授業のエキスパート養成事業(第3学年美術科)授業実践記録 学 校 名 今治市立日吉中学校 職・氏名 教諭・村上 達哉 1 日時・場所 平成22年10月6日(水)第5校時(13:30~14:20)・美術室 2 題材名 私のアイデアフォトフレーム 3 目標 ○ 身近な空間を飾ることに関心をもち、生活空間を飾るためのフォトフレームの制作に主 体的に取り組もうとする。 ○ 使う人や飾る場所、中に入れたい写真や飾る時期などの条件を 基に、フォトフレームの 大きさや形、使う材料や配色などをイメージ豊かに構想する。 ○ 【創造的な技能】 中の写真や周囲の空間を引き立てるフォトフレームの機能について理解し、お互いの作 品を自分の価値意識をもって批評し合い、美意識を高める。 4 【発想や構想の能力】 写真を固定する方法や、材料の切断、接着、着彩等加工方法を工夫しながら、見通しを もって計画的に制作する。 ○ 【 関心・意欲・態度】 【鑑賞の能力】 題材設定の理由 (1) 生徒について 本学級の生徒は、全体的に落ち着いて表現や鑑賞の活動に取り組んでいる。年度当初にアンケ ートを実施したところ、66%の生徒が「美術科の学習を通して、表現や鑑賞の力が高まっている」 と感じていることが分かった。一方、「美術科で学んだことが、これからの自分の生活に役に立 つと思う」という項目に対しては、「そう思う」と答えた生徒が47%にとどまった。このことか ら、生徒は美術に関する知識や技能をある程度習得しているが、それらを自分の生活と結びつけ て考えたり、生活の中で具体的に活用したりする意識はあまり高まっていないという課題が浮か び上がった。今後は、知識、技能の習得や作品を完成させる指導だけでなく、生活とのかかわり に重点をおいた指導を一層重視していく必要がある。 生徒は1学期に「夢の室内空間」というテーマで、透視図法を活用した平面作品を制作してい る。自分が暮らしてみたい空間や、現実にあれば楽しいと思う空間を考えてデザインした。その ため、身近な室内空間に対する興味や関心は以前より高まっており、本題材においても、さらに 関心をもって主体的に取り組むことが期待できる。 (2) 題材について フォトフレームの制作は、自分の好きな写真を飾っておきたいという中学生の気持ちに添った ものであり、生徒が親しみやすい題材の一つである。また、写真を固定し、掛けたり置いたりす るというフォトフレームの構造は中学生にとっても複雑なものではないため、気軽に制作できる 題材でもある。しかし、その気軽なイメージのために、第3学年で取り組む場合には、制作の目 あいまい 的や意義が曖昧であれば、活動が安易に流れる危険性もある。したがって本題材では、フォトフ レームがもつ、中の写真を引き立てるという機能に加え、飾ることによって周囲の空間を演出す るという機能にも着目させ、目的や意義をより明確にした表現活動へとつなげていきたい。また、 身近な空間を飾るという学習は、生活の中での美術の役割を実感することにもつながり、生徒の 将来に役立つものと思われる。 これまで、フォトフレームの制作では、セット教材の木を用い、木彫の技法を活用することが 多かった。しかし、本題材では、中の写真や周囲の空間に合わせてフレームを加工しやすいよう に、骨格にイラストボードを用いることにした。イラストボードはカッターナイフで切断できる 上、適度な強度がある。また、表面に様々な素材をはり付けたり着彩したりすることも比較的容 易である。そのため、形や色、質感表現の自由度が高まり、空間を飾るデザインの学習において、 効果的な材料であると考えた。 (3) 指導に当たって 導入では様々な室内装飾やディスプレイデザインの例を鑑賞し、「飾るという行為」のもつ意 味について考えさせる。その後、写真と周囲の空間を同時に引き立てるフォトフレームの機能に ついて考えた上で、見る人や飾りたい場所、中の写真や飾る時期などの条件を絞りつつ、制作し たいフォトフレームの構想を練るようにさせたい。