第65号(平成23年9月)

栄養部だより
Vol.65 H23.9.1
今月の食材 ★イチジク★
イチジクは、花を咲かせずに実を付けるように
見えることら漢字で「無花果」と書かれます。原産
国はアラビア半島南部で、6千年以上前から栽培
されていたことが知られています。日本には江戸
時代初期に伝来しました。イチジクはやわらかい
甘みと酸味が楽しめ、ペクチンといわれる食物繊
<イチジクの赤ワイン煮>
材料:イチジク 4 個、赤ワイン 1 カップ、砂糖 60g
シナモンスティック 1 本
1.鍋に湯を沸かしイチジクを 30 秒ほど入れて取り出し冷
水にさらし皮を剥く。
2.鍋に赤ワイン、砂糖、シナモンスティックを入れ煮立て①を加え、
維が豊富に含まれており、消化を助け、整腸作
イチジクがかぶるほどの水を加え煮立ったら落し蓋を
用、美容にも効果があるといわれています。ま
して弱火で 20 分ほど煮る。
た、カリウムも比較的多く含まれており、高血圧の
3.②を冷まし、冷蔵庫で保存する。
予防も期待できます。
イチジクの見分け方として、傷が無く、ふっくらと大
★冷蔵庫で 1 週間ほど保存可能。
きくて弾力があり、香りの良いものを選びましょ
う。また、お尻の部分が割れすぎているものは避
けたほうが良いです。
エネルギー540kcal、タンパク質 2.2g、
脂質 0.3g、炭水化物 105g、塩分 0g
(上記分量で)
イチジクは、日持ちしないので出来るだけ早く食
べきりましょう。生のまま食したり、煮てコンポートにしたり、ジャムにしたりなど、さまざまな食べ方で旬なイチジ
クを堪能してみてはいかがでしょうか?
秋のことわざ語源
喫煙女性と心疾患のリスク
喫煙女性は心疾患リスクが喫煙男性よりも高いことが、新しい大規
模研究で明らかにされました。米ミネソタ大学准教授やジョンホプキ
ンス大学博士らの研究で、喫煙による冠動脈心疾患リスクは、男性
よりも女性のほうが大きいことが発表されました。さまざまな心疾患
危険要因を補正した上で、なおかつ女性喫煙者のほうが男性喫煙
者よりも冠動脈心疾患の相対危険度が 25%高いことがわかりまし
た。そして女性の喫煙期間が1年延長するごとに、同じ期間喫煙す
る男性に比べてリスクが2%増大することもわかりました。また、約
330 万人のデータで年齢のリスク要因を補正して分析した結果で
も、喫煙による冠動脈心疾患発症の相対危険度は、女性のほうが
11%高いことがわかりました。さらに、喫煙女性では肺がんによる死
亡リスクが男性の2倍であることも明らかになりました。この結果につ
いて研究者らは、『この研究だけからなぜ女性のリスクが高いのかは
明らかではないが、女性喫煙者の肺がん発症率が男性喫煙者の 2
倍であることなどから考えると、1 つの仮説として女性のほうが男性
よりも、同じ本数のタバコから、より多くの発がん物質や毒性の化学
物質を吸い込んで、取り込みやすいため、結果として冠動脈心疾患
リスクも増大するのではないか』としています。
タバコが冠動脈疾患リスクを高めることは今までに十分裏付けら
れており、男女とも完全に禁煙することが最もよいのは間違いないと
指摘しています。
このことわざは、
①秋の茄子は特に味が良いので、そ
れほどおいしいものを嫁に食べさせる
のはもったいない。
②秋茄子は体を冷やすため、大切な
嫁には食べさせられない。
③茄子には種が少ないことから、子供
ができないと困るので縁起を気にか
け、食べさせない。
などいくつかの意味があるようです。
①の意味とは反対に、②③は嫁のこと
を思いやる気持ちであるようですね。
もともとは鎌倉時代の和歌が語源と
もいわれており、「嫁」というのは、当時
「嫁が君」を略したもので、「ねずみ」の
ことを指した言葉のようです。秋茄子
をねずみに食べさせないように、と歌
った和歌からこのことわざがきている
そうで、現在の意味とは大きく違って
います。