障害等級の決定について - 地方公務員災害補償基金

○障害等級の決定について
昭和51年10月29日地基補第599号
各支部長あて 理事長
第1次改正 昭和56年4月1日地基補第 100号
第2次改正 昭和57年9月30日地基企第
33号
第3次改正 昭和61年6月3日地基補第 108号
第4次改正
平成4年5月29日地基補第96号
第5次改正 平成12年4月10日地基補第 111号
第6次改正 平成13年6月19日地基補第 124号
第7次改正 平成14年3月28日地基補第 66号
第8次改正 平成16年3月12日地基補第 53号
第9次改正 平成16年4月19日地基補第 104号
第10次改正 平成16年11月30日地基企第 88号
第11次改正 平成18年3月31日地基企第 21号
第12次改正 平成23年3月3日地基補第 46号
地方公務員災害補償法(以下「法」という。)第29条の規定による障害等級の決
定について、別紙のとおり定めたので、今後は、これにより取り扱われたい。
(別紙)
目
第1
次
基本的事項
1
法第29条第1項の取扱いについて
2
法第29条第5項、第6項及び第7項の取扱いについて
3
施行規則第26条の5の第2項の取扱いについて
4
法第29条第8項の取扱いについて
5
法第29条第9項の取扱いについて
第2
部位別障害等級決定の取扱い細目
Ⅰ
眼(眼球及びまぶた)の障害
(平成16年7月1日以後に支給すべき事由が生じた場合に適用)
1
障害の等級及び程度
2
障害等級決定の基準
(1)
眼球の障害
ア
視力障害
イ
調節機能障害
ウ
運動障害
エ
視野障害
(2)
3
まぶたの障害
ア
欠損障害
イ
運動障害
併合等の取扱い
(1)
併合
(2)
準用
(3)
加重
Ⅰ
眼(眼球及び眼けん)の障害
(平成16年6月30日以前に支給すべき事由が生じた場合に適用)
Ⅱ
耳(内耳等及び耳かく)の障害
1
障害の等級及び程度
2
障害等級決定の基準
(1)
内耳等の聴力障害
(2)
耳かくの欠損障害
3
併合等の取扱い
(1)
併合
(2)
準用
(3)
加重
Ⅲ
鼻の障害
1
障害の等級及び程度
2
障害等級決定の基準
3
準用の取扱い
Ⅳ
口の障害
1
障害の等級及び程度
2
障害等級決定の基準
(1)
そしやく及び言語機能障害
(2)
歯牙障害
3
併合等の取扱い
(1)
併合
(2)
準用
(3)
加重
Ⅴ
神経系統の機能又は精神の障害
(平成15年10月1日以後に支給すべき事由が生じた場合に適用)
1
障害の等級及び程度
2
障害等級決定の基準
(1)
中枢神経系(脳)の器質性の障害
(2)
せき髄障害
(3)
末梢神経障害
(4)
外傷性てんかん
(5)
頭痛
(6)
失調、めまい及び平衡機能障害
(7)
疼痛等感覚異常
(8)
中枢神経系(脳)の非器質性の障害
3
V
その他
神経系統の機能又は精神の障害
(平成15年9月30日以前に支給すべき事由が生じた場合に適用)
Ⅵ
外貌(頭部、顔面、頸部)、上肢・下肢の露出面等の障害
(平成22年6月10日以後に支給すべき事由が生じた場合に適用)
1
障害の等級及び程度
2
障害等級決定の基準
(1)
外貌の醜状障害
(2)
上肢・下肢の露出面の醜状障害
3
Ⅵ
併合等の取扱い
(1)
併合
(2)
準用
(3)
加重
(4)
その他
外ぼう(頭部、顔面、頸部)、上肢・下肢の露出面等の障害
(平成22年6月9日以前に支給すべき事由が生じた場合に適用)
Ⅶ
胸腹部臓器の障害
(平成18年4月1日以後に支給すべき事由が生じた場合に適用)
1
障害の等級及び程度
2
障害等級決定の基準
(1)
呼吸器の障害
(2)
循環器の障害
(3)
腹部臓器の障害
(4)
泌尿器の障害
(5)
生殖器の障害
3
併合等の取扱い
(1)
併合
(2)
準用
Ⅶ
胸腹部臓器の障害
(平成18年3月31日以前に支給すべき事由が生じた場合に適用)
Ⅷ
体幹(せき柱及びその他の体幹骨)の障害
(平成16年7月1日以後に支給すべき事由が生じた場合に適用)
1
障害の等級及び程度
2
障害等級決定の基準
(1)
せき柱の障害
ア
変形障害
イ
運動障害
(2)
3
その他の体幹骨の障害(変形障害)
併合等の取扱い
(1)
併合
(2)
準用
(3)
加重
(4)
その他
Ⅷ
体幹(せき柱及びその他の体幹骨)の障害
(平成16年6月30日以前に支給すべき事由が生じた場合に適用)
Ⅸ
上肢(上肢及び手指)の障害
(平成16年7月1日以後に支給すべき事由が生じた場合に適用)
1
障害の等級及び程度
2
障害等級決定の基準
(1)
上肢の障害
ア
欠損障害
イ
機能障害
ウ
変形障害
(2)
3
手指の障害
ア
欠損障害
イ
機能障害
併合等の取扱い
(1)
併合
(2)
準用
(3)
加重
(4)
その他
Ⅸ
上肢(上肢及び手指)の障害
(平成16年6月30日以前に支給すべき事由が生じた場合に適用)
Ⅹ
下肢(下肢及び足指)の障害
(平成16年7月1日以後に支給すべき事由が生じた場合に適用)
1
障害の等級及び程度
2
障害等級決定の基準
(1)
下肢の障害
ア
欠損障害
イ
機能障害
ウ
変形障害
エ
短縮障害
(2)
3
足指の障害
ア
欠損障害
イ
機能障害
併合等の取扱い
(1)
併合
(2)
準用
(3)
加重
(4)
Ⅹ
その他
下肢(下肢及び足指)の障害
(平成16年6月30日以前に支給すべき事由が生じた場合に適用)
別添
労災保険における関節の機能障害の評価方法及び関節可動域の測定要領
(平成16年7月1日以後に支給すべき事由が生じた場合に適用)
別添
労災保険における関節可動域の測定要領
(平成16年6月30日以前に支給すべき事由が生じた場合に適用)
第1
基本的事項
1
法第29条第1項の取扱いについて
(1)
「治ったとき」とは、原則として、医学上一般に承認された治療方法によ
つては傷病に対する療養の効果を期待し得ない状態(療養の終了)となり、
かつ、残存する症状が自然的経過によつて到達すると認められる最後の状態
(症状の固定)に達したときをいい、同一の事故により2以上の負傷又は疾
病があるときは、その2以上の負傷又は疾病の全部が治つたときをもつて「治
ったとき」とする。 (第11次改正・一部)
(2)
障害等級の決定は、「治ったとき」に行うものであるが療養の終了となつ
た場合において、なお、症状の固定に至るまで相当長期間を要すると見込ま
れるときは、医学上妥当と認められる期間を持つて障害等級を決定するもの
とし、6か月以内の期間において症状の固定の見込みが認められないものに
あつては、療養の終了時において、将来固定すると認められる症状によつて
等級を決定するものとする。 (第11次改正・一部)
(3)
「障害等級に該当する程度の障害」は、原則として、次に掲げる障害系列
表のとおり、解剖学的観点及び生理学的観点から区分された35の系列のいず
れかに属するものであつて、この表の同一欄内の障害については、これを同
一の系列に属するものとする。
なお、この場合において、次のアからウまでに掲げる障害については、本
来、系列を異にする障害ではあるが、同一の系列に属するものとして取り扱
うものとする。 (第2次改正・一部、第11次改正・一部)
ア
両眼球の視力障害、調節機能障害、運動障害、視野障害の各相互間
イ
同一上肢の機能障害と手指の欠損障害又は機能障害
ウ
同一下肢の機能障害と足指の欠損障害又は機能障害
障
部
位
器
害
質
系
的
障
列
害
表
機
能
的
障
害
系列
区分
眼
眼
1
調節機能障害
2
運動障害
3
視野障害
4
右 欠損障害
運動障害
5
左 欠損障害
運動障害
6
聴力障害
7
球
(両
ま
視力障害
眼)
ぶ
た
内 耳 等(両耳)
耳
耳 か く(耳介) 右 欠損障害
8
左 欠損障害
9
鼻
欠損及び機能障害
口
10
そしやく及び言語機能障害
歯牙障害
11
12
神経系統の機能又は精神 神経系統の機能又は精神の障害
13
頭
14
部、顔
面、頸
部 醜状障害
胸腹部臓器(外生殖器を
胸腹部臓器の障害
15
含む。)
体
せ
き
柱 変形障害
運動障害
16
変形障害
その他の体幹骨
幹
鎖骨、胸骨、ろつ骨
17
肩こう骨又は骨盤骨
欠損障害
上
機能障害
右 変形障害
18
19
(上腕骨又は前腕骨)
上
肢
醜状障害
欠損障害
左 変形障害
20
機能障害
21
22
(上腕骨又は前腕骨)
肢
醜状障害
手
23
指 右 欠損障害
機能障害
24
左 欠損障害
機能障害
25
欠損障害
機能障害
26
下
変形障害
27
右 (大腿骨又は下腿骨)
下
肢
短縮障害
28
醜状障害
29
欠損障害
機能障害
変形障害
30
31
左 (大腿骨又は下腿骨)
肢
足
(4)
短縮障害
32
醜状障害
33
指 右 欠損障害
機能障害
34
左 欠損障害
機能障害
35
同一の系列に 属する障害は、当該障害に係る労働能力の喪失の程度に応
じて、地方 公務員 災 害補償法施 行規則(以下「施行規則」という。)別表
第3上、一 定の等級 の上位・下位の関係(障害の序列)にあるものであり 、
等級の決定 に当た つ ては、この 障害の序列を乱さないよう考慮して決定す
るものとする 。 ( 第2 次改 正・ 一部 、 第11次改 正 ・一 部)
(5)
上記(4)により障害の序列を考 慮す る場合としては 、例 えば、次の よ う
な場合がある 。
ア
併 合し て 等 級 を 決 定す る と ( 下 記2 の (1)参 照 ) 、 障害 の 序列 を 乱 す
ことになるた め、別 途、障害の序列に従つて等級を決定する場合
(例)「1上肢を手関節以上で失い」(第5級第4号)、かつ、「他の
上肢をひ じ関 節以上で失つた 」(第4級第4号)場合には、併合繰
り上げす ると 第1級となるが 、当該障害は「両上肢をひじ関節以上
で失つた もの 」(第1級第5 号)の程度には達しないので、併合等
級第2級とす る。
イ
併合の方 法を用 いて準用等級を決定 すると(下記3の(1)参照)、障害
の序列を乱すことになるため、別途、障害の序列に従い、直近上位又は
直近下位の等 級に決 定する場合
(例1)直 近上位の等級に決定する場合
1手の「中 指の用を廃し」(第12級第10号)、かつ、同手の「小
指を失つた」(第12級第9号)場合には 、併合の方法を用いると第1
1級となるが、当該障害は「1手の母指以外の2の手指の用を廃した
もの」( 第10級第7号)より重く、「1 手の母指以外の2の手指を
失つたも の」( 第9級第12号)の程度に は達しないので、準用等級
第10級とする 。
(例2)直 近下位の等級に決定する場合
「1上肢の3大関節中の2関節の用を廃し」(第6級第6号)、
かつ、「 他の1関 節の機能に著しい障害を残した」(第10級第10号)
場合には 、併 合の方法を用い ると第5級となるが、「1上肢の用を
廃したも の」 (第5級第6号 )の程度には達しないので、直近下位
の準用等級第 6級とする。
ウ
併合等 級又は準 用等級を定める場合 において、欠損障害は、労働能 力
の完全喪失であつて同一部位に係る最上位の等級として評価されるため 、
同一部位に欠損障害以外のいかなる障害(両上肢又は両下肢の機能の全
廃を除く。)を残したとしても、その程度は欠損障害の程度に達するこ
とはないもの として 取り扱う場合 ( 第 2 次 改正 ・一 部)
(例)「右手の5の手指 を失い」(第6級第8号)、かつ、「右上 肢 の
3大関 節中 の1 関節(手関節)の用を廃した」(第8級第6号)の
場合に は、 併合 の方法を用いると準用等級第4級となるが、「1上
肢を手 関節 以上 で失つたもの」(第5級第4号)の程度には達しな
いので、その 直近下位の準用等級第6級とする。
2
法第29条第5 項、第6項及び第7項の取扱いについて (第11次 改正 ・ 一部 )
(1)
「障害等 級に 該当する程度の障害が2以上ある場合」とは、1の事故に
より、系列を 異にす る障害を2以上残した場合をいい、この場合において
は、重い 方の障害 の等級により(法第29条第5項)、又はその重い方の等
級を1級ない し3級 繰り上げて(法第29条第6項)当該障害の等級を決定
するものとす る(併 合)。ただし、次の場合にあつては、併合の方法を用
いることなく 等級を 決定するものとする。( 第2 次改 正・ 一 部、 第 11次 改 正 ・ 一 部 )
ア
系列を 異にする 2以上の障害が、施 行規則別表第3において1の障 害
として定められているもの(以下「組合せ等級」という。)に該当する
場合にあつては、当該2以上の障害を1の障害として取り扱うものとす
る。 ( 第2 次改 正 ・一 部 、第11次 改正 ・ 一部 )
(例)「1上肢をひじ関 節以上で失い」(第4級第4号)、かつ、 「 他
の上肢 をひ じ関 節以上で失つた」(第4級第4号)場合は、併合の
方法を 用い るこ となく「両上肢をひじ関節以上で失つたもの」(第
1級第5号) に該当するものとして第1級に決定する。
イ
1の障 害に他の 障害が通常派生する 関係にあると認められる場合に あ
つては、そのうちの最も重い障害をもつて1の障害として取り扱うもの
とする。 ( 第 2次 改正 ・ 一部 )
(例)「1下肢に偽関節 を残し、著しい運動障害を残す」(第7級 第10
号)と とも に、 当該箇所に「がん固な神経症状を残した」(第12級
第13号) 場合は 、上位の等級である 第7級をもつて当該障害の等級
と決定する。
ウ
1の障 害が、外 見上、2以上の系列 に該当すると認められる場合が あ
るが、これは1の障害を複数の観点から評価しているものに過ぎないの
で、この場合にあつては、そのうちの最も重い障害をもつて1の障害と
して取り扱う ものと する。 ( 第2 次 改正 ・一 部)
(例)「大腿骨に変形を 残した」(第12級第8号)ため、「同一下肢 を
1セン チメ ート ル短縮した」(第13級第9号)場合は、上位の等級
である第12級をもつて当該障害の等級と 決定する。 ( 第11次改正・一部)
(2)
併合繰上げ( 法第29条第6項)の方法を用いて障害等級を決定する 場合
は、2以上 ある障 害 のうち重い 二つのみによつて同項各号のいずれに該当
するかを定 め、そ の 二つのうち 、より重い等級について所定の繰上げを行
うものとする 。 ( 第2 次改 正・ 一部 、 第11次改 正 ・一 部)
(例)「1上肢を手関節 以上で失い」(第5級第4号)、「両眼の 視 力
が0.1以下になり 」(第6級第1号)、かつ、「1下肢に偽関節を残
した」 (第 8級 第9号)場合は、第5級と第6級とを併合繰上げし
て併合等級第 3級と決定する。
(3)
系列を異にする2以上の障害を残した場合においては、それぞれの系列
ごとに複数 の障害 が 存するとき は、それぞれの系列ごとに等級を定めたう
え、これを併 合する ものとする。 ( 第 2 次 改正 ・一 部)
(例)「1上肢の上腕骨 及び前腕骨にそれぞれ変形を残し」(いず れ も
第12級第 8号) 、かつ、「同一上肢 のひじ関節及び手関節の機能に
それぞ れ障 害を 残した」(いずれも第12級第6号)場合は、まず二
つの変 形障 害及 び二つの機能障害について、それぞれ併合の方法を
用いて 準用 等級 を定め、更にこれらを併合して併合等級第10級と決
定する。
(4)
法第29条第7項の規定により制限を受ける場合は、重い二つの障害が第
9級と第13級とに該当する場合のみである。 ( 第 2 次 改 正 ・ 一 部 、 第 11次 改 正 ・一
部)
3
施行規 則第26条の5の第2項の取扱いについて ( 第 11次 改正 ・一 部)
(1)
「別表第3 に 掲げられていない障害であって、同表に掲げる各障害等級
に該当する障 害に相 当すると認められるもの」とは、いずれの系列にも属
しない障害又 は属す る系列はあるが、該当する等級のない障害をいい、こ
れ につ い て は 、 下記 (2)の と お り 、 その 障 害の 程 度 に 応 じ、 施 行規 則 別 表
第3に掲げる 障害に 準じて、その等級に定めるものとする(準用)。( 第 2
次改 正・ 一部 、 第11次改 正 ・一 部)
(2)ア
いずれの 系 列にも属しない障害 については、当該障害と最も近似 して
いる障害の系列において、医学的検査結果等に基づいて判断された当該
障害による労 働能力 喪失度に相当する等級を準用して等級を決定する。
(例) 「嗅覚脱失」等の鼻の機能障害、「味覚脱失」等の口腔の障害は、
神経障 害そ のも のではないが、全体としては神経障害に近い障害と
みなさ れて いる ところから、一般の神経障害の等級として定められ
ている 「局 部に がん固な神経症状を残すもの(第12級第13号)を準
用して準用等 級第12級と決定する。 ( 第2 次改 正・ 一部 )
イ
同一系列 に属す る2以上の障害(施行規則別表第3上、該当する等級
が定められて いるも のを除く。)については、併合の方法(法第29条第
5項及び第6 項)を 用いて準用等 級を決定する。( 第 2 次改 正・ 一部 、 第 11次
改正 ・一 部)
なお、 上記1 の(3)により 、同一 の系 列 に属す る障害 とし て 取り 扱 う
こととされて いる場 合において、系列区分に応じた部位にそれぞれ2以
上の障害を残 し、準 用により等級を決定する場合は、まず各系列区分ご
とにそれぞれ 準用等 級を定め、次いで当該複数の準用等級についてさら
に併合の方法 を用い て最終的な準用等級を決定するものとする。
(例1)「1上 肢の 3大関節中の1関節(手関節)の用を廃し」(第8
級第6号)、かつ、「同上肢の他の1関節(ひじ関節)の機能に
著しい障害を 残した」(第10級第10号)場合は、併合の方法 を用
いて準用等級 第7級と決定する。
(例2) 「1上肢のひじ関節に著しい 機能障害を残し」( 第10級 第 10
号)、かつ、「同上肢の手関節に機能障害を残し」(第12級 第6
号)、更に、「同上肢の母指の用を廃し」(第10級第7号)、か
つ、「同一手の中指を失つた」(第11級第8号)場合は、準 用等
級第8級と決 定する。
ウ
属する系 列はあ るが、該当する等級のない1の障害については、当 該
障害の属する系列内の障害の序列に従い相当と認められる等級に決定
する。 ( 第2 次 改正 ・一 部)
(例)1上 肢の露出 面にその全面積の2分の1程度を超える醜状を残し
た場合は 、「外貌 に醜状を残すもの」(第12級第14号)に相当する
ものとして、 準用等級第12級と決定する 。 (第 12次改 正・ 一部 )
(3)
併合の方法を 用いて準用等級を決定した場合には、法第29条第7項の規
定の例による ことは ないものとする。 ( 第11次改 正・ 一 部)
4
法第29条第8 項の取扱いについて (第11次 改正 ・ 一部 )
(1)
「障害のある 者」とは 、新たな 公務(地方独立行政法人法(平成15年法
律第118号)第55条に規定する一般地方独立行政法人の 業務を含む。以 下同
じ。)上の 災害又 は 通勤による 災害の発生前において既に障害のあつた者
(当該障害 の生じ た 事由を問わ ない。)をいい、この者が新たな公務上の
災害又は通 勤によ る 災害により 「同一部位」について障害の程度を加重し
た場合には 、加重し た限度で障害補償を行うものとす る(加 重)。 ( 第 2 次
改正 ・一 部、 第 9次 改正 ・ 一部 )
(2)
上記(1)の「同一部位」とは、 同一 系列の範囲内に 属す るものをい う 。
ただし、次 に掲げ る 場合にあつ ては、同一部位に対する障害の加重として
取り扱うもの とする 。 (第 2 次改 正・ 一部 )
ア
既に障 害を有す る者が他の部位に新 たな障害を残したため、障害の 等
級が組合せ等 級に該 当することとなつた場合 ( 第2 次改 正 ・一 部 )
(例)既に「1 足の 足指の全部を失つていた」(第8級第10号、503日分
の一時金)者が、新たに「他の足指の全部を失つた」場合は、 「 両
足の足指の全 部を失つたもの」(第5級第8号、184日分の年金)に
該当するものとして、第5級に決定し、施行規則第27条の規定に よ
り、184日分から503日分の25分の1を控除して163.88日分の障害 補
償年金を支給 する。 (第11次改正・一部)
イ
上肢又 は下肢に 既に障害(醜状障害 を除く。)を有する者の当該部 位
につい て欠損 又は 機 能の 全 部喪失 の障 害 が新た に加わ つた 場 合 ( 第 2 次 改
正・ 一部 )
(例)既に「1上 肢 に偽関節を残し、著 しい運動障害を残していた」( 第
7級第9号、131日分の年金)者が、新たに「同一上肢をひじ関節以
上で失つた」(第4級第4号、213日分の年金)場合は、82日分の障
害補償年金を 支給する。
(3)
2以上の既存 の障害を有する者が、当該障害の一部を加重した場合には 、
当該加重し た障害 の 存する部位 に係る障害加重として、新たに障害補償を
行うものとす る。 ( 第2 次改 正・ 一 部)
(例)既に「1上肢に偽 関節を残し」(第8級第8号)、かつ、「 両 眼
の視力が0.1以下に なつていた」(第6級第1号)者が、新たに「両
眼の視力が0.06以下になつた」(第4級第1号、213日分の年金)場
合は、視力障 害を加重したものとして取り扱い、第4級(213日分)
と第6級(156日分)との差額57日分を障害補償年金として支給する。
(4)
1の事故によ つて、同 一部位に障害の程度を加重するとともに、他の部
位にも新た な障害 を 残した場合 には、これらの障害により加重後の障害の
等級を定める ものと する。 ( 第2 次 改正 ・一 部)
(例)既に「1下肢 を1センチメートル短縮していた」(第 13級第9号 )
者が、新たに「同一下肢を3センチメートル短縮し」(第10級 第 8
号)、かつ、「1手の小指を失つた」(第12級第9号)場合は、 同
一部位の加重 後の障害(第10級)と他の 部位の新たな障害(第12級)
とを併合して、第9級と決定し、第9級(391日分)と第13級(101
日分)との差 額290日分を障害補償一時金として支給する。 ( 第11次改
正・一部)
(5)
加重障害の場 合において、新たな障害のみについて算定した方が職 員に
有利なときは 、下記(6)のとおり、原則として、当該障害のみにより障害の
等級を定め、 障害補 償を行うものとする。 (第 2 次改 正・ 一部 、 第11次改正・一部)
(6)ア
手(足)指 に既に障害を有する者が、同一手(足)の他指に新たに障
害を加えた場合及び相対性器官の一側に既に障害を有する者が、他側に
新たに障害を残した場合において、施行規則第27条の規定により算 定し
た障害補償の額(日数)が、新たな障害のみが生じたこととした場合の
障害補償の額(日数)より少ないときは、その新たな障害のみが生じた
ものとみなし て取り 扱う。 ( 第2 次 改正 ・一 部)
(例)既に「1手の示指 を失つていた」(第11級第8号)者が、新 た に
「同一手の環指を失 つた」(第11級第8号)場合、現存する障 害 は
「1手の母指以外の 2の手指を失つたもの」(第9級第12号)に 該
当するが、現 存する障害の障害補償の額(第9級、391日分の一時金)
から既存の障 害補償の額(第11級、223日分の一時金)を差し引くと、
障害補償の額は168日分となり、新たな障害(第11級、223日分の 一
時金)のみが生じたこととした場合の障害補償の額より少なく な る
の で 、 こ の 場 合 は 、 新 た な 障 害 の み が 生 じ た も の と み な し て 、 223
日分の障害補 償一時金を支給する。
イ
一手(足 )の2 以上の手(足)指に 既に障害を有する者が、その障害
を有している 手(足 )指の一部について障害の程度を重くした場合にお
いて、施行規則第27条の規定により算定した障害補償の額(日数) が 、
その一部の手(足 )指のみに障害 が存したものとみなして新たに障害の
程度を加重し たこと とした場合の障害補償の額(日数)より少ないとき
は、その 一部の手( 足)指にのみ新たに障害の程度を加重したものとみ
なして取り扱 う。
(例)既 に 「 1 手 の 中 指 、 環 指 及 び 小 指 の 用 を 廃 し て い た 」 ( 第 9 級 第
13号)者が、新たに「同一手の小指を失つた」(第12級第9号 ) 場
合、現存する障害は「1手の母指以外の3の手指を失つた」( 第 8
級第3号)者の程度には達しないので第9級となり、支給すべ き 補
償額は0となるが、新たに障害が生じた小指についてのみ加重 の 取
扱いをして、「1手の小指を失つたもの」の障害補償の額(第12級
第9号、156日分)から既存の「1手の小指の用を廃したもの」の障
害 補 償 の 額 ( 第 13級 第 7 号 、 101日 分 ) を 差 し 引 く と 、 補 償 額 が 55
日分となるので、この場合は、小指の加重障害として、55日分 の 障
害補償一時金 を支給する。
ウ
相対性 器官の両 側に既に障害を有す る者が、その1側について既存 の
障害の程度を重くした場合において、施行規則第27条の規定により 算定
した障害補償の額(日数)が、その1側のみに障害が存したものとみな
して新たに障 害の程 度を加重したこととした場合の障害補償の額(日数)
より少ないときは、その1側にのみ新たに障害の程度を加重したものと
みなして取り 扱う。 (第 2次 改正 ・ 一部 )
(例)既に「両眼の視 力が0.6以下に減じていた」(第9級第1号)者が、
新たに「1眼の視力が0.06以下に減じた」(第9級第2号)場合 、
現存する障害は第9級第1号となり、支給すべき補償額は0と な る
が、新た に障害が 生 じた1眼についてのみ加重の取扱いをして、「1
眼の視力が0.06以下に減じたもの」の障害補償の額(第9級第2号、
391日分)から既存の「1眼の視力が0.6以下に減じたもの」の 障 害
補償の額(第13級第1号、101日分)を差し引くと、障害補償 の額は
290日分となるの で、この場合は、新たに1眼にのみ障害が加重され
たものとみな して290日分の障害補償一時金を支給する。
エ
障害の 程度を加 重するとともに、他 の部位にも新たな障害を残した 場
合において 、施行規 則第27条の規定により算定した障害補償の額(日数)
が、他の部位の新たな障害のみが生じたこととした場合の障害補償の額
(日数)より少ないときは、その新たな障害のみが生じたものとみなし
て取り扱う。 ( 第 2 次 改正 ・一 部)
(例)既に「1下肢の足 関節の機能に障害を残していた」(第12級 第 7
号)者が 、「当該 足関節に著しい 機能障害を残す」(第10級第11号)
とともに、新たに「1眼の視力を0.06以下に減じた」(第9級第 2
号)場合は、加 重後の障害等級は第8級となり、第8級(503日分の
一時金)から第12級(156日分の一時金)を差し引くと347日分 の 一
時金となるが 、新たに「1眼の障害」(第9級第2号、391日分の一
時金)のみが生じたものとして取り扱つた方が有利であるので 、 第
9級として391日分 の障害補償一時金を支給する。
オ
他部位 に新たな 障害を残した結果、 組合せ等級に該当することとな つ
た場合におい て、施 行規則第27条の規定 により算定した障害補償の額(日
数)が、他の部位の新たな障害のみが生じたこととした場合の障害補償
の額(日数)より少ないときは、その新たな障害のみが生じたものとみ
なして取り扱 う。 ( 第2 次改 正・ 一 部)
(例)既に「1上 肢 を手関節以上で失つていた」(第5級第4号)者が 、
新たに「他の上肢を手関節以上で失つた」場合、現存する障害 は 組
合せ等級により「両上肢を手関節以上で失つたもの」(第2級 第 5
号)に当たり、第2級(277日分の年金)から第5級(184日分の 年
金)を差し引くと93日分の年金となるが、新たな障害(第5級第 4
号、184日分の年金)のみが生じたものとして取り扱つた方が有利で
あるので、第 5級として184日分の障害補償年金を支給する 。(第 1 次
改正 ・一 部)
カ
上記アか らオま での場合において、加重後の障害の等級が第7級以上
(年金)に 該当し 、新たに加わつ た障害が単独で生じたこととした場合
の等級が第8 級以下 に該当するとき(既存の障害の等級と加重後の障害
の等級とが同 等級で ある場合を除く。)は、加重後の等級により決定し、
障害補償の額 の算定 に当たつては、その加重後の等級の障害補償の年額
(日数)から既存 の障害の障害補償の額(日数)の25分の1 を控除して
得た額とする 。 ( 第2 次改 正・ 一部 )
(例 )既に「1眼の視力 が0.6以下であつた」(第13級第1号)者が、
新たに 「他眼 を失明した」( 第8級第1号)場合、現存する障害は
「1眼が失明 し、他眼の視力が0.6以下になつたもの」(第7級第1
号)に 当たり 、新たな障害の みに係る障害の等級は第8級であるの
で、この場 合は、第8級の503日分の一時金を支給することなく、加
重後の障 害等級 第7級の131日分の年金から第13級の101日 分を25で
除して得た額 を差し引いた額の障害補償年金を支給する。
(7)
施行規則第27条第1項第1号の「25で除して得た金額」に1円未満の端
数があるとき は、こ れを切り捨てるものとする。
(8)
既存の障害が 公務又は通勤によるものであつて、現に障害補償年金が支
給されてい る場合 に おいて、当 該障害を公務又は通勤により加重したとき
は、既存障 害及び 加 重後の障害 に対し、それぞれ障害補償年金が支給され
るものである 。 ( 第2 次改 正・ 一部 )
5
法第29条第9 項の取扱いについて (第11次改正・一部)
(1)
「当該障害の 程度に変更があつた」とは、当該障害の程度が自然的経過
により増悪 し、又 は 軽減したことをいう。したがつて、再 発又は他の別個
の 原因が加わつたことによる変更等は、含まれないものである。 ( 第 2 次 改
正・ 一部 )
(2)
新たに該当 す るに至つた等級が第7級以上の等級である場合には、新 た
な等級によ る障害 補 償年金を支 給し、新たに該当するに至つた等級が第8
級以下の等 級であ る 場合には、 新たな等級による障害補償一時金を支給す
るものである 。
第2
Ⅰ
部位別 障害等 級決定の取扱い細目
眼(眼球 及びま ぶた)の障害
1
障害の 等級及 び程度
眼(眼球 及びまぶ た )の障害について、施行規則別表第3に定める障害の
等 級及 び程度は次のとおり である。 ( 第 2 次 改 正 ・ 一 部 、 第 10次 改 正 ・ 一 部 、 第11次改
正・一部)
(1)
眼球の障害
ア
視力障害 (系列 区分1)
第1級第1号
両 眼が失明したもの
第2級第1号
1 眼が失明し、他眼の視力が0.02以下にな つたもの
第2級第2号
両 眼の視力が0.02以下になつたもの
第3級第1号
1 眼が失明し、他眼の視力が0.06以下にな つたもの
第4級第1号
両 眼の視力が0.06以下になつたもの
第5級第1号
1 眼が失明し、他眼の視力が0.1以下になつたもの
第6級第1号
両 眼の視力が0.1以下になつたもの
第7級第1号
1 眼が失明し、他眼の視力が0.6以下になつたもの
第8級第1号
1眼が失明し、又は1眼の視力が0.02以下になつた も
の
第9級第1号
両 眼の視力が0.6以下になつたもの
第9級第2号
1 眼の視力が0.06以下になつたもの
第10級第1号
1 眼の視力が0.1以下になつたもの
第13級第1号
1 眼の視力が0.6以下になつたもの
イ
第11級第1号
両 眼の眼球に著しい調節機能障害を残すもの
第12級第1号
1 眼の眼球に著しい調節機能障害を残すもの
ウ
運動障害 (系列 区分3)
第10級第2号
正 面視で複視を残すもの
第11級第1号
両 眼の眼球に著しい運動障害を残すもの
第12級第1号
1 眼の眼球に著しい運動障害を残すもの
第13級第2号
正 面視以外で複視を残すもの
エ
(2)
調節機能 障害( 系列区分2)
視野障害 (系列 区分4)
第9級第3号
両 眼に半盲症、視野狭さく又は視野変状を残すもの
第13級第3号
1 眼に半盲症、視野狭さく又は視野変状を残すもの
まぶたの障 害
ア
欠損障害 (系列 区分5・6)
第9級第4号
両 眼のまぶたに著しい欠損を残すもの
第11級第3号
1 眼のまぶたに著しい欠損を残すもの
第13級第4号
両眼のまぶたの一部に欠損を残し、又はまつげは げ を
残すもの
第14級第1号
1眼のまぶたの一部に欠損を残し、又はまつげはげ を
残すもの
イ
運動障害 (系列 区分5・6)
第11級第2号
両 眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの
第12級第2号
1 眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの
2
(1)
障害等級決定 の基準
眼球の障害
ア
視力障害
(ア) 視力の測 定は、 原則として、万国式 試視力表による。
(イ) 「視 力」 とは、きよ う正視力(眼鏡、医学的に装用可能なコンタ ク
トレンズ又は 眼内レ ンズによりきよう正した視力)をいう。
ただし、きよう 正が不能な場合は、裸眼視力とする。( 第 6次 改正 ・全
部)
(ウ) きよう正 視力の 測定に当たつては、 次による。
a
角膜の不正乱視が認められず、かつ、眼鏡による完全きよう正 を
行つ ても 不等 像視 を 生じ ない 者に つい て は、 眼鏡 によ りき よ う 正 し
た視力を測定 する。
b
a以外の者であつて、コンタクトレンズの装用が医学的に可能 と
認め られ 、か つ、 コ ンタ クト レン ズに よ るき よう 正を 行う こ と に よ
り良 好な 視力 が得 ら れ る もの につ いて は 、コ ンタ クト レン ズ によ り
きよう正した 視力を測定する。
なお、コンタク トレンズの装用が医学的に可能と認められるのは、
1日 に8 時間 以上 の 連続 装用 が可 能で あ る場 合と し、 コン タ クト レ
ンズ の装 用の 可否 及 び視 力の 測定 は、 コ ンタ クト レン ズを 医 師の 管
理下で3か月 間試行的に装用した後に行う。
c
a以外の者であつて、コンタクトレンズの装用が医学的に不能 な
もの につ いて は、 眼 鏡に より きよ う正 し た視 力( 不等 像視 を 生 ず る
者に あつ ては 、眼 鏡 きよ う正 の程 度を 調 整し て不 等像 視の 出 現 を 回
避し得る視力 )を測定する。 ( 第 6次 改正 ・ 追加 )
(エ) 「失明」とは、眼球を亡失(摘出)したもの、明暗を弁じ得な い も
の及びようや く明暗 を弁ずることができる程度の視力(光覚弁(明暗
弁)又は手動 弁)の ものをいう。
「光覚弁 (明暗 弁)」とは、 暗室にて被検者の眼前で照明を点滅さ
せ、明暗が 弁別でき る視力をいい、「手動弁」とは、検者の手掌を被
検者の眼前で 上下左 右に動かし、動きの方向を弁別できる視力をいう 。
(第 6次 改正 ・ 一部 )
(オ) 両眼の視力障害については、施行規則別表第3に掲げている両 眼 の
視力障害の該 当する 等級をもつて決定するものとし、1眼ごとの等級
を定め併合繰上げの方法を用いて準用等級を定める取扱いは行わな
いものとする 。
ただし、両眼の視 力障害の該当する等級よりも、いずれか1眼の視
力障害の該当 する等 級が上位である場合は、その1眼のみに障害があ
るものとみな して、 等級を決定するものとする。 ( 第11次改正・一部)
(例)
「右眼の視力が0.02となり」(第8級第1号)、かつ、「 左
眼の視力が0.2となつた」(第13級第1号)場合は、両眼を対象
とすると第9 級第1号(両眼の視力が0.6以下になつたもの)に
該当するが、右眼のみを対象とすると第8級となるので、 こ の
場合は第8級 に決定する。 ( 第6 次 改正 ・旧 (エ)繰 下 )
イ
調節機能 障害
(ア) 「眼球に著しい調節機能障害を残すもの」とは、調節力が2分 の 1
以下になつた ものを いう。
調節力とは、明視で きる遠点から近点ま での距離的な範囲を レン ズ
に換算した値(単 位 はジオプトリー(D))であり、これは年齢とともに
衰えるもので ある。
(イ) 被災した 眼が1 眼のみであつて、他 眼の調節力に異常がない場合は 、
当該他眼との 調節力 との比較により行う。
(ウ) 両眼が被災した場合及び被災した眼が1眼のみであるが他眼の 調 節
力に異常が 認めら れ る場合は、 年齢別の調節力を示す次表の調節力値
との比較によ り行う 。
なお、年齢は 、治ゆ時における年齢とする。
年齢別の調節力表
年齢
15
20
25
30
35
40
45
50
55
60
65
(歳)
~
~
~
~
~
~
~
~
~
~
~
19
24
29
24
39
44
49
54
59
64
69
9.7
9.0
7.6
6.3
5.3
4.4
3.1
2.2
1.5
1.35
1.3
調節力
(D)
(エ) (イ)の場合であつて、被災していない眼の調節力が1.5D以下であ る
ときは、実質的な調 節 の機能は失われて いると認められるの で、 障 害
補償の対象と はしな いものとする。
また、(ウ)の場合で あつて、年齢が55歳以上であるときは、障害補償
の対象とはし ないも のとする。 ( 第 6 次改 正・ 全部 )
ウ
運動障害
(ア) 「眼球に著しい運動障害を残すもの」とは、眼球の注視野(頭 部 を
固定し、眼 球を運動 させて直視できる範囲をいう。)の広さが2分の
1以下になつ たもの をいう。
(イ) 複視 ( 第10次 改正 ・ 追加 )
a
「複視を残 すも の」とは、次 のいず れにも該当す るもの をい う 。
(a)
本人が複視で あることを自覚していること
(b)
眼筋の麻痺等 複視を残す明らかな原因が認められること
(c)
ヘス ス クリ ー ンテ スト によ り、 患 側の 像が 水平 方向 又 は 垂 直
方向の目盛りで5度以上離れた位置にあることが確認されるこ
と
b
上 記a に 該当 する も のの う ち、 「 正面 視 で複 視 を残 す もの 」 と
は、ヘススクリーンテストにより正面視で複視が中心の位置にあ
ることが確認 されたものをいい、「 正面視以外で複視を残すもの」
とは、それ以 外のものをいう。
c
複 視を 残 し、 かつ 、 眼球 に 著し い 運動 障 害を 残 す場 合 には 、 い
ずれか上位の 等級で認定するものとする。
エ
視野障害
(ア) 視野の測 定は、 ゴールドマン型視野 計による。 ( 第 5 次改 正・ 一部 )
(イ) 「視野」と は、眼前の1点をみつめ ていて、同時に見得る外界の広さ
をいう。
なお、日本人 の視野平均値は、次表のとおりとされている。( 第 5 次
改正 ・一 部)
方向視標
上
上外
外
外下
下
下内
内
内上
V/4
60
75
95
80
70
60
60
60
(55~
(70~
(90~
(75~
(65~
(50~
(50~
(50~
65)
80)
100)
85)
75)
70)
70)
70)
(ウ) 「半盲症」、「視野狭さく」及び「視野変状」とは、上記エの(イ)の
V/4 視標 によ る8 方向の 視野 の角 度の 合計が 、正 常視 野の 角度の 合
計の60%以下になつ た場合をいう。
なお、暗点は絶対暗点を採用し、比較暗点(V/4視標では検出で
きないが、よ り暗い 又はより小さい視標では検出される暗点をいう。)
は採用しない ものと する。 ( 第5 次 改正 ・一 部)
(2)
まぶたの障害 ( 第10次改 正・ 一 部)
ア
欠損障害
(ア) 「まぶたに 著し い欠損を残すもの」とは、閉けん時(普通にまぶたを
閉じた場合) に、角 膜を完全におおい得ない程度のものをいう。
(イ) 「まぶた の一部 に欠損を残すもの」とは、閉けん時に角膜を完全にお
うこと がで きる が、 眼 球結 膜( しろ め) が露出 して いる程 度 のもの を
いう。
(ウ) 「まつ げはげを 残すもの」とは、ま つげ縁(まつげのはえている周縁 )
の2分の1以 上にわ たつてまつげのはげを残すものをいう。
イ
運動障害
「まぶたに著 しい運 動障害を残すもの」とは、開けん時(普通に開け
んした場合)に瞳孔 領を完全におおうもの(例えばまぶたの下垂れ)又
は閉けん時に 角膜を 完全におおい得ないもの(例えば兎眼)をいう。
3
(1)
併合等の 取扱い
併合
ア
両眼球の 視力障 害、調節機能障害、運動障害、視野障害の各相互間は、
同一の系列に属するものとして取り扱われるので、併合の取扱いはし な
いものとする 。
イ
左右のまぶたに障害を残した場合(組合せ等級に該当する場合を除
く。)には、 併合し て等級を決定するものとする。
(例)
「1眼のまぶたに著しい欠損を残し」(第11級第3号) 、 か
つ、「他眼のま ぶたに著しい運動障害を残した」(第12級第2号)
場合は、併合 等級第10級とする。
(2)
準用
ア
外傷 性散瞳 の取 扱いについては、次 によるものとする。 (第 10次改 正 ・旧
