報告書(p1-p67)(PDF形式:4.75MB) - 四国経済産業局

平成26年度中小企業等産業公害防止対策調査
四国地域における環境関連
技術調査
報告書
平成27年2月
経済産業省
四国経済産業局
目
次
第1章 事業概要
1
1-1 はじめに
1
第2章 既存情報の収集・整理
3
2-1 国内外(アジア)の環境分野に係る主な政策動向
3
2-2 国内外(アジア)の環境ビジネスの分類ごとの市場規模と動向
27
2-3 四国地域の環境ビジネスの特徴
35
第3章 四国地域の環境ビジネスの特徴
41
3-1 アンケート調査結果
41
3-2 四国地域の特徴および強み・弱みの分析
60
3-3 四国環境 INDEX
62
3-4 「環境技術・製品 PR レポート」(環境ビジネスに積極的に取り組む企業事例)
84
「参考資料」
88
参考―1「四国地域における環境関連技術調査」アンケート調査票
89
参考―2 アンケート調査
97
単純集計
第1章 事業概要
1-1 はじめに
1-1-1 事業の目的
産業公害防止技術等の環境関連技術を持ち、四国地域で事業活動を実施する企業の技術
分野、技術力等の実態を把握するとともに、環境関連ビジネス発展のための課題等につい
ても明らかにすることを目的として本調査を実施した。
本事業においては、次の2つの調査を実施した。
(調査1)既存情報の収集・整理
国内及びアジア5か国の環境分野における主な政策動向や環境ビジネス大分類(環境省
の既存調査における定義)ごとの市場規模と動向を、既存情報を活用して整理した。
(調査2)事業者へのアンケート調査、ヒアリング調査及び調査結果概要の作成・送付
[アンケート調査]
四国地域で環境ビジネスを行う企業に対し、技術分野、技術力等についてアンケート
調査を実施し、分析を行った。
[ヒアリング調査]
上記アンケート調査において、環境ビジネスに積極的に取り組む企業に対してヒアリ
ング調査を実施し、モデル事例29社を「環境技術・製品 PR レポート」として、貴
局ウエブサイト上で紹介することを前提とし、事業所毎に取りまとめた。
[調査結果概要の作成・送付]
アンケート調査概要を A4版白黒両面にまとめ、アンケート回答企業に郵送した。
1-1-2 実施概要
(調査1)既存情報の収集・整理
調査では、文献、新聞、統計データ等を用いて、環境ビジネスに係る以下の項目につい
て、既存情報を収集・整理した。
①国内及び国外(特にアジア)の環境分野に係る主な政策動向
②国内及び国外(特にアジア)の環境ビジネスの分類ごとの市場規模と動向
③四国地域の環境ビジネスの特徴・強み・弱み
技術内容は、主に下記に示す技術分類に該当する業種と技術について調査を実施した。
※本調査における貴局の環境ビジネスの分類は以下のとおり。
①環境分析装置 ②公害防止装置 ③廃棄物処理・リサイクル装置 ④施設建設
(埋立処分場造成等) ⑤環境修復・環境創造⑥環境関連サービス ⑦下水・排水・し尿
処理⑧廃棄物処理・リサイクル ⑨環境調和型製品
1
(調査2) 事業者へのアンケート調査、ヒアリング調査及び調査結果概要の作成・送付
(1)アンケート調査の実施
四国地域に本社を置く企業及び四国地域で実質的な事業活動を行っている事業者、営業
所および工場等の事業者991社に対し、アンケートを実施した。
(2)データベースの作成
アンケートに回答し、四国地域で環境ビジネスを行う企業のうち、企業基本情報および
環境に関する技術・製品概要の掲載を事前に承諾頂いた企業58社をデータベース化し、
「四国環境INDEX」を作成した。
(3)ヒアリング調査の実施
アンケート調査の結果から、データベースへの掲載を希望する企業を抽出し、さらに当
該企業の環境関連技術等の諸条件によりモデル企業候補を絞り込み、貴局と協議の上、候
補35社程度を選定した。弊社は、モデル企業候補29社を貴局職員と訪問し、環境関連
事業の特徴、関連技術の優位性、当該企業の環境ビジネス状況、環境への想いなど、必要
な情報を聴取した。
ヒアリング実施にあたり、貴局ホームページへの掲載を前提とした掲載項目を検討し、
1社あたり2頁構成の「環境技術・製品レポート PR」として取りまとめた。
(4)調査結果概要の作成・送付
アンケート調査の結果について、概要を A4版白黒両面にまとめ、アンケート回答企業
260社に郵送した。
図表 1-1-1 事業スケジュール
事業内容
平成 26 年
6月
(調査1)
平成 27 年
7月
8月
既存情報の収集・整理
(調査2) (1)アンケート調査
(2)データベース作成
(3) ヒアリング調査及び取り纏め
(4) アンケート調査結果概要
(5)成果報告書の作成
2
9月
10 月
11 月
12 月
1月
2月
第2章 既存情報の収集・整理
本章では、国内および産業公害が顕在化しているアジア地域の環境分野における主な政
策動向、環境ビジネスの分類ごとの市場規模と動向および四国地域の環境ビジネスの特
徴・強み・弱みについて記述する。
2-1 国内外(アジア)の環境分野に係る主な政策動向
アジア 5 か国を対象とし、各国ごとに、公害対策規制の全体像として基本法等を掲げる。
次に、大気汚染、水質汚染、土壌汚染、廃棄物処理・リサイクル、汚泥、環境管理手法等
に分類し、当該法を整理する。
本章において、国内および国外(特にアジア)の環境分野に係る政策動向を概観する。
その前史として環境問題全般に関する国際的な動きを確認しておきたい。
2-1-1 持続可能な開発に関する国際的な動向
OECD から「Towards Green Growth(グリーン成長戦略)
」が策定、公開されたのが、20
11年5月。グリーン成長戦略において、持続可能な経済成長・開発を促進するために、
「生
産性」「イノベーション」
「新市場」「信任」「安定性」などが必要であるとしている。これ
に先立つ UNEP 報告書「グリーン経済を目指して」には、自然資本や資源・エネルギーの効
率化への長期的な視野に立った取り組みが必要であり、取り分け、環境・エネルギー産業
における技術革新(グリーンイノベーション)、市場創造の重要性が国際的な共通見解と捉
えられている。
(環境省 H26 報告書より)
2012 年、ブラジルのリオデジャネイロで開催された「国連持続可能な開発会議(リオ+
20、UNCSD)
」の通称“リオ+20”は、1992 年に開催された「環境と開発に関する国
連会議(地球サミット、UNCED)
」から 20 年目の節目に開催された会議に対して名づけら
れた。
ここに、
“リオ+20”において主な議題となった「持続可能な開発」は、世界規模で実
現すべき共通課題となり、そのきっかけは、1987 年に発表された国連の「環境と開発に関
する世界委員会(ブルトラント委員会)」の公表報告書「我ら共有の未来(Our Common
Future、ブルントラント報告書)
」とも言われている。
1992 年(平成 4 年)に開催された地球サミットでは、国際機関が遵守すべき行動原則と
なる環境と開発に関するリオ宣言および同宣言を実現する行動計画となる“アジェンダ2
1”などを採択し、国連気候変動枠組条約・生物多様性条約の署名が始まり、持続可能な
開発を進めることにより人類が安全に繁栄する未来に繋がることが確認された。環境関連
条約やアジェンダ21は、国連経済社会理事会傘下に“国連持続可能な開発委員会
3
(UNCSD)
”が設置され、そのフォローアップを行うことにより、目標達成を確実なもの