その際、ワークシートの形式を工夫するなど して、アイデアスケッチに加え、形や色、はり付ける素材についての表現意図を言葉でも説明で きるようにしていきたい。 制作の段階では、写真を固定する方法や、掛けて飾る場合と置いて飾る場合の形の条件、さら に材料の切断、接着の方法などについて、具体的な作例や方法別の制作手順を示すようにする。 これらの情報を示すことにより、技能面でのつまずきも尐なくなり、見通しをもって制作に取り 組めるようになると考える。 活動全般を通して、作品を仕上げるだけでなく、自他のアイデアスケッチや作品について説明 したり語り合ったりするために必要な言葉を身に付けさせたい。そのために必要な教師の言葉掛 けや板書、ワークシートなどの言語環境をしっかりと整えていきたい。 5 学習計画(9時間) 次 主な学習活動 ○ 時数 生活の中の様々な装飾の例を 主な評価規準 ◎ 鑑賞する。 様々な装飾のよさや効果について、関 心をもって鑑賞する。 【関心・意欲・態度】 1 ○ 人が生活空間を飾ることの意味に 1 ◎ ついて考え、話し合う。 ○ よさを発表している。 フォトフレームの機能について考 ◎ える。 ○ 飾ることによってもたらされる様々な 【鑑賞】 写真と周囲の空間を同時に演出する機能に ついて理解している。 【鑑賞】 イラストボードを使った骨格 や貼り付ける素材について、作 例を見ながら理解する。 ○ 自分が制作するフォトフレー ムについて、見る人、飾る場 所、中の写真、飾る時期などの 2 条件を考える。 ○ 自分が設定した条件や、使用する 材料の性質を総合的に考え、つくり 2 ( 本 時 そ の 2 ) ◎ それぞれの条件を満たして、どのような表 現ができるか、具体的に考える。 【発想・構想】 ◎ 空間を飾るデザインとしての機能や、材料 の特性を生かしたアイデアスケッチになって たいフォトフレームの構想を練り、 いるかを丁寧に見直し、工夫、改善しながら アイデアスケッチをする。 描くことができる。 【発想・構想】 ○ ○ アイデアスケッチを批評し合 ◎ 自分の言葉で表現意図を説明したり、話合 い、お互いの発想のよさや改善 いを通して友達のアイデアのよさを理解した 点を話し合う。 りできる。 写真を固定する方法について理解 ◎ し、アイデアスケッチをもとにイラ 【鑑賞】 写真を固定する方法や合理的な板取りの方 法について理解し、計画的に制作している。 ストボードに板取りをする。 ○ 【技能】 イラストボードを切断し、フレー ◎ ムの骨格をつくる。 3 について考え、見通しをもって制作できてい 5 ○ 切断や素材をはり付ける方法、着彩の手順 フレームに素材をはり付けたり着 る。 ◎ 彩したりする。 【技能】 表現意図に応じた素材を選択、準備した り、素材に応じた接着剤を使ったりしてい る。 ○ 素材のはり付けなどを細部まで行 ◎ い、仕上げる。 ○ 込めた思いや表現のよさを感じ 4 ◎ 1 取る。 6 美しさや仕上がりのよさを主体的に追求し ている。 作品を相互に鑑賞し、作品に 【技能】 【関心・意欲・態度】 友達の作品から、作品に込めた思いや表現 のよさを感じ取り、自分の言葉で表現してい る。 【鑑賞】 本時の指導 (1) 本時のねらい ○ 空間を飾るデザインとしての機能や、材料の特性を生かしたアイデアスケッチになっている かを丁寧に見直し、工夫、改善しながら描く。 ○ 自分の言葉で表現意図を説明したり、話合いを通して友達のアイデアのよさを感じたりする。 (2) 本時の指導に当たって 生徒は前時より、制作の条件や材料の特性を生かしながら、フォトフレームのアイデアスケッ チに取り組んでいる。本時ははじめに、代表の生徒数名にアイデアスケッチを示しながらデザイ ンの意図を説明させ、それに対して感じたよさや、さらに工夫・改善できそうな点などを全体で 話し合わせる。