ウ繰 上)
しゅう
(ア)
1眼の瞳孔の 対光反射が著 しく障害され、著明な 羞 明(まぶしさ)
E
A
を訴え、労働 に支障 をきたすものは、準用等級第12級とする。
しゅう
(イ)
1眼の瞳孔の 対光反射はあ るが不十分であり、 羞 明を訴え、労働に
A
E
E
A
支障をきたす ものは 、準用等級第14級と する。
(ウ)
両眼に つ いて 、(ア)に該当するときは準用等級第11級、また、(イ)に
該当するとき は準用 等級第12級とする。
(エ)
外傷性散瞳とともに視力障害又は調節機能障害を残した場合は、併
合の方法を用 いて準 用等級を定めるものとする。
イ
同 一眼 球に 、系 列区分を異にする2以上の障害を残した場合は、併 合
の方法を用い て準用 等級を定めるものとする。
(例1) 「1 眼の 視力が0.08となり」(第10級第1号)、かつ、「同
眼に著しい運 動障害を残した」(第12級第1号)場合は、準 用
等級第9級と する。
(例2) 「1 眼の 視力が0.02となり」(第8級第1号)、かつ、「同
眼に視野狭さ くを残した」(第13級第3号)場合は、併合の 方
法を用いると 準用等級第7級となるが、1眼の障害について は
「失明」(第 8級第1号)が最高等級であるので、障害の序 列
を考慮し、準 用等級第8級とする。
ウ
「 眼球 に著 しい 運動障害を残すもの」に該当しない程度の眼外傷に よ
る変視症につ いては 、これが他覚的に証明される場合は、準用等級第14
級とする。 ( 第 10次改 正・ 追加 )
(3)
加重
ア
眼 につ いて は、 両眼球を同一部位とするので、次に掲げる場合は、 加
重として取り 扱うも のとする。
(ア)
1眼 を失明し、又は1眼の視力を減じていた者が、新たに他眼を失
明し、又は他 眼の視 力を減じた場合
(イ)
両眼の視力を減じていた者が、更に1眼又は両眼の視力を減じ、又
は失明した場 合
(ウ)
1眼の視力を減じていた者が、更にその視力を減じ、又は失明した
場合
(エ)
両眼の眼球 に 著しい運動障害を残した者が、更に1眼の視力を減じ 、
又は失明した 場合 ( 第10次改 正・ 追 加)
イ
「 1眼 に障 害を 有していた」者が、新たに他眼に障害を生じた場合 に
おいて、施行規則第27条の規定により算定した障害補償の額が、他眼 の
み に新たな障害が生じた ものとした場合の障害補償の額に満たない と き
は 、その新たな障害のみ が生じたものとみなして障害補償の額を算 定 す
る。
(例)
既に「右 眼 の視力が0.1となつていた」(第10級第1号、302日
分の一時金)者 が、新たな障害により、「左眼の視力が0.6となつ
た」(第13級第1号、101日分の一時金)場合、現存する障害 は「両
眼の視力が0.6以下となつた」(第9級第1号、391日分の一時金)
場合に該当するが、この場合の障害補償の額は、左眼の障害の み
が生じたもの とみなして、第13級の101日分を支給する。
また、両眼に障害を有 していた者が、その1眼について障害の程 度 を
加 重した場合において、 施行規則第27条の規定により算定した障害補 償
の 額が、その1眼に新たな障害のみが生じたものとした場合の障害補 償
の 額に満たないときは、その新たな障害のみが生じたものとみなして 障
害補償の額を 算定す る。
(例)
既に「両 眼 の視力が0.4となつていた」(第9級第1号、391日
分の一時金)者が、新たな障害により、「1眼の視力が0.05と な
つた」(第9級 第2号、391日分の一時金)場合、現存する障害は
「両眼の視力が0.6以下となつた」(第9級第1号、391日分の 一
時金)場合 に該当することとなるが、この場合の障害補償の額は、
その1眼に障害が加重したものとして、第9級(391日分)と第1
3級(101日分)(1眼の視力が0.6以下のもの)との差額290日 分
を支給する。
(平成16年6 月30日以前に支 給すべき事由が生じ た場合に適用)
Ⅰ
眼(眼球 及び眼 けん)の障害
1
障害の等 級及び 程度
眼(眼球 及び眼け ん )の障害について、法別表に定める障害の等級及び
程度は次のと おりで ある。 ( 第2 次 改正 ・一 部)
(1) 眼球の障 害
ア
視力障害 (系列 区分1)
第1級第1号
両 眼が失明したもの
第2級第1号
1 眼が失明し、他眼の視力が0.02以下になつたもの
第2級第2号
両 眼の視力が0.02以下になつたもの
第3級第1号
1 眼が失明し、他眼の視力が0.06以下になつたもの
第4級第1号
両 眼の視力が0.06以下になつたもの
第5級第1号
1 眼が失明し、他眼の視力が0.1以下になつたもの
第6級第1号
両 眼の視力が0.1以下になつたもの
第7級第1号
1 眼が失明し、他眼の視力が0.6以下になつたもの
第8級第1号
1 眼が失明し、又は1眼の視力が0.02以下になつた
もの
イ
ウ
エ
第9級第1号
両 眼の視力が0.6以下になつたもの
第9級第2号
1 眼の視力が0.06以下になつたもの
第10級第1号
1 眼の視力が0.1以下になつたもの
第13級第1号
1 眼の視力が0.6以下になつたもの
調節機能 障害( 系列区分2)
第11級第1号
両 眼の眼球に著しい調節機能障害を残すもの
第12級第1号
1 眼の眼球に著しい調節機能障害を残すもの
運動障害 (系列 区分3)
第11級第1号
両 眼の眼球に著しい運動障害を残すもの
第12級第1号
1 眼の眼球に著しい運動障害を残すもの
視野障害 (系列 区分4)
第9級第3号
両 眼に半盲症、視野狭さく又は視野変状を残すもの
第13級第2号
1 眼に半盲症、視野狭さく又は視野変状を残すもの
(2) 眼けんの 障害
ア
欠損障害 (系列 区分5・6)
第9級第4号
両 眼のまぶたに著しい欠損を残すもの
第11級第3号
1 眼のまぶたに著しい欠損を残すもの
第13級第3号
両 眼のまぶたの一部に欠損を残し、又はまつげはげ
を残すもの
第14級第1号
1 眼のまぶたの一部に欠損を残し、又はまつげはげ
を残すもの
イ
2
運動障害 (系列 区分5・6)
第11級第2号
両 眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの
第12級第2号
1 眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの
障害等級 決定の 基準
(1) 眼球の障 害
ア
視力障害
(ア) 視力の測 定は、 原則として、万国式 試視力表による。
(イ) 「視力」とは、きよう正視力(眼鏡、医学的に装用可能なコンタク
トレンズ又は 眼内レ ンズによりきよう正した視力)をいう。
ただし、きよ う正が不能な場合は、裸眼視力とする。( 第 6 次 改 正 ・ 全
部)
(ウ) きよう正 視力の 測定に当たつては、 次による。
a
角膜の不 正乱視 が認められず、かつ 、眼鏡による完全きよう正を
行つても不等 像視を生じない者については、眼鏡によりきよう正し
た視力を測定 する。
b
a以外の 者であ つて、コンタクトレンズの装用が医学的に可能と
認められ、か つ、コンタクトレンズによ るきよう正を行うことによ
り良好な視力 が得られるものについては、コンタクトレンズにより
きよう正した 視力を測定する。
なお、コン タクトレンズの装用が医学的に可能と認められるのは
、1日に8時間以 上の連続装用が可能である場合とし、コンタクト
レンズの装用 の可否及び視力の測定は、コンタクトレンズを医師の
管理下で3か 月間試行的に装用した後に行う。
該当するとき は準用 等級第12級とする。
(エ) 外傷性散 瞳とと もに視力障害又は調 節機能障害を残した場合は、併
合の方法を用 いて準 用等級を定めるものとする。
(3) 加重
ア
眼につい ては 、両眼球を同一 部位とするので、次に掲げる場合は、加
重として取り 扱うも のとする。
(ア) 1眼を失 明し、又は1眼の視力を減 じていた者が、新たに他眼を失
明し、又は他 眼の視 力を減じた場合
(イ) 両眼の視 力を減 じていた者が、更に 1眼又は両眼の視力を減じ、又
は失明した場 合
(ウ) 1眼の視 力を減 じていた者が、更に その視力を減じ、又は失明した
場合
イ
「1 眼に障害 を 有していた」者が、新たに他眼に障害を生じた場合に
おいて、施 行規則第27条の規定により算定した障害補償の額が、他眼の
みに新たな障害が生じたものとした場合の障害補償の額に満たないと
きは、その 新たな障 害のみが生じたものとみなして障害補償の額を算定
する。
(例)既に「右眼 の 視力が0.1となつていた」(第10級第1号、302日分
の一時 金) 者が 、新 たな障 害に より 、「 左眼の 視力 が0.6となつ た
」(第13級 第1 号、 101日分の 一時 金) 場合、 現存 する 障害 は「 両
眼の視力が0.6以下 となつた」(第9級第1号、391日分の一時金)
場合に該当す るが、この場合の障害補償の額は、左眼の障害のみが
生じたものと みなして、第13級の101日分を支給する。
また、両 眼に障害 を 有していた者が、その1眼について障害の程度を
加重した場合 におい て、施行規則第27条の規定により算定した障害補償
の額が、その 1眼に 新たな障害のみが生じたものとした場合の障害補償
の額に満たな いとき は、その新たな障害のみが生じたものとみなして障
害補償の額を 算定す る。
(例)既に「両眼 の 視力が0.4となつていた」(第9級第1号、391日分
の一時金)者が、新たな障害により、「1眼の視力が0.05となつた
」(第9級第 2号、391日分の一時金)場合、現存する障害 は「両
眼の視力が0.6以下 となつた」(第9級第1号、391日分の一時金)
場合に該当す ることとなるが、この 場合の障害補償の額は、その1
眼に障害が加 重したものとして、第9級(391日分)と第13級(101
日分)(1眼の 視力が0.6以下のもの)との差額290日分を支給する
。
Ⅱ
耳(内 耳等及 び耳かく)の障害
1
障害 の等級 及び程度
耳(内耳 等及び耳 か く)の障害について、施行規則別表第3に定める障
害 の等級及び程度は 次のとおりである。 ( 第 2 次 改 正 ・ 一 部 、 第 10次 改 正 ・ 一 部 、
第11次改正・一部)
(1)
内耳等の聴力 障害(系列区分7)
ア
両耳の 障害
第4級第3号
両 耳の聴力を全く失つたもの
第6級第3号
両 耳の聴力が耳に接しなければ大声を解すること
ができない程度になつたもの
第6級第4号
1耳の聴力を全く失い、他耳の聴力が40センチ メ
ートル以上の距離では普通の話声を解することが
できない程度になつたもの
第7級第2号
両 耳 の 聴 力 が 40セ ン チ メ ー ト ル 以 上 の 距 離 で は 普
通の話声を解することができない程度になつたも
の
第7級第3号
1 耳の聴力を全く失い、他耳の聴力が1メートル以
上の距離では普通の話声を解することができない
程度になつたもの
第9級第7号
両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話
声を解することができない程度になつたもの
第9級第8号
1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解すること
ができない程度になり、他耳の聴力が1メートル以
上の距離では普通の話声を解することが困難であ
る程度になつたもの
第 10級 第 5 号
両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話
声を解することが困難である程度になつたもの
第 11級 第 5 号
両耳の聴力が1メートル以上の距離では小声を解
することができない程度になつたもの
イ
1耳の障 害
第9級第9号
1 耳の聴力を全く失つたもの
第 10級 第 6 号
1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解すること
ができない程度になつたもの
第 11級 第 6 号
1 耳 の 聴 力 が 40セ ン チ メ ー ト ル 以 上 の 距 離 で は 普
通の話声を解することができない程度になつたも
の
第 14級 第 3 号
1耳の聴力が1メートル以上の距離では小声を解
することができない程度になつたもの
(2)
耳かくの 欠損障害(系列区分8・9)
第12級第 4号
2
1耳の耳かくの大部分を欠損したもの
障害 等級決 定の基準
(1)
内耳等の 聴力障害
ア
聴力障害については、純音による聴力レベル(以下「純音聴力 レベ
ル」といい、デシベ ル(dB)で表す。 )の測定結果及び語 音によ る
聴力検査結果(以下 「明瞭度」といい、 %で示す。)を基礎 として 、
次により障害 等級を 決定するものとする。 (第 3 次改 正・ 一部 )
(ア)
両耳の障害 ( 第 2 次 改 正 ・ 一 部 、 第 3 次 改 正 ・ 一 部 、 第 10次 改 正 ・ 一 部 、 第11次
改正・一部)
施行規則別表第3に掲げる障害の程度
平均純音聴力レベル(dB)
及び最高明瞭度(%)
両耳の聴力を全く失つたもの
両耳が90dB以上のもの又は
(第4級第3号) 両耳が80dB以上・30%以下
のもの
両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解する 両耳が80dB以上のもの又は
ことができない程度になつたもの
両耳が50dB以上・30%以下
(第6級第3号) のもの
1耳の聴力を全く失い、他耳の聴力が40セン 1耳が90dB以上で、かつ、
チメートル以上の距離では普通の話声を解す 他耳が70dB以上のもの
ることができない程度になつたもの
(第6級第4号)
両耳の聴力が40センチメートル以上の距離で 両耳が70dB以上のもの又は
は普通の話声を解することができない程度に 両耳が50dB以上・50%以下
なつたもの
(第7級第2号) のもの
1耳の聴力を全く失い、他耳の聴力が1メー 1耳が90dB以上で、かつ、
トル以上の距離では普通の話声を解すること 他耳が60dB以上のもの
ができない程度になつたもの
(第7級第3号)
両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通 両耳が60dB以上のもの又は
の話声を解することができない程度になつた 両耳が50dB以上・70%以下
もの
(第9級第7号) のもの
1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解する 1耳が80dB以上で、かつ、
ことができない程度になり、他耳の聴力が1 他耳が50dB以上のもの
メートル以上の距離では普通の話声を解する
ことが困難である程度になつたもの
(第9級第8号)
両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通 両耳が50dB以上のもの又は
の話声を解することが困難である程度になつ 両耳が40dB以上・70%以下
たもの
(第10級第5号) のもの
両耳の聴力が1メートル以上の距離では小声 両耳が40dB以上のもの
を解することができない程度になつたもの
(第11級第5号)
(イ)
1耳の障害 ( 第 2次 改正 ・一 部 、第 3次 改 正・ 一部 )
施行規則別表第3に掲げる障害の程度
平均純音聴力レベル(dB)
及び最高明瞭度(%)
1耳の聴力を全く失つたもの
1耳が90dB以上のもの
(第9級第9号)
1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解する 1耳が80dB以上のもの
ことができない程度になつたもの
(第10級第6号)
1耳の聴力が40センチメートル以上の距離で 1耳が70dB以上のもの又は
は普通の話声を解することができない程度に 1耳が50dB以上・50%以下
なつたもの
(第11級第6号) のもの
1耳の聴力が1メートル以上の距離では小声 1耳が40dB以上のもの
を解することができない程度になつたもの
(第14級第3号)
イ
両耳の聴力障害については、施行規則別表第3に掲げている両 耳の
聴力障害の該当する 等級により決定する ものとし、1耳ごと の等級 を
定め併合繰り上げの 方法を用いて準用等 級を定める取扱いは 行わな い
ものとする。 ( 第11次改正・一部)
ウ
騒音性難聴については、強烈な騒音を発する場所における業務 に従
事している限り、そ の症状は漸次進行す る傾向が認められる ので、 等
級の決定は、当該職 員が強烈な騒音を発 する場所における業 務を離 れ
たときに行う ものと する。 ( 第7 次 改正 ・一 部)
エ
聴力検査 は、次 により行うものとす る。
(ア)
聴力検査の 実 施時期
a
騒音性難聴
騒音性難聴につ いて は、85dB以上の騒 音にさら された 日以 後
7日間は聴力 検査を行わないものとする 。
b
騒音性難聴 以外の難聴
騒音性難聴以外の難聴については、療養効果が期待できるこ と
から、療養が終了し症状が固定した後に聴力検査を行うもの と す
る。
(イ)
聴力検査の 方 法
a
聴力の検査 方法
聴力検査は、日本聴 覚医学会制定の「聴 覚検査法(1990)」 に よ
り行うものとする (語音による聴力検査については、日本聴 覚 医
学会制定の「聴覚 検査法(1990)」における語音聴力検査法が制定
されるまでの間は 、日本オージオロジー学会制定の「標準聴 力 検
査法のⅡの語音に よる聴力検査」により行うものとし、検査 用 語
音は 、57式、67式、57S式または67S式のいずれかを用いるもの
とする。)。
b
聴力検査 の回数
聴力検査は日 を変えて3回行うものとし、オに掲げる場合は 、更
に行うものと する。
ただし、聴力検査のうち語音による聴力検査の回数は、検査 結果
が適正と判断 できる場合には1回で差し支えないものとする。
c
聴力検査 の間隔
検査と検査の間隔は、7日程度空ければ足りるものとする。 ( 第
7次 改正 ・全 部 )
オ
障害等級の決定に当たつて用いる平均純音レベルは、聴力検査 の2
回目と3回目の測定 値の平均(2回目と 3回目の平均純音聴 力レベ ル
に10dB以上の差がある場合には、更に行つた検査も含めた2回 目 以
降の検査の中で、そ の差が最も小さい2 つの平均純音聴力レ ベル( 差
は10dB未満 とする 。)の平均)とする 。 (第 7 次改 正・ 全部 )
カ
平 均 純 音 聴 力 レ ベ ル は 、 周 波 数 が 500ヘ ル ツ 、 1,000ヘ ル ツ 、 2,000
ヘルツ及び4,000ヘ ルツの音に対する聴力レベルを測定し、6分法(前
掲の各ヘルツの音に 対する純音聴力レベ ルを、それぞれA、 B、 C 及
びDdBとし て、「(A+2B+2C+D)÷6」の式により求める。)
により算定す るもの とする。 ( 第 3次 改正 ・ 一部 、第 7次 改 正・ 旧キ 繰 上)
(2)
耳かくの欠 損 障害(「耳かく」については、以下「耳介」という。 )
ア
「耳介 の大部分 の欠損」とは、耳介軟骨部の2分の1以上を欠損し
たものをいう 。
イ
耳介軟骨部の2分の1以上の欠損に達しないものは醜状障害とし
て評価する。
(例)
耳介軟骨部の一部を欠損した場合は、第12級第14号とす る 。
(第12次 改正 ・ 一部 )
ウ
耳介の大 部分を 欠損したものについ ては、耳介の欠損障害として評
価した 場合の等級と外貌の醜状障害として評価した場合の等級のうち、
いずれか上位 の等級 によるものとする。 (第12次 改正 ・ 一部 )
(例 )
「耳介の大部分の欠損」は、外貌の 著しい醜状障害とし て 、
第7級第12号とする。 (第 12次改 正・ 一部 )
3
併 合等の 取扱い
(1)
併合
ア
聴 力障 害と 耳介 の欠損 障害 とを 残し た場合 は、 それ ぞれ の該当 す
る等級を併合 して決定するものとする。
イ
両 耳の 耳介 を欠 損した 場合 には 、1 耳ごと に等 級を 定め 、こ れ を
併合して決定 するものとする。
なお、耳介 の欠損を醜状障害として評価する場合は、上記(1)のイ
のよう な1 耳ご との 等級を 定め これ を併 合する 取扱 いは 行わ ない も
のとする。
(2)
準用
ア
鼓膜の外 傷性穿 孔による耳漏は、そ の治ゆ後の聴力障害が障害等級
に該当しない 程度の ものであつても、常時耳漏があるものについては
準用等級第12級とし 、その他のものにつ いては、準用等級第14級とす
る。また 、外傷に よ る外耳道の高度の狭さくで耳漏を伴わないものに
ついては準用 等級第14級とする。
イ
難聴に伴い著しい耳鳴が常時あると耳鳴検査によつて評価できる
ものは、準 用等級第12級とする。また、難聴に伴い耳鳴が常時あるこ
とが合理的に 説明で きるものは、準用等 級第14級とする。
(ア) 「耳鳴検査」とは、ピッチ・マッチ検査及びラウドネス・バ ラ ン
ス検査をいう 。
(イ) 「難聴に伴い」とは、騒音性難聴にあつては、騒音職場を離 職 し
た者の難聴が公務上と判断され当該難聴に伴い耳鳴がある場合を
いう。
騒音性難聴以 外の難聴にあつては、当該難聴が公務上と判断 され
治ゆ後にも継 続して当該難聴に伴い耳鳴がある場合をいう。
なお、聴力が 回復した後もなお耳鳴がある場合も含むことに 留意
すること。
(ウ)
耳鳴検査により耳 鳴が存在すると医学的に評価できる場合に は、
「著しい耳鳴 」があるものとして取り扱う。
(エ)
「耳鳴が常時あることが合理的に説明できる」とは、耳鳴の自 訴
があ り、 かつ 、耳 鳴 のあ るこ とが 騒音 ば く露 歴や 音響 外傷 等 か ら 合
理的に説明で きることをいう。
(オ)
夜間のみ耳鳴の自覚症状を有する場合であつても、昼間は外部 の
音によつて 耳鳴が 遮 へいされる ため自 覚 症状がない と認め ら れ ると
きは、耳鳴が 常時あるものとして取り扱う。 ( 第 7 次 改 正 ・ 全 部 )
ウ
内耳の損傷による平衡機能障害については、神経系統の機能の 障害
について定められて いる障害等級決定の 基準に準じて等級を 定める も
のとする。
エ
内耳の機能障害のため、聴力障害と平衡機能障害とを残したも のに
ついては、併 合の方 法を用いて準用等級を定めるものとする。
(3)
加重
ア
耳については、両耳を同一部位とするので、1耳に聴力障害が 存す
る者が、新たに他耳 に聴力障害を生じた 場合には、加重とし て取 り 扱
うものとする 。
(例)既 に「1 耳の 聴力を失つていた」(第9級第9号、391日分の一
時金)者が、新たに「他耳の聴力を全く失つた」場合は、「両 耳
の聴力を全く 失つたもの」(第4級第3号、213日分の年金)に該
当するものとして、第4級に決定し、213日分から391日分の 25分
の1を控除し た額の年金を支給する。
イ
既に両耳の聴力を減じていた者が、1耳について障害の程度を加重
した場合において、施行規則第27条の規定により算定した障害補償 の
額が、その1耳に新 たな障害のみが生じ たものとした場合の 障害補 償
の額に満たないとき は、その新たな障害 のみが生じたものと みなし て
障害補償の額 を算定 するものとする。
(例)既 に「両 耳の 聴力レベルが50dBであつた」(第10級第5号、3
02日分の一時金)者が、新たな障害により、「1耳の聴力レ ベ ル
が70dB」(第11級第6号、223日分の一時金)に減じた場合 は 、
「両耳の聴力 レベルが50dB以上」(第10級第5号、302日分 の一
時金)に該当することとなり、障害補償の額は0となるが、 1 耳
の聴力のみについてみると、聴力レベル40dB以上(第14級第 3
号、56日分の一時 金)が聴力レベル70dB以上(第11級第6 号 )
に加重したも のであるので、第11級(223日分)と第14級(56日分)
との差額167日分を一時金として支給する。 ( 第 3 次 改 正 ・ 一 部 )
Ⅲ
鼻の障 害
1
障害 の等級 及び程度
鼻の障害につ いて、施行規則別表第3に定める障害の等級及び程度は次
のとおりであ る。 ( 第 2 次 改 正 ・ 一 部 、 第 10次 改 正 ・ 一 部 、 第11次改正・一部)
欠損及び機能 障害( 系列区分10)
第9級第5号
2
鼻 を欠損し、その機能に著しい障害 を残すもの
障害等級 決定の 基準
(1)
「鼻の欠損 」 とは、鼻軟骨部の全部又は大部分の欠損をいう。
(2)
鼻の欠損が 、鼻軟骨部の全部又は大部分の欠損に達しないものは 、醜
状障害として 評価す る。
(例) 鼻軟骨部の 一部分を欠損したものは、第12級第14号とする。 ( 第 12
次改 正・ 一部 )
(3)
鼻を欠損した ものについては、鼻の障害として評価した場合の等級 と
外貌の醜状障害として評価した場合の等級のうち、いずれか上位の 等級
によるものと する。 (第12次 改正 ・ 一部 )
(例) 鼻軟骨部 の 全部又は大部分を欠 損したものはその機能に著しい障
害を残したか否かにかかわらず、外貌の 著しい醜状障害として、第
7級第12号とする。 (第12次 改正 ・ 一部 )
(4)
「機能に著 し い障害を残すもの」とは、鼻呼吸困難又は嗅覚脱失を い
う。
3
準用の取扱 い
鼻 に、「鼻の欠損」を伴わない機能障害を残す場合の取扱いについて は 、
次による。
ただし、鼻軟骨部の 一部の欠損を伴つた場合等で、醜状障害としても評価
され得るとき は、い ずれか上位の 等級(同じ場合は醜状障害の等級)によ る
ものとする。
(1)
鼻呼吸困難 又 は嗅覚脱失については、準用等級第12級とする。
(2)
嗅覚の減退 に ついては、準用等級第14級とする。
(3)
嗅覚脱失及び 嗅覚の減退については、T&Tオルファクトメータに よ
る基準嗅力検査の認知域値の平均嗅力損失値により、次のように区分す
る。
5.6以上
嗅覚脱失
2.6以上5.5以下
嗅覚の減退
なお、嗅覚脱失につ いては、アリナミン 静脈注射(「アリナ ミン F 」
を除く。)による静脈性嗅覚検査による検査所見のみによつて確認して
も差し支えな いこと 。 ( 第 5 次 改 正 ・ 追 加 )
Ⅳ
口の障 害
1
障害 の等級 及び程度
口の 障害に ついて、施行規 則別表第3に定める障害の等級及び程度は次
のとおりであ る。 ( 第 2 次 改 正 ・ 一 部 、 第 10次 改 正 ・ 一 部 、 第11次改正・一部)
(1)
(2)
そしやく 及び言語機能障害(系列区分11)
第1 級第2 号
そしやく及び言語の機能を廃したもの
第3 級第2 号
そしやく又は言語の機能を廃したもの
第4 級第2 号
そしやく及び言語の機能に著しい障害を残すもの
第6 級第2号
そしやく又は言語の機能に著しい障害を残すもの
第9 級第6 号
そしやく及び言語の機能に障害を残すもの
第10級第3 号
そしやく又は言語の機能に障害を残すもの
歯牙障害 (系列区分12)
第10級第4 号
14歯以上に対し歯科補てつを加えたもの
第11級第4 号
10歯以上に対し歯科補てつを加えたもの
第12級第3 号
7歯以上に対し歯科補てつを加えたもの
第13級第5 号
5歯以上に対し歯科補てつを加えたもの
第14級第2 号
3歯以上に対し歯科補てつを加えたもの
2
障害 等級決 定の基準
(1)
そしやく及 び 言語機能障害
こう
ア
そしやく 機能の 障害は、上下 咬 合及び排列状態並びに下顎の開閉運
動等により、 総合的 に判断するものとする。
イ
「そしやく機能を廃したもの」とは、流動食以外は摂取できな いも
のをいう。
ウ
「そしやく機能に著しい障害を残すもの」とは、粥食又はこれ に準
ずる程度の飲 食物以 外は摂取できないものをいう。
エ
「そしやく機能に障害を残すもの」とは、固形食物の中にそし やく
ができないもの又は そしやくが十分にで きないものがあり、 そのこ と
が医学的に確 認でき る場合をいう。
(ア)
「固形食物の中にそしやくができないもの又はそしやくが十分 に
でき ない もの があ り 」の 例と して は、 ご はん 、煮 魚、 ハム 等 はそ し
やく でき るが 、た く あん 、ら っき ょう 、 ピー ナッ ツ等 の一 定 の固 さ
の食 物の 中に そし や くが でき ない もの 又 はそ しや くが 十分 に でき な
いものがある などの場合をいう。
(イ)
「医学的に確認で きる」とは、そしやくができないもの又は そし
こう
やくが十分にできないものがあることの原因が、不正 咬 合、そし や
E A
く関 与筋 群の 異常 、 下顎 関節 の障 害、 開 口障 害、 歯牙 損傷 ( 補て つ
ができな い場合 )等にあると 医学的に確認できることをいう。 ( 第 7
次改正・全部)
オ
「言語の機能を廃したもの」とは、4種の語音(口唇音、歯舌 音、
口蓋音、咽頭 音)の うち、3種以上について発音不能のものをいう。
カ
「言語の機能に著しい障害を残すもの」とは、4種の語音のう ち、
2種の発音不能のも の 又は綴音機能に障 害があるため、言語 のみを 用
いては意思を 疎通す ることができないものをいう。
キ
「言語の機能に障害を残すもの」とは、4種の語音のうち、1 種の
発音不能のも のをい う。
(2)
歯牙障害
「歯科補てつを加え たもの」とは、現実 にそう失又 は著しく 欠損し た
歯牙に対する補てつをいう。したがつて、有床義歯 若しくは架橋義 歯等
を補てつした場合における支台冠若しくは鈎の装置歯又はポスト・イン
レーを行うに留まつた歯牙は、補てつ歯数に算入せず、また、そう失し
た歯牙が大きかつたため又は歯間に隙間があつたため、そう失した歯数
と義歯の歯数とが異なる場合は、そう失した歯数により等級を決定する
ものとする。
(例 )
3歯のそう失に 対して、4本の義歯を補てつした場合は、3歯
の補てつとし て取り扱う。
3
併合 等の取 扱い
(1)
併合
そしや く又は言語機 能障害と歯牙障害と を残した場合におい て、 そ し
やく又は言語機能障害が歯牙障害以外の原因(例えば顎骨骨折や下 顎関
こう
節の開閉運動 制限等 による不正 咬 合)に基づくときは、併合して等級を
決定するもの とする 。
ただし、歯牙補てつ を行つた後に、なお 、歯牙損傷に基づく そし や く
又は言語機能障害が残つた場合は、各障害に係る等級のうち、いずれか
上位の等級に 決定す るものとする。
(2)
準用
えん
ア
食道の狭 さく、舌の異常、咽喉支配 神経の麻酔等によつて生ずる 嚥
下障害に ついては、 その障害の程度に応 じて、そしやく機能 障害に 係
る等級を準用 するも のとする。
イ
味覚障害 の取扱 いについては、次に よる。
(ア)
頭部外傷その他顎周囲組織の損傷又は舌の損傷によつて生じ た 味
ろ
覚障害については、 濾 紙ディスク法における最高濃度液による検 査
E A
によ り、 基本 4味 質 すべ てが 認知 でき な いも のを 「味 覚脱 失 」と い
い、そ の等 級は 準用 等級第12級とし 、基 本4味 質の うち 1以 上が 認
知でき ない もの を「 味覚減 退」 とい い、 その等 級は 準用 等級 第14級
とする。 ( 第 5 次 改 正 ・ 一 部 、 第 7 次 改 正 ・ 全 部 )
(イ)
検査を行う 領 域は、舌とする。 ( 第 7 次 改 正 ・ 追 加 )
(ウ)
味覚障害について は、その症状が時日の経過により漸次回復 する
場合 が多 いの で、 原 則と して 療養 を終 了 して から 6か 月を 経 過し た
のちに等級を 決定するものとする。 ( 第 7 次 改 正 ・ 旧 イ 繰 下 )
ウ
そしやく及び言語機能障害で、施行規則別表第3上組合せ等級 が定
められていないもの については、各障害 の該当する等級によ り併合 の
方法を用いて 準用等 級を定めるものとする。 ( 第11次改正・一部)
(例1) 「そしや く機能に著しい障害を残し」(第6級第2号)、か
つ、「言語機 能に障害を残した」(第10級第3号)場合は、準
用等級第5級 とする。
(例2) 「そしや く機能を廃し」(第3級第2号)、かつ、「言語機
能に著しい障 害を残した」(第6 級第2号)場合は、併合の 方
法を用いると 第1級となるが、「そしやく及び言語機能を廃 し
たもの」(第 1級第2号)が最高等級であるので、障害の序 列
を考慮し、準 用等級第2級とする。
エ
声帯麻痺による著しいかすれ声は、準用等級第12級とし、その程度
に達しないも のは、 準用等級第14級とす る。
オ
開口障害等を原因としてそしやくに相当の時間を要する場合は 、準
用等級第12級とする 。
(ア)
こう
「開口 障害等 」とは、開口障 害のほか、不正 咬 合、そしやく関与
A E
E A
筋群のぜい弱 化等が該当する。
(イ)
「そしやくに相当の時間を要する場合」とは、日常の食事にお い
て食 物の そし やく は でき るも のの 、食 物 によ つて はそ しや く に相 当
の時 間を 要す るこ と があ る場 合で あり 、 その こと が医 学的 に 確認 で
きる とき をい う。 な お、 開口 障害 等の 原 因か ら、 そし やく に 相当 の
時間 を要 する こと が 医学 的に 確認 でき れ ば、 「相 当の 時間 を 要す る
場合」に該当 するものとして取り扱つて差し支えない。 ( 第 7 次 改 正 ・
追加)
(3)
加重
何歯かについて歯科 補てつを加えていた 者が、更に歯科補て つを 加 え
た結果、上位等級に該当するに至つたときは、加重として取り扱うもの
とする。
Ⅴ
神経系統の機 能又は精神の障害 ( 第 8 次 改 正 ・ 一 部 )
1
障害の等級 及び程度
(1) 神経系統 の機能 又は精神の障害につ いて、施行規則別表第3に定める 障
害 の等級及び程度は次のとおりである。 ( 第 2 次 改 正 ・ 一 部 、 第 10次 改 正 ・ 一 部 、
第11次改正・一部)
ア
神経系統 の機能 又は精神の障害(系 列区分13)
第1級第3 号
神 経系統の機 能又は 精 神に著しい 障害を 残 し、 常
に介護を要するもの
第2級第3 号
神 経系統の機 能又は 精 神に著しい 障害を 残 し、 随
時介護を要するもの
第3級第3 号
神 経系統の機 能又は 精 神に著しい 障害を 残 し、 終
身労務に服することができないもの
第5級第2 号
神 経系統の機 能又は 精 神に著しい 障害を 残 し、 特
に 軽易な労務以外の 労務に服することが できな い
もの
第7級第4号
神経系統の機能又は精 神に障害を残し、軽 易な 労
務以外の労務に服することができないもの
第9級第10号
神 経系統の機能又は精 神に障害を残し、服 する こ
とができる労務が相当な程度に制限されるもの
イ
局部の神 経系統 の障害(系列区分13)
第12級第13号
局部にがん固な神経症状を残すもの
第14級第9号
局部に神経症状を残すもの
(2) 中 枢 神 経系 に 分 類さ れ る脳 又 はせ き 髄の 損 傷に よ る障 害 は、 複 雑 な 症
状 を 呈 す ると と も に 身体 各 部 にも 様 々 な 障害 を 残 すこ と が 多 いこ と か ら 、
中 枢神 経 系 の 損傷 に よ る 障 害 が 複数 認 め ら れる 場 合 には 、 末 梢 神経 に よ
る 障害 も 含 め て総 合 的 に 評 価 し 、そ の 認 定 に当 た っ ては 神 経 系 統の 機 能
又は精神の障 害の障 害等級によるものとする。
ただし、脳又 はせき 髄の損傷により生じた障害が単一であって、かつ、
当 該障 害 に つ いて 施 行 規 則 別 表 第3 上 該 当 する 等 級 があ る 場 合 (準 用 等
級 を含 む 。 ) には 、 神 経 系 統 の 機能 又 は 精 神の 障 害 の障 害 等 級 によ る こ
となく、その等級 に より決定する ものとする。( 第 8 次 改 正・一 部 、第11次改正・
一部)
2
障害等級決 定の基準
(1) 中枢神経 系(脳 )の器質性の障害
中 枢 神経 系 ( 脳 ) の 器 質 性障 害 に つ い て は 、 「高 次 脳 機 能 障 害 」 ( 器
質 性精 神 障 害 )と 「 身 体 性 機 能 障害 」 ( 神 経系 統 の 障害 ) に 区 分し て 、
障害等級を決 定する ものとする。
また、「高次脳機能 障害」と「身体性機能障害」とが併存する場合には、
「 高次 脳 機 能 障害 」 と 「 身 体 性 機能 障 害 」 のそ れ ぞ れの 障 害 の 程度 を 踏
まえ、全体病 像を総 合的に評価して障害等級を決定するものとする。( 第
8次改正・全部)
ア
高次脳機 能障害 ( 第 8 次 改 正 ・ 全 部 )
高次脳機能障 害については、意思疎通能力、問題解決能力、作業負
荷に対する持 続力・持久力及び社会行動能力の4つの能力(以下「4
能力」とい う。)の 各々の喪失の程度に着目し、評価を行うこととす
る。その 際、複数の 障害が認められるときには、原則として障害の程
度の最も重篤 なもの に着目して評価を行うものとする。なお、高次脳
機能障害は 、中枢 神 経系(脳)の器質的病変に基づくものであること
から、MRI、CT等によりその存在が認められることが必要となる。
(ア)
「高次脳機能障害のため、生命維持に必要な身のまわり処理の 動
作について、 常に他人の介護を要するもの」は、第1級とする。
次のものが、 これに該当する。
a
重篤な高次 脳機 能障害のため、食事 、入浴、用便、更衣等につい
て常時他人の 介護を要するもの
b
高次脳機 能障害 による高度の痴ほう や情意の荒廃があるため、常
時他人の監視 を要するもの
(イ)
「高次脳機能障害のため、生命維持に必要な身のまわり処理の 動
作について、 随時他人の介護を要するもの」は、第2級とする。
次のものが、これに該当する。
a
重篤な高 次脳機 能障害 のため 、食事 、入浴 、用便 、更衣 等に つ
いて随時他人 の介護を要するもの
b
高次脳機 能障害 による 痴ほう 、情意 の障害 、幻覚 、妄想 、頻 回
の発作性意識 障害等のため、随時他人の監視を要するもの
c
重 篤な 高次 脳機 能障害 のた め、 自宅 内の日 常生 活動 作は 一 応 で
きるが、1人で外出することなどが困難であり、外出の際には他
人の介護を必 要とするため、随時他人の介護を要するもの
(ウ)
「生命維持に必要な身のまわり処理の動作は可能であるが、高 次
脳機 能障 害の ため 、 終身 にわ たり およ そ 労務 に服 する こと が でき な
いもの」は、 第3級とする。
次のものが、これに該当する。
a
4能力のい ずれか1つ以上の能力の 全部が失われているもの
b
4能力のいずれ か2つ以上の能 力の 大部分(一般平 均人 の 4 分
の3程度)が 失われているもの
(エ)
「高次脳機能障害のため、終身にわたり極めて軽易な労務のほ か
服することが できないもの」は、第5級とする。
次のものが、これに該当する。
a
4能力 のいず れ か1つ以上 の能力 の 大部分(一 般平均 人 の 4分
の3程度)が 失われているもの
b
4能力 のいず れ か2つ以上 の能力 の 半分程度( 一般平 均 人 の2
分の1程度) が失われているもの
(オ)
「高次脳機能障害のため、終身にわたり軽易な労務のほか服す る
ことができな いもの」は、第7級とする。
次のものが、これに該当する。
a
4能力 のいず れ か1つ以上 の能力 の 半分程度( 一般平 均 人 の2
分の1程度) が失われているもの
b
4能力 のいず れ か2つ以上 の能力 の 相当程度( 一般平 均 人 の4
分の1程度) が失われているもの
(カ)
「通常の労務に服することはできるが、高次脳機能障害のため 、
その 就労 可能 な職 種 の範 囲が 相当 な程 度 に制 限さ れる もの 」 は、 第
9級とする。
高次脳機能障害のため4能力のいずれか1つ以上の能力の相当程
度( 一般 平均 人の 4 分の 1程 度) が失 わ れて いる もの が、 こ れに 該
当する。
(キ)
「通常の労務に服することはできるが、高次脳機能障害のため 、
多少の障害を 残すもの」は、第12級とす る。
4能力のいずれか1つ以上の能力が多少失われているものが、こ
れに該当する 。
(ク)
「通常の労務に服することはできるが、高次脳機能障害のため 、
軽微な障害を 残すもの」は、第14級とす る。
MRI、CT等による他覚的所見は認められないものの、中枢神
経系 (脳 )損 傷の あ るこ とが 医学 的に み て合 理的 に推 測で き 、高 次
脳機 能障 害の ため わ ずか な能 力喪 失が 認 めら れる もの が、 こ れに 該
当する。
イ
身体性機 能障害 ( 第 8 次 改 正 ・ 追 加 )
中枢 神経 系( 脳) の 損傷 によ る身 体性 機 能障 害に つい ては 、 麻 痺 の
範囲(四肢麻痺、片 麻痺及び単麻痺)及 びその程度(高度、 中等度 及