にしている。ここに持続可能な開発に係る主な国際会議を整理する。
図表 2-1
持続可能な開発に関する主な国際的な動き
開催年
会議名
トピック
1972 年
国連人間環境会議
環境問題全般についての初の大規模国際会議
(昭和 47 年) (ストックホルム会議)
1987 年
我 ら 共 有 の 未 来 ( Our
わが国の提案により国連に設置された特別委員会
(昭和 62 年)
Common Future)(環境と開発
「環境と開発に関する世界委員会」の報告書。「持
に関する世界委員会)
続可能な開発」という概念を打ち出した。
国連環境開発会議(地球サミ
持続可能な開発に関する国際会議。180 か国の参
1992 年
(平成 4 年) ット:リオ会議)
加により、「環境と開発に関するリオ宣言」「アジェ
ンダ21」ほか、21 世紀に向けた人類の取組に関す
る国際的な合意が得られた。
2002 年
持続可能な開発に関する世
地球サミットから10年後の開催。
(平成 14 年) 界首脳会議(リオ+10;ヨハ
2012 年
「ヨハネスブルグサミット実施計画」「政治宣言」「約
ネスブルグサミット)
束文書」を採択。
国連持続可能な開発会議
地球サミットから20年後の開催。
(平成 24 年) (リオ+20;リオデジャネイロ)
①持続可能な開発に向けた政治公約を再確認。
貧困撲滅は、世界にとり最大の挑戦であり、持続
可能な開発において、人間が中心であることを認
識。ミレニアム開発目標(MDGs)の達成が重要。
②GDP を補完する指標の作成に関して、国連に
対して作業計画の立ち上げを要請。
成果文書「我々が望む未来」を採択。
「総論」、「グリーン経済」、「制度的枠組み」、「行動
的枠組みとフォローアップ」、「持続可能な開発目
標(SDGs)」、「実施手段」の6項目から成る。
[環境省]
HP「平成 24 年版
環境・循環型社会・生物多様性白書」より抜粋
http://www.env.go.jp/policy/hakusyo/h24/html/hj12010101.html#n1_1
http://www.kpmg.com/jp/ja/knowledge/article/risk-advisory-thoughtleadership/Documents/s
ustainability.pdf
4
2-1-2 国内における環境分野に係る主な政策動向および主な環境規制
国内における環境分野に係る政策および主な環境規制を整理する。
①環境分野に係る政策動向
a) 日本再生の基本戦略 <平成 23 年 12 月>
東日本大震災後、日本の再生に向けて政府が定めた基本戦略。
重点的に取り組む施策は、
・
・
・
震災・原発事故からの復活
経済成長と財政健全化の両立
新成長戦略の実行加速と強化・再設計
その中でエネルギー・環境政策については
・
・
環境の変化に対応した新産業・新市場の創出
グリーン経済への移行における貢献
の施策が挙げられている。
http://www5.cao.go.jp/keizai2/keizai-syakai/k-s-kouzou/shiryou/k-s-6kai/pdf/1.pdf
b) 新成長戦略~「元気な日本」復活のシナリオ<平成 22 年 6 月>
経済産業省がグリーンイノベーションを中心に低炭素社会を目指した総合的な環境・エネ
ルギー政策を推進する構想を策定している。
http://www.kantei.go.jp/jp/sinseichousenryaku/
②環境分野に係る主な規制
a) 大気汚染防止
◆大気汚染防止法<昭和 43 年 6 月>
日本の大気汚染防止に関する法律で、煤煙、揮発性有機化合物、粉塵、有害大気汚染物
質、自動車排出ガスを規制している。汚染状況に対応するため頻繁に規制の改正が行われ
ている。直近の改正は平成 26 年。
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S43/S43HO097.html
b) 水質汚染防止
◆水質汚濁に関わる環境基準について<平成 26 年 11 月>
環境基本法第 16 条の公共用水域の水質汚濁に係る環境上の条件について、人の健康を保
護し生活環境保全のために維持すべき基準を規定した直近の告示。
http://www.env.go.jp/hourei/add/e046.pdf
5
c) 土壌汚染防止
◆土壌汚染対策法<平成 14 年 5 月>
土壌の特定有害物質による汚染の状況を把握し、土壌汚染による人の健康被害の防止に
関する措置を定め、
土壌汚染対策を実施することを定めた法律。
最終改正は平成 26 年 6 月。
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H14/H14HO053.html
d) 廃棄物処理・リサイクル
◆廃棄物の処理及び清掃に関する法律<昭和 45 年 12 月>
廃棄物の排出を抑制し、適正な処理により生活環境の保全と公衆衛生の向上を図ること
を目的に制定された。3 回の大幅な改正を経て最終改正は平成 26 年 5 月。
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S45/S45HO137.html
◆資源の有効な利用の促進に関する法律<平成 12 年 6 月>
従来の廃棄物を原材料として再利用するリサイクルに加え、発生抑制(リデュース)と
再使用(リユース)を強化する対策を規定している。
http://www.meti.go.jp/policy/recycle/main/data/pamphlet/pdf/3r.pdf
◆循環型社会形成推進基本法<平成 12 年 6 月>
日本の循環型社会の形成を推進する基本的枠組みとして制定された。循環型社会の姿を
明示し、循環資源を定義、処理の優先順位を法制化している。最終改正は平成 24 年 6 月。
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H12/H12HO110.html
e) 汚泥
◆特別管理廃棄物規制
爆発性、毒性、感染性など人の健康や生活環境に被害を生じるおそれのある廃棄物を廃
棄物処理法で、特別管理一般廃棄物及び特別管理産業廃棄物として規定し、必要な処理基
準を設け、通常の廃棄物より厳しい規制を行っている。
http://www.env.go.jp/recycle/waste/sp_contr/
d) 環境管理
◆環境基本法<平成 5 年 11 月>
日本の環境政策の根幹となる法律で、環境保全の基本理念と施策の基本事項を定めてい
る。環境省所管。公害対策基本法、自然環境保全法では環境問題の対応に限界があること
から新たな枠組みを示す基本的な法律として制定された。下位法として循環型社会形成推
進基本法、生物多様性基本法が制定されている。最終改正は平成 26 年 5 月。
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H05/H05HO091.html
6
◆地球温暖化対策の推進に関する法律<平成 10 年 10 月>
地球温暖化防止京都会議で採択された議定書を受けて、緊急に推進すべき地球温暖化対
策の枠組みを定めた。温室効果ガス排出量の 6%削減を達成するため、国、地方公共団体、
事業者、国民の責務と役割を明示している。最終改正は平成 26 年 5 月。
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H10/H10HO117.html
