第 1 章 砂川市子ども読書活動推進計画の基本的な考え方 1 計画策定の趣旨 国は、平成 13 年 12 月に「子どもの読書活動の推進に関する法律※1」 (以下、子 ども読書推進法という。)を公布、施行し、子どもが自主的に読書が行なえるよう、 その環境を整備する読書活動の基本的方向性を示し、平成 14 年 8 月に「子どもの 読書活動の推進に関する基本的な計画※2」を策定しました。 これを受けて、北海道においては平成 15 年 11 月に「北海道子どもの読書活動推 進計画※3」を策定し、その取組と成果と課題を踏まえ、平成20年には第2次計画 となる「次代を担う子どもの心をはぐくむ北の読書プラン※4」、平成25年には第3 次計画となる「生きる力をはぐくむ北の読書プラン※5」を策定しました。 こうした状況を踏まえ、砂川市においても、砂川市が目指す教育の理念や方向性を 示した平成23年度を初年度とした「砂川市教育推進計画※6」のなかで施策項目と した、子どもの読書環境活動の充実に向け、それまですすめてきた取組を整理、体系 化し総合的・計画的に事業を推進するため、 「砂川市子ども読書活動推進計画」 (以下、 「第1次計画」という。)を策定し、子どもの読書活動を推進してきました。 第1次計画は、平成23年度から平成27年度までの5年間を計画期間と定め、子 どもの読書活動推進に取り組んできましたが、計画期間が終了となるため、国・道の 計画や読書活動に関する市民アンケート結果を踏まえ、これまでの第1次計画の基本 理念を引き継ぎ、子どもたちの健やかな成長に資することを目ざして、「第2次砂川 市子ども読書活動推進計画」を策定します。 ※1 子どもの読書活動の推進に関する法律 すべての子どもが自主的に読書活動を行うことができるよう、その環境の整備の推進を求める法律。 (条文 は資料編に掲載。 ) ※2 子どもの読書活動の推進に関する基本的な計画(第1次から第3次計画) 子どもの読書活動の推進に関する法律に基づき、すべての子どもが自主的に読書活動を行うことができる よう、その環境の整備を推進することを理念として政府が定めた計画。 ※3 北海道子どもの読書活動推進計画( 「第1次計画」 ) 子どもの読書活動の推進に関する法律が施行されたのを受け、北海道の全てのこどもがあらゆる機会とあ らゆる場所において、自主的に読書活動を行うことができるよう環境づくりの施策を推進するために北海 道が定めた計画。 -1- 2 子どもの読書活動の意義と概念 読書活動は子ども読書推進法の第2条の中で規定されているとおり、「子どもが、 言葉を学び、感性を磨き、表現力を高め、創造力を豊かなものにし、人生をより深く 生きる力を身につけていく上で欠くことのできないもの」として大きな意義がありま す。 また、子どもの「話す」、 「聞く」、 「書く」、 「読む」などの言語活動を身に付ける基 礎となるものとして近年特に重要視され、読書活動はこれまで以上に子どもたちにと って大切なものとなっています。 しかし、その一方で、テレビやインターネット、スマートフォンやタブレット等の さまざまな情報媒体の普及や生活環境の変化などにより、小学校・中学校・高校と学 校の段階が進むにつれて子どもたちが読書活動をしない傾向にあるといわれていま す。 砂川市でも、平成27年度全国学力・学習状況調査※7 の結果では、読書をしない 小学生の割合を比較すると全道平均では下回るものの、全国平均を上回る結果となっ ています。また、中学生では全国・全道平均をともに上回っている状況にあります。 子どもの発達段階に応じた読書活動は、子どもの成長に重要な効果をもたらすこと から、読書活動の普及・啓発・実践に取り組む指針として本計画を策定し、言語活動 の充実を重視しながら、砂川市の全ての子どもがあらゆる機会とあらゆる場所におい て、自主的に読書活動を行うことができるよう、積極的にその環境の整備を図り読書 活動を推進します。 ※4 次代を担う子どもの心をはぐくむ北の読書プラン(北海道子どもの読書活動推進計画「第2次計画」 ) ※5 生きる力をはぐくむ北の読書プラン(北海道子どもの読書活動推進計画「第3次計画」 ) 北海道の政策の基本的な方向を総合的に示す教育分野の計画である「北海道教育推進計画」の施策項目の 一つに位置付け、北海道子ども読書推進計画の5年間の取組の成果と課題を踏まえ、新たに北海道で策定 された計画。 ※6 砂川市教育推進計画 「第6期砂川市総合計画」を見据えた教育の大綱である「砂川市教育目標」を具現化するために策定して いる計画。 ※7 全国学力・学習状況調査 国が全国的な義務教育の機会均等と水準の維持向上の観点から各地域における児童生徒の学力や学習状況 をきめ細かく把握・分析することにより、教育及び教育施策の成果と課題を検証し、その改善を図るため に実施している調査。 設問は、学校の授業時間以外に、普段(月~金曜日)、1日あたりどれくらいの時間、読書をしますか(教 科書や参考書、漫画や雑誌は除く) 。 -2- 3 基本理念 基本理念 子どもの読書活動は、子どもが、言葉を学び、感性を磨き、表現力 を高め、創造力を豊かなものにし、人生をより深く生きる力を身につ けていく上で大切なものであるとの認識に立ち、砂川市の全ての子ど もがあらゆる機会とあらゆる場所において自主的に読書活動を行う ことができるよう、積極的にその環境整備を図るようにします。 この計画における基本理念は、「第1次計画」を引き継ぎ、砂川市の全ての子ども があらゆる機会とあらゆる場所において、自主的に読書活動を行うことができるよ う、積極的にその環境の整備を図ることとしています。 4 計画の性格 この計画は、 「子どもの読書活動の推進に関する法律(平成 13 年法律第 154 号)」 第 9 条第 2 項の規定に基づき、国の「子どもの読書活動の推進に関する基本的な計 画」及び北海道の「生きる力をはぐくむ北の読書プラン」を踏まえ、砂川市のまちづ くりの指針である「砂川市第6期総合計画※8」、「砂川市教育推進計画」等との整合 性を確保し、個別計画として、子どもの読書活動の推進のため学校や家庭、図書館な どの関係機関、民間団体等との緊密な連携と相互の協力によって、地域全体で子ども の読書活動の推進に取り組むための方向性を示すものです。 5 計画期間及び進捗状況の把握 この計画は、平成28年度から概ね5年間を計画期間とし、年度ごとに計画の評価 を行うことで進捗状況を把握したうえで、方向性の修正をすることとし、これに対応 して実現可能なものについては事業の改善や新規事業等の検討を図り、効果的な事業 推進に努めます。 6 対 象 0歳から高校生までと、その保護者及び子どもと接する身近な大人を本計画の対象 とします。 ※8 砂川市第6期総合計画 砂川市の最上位計画、市民と行政が共有するまちづくりの指針として策定。 「安心して心豊かに 輝くまち」を目ざす都市像としている。 -3- いきいき
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