び軽度)並びに介護 の要否及びその程度 により障害等級を決 定する も
のとする。
麻痺 の程 度に つい て は、 運動 障害 の程 度 をも って 判断 する も の と す
る。
なお、麻痺の範 囲及 びその程度については、身体的所見及び MRI、
CT等によっ て裏付 けることのできることが必要である。
(ア)
「身体性機能障害のため、生命維持に必要な身のまわり処理の 動
作について、 常に他人の介護を要するもの」は、第1級とする。
次のものが、これに該当する。
a
高度の四 肢麻痺が認められるもの
b
中等度 の四肢 麻 痺のため、 食事、 入 浴、用便、 更衣等 に つ いて
常時他人の介 護を要するもの
c
高度の片麻痺の ため、食事、入 浴、 用便、更衣等に つい て 常 時
他人の介護を 要するもの
(イ)
「身体性機能障害のため、生命維持に必要な身のまわり処理の 動
作について、 随時他人の介護を要するもの」は、第2級とする。
次のものが、これに該当する。
a
高度の片 麻痺が認められるもの
b
中 等度 の四 肢麻 痺のた め、 食事 、入 浴、用 便、 更衣 等に つ い て
随時他人の介 護を要するもの
(ウ)
「生命維持に必要な身のまわり処理の動作は可能であるが、身 体
性機 能障 害の ため 、 終身 にわ たり お よ そ 労務 に服 する こと が で き な
いもの」は、 第3級とする。
中 等 度 の 四 肢 麻 痺 ( 上 記 (ア)の b 又 は (イ)の b に 該 当 す る ものを除
く。)が認め られるものが、これに該当する。
(エ)
「身体性機能障害のため、終身にわたり極めて軽易な労務のほ か
服することが できないもの」は、第5級とする。
次のものが、これに該当する。
a
軽度の四 肢麻痺が認められるもの
b
中等度の 片麻痺が認められるもの
c
高度の単麻 痺が認められるもの
(オ)
「身体性機能障害のため、終身にわたり軽易な労務のほか服す る
ことができな いもの」は、第7級とする。
次のものが、これに該当する。
a
軽度の片 麻痺が認められるもの
b
中等度の 単麻痺が認められるもの
(カ)
「通常の労務に服することはできるが、身体性機能障害のため 、
その 就労 可能 な職 種 の範 囲が 相当 な程 度 に制 限さ れる もの 」 は、 第
9級とする。
軽度 の単麻痺が認められるものが、これに該当する。
(キ) 「通 常の労務に 服することはできる が、身体性機能障害のため、多
少の障害を残 すもの」は、第12級とする 。
次のものが、これに該当する。
a
運 動性 、支 持性 、巧緻 性及 び速 度に ついて の支 障が ほと ん ど 認
められない程 度の軽微な麻痺を残すもの
b
運 動障 害は 認め られな いも のの 、広 範囲に わた る感 覚障 害 が 認
められるもの
(2) せき髄障 害 ( 第 8 次 改 正 ・ 全 部 )
せき髄が損傷 された 場合には複雑な諸症状を呈する場合が多いが、せき
髄損傷が生じ た場合 の障害等級の決定は、原則として、中枢神経系(脳 )
の 身体 性 機 能 障害 と 同 様 に 身 体 的所 見 及 び MR I 、 CT 等 に よ って 裏 付
け るこ と の で きる 麻 痺 の範 囲 と 程度 に よ り 、次 の 7 段階 に 区 分 して 障 害
等級を決定するもの とする。
ただし、せ き髄損傷 に伴う胸腹部 臓器の障害やせき柱の障害による障害
の 等級 が 麻 痺 によ り 判 断さ れ る 障害 の 等 級 より も 重 い場 合 に は 、そ れ ら
の障害の総合 評価に より障害等級を決定するものとする。
ア
「せき髄症状のため、生命維持に必要な身のまわり処理の動作に つ
いて、常に他 人の介 護を要するもの」は、第1級とする。
次のものが、 これに該当する。
(ア) 高度の四 肢麻痺 が認められるもの
(イ) 高度の対 麻痺が 認められるもの
(ウ) 中等度の四肢麻痺のため、食事、入浴、用便、更衣等につい て 常
時他人の介護 を要するもの
(エ) 中等度の対麻痺のため、食事、入浴、用便、更衣等について 常 時
他人の介護を 要するもの
イ
「せき髄症状のため、生命維持に必要な身のまわり処理の動作に つ
いて、随時他 人の介 護を要するもの」は、第2級とする。
次のも のが、これに該当する。
(ア) 中等度の 四肢麻 痺が認められるもの
(イ) 軽度の四肢麻痺のため、食事、入浴、用便、更衣等について 随 時
他人の介護を 要するもの
(ウ) 中等度の対麻痺のため、食事、入浴、用便、更衣等について 随 時
他人の介護を 要するもの
ウ
「生 命維 持 に必 要な身のまわり処理の動作は可能であるが、せき 髄
症状のため、終身に わたりおよそ労務に 服することができな いもの 」
は、第3級と する。
次のも のが、これに該当する。
(ア) 軽度の四 肢麻痺 が認められるもの( 上記イの(イ)に該当するものを
除く。)
(イ) 中等度の対麻痺が認められるもの(上記アの(エ)又はイの(ウ)に 該
当するものを 除く。)
エ
「せき髄症状のため、終身にわたり極めて軽易な労務のほか服 する
ことができな いもの 」は、第5級とする。
次のも のが、これに該当する。
(ア) 軽度の対 麻痺が 認められるもの
(イ) 1下肢の 高度の 単麻痺が認められる もの
オ
「せき髄症状のため、終身にわたり軽易な労務のほか服するこ とが
できないもの 」は、 第7級とする。
1下肢 の中等度の単麻痺が認められるものが、これに該当する。
カ
「通常の労務に服することはできるが、せき髄症状のため、就 労可
能な職種の範 囲が相 当な程度に制限されるもの」は、第9級とする。
1下肢 の 軽度の単麻痺が認め られるものが、これに該当する。
キ
「通常の労務に服することはできるが、せき髄症状のため、多 少の
障害を残すも の」は 、第12級とする。
次のも のが、これに該当する。
a
運動性 、支持性 、巧緻性及 び速度に ついての支 障がほと んど 認
められない程 度の軽微な麻痺を残すもの
b
運 動障 害は 認め られな いも のの 、広 範囲に わた る感 覚障 害 が 認
められるもの
(3) 末梢神経 障害 ( 第 8 次 改 正 ・ 一 部 )
末梢神経麻痺 に係る 障害等級の決定は、原則として、損傷を受けた神経
の 支配 す る 身 体各 部 の 器 官 に お ける 機 能 障 害に 係 る 障害 等 級 に より 決 定
するものとす る。
(4) 外傷性て んかん ( 第 8 次 改 正 ・ 全 部 )
外傷性てんか んに係 る障害等級の決定は発作の型、発作回数等に着目し 、
次により障害 等級を 決定するものとする。
なお、1ヶ 月に2回 以上の発作がある場合には、通常高度の高次脳機能
障 害を 伴 っ て いる の で 、 中 枢 神 経系 ( 脳 ) の高 次 脳 機能 障 害 に 係る 第 3
級以上の決定 基準に より障害等級を決定するものとする。
ア
「1ヶ月に1回以上の発作があり、かつ、その発作が「意識障 害の
有無を問わず転倒す る発作」又は「意識 障害を呈し、状況に そぐわ な
い行為を示す 発作」(以下「転倒する発作等」という。)であるもの 」
は、第5級と する。
イ
「転倒する発作等が数ヶ月に1回以上あるもの又は転倒する発 作等
以外の発作が 1ヶ月 に1回以上あるもの」は、第7級とする。
ウ
「数ヶ月に1回以上の発作が転倒する発作等以外の発作である もの
又は服薬継続により てんかん発作がほぼ 完全に抑制されてい るもの 」
は、第9級と する。
エ
「発作の発現はないが、脳波上に明らかにてんかん性棘波を認 める
もの」は、第12級と する。
(5) 頭痛 ( 第 8 次 改 正 ・ 一 部 )
頭痛について は、頭 痛の型のいかんにかかわらず、疼痛による労働又は
日 常生 活 上 の 支障 の 程 度 を 疼 痛 の部 位 、 性 状、 強 度 、頻 度 、 持 続時 間 及
び 日内 変 動 並 びに 疼 痛 の 原 因 と なる 他 覚 的 所見 に よ り把 握 し 、 次に よ り
障害等級を決 定する ものとする。
ア
「通常の労務に服することはできるが、激しい頭痛により、時 には
労務に従事すること ができなくなる場合 があるため、就労可 能な職 種
の範囲が相当 な程度 に制限されるもの」は、第9級とする。
イ
「通常の労務に服することはできるが、時には労務に差し支え る程
度の強い頭痛 がおこ るもの」は、第12級とする。
ウ
「通常の労務に服することはできるが、頭痛が頻回に発現しや すく
なったもの」 は、第14級とする。
(6) 失調、め まい及 び平衡機能障害 ( 第 8 次 改 正 ・ 一 部 )
失調、めま い及び平 衡機能障害については、その原因となる障害部位に
よ って 分 け る こと が 困 難 で あ る ので 、 総 合 的に 決 定 基準 に 従 っ て、 次 に
より障害等級 を決定 するものとする。
ア
「生命の維持に必要な身のまわり処理の動作は可能であるが、 高度
の失調又は平衡機能 障害のために労務に 服する ことができな いもの 」
は、第3級と する。
イ
「著しい失調又は平衡機能障害のために、労働能力の大部分( 一般
平均人の4分 の3程 度)が失われているもの」は、第5級とする。
ウ 「中等度の 失調 又は平衡機能障害の ために、労働能力の半分程度(一
般平均人の2 分の1 程度)が失われているもの」は、第7級とする。
エ
「通常の労務に服することはできるが、めまいの自覚症状が強 く、
かつ、眼振その他平 衡機能検査に明らか な異常所見が認めら れ、就 労
可能な職種の 範囲が 相当な程度に制限されるもの」は、第9級とする。
オ
「通常の労務に服することはできるが、めまいの自覚症状があ り、
かつ、眼振その他平 衡機能検査の結果に 異常所見が認められ るもの 」
は、第12級とする。
カ
「めまいの自覚症状はあるが、眼振その他平衡機能検査の結果 に異
常所見が認められな いものの、めまいの あることが医学的に みて合 理
的に推測でき るもの 」は、第14級とする 。
(7) 疼痛等感 覚異常 ( 第 8 次 改 正 ・ 一 部 )
ア
カウザルギーについては、疼痛の部位、性状、疼痛発作の頻度、疼
痛の強度と持続時間 及 び日内変動並びに 疼痛の原因となる他 覚的 所 見
などにより、疼痛の 労 働能力に及ぼす影 響を判断して、次に より 障 害
等級を決定す るもの とする。
(ア)
「軽易な労働以外の労働に常に差し支える程度の疼痛があるも
の」は、第7 級とする。
(イ) 「通常の労務 に 服することはできる が、疼痛により時には労働に
従事すること ができなくなるため、就労可能な職種の範囲が相当な
程度に制限さ れるもの」は、第9級とする。
(ウ) 「通常の労務に 服することはできるが、時には労働に差し支える
程度の疼痛が 起こるもの」は、第12級と する。
イ
反射性交感神経性ジストロフィー( RSD )については、①関節拘
縮、②骨の萎縮、③ 皮膚の変化(皮膚温 の変化、皮膚の萎縮 )と い う
慢性期の主要な3つ のいずれの症状も健 側と比較して明らか に認 め ら
れる場合に限 り、カ ウザルギーと 同様の基準により、それぞれ第7級、
第9級、第12級に決 定するものとする。 ( 第 8 次 改 正 ・ 追 加 )
ウ
受傷部位の疼痛については、次により障害等級を決定するもの とす
る。
(ア) 「通常 の労務に 服することはできる が、時には強度の疼痛のため 、
ある程度差し 支える場合があるもの」は、第12級とする。
(イ) 「通常の労務 に 服することはできる が、受傷部位にほとんど常時
疼痛を残すも の」は、第14級とする。
神経損傷によ り、疼痛のほかに異常感覚(蟻走感、感覚脱失 等)
が発現したも のは、その範囲が広いものに限り、第14級とする。
(8) 中枢神経 系(脳 )の非器質性の障害 ( 第 8 次 改 正 ・ 追 加 )
ア
中枢神経系(脳)の器質的損傷を伴わない精神障害(以下「非 器質
性精神障害」と いう 。)を残しているというためには、次の (ア)の精神
症状のうちの 1つ以 上の精神症状を残し、かつ、(イ)の能力に関する判
断項目(以下「判断 項目」という。)の うちの1つ以上の能 力に つ い
て障害が認め られる ことを必要とするものとする。
(ア)
a
抑うつ状 態
b
不安の状 態
c
意欲低下 の状態
d
慢性化した 幻覚・妄想性の状態
e
記憶又は 知的能力の障害
f
その他の 障害(侵入、回避、過覚醒 、感情麻痺の状態)
(イ)
イ
精神症状
能力に関す る 判断項目
a
身辺日常 生活
b
仕事、生 活に積極性・関心を持つこ と
c
通勤、勤 務時間の遵守
d
普通の作 業を持続すること
e
他人との 意思伝達
f
対人関係 、協調性
g
身辺の安 全保持、危機の回避
h
困難、失 敗への対応
就労意欲 の低下 による区分
(ア) 現に就労している者又は就労の意欲はあるものの就労はして い な
い者について は、上記アの(ア)の精神症状のいずれか1つ以上が認め
られる場合 に、判 断 項目の各々 につい て 、その有無 及び助 言 ・ 援助
の程度により 、障害等級を決定するものとする。
(イ) 就労意欲の低下又は欠落により就労していない者については 、 身
辺日常生活 が可能 で ある場合に 、判断 項 目のaの身 辺日常 生 活の支
障の程度によ り、障害等級を決定するものとする。
なお 、 就 労意 欲 の 低 下又 は 欠 落に よ り 就 労し て い ない 者 と は 、 職
種に関係な く就労 意 欲の低下又 は欠落 が 認められる 者をい い 、特定
の 職 種 に つ い て 就 労 の 意 欲 の あ る 者 に つ い て は 上 記 (ア)に 該 当 す る
ものとする。
ウ
非器質性精神障害については、次により障害等級を決定するも のと
する。
(ア) 「通常 の労務に 服することはできる が、非器質性精神障害のため、
その就労可能 な職種の範囲が相当な程度に制限されるもの」は、第
9級とする。
次のものが、 これに該当する。
a
上記イの(ア)に該当する場合には、判断項目のbからhまでのい
ずれか1つの能力が失われているもの又は判断項目のうちの4つ
以上についてしばしば助言・援助を必要とする程度の障害を残し
ているもの
b
上記イの(イ)に 該当する場合には、判断項目のaの身辺日常生活
について時に助言・援助を必要とする程度の障害を残しているも
の
(イ) 「通常 の労務に 服することはできる が、非器質性精神障害のため 、
多少の障害を 残すもの」は、第12級とす る。
次のものが、 これに該当する。
a
上記イの(ア)に該当する場合には、判断項目のうちの4つ以上に
ついて時に助 言・援助を必要とする程度の障害を残している もの
b
上記イの(イ)に 該当する場合には、判断項目のaの身辺日常生活
を適切又は概 ねできるもの
(ウ) 「通常 の労務に服することはできるが、非器質性精神障害のため 、
軽微な障害を 残すもの」は、第14級とす る。
判断項目のう ちの1つ以上について時に助言・援助を必要と する
程度の障害が 残存しているものが、これに該当する。
エ
重い症状を有している者(判断項目のうちのaの身辺日常生活 の能
力が失われている者 又は判断項目のbか らhまでのいずれか 2つ 以 上
の能力が失われてい る者)については、 非器質性精神障害の 特質 上 、
症状の改善が見込ま れることから、症状 に大きな改善が認め られ な い
状態に一時的に達し た場合であっても、 原則として療養を継 続す る も
のとする。
ただ し、 療養 を継 続 して 十分 な治 療を 行 って もな お症 状に 改 善 の 見
込みがないと判断さ れ、症状が固定して いるときには、治ゆ の状態 に
あるものとし 、障害 等級を決定するものとする。
3
その他 ( 第 8 次 改 正 ・ 全 部 )
ア
中枢神 経系(脳 )損傷により障害を 生じた場合であって、当該障害 に
ついて、施行規則別表第 3上、該当する等級(準用等級を含む。)があ
り、かつ、生じた障害が単一であるときは、その等級により決定するも
のとする。 ( 第11次改正・一部)
(例) 1側の後頭 葉 視覚中枢の損傷によって、両眼の反対側の視野欠損
を生ずるが 、この 場合は、視野障害の等級として定められている第
9級第3号に より決定する。
イ
せき髄 損傷によ り障害を生じた場合 であつて、当該障害について、 施
行規則別表第3上、該当する等級(準用等級を含む。)があり、かつ生
じた障害が単 一であ るときは、その等級により決定するものとする。( 第
11次改正・一部)
(例) 第4仙 髄の 損傷のため軽度の尿 路障害(第11級第10号)が生じた
場合は、胸腹 部臓器の障害として定められている第11級第10号によ
り決定する。
(平成15年9 月30日以前に支 給すべき事由が生じ た場合に適用)
Ⅴ
神経系統 の機能 又は精神の障害
1
障害の等 級及び 程度
(1) 神経系統 の機能 又は精神の障害につ いて、法別表に定める障害の等級
及び程度は次 のとお りである。 ( 第 2 次改 正・ 一部 )
ア
神経系統 又は精 神の障害(系列区分13)
第1級第3号
神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、常に
介護を要する もの
第2級第3号
神 経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、随時
介護を要するもの ( 第1 次改 正・ 追 加)
第3級第3号
神 経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、終身
労務に服することができないもの
第5級第2号
神 経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、特に
軽易な労務以外の労務に服することができないも
の
第7級第4号
神 経系統の機能又は精神に障害を残 し、軽易な労務
以外の労務に服することができないもの
第9級第10号
神 経系統の機能又は精神に障害を残 し、服すること
ができる労務が相当な程度に制限 されるもの
イ
局部の神 経系統 の障害(系列区分13)
第12級第12号
局部にがん固な神経症状を残すもの
第14級第10号
局部に神経症状を残すもの
(2) 神経系統 の機能 又は精神に係る2以 上の障害については、原則として
、中枢神経 系(脳)、せき髄及 び末梢神経系にわけて、それぞれの等級
により併合の 方法を 用いて準用等級を定めるものとする。
ただし、中枢神 経系(脳)、せき髄及び末梢神経系にわけることが困
難な場合にあ つては 、総合的に定めるものとする。
2
障害等級 決定の 基準
(1) 中枢神経 系(脳 )障害
中枢神経系(脳)の 負傷又は疾病による障害は、原則として、その多
岐にわたる諸 症状を 総合し、全体病像から判断して次により障害等級を
決定するもの とする 。
ア
「重度の神経 系 統の機能又は精神の 障害のために、生命維持に必要
な身のまわり 処理の 動作について、常に他人の介護を要するもの」は
、第1級とす る。
脳損傷に基づ く高度の片麻痺と失語症の合併、脳幹損傷に基づく用
廃に準ずる程 度の四 肢麻痺と構音障害との合併等日常全く自用を弁ず
ることができ ないも の、又は高度の痴ほうや情意の荒廃のような精神
症状のため、 常時看 視を必要とするものが、これに該当する。 (第 1 次
改正 ・一 部)
イ
「高度な神経 系 統の機能又は精神の 障害のために、生命維持に必要
な身のまわり 処理の 動作について、随時他人の介護を要するもの」は
、第2級とす る。
脳損傷に基づ く運動障害、失 認、失行、失語等のため、自宅内にお
いては多少の 自用を 弁ずることができるが、自宅外の行動が困難で、
随時他人の介 護を必 要とするもの、又は痴ほう、情意の障害、幻覚、
妄想、発作性 意識障 害の多発等のため随時他人による看視を必要とす
るものが、こ れに該 当する。 ( 第 1次 改正 ・ 追加 )
ウ
「生命維 持に必 要な身のまわり処理の動作は可能であるが、高度の
神経系統の機 能又は 精神の障害のために終身にわたりおよそ労務につ
くことができ ないも の」は、第3級とする。
四肢の麻痺、感 覚異常、錐体外路症状、失語等のいわゆる大脳巣症
状、人格 変化( 感情 鈍麻、意欲減退等)、記憶障害等で、それぞれ高
度なものが、 これに 該当する。
(例)
麻痺 の症状 が軽度で、身体的に は能力が維持されていても、
精神の障害の ために他人が常時付き添つて指示を与えなけれ ば
全く労務の遂 行ができないような人格変化が認められる場合 は
、第3級とす る。 ( 第1 次改 正・ 旧 イ繰 下)
エ
「神経系統の 機 能又は精神の著しい 障害のため、終身にわたり極め
て軽易な労務 のほか 服することができないもの」は、第5級とする。
神経系統の機 能の障害による身体的能力の低下又は精神機能の低下
等のため、独 力では 一般平均人の4分の1程度の労働能力しか残され
ていない場合 が、こ れに該当する。
(例) 他人 のひん ぱんな指示がなくて は労務の遂行ができない場合
、又は労務遂行の巧緻性や持続力において平均人より著しく 劣
る場合等は、 第5級とする。 ( 第 1次 改正 ・ 旧ウ 繰下 )
オ
「中等度 の神経 系統の機能又は精神 の障害のために、精神・身体的
な労働能力が 一般平 均人以下に明らかに低下しているもの」は、第7
級とする。
なお、「労働 能力が一般平均人以下に明らかに低下しているもの」
とは、独力で は一般 平均人の2分の1程度に労働能力が低下している
と認められる 場合を いい、労働能力の判定に当たつては、医学的他覚
的所見を基盤 とし、更に労務遂行の持続力についても十分に配慮して
総合的に判断 するも のとする。 ( 第 1 次改 正・ 旧エ 繰下 )
カ
「一般的な労 働 能力は残存している が、神経系統の機能又は精神の
障害のため、社会 通 念上、その就労可能な職種の範囲が相当な程度に
制限されるも の」は 、第9級とする。
身体的能力は 正常な場合であつても、脳損傷に基づく精神的欠損症
状が推定され るとき 、てんかん発作やめまい発作発現の可能性が医学
的他覚的所見 により 証明できるとき、又は軽度の四肢の単麻痺が認め
られるときな ど(例 えば、高所作業や自動車運転が危険であると認め
られるとき) が、こ れに該当する。 ( 第1 次改 正・ 旧オ 繰 下)
キ
「労働には通 常 差し支えないが、医学的に証明し得る神経系統の機
能又は精神の 障害を 残すもの」は、第12級とする。
中枢神経系の 障害であつて、例えば、感覚障害、錐体路症状(錐体
外路症状)を 伴わな い軽度の麻痺、気脳撮影により証明される軽度の
脳萎縮、脳波 の軽度 の異常所見等を残しているものが、これに該当す
る。
なお、自覚症 状が軽い場合であつても、これらの異常所見等が認め
られるものは 、これ に該当する。 ( 第 1 次 改正 ・旧 カ繰 下 )
ク
「労働には通 常 差し支えないが、医学的に可能な神経系統又は精神
の障害に係る 所見が あると認められるもの」は、第14級とする。
医学的に証明 し得る精神神経学的症状は明らかでないが、頭痛、め
まい、疲労感 等の自 覚症状が単なる故意の誇張ではないと医学的に推
定されるもの が、こ れに該当する。 ( 第1 次改 正・ 旧キ 繰 下)
(2) せき髄障 害
外傷、減圧症又は そ の他の疾病等によるせき髄の障害は、複雑な諸症
状を呈する場 合が多 いので、原則として、中枢神経系(脳)の場合と同
様に、これらの諸 症 状を総合評価して、その労働能力に及ぼす影響の程
度により、次 の7段 階に区分して障害等級を決定するものとする。 ( 第
1次 改正 ・一 部 )
ア
「生命維持に 必 要な身のまわり処理 の動作について、常に他人の介
護を要するも の」は 、第1級とする。
イ
「生命維持に 必 要な身のまわり処理 の動作について、随時他人の介
護を要するも の」は 、第2級とする。 ( 第1 次改 正・ 追 加)
ウ
「生命維持に 必 要な身のまわり処理 の動作は可能であるが、終身に
わたりおよそ 労務に 服することはできないもの」は、第3級とする。
(第 1次 改正 ・ 旧イ 繰下 )
エ
「麻痺その他 の 著しいせき髄症状の ため、独力では一般平均人の4
分の1程度の 労働能 力しか残されていないもの」は、第5級とする。
(第 1次 改正 ・ 旧ウ 繰下 )
オ
「明らかなせ き 髄症状のため、独力 では一般平均人の2分の1程度
の労働能力し か残さ れていないもの」は、第7級とする。 ( 第1 次改 正
・旧 エ繰 下)
カ
「一般的 な労働 能力はあるが、明らかなせき髄症状が残存し、就労
の可能な職種 の範囲 が相当な程度に制限されるもの」は、第9級とす
る。 ( 第1 次改 正 ・旧 オ 繰下 )
キ
「労働には通 常 差し支えないが、医学的に証明し得るせき髄症状を
残すもの」は 、第12級とする。 ( 第 1 次改 正・ 旧カ 繰下 )
(3) 根性及び 末梢神 経麻痺
根性及び末梢 神経麻 痺に係る障害等級の決定は、原則として、損傷を
受けた神経の 支配す る身体各部の器官における機能障害に係る障害等級
を準用するも のとす る。
(4) 外傷性て んかん
てんかんの治 ゆの時 期は、療養効果が期待できないと認められるとき
又は療養によ り症状 が安定したときとし、発作型(全身けいれん発作、
小発作、精神運 動発 作型等)のいか んにかかわらず、発作回数、発作の
労働能力に及 ぼす影 響の程度、非発作時の精神症状等を総合的に判断し
、中枢神経系(脳)障害の決定の基準に従い、次により障害等級を決定
するものとす る。
ア
「十分な 治療に かかわらず、意識障 害を伴う発作等の多発(平均し
て1週に1回 以上程 度)又は発作による高度な精神障害のために、生
命維持に必要 な身の まわり処理の動作について、随時他人の介護を要
するもの」は 、第2 級とする。
突然の意識喪 失、四肢の強直、自律神経障害を伴う全身けいれん発
作及び重度の 精神運 動発作で発作が数日続くもの、その他これらに準
ずる発作でそ れらが 多発するもの、又は発作の反復によつて生じた痴
ほう、人格変 化のた め随時他人の看視を必要とするものが、これに該
当する。 ( 第 1次 改正 ・ 追加 )
イ
「十分な治療 に かかわらず、生命維 持に必要な身のまわり処理の動
作は可能であ るが、発作による精神障害等のため、終身労務に服する
ことができな いもの 」は、第3級とする。
非発作時の精 神障害又は発作の頻回の発現のため、終身にわたりお
よそ労務に服 するこ とができないものが、これに該当する。 (第 1次 改
正・ 一部 旧ア 繰 下)
ウ
「十分な治療 に かかわらず、発作の 頻度又は発作型の特徴などのた
め、一般平均 人の4 分の1程度の労働能力しか残されていないもの」
は、第5級と する。
てんかんの特 殊性からみて、就労可能な職種が極度に制限されるも
のは、これに 該当す る。 ( 第1 次改 正 ・旧 イ 繰下 )
エ
「十分な治療 に かかわらず、1か月 に1回以上の意識障害を伴う発
作があるため 又は発 作型の特徴などのため、一般平均人の2分の1程
度の労働能力 しか残 されていないもの」は、第7級とする。
てんかんの特 殊性からみて、就労可能な職種が著しく制限されるも
のは、これに 該当す る。 ( 第1 次改 正 ・旧 ウ 繰下 )
オ 「服薬を 継続す る限りにおいては数 か月に1回程度に若しくは完全
に発作を抑制 し得る 場合又は発作の発現はないが、脳波上明らかにて
んかん性棘波 を認め るもの」は、第9級とする。
通常の労働は 可能であるが、就労可能な職種の範囲が相当な程度に
制限を受ける ものは 、これに該当する。 (第 1次 改正 ・ 旧エ 繰下 )
(5) 頭痛
頭痛に係る障 害等級 の決定は、次による。
ア
「一般的 な労働 能力は残存している が、激しい頭痛により、時には
労働に従事す ること ができなくなる場合があるため、就労可能な職種
の範囲が相当 な程度 に制限されるもの」は、第9級とする。
イ
「労働には通 常 差し支えないが、時には労働に差し支える程度の強
い頭痛が起こ るもの 」は、第12級とする 。
ウ
「労働には差 し 支えないが、頭痛が 頻回に発現しやすくなつたもの
」は、第14級とする 。
(6) 失調、め まい及 び平衡機能障害
失調、めまい 及び平 衡機能障害に係る障害等級の決定は、次による。
ア
「生命の維持 に 必要な身のまわり処 理の動作は可能であるが、高度
の失調又は平 衡機能 障害のために、終身にわたりおよそ労務に就くこ
とができない もの」 は、第3級とする。
イ
「著しい失調 又 は平衡機能障害のた めに、労働能力が極めて低下し
、一般平均人 の4分 の1程度しか残されていないもの」は、第5級と
する。
ウ
「中等度の失 調 又は平衡機能障害の ために、労働能力が一般平均人
の2分の1程 度しか 残されていないもの」は、第7級とする。
エ
「一般的 な労働 能力は残存している が、めまいの自覚症状が強く、
かつ、他覚 的に眼振 その他平衡機 能検査の結果に明らかな異常所見が
認められるも の」は 、第9級とする。
オ
「労働には通 常差し支えないが、眼振その他平衡機能検査の結果に
異常所見が認 められ るもの」は、第12級とする。
カ
「めまいの自 覚 症状はあるが、他覚 的には眼振その他平衡機能検査
の結果に異常 所見が 認められないもので、単なる故意の誇張でないと
医学的に推定 される もの」は、第14級と する。
(7) 疼痛等感 覚異常
疼痛等感覚異 常に係 る障害等級の決定は、次による。
ア
脳神経及 びせき 髄神経の外傷その他 の原因による神経痛については
、疼痛発作の 頻度、 疼痛の強度と持続時間及び疼痛の原因となる他覚
的所見などに より、 疼痛の労働能力に及ぼす影響を判断して、次によ
り障害等級を 決定す るものとする。
(ア) 「軽易な 労働以 外の労働に常に差し 支える程度の疼痛があるもの
」は、第7級 とする。
(イ) 「一 般的な労 働 能力は残存し ているが、疼痛により時には労働に
従事すること ができなくなるため、就労可能な職種の範囲が相当な
程度に制限さ れるもの」は、第9級とする。
(ウ) 「労 働には通 常 差し支えない が、時には労働に差し支える程度の
疼痛が起こる もの」は、第12級とする。
イ
カウザル ギーに ついては、アと同様 の基準により、それぞれ第7級
、第9級又は 第12級に決定するものとす る。
ウ
受傷部位 の疼痛 については、次によ り障害等級を決定するものとす
る。
(ア) 「労働 には通常 差し支えないが、時 には強度の疼痛のため、ある
程度差し支え る場合があるもの」は、第 12級とする。
(イ) 「労 働には差 し 支えないが、受傷部 位にほとんど常時疼痛を残す
もの」は、第14級とする。
神経損傷によ り、疼痛のほかに異常感覚(蟻走感、感覚脱失等)
が発現したも のは、その範囲が広いものに限り、第14級とする。
(8) 外傷性神 経症( 災害神経症)
外傷性神経症 (災害 神経症)に係る障害等級の決定は、次による。
外傷又は精神 的外傷 ともいうべき災害に起因するいわゆる心因反応で
あつて、精神 医学的 治療をもつてしても治ゆしなかつたものは、第14級
とする。
3
併合等の 取扱い
(1) 併合
ア
せき柱の 骨折の ため、せき柱の変形 又は運動障害を残すとともに、
せき髄損傷に より、例えば、1下肢の完全麻痺のように他の部位に機
能的障害を残 した場 合は、これらを併合して等級を決定するものとす
る。
イ
器質的又 は機能 的障害を残し、かつ 、局部に第12級又は第14級に相
当する程度の 疼痛な どの神経症状を伴う場合は、個々の障害として評
価することな く、器 質的又は機能的障害と神経症状のうち、上位の等
級により決定 するも のとする。
(2) 準用
ア
中枢神経 系の脱 落症状として、四肢 、感覚器等に機能障害を生じた
場合であつて 、当該 障害について、法別表上、該当する等級があると
きは、その 等級を中 枢神経系の障 害の準用等級として決定するものと
する。
(例)1側の 後頭葉 視覚中枢の損傷によつて、両眼の反対側の視野欠
損を生ずるが 、この場合は、視野障害の等級として定められてい
る第9級第3 号を準用する。
ただし、言語 中枢の損傷に基づく 失語症については、通常は 他
の神経系統の 機能又は精神の障害を伴うので、単なる言語機能の
障害のみでな く、それらを総合的に判断して等級を決定するもの
とする。
イ
せき髄損 傷によ り、身体各部に機能 的障害を生じた場合であつて、
当該障害につ いて、法別表上、該当する等級があるときは、その等級
をせき髄障害 の準用 等級として等級を決定するものとする。
(例)せき髄損 傷の ため「1下肢の 完全麻痺」(第5級第7号)と「
軽度の尿路障 害」(第11級第11号)とが生じた場合は、併合の方
法を用いて準 用等級第4級とする。
ウ
神経麻痺 が他覚 的に証明される場合 であつて、法別表上、当該部位
の機能的障害 に係る 等級がないときは、準用等級第12級とする。
Ⅵ
外貌( 頭部、顔面、頸部)、上肢・下肢の露出面等の障害 ( 第12次改 正 ・ 一 部 )
1
障害 の等級 及び程度
外貌等の醜状 障害に ついて、施行規則別表第3に定める障害の等級及び
程 度は次のとおりである。 (第2次改正・一部、第10次改正・一部、第11次改正・一部、
第12次改 正・ 一 部 )
(1)
外貌の醜 状障害(系列区分14)
第7 級第12号
外貌に著しい醜状を残すもの
第9級第16号
外貌に相当程度の醜状を残すもの
第12級第14号
外貌に醜状を残すもの
(2)
上肢・下 肢の露出面の醜状障害(系列区分20、23、29、33)
第 14級 第 4 号
上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す
もの
第 14級 第 5 号
下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残す
もの
2
障害 等級決 定の基準
(1)
外貌の醜 状障害 ( 第12次 改正 ・一 部)
ア
「 外貌」とは、頭部、顔面部又は頸部における日常露出する部 分を
いう。 ( 第12次 改正 ・一 部)
イ
「 外貌に著しい醜状を残すもの」とは、原則として、次のいずれか
に該当するも のをい う。 ( 第12次改 正 ・一 部 )
(ア)
頭部にあ つて は、てのひら大(指の部分は含まない。以下同じ 。)
はん
以上の 瘢 痕又は頭蓋骨のてのひら大以上の欠損 ( 第12次改 正 ・一 部 )
A E
(イ)
E A
はん
顔面部にあ つ ては、鶏卵大以上の 瘢 痕又は10円硬貨大以上の組織
A E
E A
陥没 ( 第12次改 正 ・一 部 )
(ウ)
ウ
はん
頸部にあつ て は、てのひら大以上の 瘢 痕 (第12次 改 正・ 一部 )
A E
E A
「外貌に相当 程 度の醜状を残すもの」とは、原則として、顔面 部の
5センチメー トル以 上の線状痕をいう。 (第12次 改正 ・ 追加 )
エ
「 外貌に醜状を残すもの」とは、原則として、次のいずれかに 該当
するものをい う。 ( 第12次改 正・ 一 部)
(ア)
はん
頭部にあつ て は、鶏卵大以上の 瘢 痕又は頭蓋骨の鶏卵大以上の欠
A E
E A
損 (第 12次改 正・ 一部 )
(イ)
はん
顔面部にあ つ ては、10円硬貨大以上の 瘢 痕又は3センチメートル
A E
E A
以上の線状痕 ( 第 12次 改正 ・一 部)
(ウ)
はん
頸部にあつ て は、鶏卵大以上の 瘢 痕 (第12次 改正 ・ 一部 )
A E
E A
オ
はん
外貌に係る 瘢 痕、線状痕及び組織陥没 のうち、眉毛、頭髪等にかく
れる部分につ いては 、醜状として取り扱わないものとする。( 第12次改 正・
一部 )
(例)
眉毛の走行に一致して3.5センチメートルの縫合創 痕があ り 、
そのうち1.5センチメートルが眉毛にかくれている場合は、顔面
に残つた線状痕 は2センチメートルとなるので、外貌の醜状 に
は該当しない 。 ( 第12次改 正・ 一部 )
カ
顔面神経麻痺による 「口のゆがみ」は「醜状を残すもの」として、
また、閉けん 不能は まぶたの障害として取り扱うものとする。
キ
頭蓋骨のてのひら大 以上の欠損により、頭部の陥没が認められる場
合で、それによる脳 の圧迫により神経症 状がある場合は、外 貌 の 醜 状
障害に係る等級と神 経障害に係る等級の うち、いずれか上位 の等級 に
より決定する ものと する。 ( 第12次 改正 ・一 部)
ク
まぶた、耳介及び鼻 の欠損障害については、これらの欠損障害につ
いて定められている 等級と外貌の醜状に 係る等級のうち、い ずれか 上
位の等級によ り決定 するものとする。 ( 第12次改 正・ 一 部)
なお、耳介及び鼻の欠損障害に係る醜状の取扱いについては、 次に
よる。
(ア)
耳介軟骨部 の 2分の1以上を欠損した場合は、「著しい醜状を残
すもの」と し、その一部を欠損した場合は、「醜状を残すもの」と
する。
(イ)
鼻軟骨部の 全 部又は大部分を欠損した場合は、「著しい醜状を残
すもの」と し、その一部又は鼻翼を欠損した場合は、「醜状を残す
もの」とする 。
ケ
はん
はん
2個以上の 瘢 痕又は線状痕が隣接し、又は相まつて1個の 瘢 痕又は
線状痕と同程度以上 の醜状を呈する場合 は、それらの面積、 長さ等 を
合算して等級 を決定 するものとする。 ( 第12次改 正・ 一 部)
コ
火傷治ゆ後の黒褐色 変色又は色素脱失による白斑等であつて、永久
的に残ると認められ 、かつ、人目につく 程度以上のもので、 その範 囲
が上記(1)のエに該 当するものは、「醜状を残すもの」として取り扱う
ものとする。
(2)
上肢・下 肢の 露出面の醜状障害
ア
上肢又は下肢の「露 出面」とは、上肢にあつては肩関節以下(手部
を含む。)、下肢に あつてはひざ関節以 下(足背部を含む。 )の部 分
をいう。
イ
はん
「2 個以上の 瘢 痕又は線状痕 」及び「火傷治ゆ後の黒褐色又は色素
脱失による白 斑等」に係る取扱いについては、上記(1)のケ及びコの場
合と同様とす る。 ( 第12次改 正・ 一 部)
3
併合 等の取 扱い
(1)
併合
次 に掲げ る場合にあつては、併合して等級を決定するものとする。
ア
外貌の醜 状障害 と上肢・下肢の露出面の醜状障害とを残した場合( 第
12次 改正 ・一 部 )
イ
外貌の醜状障害と上肢・下肢の露出面以外の面の醜状障害とを残し
た場合 ( 第12次 改正 ・一 部)
(例)
顔面部に第12級第14号、背部に第12級相当の醜状障害を 残 し
た場合は、併 合等級第11級とする。
ウ
上肢の露 出面の 醜状障害と下肢の露 出面の醜状障害とを残した場合
エ
外傷、火傷等により 眼球を亡失するとともに、眼部周囲又は顔面の
はん
組織陥没、 瘢 痕等を生じた場合 ( 第12次 改正 ・ 一部 )
(例)
1眼を亡失 し(第8級第1号) 、かつ、その周囲の 組織陥 没
が著しい( 第7級第12号)場合は、併合等級第5級とする。( 第 1
2次改 正 ・一 部)
(2)
準用
次 に掲げ る場合にあつては、準用して等級を決定するものとする。
ア
上肢又は 下肢の 露出面の醜状障害で 次に掲げる範囲のものは、そ れ
ぞれ準用等級 第12級とする。
(ア) 両上肢の露出面 又は1上肢の露出面に、1上肢の露出面の全面積
の2分の1程度を超える醜状を残したもの
(イ) 両下肢の露出面 又は1下肢の露出面に、1下肢の露出面の全面積
に及ぶ程度の 醜状を残したもの
イ
上肢・下肢の露 出面以外の面の醜状障害の取扱いについては、次に
よる。
たい
(ア) 両大 腿 の ほ とん ど 全 域に 及 ぶ 醜 状 障害 又 は胸 部 と 腹 部 若し く は
E A
でん
背部と 臀 部にあつてその全面積の2分の1程度を超える醜状障害
A E
E A
は、準用等級 第12級とする。
たい
(イ) 1側 の 大 腿 のほ と ん ど全 域 に 及 ぶ 醜状 障 害又 は 胸 部 と 腹部 若 し
A E
E A
でん
くは背部と 臀 部にあつてその全面積の4分の1程度を超える醜状
A E
E A
障害は、準用 等級第14級とする。
(3)
加重
次 に掲げ る場合にあつては、加重として取り扱うものとする。
ア
既に外貌に醜状 障害を残していた者が、その程度を加重した場合( 第
12次 改正 ・一 部 )
イ
既に上肢 又は下 肢の露出面に醜状障 害を残していた者が、その程 度
を加重した場 合
ウ
既に上肢・ 下肢 の露出面以外の面の 醜状障害を残していた者が、そ
の程度を加重 した場 合
(4)
その他
上肢又は下肢の露出面の醜状障害と上肢・下肢の露出面以外の面の醜
状障害とを 残した場 合及び2以上の上肢・下肢の露出面以外の面の醜状