◆都市の低炭素化の促進に関する法律<平成 24 年 9 月>
地球温暖化対策の推進に関する法律の両輪となって、都市の二酸化炭素排出量の削減を
図り、都市の健全な発展を寄与することを目的に制定された。基本方針、低炭素まちづく
り計画に係る特別の措置、低炭素建物新築等計画の認定制度の創設が主な内容となってい
る。最終改正は平成 26 年 6 月
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H24/H24HO084.html
2-1-3
アジアの環境分野に係る主な政策動向および主な環境規制
本調査では、アジアの対象国として中国、インド、タイ、インドネシア、ベトナムの 5
か国を取り上げ、当該国における環境分野に係る政策を概観する。
さらに、
当該 5 か国における環境ビジネスの分類ごとの主な環境規制の調査を実施した。
調査方法について、中国は、本調査において、新たに情報収集を実施した。その他の 4 か
国については、既存情報を活用して、取りまとめた。
<アジアにおける環境分野に係る主な政策動向及び主な環境規制整理上の留意事項>
アジア 5 か国の環境規制について、文献調査を通じて、環境ビジネスの分野の法整備の
特徴を整理することとする。各国ごとに環境関連法規の整備状況が異なることから、文献
調査結果を踏まえて、それぞれの国における特徴的な法の整備状況や参入する際に重要と
なる留意点を述べることとする。
尚、本調査は、既存文献をベースとした整理であることから、当該国の法整備状況は、
現況を反映しているものではなく、かつ、網羅するものではないことを了承願いたい。
※ 本調査における「環境ビジネスの分類」は、以下のとおり。ただし、アジア各国の環境に
関連する規制の分野は、必ずしも合致していない。これら環境ビジネスを視野に置きなが
ら、関連する大きな分野の括りで政策や規制の動向を選定、整理を行っている。

環境分析装置(有害物質規制、化学品規制等)

公害防止装置(大気汚染防止、水質汚染防止、土壌汚染防止)

廃棄物処理・リサイクル/同装置

施設建設(埋立処分場造成等)
7

環境修復、環境創造

環境関連サービス

下水・し尿処理

環境調和型製品
(1) 中国
中華人民共和国環境保護部 (Ministry of Environmental Protection of the People's Republic of
China)
http://www.gb168.cn/foc/searches.do?onload=true
①環境政策の概要1
環境関連の長期計画と環境政策
中国では、環境法体系の充実や環境行政組織の整備と並行して、1982 年に公表された「国
民経済と社会発展のための第 6 次 5 ヵ年計画以降、国民経済と社会発展 5 ヵ年計画の中に
環境保全に関する目標が明確に示されるようになった。
一方、2001 年に発表された第 10 次の「国民経済と社会発展のため 5 ヵ年計画」と「国
家環境保護 5 ヵ年計画」では、2005 年を目標に都市と農村、特に大、中都市の環境を 顕
著に改善するとし、①汚染物質(大気汚染物質、水質汚濁物質、固体廃棄物)の総排出量
を 2000 年より 10%減少させる②すべての都市に汚水処理施設を建設し、2005 年の都市
汚水集中処理率を 45%にする③酸性雨規制区と二酸化硫黄汚染規制区の「二つの規制区」
と重点都市において大気汚染規制プロジェクトを実施し、2005 年に二つの規制区の二酸化
硫黄(SO2)の 排出総量を 2000 年より 20%削減する④工業汚染源の規制と整備を行い、
汚染がひどく人民の健康に危害を加える企業を法に基づき閉鎖する――など、数値目標を
含む具体的な取り組みを示している。
第 12 次 5 ヵ年計画(2011 年~2015 年)からは窒素酸化物(NOx)も総量規制の対象とな
った。
②環境法規の体系2
中国における環境規制の法体系は、基本となる環境保護法の下に 7 つの法が制定されて
いる。これらの法では、中国政府と地方政府の役割分担などが規定されており、数値基準
や管理方法は示されていない。具体的な数値基準を示す排水基準、排ガス基準などは、環
境保護法に基づき、中国政府環境保護部および地方政府が制定している。中国政府環境保
護部が制定する基準を国家環境基準、地方政府が制定する基準を地方政府環境基準と呼ぶ。
8
図表 2-2
中国における環境法規体系の概要
法
基本法:「環境保護法」
個別法(7つ)
・水質汚染防止法
・大気汚染防止法
・固体廃棄物環境汚染防止法
・・・・
国家環境基準
地方政府環境基準
(中国政府環境保護部が制定
する基準)
総合排水基準
火力発電所排ガス基準
有害廃棄物指定基準
など。
(地方政府が制定する基準)
北京市排水基準
広東省排水基準
上海市ボイラー排ガス基準
など当該地方独自の環境問題に対
処する基準
(出所) 「海外の環境規制法規のダウンロード方法」鈴木明夫
全国の環境汚染防止の目的で国家環境基準が制定され、特定地方における著しい汚染に
対処する場合に制定するものとして、地方政府環境基準が定められている。地方政府環境
基準は、国家環境基準より厳しいものでなければならない。地方政府環境基準を制定する
権限を有するのは、省政府と、北京市、天津市など4つの直轄市政府である。
中国に進出する企業は、国家環境基準のみならず、進出する地域の地方政府環境基準の
把握が必要となる。
地方政府環境基準は基準を出す機関の管轄地域、あるいは下級行政機関の管轄地域が対
象となり、地方政府環境基準を制定する権限を有するのは、省政府、自治区、直轄市政府(北
京市、天津市、重慶市、上海市)である。
国家環境基準は全国が対象となり、様々な環境基準を制定することができる。
地方環境基準には、環境質量基準と汚染物排出基準があり、環境基礎基準、環境方法基
準および環境サンプル基準がない。
地方基準が優先される排出基準
地方環境汚染物質の排出を規制する排出基準について、地方政府基準と国家基準が共存
し、地方政府環境基準の方が国家基準より厳しい場合は、地方政府環境基準が優先する。
http://www.envir.gov.cn/law/envir.htm
9
③基本法
◆環境保護法(1974 年制定、1989 年改正)
1974 年に試行法として制定・施行された 旧環境保護法が 1989 年 12 月に全面的に改
正されたものである。環境保護法は、環境を保護する明確な制定目的、方法と主旨を定め
ている。
環境保護法とは「生活環境と生態環境を保護しながら、改善するために、汚染と公害を
防止し、人体の健康を保障し、社会主義現代化建設の発展を促すこと」を目的とする3。
国家環境基準と地方政府環境基準の二つがある。この法の中で、保護が優先され、予防も
重要な側面となっている。社会的な責任を明確にし、良い環境保護を目指すため、環境保
護の教育を施し、環境の日を定めている。
http://www.zhb.gov.cn/epi-sepa/zcfg/w1/w8.htm
④分野別の個別法
中国の環境対策の基本は、排ガス、排水、固体廃棄物のいわゆる「産廃」による汚染防
止対策におかれている。これに関連する法令としては「大気汚染防止法」「水汚染防止法」
「固体廃棄物環境汚染防止法」が挙げられる。このうち、大気汚染防止法と水汚染防止法
には法律の内容を更に具体化して示す「大気汚染防止法実施細則」
「水汚染防止法実施細則」