その際、批評の方法を明確にし、意見の出し方の参考になるように教師は補助発 問等を行う。小集団での話合いでは、表現意図をしっかり発表できている生徒を賞賛したり、ア イデア見直しの時間には、生徒のワークシートを基に問題点を指摘したりして、生徒が意欲を高 めたり積極的な見直しをしたりできるよう、個に応じた指導を丁寧に行いたい。 (3) 言語活動の充実の視点 代表の生徒の作品鑑賞や、小集団での鑑賞活動を通して、アイデアスケッチにまとめたデザイ ンの意図や、それらを見た感想を、自分の言葉で説明できたか。 (4) 準備物 教師:ワークシート、参考作品、実物投影機、プロジェクター 生徒:教科書、標準美術、クロッキー帳、定規、コンパス、色鉛筆 (5) 本時の展開 学習活動 1 本時の活動について 確認する。 2 形態 時間 一斉 2 ○指導上の留意点 ◎評価 ○ 今日の活動と今後の予定について知らせ、見通しを もって取り組めるようにする。 アイデアスケッチを批評し合い、よりよく改善しよう。 代表者のアイデアス 一斉 15 ○ ケッチを、全員で批評 全体によく見えるよう、実物提示装置で代表者のア イデアスケッチを映す。 し合う。 ○ デザインの意図を、前時までにワークシートに記入 させ、要領よく説明できるようにする。 ○ 批評する際の視点や方法を板書で示したり、教師が 発表者に対して補助発問をしたりして、積極的に批評 3 小集団でアイデアス グループ ケッチをお互いに鑑賞 15 し、批評し合う。 し合える環境を整える。 ○ 友達からの感想や意見を簡潔にまとめ、あとで見直 せるよう助言する。 ○ 教師は机間指導を行い、積極的に作品を称揚したり 話合いを促したりする。 ◎ 自分の言葉で表現意図を説明したり、話合いを通し て友達のアイデアのよさを感じたりすることができて 4 友達からの意見を参 考にしながらアイデア 個 15 スケッチを見直し、よ りよく改善する。 いるか。 (観察・ワークシート) ○ 次時から制作に入ることを前提に、大きさや使用す る材料、細部の表現についてもしっかり考えるよう指 導する。 ○ 机間指導を行い、つまずきのある生徒を中心に積極 的に支援をしていく。 ◎ 空間を飾るデザインとしての機能や、材料の特性を 生かしたアイデアスケッチになっているかを丁寧に見 直し、工夫、改善しながら描くことができているか。 (観察・ワークシート) 5 本時の活動を振り返 り、今後の活動を確認 する。 7 一斉 3 ○ 自分の価値意識をもって批評し合うことの意義につ いて考えさせる。 ○ 今後の活動予定を伝え、見通しをもたせる。 授業評価の視点 (1) 生徒理解力 一人一人の生徒がどのような表現意図をもってアイデアスケッチをしているか、また、どこで つまずきを感じているかを把握していたか。 (2) 教材解釈力 生活空間を飾るフォトフレームの役割や機能、生徒の実態を把握して題材設定を行い、材料や 技法を工夫していたか。 (3) 授業構成力 互いの学び合いを生かして意欲的な取組ができるように、授業形態や資料の提示を工夫してい たか。 (4) 授業実践力 作品を相互に批評し合う場面では、適切な言葉がけによって生徒の意見を引き出すことができ ている。制作の場面では、つまずきのある生徒に適切な支援を行っていたか。 8 授業の実際 時刻 13:30 教師の主な発問・支援 ○ 今日は、フォトフレームのアイデアを 生徒の主な反応・活動 ・ お互いに批評し合い、それをもとに、ア 今日の授業について教師の説明を聞 く。 イデアスケッチを見直し、改善していき ます。 (本時の目標確認・一斉) 13:31 ○ 話合いの方法を説明します。 (批評会の方法確認・一斉) 作品説明や批評の具体的な方法を、板書に示しつつ説明した。 13:35 ○ それでは、まず代表者の作品を批評し ます。 (作品説明と批評・全体) 作品説明や批評の具体例を示すため、代表生徒のスケッチを実物投影機に映し、 教師の補助発問や助言を交えながら、全体での作品説明と批評を行った。 ○ 。 アイデアスケッチの説明をして下さ い。 ○ それでは、このアイデアスケッチにつ いて感想や批評を発表して下さい。 ・ 自分の机の上に置き、一年中飾る。春 夏秋冬のイメージをデザインした。和紙 や色紙などを使う。 ・ いろいろな素材を使うのがよい。 ・ 四季を取り入れているので、一年中使 えてよい。 ○ 改善したらよい部分はありませんか。 ・ ・ 夏のスイカのイメージが面白いい。 色を濃く、はっきりさせるとよい。 ・ 夏だけ食べ物で他は風景なので、もっ と違うものを取り入れたら面白い。 ○ 13:42 私からも提案ですが、図柄がフレーム から飛び出す形があってもいいですよ。 ○ もう一名発表してもらいます。 ○ それでは、意見を発表して下さい。 ・ 机の上に飾り、夏に飾る。天使が幸せ を分け与えるようなイメージで、羽をピ ンクにした。紙と布を使う。 ・ 個性的でよい。 ・ ストーリーができている。海の激しさ がよい。 ・ ・ 天使に立体感は出さないのか。 神様のデザインも加えてはどうか。 時刻 教師の主な発問・支援 13:49 ○ 次に、グループでの批評会をします。 児童生徒の主な反応・活動 ・ 机を合わせ、批評会を始める。 (相互批評・小集団) 4名ずつのグループになり、作品説明とグループ内での批評をした。友達から出 た意見は、各自が用紙にメモをとり、後で見直せるよう指示をした。 ○ グループを回りながら批評会の様子を 観察し、必要に応じて助言する。 ○ アイデアスケッチが途中でも見てもら って、友達から意見をもらいましょう。 ○ 形、色、素材などについてもっと意見 を交換しましょう。 ○ 14:10 批評会が終わったグループから、席を 元に戻してください。 ○ それでは、友達からもらった意見をも ・ とに、アイデアを改善します。全部の意 見ではなく、自分がよいと感じた意見を 取り入れていきましょう。 アイデアを見直しながら、詳細なアイ デアスケッチを描く。 (制作・個人) ○ 机間巡視をしながら、個別に指導をす る。 ○ 作業をやめて下さい。 14:18 ○ 今日のような批評会は、よりよいデザ インをつくるために企業などでも行われ ています。今日の活動をこれからの制作 に生かしていきましょう。 (今日の授業について・一斉) ○ 次回は、アイデアスケッチが完成した 人からボードに寸法をとり、切り取る作 業に入っていきます。 (次時の予告・一斉) ・ 教師の話を聞く。 9 研究協議の記録 項 1 目 授業改善の視点 協 ・ と自己評価 議 内 容 ・ 意 見 生徒一人一人の発想・構想を充実させるために、生徒同士で批評し合 うという言語活動を活用する授業改善を試みた。 ・ どの生徒も自分の言葉で批評しよく活動していたが、教師が予想して いた程に批評が深まっていたとは言えない。中学3年生でどのレベルま で批評し合うことができるのか、教師自身が見定めていきたい。 ・ 様々な形が考えられることを投げ掛けていたつもりだが、オーソドッ クスなデザインが多かったように思う。生徒自身が活用しやすさを考慮 して選択したのもしれない。見本としての提示資料に工夫が必要か、ま た、どのくらいまで作品の完成度を求めるのか、意見をもらいたい。 ・ グループ協議に参加しづらかった生徒がいた。タイミングをみて声掛 けをしていくなど、個別の支援の大切さを実感した。 (1) 生徒一人一人の 表現意図やつまず ・ 困難な条件を抱えている生徒のことを把握し、適切な支援がなされて いた。 きの把握について (生徒理解力) ・ 生徒同士が友達の批評を素直に受け入れる雰囲気がしっかりできてい る。 ・ 批評活動の生徒の評価については、まずは、活動すること自体に重き 2 グループ別協議 をおく。