障害を残し た場合に あつては、おのおのの該当する等級のうち、いずれ
か上位の等級 による ものとする。
(平成22年6月9日 以前に支 給すべき事由が生じた場合に適用)
Ⅵ
外ぼう (頭部 、顔面、頸部)、上肢・下肢の露出面等の障害
1
障害 の等級 及び程度
外ぼう等の醜状障害について、施行規則別表第3に定める障害の等級
及び程度は次 のとお りである。(第2次改正・一部、第10次改正・一部、第11次改正・
一部)
(1)
外ぼうの 醜状障害(系列区分14)
第7 級第12号
女子の外ぼうに著しい醜状を残すもの
第12級第14号
男子の外ぼうに著しい醜状を残すもの
第12級第15号
女子の外ぼうに醜状を残すもの
第14級第10号
男子の外ぼうに醜状を残すもの
(2)
上肢・下 肢の露出面の醜状障害(系列区分20、23、29、33)
第14級第4 号
上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残
すもの
第14級第5 号
下肢の露出面 にてのひらの大きさの醜いあとを残
すもの
2
障害 等級決 定の基準
(1)
外ぼうの 醜状障害
ア
「 外ぼ う」 とは 、頭 部 、顔 面部 又は 頸部に おけ る日 常露 出する 部
分をいう。
イ
「 外ぼ うに 著し い醜 状 を残 すも の」 とは、 原則 とし て、 次のい ず
れかに該当す るもの をいう。
(ア)
頭部にあ つて は、てのひら大(指の 部分は含まない。以下同じ。)
はんこん
以上の 瘢痕 又は頭蓋骨のてのひら大以上の欠損
A E
(イ)
E A
はんこん
顔面部にあ つ ては、鶏卵大以上の 瘢痕 、5センチメートル以上
A E
E A
こん
の線状 痕 又は10円硬貨大以上の組織陥凹
A E
(ウ)
ウ
E A
はんこん
頸部にあつ て は、てのひら大以上の 瘢痕
A E
E
「 外ぼ うに 醜状 を残 す もの 」と は、 原則と して 、次 のい ずれか に
該当するもの をいう 。
(ア)
はんこん
頭部にあつ て は、鶏卵大以上の 瘢痕 又は頭蓋骨の鶏卵大以上の
A E
E A
欠損
(イ)
はんこん
顔面部にあ つ ては、10円硬貨大以上の 瘢痕 又は3センチメート
A E
E A
こん
ル以上の線状 痕
A E
(ウ)
エ
E
はんこん
頸部にあつ て は、鶏卵大以上の 瘢痕
A E
はんこん
E
こん
外ぼうに係る 瘢痕 、線状 痕 及び組織陥凹のうち、眉毛、頭髪等 に
かくれる部分 につい ては、醜状として取り扱わないものとする。
(例)
こん
眉 毛 の 走 行 に 一 致 し て 3.5セ ン チ メ ー ト ル の 縫 合 創 痕 が あ
り 、 そ の う ち 1.5セ ン チ メ ー ト ル が 眉 毛 に か く れ て い る 場 合
こん
は、顔面に残つた線状 痕 は2センチメートルとなるので、外
ぼうの醜状に は該当しない。
オ
顔面神経 麻痺に よる「口のゆがみ」は「醜状を残すもの」として、
また、閉けん 不能は まぶたの障害として取り扱うものとする。
カ
頭 蓋骨 のて のひ ら大 以 上の 欠損 によ り、頭 部の 陥凹 が認 められ る
場 合 で 、 そ れに よ る 脳 の 圧 迫 に より 神 経 症 状 が あ る 場合 は 、 外 ぼ う
の 醜 状 障 害 に係 る 等 級 と 神 経 障 害に 係 る 等 級 の う ち 、い ず れ か 上 位
の等級により 決定す るものとする。
キ
ま ぶた 、耳 介及 び鼻 の 欠損 障害 につ いては 、こ れら の欠 損障害 に
つ い て 定 め られ て い る 等 級 と 外 ぼう の 醜 状 に 係 る 等 級の う ち 、 い ず
れか上位の等 級によ り決定するものとする。
な お、 耳介 及び 鼻の欠 損障 害に 係る 醜状の 取扱 いに つい ては、 次
による。
(ア)
耳介軟骨部 の 2分の1以上を欠損した場合は、「著しい醜状を
残すもの」と し、その一部を欠損した場合は、「醜状を残すもの」
とする。
(イ)
鼻軟骨部の 全 部又は大部分を欠損した場合は、「著しい醜状を
残すもの」とし、その一部又は鼻翼を欠損した場合は、「醜状を
残すもの」と する。
ク
はんこん
こん
はんこん
2 個 以 上 の 瘢痕 又 は 線 状 痕 が 隣 接 し 、 又 は 相 ま つ て 1 個 の 瘢痕
こん
又は線状 痕 と同程度 以 上の醜状 を呈す る場 合は、そ れらの 面積 、 長
さ等を合算し て等級 を決定するものとする。
ケ
火 傷治 ゆ後 の黒 褐色 変 色又 は色 素脱 失によ る白 斑等 であ つて、 永
久 的 に 残 る と認 め ら れ 、 か つ 、 人目 に つ く 程 度 以 上 のも の で 、 そ の
範囲が上記(1)のウ に該当するものは、「醜状を残すもの」として取
り扱うものと する。
(2)
上肢・下 肢の 露出面の醜状障害
ア
上 肢又 は下 肢の 「露 出 面」 とは 、上 肢にあ つて は肩 関節 以下( 手
部 を 含 む 。 )、 下 肢 に あ つ て は ひざ 関 節 以 下 ( 足 背 部を 含 む 。 ) の
部分をいう。
イ
はんこん
こん
「2個以上の 瘢痕 又は線状 痕 」及び「火傷治ゆ後の黒褐色又は 色
素脱失による 白斑等 」に係る取扱いについては、上記(1)のク及びケ
の場合と同様 とする 。
3
(1)
併合 等の取 扱い
併合
次 に掲げ る場合にあつては、併合して等級を決定するものとする。
ア
外 ぼう の醜 状障 害と 上 肢・ 下肢 の露 出面の 醜状 障害 とを 残した 場
合
イ
外 ぼう の醜 状障 害と 上 肢・ 下肢 の露 出面以 外の 面の 醜状 障害と を
残した場合
( 例)
顔 面部 に 第 12級 第14号 、背 部 に 第12級 相当 の 醜 状障 害 を 残
した場合は、 併合等級第11級とする。
ウ
上 肢の 露出 面の 醜状 障 害と 下肢 の露 出面の 醜状 障害 とを 残した 場
合
エ
外 傷、 火傷 等に より 眼 球を 亡失 する ととも に、 眼部 周囲 又は顔 面
はんこん
の組織陥凹、 瘢痕 等を生じた場合
(例)
男 子で 1 眼 を 亡 失 し ( 第8 級 第 1 号 ) 、 か つ、 そ の 周 囲 の
組織陥凹が著 しい(第12級第14号)場合は、併合等級第7級 と
する。
(2)
準用
次 に掲げ る場合にあつては、準用して等級を決定するものとする。
ア
はんこん
男子の顔面のほ とんど全域にわたる 瘢痕 で人に嫌悪の感をいだか
せる程度のも のは、準用等級第7級とする。
イ
上肢又は下肢の露 出面の醜状障害で次に掲げる範囲のものは、そ
れぞれ準用等 級第12級とする。
(ア) 両上肢 の露出 面又は1上肢の 露出面 に、1上肢の露出面の全面
積の2分の1 程度を超える醜状を残したもの
(イ) 両下肢 の露出 面又は1下肢の 露出面 に、1下肢の露出面の全面
積に及ぶ程度 の醜状を残したもの
ウ
上肢・下肢の露出 面以外の面の醜状障害の取扱いについては、 次
による。
たい
(ア) 両 大 腿 の ほ と ん ど 全 域 に 及 ぶ 醜 状 障 害 又 は 胸 部 と 腹 部 若 し く
E A
でん
は背部と 臀 部にあつてその全面積の2分の1程度を超える醜状
A
E
E A
障害は、準用 等級第12級とする。
たい
(イ) 1 側 の 大 腿 の ほ と ん ど 全 域 に 及 ぶ 醜 状 障 害 又 は 胸 部 と 腹 部 若
A E
E A
でん
しくは背部と 臀 部にあつてその全面積の4分の1程度を超える
A
E
E A
醜状障害は、 準用等級第14級とする。
(3)
加重
次 に掲げ る場合にあつては、加重として取り扱うものとする。
ア
既に外ぼうに醜状障害を残していた者が、その程度を加重した場
合
イ
既に上肢又は下肢の露出面に醜状障害を残していた者が、その程
度を加重した 場合
ウ
既に上肢・下肢の 露出面以外の面の醜状障害を残していた者が、
その程度を加 重した場合
(4)
その他
上肢又 は下 肢の 露出 面の醜 状障 害と 上肢 ・下肢 の露 出面 以外 の面 の
醜 状障害とを残した 場合及び2以上の上 肢・下肢の露出面以 外の面 の
醜 状障害を残した場 合にあつては、おの おのの該当する等級 のうち 、
いずれか上位 の等級 によるものとする。
Ⅶ
胸腹部 臓器の 障害
1
障害 の等級 及び程度
(1)
胸腹部臓器 の 障害について、施行規則別表第3に定める障害の等級 及
び程度は次の とおり である。(系列 区分 15)( 第 2 次 改 正 ・ 一 部 、 第 10次 改 正 ・
一 部 、 第 11次 改 正 ・ 一 部 、 第12次改 正・ 一 部)
第1級第4 号
胸 腹部臓器の 機能に 著 しい障害を 残し、 常 に介護 を
要するもの
第2級第4 号
胸 腹部臓器の 機能に 著 しい障害を 残し、 随 時介 護 を
要するもの
第3級第4 号
胸 腹部臓器の 機能に 著 しい障害を 残し、 終 身労務 に
服することができないもの
第5級第3 号
胸 腹部臓器の 機能に 著 しい障害を 残し、 特 に軽易 な
労務以外の労務に服することができないもの
第7級第5 号
胸 腹部臓器の 機能に 障 害を残し、 軽易な 労 務以外 の
労務に服することができないもの
第7級第13号
両側のこう丸を失つた もの
第9級第11号
胸 腹部臓器の 機能に障 害を残し、 服するこ とがで き
る労務が相当な程度に制限されるもの
第9級第17号
生 殖器に著しい障害を残すもの
第11級第10号
胸腹 部臓器の 機能に障 害を残し、 労務の遂 行に相 当
な程度の支障があるもの
第13級第6号
(2)
胸 腹部臓器に障害を残すもの
胸腹部臓 器( 生殖器を含む。)の障害の障害等級については、その障
害が単一である場合には下記2に定める決定基準により決定するものと
する。また、その障害が複数認められる場合には、併合の方法を用いて
準用等級を定 めるも のとする。 ( 第 11次 改 正 ・ 一 部 )
(3)
多数の臓 器に障害を残し、それらが複合的に作用するために介護が必
要な程度に重度の障害が残ることとなる場合のように、併合の方法によ
り得られた等級が次の総合評価による等級を明らかに下回る場合は介護
の程度及び労務への支障の程度を総合的に判断して障害等級を決定する
ものとする。 ( 第 11次 改 正 ・ 追 加 )
労務に服する ことができず、生命維持に必要な身のまわり処理の動
作について常 時介護 を要するもの
第1級第4号
労務に服する ことができず、生命維持に必要な身のまわり処理の動
作について随 時介護 を要するもの
第2級第4号
労務に服する ことはできないが、生命維持に必要な身のまわり処理
の動作は可能 である もの
第3級第4号
極めて軽易な労務にしか服することができないもの
第5級第
3号
軽易な労務に しか服することができないもの
第7級第5号
通常の労務に 服することはできるが、就労可能な職種が相当に制約
されるもの
第9級第11号
通常の労務に 服することはできるが、機能の障害の存在が明確であ
って労務に支 障を来 すもの
2
第11級第10号
障害等 級決 定の基準
(1) 呼吸器の 障害 ( 第 11次 改 正 ・ 全 部 )
呼吸 機能 に障害 を残 し た もの の障害 等級 は、 原則 として 下記 アに よ り
判定された等級に決定するものとする。ただし、その等級がイ又はウに
より判定された等級より低い場合には、イ又はウにより判定された等級
により決定す ること とする。
なお、アにより判定された等級が第3級以上に該当する場合は、 イ 又
はウによる判 定を行 う必要はないものとする。
また、スパイロメトリ ーを適切に行うことができない場合は、イ に よ
る判定を行わ ないこ と。
ア
動脈血 酸素分圧と動脈血炭酸ガス分圧の検査結果による判定
(ア)
動脈血酸 素分 圧が50Torr以下のもの
a
呼吸機能の 低下により常時介護が必要なものは、第1級とする
b
呼吸機能の低 下により随時介護が必要なものは、第2級とする。
c
a及びbに 該当しないものは、第3級とする。
(イ)
a
動脈血酸素 分 圧が50Torrを超え60Torr以下のもの
動脈血炭酸ガス 分圧が限界値範囲( 37Torr以上43Torr以 下を い
う。以下同じ。)にないもので、かつ、呼吸機能の低下により 常
時介護が必要 なものは、第1級とする。
b
動脈血炭 酸ガス 分圧が限 界値範 囲に ないもの で、か つ、 呼 吸 機
能の低下によ り随時介護が必要なものは、第2級とする。
c
動脈血 炭酸ガ ス 分圧が限 界値範 囲に ないもの で、a及びbに 該 当
しないものは 、第3級とする。
d
(ウ)
a、b及びcに該当しないものは、第5級とする 。
動脈血酸素 分 圧が60Torrを超え70Torr以下のもの
a
動脈血炭素ガ ス分圧が限界値範囲にないものは、第7級とする。
b
aに該当し ないものは、第9級とする。
(エ)
動脈血酸素 分 圧が70Torrを超えるもの
動脈 血炭素ガス分圧が限界値範囲にないものは、第11級とする
イ
スパイロ メトリ ーの結果及び呼吸困 難の程度による判定
(ア)
a
%1秒量 が35以下又は%肺活量が 40以下であるもの
高度の呼 吸困難 が認めら れ、か つ、 呼吸機能 の低下 によ り 常 時
介護が必要な ものは、第1級とする。
「高度の呼吸困難」とは、呼吸困難のため、連続しておおむね
100m以上歩けな いものをいう(以下同 じ。)。
b
高度の呼 吸困難 が認めら れ、か つ、 呼吸機能 の低下 によ り 随 時
介護が必要な ものは、第2級とする。
c
高度の 呼吸困 難 が認めら れ、a及びbに該当し ないも のは 、 第 3
級とする。
d
中等度の呼吸困難が認められるものは、第7級とする。
「中等度の呼 吸困難」とは、呼吸困難 のため、平地でさえ健常者
と同様には歩けないが、自分ペースでなら1km程度の歩行が可 能
であるものを いう(以下同じ。)。
e
軽度の呼吸困 難が認められるものは、第11級とする。
「軽度の呼吸 困難」とは、呼吸困難のため、健常者と同様に は階
段の昇降がで きないものをいう(以下同じ。)。
(イ)
% 1 秒 量 が 35を 超 え 55以 下 又 は % 肺 活 量 が 40を 超 え 60以 下 で あ
るもの
a
高度 又は中等 度の呼吸困難が 認められるものは、第7級とする。
b
軽度 の呼吸困 難が認められる ものは、第11級とする。
(ウ)
% 1 秒 量 が 55を 超 え 70以 下 又 は % 肺 活 量 が 60を 超 え 80以 下 で あ
るもの
高度、中等度 又は軽度の呼吸困難が認められるものは、第11級と
する。
ウ
運動負荷 試験の 結果による判定
ア及びイによ る判定では障害等級に該当しないものの、呼吸機能の
低下による呼 吸困難 が認められ、運動負荷試験の結果から明らかに呼
吸機能に障害 がある と認められるものは、第11級とする。
(2)
循環器の 障害 ( 第 11次 改 正 ・ 全 部 )
ア
心機 能 が低下したもの
心筋梗 塞、狭心症、心臓外傷等の後遺症状により心機能が低下した
ものの障害等 級は、心機能低下による運動耐容能の低下の程度により 、
次のとおり決 定する ものとする。
(ア)
心機 能の低下による運動耐容能の低下が中等度であるものは、第
9級とする。
おおむね6 METs(メッツ)を超える強度の身体 活動が制限さ
れるものがこ れに該当する( 作業・運動の内容と運動強度との関連
は、別添「胸 腹部臓器の障害に関する医学的事項等」の2の (3)の
イの表を参照 のこと。)。
(例) 平地を健康な人と同じ速度で歩くのは差し支えないものの 、
平地を急いで 歩く、健康な人と同じ速度で階段を上るという 身
体活動が制限 されるもの
(イ)
心機 能の低下による運動耐容能の低下が軽度であるものは、第11
級とする。
おおむね8METsを超える強度の身体活動が制限されるもの
がこれに該当 する。
(例) 平地を急い で歩く 、健康な 人と同じ 速 度で階段 を上る と い
う身体活動に 支障がないものの、それ以上激しいか、急激な 身
体活動が制限 されるもの
(注 ) 心機 能 が低 下し た もの は、 次 のい ずれ にも 該当 す る場 合 を
除き、通常、療養を要するものであること。
イ
a
心 機能の低下が軽度にとどまること
b
危 険な不整脈が存在しないこと
c
残存する心筋虚血が軽度にとどまること
除 細動 器又はペースメーカを植え込んだもの
(ア)
除細 動器を植え込んだものは、第7級とする。
(イ)
ペー スメーカを植え込んだものは、第9級とする。
(注) 除細動器又 はペー スメーカ を植え込 み 、かつ、 心機能 が 低
下したものは、併 合 の方法を用いて準 用 等級を定めるも の と
する。
ウ
房室弁 又は大動脈弁を置換したもの
(ア)
継続 的に抗疑血薬療法を行うものは、第9級とする。
(イ)
(ア)に該当しないものは、第11級とする。
エ
大動 脈 に解離を残すもの
偽腔開 存型の解離を残すものは、第11級とする。
(3)
腹部臓器 の障害 ( 第 11次 改 正 ・ 全 部 )
腹部臓器の障 害に係 る障害等級の決定は、次によるものとする。
ア
食道の障害
食道の 狭さくによる通過障害を残すものは、第9級とする。
「食道の狭さ くによる通過障害」と は、次のいずれにも該当するも
のをいう。
(ア) 通過障害の自覚症状があること
(イ) 消化管造影検査により、食道の狭さくによる造影剤のうっ滞が認
められること
イ
胃の障害
(ア) 胃の 障害に係る障害等級は、胃の切 除により生じる症状の有無に
より、次のと おり決定するものとする。
a
消化 吸収障害 、ダンピング症候群及 び胃切除術後逆流性食道炎
のいずれもが 認められるものは、第7級とする。
b
消化 吸収障害 及びダンピング 症候群が認められるものは、第9
級とする。
c
消化 吸収障害 及び胃切除術後 逆流性食道炎が認められるもの
は、第9級と する。
d
消化吸収 障害、ダンピング症候群又 は胃切除術後逆流性食道炎
のいずれかが 認められるものは、第11級とする。
e
噴門部又は幽門部を含む胃の一部を亡失したもの(第9級第1
1号及び第11級第10号に該当するものを除く。)は、第13級とする。
(イ)
胃の切除により生じる症状の有無は、次により判断すること。
a
上記(ア)において「消化吸収障害が認められる」とは、次のい
ずれかに該当 するものをいう。
(a)
胃の全部を 亡失したこと
(b)
噴 門部又は 幽門部を含む胃の一部を亡失し、低体重等(BM
I が 20以 下 で あ る も の を い う 。 た だ し 、 被 災 前 か ら B M I が
20以下であっ たものについては、被災前よりも体重が10%以 上
減少したもの をいう。以下同じ。)が認められること。
b
「ダンピン グ症候群が認められる」とは、次のいずれにも該当
するものをい う。
(a)
胃の全部又 は幽門部を含む胃の一部を亡失したこと
(b)
食後30分以内に出現するめまい、起立不能等の 早期ダンピン
グ症候群に起因する症状又は食後2時間後から3時間後に出
現する全身脱 力感、めまいなどの晩期ダンピング症候群に起 因
する症状が認 められること
c
「胃切 除術後逆 流性食道炎が認めら れる」とは、次のい ず れ
にも該当する ものをいう。
(a)
胃の全部 又は噴門部を含む胃の一部を亡失したこと
(b)
胸焼け、胸痛、嚥下困難等の 胃切除 術後逆流性食道炎に 起因
する自覚症状 があること
(c)
内視鏡検 査により食道にびらん、潰瘍等の胃切除術後逆流性
食道炎に起因 する所見が認められること
ウ
小腸 の 障害
(ア)
小腸を大量に切除したもの
小腸を大量に切除し たものの障害等級は 、次のとおり決定す る こ
と。
なお、小腸を切 除したことにより人工肛門を造設したものは、(イ)
により決定す るこ と。
a
残存す る空 腸及び回腸(以下「残存空・回腸」という。)の長
さが100cm以下となったものは、第9級とする。
b
残存空 ・回腸 の長さが100cmを超え300cm未満となったも のであ
って、消 化吸収 障害が認めら れるもの(低体重等が認められるも
のをいう。) は、第11級とする。
(注)小 腸を大量 に 切除したため、経口的な栄養管理が不可能なもの
は、通常、療 養を要するものであること。
(イ)
a
人工肛門を造設したもの
小腸 内容 が漏出 すること によ りスト マ周辺に 著し い皮膚 のび ら
んを生じ、パ ウチ等の装着ができないものは、第5級とする。
b
(ウ)
a
aに該当 しないものは、第7級とする。
小腸 皮膚瘻を残すもの
瘻孔から小腸 内容の全部又は大部分が漏出するもの
(a)
小腸内容 が 漏出 す ることに より 小腸皮 膚瘻周辺 に著し い 皮
膚のびらんを生じ、パウチ等の装着ができないもの(以下「 パ
ウチ等による維持 管 理が困難であるも の 」という。)は 、 第
5級とする。
(b)
b
(a)に該当しないものは、第7級とする。
瘻 孔から漏 出する小腸内容が おおむね100ml/日以上のもの
(a)
パウチ等 による 維 持管理が 困難 である ものは、 第7級 と す
る。
(b)
c
(a)に該当しないものは、第9級とする。
瘻孔から 少量で はあるが 明らか に小 腸内容が 漏出す る程 度の も
のは、第11級とする。
(エ)
小腸の狭さくを残すもの
小腸 の狭さくを残すものは、第11級とする。
「小 腸の狭さく」とは、次のいずれに も該当するものをいう。
a
1 か月に 1回程 度、腹痛 、腹部 膨満 感、嘔気 、嘔吐 等の 症 状 が
認められるこ と
b
単 純エッ クス線 像におい てケル クリ ングひだ 像が認 めら れ る こ
と
エ
大腸 の 障害
(ア)
大腸を大量に切除したもの
結腸 のす べ てを 切除するなど大腸のほとんどを切除したもの は、
第11級とする 。
なお、大 腸を切除したことにより 人工肛門を造設したものは、(イ)
により決定す ること。
(イ)
人工肛門を 造 設したもの
a
大腸内容が漏出することによりストマ周辺に著しい皮膚のび
らんを生じ、パウチ等の装着がで きない ものは、第5 級とす る 。
b
(ウ)
aに 該当しな いものは、第7級とする。
大腸 皮膚瘻を残すもの
大腸皮膚瘻を 残したものの障害等級は、上記ウの(ウ)(小腸皮膚
瘻を残すもの )の「 小腸」を「大 腸」に 読み替えて決 定する こ と 。
(エ)
大腸の狭さ く を残すもの
大腸の狭さく を残すものは、第11級とす る。
「大腸の狭さ く」とは、次のいずれにも該当するものをいう 。
a
1か 月に1回程度、腹痛、腹部膨張 感等の症状が認められる
こと
b
単純 エックス線像において、貯留し た大量のガスにより 結腸
膨起像が相当 区間認められること
(オ)
便秘を残す も の
便秘について は、次のとおり決定すること。
a
用手 摘便を要すると認められ るものは、第9級とする。
b
aに 該当しないものは、第11級とする。
「便秘」とは、次のいずれにも該当するものをいう。
(a)
排便反 射を支 配す る神経の 損傷が MR I、CT 等によ り 確
認できること
(b)
排便回数が 週2回以下 の頻度で あって、恒 常的に硬 便 で あ
ると認められること
なお、a及びbの障害の評価には、便秘を原因とする頭痛、
悪心、嘔吐、腹痛等の症状が含まれるものであること。
(カ)
便失禁を残すもの
a
完全 便失禁を残すものは、第 7級とする。
b
常時 おむつの装着が必要なも の(第7級に該当するものを除
く。)は、第 9級とする。
c
常時 おむつの装着は必要ない ものの、明らかに便失禁がある
と認められる ものは、第11級とする。
オ
肝臓 の 障害
(ア)
肝硬変(ウイ ルスの持続感染が認められ、かつ、AST・A LT
が持続的に低 値であるものに限る。)は、第9級とする。
(イ)
慢性 肝炎(ウイ ルスの持続感染が認められ、かつ、AST・AL
Tが持続的に 低値であるものに限る。)は、第11級とする。
カ
胆の う の障害
胆のう を失ったものは、第13級とする。
キ
すい 臓 の障害
(ア)
すい臓の障害に関する障害等級は、次のとおり決定すること。
a
外分泌機能の障害と内分泌機能の障害の両方が認められるも
のは、第9級 とする。
b
外分泌機能の障害又は内分泌機能の障害のいずれかが認めら
れるものは、 第11級とする。
c
軽微なすい液瘻を残したために皮膚に疼痛等を生じるもの は 、
局部の神経症 状として、第12級又は第14級とする。
(イ) 「外分 泌機能の障害」とは、次のいずれにも該当するものをい う。
a
上腹 部痛、脂肪便(常食摂取で1 日ふん便中脂肪が6g以上で
あるもの )、頻回の下痢等の外分 泌機能の低下による症状が認め
られること
b
次の いずれか に該当すること
(a)
すい臓を 一部切除したこと
(b)
BT-P ABA(PFD)試験で異常低値(70%未満)を示
すこと
(c)
ふん便中 キモトリプシン活性で異常低値(24U/g未満)を
示すこと
(d)
アミラー ゼ又はエラスターゼの異常低値を認めるもの
(ウ) 「内分泌機能 の 障害」とは、次のい ずれにも該当するものをいう。
a
異なる日に 行った経口糖負荷試験によって、境界型又は糖尿病
型であること が2回以上確認されること
b
空 腹時血漿中のC-ペプチド(CPR)が0.5ng/ml以下(イン
スリン異常低 値)であること
c
Ⅱ 型糖尿病に該当しないこと
(注)内分泌機 能に障害があるためにインスリン投与を必要とす
る場合は、療養を要するものであること。
ク
ひ臓の障 害
ひ臓を失った ものは、第13級とする。
ケ
腹壁瘢痕ヘルニア、腹壁ヘルニア、鼠径ヘルニア又は内ヘルニ ア を
残すもの
(ア)
常時ヘルニア内容の 脱 出・膨隆が認めら れ るもの、又は立 位 を
したときヘル ニア内容の脱出・膨隆が認められるものは、第 9級
とする。
(イ)
重 激な 業 務に 従 事 し た場 合 等腹 圧 が強 く かか る とき に ヘル ニ ア
内容の脱出・ 膨隆が認められるものは、第11級とする 。
(4)
泌尿器の 障害 ( 第 11次 改 正 ・ 全 部 )
泌尿器の障害 に係る 障害等級の決定は、次による。
ア
じ ん臓 の障害
じん臓の障害に係 る障害等 級は、じん 臓の亡失 の有無及び 糸球体 濾
過値(以下「GFR」という。)によるじん機能の低 下の程度により、
次のとおり決 定する ものとする。
(ア)
じん臓を失っていないもの
a
GFRが30ml/分を超え50ml/分以下のものは、第9級とす る。
b
GFRが50ml/分を超え70ml/分以下のものは、第11級とする。
c
GFRが70ml/分を超え90ml/分以下のものは、第13級とする。
(イ)
イ
一側のじん臓を失ったもの
a
GFRが30ml/分を超え50ml/分以下のものは、第7級とす る。
b
GFRが50ml/分を超え70ml/分以下のものは、第9級とす る。
c
GFRが70ml/分を超え90ml/分以下のものは、第11級とする。
d
a、b及びcのいずれにも該当しないものは、第13級とする。
尿管 、 膀胱及び尿道の障害
(ア)
尿路変向術を行ったもの
尿路変向術を行ったものの障害等級は、次により決定するも の
とする。
a
非尿禁制型尿路変向術を行ったもの
(a)
尿が漏 出する こと によりス トマ周 辺に 著しい皮 膚のび ら ん
を生じ、パッ ド等の装着ができないものは、第5級とする。
(b)
b
(a) に該当しないものは、第7級とする。
尿禁制型尿路変向術を行ったもの
(a)
禁制型尿リザボアの術式を行ったものは、第7級とする。
(b)
尿禁制型 尿路変向術(禁制型尿リザボア及び外尿道口形成
術を除く。)を行ったものは、第9級とする。
(c)
外尿道口形成術を行ったものは、第11級とする。
なお、外 尿 道口形 成 術は、外 性器の全 部 又は一部 を失っ た
ことにより 行うもの であるから 、外尿道 口形成術の 障害 等 級
と外性器の 亡失の障 害等級のう ち、いず れか上位の 等級 に よ
るものとする。
(d)
(イ)
尿道カテーテルを留置したものは、第 11級とする。
排尿障害を残すもの
a
膀胱の機 能の障害によるもの
(a)
残尿が100ml以上であるものは、第9級とする。
(b)
残尿が50ml以上100ml未満であるものは、第11級とする。
b
尿道狭さくによるもの
尿道狭さくによるものの障害等級は、次により決定するもの
とする。た だし、尿道狭さくのため、じん機能に障害を来す もの
は、じん臓の 障害等級により決定すること。
(a)
糸状ブジーを必要とするものは、第11級とする。
(b) 「シャリエ式」尿道ブジー第20番(ネラトンカテーテル第11
号に相当する。) が 辛うじて通り、時 々 拡張術を行う必 要 が
あるものは、第14級(準用)とする。
(ウ)
蓄尿 障害を残すもの
a
尿失禁を 残すもの
(a)
持続性尿失禁
持続性尿失禁を残すものは、第7級とする。
(b)
切迫性尿失禁及び腹圧性尿失禁
ⅰ
終日パッド等を装着し、かつ、パッ ドをしばしば交換し
なければならないものは、第7級とする。
ⅱ
常時パ ッ ド等を 装着しなけ ればなら ないが、パ ッド の 交
換までは要しないものは、第9級とする。
ⅲ
常時パッド等の装着は要しないが、 下着が少しぬれるも
のは、第11級とする。
b
頻尿を残すもの
頻尿を残すものは、第11級とする。
「頻尿」とは、次のいずれにも該当するものをいう。
(a)
器質的病変による膀胱容量の器質的な減少又は膀胱若し く
は尿道の支配神経の損傷が認められること
(5)
(b)
日中8回以上の排尿が認められること
(c)
多飲等の他の原因が認められないこと
生殖器の 障害 ( 第 11次 改 正 ・ 全 部 )
生殖器の 障害について は、次 により障害等 級を決 定するものと す る 。
ア
イ
生殖 機 能を完全に喪失したもの
(ア)
両 側のこう丸を失ったものは、第7 級とする。
(イ)
次のaからcに該当するものは第7級を準 用すること。
a
常態として精液中に精子が存在しないもの
b
両側の卵巣を失ったもの
c
常態として卵子が形成されないもの
生殖 機 能に著しい障害を残すもの(生殖機能は残存しているものの 、
通常の性交で は生殖 を行うことができないものが該当する。)
次のも のは、第9級とする。
(ア)
陰茎の大部分を欠損 し たもの(陰茎を膣 に 挿入することが で き
ないと認めら れるものに限る。)
(イ)
勃起障害を残すもの
「勃 起障害」とは、次のいずれにも該当するものをいう。
a
夜間睡眠時に十分な勃起が認められないことが「リジスキャ
ン」による夜 間陰茎勃起検査により証明されること
b
支配神経の損傷等勃起障害の原因となり得る所見が次に掲げ
る検査のいず れかにより認められること
(a) 会陰部の知覚、 肛門括約筋のトーヌ ス・自律収縮、肛門 反 射
及び球海綿反 射筋反射に係る検査(神経系検査)
(b) プロスタグランジンE1海綿体注射による各種検査(血管 系
検査)
(ウ)
射精障害を残すもの
「射精障害」とは、次 のいずれかに該当するものをいう。
a
尿 道又は射精管が断裂していること
b
両 側の下腹 神経の断 裂 により当 該神経の 機 能が失わ れてい る
こと
c
膀 胱頸部の機能が失われていること
(エ)
膣 口狭さくを残すもの (陰茎を膣に挿入す ることができない と
認められるも のに限る。)
(オ)
両 側の卵管に閉塞若し くは癒着を残すもの 、頸管に閉塞を残 す
もの又は子宮 を失ったもの(画像所見により認められるもの に限
る。)
ウ
生殖機能に障害を残すもの(通常の性交で生殖を行うことができ る
ものの、生殖 機能に 一定以上の障害を残すものが該当する。)
狭骨盤又は比較的狭骨盤(産科的真結合線が10.5cm未満又は 入 口 部
横径が11.5cm未満の もの)は、準用等級第11級とする。
エ
生殖機能に軽微な障害を残すもの(通常の性交で生殖を行うこ と が
できるものの 、生殖 機能にわずかな障害を残すものが該当する。)で(ア)
又は(イ)に該当す る ものは、準用等級第 13級とする。
(ア)
一側の こう丸 を失ったもの(一側のこう丸の亡失に準ずべき程度
の萎縮を含む 。)
(イ)
3
一側 の卵巣を失ったもの
併合等 の取 扱い ( 第 11次 改 正 ・ 追 加 )
(1)
併合
胸腹部臓器の障害と系列を異にする障害が通常派生する関係にある
場合には、併 合する ことなく、いずれか上位の等級に よるも のとす る 。
(例)外傷 により、ろつ骨の著しい変形(第12級)が生じ、それを原因
として呼吸機 能の障害(第11級)を残し た場合は、上位等級である
第11級とする 。
(2)
準用
ア
胸腹 部 臓器(生殖器を含む。)に決定基準に該当する障害が2以上
ある場合には 、併合 の方法を用いて準用等級を定めるものとする。
(例)心機 能の低下による軽度の運動耐容能の低下(第11級)があり、
ペースメーカを植え込み(第9級)、かつ、食道狭さくによる通
過障害を残し た(第9級)場合は、準用等級第8級とする。
イ
生殖 器 の障害のみがある者であって、生殖機能を完全に喪失したも
のに該当する 場合は 、その他の生殖機能の障害に該当する障害がある
場合であって も、準 用等級第7級とする。
(例)両側の こう丸 を失い(第7級)、かつ、器質的な原因による勃
起障害(第9級)がある場合は、準用等級第7級とする。
(平成18年3月31日 以前に支 給すべき事由が生じた場合に適用)
Ⅶ
胸腹部臓 器の障 害
1
障害の等 級及び 程度
(1)
胸腹部臓器の障害について、法別表に定める障害の等級及び程度は
次のとおりで ある。 ( 第 2 次 改 正 ・ 一 部 )
ア
胸腹部臓 器の障 害(系列区分15)
第1級第4号
胸 腹部臓器の機能に著しい障害を残 し、常に介護を
要するもの
第2級第4号
胸 腹部臓器の機能に著しい障害を残 し、随時介護を
要するもの ( 第 1 次 改 正 ・ 追 加 )
第3級第4号
胸 腹部臓器の機能に著しい障害を残し、終身労務に
服することができないもの
第5級第3号
胸 腹部臓器の機能に著しい障害を残 し、特に軽易な
労務以外の労務に服することができないもの
第7級第5号
胸 腹部臓器の機能に障害を残し 、軽易な労務以外の
労務に服することができないもの
第9級第11号
胸 腹部臓器の機能に障害を残し、服することができ
る労務が相当な程度に制限されるもの
第11級第11号
イ
ひ臓、じ ん臓の 障害(系列区分15)
第8級第11号
ウ
胸 腹部臓器に障害を残すもの
ひ 臓又は1側のじん臓を失つたもの
生殖器の 障害( 系列区分15)
第7級第13号
両 側のこう丸を失つたもの
第9級第16号
生 殖器に著しい障害を残すもの
(2)
胸腹部臓器の障害に ついては、その労働能力に及ぼす影響を総合 的
に判断して等 級を決 定す るものと する。 したがつて、 胸腹部 臓器の 諸
器官に2種類 以上の 障害 を残した として も併合の方法 により 準用等 級
を定める取扱 いは行 わないものとする。
2
障害等級 決定の 基準
(1)
胸部臓器の 障 害(じん肺による障害を除く。)
胸部 臓器 の障 害 (じ ん肺 によ る障 害 を除 く。 )に 係る 障 害等 級の 決
定は、次によ る。
ア
胸部臓器 の障害 とは 、心臓、 心のう 、肺臓、ろく (胸) 膜、横 隔
膜等 に 他覚 的 に証 明 し得 る 変化 が 認め ら れ、 か つ、 そ の機 能 にも 障
害が証明され るもの をいう。
イ
胸部臓器 の障害 につ いては、 心のう ゆ着、心外膜 障害、 心内膜 障
害、 心 弁膜 障 害、 ろ く膜 ( 横隔 膜 )ゆ 着 及び 胼 胝( ベ ンチ ) 並び に
肺損 傷 後遺 に よる 肉 変形 成 等の 程 度に 応 じて 、 次に よ り障 害 等級 を
決定するもの とする 。
なお、上記障害の検査は、聴打診、心電図、エックス線透視及び
撮影 、 心肺 機 能検 査 (負 荷 試験 を 含む 。 )血 液 ガス 分 析等 に よる も
のとする。
(ア) 「重度の胸部 臓 器の障害のために、生命維持に必要な身のまわり
処理の動作に ついて、常に他人の介護を要するもの」は、第1級と
する。
胸部臓器の障 害により、日常生活の範囲が病床に限定されている
状態のものが 、これに該当する。 (第1次改正・一部)
(イ) 「高度の胸部臓 器の障害のために、生命維持に必要な身のまわり
処理の動作に ついて、随時介護を要するもの」は、第2級とする。
胸部臓器の障 害により、日常生活の範囲が主として病床にあるが
、食事、用便、自宅内の歩行など短時間の離床が可能であるか又
は差し 支えな い程 度の状態のものが、これに該当する。 (第1次改正
・追加)
(ウ) 「生命維持 に必 要な身のまわり処理 の動作は可能であるが、高度
の胸部臓器の障害のために終身にわたりおよそ労務に就くことが
できないもの 」は、第3級とする。
胸部臓器の障 害により、自宅周囲の歩行が可能か又は差し支えな
いが、終 身にわた りおよそ労務に服することができない状態のもの
が、これに該 当する。 (第1次改正・一部・旧(イ)繰下)
(エ) 「胸部臓 器の障 害のために、終身にわたりきわめて軽易な労務の
ほか服するこ とができないもの」は、第5級とする。
胸部臓器の障 害による身体的能力の低下などのため、独力では一
般平均人の4 分の1程度の労働能力しか残されていない場合が、こ
れに該当する 。
労働能力の判 定に当たつては、医学的他覚的所見を基礎とし、更
に労務遂行の持続力について十分に配慮して総合的に判断するも
のとする。 (第1次改正・旧(ウ)繰下)
(オ) 「中等度 の胸部 臓器の障害のために 、労働能力が一般平均人以下
に明らかに低 下しているもの」は、第7級とする。
胸部臓器の障 害による身体的能力の低下などのため、独力では一
般平均人の2 分の1程度の労働能力しか残されていない場合が、こ
れに該当する 。 (第1次改正・旧(エ)繰下)
(カ) 「一般 的労働能 力は残存しているが、胸部臓器の障害のため、社
会通念上 、その就 労可能な職種の範囲が相当な程度に制限されるも
の」は、第9 級とする。 (第1次改正・旧(オ)繰下)
(キ) 「一般的 労働能 力は残存しているが 、胸部臓器の機能の障害の存
在が明確であ つて労働に支障をきたすもの」は、第11級とする。 (
第1次改正・旧(カ)繰下)
(2)
じん肺によ る 障害
じん肺による 障害に係る障害等級の決定は、次による。
ア
じん肺に よる障 害に 係る障害 等級は 、心肺機能の 低下の 程度及 び
エッ ク ス線 写 真に よ る像 型 等を も つて 、 次に よ り決 定 する も のと す
る。
なお 、 心 肺機 能 の 低 下の 程 度 及び エ ッ ク ス線 写 真 の像 型 に つ いて
は、「じん肺 法」に 定める検査方法によるものとする。
(ア) 「心肺機 能の中 等度の障害があり、エックス線写真の像型が第4
型(大陰影の 大きさが、1側の肺野の2分の1以下のものに限る。
以下同じ。) のもの」は、第7級とする。
(イ) 心肺機能 に軽度 の障害があり、エッ クス線写真の像型が第4型の
もの」は、第 9級とする。
(ウ) 「心肺機 能に中 等度の障害があり、エックス線写真の像型が第3
型のもの」は、第9級とする。
(エ) 「心肺機 能に軽 微な障害があり、エックス線写真の像型が第4型
のもの」は、 第11級とする。
(オ) 「心肺機 能に軽 度の障害があり、エックス線写真の像型が第3型
のもの」は、 第11級とする。
(カ) 「心肺機 能に中 等度又は軽度の障害があり、エックス線写真の像
型が第2型の もの」は、第11級とする。
イ
外科的療 法によ り、 ろく骨又 はせき 柱の変形障害 とじん 肺によ る
障害 と を残 し た場 合 には 、 いず れ か上 位 の等 級 によ り 決定 す るも の
とする。
ウ
外科的療 法によ り、 ろく骨及 びせき 柱の変形障害 とじん 肺によ る
障害 と を残 し た場 合 には 、 まず 、 ろく 骨 の変 形 障害 と せ き 柱 の変 形
障害 と を併 合 して 等 級を 定 め、 次 に、 そ の等 級 とじ ん 肺に よ る障 害
の等級とを比 べ、い ずれか上位の等級により決定するものとする。
エ
「心肺機 能の中 等度 の障害」 とは、 換気指数が40以上60未満の も
のを 、 「心 肺 機能 の 軽度 の 障害 」 とは 、 換気 指 数が 60以上80未満 の
もの を 、「 心 肺機 能 の軽 微 な障 害 」と は 、換 気 指数 が 80以 上 のも の
をいう。
オ
じん肺に よる障 害に係る障害等級決 定の時期は、次による。
(ア)
じん 肺に 活動 性結核 を伴わ ない者 にあつ ては、 その症 状が1 年