が規定されている。また工場等からの具体的な排出基準値を規定した「大気汚染物質の総
合排出基準」、「ボイラーの大気汚染物質排出基準」、「汚水総合排出基準」がこれらの法律
に基づいて別途制定されている4。

汚染防止についての法(七つ)
環境に係る法として、基本法の基に以下の7つの個別法が制定されている。
・海洋環境保護法
・大気汚染防止法、
・固体廃棄物汚染環境防止法
・水質汚染防止法
・環境騒音汚染防止法
・清潔生産促進法
・放射性汚染防止法

資源を防護する法
森林法、草原法、漁業法、鉱物資源法、土地管理法、海域使用管理法、水法、石炭法、
島保護法
10

生態を保護する法
野生動物保護法、森林と野生動物類の自然保護区の管理方法、自然保護区条例、水
分と土壌を保全する法、野生植物保護条例、景勝地区の保護条例、危機に瀕する野生
植物輸出入の管理条例、新しい品種の植物の保護条例、農業に遺伝子を組換える生物
の安全管理条例、病気を原因としての微生物の実験室における生物の安全管理条例

特別な方面について制定する法について
環境影響評価法、建設プロジェクトの環境を保護する管理条例、環境に影響する評
価を計画する条例、清潔生産(クリーン)促進法、再生する可能性があるエネルギー
法、循環する経済の促進法、"中国人民解放军"環境保護条例、"中国人民解放军"環境
の影響を評価する条例
http://www.china.com.cn/2011/2011-03/10/content_22098578.htm 中国環境保護部のホームペ
ージにより
a) 大気汚染防止
◆大気汚染防止法 5(1987 年制定 2000 年改正)
大気汚染防止法は、環境の保護を図り、持続可能な経済社会を促進させ、人体の健康を
保護するために制定されている。この法は主な法律制度、石炭燃焼による大気汚染規則の
強化、発動機船が出す汚染と排気ガスの防止、埃と悪臭汚染防止に対する主な手段、環境
影響評価の手続き、環境行政機関の立ち入り検査権限の責任などについて具体的に規定す
る。
b) 水質汚染防止
◆水質汚染防止法6
(1984 年制定、2008 年改正)
水質汚染防止法は水質汚染の防止、環境の保護や改善、飲料水の安全の保障、持続可能
な経済社会を促進するために制定する法である。この法は予防を主に、防止を合わせて、
総合して整備することが原則である。従来、汚染物質の基準を超えた排出を禁止していな
かったが、2008 年改正では、環境保護目標、重点水質汚染物排出総量規制、汚染物質排出
許可、飲料水水源区保護等の制度が追加された。基準を超えた場合の企業に対する罰則お
よび政府の水質汚染防止に対する責任強化が図られた。
c) 土壌汚染防止法7
(2012 年 2 月時点で草案起草中)
土壌汚染防止法はまだ制定されていない。現在、土壌汚染防止について、多少の規定が
あるが、十分ではない。
11
d) 汚泥処理8
「2013-2017年中国汚泥処理処置詳細調査研究と投資戦略計画分析報告」によ
れば、都市汚水の改善は進んでいる。しかし、汚泥量が多くなり、処理が追いつかない。
そこで、汚泥処理のためのシステム対応が必要となっている。
e) 廃棄物処理·リサイクル/同装置9
環境保護部の指導により各都市に処理装置の設置が増えており、廃棄物の排出が減少し
てきた。廃棄物について、各分野において防止計画を立てている。固体廃棄物について、
主な装置はゴミ締固め機、輸送保管場所、移動式のゴミ分類機械、汚泥を肥料に変える機
械などがある。
◆固体廃棄物汚染環境防止法 (1995 年制定、2004 年改正)
固体廃棄物汚染環境の防止、健康の保障、持続可能な経済社会の促進、生態の安全を守
るために制定する法である。この法の原則は、環境汚染を防止して、固体廃棄物を減少し(減
量化)、充分利用して(資源化)
、無害化廃棄物を処置する(無害化)ことである。
固体廃棄物の管理、廃棄物の収集から処理までの規定が定められている。
f)
環境分析装置(有害物質規制、化学品規制等)10
環境を分析テストするセンターがある。環境保護法によると、中国環境保護規定11に準拠
しない技術と装置は輸入できない。化学品は危険性の程度によって、分類される。新化学
物質のリスク分類により管理され、化学品の生産前に申請を必要とし、国家は生産開始後
もコントロールする。
g) 環境関連サービス12(環境アセスメントや有害物質の分析、環境監査といったサービスに関連
のある環境影響評価法、人体や生態系に有害な化学物質の届け出など)
◆中国環境影響評価法 (2002 年制定)
中国環境影響評価法は持続可能な発展をし、計画したプロジェクトを実行し、環境に悪
い影響を及ぼすことを予防し、経済、社会と環境の調和を促進するために、制定する法で
ある。製造業は廃棄物の排出を国家の関係部門に申請し、環境影響評価を行って、営業許
可証を取得する。
h) 埋立処分場造成等
埋め立て処分場の造成は、
「一般工業固体廃棄物貯蔵、処置場汚染コントロール標準」と
いう明確な標準に従い、廃棄物貯蔵は廃棄した鉱坑あるいは陥没地域に作らなければなら
ない。また、処置場は地下水の水脈の場所を避けた方が良い13。
12
i)
環境修復、環境創造14
土壌汚染の修復は難しい。一般的には汚染した土壌を固化する技術を使う。化学洗浄技術
(soil leaching and flushing/washing)も一つの方法であり、地下水の汚染を避けた方が良い。
◆放射性汚染防止法 (2003 年制定)
放射性汚染防止法は放射性汚染防止、環境保護、健康保障、原子力エネルギーと原子力
技術の開発と利用を促進するために、制定する法である。国は防止技術の開発と普及を推
進している。国務院環境保護行政主管部門が統一的に管理する。
j)
下水・し尿処理15
下水道の安全が問題になっており、下水道とし尿から発生した気体は爆発しやすく中毒
事件も時々発生している。喫緊の課題となっており、国は重慶市で初めて処理実験行い、
良い結果が出ている。
k) 環境調和型製品16
政府は環境調和型製品に支援している。環境調和型製品は国の認証が必要となるが、認
証手続きは複雑で時間がかかる。
◆清潔生産(クリーン)促進法 (2002 年制定、2012 年改正)
清潔生産(クリーン)促進法は清潔生産(クリーン)、資源利用率を上げて、汚染物の減
少と生産性を上げ、環境の保護と改善、健康の保障、持続可能な経済社会発展を促進する
ために、制定する法である。清潔なエネルギーを原料として、先進の技術と装置を使って、
生産される製品である。
13
(2) インド
①環境政策の概要
◆国家気候変動行動計画(National Action Plan on Climate Change : NAPCC17
2008 年 6 月 30 日、環境森林省では、気候変動に関する国家行動計画を発表。以下、8
つの国家ミッションが明記されている18。
・
・
・
・
・
・
・
・
太陽光ミッション
エネルギー効率向上のための連邦ミッション
持続可能な居住環境に関する連邦ミッション
連邦水質ミッション
ヒマラヤの生態系を持続させるための連邦ミッション
「環境に配慮したインド」に関する連邦ミッション
持続可能な農業のための連邦ミッション
気候変動の戦略知識に関する連邦ミッション
■第十二次五カ年計画(2012.4~2017.3)
インドにおける国家レベルの計画に、憲法で規定された「五ヵ年計画」がある。経済、
財政、金融、雇用、教育、社会保障、環境、産業、農業、交通、都市開発、エネルギーな