実際の評価は、授業での生徒同士のやりとりだけでなく、メモ とワークシートを活用したい。 (2) 材料や技法の工 夫について ・ ・ 素材が紙なので、身近で扱いやすい。 多様な材料が活用できて、表現の幅が広がる。 (教材解釈力) ・ 使う材料や表現方法によって、制作のスピードに大きな差がつくので はないか。 ・ (3) 授業形態や資料 提示の工夫につい て (授業構成力) 材料費の扱いについては、学校の規模によって柔軟な対応が必要。 ・ 板書に学習の流れや発表の手順が提示されており、生徒が学習に見通 しをもったり自分の表現意図を発表したりしやすかった。 ・ 生徒2人に作品を発表してもらいながらグループでの批評の仕方のモ デルを示してから、グループ活動に入ったので、やり方がよく分かって 授業の流れがよかった。 ・ 実物提示装置を使用することで、発表の内容も伝わりやすい。 ・ グループによって活動に差があった。あるグループの活動を紹介する など、活動に対する評価の返しがあったらよかった。 項 目 (4) 批評し合う場面 協 ・ や制作場面での適 議 内 容 ・ 意 見 「価値意識」や「批評」など難しい言葉が使われたが、ポケモンの映 画の批評を例にあげ、分かりやすく説明されていた。 切な支援について ・ (授業実践力) ・ ・ 教師の口調が柔らかく、生徒も伸びやかに学習に取り組めた。 日ごろから、生徒が発表の仕方を身に付け、よく意見を述べるよう学 習訓練ができている様子である。 生徒同士の相互支援によって、意欲高揚につながっている。 ・ 本時の振り返りで、教師が実際のデザイン現場の様子を例にあげ、批 評の生かし方を簡単に説明したことで、生徒は批評し合うことの大切さ がよく理解でき、今後の活動に生きてくると感じた。 ・ 制作中は、友達と相談はしないで、自分の力で取り組ませたい。 ・ 批評や鑑賞の評価については、授業での生徒の活動観察、ワークシー 3 全体での話合い (1) 批評や鑑賞など 美術科における言 語活動と、その評 価について トや自己評価カードの活用が主になる。 ・ ・ 生徒同士の相互評価カードも取り入れるとよいのではないか。 今後も、評価について他校との情報交換を大切にしたい。 ・ 生徒の言語活動を充実させるためには、結局、教師の言語活動が重要 になる。 ・ 美術科では言語活動自体を評価する必要はない。言語活動を通して新 (2) フォトフレーム たな見方を発見したり、感じ方を深めたりできたかを評価すればよい。 ・ 今回は、発想を広げる、身近で扱いやすいという点を重視して紙(イ 制作の方向性につ いて ラストボード)を素材として取り扱い、金属シートや木目シートなども 活用していた。しかし、木彫りや金属加工など、本物の質感を味わうと いうことも大切にしていきたい。 ・ 工芸作品の制作において、木や金属など本物に触れる題材も取り入れ られるよう、3年間の活動計画を考えていく必要がある。 ・ 教師自身が、その題材で何をねらいとするのかを明確にして題材・素 材を取り上げていきたい。 授業改善のポイント ○ 生徒に身に付けさせたい力は何か目標を明確にもち、従来の型にとらわれないで題材 を設定する必要がある。教師の柔軟性が大切となる。また、扱う題材や素材は、3年間 を通して計画的に配置することが大切である。 ○ 言語活動を取り入れるよさとして、生徒自身が言葉で考えることで、それまで漠然と していたものが整理され、すっきりした考えをもてるようになること、また、新しい見 方や感じ方が生まれてくることがあげられる。そのことをふまえ、生徒の言語活動の充 実を図るためには、授業形態や資料の選択・提示だけでなく、教師自身の話し方や、書 き言葉となる板書の充実も大切な要素となる。
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