を通じて次の各号に該当しており、かつ、引き続き6か月を通じ
て経過観察を行つても、なお、その症状に変化が認められないと
き。
a
心肺機能検査を各季節1回以上行い、心肺機能の障害が中等
度以下である こと。
b
呼吸困難 度が常にⅡ度以下であるこ と。
c
ぜん息様 症状を伴わないこと。
(イ)
じん 肺に 活動 性結核 を伴う もので 、十分 な療養 の結果 、更に 療
養を続ける必要がなくなつたと判断されるものにあつては、引き
続き1年以上経過を観察しても結核が再発する徴候が認められな
いとき。
(3)
腹部臓器の 障 害
腹部臓器の障 害に係る障害等級の決定は、次による。
ア
腹部臓器の障 害 に係る障害等級の決定は、上記(1)におけると同様
の基準により 行うも のとする。
イ
腹部臓器 の障害 につ いては、 ひ臓又 は1側のじん 臓亡失 以外の 障
害に あ つて は 、各 器 官相 互 に密 接 な関 連 性が あ るの で 、1 の 検査 結
果の み によ り 判断 す るこ と なく 、 関連 す る諸 検 査を 行 い、 そ の障 害
の程 度 に応 じ て障 害 等級 を 決定 す るも の とす る 。た だ し、 ひ 臓又 は
1側 の じん 臓 亡失 の 場合 で あつ て も、 そ の影 響 が特 に 大き い とき は
、その影響に ついて も評価するものとする。
(例)
他側の じん臓 に原因のいかんにかかわらず、じん炎を有してい
た場合に、健 側のじん臓を摘出したことによつて全身疲労、頭痛
等、身体に及 ぼす影響が大きく、軽労働以外には服することがで
きないと認め られるときは、第8級とせず、第7級と決定する。
ウ
腹部臓器 の障害 の検 査は、エ ックス 線透視及び撮 影、内 視鏡検 査
、消 化 液検 査 、尿 検 査、 ふ ん便 検 査、 肝 ・膵 ・ じん 臓 等の 機 能検 査
、血液検査等 による ものとする。
なお、腹部臓器については、胸部臓器の場合と同様治ゆ後の症状
が増 悪 する 可 能性 が 多く 、 再発 し やす い こと を 考慮 し て、 そ の検 査
記録を残して おくも のとする。
(4) 泌尿器の 障害
泌尿器の障害 に係る 障害等級の決定は、次による。
ア
じん臓の 障害
(ア)
「尿路変更術 を余儀なくされた た め、じん瘦、じん 盂 瘦、尿管
皮膚吻合、尿管腸吻合を残したまま治ゆとすべき状態になつたも
の」は、第7 級とする。
(イ)
「明 らか に受 傷に原 因する 慢性じ ん盂じ ん炎、 水じん 症」は 、
第7級とする 。
(ウ)
「1側の じん 臓を亡失したもの」は、第8級とする。
(エ)
「療 養の 最終 段階と して、 尿道瘦 又は膀 胱瘦孔 を残し たもの (
数回にわたる手術にかかわらず、なお瘦孔を残し、根治のために
は、ある一定の期間経過後に再び手術が必要であると認められる
場合であつても、この状態において治ゆとしたものを含む。)」
は、第11級とする。
(オ)
「膀 胱括 約筋 の変化 による ことが 明らか な尿失 禁」は 、第11級
とする。
イ
膀胱の障 害
(ア)
「膀胱の完全 な機能廃絶」は、第3級とする。
(イ)
「萎縮膀 胱( 容量50cc以下)」は、第7級とす る。
(ウ)
「 常時 尿漏 を 伴う 軽度 の膀 胱機 能 不全 又は 膀胱 けい れ んに よ る
持続性の排尿 痛」は、第11級とする。
ウ
尿道狭さ くの障 害
(ア)
「『 シヤリ エ 式』尿 道ブ ジー 第20番(ネ ラト ンカ テー テル第 11
号に相当する。)が辛うじて通り、ときどき拡張術を行う必要が
あるもの」は 、準用等級第14級とする。
(イ)
「糸状ブ ジー を必要とするもの」は、第11級とする。
(ウ)
尿道 狭さく の ため、 じん 機能 に障 害をき たす もの は、 じん臓 の
障害により障 害等級を決定するものとする。
エ
生殖器の 障害
(ア)
「生殖能 力に 著し い制限 のあるも のであつて 、性交不 能をきた
すようなもの 」は、第9級とする。
はんこん
(例) 陰茎の大部 分の欠損、 瘢痕 による膣口狭さく等
(イ)
「1側の こう 丸の 欠損又 は欠損に 準ずべき程 度の萎縮 」は、準
用 等 級 第 11級 と す る 。 た だ し 、 1 側 の 単 な る 腫 大 は 、 障 害 補 償 の
対象として取 り扱わないものとする。
(ウ)
陰萎が他 の障 害に 伴つて 生ずる場 合には、原 則として 、当該他
の障害の等級 により決定するものとする。
(エ)
はんこん
「軽い尿道狭さく 、陰茎の 瘢痕 若しくは硬結等による陰萎があ
E A
る もの 又 は 明ら か に 支 配神 経 に 変化 が 認 め られ る も の」 は 、 第 14
級 とす る 。 ただ し 、 医 学的 に 陰 萎を 立 証 す るこ と が 困難 な も の は
、障害補償の 対象として取り扱わないものとする。
Ⅷ
体幹( せき柱 及びその他の体幹骨)の障害
1
障害 の等級 及び程度
(1)
体幹(せ き柱 及びその他の体幹骨)の障害について、施行規則別表 第
3に定める障 害の等 級及び程度は次のとおりである。( 第 2 次 改 正・一 部 、第
10次 改 正 ・ 一 部 、 第 11次 改 正 ・ 一 部 )
ア
せき柱の 障害( 系列区分16)
(ア)
第6級第5号
せき柱に著しい変形を残すもの
第11級第7号
せき柱に変形を残すもの
(イ)
イ
変形障害
運動障害
第6級第5号
せき柱に著しい運動障害を残すもの
第8級第2号
せき柱に運動障害を残すもの
その他の 体幹骨 の障害(変形障害) (系列区分17)
第12級第 5号
鎖 骨、胸 骨、 ろつ 骨、 肩こう 骨又 は骨 盤骨 に 著 し
い変形を残すもの
(2)
せき柱の障 害 の評価及び測定については、以下によるほか、別添「労
災保険における関節の機能障害の評価方法及び関節可動域の測定要領」
に準じて取り 扱うも のとする。 ( 第 5 次 改 正 ・ 一 部 、 第 10次 改 正 ・ 一 部 )
2
(1)
障害 等級決 定の基準
せき柱の障 害
せき柱のうち、頸椎( 頸部)と胸腰椎(胸腰部)とでは、主たる 機 能
が 異なっていることから 、障害等級の決定に当たっては、原則とし て 頸
椎 と胸腰椎は異なる部位 として取り 扱い、それぞれの部位ごとに等級 を
決定するもの とする 。 ( 第 10次 改 正 ・ 追 加 )
ア
変形障 害
(ア)
「せき柱」と は、頸椎、胸椎 及び 腰椎の総称を いう。 ( 第 10次 改 正 ・
一部)
(イ)
せき柱の変 形 障害については、「せき柱に著しい変形を残すもの 」
及び 「せ き柱 に変 形 を残 すも の」 に、 新 たに 第8 級に 準ず る 障害 と
して 取り 扱う 「せ き 柱に 中程 度の 変形 を 残す もの 」を 加え 、 3段 階
で等級を決定 するものとする。 ( 第 10次 改 正 ・ 追 加 )
(ウ)
「せき柱に著しい変形を残すもの」及び「せき柱に中程度の変 形
わん
を残すもの 」は 、せ き柱の後 彎 の程度(せき椎圧迫骨折、脱臼等(以
A E
E A
下「 せき 椎圧 迫骨 折 等」 とい う。 )に よ り減 少し た前 方椎 体 高と 当
わん
該椎体の後方 椎体高の高さを比較することにより判定する。)、側 彎
A E
E A
わん
の程度(コブ法による側 彎 度で判定する。)等により等級を決 定 す
A E
E A
わん
わん
るもの とす る。 なお、後 彎 又は側 彎 が頸椎から胸腰部にまたがっ て
A E
E A
A E
E A
わん
生じている場合には 、前記にかかわらず、後 彎 については、前 方 椎
A E
E A
体高 が減 少し たす べ ての せき 椎の 前方 椎 体高 の減 少の 程度 に より 、
わん
また、側 彎 については、その全体の角度により判定するものとする。
A E
E A
( 第 10次 改 正 ・ 追 加 )
(エ)
「せき柱に著しい変形を残すもの」とは、エツクス線写真、C T
画像又はMR I画像(以下「エツクス線写真等」という。)により、
せき 椎圧 迫骨 折等 を 確認 する こと がで き る場 合で あっ て、 次 のい ず
れかに該当す るものをいう。 ( 第 10次 改 正 ・ 一 部 )
a
せき 椎圧 迫骨 折 等に より 2個 以上 の 椎体 の前 方椎 体高 が 著 し く
減少(減少したすべての椎体の後方椎体高の合計と減少後の前方
椎体高の合計との差が、減少した椎体の後方椎体高の1個当たり
わん
の高さ以上で あるものをいう。)し、後 彎 が生じているもの
b
せき椎圧迫骨折等により1個以上の椎体の前方椎体高が減少
(減少したすべての椎体の後方椎体高の合計と減少後の前方椎体
高の合計との差が、減少した椎体の後方椎体高の1個当たりの高
わん
さの2分 の1以 上で あるもの をいう 。) し、後 彎 が生ずる とと も
わん
に、コブ法に よる側 彎 度が50度以上となっているもの
(オ)
「せき柱に中程度の変形を残すもの」とは、エツクス線写真等 に
より せき 椎圧 迫骨 折 等を 確認 する こと が でき る場 合で あっ て 、次 の
いずれかに該 当するものをいう。 ( 第 10次 改 正 ・ 追 加 )
わん
a
上記(エ)のbに 該当する後 彎 が生じているもの
b
コブ法による 側 彎 度が50度以上となっているもの
c
環 椎又 は軸 椎の 変形 ・固 定( 環椎 と 軸椎 との 固定 術が 行 わ れ た
わん
場合を含む。 )により、次のいずれかに該当するもの
(a)
軸椎以下の せき柱を可動させずに(当該被災者にとっての自
然な肢位で) 測定した回旋位が60度以上 となっているもの
(b)
軸椎以下の せき柱を可動させずに(当該被災者にとっての自
然な肢位で)測定した屈曲位が50度以上又は伸展位が60度以 上
となっている もの
(c)
屈曲位とな っており、エツクス線写真等により、矯正位の頭
蓋底部の両端を結んだ線と軸椎下面との平行線が交わる角 度 30
度以上の斜位 となっていることが確認できるもの
(カ)
「せき柱に変形を残すもの」とは、次のいずれかに該当するも の
をいう。 ( 第 5 次 改 正 ・ 一 部 、 第 10次 改 正 ・ 一 部 )
a
エツクス 線写真等によりせき椎圧迫 骨折等が確認できるもの
b
せ き椎 固定 術が 行わ れた もの (移 植 した 骨が いず れか の せ き 椎
に吸収された ものを除く。)
c
3 個以 上の せき 椎に つい て、 椎弓 切 除術 等の 椎弓 形成 術 を 受 け
たもの
イ
運動障害
(ア)
エツクス線写真等では、せき椎圧迫骨折等又はせき椎固定術が 認
めら れず 、ま た、 項 背腰 部軟 部組 織の 器 質的 変化 も認 めら れ ず、 単
に、 疼痛 のた めに 運 動障 害を 残す もの は 、局 部の 神経 症状 と して 等
級を決定する ものとする。 ( 第 10次 改 正 ・ 一 部 )
(注) 「軟部組織」とは、皮膚、筋肉、腱、血管等の組織をいい、
せき柱を構成 する椎間板は、軟部組織には当たらない。
(イ)
「せき柱に著しい運動障害を残すもの」とは、次のいずれかに よ
り頸部及び胸 腰部が強直したものをいう。 ( 第 10次 改 正 ・ 一 部 )
a
エツ クス 線写 真 等に より 頸椎 及び 胸 腰椎 のそ れぞ れに せ き 椎 圧
迫骨折等が確 認できるもの
b
頸椎及び胸腰 椎のそれぞれにせき椎固定術が行われたもの
c
項背腰部軟部 組織に明らかな器質的変化が認められるもの
(ウ)
「せき柱に運動障害を残すもの」とは、次のい ずれかに該当 す る
ものをいう。 ( 第 5 次 改 正 ・ 一 部 、 第 10次 改 正 ・ 一 部 )
a
次の いず れか に より 、頸 部又 は胸 腰 部の 運動 可能 領域 が 参 考 可
動域の2分の 1以下に制限されているものをいう。
(a)
エツクス線写真等により頸椎又は胸腰椎にせき椎圧迫骨折
等が確認でき るもの
(b)
頸椎又は胸 腰椎にせき椎固定術が行われたもの
(c)
項背腰部軟 部組織に明らかな器質的変化が認められるもの
b
(2)
頭 蓋と上位頸椎間に著しい異常可動 性が生じたもの
その他の体 幹 骨の障害(変形障害)
ア
「鎖骨、胸骨、ろつ 骨、肩こう骨又は骨盤骨に著しい変形を残 すも
の」とは、裸体とな つたとき、変形(欠 損を含む。)が明ら かにわ か
る程度のものをいう 。したがつて、その 変形がエツクス線写 真等に よ
つて、初めて 発見し 得る程度のも のは、これに該当しないものとする。
イ
ろつ骨の変形は、そ の本数、程度、部位等に関係なく、ろつ骨全体
を一括して一 つの障 害として取り扱うものとし、ろく軟骨についても 、
ろつ骨に準じ て取り 扱うものとする。
また 、 骨盤骨には、仙骨を 含め、尾骨は除くものとする。 ( 第 10次 改
正・追加)
3
(1)
併合等の取 扱い
併合
せき柱及びそ の他の 体幹骨の障害で、次に掲げる系列を異にする2以
上の障害を残 した場 合は、併合して等級を決定するものとする。
ただし、骨 盤骨の変 形とこれに伴う下肢の短縮がある場合は、原則と
して、これらのうち、いずれか上位の等級により決定するものとす る。
( 第 10次 改 正 ・ 一 部 )
ア
せき柱の変形障害又 は運動障害とその他の体幹骨の変形とを残した
場合
イ
骨盤骨の高度の変形 (転位)によつて股関節の運動障害(例えば、
中心性脱臼) が生じ た場合
ウ
(2)
鎖骨の著 しい変 形と肩関節の運動障 害とを残した場合
準用
ア
せき柱の 頸部及 び胸腰部のそれぞれ に障害を残した場合は、併合の
方法を用いて 準用等 級を定めるものとする。 ( 第 10次 改 正 ・ 全 部 )
(例1)
頸椎(環軸椎)が60度回旋位(準用等級第8級)で、 胸 腰
椎にせき椎固定術が行われた(第11級第7号)場合は、準 用
等級第7級とする。
(例2)
頸部の運 動可能領域が参考運 動の運動可能領域の 2分の 1
わん
以下に制 限され、胸腰椎にコ ブ法による側 彎 度が50度以上 の
わん
わん
側 彎 又は準用等級第8級の後 彎 を残す場合は、併合の方 法を
用いると第6級となるが、第6級には達しないので準用 等 級
第7級とする。
(例3)
頸部及び 胸腰部の運動可能領 域がそれぞれ参考運 動の運 動
可能領域の2分の1以下に制限された場合についても、 併 合
の方法を用いると第6級となるが、第6級には達しないので 、
準用等級第7級とする。
(例4)
頸部の運 動可能領域が参考運 動の運動可能領域の 2分の 1
わん
以下に制 限され、胸腰部に第 6級第5号に該当する後 彎 を残
す場合は、準用等級第6級とする。
わん
わん
なお、 頸椎 及び 胸腰椎にまたがる準用等級第8級の側 彎 又は後 彎 を
残し、さ らに頸部 又 は胸腰部に第8級又は第11級の障害を残す場合は 、
準用等級第7 級とす る。
また 、せ き柱 の頸 部 に複 数の 障害 があ る 場合 は、 いず れか 上 位 の 等
級で決定する 。胸腰 部に複数の障害がある場合も同様とする。
(例)
腰椎に圧迫骨折による変形を残す(第11級第7号)とと も に
腰部の運動可能領域が参考運動の運動可能領域の2分の1以下
に制限された(第8級第2号)場合は、第8級第2号とする。
イ
その他の体幹骨の2 以上の骨にそれぞれ著しい変形を残した場合は 、
併合の方法を 用いて 準用等級を決定するものとする。
(例) 鎖骨と肩 こ う骨のそれぞれに著 しい変形障害を残した場合は 、
準用等級第11級とする。
ウ
荷重機能の障害につ いては、その原因が明らかに認められる場合で
あって、そのために 頸部及び腰部の両方 の保持に困難があり 、常に 硬
性補装具を必要とす るものは準用等級第 6級、頸部又は腰部 のいず れ
かの保持に困難があ り、常に硬性補装具 を必要とするものは 準用等 級
第8級とする 。 ( 第 10次 改 正 ・ 一 部 、 旧 ア 繰 下 )
(注)
荷重機能の 障害の原因が明らか に認められる場合と は、せ き
椎圧迫骨折・脱 臼、せき柱を支える筋肉の麻痺又は項背腰部 軟
部組織の明らか な器質的変化を残し、それらがエツクス線写 真
等により認め られるものをいう。
(3)
加重
せき柱について障害 の程度を加重した場 合は、その限度で障 害補 償 を
行うものとす る。 ( 第 10次 改 正 ・ 追 加 )
(例 )
胸腰椎にせき椎 圧迫骨折等圧迫骨折を残していた(第11級 第7
号)者が、さらに 頸椎のせき椎圧迫骨折等固定術を行った( 第11
級第7号)も の
(4)
その他 ( 第 10次 改 正 ・ 追 加 )
せき髄損傷の場合のように重い神経系統の障害を伴うせき柱の障害
につ い ては 、神 経 系 統の 障 害と して 総 合 的に 決 定す るも の と し、 ま た 、
圧迫骨折等に よるせ き柱の変形に伴う受傷部位の疼痛については、その
いずれか上位 の等級 により決定するものとする。
( 平成16年6月30日 以前に支 給すべき事由が生じた場合に適用)
Ⅷ
1
体幹(せ き柱及 びその他の体幹骨) の障害
障害の等 級及び 程度
(1)
体幹(せき 柱 及びその他の体幹骨)の障害について、法別表に定め
る障害の等級 及び程 度は次のとおりである。 ( 第 2 次 改 正 ・ 一 部 )
ア
せき柱の 障害( 系列区分16)
(ア)
変形障害
第6級第5号
せき柱に著しい変形を残すもの
第11級第7号
せき柱に変形を残すもの
(イ)
運動障害
第6級第5号
せき柱に著しい運動障害を残すもの
第8級第2号
せき柱に運動障害を残すもの
イ
その他の 体幹骨 の障害(変形障害) (系列区分17)
第12級第5号
鎖骨、胸骨、ろく骨、肩こう骨又は骨盤骨に著
しい変形を残すもの
(2)
せき柱の運動機能の測定は、別添「労災保険における関節可動域の
測定要領」に 準じて 取り扱うものとする 。 (第5次改正・一部)
2
障害等級 決定の 基準
(1)
せき柱の障 害
ア
変形障害
(ア)
「せ き柱 」と は、頸 椎、胸 椎、腰 椎、仙 骨及び 尾骨の 総称を い
う。
(イ)
「 せき柱 の著 しい変 形」と は、 エ ツクス 線写真 上明 ら かなせ き
わん
椎圧迫骨折又 は脱臼等に基づく強度の亀背、側 彎 等が認められ 、
E A
衣服を 着用 してい ても、その変形が外部からみて明らかにわかる
程度以上のも のをいう。
(ウ)
「せき柱の変 形」とは、 エツク ス 線写真上明 らかな せ き椎圧迫
骨折若し くは脱 臼が 認められ るもの 、せ き椎固定 術後の 運動 可 能
領域の制 限が参 考可 動域(別 添「労 災保 険におけ る関節 可動 域 の
測定要領 」に定 める 参考可動 域をい う。 以下同じ 。)の 2分 の 1
程度に達 しない もの 又は3個 以上の 椎弓 切除術を 受けた もの を い
う。 (第5次改正・一部)
イ
運動障害
(ア)
せき柱の 運動 障害は、せ き柱を構 成する各部 分のうち 、運動障
害の最 も高度 な部分 の運動 障害に より等 級を決 定する ものと す る
。
(イ)
エツクス 線写 真上では、 せき椎骨 の融合又は 固定等の せき椎 強
直の所 見がな く、ま た、軟 部組織 の器質 的病変 の所見 もなく 、 単
に、疼 痛のた めに運 動障害 を残す ものは 、局部 の神経 症状と し て
等級を決定す るものとする。
(ウ)
「せき柱 に著 しい運動障 害を残す もの」とは 、広範な せき椎圧
迫骨折 若しく はせき 椎固定 術等に 基づく せき柱 の強直 又は背 部 軟
部組織 の明ら かな器 質的変 化のた め、運 動可能 領域が 参考可 動 域
の2分の1以 下に制限されるものをいう。 (第5次改正・一部)
(エ)
「せ き柱 に運 動障害 を残す もの」 とは、 次のい ずれか に該当 す
るものをいう 。
a
エツクス線写真上明らかなせき椎圧迫骨折若しくは脱臼が認
められ、又は せき椎固定術等に基づくせき柱の強直があるため、
あるいは背部 軟部組織の明らかな器質的変化のため、運動可能領
域が参考可動 域の4分の3以下に制限されるもの (第5次改正・一部
)
b
(2)
頭蓋と上 位頸椎間に著しい異常可動 性が生じたもの
その他の体 幹 骨の障害(変形障害)
ア
「鎖骨、 胸骨、 ろく 骨、肩こ う骨又 は骨盤骨に著 しい変 形を残 す
もの 」 とは 、 裸体 と なつ た とき 、 変形 ( 欠損 を 含む 。 )が 明 らか に
わか る 程度 の もの を いう 。 した が つて 、 その 変 形が エ ツク ス 線写 真
等に よ つて 、 はじ め て発 見 し得 る 程度 の もの は 、こ れ に該 当 しな い
ものとする。
イ
ろく骨の 変形は 、そ の本数、 程度、 部位等に関係 なく、 ろく骨 全
体を一括して 一つの 障害として取り扱うものとする。
また、ろく軟骨についても、ろく骨に準じて取り扱うものとする
。
3
併合等の 取扱い
(1)
併合
ア
せき柱及びその他の体幹骨の障害で、次に掲げる系列を異にする
2以上の 障害を 残し た場合は 、併合 して 等級を決 定する もの とす る
。
ただし、せき柱に変形と運動障害とを残した場合及び骨盤骨の変
形と こ れに 伴 う下 肢 の短 縮 があ る 場合 は 、原 則 とし て 、こ れ らの う
ち、いずれか 上位の 等級により決定するものとする。
(ア)
せき 柱の 変形 障害又 は運動 障害と その他 の体幹 骨の変 形とを 残
した場合
(イ)
骨盤 骨の 高度 の変形 (転位 )によ つて股 関節の 運動障 害(例 え
ば、中心性脱 臼)が生じた場合
(ウ)
イ
鎖骨の著し い 変形と肩関節の運動障害とを残した場合
せき柱の変形 又 はせ き柱の 運動障害 で、せき髄 又は神経 の麻痺 を
伴う場合は、 併合し て等級を決定するものとする。
ただし、せき髄損傷の場合のように重い神経系統の障害を伴うせ
き柱 の 障害 に つい て は、 神 経系 統 の障 害 とし て 総合 的 に決 定 する も
のと し 、ま た 、圧 迫 骨折 等 によ る せき 柱 の変 形 に伴 う 受傷 部 位の 疼
痛に つ いて は 、そ の いず れ か上 位 の等 級 によ り 決定 す るも の とす る
。
(2)
準用
ア
荷重機 能の障 害 につ いては 、常時 コ ルセツト等 の装具 を 用いても
起居に困 難を感 ずる 程度の著 しい荷 重機 能障害を 残した もの は、 準
用等級第 6級と し、 その程度 には至 らな いが、常 時コル セツ ト等 の
装具を必 要とす る程 度の荷重 機能障 害を 残したも のは、 準用 等級 第
8級とする。
イ
その他の 体幹骨 の2 以上の骨 にそれ ぞれ著しい変 形を残 した場 合
は、併合の方 法を用 いて準用等級を決定するものとする。
(例)鎖骨と肩こ う 骨のそれぞれに著しい変形障害を残した場合は、準
用等級第11級とする。
Ⅸ
上肢( 上肢及 び手指)の障害
1
障害 の等級 及び程度
(1)
上 肢 (上 肢 及 び 手指 ) の 障害 に つ い て、 施 行 規則 別 表 第 3に 定 め る
障害の等級及び程度 は次のとおりである 。 ( 第 2 次 改 正 ・ 一 部 、 第 10次 改 正 ・
一 部 、 第11次改正・一部)
ア
上肢の 障害
(ア)
(イ)
欠損障害(系列区分18・21)
第1級第5号
両上肢をひじ関節以上で失つたもの
第2級第5号
両上肢を手関節以上で失つたもの
第4級第4号
1上肢をひじ関節以上で失つたもの
第5級第4号
1上肢を手関節以上で失つたもの
機能 障害(系列区分18・21)
第1級第6号
両上肢の用を全廃したもの
第5級第6号
1上肢の用を全廃したもの
第6級第6号
1上肢の3大関節中の2関節の用を廃したもの
第8級第6号
1上肢の3大関節中の1関節の用を廃したもの
第 10級 第 10号
1上肢の3大関節中の1関節の機能に著しい障
害を残すもの
第 12級 第 6 号
1上肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残
すもの
(ウ)
イ
(ア)
変形障害(系列区分19・22)
第7級第9号
1上肢に偽関節を残し、著しい障害を残すもの
第8級第8号
1上肢に偽関節を残すもの
第12級第8号
長管骨に変形を残すもの
手指の 障害
欠損障害(系列区分24・25)
第3級第5号
両手の手指の全部を失つたもの
第6級第8号
1手の5の手指又は母指を含み4の手指を失つ
たもの
第7級第6号
1 手の母指を含み3の手指又は母指以外の4 の
手指を失つたもの
第8級第3号
1 手の母指を含み2の 手指又は母指以外の 3の
手指を失つたもの
第9級第12号
1 手の母指又は母指以 外の2の手指を失つ たも
の
第11級第8号
1手の示指、中指又は環指を失つたもの
第12級第9号
1手の小指を失つたもの
第13級第8号
1手の母指の指骨の一部を失つたもの
第14級第6号
1 手の母指以外の手指 の指骨の一部を失つ た も
の
(イ)
機能 障害(系列区分24・25)
第4級第6号
両手の手指の全部の用を廃したもの
第7級第7号
1 手の5の手指又は母 指を含み4の手指の 用を
廃したもの
第8級第4号
1 手の母指を含み3の 手指又は母指以外の 4の
手指の用を廃したもの
第9級第13号
1 手の母指を含み2の 手指又は母指以外の 3の
手指の用を廃したもの
第10級第7号
1 手の母指又は母指以 外の2の手指の用を 廃 し
たもの
第12級第10号
1手の示指、中指又は環指の用を廃したもの
第13級第7号
1手の小指の用を廃したもの
第14級第7号
1 手の母指以外の手指 の遠位指節間関節を 屈 伸
することができなくなつたもの
(2)
上肢及び手 指 の障害の評価及び測定については、以下によるほか、別
添「労災保険における関節の機能障害の評価方法及び関節可動域の測定
要領」に準じ て取り 扱うものとする。 ( 第 5 次 改 正 ・ 一 部 、 第 10次 改 正 ・ 一 部 )
2
障害 等級決 定の基準
(1)
上肢の障 害
ア
(ア)
欠損障 害
「上肢をひじ関節以上で失つたもの」とは、次のいずれかに該 当
するものをい う。
a
肩関節に おいて、肩こう骨と上腕骨 とを離断したもの
b
肩関節とひじ 関節との間において、上腕を切断したもの
c
ひ じ関 節に おい て、 上腕 骨と 前腕 骨 (橈 骨及 び尺 骨) と を 離 断
したもの
(イ)
「上肢を手関節以上で失つたもの」とは、次のいずれかに該当 す
るものをいう 。
イ
a
ひ じ関節と手関節との間において、 前腕を切断したもの
b
手関節において、前腕骨と手根骨とを離断したもの
機能障 害
(ア)
「上肢の用を全廃したもの」とは、3大関節(肩関節、ひじ関 節
及び 手関 節) の全 部 が強 直し 、か つ、 同 一上 肢の 手指 の全 部 の用 を
廃したものを いい、上腕神経叢の完全麻痺も含まれるものとする。
(第
10次 改 正 ・ 一 部 )
(イ)
「関節の用を廃したもの」とは、次のいずれかに該当するもの を
いう。 ( 第 10次 改 正 ・ 一 部 )
a
関節 (肩 関節 に あっ ては 、肩 甲上 腕 関節 がゆ 合し 骨性 強 直 し て
いることがエツクス線写真により確認できるものを含む。)が強
直したもの
b
関節の完全弛 緩性麻痺又はこれに近い状態にあるもの
c
人工 骨頭 又は 人 工関 節を そう 入置 換 した 関節 のう ち、 そ の 関 節
の運動可能領域(それが適当でない場合は、参考可動域による。
以下同じ。)が健側の運動可能領域(それが適当でない場合は、
参考可動域による。以下同じ。)の2分の1以下に制限されるも
の
(ウ)
「関節の機能に著しい障害を残すもの」とは、次のいずれかに 該
当するものを いう。
a
関節 の運 動可 能 領域 が健 側の 運動 可 能領 域の 2分 の1 以 下 に 制
限されるもの
b
人工骨頭又は 人工関節をそう入置換した関節のうち、上記(イ)の
c以外のもの ( 第 10次 改 正 ・ 追 加 )
(エ)
「関節の機能に障害を残すもの」とは、関節の運動可能領域が 健
側の運動可能 領域の4分の3以下に制限されるものをいう。
(オ)
骨折部にキユンチヤーを装着し、又は金属釘を用いたため、そ れ
が機 能障 害の 原因 と なる 場合 は、 当該 キ ユン チヤ ー等 の除 去 を待 つ
て等級を決定 するものとする。
なお、当該キユ ンチヤー等が、機能 障害の原因とならない場合は、
創面が治ゆし た時期をもつて「治った」ときとする。
また、廃用性の機能障害(例えば、ギプスによつて患部を固定し
ていたために、治ゆ 後に関節に機能障害を残したもの)については、
将来 にお ける 障害 の 程度 の 軽 減を 考慮 し て等 級の 決定 を行 う もの と
する。 ( 第11次改正・一部)
ウ
変形障 害
(ア)
「1上肢に偽関節を残し、著しい障害を残すもの」とは、次の い
ずれかに該当し、常 に硬性補装具を必要 とするものをいう。 ( 第 10次
改正・一部)
a
上腕 骨の 骨幹 部 又は 骨幹 端部 (以 下 「骨 幹部 等」 とい う 。 ) に
ゆ合不全を残 したもの
b
(イ)
橈骨及び尺骨 の両方の骨幹部等にゆ合不全を残したもの
「1上肢に偽関節を残すもの」とは、次のいずれかに該当する も
のをいう。 ( 第 10次 改 正 ・ 全 部 )
a
上腕骨の 骨幹部等にゆ合不全を残し たもので、上記(ア)のa以外
のもの
b
橈 骨及 び尺 骨の 両方 の骨 幹部 等に ゆ 合不 全を 残し たも の で 、 上
記(ア)のb以外の もの
c
橈骨 又は 尺骨 の いず れか 一方 の骨 幹 部等 にゆ 合不 全を 残 し た も
ので、時々硬 性補装具を必要とするもの
(ウ)
上肢の「長管骨に変形を残すもの」とは、次のいずれかに該当 す
るも のを いう (な お 、長 管骨 の骨 折部 が 良方 向に 短縮 なく ゆ 着し て
いる 場合 は、 例え 、 その 部位 に肥 厚が 生 じて いて も長 管骨 の 変形 と
しては取り扱 わないものとする。)。
なお、同一の長管骨に次のaからfの障害を複数残す場合であっ
ても、これ らを併合して準用等級を定めることはしないものとする。
( 第 10次 改 正 ・ 一 部 )
a
次の いず れか に 該当 する 場合 であ つ て、 外部 から 想見 で き る 程
度(15度以上屈曲して不正ゆ合したもの )以上のもの
(a)
上腕骨に変 形を残した場合
(b)
橈骨及び尺 骨の両方に変形を残した場合(橈骨又は尺骨のい
ずれか一方の みの変形であつても、その程度が著しい場合には、
これに該当す るものとする。)
b
上腕骨、橈骨 又は尺骨の骨端部にゆ合不全を残したもの
c
橈骨 又は 尺骨 の 骨幹 部等 にゆ 合不 全 を残 した もの で、 硬 性 補 装
具を必要とし ないもの
d
上腕骨、 橈骨又は尺骨の骨端部のほとんどを欠損したもの
e
上腕 骨( 骨端 部 を除 く) の直 径が 3 分の 2以 下に 、又 は 橈 骨 若
しくは尺骨(それぞれの骨端部を除く)の直径が2分の1以下に
減少したもの
f
上 腕骨 が 50度以 上外旋 又は 内旋 変形 ゆ合し てい るも の( エ ツ ク
ス線写真等により上腕骨骨幹部の骨折部に回旋変形ゆ合が明らか
に 認 め ら れ、 か つ 、 外 旋 変 形 ゆ合 に あ っ て は 肩 関 節の 内 旋 が 50度
を超えて可動できないこと、内旋変形ゆ合にあっては肩関節の外
旋が10度を超えて可動できないことが確 認できるもの)
(2)
手指の障 害
ア
欠損障 害
(ア)
「手指を失つたもの」とは、母指は指節間関節、その他の手指 は
近位指節間関 節以上を失つたものをいい、次のものが該当する。
a
手指を中 手骨又は基節骨で切断した もの
b
近 位指 節間 関節 (母 指に あつ ては 、 指節 間関 節) にお い て 、 基
節骨と中節骨 とを離断したもの
(イ) 「指骨の一 部を 失つたもの」とは、1指骨の一部を失つている(遊
離骨 片の 状態 を含 む )こ とが エツ クス 線 写真 等に より 確認 で きる も
のをいう(下 記イの(ア)に該当するものを除く。)。( 第 10次 改 正 ・ 一 部 )
イ
機能障 害
(ア)
「手指の用 を 廃したもの」とは、次のいずれかに該当するものを
いう。 ( 第 10次 改 正 ・ 一 部 )
a
手指の末 節骨の長さの2分の1以上 を失つたもの
b
中 手指 節関 節又 は近 位指 節間 関節 ( 母指 にあ つて は、 指 節 間 関
節)に著しい運動障害(運動可能領域が健側の運動可能領域の2
分の1以下に制限されたものをいう。母指については、橈側外転
又は掌側外転のいずれかが健側の2分の1以下に制限されたもの
を含む。)を 残したもの
c
手指 の末 節の 指 腹部 及び 側部 の深 部 感覚 及び 表在 感覚 が 完 全 に
脱失したもの(当該部位を支配する感覚神経が損傷し、筋電計を
用いた感覚神経伝導速度検査で感覚神経活動電位が検出されない
場合に限る。 )
(イ)
「手指の遠位指節間関節を屈伸することができなくなつたもの 」
とは、次のい ずれかに該当するものをいう。 ( 第 10次 改 正 ・ 一 部 )
a
遠位指節 間関節が強直したもの
b
屈 伸筋 の損 傷等 原因 が明 らか なも の であ つて 、自 動で 屈 伸 が で
きないもの又 はこれに近い状態にあるもの
3
併合 等の取 扱い
(1)
併合
次に掲げる場 合にあ つては、併合して等級を決定するものとする。
ただし、併合して等 級が繰り上げられた 結果、障害の序列を 乱す こ と
となる場合は 、障害 の序列に従つて等級を決定するものとする。
なお、上腕骨又は前 腕骨(橈骨、尺骨) の骨折によつて骨折 部に 偽 関
節又は変形を残すとともに、その部位に疼痛(第12級相当)を残し た場
合又は上腕骨、橈骨若しくは尺骨に変形を残すとともに、上肢の1関節
に著しい機能障害を残した場合には、いずれか上位の等級によるものと
する。 ( 第 10次 改 正 ・ 一 部 )
ア
上肢の 障害
(ア)
両上肢に器質的障害(両上肢の亡失を除く。)を残した場合
(例1) 「 右上肢 に偽関節を残し」(第8級第8号)、かつ、「左
上肢を手関節以上で失つた」(第5級第4号)場合は、併 合
等級第3級とする。
(例 2)
「 右上 肢 をひ じ関 節以 上で 失 い」 (第 4級 第4 号 ) 、 か
つ、「左上肢を手関節以上で失つた」(第5級第4号)場合
は、併合すると第1級となるが、当 該障害は、「両上肢をひ
じ関節以上で失つたもの」(第1級第6号)の程度には 達し
ないので、併合等級第2級とする。
(イ)
1上肢の器質的障害及び他の上肢の機能障害を残した場合
(例 )
「右 上肢 を 手関 節以 上で 失い 」 (第 5級 第4 号) 、 か つ 、
「左上肢の1 関節の用を廃した」(第8級第6号)場合は、併
合等級第3級 とする。
(ウ)
両上 肢に機能障害(両上肢の全廃を除く。)を残した場合
(例 )
「右 上肢 を 全廃 し」 (第 5級 第 6号 )、 かつ 、「 左 上 肢 に
1関節の著しい機能障害を残した」(第10級第10号)場合は 、
併合等級第4 級とする。
(エ)
同一上肢に欠損障害及び変形障害を残した場合
(例 )
「1 上肢 を 手関 節以 上で 失い 」 (第 5級 第4 号) 、 か つ 、
「同上肢の上 腕骨に偽関節を残した」(第7級第9号)場合 は、
併合すると第 3級となるが、当該障害は、「1上肢をひじ関 節
以上で失つた もの」(第4級第4号)の程度には達しないの で、
併合等級第5 級とする。
(オ)
同一上肢に機能障害及び変形障害を残した場合
(例) 同一上 肢に、「手関節の機能障害を残し」(第12級第6号)、
かつ、「上腕 骨の変形を残した」(第12級第8号)場合は、併
合等級第11級とする。
(カ)
1上肢に変形障害及び機能障害を残すとともに他の上肢等にも
障害を残した 場合
(例) 右上肢に「 上腕骨の変形(第12級第8号)と手関節の著しい
機能障害(第10級第10号)を残し」、かつ、左上肢を「手関 節
以上で失つた 」(第5級第4号)場合は、まず、右上肢の変 形
障害と機能障害 とを併合の方法を用いて準用等級第9級と し 、
これと左上肢の欠損障害とを併合 して併 合等級第4級 とす る 。
イ
手指の 障害
(ア)
1手の手指 の 欠損障害及び他手の手指の欠損障害(両手の手指の
全部を失つた ものを除く。)を残した場合
(例 )
「右 手の 母 指及 び示 指を 失い 」 (第 8級 第3 号) 、 か つ 、
「左手の環指 を失つた」(第11級第8号)場合は、併合等級 第
7級とする。
(イ)
1手の手指 の 機能障害及び他手の手指の機能障害(両手の手指の
全廃を除く。 )を残した場合
(例)
「 右手 の母 指の用 を廃 し」 (第 10級第7 号)、 かつ 、「 左
手の示指の用 を廃した」(第12級第10号)場合は、併合等級 第
9級とする。
(ウ)
1手の手指の欠損障害及び他手の手指の機能障害を残した場合
(例 )
「右 手の 5 の手 指を 失い 」( 第 6級 第8 号) 、か つ 、 「 左
手の5の手指の用を廃した」(第7級第7号)場合は、併 合
等級第4級とする。
(2)
準用
次に掲げる場 合にあ つては、併合の方法を用いて準用等級を定めるも
のとする。ただし 、その結果、障害の序列を乱すこととなる場合は、そ
の等級の直近 上位又 は直近下位の等級をもつて決定するものとする。
ア
上肢の 障害
(ア)
同一上肢に2以上の変形障害を残した場合
(例 )
「1 上肢 の 上腕 骨の 骨幹 部に ゆ 合不 全を 残し 、常 に 硬 性 補
装具を必要とし」(第7級第9号)、かつ、「同上肢の橈 骨
及び尺骨に変形を残した」(第12級第8号)場合は、準用 等
級第6級とする。
(イ)
同一 上肢に欠損障害及び機能障害を残した場合
(例 )
「1 上肢 を 手関 節以 上で 失い 」 (第 5級 第4 号) 、 か つ 、
「同上肢の肩関節及びひじ関節の用を廃した」(第6級第6
号)場合は、併合の方法を用いると準用等級第3級となる が 、
「1上肢をひ じ関節以上で失つたもの」(第4級第4号)の 程
度には達しないので、その直近下 位の準 用等級第5級 とす る 。
なお、手関節以上の亡失又はひじ関節以上の亡失と関節の機
能障害とを残した場合は、機能障害の程度に関係なく、前者
については準用等級第5級、後者については準用等級第4級
とする。
(例1) 「 1上肢 を手関節以上で失い 」(第5級第4号)、かつ、
「同上 肢の肩 関節 の 用を廃 したも の」 ( 第8級 第6号 ) は 、
準用等級第5級とする。 ( 第 10次 改 正 ・ 追 加 )
(例 2)
「 1上 肢 をひ じ関 節以 上で 失 い」 (第 4級 第4 号 ) 、 か
つ、「同上肢の肩関節の用を廃したもの」(第8級第6号)
は、準用等級第4級とする。
(ウ)
同一上肢の3大関節に機能障害を残した場合(用廃を除く。)
(例1) 「1 上肢 の手関節に機能障害 を残し」(第12級第6号)、
かつ、「同上肢のひじ関節に著し い機能障害を残した」(第
10級第10号)場合は、準用等級第9級とする。
(例 2)
「 1上 肢 の肩 関節 及び ひじ 関 節の 用を 廃し 」( 第 6 級 第
6号)、かつ、「同上肢の手関節に 著しい機能障害を残した 」
(第10級第10号)場合は、併合の方法を用いると準用等級第
5級となるが、「1上肢の用を廃したもの」(第5級第6号 )
の程度には達しないので、その直近下位の準用等級第6級と
する。
なお、「1上 肢の3大関節のすべての関節の機能に著しい障害を残
したもの」は、障害 の序列を考慮し、準用等級第8級とし、また、「1
上肢の3大関 節のす べての関節の機能に障害を残したもの」は、障害
の序列を考慮 し、準 用等級第10級として 取り扱うものとする。
(エ)
1上肢の3大関節の機能障害及び同一上肢の手指の欠損障害又 は
機能障害を残 した場合
(例1) 「1 上肢 の手関節に機能障害 を残し」(第12級第6号)、
かつ、「同一上肢の母指の用を廃す」(第10級第7号)とと
もに「中指を失った」(第11級第8号)場合は、手指につい
て併合の方法を用いて準用等級第9級を定め、さらに、これ
と手関節の機能障害について併合の方法を用いて準用等級
第8級とする。 ( 第 10次 改 正 ・ 一 部 )
(例 2)
「 1上 肢 の肩 関節 及び ひじ 関 節の 用を 廃し 」( 第 6 級 第
6号)、かつ、「同一上肢の母指及 び示指の用を廃した」( 第
9級第13号)場合は、併合の方法を用いると準用等級第5級
となるが、「1上肢の用を全廃したもの」(第5級第6号)
の程度には達しないので、その直近下位の準用等級第6級と
する。
イ
手指 の 障害
1手の手指に欠損障害を残すとともに同一手の他の手指に機能障