ど多岐にわたって国の戦略的な目標及びプロジェクトを示す計画である。現在、
「第十二次
五ヵ年計画」を推進中。雇用の創出、政府の財政健全化を担保するために、高い成長率を
想定している(目標は 8.2%)
。2012 年から 2017 年が対象期間。計画委員会は、第十二次
五カ年計画に対して、インフラ投資を中心に第十一次計画の 2 倍の 41 兆ルピーの投資を行
うと発表している。19
②環境規制法規体系20
中央政府には、環境政策に関連する省庁が複数存在するが、環境森林省(Ministry of
Environment and Forests: MoEF)が、環境行政の中核を担う組織である。
インドでは中央政府、州政府、および市町村のレベルで、環境に関する政策が打ち出さ
れている。州政府は、法律を制定し施行する権限を持っており、中央政府と対立する点が
ある場合は、中央政府の法律が優先される。
14
図表 2-3
インドの環境部門の組織図
(出所) 「インドにおける環境社会配慮に係る調査業務」 環境省
(i) 中央政府
環境森林省(MoEF)が中核省となり、インドにおける環境保全、環境関連の計画、調整
等の全般を担当する。また、環境森林省(MoEF)からは独立した機関であるが、同省が所
管する法律の施行や関連政策の推進等においては重要な役割を担っているのが、中央公害
管理局(Central Pollution Control Board : CPCB)である。
中央公害管理局は、環境汚染の防止、管理及び緩和を目的とする。公害管理に関する多
数の役割を担っており、各種環境政策の施行、ガイドラインの整備、環境基準・規制等の
モニタリング等を行っている。
さらに、環境に関連する省庁は、都市部の上下水道や廃棄物インフラの整備を担当する
都市開発省、廃棄物や自然エネルギー等の推進を担当する新・再生可能エネルギー省等で
ある。
(ii)州政府
州政府に設けられている環境局(Department)が、各州の環境行政を推進している。 州
汚染管理局(SPCB)が各州に設置されており、州政府(環境局)への技術的な指導・助言
の他、環境保護及び環境汚染の防止等を目的とした各種の取り組みの推進、環境基準の策
定、調査研究等を行っている。
③基本法
◆「環境保護法」
(The Environment (protection) Act)
(1986 年制定、最新改訂 2006 年)
インドにおける環境保護に関する基本法であり、環境汚染の防止、管理及び削減のため
15
の中央政府の権限などを規定している。
http://www.legislation.vic.gov.au/Domino/Web_Notes/LDMS/PubStatbook.nsf/f932b66241ecf
1b7ca256e92000e23be/0DE8830346B7C1A9CA2571D900237A35/$FILE/06-061a.pdf
◆「環境保護規則」
(The environment (protection) Rules)
(1986 年制定、最新改訂 2014 年)
環境保護法に基づいて制定。工場等設備の条件や工場等から排出される汚染物質の排出
基準を規定。汚染物質を排出する事務所等に排出物の分析データを関係当局に提出するこ
とを義務づけている、また、排水の基準に関する記載がある。
(出所)日本産業機械工業会「新興国における環境政策等に関する調査研究」
(H23)
http://www.indiaenvironmentportal.org.in/content/401692/environment-protection-fifth-ame
ndment-rules-2014/
④分野別の個別法
a) 大気汚染防止、
◆ 大気汚染防止法
(The Air (Prevention and Control of Pollution) Act)
(1981 年制定、
1987 年改訂)
大気汚染の防止、管理および削減の促進を目的とした法律。中央公害管理局および州公
害管理局の権限が定められている。
http://www.envfor.nic.in/legis/air/air1.html
b) 水質汚染防止
◆ 水質汚染防止法及び管理法(1974 年制定、最新改訂 2003 年)
水質汚染の防止、制限および水質の向上を目的とした法律であり、水質および排水に関
する基準など、水汚染防止および管理上の機能や権限等を規定している。
◆水質汚染防止及び管理規則(The Water (Prevention and control of pollution) Rules)
1975 年制定。中央公害管理局(CPCB)の機能が細かく規定され、中央公害管理局が所
有する分析機関が設立され、水質分析を行う場合の分析費用も規定されている。最新改訂
2011 年。
c) 廃棄物処理
インドでは、環境問題のなかでも、廃棄物問題が深刻とされている。
廃棄物は大きく都市廃棄物、有害廃棄物及び医療廃棄物に分類されており、それぞれ以
下に示すいずれかの規則の対象となる。
◆都市固形廃棄物管理・処理規則
(2000 年制定)21
16
有害廃棄物を除く都市における固形廃棄物の回収、保管、運搬、処理に関する基準と必
要条件が示されている。廃棄物の処理は、地方自治体が責任を担っている。
「固形廃棄物」とは、有害な産業廃棄物を除くが 処理済みのバイオ医薬品関連の廃棄物
を含む、市町村または通達を受けた区域の商業施設および住居から固形または半固形とし
て発生する廃棄物であると定義されている22。
◆ 有害廃棄物管理・処理・越境移動規則 (1989 年制定、2003 年改正、2008 年改正)23
有害廃棄物の排出、保管、輸送、処理、処分に関する規定を定めている。「有害廃棄物」
とは、その物理的な性質、化学的な性質、放射性、毒性、引火性、爆発性、または腐食性
を伴う性質が伴うため、単独であっても、他の廃棄物や物質に接触した場合でも人体の健
康や環境に危険をもたらし、あるいは危険をもたらす可能性がある廃棄物を意味する24。
電子廃棄物も適用範囲とされている。
d) 有機廃棄物の処理処分25
州の公害管理会議(SPCB)は、廃棄物の処理に関する許容条件と基準を定めた国の法律
を管理する権限を持っている。2000 年の 「都市固形廃棄物管理・処理規則」には、場所
の選定、必要とされる施設、埋め立て処分に関する仕様、汚染防止、水質管理、大気の質
の監視、埋め立て処分場での植林、埋め立て処分場の閉鎖、閉鎖後の処置、および丘陵地
に関する特別な規定など、埋め立て処分に関する条件が詳細に記されている。埋め立て処
分場には、生分解性を持たない廃棄物のみを投棄することができる。 既存の埋め立て処分
場(2000 年 9 月 25 日以前から稼動している処分場)は、2001 年 12 月 31 日まで規則の
必要条件を満たすことが求められた。
中央公害管理会議は、有害廃棄物の埋め立て処分場について規定する 2000 年の
Guidelines on Hazardous Waste を起草した。このガイドラインは、埋め立て処分場の計
画、設計、および建設、ライナー・システム、浸出液の管理、点検、および監視といった
課題を扱っている。このガイドラインは、実行機関、埋め立て処分場の運営者、およびそ
の他の関係者を対象に発行され、2000 年の 「都市固形廃棄物管理・処理規則」に基づき
市町村の固形廃棄物の埋め立て処分を対象に導入された必要条件を補完する。 2005 年 9
