は、預金商品、保険商品ではなく、預金保険、保険 契約者保護機構の保護の対象ではありません。登録金融機 関が取り扱う投資信託は、投資者保護基金の対象ではあり ません。投資信託の設定・運用は、投資信託委託会社が行 います。 ■直接ご負担いただく費用 購入時手数料:上限3.78%(税抜3.50%) 換金時手数料:換金の価額の水準等により変動する場合があ るため、あらかじめ上限の料率等を示すことが できません。 信託財産留保額:上限0.5% ■投資信託の保有期間中に間接的にご負担いただく費用 運用管理費用(信託報酬)※:上限 年2.16%(税抜2.00%) ※上記は基本的な料率の状況を示したものであり、成功報酬 制を採用するファンドについては、成功報酬額の加算によっ てご負担いただく費用が上記の上限を超過する場合がありま す。成功報酬額は基準価額の水準等により変動するため、あ らかじめ上限の額等を示すことができません。 ■その他の費用 上記以外に保有期間等に応じてご負担いただく費用があります。 投資信託説明書(交付目論見書)等でご確認ください。 ≪ご注意≫ 上記に記載しているリスクや費用の項目につきましては、一般的な投資信託を想定しております。費用の料率につきましては、みず ほ投信投資顧問株式会社が運用するすべての公募投資信託のうち、ご負担いただくそれぞれの費用における最高の料率を記載して おります。 投資信託をお申込みの際は、販売会社から投資信託説明書(交付目論見書)をあらかじめ、または同時にお渡しいたしますので、必 ずお受け取りになり、投資信託説明書(交付目論見書)の内容をよくお読みいただきご確認のうえ、お客さまご自身が投資に関してご 判断ください。 商 号 等/ みずほ投信投資顧問株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第398号 加 入 協 会/ 一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会 本資料のご利用にあたっての注意事項等 本資料は、みずほ投信投資顧問(以下、当社といいます。)が投資家の皆さまに情報提供を行う目的で作成したものであり、投資勧 誘を目的に作成されたものではありません。本資料は法令に基づく開示書類ではありません。本資料の作成にあたり、当社は情報 の正確性等について細心の注意を払っておりますが、その正確性、完全性を保証するものではありません。本資料に記載した当社 の見通し、予測、予想、意見等(以下、見通し等)は、本資料の作成日現在のものであり、今後予告なしに変更されることがあります。 また、本資料に記載した当社の見通し等は、将来の景気や株価等の動きを保証するものではありません。 ※「本資料のご利用にあたっての注意事項等」を必ずご覧ください。 10/10
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