害を残した場 合
(例1)
「1手の小指を失い」(第12級第9号)、かつ、「同 一 手
の母指の用を廃した」(第10級第7号)場合は、準用等級 第
9級とする。
(例2)
「1手の小指を失い」(第12級第9号)、かつ、「同 一 手
の環指の用を廃した」(第12級第10号)場合は、併合の 方 法
を用いると準用等級第11級となるが、「1手の母指以外の 2
の手指の用を廃したもの」(第10級第7号)よりは重く、「 1
手の母指以外の2の手指を失ったもの」(第9級第12号 ) に
は達しないので、その直近上位の準用等級第10級とする。( 第
10次 改 正 ・ 追 加 )
ウ
次に掲げ る場合 にあつては、他 の障害の等級を準用するものとする 。
( 第 10次 改 正 ・ 追 加 )
(ア)
前腕の回内・回外については、患側の運動可能領域が健側の運 動
可能領 域の 4分 の1 以下に 制限 され てい るもの は準 用等 級第 10級 、
患側 の運 動可 能領 域 が健 側の 運動 可能 領 域の 2分 の1 以下 に 制限 さ
れているもの は準用等級第12級とする。
なお、回内・回外の運動可能領域の制限と同一上肢の関節の機能
障害 を残 した 場合 は 、併 合の 方法 を用 い て準 用等 級を 定め る も の と
する 。た だし 、手 関 節部 又は ひじ 関節 部 の骨 折等 によ り、 手 関節 又
はひ じ関 節の 機能 障 害と 回内 ・回 外の 運 動可 能領 域の 制限 を 残す 場
合は、いずれ か上位の等級で決定するものとする。 ( 第 10次 改 正 ・ 追 加 )
(イ)
上肢の「動揺関節」については、他動的なものであると自動的 な
もの であ ると にか か わら ず、 次の 基準 に よつ て等 級を 決定 す るも の
とする。 ( 第 10次 改 正 ・ 一 部 、 旧 (1)-イ -(カ)繰 下 )
a
常に 硬性 補装 具 を必 要と する もの は 、「 関節 の機 能に 著 し い 障
害を残すもの 」に準ずるものとする。
b
時々 硬性 補装 具 を必 要と する もの は 、「 関節 の機 能に 障 害 を 残
すもの」に準 ずるものとする。
(ウ)
習慣性脱臼(先天性のものを除く。)は、「関節の機能に障害 を
残すもの」に 準ずるものとする。 ( 第 10次 改 正 ・ 一 部 、 旧 (1)-イ -(キ)繰 下 )
(3)
加重
ア
次に掲 げる場合にあつては、加重として取り扱うものとする。
(ア)
1上肢に障害を有していた者が、同一上肢に系列を同じくする 障
害を加重した 場合
(例 1)
1 上肢 を 手関 節以 上で 失つ て いた 者が 、更 に同 一 上 肢 を
ひじ関節以上で失つた場合
(例 2)
1 上 肢 の 手関 節に 機能 障害 を 残し てい た者 が、 更 に手 関
節の著しい機能障害を残した場合
(例 3)
1 上肢 の 橈骨 及び 尺骨 に変 形 を有 して いた 者が 、 更 に 同
一上肢の上腕骨に偽関節を残した場合
(イ)
1上肢に障害を有していた者が、更に既存の障害の部位以上を 失
つた場合(上 記アの(ア)に該当する場合を除く。)
(例 1)
1 上肢 の 橈骨 及び 尺骨 に変 形 を有 して いた 者が 、 更 に 同
一上肢をひじ関節以上で失つた場合
(例 2)
1 手の 手 指に 欠損 又は 機能 障 害を 有し てい た者 が 、 更 に
同一上肢を手関節以上で失つた場合
(ウ)
1手の手指に障害を有していた者が、更に同一手の同指又は他 指
に障害を加重 した場合
(例 1)
1 手の 小 指の 用を 廃し てい た 者が 、更 に同 一手 の 中 指 の
用を廃した場合
(例 2)
1 手の 母 指の 指骨 の一 部を 失 つて いた 者が 、更 に 同 指 を
失つた場合
イ
上肢又は 手指の 障害で、次に掲げる 場合に該当するときは、施行規
則第27条の規定にか かわらず、新たな障害のみが生じたものとみなし
て取り扱うも のとす る。
(ア)
1上肢に障害を残していた者が、新たに他の上肢に障害を残し た
結果 、組 合せ 等級 に 該当 する 場合 (両 手 指を 含む 。) にお い て、 施
行規則 第27条の 規定 により 算定 した 障害 補償の 額が 、他 の上 肢の み
に新 たな 障害 のみ が 生じ たも のと した 場 合の 障害 補償 の額 に 満た な
いとき
(例) 既に「 右上 肢を手関節以上で失つていた」(第5級第4号、
184日分の年金)者が、新たに「左上肢を手関節以上で失つた」
(第5級第4 号)場合、現存する障害は、「両上肢を手関節 以
上で失つたもの」(第2級第5号、277日分の年金)に該当 す
るが、この場合の障害補償の額は、左上肢の障害のみが生じ た
ものとみなし て、第5級の184日分を支給する。 ( 第 1 次 改 正 ・ 一
部)
なお、1 上肢に障害を残していた者が、同一上肢(手指を含 む。)
の障 害の 程度 を加 重 する とと もに 他の 上 肢に も障 害を 残し た 場合 に
おい て、 組合 せ等 級 に該 当し ない とき は 、上 記の 第1 基本 的 事項 の
4の(6)のエの例 に よる。
(イ)
1手の手指に障害を残していた者が、同一手の他指に新たな障 害
を加重 した 場合 にお いて、 施行 規則 第27条の規 定に より 算定 した 障
害補 償の 額が 、他 指 に新 たな 障害 のみ が 生じ たも のと した 場 合の 障
害補償の額に 満たないとき
(例)
既に「右手の示指を亡失していた」(第11級第8号、223日
分の一時金)者が、新たに「同一手 の環指を亡失した」(第1
1級第 8号 、223日 分 の一 時金 )場 合、 現 存す る障 害は 、 「 母
指以外の2の手指を失つたもの」(第9級第12号、391日分 の
一時 金 )に 該 当す る が、 こ の場 合 の障 害 補償 の 額は 、 同一 手
の環指の障害のみが生じたものとみなして、第11級の223日分
を支給する。
(ウ)
1手の複数の手指に障害を残していた者が、新たにその一部の 手
指につ いて 障害 を加 重した 場合 にお いて 、施行 規則 第27条の 規 定 に
より 算定 した 障害 補 償の 額が 、そ の一 部 の手 指に 新た な障 害 の み が
生じたものと した場合の障害補償の額に満たないとき
(例 )
既に 「右 手 の中 指、 環指 及び 小 指を 用廃 して い た 」 ( 第 9
級第13号、391日分の一時金)者が、新たに「同一手の小指 を
亡失した」(第12級第9号、156日分の一時金)場合、現存 す
る障 害 も第 9 級に 該 当す る もの で ある が 、こ の 場合 の 障害 補
償の 額 は、 同 一手 の 小指 の 欠損 の 障害 の みが 生 じた も のと み
なして、小指の亡失分(第12級第9号、156日分の一時金)か
ら同指の用廃分(第13級第7号、101日分の一時金)を差し 引
いた55日分を支給する。 ( 第11次改正・一部)
(4)
その他
ア
母指延長術(血管、 神経付遊離植皮を伴う造指術を含む)を行った
場合にあっては、術 後の母指は切断時に 比べて延長されるこ ととな る
が、その後遺障害に ついては、原則とし て、「1手の母指を 失った も
の」(第9級 第12号)として取り扱うも のとする。
ただ し、 術後 の母 指 の延 長の 程度 が、 健 側の 母指 と比 べて 明 ら か に
指節間関節を超えて いると認められる場 合には、「1手の母 指の用 を
廃したもの」 (第10級第7号)とする。 ( 第 10次 改 正 ・ 一 部 )
イ
手指又は足指の移植 により母指の機能再建化手術を行った場合にあ
っては、術後の母指 に残存する機能障害 と当該手術により失 うこと と
なった手又は足の指 の欠損障害とを同一 災害により生じた障 害とし て
取り扱い、これらを 、他の上肢の手指の 場合には併合して等 級を決 定
し、同一上肢の手指 の場合には併合の方 法を用いて準用等級 を定め る
ものとする。 ( 第 10次 改 正 ・ 追 加 )
(平成16年6 月30日以前に支 給すべき事由が生じ た場合に適用)
Ⅸ
上肢(上 肢及び 手指)の障害
1
(1)
障害の等 級及び 程度
上肢(上肢及び手指)の障害について、法別表に定める障害の等
級及び程度は 次のと おりである。 ( 第 2 次 改 正 ・ 一 部 )
ア
(ア)
上肢の障 害
欠損障害( 系 列区分18・21)
第1級第5号
両上肢をひじ関節以上で失つたもの
第2級第5号
両上肢を腕関節以上で失つたもの ( 第 1 次 改 正 ・
一部)
(イ)
第4級第4号
1上肢をひじ関節以上で失つたもの
第5級第4号
1上肢を腕関節以上で失つたもの
機能障害 (系 列区分18・21)
第1級第6号
両上肢の用を全廃したもの
第5級第6号
1上肢の用を全廃したもの
第6級第6号
1上肢の3大関節中の2関節の用を廃したもの
第8級第6号
1上肢の3大関節中の1関節の用を廃した もの
第10級第10号
1上肢の3大関節中の1関節の機能に著しい障
害を残すもの
第12級第6号
1上肢の3大関節中の1関節の機能 に障害を残
すもの
(ウ)
イ
(ア)
変形障害( 系 列区分19・22)
第7級第9号
1上肢に仮関節を残し、著しい障害を残すもの
第8級第8号
1上肢に仮関節を残すもの
第12級第8号
長管骨に変形を残すもの
手指の障 害
欠損障害( 系 列区分24・25)
第3級第5号
両手の手指の全部を失つたもの
第6級第8号
1手の5の手指又は母指及び示指を含み4の手
指を失つたもの
第7級第6号
1手の母指及び示指を失つたもの又は母指若し
くは示指を含み3以上の手指を失つたもの
第8級第3号
1手の母指を含み2の手指を失つたもの
第9級第12号
1手の母指を失つたもの、示指を含み2の手指
を失つたもの又は母指及び示指以外の3の手指
を失つたもの
第10級第6号
1手の示指を失つたもの又は母指及び示指以外
の2の手指を失つたもの
第11級第8号
1手の中指又は薬指を失つたもの
第13級第5号
1手の小指を失つたもの
第13級第6号
1手の母指の指骨の一部を失つたもの
第13級第7号
1手の示指の指骨の一部を失つたもの
第14級第7号
1手の母指及び示指以外の手指の指骨の一部を
失つたもの
(イ)
機能障害( 系 列区分24・25)
第4級第6号
両手の手指の全部の用を廃したもの
第7級第7号
1手の5の手指又は母指及び示指を含み4の手
指の用を廃したもの
第8級第4号
1手の母指及び示指又は母指若しくは示指を含
み3以上の手指の用を廃したもの
第9級第13号
1手の母指を含み2の手指の用を廃したもの
第10級第7号
1手の母指の用を廃したもの、示指を含み2の
手指の用を廃したもの又は母指及び示指以外の
3の手指の用を廃したもの
第11級第9号
1手の示指の用を廃したもの又は母指及び示指
以外の2の手指の用を廃したもの
第12級第9号
1手の中指又は薬指の用を廃したもの
第13級第8号
1手の示指の末関節を屈伸することができな
くなつたもの
第14級第6号
1手の小指の用を廃したもの
第14級第8号
1手の母指及び示指以外の手指の末関節を屈伸
することができなくなつたもの
(2)
上肢及び手指の機能測定は、別添「労災保険における関節可動域
の測定要領」 に準じ て取り扱うものとする。 (第5次改正・一部)
2
障害等級 決定の 基準
(1)
上肢の障害
ア
欠損障害
(ア)
「 上 肢 をひ じ 関 節以 上 で 失 つ たも の 」と は 、 次 の いず れ か に
該当するもの をいう。
a
肩関節に おいて、肩こう骨と上腕骨 とを離断したもの
b
肩関節とひじ 関節との間において、上腕を切断したもの
c
ひじ関節にお いて、上腕骨と前腕骨(橈骨及び尺骨)とを離
断したもの
(イ)
「 上 肢 を腕 関 節 以上 で 失 つ た もの 」 とは 、 次 の い ずれ か に 該
当するものを いう。
a
ひじ関節 と腕関節との間において、 前腕を切断したもの
b
腕関節におい て、前腕骨と手根骨とを離断したもの
イ
機能障害
(ア)
「 上 肢 の用 を 全 廃し た も の 」 とは 、 3大 関 節 ( 肩 関節 、 ひ じ
関節及び腕関 節)の全部の完全強直又はこれに近い状態(上腕神
経叢麻痺を含 む。)にあるものをいう。なお、これらの障害に加
えて同一上肢 の手指に障害を残した場合にあつても、これらを併
合して準用等 級を定めることはしないものとする。
(イ)
「 関 節 の用 を 廃 した も の 」 と は、 次 のい ず れ か に 該当 す る も
のをいう。
a
関節の完 全強直又はこれに近い状態 にあるもの
b
人工骨頭又は 人工関節をそう入置換したもの
(ウ)
「関節の機能に著しい障害を残すもの」とは、関節の運動可
能領域が健側の運動可能領域(それが適当でない場合は、参考
可動域による。以下同じ。)の2分の1以下に制限されるもの
をいう。 (第5次改正・一部)
(エ)
「 関 節 の機 能 に 障害 を 残 す も の」 と は、 関 節 の 運 動可 能 領 域
が健側の運動 可能領域の4分の3以下に制限されるものをいう。
(オ)
骨 折 部 にキ ユ ン チヤ ー を 装 着 し、 又 は金 属 釘 を 用 いた た め 、
それが機能障 害の原因となる場合は、当該キユンチヤー等の除去
を待つて等級 を決定するものとする。
なお、当該キ ユンチヤー等が、機能障害の原因とならない場合
は、創面が治 ゆした時期をもつて「なおつた」ときとする。
また、廃用 性の機能障害(例えば、ギプスによつて患部を固定
していたため に、治ゆ後に関節に機能障害を残したもの)につい
ては、将来に おける障害の程度の軽減を考慮して等級の決定を行
うものとする 。
(カ)
上 肢 の 「動 揺 関 節」 に つ い て は、 他 動的 な も の で ある と 自 動
的なものであ るとにかかわらず、次の基準によつて等級を決定す
るものとする 。
a
労働に支 障があり、固定装具の装着 を常時必要とする程度の
ものは、「関 節の機能に著しい障害を残すもの」とする。
b
労働に多 少の支障はあつても、固定装具の装着を常時は必要
としない程度 のものは、「関節の機能に障害を残すもの」とす
る。
(キ)
習 慣 性 脱臼 ( 先 天性 の も の を 除く 。 )は 、 「 関 節 の機 能 に 障
害を残すもの 」とする。
ウ
変形障害
(ア)
「 1 上 肢に 仮 関 節を 残 し 、 著 しい 障 害を 残 す も の 」と は 、 次
のいずれかに 該当するものをいう。
a
上腕骨に 仮関節を残したもの
b
橈骨及び尺骨 の両方に仮関節を残したもの
(イ)
「1上肢に仮関節を残すもの」とは、橈骨又は尺骨のいずれ
か一方に仮関 節を残したものをいう。
(ウ)
上 肢 に おけ る 「 長管 骨 に 変 形 を残 す もの 」 と は 、 次の い ず れ
かに該当する ものであつて、外部から想見できる程度以上のもの
をいい、長管 骨の骨折部位が良方向に短縮なくゆ着している場合
は、たと え、そ の部位に肥厚が生じたとしても、長管骨の変形と
しては取り扱 わないものとする。
a
上腕骨に 変形を残したもの
b
橈骨及び 尺骨の両方に変形を残した もの(橈骨又は尺骨のい
ずれか一方の みの変形であつても、その程度が著しい場合には
、これに該当 するものとする。)
(注) 仮関節 は、医学的には一般に偽 関節と呼称されている。
(2)
手指の障害
ア
欠損障害
(ア)
「 手 指 を失 つ た もの 」 と は 、 母指 に あつ て は 指 節 間関 節 、 そ
の他の手指に あつては近位指節間関節以上を失つたも のをいい、
次のものが該 当する。
a
手指を中 手骨又は基節骨で切断した もの
b
近位指節間関 節(母指にあつては、指節間関節)において、
基節骨と中節 骨とを離断したもの
(イ)
「 指 骨の 一 部 を 失 つた も の 」 と は 、 1 指骨 の 一 部 を 失 つ て い
ることがエックス線写真において明らかであるもの又は遊離骨
片が認められ るものをいう。
ただし、その程 度が手指の末節骨の長さの2分の1以上を失つ
たものは、手 指の用を廃したものとする。
イ
機能障害
(ア)
「 手 指 の用 を 廃 した も の 」 と は、 次 のい ず れ か に 該当 す る も
のをいう。
a
手指の末 節骨の長さの2分の1以上 を失つたもの
b
中手指節関節 又は近位指節間関節(母指にあつては、指節間
関節)に著し い運動障害(運動可能領域が健側の運動可能領域
の2分の1以 下に制限されたものをいう。)を残したもの
(イ)
「 手 指 の末 関 節 を屈 伸 す る こ とが で きな く な つ た もの 」 と は
、次のいずれ かに該当するものをいう。
a
遠位指節 間関節が完全強直又はこれ に近い状態にあるもの
b
屈伸筋の損傷 等原因が明らかなものであつて、自動的屈伸が
不能となつた もの
(ウ)
母 指 の 中手 指 節 関節 の 運 動 ( 母指 の 対立 及 び 指 間 の離 開 ) 制
限については 、指節間関節の運動障害と同様に取り扱うものとす
る。
3
併合等の 取扱い
(1)
併合
次に掲げる場 合にあ つては、併合して等級を決定するものとする。
ただし、併合して 等 級が繰り上げられた結果、障害の序列を乱すこ
ととなる場合 は、障 害の序列に従つて等級を決定するものとする。
なお、上腕骨又 は前 腕骨(橈骨、尺骨)の骨折によつて骨折部に仮
関節又は変形 を残す とともに、その部位に疼痛(第12級相当)を残し
た場合には、 いずれ か上位の等級によるものとする。
ア
上肢の障 害
(ア)
両上肢に器 質 的障害(両上肢の亡失を除く。)を残した場合
(例1) 「右上 肢に仮関節を残し」(第 8級第8号)、かつ、「
左上肢を腕関節以上で失つた」(第5級第4号)場合は、
併合等級第3級とする。
(例2) 「右上肢をひじ関節以上で失い」(第4級第4号)、か
つ、「左上肢を腕関節以上で失つた」( 第5級第4号)場
合は、併 合すると第1級となるが、当該障害は、「両上肢
をひじ関節以上で失つたもの」(第1級第6号)の程度に
は達しないので、第2級とする。
(イ)
1上肢の器 質 的障害及び他の上肢の機能障害を残した場合
(例) 「右上肢を 腕関節から失い」(第5級第4号 )、かつ、「
左上肢の1関 節の用を廃した」(第8級第6号)場合は、併
合等級第3級 とする。
(ウ)
両上肢に機 能 障害(両上肢の全廃を除く。)を残した場合
(例) 「右上肢 を 全廃し」(第5級第 6号)、かつ、「左上肢に
1関節の著し い機能障害を残した」(第10級第10号)場合は
、併合等級第 4級とする。
(エ)
同一上肢に 欠 損障害及び変形障害を残した場合
(例)
「1 上肢を 腕関節以上で失い」 (第5級第4号)、かつ
、「同上 肢の上腕骨に仮関節を残した」(第7級第9号)場
合は、併 合すると第3級となるが、当該障害は、「1上肢を
ひじ関節以上 で失つたもの」(第4級第4号)の程度には達
しないので、 第5級とする。
(オ)
同一上肢に 機 能障害及び変形障害を残した場合
(例)
同 一 上 肢 に 、 「 腕 関 節 の 機 能 障 害 を 残 し 」 ( 第 12級 第 6
号)、かつ 、「上腕骨の変形を残 した」(第12級第8号)場
合は、併合等 級第11級とする。
(カ)
1 上 肢に 変 形 障 害 及び 機 能 障 害 を 残 す とと も に 他 の 上 肢 等 に
も障害を残し た場合
(例)
右 上 肢 に 「 前 腕 骨 の 変 形 ( 第 12級 第 8 号 ) と 腕 関 節 の 著
しい機能障害(第10級第10号)を残し」、かつ、左上肢を「
腕関節以上で 失つた」(第5級第4号)場合は、まず、右上
肢の変形障害と機能障害とを併合の方法を用いて第9級と
し、これと 左上肢の欠損障害とを併合して併合等級第4級と
する。
イ
手指の障 害
(ア)
1 手 の 手指 の 欠 損障 害 及 び 他 手の 手 指の 欠 損 障 害 (両 手 の 手
指の全部を失 つたものを除く。)を残した場合
(例) 「右手の示 指を失い」(第10級第6号)、かつ、「左手の
薬指を失つた 」(第11級第8号)場合は、併合等級第9級と
する。
(イ)
1 手 の 手指 の 機 能障 害 及 び 他 手の 手 指の 機 能 障 害 (両 手 の 手
指の全廃を除 く。)を残した場合
(例) 「右手の母 指の用を廃し」(第10級第7号)、かつ、「左
手の示指の用 を廃した」(第11級第9号 )場合は、併合等級
第9級とする 。
(ウ)
合
1 手 の手 指 の 欠 損 障害 及 び 他 手 の 手 指 の機 能 障 害 を 残 し た 場
(例) 「右手の5 の手指を失い」(第6級第8号)、かつ、「左
手の5の手指 の用を廃した」(第7級第7号)場合は、併合
等級第4級と する。
(2)
準用
次に掲げる場合にあつては、併合の方法を用いて準用等級を定め
るも の とす る 。た だ し、 そ の結 果 、障 害 の序 列 を乱 す こと と なる 場
合は 、 その 等 級の 直 近上 位 又は 直 近下 位 の等 級 をも つ て決 定 する も
のとする。
ア
上肢の障 害
(ア)
同一上肢に 2 以上の変形障害を残した場合
(例) 「 1上肢の上腕骨に仮関節を残し」(第7級第9号)、か
つ、「同上 肢の橈骨及び尺骨に変形を残した」(第12級第8
号)場合は、 準用等級第6級とする。
(イ)
同一上肢 に欠 損障害及び機能障害を残した場合
(例) 「1上 肢を 腕関節以上で失い」 (第5級第4号)、かつ、
「同上肢の肩 関節及びひじ関節の用を廃した」(第6級第6
号)場合は 、併合の方法を用いると準用等級第3級となるが
、「1上肢を ひじ関節以上で失つたもの」(第4級第4号)
の程度には達 しないので、その直近下位の第5級とする。
なお、腕関節以上の亡失又はひじ関節以上の亡失と関節の
機能障害とを 残した場合は、機能障害の程度に関係なく、前
者については 準用等級第5級、後者については準用等級第4
級とする。
(例) 「 1上肢をひじ関節以上で失い」(第4級第4号)、かつ
、「同上 肢の肩関節の用を廃したもの」(第8級第6号)は
、準用等級第 4級とする。
(ウ)
同一上肢の 3 大関節に機能障害を残した場合(用廃を除く。)
(例1 )「 1上肢 の腕関節に機能障害を残し」(第12級第6号)
、かつ、「同上肢のひじ関節に著しい機能障害を残した」
(第10級第10号)場合は、準用等級第9級とする。
(例2)「1 上肢の肩関節及びひじ関節の用を廃し」(第6級第
6号)、かつ、「同上肢の腕関節に著しい機能障害を残し
た」(第10級第10号)場合は、併合の方法を用いると準用
等級第5級となるが、「1上肢の用を廃したもの」(第5
級第6号)の程度には達しないので、その直近下位の第6
級とする。
なお、「1上肢 の3大関節のすべての関節の機能に著しい障害
を残したもの 」は、障害の序列を考慮し、準用等級第8級とし、
また、「1上 肢の3大関節のすべての関節の機能に障害を残した
もの」は 、障害 の序列を考慮し、準用等級第10級として取り扱う
ものとする。
(エ)
1 上 肢 の3 大 関 節の 機 能 障 害 及び 同 一上 肢 の 手 指 の欠 損 障 害
又は機能障害 を残した場合
(例1 )「 1上肢 の腕関節に機能障害を残し」(第12級第6号)
、かつ 、「同一上肢の母指の用を廃した」(第10級第7号
)場合は、準用等級第9級とする。
(例2 )「 1上肢 の肩関節及びひじ関節の用を廃し」(第6級第
6号)、かつ、「同一上肢の母指及び示指を失つた」(第
7級第6号)場合は、併合の方法を用いると準用等級第4
級となるが、「1上肢の用を全廃したもの」(第5級第6
号)の程度には達しないので、その直近下位の第6級とす
る。
イ
手指の障害
1手の手指に欠損障害を残すとともに同一手の他の手指に機能
障害を残した 場合
(例)「 1手の小 指 を失い」(第13級第 5号)、かつ、「同一手の
母指の用を廃 した」(第10級第7号)場 合は、準用等級第9級
とする。
(3)
ア
加重
次に掲げ る場合 にあつては、加重と して取り扱うものとする。
(ア)
1 上 肢 に障 害 を 有し て い た 者 が、 同 一上 肢 に 系 列 を同 じ く す
る障害を加重 した場合
(例1) 1上肢を 腕関節以上で失つてい た者が、更に同一上肢を
ひじ関節以上で失つた場合
(例2) 1上肢の 腕関節に機能障害を残 し、又はひじ関節の用を
廃していた者が、更に腕関節の著しい機能障害を残し、又
は腕関節及びひじ関節の用を廃した場合
(例3) 1上肢の 橈骨及び尺骨に変形を 有していた者が、更に同
一上肢の上腕骨に仮関節を残した場合
(イ)
1 上 肢 に障 害 を 有し て い た 者 が、 更 に既 存 の 障 害 の部 位 以 上
を失つた場合 (上記アの(ア)に該当する場合を除く。)
(例1) 1上肢の 橈骨及び尺骨に変形を 有していた者が、更に同
一上肢をひじ関節以上で失つた場合
(例2) 1手の手指に欠損又は機能障害を有していた 者が、更に
同一上肢を腕関節以上で失つた場合
(ウ)
1 手 の 手指 に 障 害を 有 し て い た者 が 、更 に 同 一 手 の同 指 又 は
他指に障害を 加重した場合
(例1) 1手の小 指の用を廃していた者 が、更に同一手の中指の
用を廃した場合
(例2) 1手の母 指の指骨の一部を失つ ていた者が、更に同指を
失つた場合
イ
上 肢又 は 手指 の 障害 で 、次 に 掲げ る 場合 に 該当 す ると き は、 施
行 規 則 第 27条 の 規 定 に か か わ ら ず 、 新 た な 障 害 の み が 生 じ た も の
とみなして取 り扱う ものとする。
(ア)
1 上 肢 に障 害 を 残し て い た 者 が、 新 たに 他 の 上 肢 に障 害 を 残
した結果、組 合せ等級に該当する場合(両手指を含む。)におい
て、施行規則 第27条の規定により算定し た障害補償の額が、他の
上肢のみに新たな障害のみが生じたものとした場合の障害補償
の額に満たな いとき
(例) 既に「右上 肢を腕関節以上で失つていた」(第5級第4号
、184日分 の年 金 ) 者が 、 新た に「 左 上 肢を 腕 関節 以上 で失
つた」(第 5級第4号)場合、現存する障害は、「両上肢を
腕関 節 以上 で失 つ た もの 」 (第 2級 第 5 号、 277日 分の 年金
)に該当 するが、この場合の障害補償の額は、左上肢の障害
のみ が 生じ たも の と みな し て、 第5 級 の 184日 分を 支給 する
。 (第1次改正・一部)
なお、1上 肢に障害を残していた者が、同一上肢(手指を含む
。)の障害の 程度を加重するとともに他の上肢にも障害を残した
場合において 、組合せ等級に該当しないときは、上記の第1基本
的事項の4の(6)のエの例による。
(イ)
1 手 の 手指 に 障 害を 残 し て い た者 が 、同 一 手 の 他 指に 新 た な
障害を加重し た場合において、施行規則第27条の規定により算定
した障害補償 の額が、他指に新たな障害のみが生じたものとした
場合の障害補 償の額に満たないとき
(例) 既に 「右 手 の示指を亡失していた」(第10級第6号、302
日分の一時金 )者が、新たに「 同一手の薬指を亡失した」(
第11級 第8 号、223日分 の 一時 金) 場 合 、現 存 する 障害 は、
「示 指 を含 み2 の 手 指を 失 つた もの 」 ( 第9 級 第 12号、391
日分の一時金 )に該当するが、この場合の障害補償の額は、
同一手の薬指 の障害のみが生じたものとみなして、第11級の
223日分を支給する。
(ウ)
1 手 の 複数 の 手 指に 障 害 を 残 して い た者 が 、 新 た にそ の 一 部
の手指につい て障害を加重した場合において、施行規則第27条の
規定により算 定した障害補償の額が、その一部の手指に新たな障
害のみが生じ たものとした場合の障害補償の額に満たないとき
( 例 ) 既 に 「 右 手 の 中 指 、 薬 指 、 小 指 を 用 廃 し て い た 」 ( 第 10
級第 7 号、302日 分 の一 時 金) 者が 、 新 たに 「 同一 手の 小指
を亡失した 」(第13級第5号、1901日分の一時金)場合、現
存する障害も 第10級第7号に該当するものであるが、この場
合の障害補償 の額は、同一手の小指の欠損の障害のみが生じ
たも の とみ なし て 、 小指 の 亡失 分( 第 13級第 5 号、101日分
の一時金 )から同指の用廃分(第14級第6号、56日分の一時
金)を差し引 いた45日分を支給する。
(4)
その他
母指の造指術を行つた場合にあつては、当該母指の機能的障害と
造指術により失つた指(示指又は薬指、母趾等)の器質的障害とを
同一災害により生じた障害として取り扱い、これらを、他の上肢の
手指の場合には併合して等級を決定し、同一上肢の手指の場合には
併合の方法を 用いて 準用等級を定めるものとする。
Ⅹ
下肢( 下肢及 び足指)の障害
1
障害 の等級 及び程度
(1)
下肢(下 肢及 び足指)の障害について、施行規則別表第3に定める 障
害の等級 及び程 度は 次の とお りであ る。( 第 2 次 改 正 ・ 一 部 、 第 10次 改 正 ・ 一 部 、
第 11次 改 正 ・ 一 部 )
ア
(ア)
下肢の 障害
欠損障害(系列区分26・30)
両下肢をひざ関節以上で失つたもの
第2級第6号
両下肢を足関節以上で失つたもの
第4級第5号
1下肢をひざ関節以上で失つたもの
第4級第7号
両足をリスフラン関節以上で失つたもの
第5級第5号
1下肢を足関節以上で失つたもの
第7級第8号
1足をリスフラン関節以上で失つたもの
(イ)
第1級第7号
機能 障害(系列区分26・30)
第1級第8号
両下肢の用を全廃したもの
第5級第7号
1下肢の用を全廃したもの
第6級第7号
1下肢の3大関節中の2関節の用を廃したもの
第8級第7号
1下肢の3大関節中の1関節の用を廃したもの
第 10級 第 11号
1下肢の3大関節中の1関節の機能に著しい障
害を残すもの
第 12級 第 7 号
1下肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残
すもの
(ウ)
変形 障害(系列区分27・31)
第7級第10号
1下肢に偽関節を残し、著しい障害を残すもの
第8級第9号
1下肢に偽関節を残すもの
第12級第8号
長管骨に変形を残すもの
(エ)
短縮 障害(系列区分28・32)
1下肢を5センチメートル以上短縮したもの
第10級第8号
1下肢を3センチメートル以上短縮したもの
第13級第9号
1下肢を1センチメートル以上短縮したもの
イ
第8級第5号
(ア)
足指の 障害
欠損障害(系列区分34・35)
第5級第8号
両足の足指の全部を失つたもの
第8級第10号
1足の足指の全部を失つたもの
第 9 級 第 14号
1足の第1の足指を含み2以上の足指を失つた
もの
第 10級 第 9 号
1足の第1の足指又は他の4の足指を失つたも
の
第12級第11号
1足の第2の足指を失つたもの、第2の足指を含
み2の足指を失つたもの又は第3の足指以下の
3の足指を失つたもの
第 13級 第 10号
1足の第3の足指以下の1又は2の足指を失つ
たもの
(イ)
機能 障害(系列区分34・35)
第7級第11号
両足の足指の全部の用を廃したもの
第9級第15号
1足の足指の全部の用を廃したもの
第 11級 第 9 号
1足の第1の足指を含み2以上の足指の用を廃
したもの
第 12級 第 12号
1足の第1の足指又は他の4の足指の用を廃し
たもの
第13級第11号
1足の第2の足指の用を廃したもの、第2の足指
を含み2の足指の用を廃したもの又は第3の足
指以下の3の足指の用を廃したもの
第 14級 第 8 号
1足の第3の足指以下の1又は2の足指の用を
廃したもの
(2)
下肢及び足 指 の障害の評価及び測定については、以下によるほか、別
添「労災保険における関節の機能障害の評価方法及び関節可動域の測定
要領」に準じ て取り 扱うものとする。( 第 5 次 改 正 ・ 一 部 、 第 10次 改 正 ・ 一 部 )
2
障害 等級決 定の基準
(1)
下肢の障 害
ア
欠損障 害
(ア) 「下肢を ひざ関 節以上で失つたもの 」とは、次のいずれかに該当
するものをい う。
a
股関 節において、寛骨と大腿骨とを離断したもの
b
股 関節とひざ関節との間において、切断したもの
c
ひ ざ関節において、大腿骨と下腿骨とを離断したもの
(イ) 「下肢を 足関節 以上で失つたもの」とは、次のいずれかに該当す
るものをいう 。
a
ひ ざ関節と足関節との間において、 切断したもの
b
足 関節において、脛骨及び腓骨と距骨とを離断したもの
(ウ) 「足をリ スフラ ン関節以上で失つた もの」とは、次のいずれかに
該当するもの をいう。
a
足根骨(踵骨、距骨、舟状骨、立方骨及び3個の楔状骨からな
る。)に おいて、切断したもの
b
イ
リスフラ ン関節において、中足骨と 足根骨とを離断したもの
機能障害
(ア)
「下肢の用を 全廃したもの」とは、3大関節(股関節、ひざ関節
及び足関節 )の全部が強直したものをいう。なお、これらの障害に
加えて、同一 下肢の足指全部が強直したものもこれに含まれるもの
とする。( 第 10次 改 正 ・ 一 部 )
(イ)
「 関 節 の 用 を 廃 し た も の 」 と は、 次 の い ず れ か に該 当 す る も の
をいう。( 第 10次 改 正 ・ 一 部 )
a
関節が強直し たもの
b
関節の完全弛 緩性麻痺又はこれに近い状態にあるもの
c
人工骨頭又は 人工関節をそう入置換した関節のうち、その運動
可能領 域( それが 適 当でな い場 合は、 参 考可動 域に よる。 以 下
同じ。)が健側 の運動可能領域の2分の1以下に制限されるも の
(ウ) 「関節の 機能に 著しい障害を残すも の」とは、次のいずれかに該
当するものを いう。
a
関節の運動可能領域が健側の運動可能領域の2分の1以下に
制限されるも の
b
人工骨頭又は人工関節をそう入置換した関節のうち、上記(イ)
のc以外のも の
(エ) 「関節の 機能に 障害を残すもの」とは、関節の運動可能領域が健
側の運動可能 領域の4分の3以下に制限されるものをいう。
(オ) 「廃用性 の機能 障害」に係る治ゆ認 定及び「キユンチヤー等の除
去」に係る取 扱いについては、上肢における場合と同様とする。
ウ
変形障害
(ア)
「偽関節 を残 し、著しい障害を残すもの」とは、次のいずれかに
該当し、常に硬性補装具を必要と するものをいう。( 第 10次 改 正 ・ 全 部 )
a
大腿骨の 骨幹部等にゆ合不全を残し たもの
b
脛骨及び腓骨 の骨幹部等にゆ合不全を残したもの
c
脛骨の骨幹部等にゆ合不全を残したもの
(イ)
「 偽 関 節 を 残 す も の 」 と は 、 次の い ず れ か に 該 当す る も の を い
う。( 第 10次 改 正 ・ 全 部 )
a
大腿骨の骨幹部等にゆ合不全を残したもので、上記(ア)のa 以
外のもの
b
脛骨及び腓骨 の骨幹部等にゆ合不全を残したもので、上記(ア)
のb以外のも の
c
脛骨の骨幹部等にゆ合不全を残したもので、上記(ア)のc以 外
のもの
(ウ)
下肢の「 長管骨 に変形を残すもの」とは、次のいずれかに該当す
るものをいう(な お、長管骨の骨折部が良方向に短縮なくゆ着して
いる場合は 、例え 、その部位に肥厚が生じていても長管骨の変形と
しては取り扱 わないものとする。)。
なお、同一の長 管骨に次のaからeの障害を複数残す場合で あっ
ても、これら を併合して準用等級を定めることはしないものとする。
( 第 10次 改 正 ・ 一 部 )
a
次のいず れかに該当する場合であつ て、外部から想見できる程
度(15度以上屈曲して不正ゆ合したもの )以上のもの
(a)
大腿骨に 変形を残したもの
(b)
脛骨に変 形を残したもの
なお、腓骨のみの変形であつても、その程度が著しい場合に
あつては 、「長管骨に変形を残すもの」とする。
b
大腿骨若しくは脛骨の骨端部にゆ合不全を残したもの又は腓
骨の骨幹部等 にゆ合不全を残したもの
c
大腿骨又 は脛骨の骨端部のほとんど を欠損したもの
d
大腿骨又 は脛骨(骨端部を除く)の直径が3分の2以下に減少
したもの
e
大 腿 骨 が 外 旋 45度 以 上 又 は 内 旋 30度 以 上 回 旋 変 形 ゆ 合 し た も
の(この場 合の外旋45度以上又は内旋30度以上回旋変形ゆ合 した
ものは、エ ツクス線写真等により大腿骨の回旋変形ゆ合が明らか
に認められ、かつ、外旋変形ゆ合にあっては股関節の内旋が0度
を超えて可動 できないこと、内旋変形ゆ合にあっては股関節 の外
旋が15度を超えて可動できないものをい う。)
エ
短縮障害
「下肢の短縮」につ いては、上前腸骨棘と下腿内果下端間の長さを、
健側の下肢と 比較し 、短縮した長さを算出するものとする。
(2)
足指の障 害
ア
欠損障害
「足 指を 失つ たも の 」と は、 その 全部 を 失つ たも のを いう 。 し た が
つて、中足指 節関節 から失つたものがこれに該当する。
イ
機能障 害
「足 指の 用を 廃し た もの 」と は、 次の い ずれ かに 該当 する も の を い
う。( 第 10次 改 正 ・ 一 部 )
(ア)
第1の足指 の 末節骨の2分の1以上を失つたもの
(イ)
第1の足指以外の足指の中節骨若しくは基節骨を切断したもの
又は遠位指節間関節若しくは近位指節間関節において離断したも
の
(ウ)
中足指節関 節 又は近位指節間関節(第1の足指にあっては指節間
関節)に 著しい運 動障害(運動可能領域が健側の運動可能領域の2
分の1以下に 制限されるものをいう。)を残したもの
3
併合 等の取 扱い
(1)
併合
次に掲げる場 合にあ つては、併合して等級を決定するものとする。
ただし、併合して等 級が繰り上げられた 結果、障害の序列を 乱す こ と
となる場合は 、障害 の序列に従つて等級を決定するものとする。
ア
下肢の 障害
(ア)
両下肢に器質的障害(両下肢の亡失を除く。)を残した場合
(例1)
「両下肢 に長管骨の変形を残した」(それぞれ第12級第8
号)場合は、併合等級第11級とする。
(例2) 「右下 肢を3センチメートル以 上短縮し」(第10級第8号)、
か つ 、「 左 下 肢 を 5 セ ン チ メ ー ト ル 以 上 短 縮 し た 」( 第 8 級
第5号)場合は、併合等級第7級とする。
(例3)
「 右下肢に偽関節を残し」(第8級第9号)、かつ、「左 下
肢を5 センチ メー ト ル以上 短縮し た」( 第8級 第5号 ) 場 合
は、併合等級第6級とする。
(イ)
両下肢の3 大 関節に機能障害(両下肢の全廃を除く。)を残した場
合
(例1) 「右下肢 の足関節の用を廃し 」(第8級第7号)、かつ、「左
下肢の ひざ関 節の 用 を廃し た」(第 8級 第7号 )場合 は 、 併
合等級第6級とする。
(例2)
「 右下肢の用を廃し」(第5級第6号)、かつ、「左下肢の
ひざ関節及び足関節の用を廃した」(第6級第7号)場合は 、
併合等級第3級とする。
(ウ)
1下肢の3大関節の機能障害及び他の下肢の器質的障害を残し た
場合
(例1) 「右下肢 の足関節の用を廃し 」(第8級第7号)、かつ、「左
下肢を リスフ ラン 関 節以上 で失つ た」( 第7級 第8号 ) 場 合
は、併合等級第5級とする。
(例2)
「右下肢 のひざ関節に著しい機能障害を残し」(第10級第
11号)、かつ 、「左下 肢に偽関 節を残 した 」(第 8級第 9 号 )
場合は、併合等級第7級とする。
(例3)
「 右下肢の用を全廃し」(第5級第6号)、かつ、「左下肢
を3センチメートル以上短縮した」(第10級第8号)場合は、
併合等級第4級とする。
(エ)
同一下肢に欠損障害及び変形障害を残した場合
(例1) 「1下 肢をリスフラン関節以上 で失い」(第7級第8号)、
かつ、「 同下肢の長管骨に変形を残した 」(第12級第8号)場
合は、併合等級第6級とする。
(例2) 「1下 肢をリスフラン関節以上 で失い」(第7級第8号)、
かつ、「 同下肢の脛骨に偽関節を残した」(第8級第9号 )場
合は、 併合す ると 第 5級と なるが 、当 該 障害は、「 1下 肢 を
足関節 以上で 失つ た もの」(第 5級 第5 号)の 程度に は 達 し
ないので、併合等級第6級とする。
(オ)
同一下肢に機能障害及び変形障害又は短縮障害を残した場合
(例1 )
「1 下肢 の足関 節に 機能 障害 を残し」(第12級 第 7号)、
かつ、「 同下肢の脛骨に変形を残した」(第12級第8号)場 合
は、併合等級第11級とする。
(例2) 「1下 肢のひざ関節に機能障害 を残し」(第12級第7号)、