月、有害廃棄物の埋め立て処分施設に関する追加的なガイドラインが、Hazardous Waste
Management Series (HAZWAMS/32/2005-2006) Guidelines for Proper Functioning and
Upkeep of Disposal Sites で制定された
17
(3) タイ
①環境政策の概要
タイでは、工場法や公衆衛生法などに分散していた環境規制を体系化し、1975 年に「国
家環境保全法」が整備されたが、1991 年のクーデターにより、廃止され、新たに、1992
年国家環境保全推進法(Enhancement and Conservation of National Environmental
Quality Act. A.D.1992)が制定された。
また、環境対策と深い関わりを持つ工場法、公衆衛生法、有害物質法、エネルギー保全
促進法などが、改正された。
タイの環境政策は、汚染者負担の原則、環境汚染者に対する責任を明確に打ち出し、国
家環境保全推進法では環境汚染者に対する賠償義務を科しており、罰金額の増額や新たに
禁固刑を導入している。また、工場法にも罰金、禁固刑などの罰則が科せられている。
②環境規制法規の体系
タイにおける環境政策の基本的な枠組みを示しているのが、1992 年に制定された「国家
環境保全推進法」である。さらに、この基本法を補完するために、国家環境委員会通知、天
然資源環境省令、公害管理局通知などが制定されている。
なお、2002 年、従来の科学技術環境省の環境担当部門として、環境施策の担当省として、天然資源
環境省が創設されている。しかし、環境基準の多くは、科学技術環境省の時期に制定されたものであり、
現在も科学技術環境省例として、法的な拘束力を有している。
図表 2-4
タイにおける環境法規体系の概要
法
基本法:国家環境保全推進法
補完
国家環境委員会通知、天
然資源環境省令、公害管
理局通知など
科学技術環境省令
排ガス基準
排水基準
有害廃棄物分類基準
など
(出所) 「海外の環境規制法規のダウンロード方法」鈴木明夫 をもとに、基本法の翻訳修正
上記のように 1992 年の国家環境保全推進法に基づき、環境行政機構が整備されたが、
18
タイでは、縦割り行政が長年続いたため、一本化は簡単ではないようである。現在、環境
規制に 20 以上の政府機関が環境や公害問題に関与しており、それぞれの機関が所管法令を
実施するなど、環境行政が複線化している。
③基本法26
◆国家環境保全促進法(National Environmental Quality Act. )
(1992 年制定)
環境保護を主たる目的とする、環境政策の基本的な枠組みである。天然資源の保護と保
全および公害予防と是正に関する法規となっている。深刻な公害問題が発生し緊急に改善
する必要のある公害防止重点地域の指定により、環境基準の遵守が義務付けられる。
④分野別の個別法27
◆工場法
(1992 年制定)
工場を業種と規模により3つのカテゴリーに分類し、廃棄物の管理を含む工場管理を規
定している。
◆公衆衛生法(1992 年制定)
住民の健康、健全な暮し、及び生活の質に直接に係るゴミと排水の収集、手数料、さら
に操業者が遵守すべき操業方法、手続き、及び条件を規定する。処分については、規定せ
ず、民間セクターでもゴミと排水の処理を実施できる可能性を残している。
地方公共団体には、ゴミや排水の移送、廃棄、投棄の禁止、ゴミや排水の処理に必要な
場所を用意する際の条件、それらの場所や建物の所有者による収集、輸送、及び処分方法
に関する条件を地方規則として施行する権限を付与している。
◆有害物質法(1992 年制定)
有害物質の監督と管理に関係する省庁間に適切な管理システムを整備し、有害物質を管
理下に置くことを目的とする。危険予防の必要がある場合には、有害物質の保有、分配、
または使用を禁止する地域を指定する権限を付与している。同法は有害物質に4つのカテ
ゴリーを定義し、それぞれの管理手続きを以下のように規定している。
(4) インドネシア
①環境政策の概要
初の統括的な法律は 1982 年に制定された旧環境管理法である。その後、第 5 次国家開
19
発計画の期間中(1988 年~1994 年)に、生物資源及びその生態系の保全に関する法律
(1990 年法律)
、水質汚濁の防止に関する政令(1990 年政令)
、環境影響評価に関する政
令(1993 年政令)
、有害廃棄物の管理に関する政令(1994 年政令)など多くの環境関連の
法律や政令が制定された。
1997 年 9 月、環境管理法が制定された。この法は 1982 年に制定された旧環境管理法
を大幅に改定したものである。環境管理法は日本の環境基本法に相当する法律であり、各
種の政令や大臣令などが、この新法に沿って改定されていくこととなった。
2009 年の改正で権限や罰則が強化され、環境省に警察と協力して環境犯罪の容疑者を逮
捕する権限が与えられた。
②環境規制法規の体系28
インドネシアにおける環境規制は、環境政策の基本的な枠組みを示す「環境保護管理法」
に加えて、それを補完するための大統領令、政令、環境担当国務大臣令ほかの法規が公布
されている。
環境担当国務大臣令により、排ガス基準、排水基準などの基準が制定されている。さら
に地方政府には、環境基準を制定する権限が与えられており、一部の地方政府では、独自
の環境基準を制定している。地方政府の基準がある場合は、地方政府の基準を優先して遵
守しなければならない。
図表 2-5
インドネシアにおける環境法規体系の概要
法
基本法:環境保護管理法
補完
環境担当国務大臣令
排ガス基準
排水基準
有害廃棄物分類基準
など
大統領令、政令、環境担当国務
大臣決定令、その他
地方政府基準
地域の環境対策に必要な基準
(出所) 「海外の環境規制法規のダウンロード方法」鈴木明夫
20
③基本法29
◆環境保護管理法(1982 年制定)
1997 年および 2009 年に改訂。環境管理法の特徴としては、(i)事業活動に対する環境規
制の強化、(ii)罰則の強化、(iii)環境紛争処理規程の充実、(iv)国民の環境情報に関する権利
規定の導入-などが挙げられる。
さらに、新法では、廃棄物を「廃棄物とは事業活動によって生じる残滓をいう」と定義
した上で、事業者に対する廃棄物の管理義務を規定している。また、無許可での廃棄物の
環境媒体へ投棄、インドネシア領外で発生した廃棄物の国内投棄の禁止も規定している。
さらに有害廃棄物の輸入禁止や事業者に対する有害物質及び有毒物質の管理も義務づけて
いる。
http://www.env.go.jp/air/tech/ine/asia/indonesia/files/law/files/I00.pdf
④分野別の個別法30
下記に示す法規制は、一部である。
a) 水質汚濁防止
水質汚濁対策は、インドネシアの環境対策の中で最も優先度が高い。環境行政の取り組
みも積極的であり、国と地方自治体が協力して全国的な河川水質改善プログラム
(PROKASIH=プロカシ)も実施されている。また水質規制に関連する法令等も他の環境 課
題に比べて整備されている。そのため、日系企業の環境対策への取り組みも多くみられる。
◆「水質汚濁の防止及び水質管理に関する政令」
(2001 年政令)
政令に基づいて陸水の水質環境基準が定められている。水質環境基準は水域を利水目的
別に A(無処理で直接飲料水として利用できる水)
、B(飲料水の原水として利用できる水)
、
C(水産や畜産に利用できる水)
、D(農業、小規模事業、工業及び水力発電に利用できる
水)の4類型に分け、(i)物理項目、(ii)化学項目(有機物質、無機物質)、(iii)微生物、(iv)
放射性物質-に分類された 68 項目の中から それぞれの利水目的に必要となるものを選び、
その最大値として示されている。
http://www.env.go.jp/air/tech/ine/asia/indonesia/files/law/files/I04.pdf
◆「産業活動からの排水基準に関する環境大臣令」
(1995 年環境担当国務大臣令)
1991 年の人口環境大臣例による定められた 15 種類の全国レベルの工場排水基準に加え
て、1995 年に特定業種の種類が 21 に拡大された。特定業種にはソーダ、金属加工、皮な
めし、織物、やし油、紙・パルプ、 ソフトドリンク、ペイントなどインドネシアの伝統的
な主要産業が選定された。
http://www.env.go.jp/air/tech/ine/asia/indonesia/files/law/files/I07.pdf
21
b) 大気汚染防止
大気汚染については環境大臣令で、二酸化硫黄、窒素酸化物、鉛などの 9 物質を対象と
した環境基準、紙・パルプ製造業、鉄鋼業など 4 業種とその他産業の 5 分野の固定発生
源 の排出基準、自動車排ガス基準などが定められているが、いずれも現在基準値の強化や
規制対象範囲の拡大など規制強化の検討が進められている。また大気汚染物質の削減を目
的 に環境管理庁が LANGIT BIRU=ランギット・ビルー(ブルー・スカイ・プログラム)
といわれる大気浄化プログラムに取り組んでいる。しかし水質汚濁対策に比べて対策への
取り組みは遅れ気味である。
◆大気汚染の防止に関する政令(1999 年政令)
http://www.env.go.jp/air/tech/ine/asia/indonesia/files/law/files/I01.pdf(要旨和訳)
c) 廃棄物処理
有害廃棄物の国境を越える移動や処分を規制するバーゼル条約を批准したことを受けて、
有害廃棄物の管理に関する政令が定められた。都市廃棄物の管理について、2008 年に廃棄
物管理法を制定している。
◆有害廃棄物の管理に関する規則 18 号(1999 年)
有機廃棄物の排出者および有害廃棄物の収集、運搬、有効利用、処理及び埋め立て業者
を規制対象として、有害廃棄物を管理することにより、環境汚染の防止や抑制をする。
有害廃棄物は、B3 廃棄物と呼ばれ、有害廃棄物リストが別表に示されている。
http://www.env.go.jp/air/tech/ine/asia/indonesia/files/law/files/I12.pdf(要旨和訳)
◆廃棄物管理法(2008 年)
廃棄物に関する基本的な法律として制定された。
d) 環境影響評価
1986 年に環境影響評価制度(AMDAL=アムダル)が導入され、その 後 1993 年に新
たな政令が作られ、制度の抜本的改正が実施されている。環境影響評価の対象となる事業
については、1994 年の大臣令で工業部門、公共事業部門など 14 部門に分けて、それぞれ
の部門ごとに具体的な事業名とその規模が示されている。なお、環境影響評価の対象とな
る事業については、環境影響評価の実施が事業許可の必須要件とされている。
(5) ベトナム
①環境政策の概要31
ベトナム政府は 1994 年に環境保護法を施行(2006 年発効)し、水、大気、廃棄物等に
22
係る環境基準を整備した。また、2002 年には、環境・資源に関する国家的管理を強化する
ことを目的に、天然資源環境省を設置している。
2003 年には、2010 年までに取り組むべき環境課題と 2020 年に向けた環境課題の解決の
方向性を示す「国家環境保全戦略」を策定するとともに、排水課徴金にかかる政令や深刻
な汚染企業の汚染対策にかかる首相決定を制定するなど、環境行政のための関連制度整備
を進めている。さらに、2008 年 12 月には水環境保全と水資源管理を含めた総合的な流域
管理に関する政令を制定し、国家として流域管理に力点を置くことを明確にするとともに、
水環境の総合管理に向けた天然資源環境省の責任と権限強化を図ってきている。
②環境規制法規の体系
ベトナムにおける環境規制の基本となるのは、1993 年に制定された環境保護法である。
環境保護法では、環境政策の基本的な枠組みを規定し、環境保護法を補完するための政令
やその他の規則、決定、回状などを公布している。環境保護法およびそれを補完する政令
等に基づき、事業者が遵守しなければならない排ガス基準、排水基準などの国家基準が制
定されている。
図表 2-6
ベトナムにおける環境法規体系の概要
法
基本法:環境保護法
補完
政令、規則、決定、回状
国家環境基準
排ガス基準
排水基準
有害廃棄物分類基準
など(*)
(*)国際分類システムにおける“13:環境、健康、安全”の3分野が一つのグループとして
扱われており、1,000 件の国家基準制定がある(2014 年 9 月現在)。
(出所) 「海外の環境規制法規のダウンロード方法」鈴木明夫
③基本法32
ベトナムにおいて、環境法規制や環境行政組織づくりが始まるきっかけになったのは、
環境保全を推進するためのマスタープランとして 1991 年に策定された「環境と持続可能な
開発に向けた国家計画(1991 年~2000 年)」(National Plan for Environment and
23
Sustainable Development)である。
国連開発計画(UNDP)などの協力を得て作られた同計画では、①中央省庁および地方
レベルにおける環境に関する行政権限の明確化②環境に関する政策・法律・規則の整備③
環境監視体制の整備――などへの取り組みをベトナム政府に提言した。これを受けて、1992
年に環境保全に関する国家行政機関として科学技術環境省(MOSTE)が発足し、翌 1993
年、環境行政を担当する国家環境庁(NEA)が MOSTE の中に設けられた。また全国 57 の
省と 4 つの中央直轄市(ハノイ市、ホーチミン市、ハイフォン市、ダナン市)には、地方
レベルの環境行政組織として、それぞれの地方人民委員会の下部組織である科学技術環境
局(DOSTE)が設置された。
一方、ベトナムには、環境保護法が 1994 年に施行されるまで環境問題を包括的にとらえ
た法律はなかった。
1994 年 1 月、
環境政策の基本的な枠組みを示す環境保護法が施行され、
同年 10 月に環境保護法実施のための政令をはじめ、環境違反への罰則や環境影響評価など
に関する数多くの環境法規が出されている。
◆環境保護法(LEP : Law on Environmental Protection)(1994 年施行、2005 年改正)
ベトナムの環境保護に係る基本規則が定められている。1994 年から施行されており、
2005 年に改正された。産業公害に関する具体的な規定は、環境保護法に基づく多くの政令
や省令、基準などに示される。
ベトナムにおける環境法の特徴は、大気汚染や排水、騒音、振動の対策も、すべて廃棄
物管理の一環とされていることが挙げられる。
◆環境保護法実施のための政令(Government Degree No.175/CP)
(1994 年 10 月施行)
環境保護法の実施のために制定された政令。