か つ 、「 同 下 肢 を 3 セ ン チ メ ー ト ル 以 上 短 縮 し た 」( 第 10級
第8号)場合は、併合等級第9級とする。
(カ)
1下肢に器質的障害及び機能障害を残すとともに他の下肢等に 障
害を残した場 合
(例) 「 右下肢の足関節の用を廃し 」(第8級第7号)、「同下肢を
1センチメートル以上短縮し」(第13級第9号)、かつ、「 左 下
肢を足関節で失つた」(第5級第5号)場合は、まず、右下 肢
の機能障害と 短縮障害とを併合の方法を用いて第7級とし 、こ
れと左下肢の 欠損障害とを併合して併合等級第3級とする。
(第
11次改正・一部)
(キ)
同一下肢に「 踵骨骨折治ゆ後の疼痛」(第12級第13号)及び「足関
節の機能障害 」( 第12級第7号)を残し た場合は、併合等級第11級と
する。
イ
足指 の 障害
(ア)
1側の足指の欠損障害及び他足の足指の欠損障害(両足の足指 の
全部を失つた ものを除く。)を残した場合
(例1 ) 「 右足 の 第1の 足指 を失 い」(第10級第 9号)、 かつ、「 左
足の足 指の全 部を 失 つた」(第 8級 第10号)場 合は、 併 合 等
級第7級とする。
(例2 ) 「 右足 の 第1の 足指 を失 い」(第10級第 9号)、 かつ、「 左
足の第1及び第2の足指を失つた」(第9級第14号)場合は 、
併合等級第8級とする。
(イ)
1足の足指の機能障害及び他足の足指の機能障害(両足の足指 の
全廃を除く 。)を 残 した場合
(例1 ) 「 右足 の 第1の 足指 の用 を廃 し」(第12級 第12号)、かつ 、
「左足の足指の全部の用を廃した」(第9級第15号)場合は 、
併合等級第8級とする。
(例2 ) 「 右足 の 第1の 足指 の用 を廃 し」(第12級 第12号)、かつ 、
「 左 足 の 第 1 及 び 第 2 の 足 指 の 用 を 廃 し た 」( 第 11 級 第 9
号)場合は、併合等級第10級とする。
(ウ)
1足の足指 の 欠損障害及び他足の足指の機能障害を残した場合
(例1 ) 「 右足 の 足指の 全部 を失 い」(第8 級第10号)、 かつ、「 左
足の足 指の全 部の 用 を廃し た」(第 9級 第15号)場合 は 、 併
合等級第7級とする。
(例2 ) 「 右足 の 第1の 足指 を失 い」(第10級第 9号)、 かつ、「 左
足の第 1及び 第2 の 足指の 用を廃 した」(第11級第9 号) 場
合は、併合等級第9級とする。
(2)
準用
次に掲げる場合にあ つては、併合の方法 を用いて準用等級を 定め る も
のとする。ただし、その結果、障害の序列を乱すこととなる場合は、そ
の等級の直近 上位又 は直近下位の等級をもつて決定するものとする。
ア
下肢の 障害
(ア)
同一下肢に 2 以上の変形障害を残した場合
(例) 「1 下肢 の 大 腿骨 に偽 関節 を残 し」(第 7級 第10号)、か つ 、
「同下肢の脛骨に変形を残した」(第12級第8号)場合は、 準
用等級第6級 とする。
(イ)
同一下肢に 欠 損障害及び機能障害を残した場合
(例1) 「1 下肢を足関節以上で失い 」(第5級第5号)、かつ、「同
下肢の 股関節 及び ひ ざ関節 の用を 廃し た 」(第6級 第6 号 )
場合は、併合の方法を用いると準用等級第3級となるが、
「1下 肢をひ ざ関 節 以上で 失つた もの」(第4 級第5 号) の
程度には達しないので、その直近下位の準用等級第5級とす
る。
(例2 ) 「 1下 肢 をひざ 関節 以上 で失 い」(第 4級 第5号)、か つ 、
「同下 肢の股 関節 の 用を廃 した」( 第8 級第7 号)場 合は 、
併合の方法を用いると準用等級第2級となるが、1下肢の最
上位の等級(第4級第5号)を超えることとなり、障害 の序
列を乱すので、準用等級第4級とする。
(例3) 「1下 肢をリスフラン関節以上 で失い」(第7級第8号)、
かつ、「 同下肢の足関節の用を廃した」(第8級第7号)場 合
は、併 合の方 法を 用 いると 準用等 級第 5 級とな るが、「 1 下
肢を足 関節以 上で 失 つたも の」(第 5級 第5号 )の 程 度に は
達しないので、その直近下位の準用等級第6級とする。
なお、足関節以上の亡失又はひざ関節以上の亡失と関節の機 能 障
害とを残し た場合 は 、機能障害 の程度 に 関係なく、 前者に つ い て は
準用等級第5 級、後 者については準用等級第4級とする。
( 第 10次 改 正 ・
一部)
(ウ)
同一下肢の 3 大関節に機能障害を残した場合(用廃を除く。)
(例1) 「1下 肢の足関節の機能に障害 を残し」(第12級第7号)、
か つ 、「 同 下 肢 の ひ ざ 関 節 に 著 し い 機 能 障 害 を 残 し た 」( 第
10級第11号)場合は、準用等級第9級とする。
(例2)
「1下肢 の股関節及びひざ関節の用を廃し」(第6級第7
号 )、 か つ 、「 同 下 肢 の 足 関 節 に 著 し い 機 能 障 害 を 残 し た 」
(第10級第11号)場合は、併合の方法を用いると準用等級第
5 級 と な る が 、「 1 下 肢 の 用 を 全 廃 し た も の 」( 第 5 級 第 7
号)の程度には達しないので、その 直近下位の準用等級第6
級とする。
な お 、「 1 下 肢 の 3 大 関 節 の す べ て の 関 節 の 機 能 に 著 し い 障 害 を
残し たも の」 は、 障 害の 序列 を考 慮し 、 準用 等級 第8 級と し 、ま た
「1下肢の3 大関節のすべての関節の機能に障害を残したもの」は、
障害の序列を 考慮し、準用等級第10級と して取り扱うものとする。
(エ)
1下肢の3大関節の機能障害及び同一下肢の足指の欠損障害又 は
機能障害を残 した場合
(例1) 「1下 肢の足関節の機能に障害 を残し」(第12級第7号)、
かつ、「 同下肢の第1の足指の用を廃した」(第12級第12号)
場合は、準用等級第11級とする。
(例2)
「1下肢 の股関節及びひざ関節の用を廃し」(第6級第7
号)、かつ、「同下肢の足指の全部 を失つた」(第8級第10号)
場合は、併合の方法を用いると準用等級第4級となるが、
「1下 肢の用 を全 廃 したも の」(第 5級 第7号 )の程 度 に は
達しないので、その直近下位の準用等級第6級とする。
イ
足指の 障害
(ア)
足指を基部(足 指の付け根)から失 つた場合は、「足指を失つたも
の」に準じて 取り扱うものとする。
(イ)
1足の足指 に 、施行規則別表第3上組合せ等級のない欠損障害又
は機能障害を 残した場合 ( 第 11次 改 正 ・ 一 部 )
(例1) 「1足の 第2の足指を含み3の 足指を失つたもの」は、「1
足の第 1の足 指以 外 の4の 足指を 失つ た もの」(第10級 第 9
号)と「1足の第2の足指を含み2 の足指を失つたもの」( 第
12級第11号)との中間に位するものであるが、その障害 の程
度は第10級第9号には達しないので、そ の直近下位の準用等
級第11級とする。
(例2 )
「1足 の 第2の 足指を 含み 3 の足指 の用を 廃し た もの 」
は 、「 1 足 の 第 1 の 足 指 以 外 の 4 の 足 指 の 用 を 廃 し た も の 」
(第12級第12号)と「1足の第2の足指を含み2の足指の用
を廃し たもの」(第13級第11号)と の中 間に位 するも の で あ
るが、その障害の程度は第12級第12号には達しないので、そ
の直近下位の準用等級第13級とする。 ( 第11次改正・一部)
(ウ)
1足の足指に欠損障害を残すとともに同一足の他の足指に機能 障
害を残した場 合
(例1 ) 「1足 の 第1の 足指を 失い」(第10級第9 号)、 かつ、「 同
一足の 第2指 以下 の 用を廃 した」( 第12級第12号)場 合は 、
準用等級第9級とする。
(例2 ) 「1足 の 第3の 足指を 失い」(第13級第10号)、 かつ、「 同
一足の 第1の 足指 の 用を廃 した」( 第12級第12号)場 合は 、
準用等級第11級とする。 ( 第11次改正・一部)
ウ
次に掲げる場合にあつては、他の障害の等級を準用するものと
する。( 第 10次 改 正 ・ 一 部 、 旧 (1)-イ -(カ)、 (キ)繰 下 )
(ア)
下肢の「動揺関節」については、他動的なものであると自動的 な
もの であ ると にか か わら ず、 次の 基準 に よつ て等 級を 決定 す るも の
とする。
a
常に硬性 補装具を必要とするものは 、「用を廃したもの」とする。
b
時 々 硬 性 補 装 具 を 必 要 と す る も の は 、「 関 節 の 機 能 に 著 し い 障
害を残すもの 」とする。
c
重激な労働等の際以外には硬性補装具を必要としないものは、
「関節の機能 に障害を残すもの」とする。
(イ) 「習慣性脱臼(先天 性のものを除く。)」及び「弾発ひざ」は、「 関
節の機能に障 害を残すもの」とする。
(3)
加重
ア
次に掲 げる場合にあつては、加重として取り扱うものとする。
(ア)
1下肢に障害を有していた者が、同一下肢に系列を同じくする 障
害を加重した 場合
(例1) 1下肢 をリスフラン関節又は足 関節以上で失つていた者が、
更に同一下肢を足関節又はひざ関節以上で失つた場合
(例2) 1下肢の 足関節に著しい機能障害を残し、又はひざ関節の
用を廃していた者が、更に同一下肢を足関節又はひざ関節以
上で失つた場合
(例3) 1下肢の 足関節の機能に障害を残し、又はひざ関節の用を
廃していた者が、更に同一下肢を足関節の著しい機能障害又
は足関節とひざ関節の用を廃した場合
(例4) 1下肢の 脛骨に変形を有していた者が、更に同一下肢の大
腿骨に偽関節を残した場合
(例5) 1下肢を 1センチメートル以上短縮していた者が、更に同
一下肢を5センチメートル以上短縮した場合
(イ)
1下肢に障害を有していた者が、更に既存の障害の部位以上を 失
つた場合(上 記アの(ア)に該当する場合を除く。)
(例1) 1下肢の 脛骨に変形を有していた者が、更に同一下肢をひ
ざ関節以上で失つた場合
(例2) 1下肢を 1センチメートル以上短縮していた者が、更に同
一下肢をひざ関節以上で失つた場合
(ウ)
1足の足指に障害を有していた者が、更に同一足の同指又は他 指
に障害を加重 した場合
(例) 1足 の第5の足指の用を廃していた者が、更に同 一足の同指
又は他指に障 害を加重した場合
(エ)
左 右両 下肢( 両足指 を含 む。)の 組合せ 等級 に該当 す る場合 ( 第 10
次改正・追加)
1下肢に障害を残す者が、新たに他の下肢にも障害を残し、又は
同一下肢(足 指を含む。)に新たに障害を残すとともに、他の下肢に
も障 害を 残し た結 果 、次 に掲 げる 組合 せ 等級 に該 当す るに 至 った と
きの障害補償 の額についても、加重として取り扱うものとする。
イ
a
両下肢を ひざ関節以上で失つたもの (第1級第7号)
b
両下肢を 足関節以上で失つたもの( 第2級第6号)
c
両足をリ スフラン関節以上で失つた もの(第4級第7号)
d
両下肢の 用を廃したもの(第1級第 8号)
e
両足指の 全部を失つたもの(第5級 第8号)
f
両足指の 全部の用を廃したもの(第 7級第11号)
下肢又は足指の障害 で、次に掲げる場合に該当するときは、施行規
則第27条の規定にか かわらず、新たな障 害のみが生じたもの とみ な し
て取り扱うも のとす る。
(ア)
1下肢に障害を残していた者が、新たに他の下肢に障害を残し た
結果、組合せ等級 に該当する場合(両足指を含む。)において、施行
規則 第27条の 規定 に より 算定 した 障害 補 償の 額が 、他 の下 肢 の み に
新た な障 害の みが 生 じた もの とし た場 合 の障 害補 償の 額に 満 たな い
とき
(イ)
1足の足指に障害を残していた者が、同一足の他指に新たな障 害
を加 重し た場 合に お いて 、施 行規 則第27条の 規定 によ り算 定 した 障
害補 償の 額が 、他 指 に新 たな 障害 のみ が 生じ たも のと した 場 合の 障
害補償の額に 満たないとき
(ウ)
1足の複数の足指に障害を残していた者が、新たにその一部の 足
指に つい て障 害を 加 重し た場 合に おい て 、施 行規 則第 27条 の 規定 に
より 算定 した 障害 補 償の 額が 、そ の一 部 の足 指に 新た な障 害 のみ が
生じたものと した場合の障害補償の額に満たないとき
(4)
その他
次 の場合 には、いずれか上位の等級によるものとする。
ア
骨切除が関節部にお いて行われたために、下肢に短縮障害及び関節
機能障害を残 した場 合
イ
長管骨の骨折部位が 不正ゆ合した結果、長管骨の変形又は偽関節と
下肢の短縮障 害とを 残した場合
ウ
大腿骨又は下腿骨の 骨折部に偽関節又は長管骨の変形を残すととも
に、その部位 に疼痛 (第12級程度)を残 した場合
(平成16年6 月30日以前に支 給すべき事由が生じ た場合に適用)
Ⅹ
下肢(下肢 及 び足指)の障害
1
障害の等 級及び 程度
(1)
下肢(下肢及び足指)の障害について、法別表に定める障害の等
級及び程度は 次のと おりである。(第2次改正・一部)
ア
(ア)
下肢の障 害
欠損障害( 系 列区分26・30)
第1級第7号
両下肢をひざ関節以上で失つたもの
第2級第6号
両下肢を足関節以上で失つたもの (第1次改正・
一部)
(イ)
第4級第5号
1下肢をひざ関節以上で失つたもの
第4級第7号
両足をリスフラン関節以上で失つたもの
第5級第5号
1下肢を足関節以上で失つたもの
第7級第8号
1足をリスフラン関節以上で失つたもの
機能障害 (系 列区分26・30)
第1級第8号
両下肢の用を全廃したもの
第5級第7号
1下肢の用を全廃したもの
第6級第7号
1下肢の3大関節中の2関節の用を廃したもの
第8級第7号
1下肢の3大関節中の1関節の用を廃したもの
第10級第11号
1下肢の3大関節中の1関節の機能に著しい障
害を残すもの
第12級第7号
1下肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残
すもの
(ウ)
(エ)
イ
変形障害 (系 列区分27・31)
第7級第10号
1下肢に仮関節を残し、著しい障害を残すもの
第8級第9号
1下肢に仮関節を残すもの
第12級第8号
長管骨に変形を残すもの
短縮障害 (系 列区分28・32)
第8級第5号
1下肢を5センチメートル以上短縮したもの
第10級第8号
1下肢を3センチメートル以上短縮したもの
第13級第9号
1下肢を1センチメートル以上短縮したもの
足指の障 害
(ア)
欠損障害( 系 列区分34・35)
第5級第8号
両足の足指の全部を失つたもの
第8級第10号
1足の足指の全部を失つたもの
第9級第14号
1足の第1の足指を含み2以上の足指を失つ
たもの
第10級第9号
1足の第1の足指又は他の4の足指を失つたも
の
第12級第10号
1足の第2の足指を失つたもの、第2の足指を
含み2の足指を失つたもの又は第3の足指以下
の3の足指を失つたもの
第13級第10号
1足の第3の足指以下の1又は2の 足指を失つ
たもの
(イ)
機能障害 (系 列区分34・35)
第7級第11号
両足の足指の全部の用を廃したもの
第9級第15号
1足の足指の全部の用を廃したもの
第11級第10号
1足の第1の足指を含み2以上の足指の用を廃
したもの
第12級第11号
1足の第1の足指又は他の4の足指の用を廃し
たもの
第13級第11号
1足の第2の足指の用を廃したもの、第2の足
指を含み2の足指の用を廃したもの又は第3の
足指以下の3の足指の用を廃したもの
第14級第9号
1足の第3の足指以下の1又は2の足指の用を
廃したもの
(2)
下肢及び足指の機能測定は、別添「労災保険における関節可動域
の測定要領」 に準じ て取り扱うものとする。(第5次改正・一部)
2
障害等級 決定の 基準
(1)
下肢の障害
ア
欠損障害
(ア)
「 下 肢 を ひ ざ 関 節 以上 で 失 つ た も の 」 とは 、 次 の い ず れ かに
該当するもの をいう。
a
股関節に おいて、寛骨と大腿骨とを 離断したもの
b
股関節とひざ 関節との間(大腿部)において、切断したもの
c
ひざ関節にお いて、大腿骨と下腿骨とを離断したもの
(イ)
「 下 肢 を足 関 節 以上 で 失 つ た もの 」 とは 、 次 の い ずれ か に 該
当するものを いう。
a
ひざ関節 と足関節との間(下腿部)において、切断したもの
b
足関節におい て、下腿骨と距骨とを離断したもの
(ウ)
「 足 を リス フ ラ ン関 節 以 上 で 失つ た もの 」 と は 、 次の い ず れ
かに該当する ものをいう。
a
足根骨(踵骨、距骨、舟状骨及び3個の楔状骨からなる。)
において、切 断したもの
b
イ
中足骨と 足根骨とを離断したもの
機能障害
(ア)
「 下 肢 の用 を 全 廃し た も の 」 とは 、 3大 関 節 ( 股 関節 、 ひ ざ
関節及び足関 節)の全部の完全強直又はこれに近い状態にあるも
のをいう 。なお 、これらの障害に加えて、同一下肢の足指に障害
を残した場合 にあつても、これらを併合して準用等級を定めるこ
とはしないも のとする。
(イ)
「 関 節 の用 を 廃 した も の 」 と は、 次 のい ず れ か に 該当 す る も
のをいう。
a
関節の完全強 直又はこれに近い状態にあるもの
b
人工骨頭又は 人工関節をそう入置換したもの
(ウ)
「 関 節 の機 能 に 著し い 障 害 を 残す も の」 と は 、 関 節の 運 動 可
能領域が健側の運動可能領域の2分の1以下に制限されるもの
をいう。
(エ)
「 関 節 の機 能 に 障害 を 残 す も の」 と は、 関 節 の 運 動可 能 領 域
が健側の運動 可能領域の4分の3以下に制限されるものをいう。
(オ)
「 廃 用 性の 機 能 障害 」 に 係 る 治ゆ 認 定及 び 「 キ ユ ンチ ヤ ー 等
の除去」に係 る取扱いについては、上肢における場合と同様とす
る。
(カ)
下 肢 の 「動 揺 関 節」 に つ い て は、 他 動的 な も の で ある と 自 動
的なものであ るとにかかわらず、次の基準によつて等級を決定す
るものとする 。
a
労働に支 障があり、常時固定装具の 装着を絶対的に必要とす
る程度のもの は、「用を廃したもの」とする。
b
労働に多少の 支障はあつても、固定装具の装着を常時は必要
としない程度のもの は、「関節の機能に 著しい障害を残すも の
」とする。
c
通常の労働に は固定装具の装着の必要はなく、重激な労働等
に際してのみ必要の ある程度のものは、「関節の機能に障害 を
残すもの」と する。
(キ)
「習慣 性脱臼(先天性のものを除く。)」及び「弾発膝」は、「
関節の機能に 障害を残すもの」とする。
ウ
変形障害
(ア)
「 1 下 肢に 仮 関 節を 残 し 、 著 しい 障 害を 残 す も の 」と は 、 次
のいずれかに 該当するものをいう。
a
大腿骨に 仮関節を残したもの
b
脛骨及び腓骨 の両方に仮関節を残したもの
(イ)
「 1 下 肢に 仮 関 節を 残 す も の 」と は 、脛 骨 又 は 腓 骨の い ず れ
か一方に仮関 節を残したものをいう。
(ウ)
下 肢 に おけ る 「 長管 骨 に 変 形 を残 す もの 」 と は 、 次の い ず れ
かに該当する ものであつて、上肢における場合と同様、その 変形
を外部から想 見できる程度以上のものをいい、長管骨の骨折部位
が正常にゆ着 している場合は、たとえ、その部位に肥厚が生じた
としても、長 管骨の変形としては取り扱わないものとする。
a
大腿骨に 変形を残したもの
b
脛骨に変形を 残したもの
なお、腓骨のみの変形であつても、その程度が著しい場合に
あつては 、「長管 骨に変形を残すもの」とする。
エ
短縮障害
「下肢の短縮 」については、上前腸骨棘と下腿内果下端間の長さ
を測定し、健側の下肢と比較し、短縮した長さを算出するものと
する。
(2)
足指の障害
ア
欠損障害
「足指を失つ たもの」とは、その全部を失つたものをいう。した
がつて、中足 指節関 節から失つたものがこれに該当する。
イ
機能障害
「足指の用を 廃したもの」とは、次のいずれかに該当するものを
いう。
(ア)
第 1 の 足指 に あ つて は 末 節 骨 の2 分 の1 以 上 、 そ の他 の 足 指
にあつては遠 位指節間関節以上を失つたもの
(イ)
第1及び第2の足指にあつては、 中足指節関節又は近 位指節
間 関 節 ( 第1 の 足 指 に あ つ て は、 指 節 間 関 節 ) に 著し い 運 動 障
害 ( 運 動 可能 領 域 が 健 側 の 運 動可 能 領 域 の 2 分 の 1以 下 に 制 限
されるものを いう 。)を残したもの
(ウ)
3
第3、第4 及 び第5の足指にあつ ては、完全強直したもの
併合等の 取扱い
(1)
併合
次に掲げる場 合にあ つては、併合して等級を決定するものとする。
ただし、併合して 等 級が繰り上げられた結果、障害の序列を乱すこ
ととなる場合 は、障 害の序列に従つて等級を決定するものとする。
ア
下肢の障 害
(ア)
両下肢に器 質 的障害(両下肢の亡失を除く。)を残した場合
(例1 ) 「 両下 肢 に長管骨の変形を残した」(それぞれ第12級第
8号)場合は、併合等級第11級とする。
(例2 ) 「 右下 肢 を3センチメートル以上短縮し」(第10級第8
号 )、 か つ 、「 左 下 肢 を 5 セ ン チ メ ー ト ル 以 上 短 縮 し た 」(
第8級第5号)場合は、併合等級第7級とする。
(例3 ) 「 右下 肢 に仮関節を残し」(第8級 第9号)、かつ、「左
下 肢 を 5 セ ン チ メ ー ト ル 以 上 短 縮 し た 」( 第 8 級 第 5 号 )
場合は、併合等級第6級とする。
(イ)
両下肢の3 大 関節に機能障害(両下肢の全廃を除く。)を残し
た場合
(例1 ) 「 右下 肢 の足関節の用を廃し」(第8級第7号)、かつ、
「 左 下 肢 の ひ ざ 関 節 の 用 を 廃 し た 」( 第 8 級 第 7 号 ) 場 合
は、併合等級第6級とする。
(例2 ) 「 右下 肢 の用を全廃し」(第5級第 6号)、かつ、「左下
肢 の ひ ざ 関 節 及 び 足 関 節 の 用 を 廃 し た 」( 第 6 級 第 7 号 )
場合は、併合等級第3級とする。
(ウ)
1 下 肢 の3 大 関 節の 機 能 障 害 及び 他 の下 肢 の 器 質 的障 害 を 残
した場合
(例1 ) 「 右下 肢 の足関節の用を廃し」(第8級第7号)、かつ、
「 左 下 肢 を リ ス フ ラ ン 関 節 以 上 で 失 つ た 」( 第 7 級 第 8 号
)場合は、併合等級第5級とする。
(例2 ) 「 右下 肢 のひざ関節に著しい機能障害を残し」(第10級
第 11号 )、 か つ 、「 左 下 肢 に 仮 関 節 を 残 し た 」( 第 8 級 第 9
号)場合は、併合等級第7級とする。
(例3 ) 「 右下 肢 の用を全廃し」(第5級第 6号)、かつ、「左下
肢 を 3 セ ン チ メ ー ト ル 以 上 短 縮 し た 」( 第 10級 第 8 号 ) 場
合は、併合等級第4級とする。
(エ)
同一下肢に 欠 損障害及び変形障害を残した場合
(例1 ) 「 1下 肢 をリスフラン関節以上で失い」(第7級第8号
)、 か つ 、「 同 下 肢 の 長 管 骨 に 変 形 を 残 し た 」( 第 12級 第 8
号)場合は、併合等級第6級とする。
(例2 ) 「 1下 肢 を足関節以上で失い」(第5級第5号)、かつ、
「 同 下 肢 の 大 腿 骨 に 仮 関 節 を 残 し た 」( 第 7 級 第 10号 ) 場
合 は 、 併 合 す る と 第 3 級 と な る が 、 当 該 障 害 は 、「 1 下 肢
を ひ ざ 関 節 以 上 で 失 つ た も の 」( 第 4 級 第 5 号 ) の 程 度 に
は達しないので、併合等級第5級とする。
(オ)
同一下肢に 機 能障害及び変形障害又は短縮障害を残した場合
( 例 1 ) 「 1 下 肢 の 足 関 節 に 機 能 障 害 を 残 し 」( 第 12級 第 7 号 )
、かつ、「同下肢の脛骨に変形を残した」(第12級第8号)
場合は、併合等級第11級とする。
(例2 ) 「 1下 肢 のひざ関節に機能障害を残し」(第12級第7号
)、 か つ 、「 同 下 肢 を 3 セ ン チ メ ー ト ル 以 上 短 縮 し た 」( 第
10級第8号)場合は、併合等級第9級とする。
(カ)
1 下 肢 に器 質 的 障害 及 び 機 能 障害 を 残す と と も に 他の 下 肢 等
に障害を残し た場合
(例) 「右 下肢 の 足関節の用を廃し」(第8級第7号)、「同下肢
を1 セン チメ ート ル 以上 短縮 し」( 第 13級第 9号)、か つ、「
左下 肢を 足 関節 で失 つた」(第 5級 第 5 号) 場合 は 、ま ず、
右下肢の機能障害と短縮障害とを併合の方法を用いて第7
級とし、こ れと左下肢の欠損障害とを併合して併合等級第3
級とする。
(キ)
同一下肢に「 踵骨骨折治ゆ後の疼痛」(第12級第12号 )及び「
足関 節の 機 能障 害」(第12級第7号)を残した場合は、併合等級
第11級とする 。
イ
足指の障害
(ア)
1 足 の 足指 の 欠 損障 害 及 び 他 足の 足 指の 欠 損 障 害 (両 足 の 足
指の全部を失 つたものを除く。)を残した場合
(例1)「 右足 の第 1の足指を失い」(第10級第9号)、かつ、「左
足 の 足 指 の 全 部 を 失 つ た 」( 第 8 級 第 10号 ) 場 合 は 、 併 合
等級第7級とする。
(例2)「 右足 の第 1の足指を失い」(第10級第9号)、かつ、「左
足 の 第 1 及 び 第 2 の 足 指 を 失 つ た 」( 第 9 級 第 14号 ) 場 合
は、併合等級第8級とする。
(イ)
1 足 の 足指 の 機 能障 害 及 び 他 足の 足 指の 機 能 障 害 (両 足 の 足
指の全廃を除 く。)を残した場合
(例1)「 右足 の第 1の足指の用を廃し」(第12級第11号)、かつ、
「 左 足 の 足 指 の 全 部 の 用 を 廃 し た 」( 第 9 級 第 15号 ) 場 合
は、併合等級第8級とする。
(例2)「 右足 の第 1の足指の用を廃し」(第12級第11号)、かつ、
「 左 足 の 第 1 及 び 第 2 の 足 指 の 用 を 廃 し た 」( 第 11級 第 10
号)場合は、併合等級第10級とする。
(ウ)
1 足 の 足指 の 欠 損障 害 及 び 他 足の 足 指の 機 能 障 害 を残 し た 場
合
(例1)「 右足 の足 指の全部を失い」(第8級第10号)、かつ、「左
足 の 足 指 の 全 部 の 用 を 廃 し た 」( 第 9 級 第 15号 ) 場 合 は 、
併合等級第7級とする。
(例2)「 右足 の第 1の足指を失い」(第10級第9号)、かつ、「左
足 の 第 1 及 び 第 2 の 足 指 の 用 を 廃 し た 」( 第 11級 第 10号 )
場合は、併合等級第9級とする。
(2)
準用
次に 掲 げ る場 合 に あ つ て は 、 併合 の 方 法 を用 い て 準用 等 級 を 定め
る ものとす る。ただ し、その結 果、障害 の序列を乱 すことと なる場
合 は、その 等級の直 近上位又は 直近下位 の等級をも つて決定 するも
のとする。
ア
下肢の障 害
(ア)
同一下肢に 2 以上の変形障害を残した場合
(例) 「1下肢の 大腿骨に仮関節を残し」(第7級第10号)、かつ
、「同下 肢の脛骨に変形を残した」(第12級第8号)場合は、
準用等級第6 級とする。
(イ)
同一下肢に 欠損障害及び機能障害を残した場合
(例1 ) 「 1下 肢 を足関節以上で失い」(第5級第5号)、かつ、
「 同 下 肢 の 股 関 節 及 び ひ ざ 関 節 の 用 を 廃 し た 」( 第 6 級 第
6号)場合は、併合の方法を用いると準用等級第3級とな
る が 、「 1 下 肢 を ひ ざ 関 節 以 上 で 失 つ た も の 」( 第 4 級 第
5号)の程度には達しないので、その直近下位の第5級と
する。
(例2)「 1下 肢を ひざ関節以上で失い」(第4級第5号)、かつ、
「 同 下 肢 の 股 関 節 の 用 を 廃 し た 」( 第 8 級 第 7 号 ) 場 合 は
、併合の方法を用いると準用等級第2級となるが、1下肢
の最上位の等級(第4級第5号)を超え ることとなり、障
害の序列を乱すので、第4級とする。
( 例 3 )「 1 下 肢 を リ ス フ ラ ン 関 節 以 上 で 失 い 」( 第 7 級 第 8 号 )
、かつ、「同下肢の足関節の用を廃した」(第8級第7号)
場合は、併合の方法を用いると準用等級第5級となるが、
「 1 下 肢 を 足 関 節 以 上 で 失 つ た も の 」( 第 5 級 第 5 号 ) の
程度には達しないので、その直近下位の第6級とする。
(ウ)
同一下肢の 3 大関節に機能障害を残した場合(用廃を除く。)
(例1 ) 「 1下 肢 の足関節の機能に障害を残し」(第12級第7号
)、 か つ 、「 同 下 肢 の ひ ざ 関 節 に 著 し い 機 能 障 害 を 残 し た 」
(第10級第11号)場合は、準用等級第9級とする。
(例2)「 1下 肢の 股関節及びひざ関節の用を廃し」(第6級第7
号 )、 か つ 、「 同 下 肢 の 足 関 節 に 著 し い 機 能 障 害 を 残 し た 」
(第10級第11号)場合は、併合の方法を用いると準用等級
第 5 級 と な る が 、「 1 下 肢 の 用 を 全 廃 し た も の 」( 第 5 級
第7号)の程度には達しないので、その直近下位の第6級
とする。
なお、「1下肢の3 大関節のすべての関 節の機能に著しい障 害
を残したもの 」は、障害の序列を考慮し、準用等級第8級とし、
また「1下肢 の3大関節のすべての関節の機能に障害を残したも
の」は、障害の 序列を考慮し、準用等級第10級として取り扱うも
のとする。
(エ)
1 下 肢 の3 大 関 節の 機 能 障 害 及び 同 一下 肢 の 足 指 の欠 損 障 害
又は機能障害 を残した場合
( 例 1 )「 1 下 肢 の 足 関 節 の 機 能 に 障 害 を 残 し 」( 第 12級 第 7 号 )
、かつ、「同下肢の第1の足指の用を廃した」(第12級第11
号)場合は、準用等級第11級とする。
(例2)「 1下 肢の 股関節及びひざ関節の用を廃し」(第6級第7
号)、か つ「同下肢の足指の全部を失つた」(第8級第10号
)場合は、併合の方法を用いると準用等級第4級となるが
、「1下 肢の用を全廃したもの」(第5級第7号)の程度に
は達しないので、その直近下位の第6級とする。
イ
足指の障 害
(ア)
足指を基部( 足指の付け根)から失つた場合は、「足指を失つ
たもの」に準 じて取り扱うものとする。
(イ)
1 足 の 足指 に 、 法別 表 上 組 合 せ等 級 のな い 欠 損 障 害又 は 機 能
障害を残した 場合
(例1)「 1足 の第 2の足指を含み3の足指を失つたもの」は、「
1 足 の 第 1 の 足 指 以 外 の 4 の 足 指 を 失 つ た も の 」( 第 10級
第9号)と「1足の第2の足指を含み2の足指を失つたも
の 」( 第 12級 第 10号 ) と の 中 間 に 位 す る も の で あ る が 、 そ
の障害の程度は第10級第9号には達しな いので、その直近
下位の第11級とする。
(例2)「1足の 第 2の足指を含み3の足指の用を廃したもの」は
、「 1 足 の 第 1 の 足 指 以 外 の 4 の 足 指 の 用 を 廃 し た も の 」
(第12級第11号)と「1足の第2の足指を含み2の足指の
用 を 廃 し た も の 」( 第 13級 第 11号 ) と の 中 間 に 位 す る も の
であるが、その障害の程度は第12級第11号には達しないの
で、その直近下位の第13級とする。
(ウ)
1 足 の 足指 に 欠 損障 害 を 残 す とと も に同 一 足 の 他 の足 指 に 機
能障害を残し た場合
(例1)「 1足 の第 1の足指を失い」(第10級第9号)、かつ、「同
一 足 の 第 2 指 以 下 の 用 を 廃 し た 」( 第 12級 第 11号 ) 場 合 は
、準用等級第9級とする。
(例2)「 1足 の第 3の足指を失い」(第13級第10号)、かつ、「同
一 足 の 第 1 の 足 指 の 用 を 廃 し た 」( 第 12級 第 11号 ) 場 合 は
、準用等級第11級とする。
(3)
加重
ア
次に掲げ る場合 にあつては、加重と して取り扱うものとする。
(ア)
1 下 肢 に障 害 を 有し て い た 者 が、 同 一下 肢 に 系 列 を同 じ く す
る障害を加重 した場合
(例1 )1 下肢を リスフラン関節又は足関節以上で失つていた者
が、更に同一下肢を足関節又はひざ関節以上で失つた場合
(例2 )1 下肢の 足関節に著しい機能障害を残し、又はひざ関節
の用を廃していた者が、更に足関節又はひざ関節以上で失
つた場合
(例3 )1 下肢の 足関節の機能に障害を残し、又はひざ関節の用
を廃していた者が、更に足関節の著しい機能障害又は足関
節とひざ関節の用を廃した場合
(例4 )1 下肢の 脛骨に変形を有していた者が、更に同一下肢の
大腿骨に仮関節を残した場合
(例5 )1 下肢を 1センチメートル以上短縮していた者が、更に
同一下肢を5センチメートル以上短縮した場合
(イ)
1 下 肢 に障 害 を 有し て い た 者 が、 更 に既 存 の 障 害 の部 位 以 上
を失つた場合 (上記アの(ア)に該当する場合を除く。)
(例1 )1 下肢の 脛骨に変形を有していた者が、更に同一下肢を
ひざ関節以上で失つた場合
(例2 )1 下肢を 1センチメートル以上短縮していた者が、更に
同一下肢をひざ関節以上で失つた場合
(例3 )1 足の足 指の欠損又は機能障害を有していた者が、更に
同一下肢をリスフラン関節以上で失つた場合
(ウ)
1 足 の 足指 に 障 害を 有 し て い た者 が 、更 に 同 一 足 の同 指 又 は
他指に障害を 加重した場合
(例) 1足 の第5 の足指の用を廃していた者が、更に同一足の同
指又は他指に 障害を加重した場合
イ
下肢又は足指の障害で、次に掲げる場合に該当するときは、施
行 規 則 第 27条 の 規 定 に か か わ ら ず 、 新 た な 障 害 の み が 生 じ た も の
とみなして取 り扱う ものとする。
(ア)
1 下 肢 に障 害 を 残し て い た 者 が、 新 たに 他 の 下 肢 に障 害 を 残
した結果、組合せ等級に該当する場合(両足指を含む。)におい
て、施行規則 第27条の規定により算定し た障害補償の額が、他の
下肢のみに新たな障害のみが生じたものとした場合の障害補償
の額に満たな いとき
(イ)
1 足 の 足指 に 障 害を 残 し て い た者 が 、同 一 足 の 他 指に 新 た な
障害を加重し た場合において、施行規則第27条の規定により算定
した障害補償 の額が、他指に新たな障害のみが生じたものとした
場合の障害補 償の額に満たないとき
(ウ)
1 足 の 複数 の 足 指に 障 害 を 残 して い た者 が 、 新 た にそ の 一 部
の足指につい て障害を加重した場合において、施行規則第27条の
規定により算 定した障害補償の額が、その一部の足指に新たな障
害のみが生じ たものとした場合の障害補償の額に満たないとき
(4)
その他
次の場合には 、いず れか上位の等級によるものとする。
ア
骨 切除 が 関節 部 にお い て行 わ れた た めに 、 下肢 に 短縮 障 害及 び
関節機能障害 を残し た場合
イ
長 管骨 の 骨折 部 位 が 不 正ゆ 合 した 結 果、 長 管骨 の 変形 又 は仮 関
節と下肢の短 縮障害 とを残した場合
ウ
大 腿骨 又 は下 腿 骨の 骨 折部 に 仮関 節 又は 長 管骨 の 変形 を 残す と
ともに、その 部位に 疼痛(第12級程度) を残した場合
(平成16年7月1日以降に支給すべき事由が生じた場合に適用)
別
添
労災保険における関節の機能障害の評価方法及び関節可動域の測定要領
第1
関節の機能障害の評価方法
関節の機能障害は、関節の可動域の制限の程度に応じて評価するものであり、
可動域の測定については、日本整形外科学会及び日本リハビリテーション医学
会により決定された「関節可動域表示ならびに測定法」に準拠して定めた「第
2
関節可動域の測定要領」(以下「測定要領」という。)に基づき行うこと
とする。
ただし、労災保険の障害(補償)給付は労働能力の喪失に対する損害てん補
を目的としていること等から、関節の機能障害の評価方法として以下のような
特徴がある。
1
(1)
関節の運動と機能障害
関節可動域の比較方法
関節の機能障害の認定に際しては、障害を残す関節の可動域を測定し、原
則として健側の可動域角度と比較することにより、関節可動域の制限の程度
を評価するものであること。
ただし、せき柱や健側となるべき関節にも障害を残す場合等にあっては、
測定要領に定める参考可動域角度との比較により関節可動域の制限の程度
を評価すること。
(2)
関節運動の障害評価の区別
各関節の運動は単一の場合と複数ある場合があり、複数ある場合には各運
動毎の重要性に差違が認められることから、それらの運動を主要運動、参考
運動及びその他の運動に区別して障害の評価を行う。
各関節の運動のうち、測定要領に示したものは、主要運動又は参考運動と
して、その可動域制限が評価の対象となるものである。
各関節の主要運動と参考運動の区別は次のとおりである。
部位
主要運動
参考運動
せき柱(頸部)
屈曲・伸展、回旋
側屈
せき柱(胸腰部)
屈曲・伸展
回旋、側屈
肩関節
屈曲、外転・内転
伸展、外旋・内旋
ひじ関節
屈曲・伸展
手関節
屈曲・伸展
前腕
回内・回外
股関節
屈曲・伸展、外転・内転
ひざ関節
屈曲・伸展
足関節
屈曲・伸展
母指
屈曲・伸展、橈側外転、掌側外転
手指及び足指
屈曲・伸展
橈屈、尺屈
外旋・内旋
これらの運動のうち、原則として、屈曲と伸展のように同一面にある運動に
ついては、両者の可動域角度を合計した値をもって関節可動域の制限の程度を
評価すること。
ただし、肩関節の屈曲と伸展は、屈曲が主要運動で伸展が参考運動であるの
で、それぞれの可動域制限を独立して評価すること。
(3)
主要運動と参考運動の意義
主要運動とは、各関節における日常の動作にとって最も重要なものをいう。
多くの関節にあっては主要運動は一つであるが、上記のとおりせき柱(頸椎)、
肩関節及び股関節にあっては、二つの主要運動を有する。
関節の機能障害は、原則として主要運動の可動域の制限の程度によって評
価するものであること。
ただし、後記2の(3)に定めるところにより、一定の場合には、主要運動
及び参考運動の可動域制限の程度によって、関節の機能障害を評価するもの
であること。
なお、測定要領に定めた主要運動及び参考運動以外の運動については、関
節の機能障害の評価の対象としないものであること。
2
関節の機能障害の具体的評価方法
関節の機能障害の評価は、具体的には「せき柱及びその他の体幹骨、上肢並
びに下肢の障害に関する障害等級認定基準」の各節によるほか、以下にしたが
って行うこと。
(1)
関節の強直
関節の強直とは、関節の完全強直又はこれに近い状態にあるものをいう。
この場合、「これに近い状態」とは、関節可動域が、原則として健側の関
節可動域角度の10%程度以下に制限されているものをいい、「10%程度」と
は、健側の関節可動域角度(せき柱にあっては、参考可動域角度)の10%に
相当する角度を5度単位で切り上げた角度とすること。
なお、関節可動域が10度以下に制限されている場合はすべて「これに近い
状態」に該当するものと取り扱うこと。
例
ひざ関節(屈曲)に大きな可動域制限があり、健側の可動域が130度で
ある場合は、可動域制限のある関節の可動域が、130度の10%を5度単位
で切り上げた15度以下であれば、ひざ関節の強直となる。
(2)
主要運動が複数ある関節の機能障害
ア
関節の用廃
上肢・下肢の3大関節のうち主要運動が複数ある肩関節及び股関節につ
いては、いずれの主要運動も全く可動しない又はこれに近い状態となった
場合に、関節の用を廃したものとすること。
イ
関節の著しい機能障害及び機能障害
上肢・下肢の3大関節のうち主要運動が複数ある肩関節及び股関節につ
いては、主要運動のいずれか一方の可動域が健側の関節可動域角度の1/2
以下又は3/4以下に制限されているときは、関節の著しい機能障害又は機
能障害と認定すること。
また、せき柱(頸椎)にあっては、屈曲・伸展又は回旋のいずれか一方
の可動域が参考可動域角度の1/2以下に制限されているときは、せき柱に
運動障害を残すものと認定すること。
(3)
参考運動を評価の対象とする場合
上肢及び下肢の3大関節については、主要運動の可動域が1/2(これ以下
は著しい機能障害)又は3/4(これ以下は機能障害)をわずかに上回る場合
に、当該関節の参考運動が1/2以下又は3/4以下に制限されているときは、
関節の著しい機能障害又は機能障害と認定するものであること。
また、せき柱については、頸椎又は胸腰椎の主要運動の可動域制限が参考
可動域角度の1/2をわずかに上回る場合に、頸椎又は胸腰椎の参考運動が1
/2以下に制限されているときは、頸椎又は胸腰椎の運動障害と認定するも
のであること。
これらの場合において、「わずかに」とは、原則として5度とする。
ただし、次の主要運動についてせき柱の運動障害又は関節の著しい機能障
害に当たるか否かを判断する場合は10度とする。
a
せき柱(頸部)の屈曲・伸展、回旋
b
肩関節の屈曲、外転
c
手関節の屈曲・伸展
d
股関節の屈曲・伸展
例1
肩関節の屈曲の可動域が90度である場合、健側の可動域角度が170
度であるときは、170度の1/2である85度に10度を加えると95度とな
り、患側の可動域90度はこれ以下となるので、肩関節の参考運動であ
る外旋・内旋の可動域が1/2以下に制限されていれば、著しい機能障
害(第10級の9)となる。
2
肩関節の屈曲の可動域が130度である場合、健側の可動域角度が170
度であるときは、170度の3/4である127.5度に5度を加えると132.5
度となり、患側の可動域130度はこれ以下となるため、肩関節の参考
運動である外旋・内旋の可動域が3/4以下に制限されているときは、
機能障害(第12級の6)となる。
なお、参考運動が複数ある関節にあっては、1つの参考運動の可動域角
度が上記のとおり制限されていることをもって足りるものであること。
第2
関節可動域の測定要領
1
労災保険における関節可動域の測定
(1)
関節の機能障害は、関節そのものの器質的損傷によるほか、各種の原因で
起こり得るから、その原因を無視して機械的に角度を測定しても、労働能力
の低下の程度を判定する資料とすることはできない。
したがって、測定を行う前にその障害の原因を明らかにしておく必要があ
る。関節角度の制限の原因を大別すれば、器質的変化によるものと機能的変
化によるものとに区分することができる。さらに、器質的変化によるものの
うちには、関節それ自体の破壊や強直によるもののほかに、関節外の軟部組
織の変化によるもの(例えば、阻血性拘縮)があり、また、機能的変化によ
るものには、神経麻痺、疼痛、緊張によるもの等があるので、特に機能的変
化によるものの場合には、その原因を調べ、症状に応じて測定方法等に、後
述するとおり、考慮を払わなければならない。
関節可動域の測定値については、日本整形外科学会及び日本リハビリテー
ション医学会により決定された「関節可動域表示ならびに測定法」に従い、
原則として、他動運動による測定値によることとするが、他動運動による測
定値を採用することが適切でないものについては、自動運動による測定値を
参考として、障害の認定を行う必要がある。
他動運動による測定値を採用することが適切でないものとは、例えば、末
梢神経損傷を原因として関節を可動させる筋が弛緩性の麻痺となり、他動で
は関節が可動するが、自動では可動できない場合、関節を可動させるとがま
んできない程度の痛みが生じるために自動では可動できないと医学的に判断
される場合等をいう。
また、関節が1方向には自動できるが逆方向には自動できない場合の可動
域については、基本肢位から自動できない場合は0度とすること。
例
手関節を基本肢位から自動で90度屈曲することができるが、橈骨神経
損傷により自動では伸展が全くできない場合、健側の可動域が屈曲・伸
展を合計して160度のときは、患側の可動域は、健側の3/4以下に制限
されていることとなり、「関節の機能障害」に該当する。
(2)
被測定者の姿勢と肢位によって、各関節の運動範囲は著しく変化する。特
に関節自体に器質的変化のない場合にはこの傾向が著しい。例えば、前述し
た阻血性拘縮では手関節を背屈すると各指の屈曲が起こり、掌屈すると各指
の伸展が起こる。
また、肘関節では、その伸展筋が麻痺していても、下垂位では、自然に伸展
する。
そこで、各論において述べる基本的な測定姿勢のほか、それぞれの事情に応
じ、体位を変えて測定した値をも考慮して運動制限の範囲を判定しなければな
らない。
(3)
人の動作は、一関節の単独運動のみで行われることは極めてまれであって、
一つの動作には、数多くの関節の運動が加わるのが普通である。したがって、
関節の角度を測定する場合にも、例えば、せき柱の運動には股関節の運動が、
前腕の内旋又は外旋運動には、肩関節の運動が入りやすいこと等に注意しなけ
ればならない。しかし、他面、かかる各関節の共働運動は無意識のうちにも起
こるものであるから注意深く監察すれば、心因性の運動制限を診断し、又は詐
病を鑑別するに際して役立つことがある。なお、障害補償の対象となる症状に
は心因性の要素が伴われがちであるが、これが過度にわたる場合は当然排除し
なければならない。その方法としては、前述の各関節の共働運動を利用して、
被測定者の注意をり患関節から外させて測定する方法のほかに、筋電図等電気
生理学的診断、精神・神経科診断等が有効である。
2
関節可動域表示並びに測定法の原則
(1)
基本肢位
概ね自然立位での解剖学的肢位を基本肢位とし、その各関節の角度を0度
とする。
ただし、肩関節の外旋・内旋については肩関節外転0度で肘関節90度屈曲位、
前腕の回外・回内については手掌面が矢状面にある肢位、股関節外旋・内旋に
ついては股関節屈曲90度でひざ関節屈曲90度の肢位をそれぞれ基本肢位と
する。
(2)
関節の運動
ア
関節の運動は直交する3平面、すなわち前額面、矢状面、水平面を基本面
とする運動である。ただし、肩関節の外旋・内旋、前腕の回外・回内、股関
節の外旋・内旋、頸部と胸腰部の回旋は、基本肢位の軸を中心とした回旋
運動である。また、母指の対立は、複合した運動である。
イ
関節可動域測定とその 表示で使用する関節運動とその名称を以下 に 示
す。
なお、下記の基本的名称以外によく用いられている用語があれば(
)内
に表記する。
(ア)屈曲と伸展
多くは矢状面の運動で、基本肢位にある隣接する2つの部位が近づく
動きが屈曲、遠ざかる動きは伸展である。ただし、肩関節、頸部・体幹に
関しては、前方への動きが屈曲、後方への動きが伸展である。また、手
関節、手指、足関節、足指に関しては、手掌または足底への動きが屈曲、
手背または足背への動きが伸展である。
(イ)外転と内転
多くは前額面の運動で、体幹や手指の軸から遠ざかる動きが外転、近づ
く動きが内転である。
(ウ)外旋と内旋
肩関節及び股関節に関しては、上腕軸または大腿軸を中心として外方
へ回旋する動きが外旋、内方へ回旋する動きが内旋である。
(エ)回外と回内
前腕に関しては、前腕軸を中心にして外方に回旋する動き(手掌が上
を向く動き)が回外、内方に回旋する動き(手掌が下を向く動き)が回
内である。
(オ)右側屈・左側屈
頸部、体幹の前額面の運動で、右方向への動きが右側屈、左方向への
動きが左側屈である。
(カ)右回旋と左回旋
頸部と胸腰部に関しては、右方に回旋する動きが右回旋、左方に回旋
する動きが左回旋である。
(キ)橈屈と尺屈
手関節の手掌面の運動で、橈側への動きが橈屈、尺側への動きが尺
屈である。
(ク)母指の橈側外転と尺側内転
母指の手掌面の運動で、母指の基本軸から遠ざかる動き(橈側への動
き)が橈側外転、母指の基本軸に近づく動き(尺側への動き)が尺側内
転である。
(ケ)掌側外転と掌側内転
母指の手掌面に垂直な平面の運動で、母指の基本軸から遠ざかる動き
(手掌方向への動き)が掌側外転、基本軸に近づく動き(背側方向への
動き)が掌側内転である。
(コ)中指の橈側外転と尺側外転
中指の手掌面の運動で、中指の基本軸から橈側へ遠ざかる動きが橈側
外転、尺側へ遠ざかる動きが尺側外転である。
(3)
関節可動域の測定方法
ア
関節可動域は、他動運動でも自動運動でも測定できるが、原則として他
動運動による測定値を表記する。自動運動による測定値を用いる場合は、
その旨明記する〔(4)のイの(ア)参照〕。
イ
角度計は、十分な長さの柄がついているものを使用し、通常は、5度刻み
で測定する。
ウ
基本軸、移動軸は、四肢や体幹において外見上分かりやすい部位を選ん
で設定されており、運動学上のものとは必ずしも一致しない。また、手指
および足指では角度計のあてやすさを考慮して、原則として背側に角度計
をあてる。
エ
基本軸と移動軸の交点を角度計の中心に合わせる。また、関節の運動に
応じて、角度計の中心を移動させてもよい。必要に応じて移動軸を平行移
動させてもよい。
オ
多関節筋が関与する場合、原則としてその影響を除いた肢位で測定する。
例えば、股関節屈曲の測定では、ひざ関節を屈曲しひざ屈筋群をゆるめた
肢位で行う。
カ
肢位は「測定肢位および注意点」の記載に従うが、記載のないものは肢位
を限定しない。変形、拘縮などで所定の肢位がとれない場合は、測定肢位
が分かるように明記すれば異なる肢位を用いてもよい〔(4)のイの(イ)参
照〕。
キ
筋や腱の短縮を評価する目的で多筋を緊張させた肢位で関節可動域を測
定する場合は、測定方法が分かるように明記すれば、多関節筋を緊張させ
た肢位を用いてもよい〔(4)のイの(ウ)参照〕。
(4)
測定値の表示
ア
関節可動域の測定値は、基本肢位を0度として表示する。例えば、股関節
の可動域が屈曲位20度から70度であるならば、この表現は以下の2通りと
なる。
(ア)股関節の関節可動域は屈曲20度から70度(または屈曲20度~70度)
(イ)股関節の関節可動域は屈曲は70度、伸展は-20度
イ
関節可動域の測定に際し、症例によって異なる測定法を用いる場合や、
その他関節可動域に影響を与える特記すべき事項がある場合は、測定値と
ともにその旨併記する。
(ア)自動運動を用いて測定する場合は、その測定値を(
)で囲んで表
示するか、「自動」または「active」などと明記する。
(イ)異なる肢位を用いて測定する場合は、「背臥位」「座位」などと具体
的に肢位を明記する。
(ウ)多関節筋を緊張させた肢位を用いて測定する場合は、その測定値を〈
〉で囲んで表示するが、「ひざ伸展位」などと具体的に明記する。
(エ)疼痛などが測定値に影響を与える場合は、「痛み」「pain」などと明
記する。
(5)
参考可動域
関節可動域については、参考可動域として記載した。
(6)
ア
その他留意すべき事項
測定しようとする関節は十分露出すること。特に女性の場合には、個室、
更衣室の用意が必要である。
イ
被測定者に精神的にも落ちつかせる必要があり、測定の趣旨をよく説明
するとともに、気楽な姿勢をとらせること。
(平成16年6月30日以前に支給すべき事由が生じた場合に適用)
別添
労災保険における関節可動域の測定要領
「障害等級認定基準について」(昭和50年9月30日基
発第565号労働省労働基準局長)別紙2
1
労災保険における関節可動域の測定
関節可動域の測定等については、原則として、日本整形外科学会及び日本リハ
ビリテーション医学会により決定された「関節可動域表示ならびに測定法」によ
るが、労災保険の障害認定においては、採用しない項目があること及び以下の事
項に注意を要する。
(1)
各関節の機能障害については、障害の存する関節の可動域を測定し、原則と
して健側の関節可動域と比較して障害等級を認定する。
ただし、健側の関節可動域と比較することが適当でない場合は、参考可動
域角度を参考として障害等級を認定する。
(2)
測定する角度は、原則として、各関節の主要運動(屈伸等各関節において日
常の動作に一番重要なものをいう。例えば、肩関節にあつては、屈曲(前方挙
上)及び伸展(後方挙上)並びに外転(側方挙上)をいう。)を基本軸と移動
軸のなす角度で計る。
主要運動以外の関節運動については、参考とする。
また、同一面の運動範囲は一括して取り扱う(例えば、肩関節の場合は、
屈曲(前方挙上)及び伸展(後方挙上)は一括して取り扱い、両関節の可動
域角度を合計する。)。
(3)
関節の機能障害は、関節そのものの器質的損傷によるほか、各種の原因で
起こり得るから、その原因を無視して機械的に角度を測定しても、労働能力
の低下の程度を判定する資料とすることはできない。したがつて、測定を行
う前にその障害の原因を明らかにしておく必要がある。関節角度の制限の原
因を大別すれば、器質的変化によるものと機能的変化によるものとに区分す
ることができる。さらに、器質的変化によるもののうちには、関節それ自体
の破壊や強直によるもののほかに、関節外の軟部組織の変化によるもの(例
えば、阻血性拘縮)があり、また、機能的変化によるものには、神経麻痺、
疼痛、緊張によるもの等があるので、特に機能的変化によるものの場合には、
その原因を調べ、症状に応じて測定方法等に、後述するとおり、考慮を払わ
なければならない。
なお、関節可動域の測定値については、日本整形外科学会及び日本リハビ
リテーション医学会により決定された「関節可動域表示ならびに測定法」に
従い、原則として、他動運動による測定値によることとするが、他動運動に
よる測定値を採用することが適切でないものについては、自動運動による測
定値を参考として、障害の認定を行う必要がある。
(4)
被測定者の姿勢と肢位によつて、各関節の運動範囲は著しく変化する。特に
関節自体に器質的変化のない場合にはこの傾向が著しい。例えば、前述した阻
血性拘縮では手関節を背屈すると各指の屈曲が起こり、掌屈すると各指の伸展
が起こる。また、肘関節では、その伸展筋が麻痺していても、下垂位では、自
然に伸展する。
そこで、各論においても述べる基本的な測定姿勢のほか、それぞれの事情
に応じ、体位を変えて測定した値をも考慮して運動制限の範囲を判定しなけ
ればならない。
(5)
人の動作は、一関節の単独運動のみで行われることは極めてまれであつて、
一つの動作には、数多くの関節の運動が加わるのが普通である。したがつて、
関節の角度を測定する場合にも、例えば、せき柱の運動には股関節の運動が、
前腕の内旋又は外旋運動には、肩関節の運動が入りやすいこと等に注意しなけ
ればならない。しかし、他面、かかる各関節の共働運動は無意識のうちにも起
こるものであるから注意深く観察すれば、心因性の運動制限を診断し、又は詐
病を鑑別するに際して役立つことがある。
なお、障害補償の対象となる症状には心因性の要素が伴われがちであるが、
これが過度にわたる場合は当然排除しなければならない。その方法としては、
前述の各関節の共働運動を利用して、被測定者の注意をり患関節から外させ
て測定する方法のほかに、筋電図等電気生理学的診断、精神・神経科診断等
が有効である。
(注) 各関節における主要運動は次の通りである。
イ
せき柱(頸部)…………………前後屈及び左右屈
2
ロ
せき柱(胸・腰部)……………前後屈及び左右屈
ハ
肩関節……………………………前後方挙上及び側方挙上
ニ
肘関節……………………………屈伸
ホ
手関節……………………………背掌屈
へ
股関節……………………………屈伸及び内外転
ト
その他の関節……………………屈伸
関節可動域表示ならびに測定法の原則
(1)
基本肢位
概ね自然立位での解剖学的肢位を基本肢位とし、その各関節の角度を0度
とする。
ただし、肩関節の外旋・内旋については肩関節外転0度で肘関節90度屈曲
位、前腕の回外・回内については手掌面が矢状面にある肢位、股関節外旋・
内旋については股関節屈曲90度で膝関節屈曲90度の肢位をそれぞれ基本肢位
とする。
(2)
関節の運動
イ
関節の運動は直交する3平面、すなわち前額面、矢状面、水平面を基本
面とする運動である。ただし、肩関節の外旋・内旋、前腕の回外・回内、
股関節の外旋・内旋、頸部と胸腰部の回旋は、基本肢位の軸を中心とした
回旋運動である。また、母指の対立は、複合した運動である。
ロ
関節可動域測定とその表示で使用する関節運動とその名称を以下に示す。
なお、下記の基本的名称以外によく用いられている用語があれば(
)
内に表記する。
(イ)
屈曲と伸展
多くは矢状面の運動で、基本肢位にある隣接する2つの部位が近づく
動きが屈曲、遠ざかる動きが伸展である。ただし、肩関節、頸部・体幹
に関しては、前方への動きが屈曲、後方への動きが伸展である。また、
手関節、手指、足関節、足指に関しては、手掌または足底への動きが屈
曲、手背または足背への動きが伸展である。
(ロ)
外転と内転
多くは前額面の運動で、体幹や手指の軸から遠ざかる動きが外転、近
づく動きが内転である。
(ハ)
外旋と内旋
肩関節及び股関節に関しては、上腕軸または大腿軸を中心として外方
へ回旋する動きが外旋、内方へ回旋する動きが内旋である。
(ニ)
回外と回内
前腕に関しては、前腕軸を中心にして外方に回旋する動き(手掌が上
を向く動き)が回外、内方に回旋する動き(手掌が下を向く動き)が回
内である。
(ホ)
右側屈・左側屈
頸部、体幹の前額面の運動で、右方向への動きが右側屈、左方向への
動きが左側屈である。
(ヘ)
右回旋と左回旋
頸部と胸腰部に関しては右方に回旋する動きが右回旋、左方に回旋す
る動きが左回旋である。
(ト)
橈屈と尺屈
手関節の手掌面の運動で、橈側への動きが橈屈、尺側への動きが尺屈
である。
(チ)
母指の橈側外転と尺側内転
母指の手掌面の運動で、母指の基本軸から遠ざかる動き(橈側への動
き)が橈側外転、母指の基本軸に近づく動き(尺側への動き)が尺側内
転である。
(リ)
掌側外転と掌側内転
母指の手掌面に垂直な平面の運動で、母指の基本軸から遠ざかる動き
(手掌方向への動き)が掌側外転、基本軸に近づく動き(背側方向への
動き)が掌側内転である。
(ヌ)
対立
母指の対立は、外転、屈曲、回旋の3要素が複合した運動であり、母
指で小指の先端または基部を触れる動きである。
(ル)
中指の橈側外転と尺側外転
中指の手掌面の運動で、中指の基本軸から橈側へ遠ざかる動きが橈側
外転、尺側へ遠ざかる動きが尺側外転である。
(3)
関節可動域の測定方法
イ
関節可動域は、他動運動でも自動運動でも測定できるが、原則として他
動運動による測定値を表記する。自動運動による測定値を用いる場合は、
その旨明記する〔(4)のロの(イ)参照〕。
ロ
角度計は、十分な長さの柄がついているものを使用し、通常は、5度刻
みで測定する。
ハ
基本軸、移動軸は、四肢や体幹において外見上分かりやすい部位を選ん
で設定されており、運動学上のものとは必ずしも一致しない。また、手指
および足指では角度計のあてやすさを考慮して、原則として背側に角度計
をあてる。
ニ
基本軸と移動軸の交点を角度計の中心に合わせる。また、関節の運動に
応じて、角度計の中心を移動させてもよい。必要に応じて移動軸を平行移
動させてもよい。
ホ
多関節筋が関与する場合、原則としてその影響を除いた肢位で測定する。
例えば、股関節屈曲の測定では、膝関節を屈曲し膝屈筋群をゆるめた肢位
で行う。
へ
肢位は「測定肢位および注意点」の記載に従うが、記載のないものは肢
位を限定しない。変形、拘縮などで所定の肢位がとれない場合は、測定肢
位が分かるように明記すれば異なる肢位を用いてもよい〔(4)のロの(ロ)参
照〕。
ト
筋や腱の短縮を評価する目的で多筋を緊張させた肢位で関節可動域を測
定する場合は、測定方法が分かるように明記すれば多関節筋を緊張させた
肢位を用いてもよい〔(4)のロの(ハ)参照〕。
(4)
測定値の表示
イ
関節可動域の測定値は、基本肢位を0度として表示する。例えば、股関
節の可動域が屈曲位20度から70度であるならば、この表現は以下の2通り
となる。
(イ) 股関節の関節可動域は屈曲20度から70度(または屈曲20度~70度)
(ロ) 股関節の関節可動域は屈曲は70度、伸展は-20度
ロ
関節可動域の測定に際し、症例によつて異なる測定法を用いる場合や、
その他関節可動域に影響を与える特記すべき事項がある場合は、測定値と
ともにその旨併記する。
(イ)
自動運動を用いて測定する場合は、その測定値を(
)で囲んで表示す
るか、「自動」または「active」などと明記する。
(ロ)
異なる肢位を用いて測定する場合は、「背臥位」「座位」などと具体的
に肢位を明記する。
(ハ)
多関節筋を緊張させた肢位を用いて測定する場合は、その測定値を〈
〉で囲んで表示するが、「膝伸展位」などと具体的に明記する。
(ニ)
疼痛などが測定値に影響を与える場合は、「痛み」「pain」などと明記
する。
(5)
参考可動域
関節可動域については、参考可動域として記載した。
(6)
その他留意すべき事項
イ
測定しようとする関節は十分露出すること。特に女性の場合には、個室、
更衣室の用意が必要である。
ロ
被測定者に精神的にも落ちつかせる必要があり、測定の趣旨をよく説明す
るとともに、気楽な姿勢をとらせること。
障害等級の決定について
⑺ 各論
── 273 ──
障害等級の決定について
── 274 ──
障害等級の決定について
── 275 ──
障害等級の決定について
── 276 ──
障害等級の決定について
── 277 ──
別添
胸腹部臓器の障害に関する医学的事項等
1 呼吸器の障害
(1) 治ゆの判断
低酸素血症や肺性心の有無は療養の要否について重要な情報を与えてく
れるものの、その程度及び個々の症例により療養の要否は異なる。
したがって、治ゆに該当するか否かについて一律に基準を設けることは適
当ではないことから、呼吸機能の障害を有するものについては、個々の症例
に応じて治ゆの判断を行う必要がある。
(2) 評価の考え方
呼吸器の障害については、呼吸機能の障害として評価することとした。
ア 安静時の検査結果による判定
呼吸機能に障害を残したものの障害等級は、原則として、動脈血酸素
分圧と動脈血炭酸ガス分圧との検査結果の組合せにより判定された等級
に認定するが、その等級がスパイロメトリーの結果と呼吸困難の程度に
より判定された等級より低い場合には、スパイロメトリーの結果と呼吸
困難の程度により判定された等級により認定する。
イ 運動負荷試験の結果による判定
安静時の検査結果による判定で障害等級に該当しないものについては、
呼吸困難が呼吸機能の低下によると認められ、運動負荷試験の結果から
明らかに呼吸機能に障害があると認められるものに限り、呼吸機能障害
があるものとして認定する。
(3) 評価の指標等
ア 安静時の検査に関する指標
(ア)動脈血酸素分圧(PaO2)
動脈血酸素分圧は、少なくとも換気・ガス交換・肺循環・呼吸中枢
制御機能という4つの機能の結果として血液の中の酸素を供給できて
いるかということを表す指標である。
(イ)動脈血炭酸ガス分圧(PaCO2)
安静恒常状態で求めた動脈血炭酸ガス分圧の異常は、動脈血酸素分
圧が異常に低下した低酸素血症とともに、労作能力に関連しており、
特に継続的な労作の能力の評価に影響を及ぼすことから、動脈血炭酸
ガス分圧を呼吸機能障害の評価の指標とした。
動脈血炭酸ガス分圧は、性別・年齢・体格によって若干の差異が存
在する。しかしながら、その差異は大きくないので、値の変動幅を勘
案して、障害等級認定基準においては、動脈血炭酸ガス分圧について4
0±3Torrを限界値範囲とした。
(ウ)%1秒量(%FEV1 .0 )
%1秒量は、1秒量の予測値に対する実測値の割合を示すものであ
り、閉塞性換気機能障害(気道が狭くなることにより、換気量が減少
することをいう。)を示す指標である。
なお、%1秒量は、次の式により求められる。
%1秒量=
(1秒量実測値)
(1秒量予測値)
× 100
(エ)%肺活量
%肺活量は、肺活量の予測値に対する実測値の割合を示すものであ
り、拘束性換気機能障害(肺の弾性の減弱等により、換気量が減少す
ることをいう。)を示す指標である。
なお、%肺活量は、次の式により求められる。
%肺活量=
イ
(肺活量実測値)
(肺活量予測値)
× 100
運動負荷試験の意義
安静時の検査において正常である場合であっても、体動時に呼吸困難
を示すことがあることから、呼吸困難が呼吸機能の低下によると認めら
れ、かつ、運動負荷試験の結果から、呼吸困難があると判断されるとき
には、障害等級の認定を行うことができることとした。
運動負荷試験の結果から呼吸困難があると判断するためには、次の事
項について主治医から意見等を徴した上で呼吸器専門医の意見を求める
必要がある。
① 実施した運動負荷試験の内容
② 運動負荷試験の結果
③ 呼吸機能障害があると考える根拠
④ 運動負荷試験が適正に行われたことを示す根拠
⑤ その他参考となる事項
なお、運動負荷試験には、漸増運動負荷試験、6分間・10分間等の歩
行試験やシャトルウォーキングテスト等の時間内歩行試験、50m歩行試
験等がある。
2 循環器の障害
(1) 治ゆの判断
ア 心筋梗塞
心筋梗塞を発症したものについては、左室駆出率がおおむね40%以
上を維持している場合に心機能の低下が軽度であるといえるから、左
室駆出率がおおむね40%以上であることをひとつの目安とした上で、
様々な指標を総合的に勘案して治ゆの判断を行う必要がある。
イ 狭心症
狭心症を発症したものについては、原則として、症状が軽度(日常
生活や通常の身体活動には支障がない程度)に改善されたものでなけ
れば、治ゆと判断することはできない。ただし、軽度を超える症状を
残したまま、積極的な治療が困難になることがある。この場合、まれ
に症状が安定していると認められる場合があり、そうしたものは治ゆ
と判断することができる。
ウ 大動脈解離
偽腔開存型の解離を残すものは症状が安定しないものが多いことか
ら、その治ゆの判断にあたっては、急性期経過後少なくとも5年間に
わたって大動脈径がほとんど拡大しないことを確認するなど、症状の
経過を慎重に見極めることが必要である。
エ 房室弁又は大動脈弁の損傷
房室弁又は大動脈弁が損傷し、心機能の低下による運動耐容能の低
下が軽度を超えるものは、通常、療養を要することから、治ゆと判断
することはできない。
(2) 評価の考え方
ア 心機能の低下による運動耐容能の低下
心筋梗塞の後遺症や狭心症状を残す場合は、一定以上の強度の負荷に
より後遺症による症状が生じる。そのため、これらの症状を生じるおそ
れのある強度の運動が制限されるのは当然であるが、心機能の低下によ
る運動耐容能の低下の程度について日本循環器学会等10学会が2003年に
まとめた「心疾患患者の学校、職域、スポーツにおける運動許容条件に
関するガイドライン」(以下「許容条件ガイドライン」という。)にお
いては、運動・作業強度を最大運動能の60%で行うとすることを前提と
している。
心機能の低下による運動耐容能の低下の程度による障害等級の認定基
準は、許容条件ガイドライン等を参考にしたものである。
イ ペースメーカ又は除細動器を植え込んだもの
ペースメーカを植え込んだ場合は、リードの損傷の危険をできるだけ
避けるため、リード挿入側の上肢を過度に伸展することを避ける必要が
あり、そのため、そうした特定の姿勢をとることだけではなく、そうし
た姿勢をとることになる可能性の高い運動や労働についても制限する必
要がある。また、電磁波の影響により、設定されたペーシングモードが
リセットされたり、最悪の場合、ペースメーカが全く作動しなくなる可
能性も否定できないことから、電磁波の影響を避けるため、変電設備や
スポット溶接機、MRI等の医療器具のほか、金属探知器、盗難防止ゲ
ート、携帯電話等様々な機器に就業中を含む社会生活の様々な場面で注
意を払う必要がある。
除細動器を植え込んだ場合は、ペースメーカを植え込んだ場合と同様
の行動等の制限に加え、除細動器が頻脈を感知して強力な電気ショック
を発生させる際の患者への影響がある。
ウ 大動脈解離
大動脈の基本的機能は、全身が必要とする量の血液を通すことである
が、解離した部位を全て人工血管に置換した場合又は偽腔閉塞型の大動
脈解離であって、解離部の線維化が完成した場合は、それらの部位に脆
弱性はなく瞬間的に血圧が上昇するような動きをすることを含め、運動
等の制限は必要ないことから、障害等級に該当する程度の障害を残すこ
とはない。
(3) 評価の指標
ア 左室駆出率
左室駆出率は、心機能の程度を表す客観的指標の代表的なものである。
左室駆出率は、次の式により求められ、健常人ではおおむね60%台を示
す。
(左室拡張末期容積-左室収縮末期容積)
左室駆出率=
イ
(左室拡張末期容積)
×100
METs単位
METs単位は、安静座位の酸素摂取量1MET(3.5ml/kg/min)の何倍の酸
素摂取量に当たるかを示す単位であり、運動・作業強度の単位として広
く用いられている。
なお、作業・運動の内容と運動強度との関連は下表を参照のこと。
作業・運動の内容
・机上の事務的な仕事
・パソコン、タイプ作業
・ゆっくりとした歩行(時速1~2km程度)
・食事、洗顔、歯磨き
・守衛・管理人の業務
・調理作業
・立って電車等に乗る
・機械の組立作業
・溶接作業
・トラックの運転
・タクシーの運転
・普通の歩行(時速4km程度)
・シャワーを浴びる
・軽い大工仕事
・草むしり
・階段を降りる
運動強度
(METs)
1~2
2~3
3~4
4~5
・大工作業
・農作業
・垣根の刈り込み
・階段を昇る
5~6
・シャベルを使う穴掘りの作業
・雪かき
・早足での歩行
6~7
・ジョギング(時速8km程度)
7~8
・階段を連続して昇る
・ジョギング(時速10km程度)
8~
(注)本表は、各種の作業等の運動強度の目安であり、作業等の内容
によっては作業強度の数値が本表と合致しないことがある。
3 腹部臓器の障害
(1) 治ゆの判断
ア 食道
食道を狭さくし、流動食以外は通過することができないような症状を
呈した場合には、手術ないしブジーの措置により狭さく部の改善を試み
るのが通常である。また、手術によっても流動食以外は通過することが
できないような症状を残した場合には、終身高カロリー輸液(IVH)等が必
要であることから、療養の対象となり、治ゆとすることはできない。
イ 胃
胃の全部又は一部を摘出したことにより生じ得る慢性の症状には、消
化吸収障害、ダンピング症候群、逆流性食道炎のほかに貧血及び骨代謝
障害があるが、貧血及び骨代謝障害の症状が現れた場合は、通常、療養
の対象となる。
ウ 肝臓
慢性肝炎及び肝硬変については、ウィルスが陰性化した場合のほかは、
ウィルスの持続感染が認められ、かつ、AST・ALTが持続的に低値である
ものに限り治ゆと判断することができる。
なお、抗ウィルス剤、免疫調節薬の投与又はグリチルリチンの注射等
積極的治療を目的とする薬剤の持続的な投与によりAST・ALTが持続的に
正常な状態が維持されている場合については、治療を中止した場合、病
態の悪化が避けられないことから、治ゆと判断することはできない。
エ すい臓
すい臓の損傷後に生じる合併症として、すい液瘻や仮性囊胞がある。
重症で難治性のすい液瘻が形成されると、多量のすい液漏出のために
電解質バランスの異常、代謝性アシドーシス、蛋白喪失及び局所の皮膚
びらんが生じるから、すい液ドレナージとすい液漏出による体液喪失に
対する補液、電解質の補正等の治療が必要であり、治ゆとすることはで
きない。
難治性の軽微なすい液瘻があり、瘻孔からしみ出たすい液によって皮
膚のびらんを生じることがあるが、このうち、補液、電解質の補正等の
治療は不要であって、通院加療を要しないと判断されたものについては、
治ゆと判断することができる。
外傷後に生じる仮性囊胞は、感染等の合併がなければ自然に吸収され
ることも多いものの、腫瘤の増大傾向を認めたり、疼痛等の自覚症状を
伴う場合には治療が必要となるため、治ゆと判断することはできない。
オ ヘルニア(腹壁瘢痕ヘルニア、腹壁ヘルニア、鼠径ヘルニア及び内ヘ
ルニア)
ヘルニアについては、手術を行うのが通常であり、多くは手術により
脱出を認めなくなることから、修復術を試みたが完治を期待できない場
合(例:腹壁欠損が大きいため、直接縫合が困難で、手術後も腹帯の着
用が必須である場合)又は手術適応とならない場合に限り、障害を残し
たまま治ゆとなる。
(2) 評価の考え方
ア 胃の障害
胃を切除をしたことによる後遺症状のうち、消化吸収障害、ダンピン
グ症候群及び胃切除術後逆流性食道炎を後遺症状として評価する。
(ア)消化吸収障害
消化吸収障害は、胃酸・ペプシンの欠如又は不足により、食餌が消
化されないまま腸管に移動することなどにより生じるものである。胃
の相当部分を切除しても消化吸収障害を認めないことがあるので、消
化吸収障害の有無は、低体重(BMIが20以下のもの)であるか否かによ
り判断する。胃の全部を切除した場合には、胃液の分泌等が全く行わ
れなくなることから、消化吸収障害が生じているものとする。
(イ)ダンピング症候群
ダンピング症候群は、胃の幽門部を切除したために食餌が急速に小
腸内に墜落することにより生ずるものである。ダンピング症候群は、
胃の全部を切除した場合には高率で生じるものの、必ず生じるという
わけではなく、また、幽門部を含む胃の部分切除にとどまる場合であ
っても、症状が重篤なことがある。
(ウ)胃切除術後逆流性食道炎
胃切除術後逆流性食道炎は、胃の噴門部を切除したために胃液ある
いは腸液が食道内に逆流するために生じるものである。胃切除術後逆
流性食道炎は、胃の全部を切除した場合には高率で生じるものの、必
ず生じるというわけではなく、また、噴門部を含む部分胃切除にとど
まる場合であっても、症状が重篤なことがある。
イ 小腸の障害
小腸は、消化管の中で最も長い臓器であり、十二指腸、空腸、回腸と
いう3つの部分から構成されている。
十二指腸は、胃と空腸の間にあり、長さ20~30cmのC字型をした腸管で
ある。
空腸と回腸を合わせた長さは6mほどであり、その上方2/5が空腸、
下方3/5が回腸であるが、両者の間に判然とした境界があるわけではな
い。空腸は、十二指腸空腸曲から始まり、回腸は回盲境界部で終わる。
(ア)小腸の大量切除
小腸が大量に切除されると、小腸の実効吸収面積が著しく減少する
ので、消化吸収障害を生じることがある。
小腸切除後に残存する空・回腸の長さが75cm以下となった場合は、
相当程度の消化吸収障害を来す。この場合は、いわゆる短腸症候群で
あり、療養(静脈栄養法や成分栄養経腸栄養法)を要する場合が多い
が、経口的な栄養管理が可能な場合は、治ゆと判断できる。
なお、残存する空・回腸の長さが300㎝を超える場合は、通常、消化
吸収障害は認められないことから、障害として評価しない。
(イ)小腸皮膚瘻
小腸皮膚瘻とは、小腸内容が皮膚に開口した瘻孔から出てくる病態
をいい、粘液瘻を除く。
粘液瘻とは、小腸皮膚瘻には当たるものの、空置された腸管と皮膚
の間に生じた瘻孔であり、排出されるのは小腸内容ではなく粘液であ
って、その障害もごく軽いものである。障害等級認定基準においては、
瘻孔から小腸内容が出ることによって消化吸収障害等を生じることを
評価するものであることから、粘液瘻は評価の対象としない。
(ウ)小腸の狭さく
小腸の内腔には輪状の粘膜のひだが存在しており、このひだのこと
を、「ケルクリングひだ」という。
通常、単純エックス線でケルクリングひだを確認することはできな
いが、小腸に狭さくがあると、その口側にガスが貯留し、そのガスに
よって粘膜のひだが造影剤なしでも単純エックス線で確認できるよう
になる(ケルクリングひだは、胃の縦ひだと異なり、小腸が膨張して
も消失しない。)。
ウ 大腸の障害
大腸は、盲腸、結腸(上行結腸、横行結腸、下行結腸及びS状結腸)、
直腸に分けられるが、その機能上から、肛門管を含むことが多く、障害
等級認定基準上も肛門管を含めて大腸という。
(ア)大腸の狭さく
結腸の内腔には半月状のひだ(結腸半月ひだ)が存在しており、そ
れらの間の外側に向かって膨出した部分を「結腸膨起」という。
大腸の狭さくがない場合であっても、単純エックス線像で結腸膨起
が短い区間認められることがあるが、大腸に狭さくがあると、大腸に
滞留した大量のガスにより、単純エックス線像で結腸膨起が相当区間
にわたって認められるようになる。
(イ)便秘
便秘は、医学的には「便が大腸内に長時間にわたって滞留し、排便
が順調に行われていない状態」をいうとされており、単に回数が少な
いだけでは便秘には該当せず、排便に支障があることが要件とされて
いる。高度なものになると、排便がいきみと腹圧をかけるのみでは行
うことができなくなり、自然の排便ができなくなることから、用手摘
便によらざるを得なくなる。
業務上の事由によるものとしては、せき髄等の中枢神経系の損傷に
よるものが考えられる。
(ウ)便失禁
便失禁は肛門括約筋の働きが障害されることにより生じるものであ
り、肛門括約筋の機能が全部失われると、完全便失禁となる。
(エ)人工肛門
小腸や大腸が損傷を受けた場合は、人工肛門を設けることがある。
人工肛門を設けた場合、排便はストマ(排泄口)にパウチ(蓄便袋)
を装着して管理することとなるが、ストマ周囲に著しい皮膚のびらん
を生じ、パウチによる管理が困難となることがある。
エ 胆のうの障害
胆のうを損傷し、非観血的療法が無効な場合等には、胆のうの摘出が
行われる。
オ すい臓の障害
内分泌機能の障害については、糖尿病の分類と診断基準に関する委員
会報告(日本糖尿病学会 1999年)の「糖代謝異常の判定区分」により
判断する。
【糖代謝異常の判定区分】
正 常 型
空腹時血糖値が110mg/dl未満かつ75gOGTTの2時間値が
140mg/dl未満であるもの
境 界 型
空腹時血糖値が110mg/dl以上又は75gOGTTの2時間値が
140mg/dl以上であって、糖尿病型に該当しないもの
糖 尿 病 型 空腹時血糖値が126mg/dl以上又は75gOGTTの2時間値が
200mg/dl以上のいずれかを満たすもの
4 泌尿器・生殖器の障害
(1) じん臓の障害
じん機能が著しく低下したもの(糸球体濾過値≦30ml/分)及び定期的に
透析療法が必要なものは、療養の対象となる。
なお、糸球体濾過値(GFR)とは、糸球体の機能を検査するものであり、内
因性クレアチニンクリアランスによって計測することが広く行われている。
(2)
尿管、膀胱及び尿道の障害
ア 尿路変向術
(ア)尿禁制型尿路変向術
尿禁制型尿路変向術には、尿管S状結腸吻合術、禁制型尿リザボア(C
UR,continent urinary reservoir)(コックパウチ、インディアナパウ
チ等)、下部尿路再建術(人工膀胱)、外尿道口形成術、尿道カテー
テル留置等の術式がある。
禁制型尿リザボアについては、当初は尿の禁制は保たれているもの
の、術後一定期間経過すると、畜尿機能が失われることも少なくない
ことから、障害等級の認定に当たっては、非尿禁制型尿路変向術と同
様の評価をする。
(イ)非尿禁制型尿路変向術
非尿禁制型尿路変向術には、皮膚造瘻術及び回腸(結腸)導管の術
式がある。
尿失禁があり、尿の禁制は保たれない。
イ 尿失禁
(ア)持続性尿失禁
持続性尿失禁とは、膀胱の括約筋機能が低下又は欠如しているため、
尿を膀胱内に蓄えることができず、常に尿道から尿が漏出する状態を
いう。
膀胱括約筋の損傷又は支配神経の損傷により生じる。
(イ)切迫性尿失禁
切迫性尿失禁とは、強い尿意に伴って不随意に尿が漏れる状態であ
り、尿意を感じても便所まで我慢できずに尿失禁が生じるものである。
業務上の事由によるものとしては、脳の排尿中枢を含む排尿反射抑
制路の障害によるものが考えられる。
(ウ)腹圧性尿失禁
腹圧性尿失禁とは、笑ったり、咳やくしゃみ、重い荷物を持ち上げ
たりしたときや歩行や激しい運動等によって急激に腹圧が上昇したと
きに尿が漏れる状態をいう。
業務上の事由によるものとしては、尿道外傷による括約筋の障害後
に生じることがある。
ウ
尿道の閉塞
尿道の器質的な閉塞による排尿障害は、療養の対象となる。
(3) 生殖機能の障害
ア 狭骨盤とは、次のいずれかに該当するものをいう。
(ア)産科的真結合線9.5cm未満
(イ)入口部横径10.5cm未満
イ 比較的狭骨盤とは、次のいずれかに該当するものをいう。
(ア)産科的真結合線10.5cm未満9.5cm以上
(イ)入口部横径11.5cm未満10.5cm以上
(4) 勃起障害と射精障害
勃起障害は、「性交時に十分な勃起が得られない、あるいはその維持がで
きないために満足な性行為が行えない状態」と定義とされている(NIH、19
92年)。射精とは、精液を受精の場所たる子宮に送り届けるための現象であ
って、「精液を急速に体外に射出する」ことであり、これが障害された状態
を射精障害という。
射精は、通常、勃起に引き続いて行われることから、一見勃起障害のみを
評価すれば足りると考えられるが、勃起と射精は、異なる神経の支配を受け
ていることから、必ずしも両者の障害が伴って生じるわけではない。すなわ
ち、勃起をしても射精しない場合、勃起はしないものの射精をする場合があ
る。
以上のとおり、射精障害と勃起障害は、異なる原因によって生じるもので
あり、また、生じている現象も異なることから、それぞれについて障害とし
て評価することとした。