ベトナムの環境マネジメントにおける科学技術環境省(MOSTE)や国家環境庁(NEA)
、
地方行政の責任分担などを明確にしているほか、環境影響評価制度についてその仕組みを
示している。また、具体的な産業公害規制値などを示すベトナムの環境基準を作成すると
して、必要となる 20 種類の基準を例示している。これに基づいて、後述する産業排水基準
(TCVN5945-1995)や産業大気排出基準(TCVN5939-1995)が定められた。その後、改
正され、QCVN へ移行されている。また、同政令には、工場等に 対して環境規制の遵守状
況等を立入検査等によって調べる環境保護検査に関する規定が設けられている。
◆新環境保護法の施行規則(2006 年政令第 80 号)と罰則規定(2008 年政令第 21 号)も、
2006 年に発行されている。2006 年政令第 80 号は、2008 年政令第 21 で一部改正され、環
境・排出基準を TCVN から QCVN へ移行することや、環境影響評価の対象事業等の改正に
ついても規定されている。
24
④分野別の個別法33
1995 年にベトナム基準(TCVN: Vietnam Standards)で定めていた環境基準や、排ガ
ス基準、排水基準等について、近年国家技術規制(QCVN)という新たな形で規定してい
る。TCVN が義務でなく遵守を奨励という意味である一方、QCVN は、
「基準」であり、一
層規制の考えが強く押し出されている。
a) 大気汚染防止
環境保護法(LEP)と環境保護法実施のための政令に基づく 4 つのベトナム基準 (TCVN)
は、2009 年の QCVN への移行にあたり、8 種類に分類されている。
・ 大気環境に関する国家技術規則(QCVN05:2013)
・ 大気環境中の有害物質に関する国家技術規則(QCVN06:2009/BTNMT、旧 TCVN5938-2005
の差替え)
・ 産業排ガス基準(無機物質及びばいじん等)(QCVN19:2009/BTNMT、旧 TCVN
5939-2005 の差替え)
・ 産業排ガス基準(有機物質)
(QCVN20:2009/BTNMT、旧 TCVN5940-2005 の差替え)
・ 医療系廃棄物の焼却炉からの排ガス基準(QCVN02:2008/BTNMT)
・ 化学肥料製造産業からの排ガス基準(QCVN21:2008/BTNMT)
・ 発電所からの排ガス基準(QCVN22:2008/BTNMT)
・ セメント製造産業からの排ガス基準(QCVN23:2008/BTNMT)
b) 水質汚染防止
大気と同様に 2009 年に QCVN に移行されている。QCVN では A と B の 2 つの基準
になった。国家技術規制として規定されている主なベトナムの水質基準、排水基準は、以
下のとおりである。
・ 表流水水質環境基準(QCVN08:2008/BTNMT、TCVN5942-1995)
・ 沿岸海水水質環境基準(QCVN10:2008/BTNMT、TCVN5943-1995)
・ 地下水水質環境基準(QCVN09:2008/BTNMT、TCVN5944-1995)
・ 産業排水基準(QCVN40:2011/BTNMT、旧 TCVN5945-1995)
・ 家庭排水の基準(QCVN14:2008/BTNMT)
・ ゴム加工産業排水の基準(QCVN01:2008/BTNMT)
・ 水産食品加工産業排水の基準(QCVN11:2008/BTNMT)
・ パルプ・紙産業排水の基準(QCVN12:2008/BTNMT)
・ 繊維産業排水の基準(QCVN13:2008/BTNMT)
・ 固形廃棄物埋立処分場排水の基準(QCVN13:2008/BTNMT)
25
c) 廃棄物処理
従来、廃棄物に関する法規は、環境保護法内の関連記述などを除き、殆どみられなか
ったが、1999 年 7 月に有害廃棄物管理規則(Decision No.155/1999/QD-TTg)を首相名
で公布した。同規則には、有害廃棄物の定義、排出者・関係省庁双方の責務、有害廃棄物
の収集・運搬・保管・処理・処分、緊急時の対処などに関する管理規定を示したもので、
有害廃棄物の分類や処理・処分方法を別紙に規定している。
廃棄物対策については、環境保護法に理念規定があるほか、有害廃棄物については、1999
年に有害廃棄物管理規則が制定され、その後、2007 年には固体廃棄物全般に関する規制が
制定された
26
2-2 国内外(アジア)の環境ビジネスの分類ごとの市場規模と動向
環境省の既存資料を基に、我が国およびアジア5か国の環境ビジネスの分類ごとの市場
規模と動向を整理した。
2-2-1 世界における環境産業の見通し
環境産業の世界市場に関する推計として、「グリーン・ジョブ:持続可能な低炭素社会に
おける働きがいのある人間らしい仕事を目指して」34(以下、「グリーン・ジョブ報告書」
という)によれば、2006 年時点、約 1.37 兆ドルとされる環境産業世界市場は、2020 年ま
でに 2.74 兆ドルへと倍増すると見込んでいる。
また、アメリカの民間会社の推計によれば、それぞれ環境産業の範囲や分類が異なる小
ものの、環境産業の世界市場は、2000 年から 2008 年まで年率 4%強の割合で伸長。世界
的な経済危機によるマイナス成長の 2009 年を経て、2010 年以降、年率 3%強の成長と見
込んでいる。これを地域別に見ると、2008 年から 2012 年にかけてアジアが最も大きな成
長を遂げ、約 200 億ドルの市場拡大が見込まれている。35
35
2-2-2 わが国における環境産業の市場規模と動向
環境省が平成 25 年度に実施した、わが国環境産業の市場規模推計結果36を概観する。同
省では、昨今の業界同行を踏まえた新たな産業を推計対象とするなどの算定方法・産業分
類の改善を実施した上で、最新年度の 2012 年度値の市場規模等の推計を実施している。そ
の為、本項で引用する市場規模の元となる環境省平成 25 年度の分類は、本調査における環
境ビジネス分類1と同一ではないことに留意願いたい。
同 2012 年版の推計結果によれば、下図表の示すように、2003 年までは微増であったが、
27
2004 年より増加に転じ、その後、2009 年は世界的な金融危機の影響による景気減速の影響
を受けて減少したが、再び 2010 年から増加に転じ、2012 年は、86 兆 467 億円(前年比約
4.8%増)となっている。
分野別では、本調査で対象とする環境ビジネス分野のなかでは、「廃棄物処理・リサイク
ル」が増加に寄与している。一方、2000 年に対する 2012 年の市場規模の伸び率について
は、同様に本調査対象とする環境ビジネス分野のなかで、「環境汚染防止」の伸びが顕著と
なっている。
図表 2-7
環境産業の市場規模推移
(出所)環境省産業市場規模検討会 「環境産業の市場規模・雇用規模等に関する報告書」 平成 26 年 5 月
http://www.env.go.jp/policy/keizai_portal/B_industry/b.houkoku2.pdf
図表 2-8
環境産業の市場規模推移
(単位:億円)
(出所)環境省産業市場規模検討会 「環境産業の市場規模・雇用規模等に関する報告書」 平成 26 年 5 月
http://www.env.go.jp/policy/keizai_portal/B_industry/b.houkoku2.pdf
① A.環境汚染防止
「A.環境汚染防止」分野には、大気汚染、自土壌浄化、水質浄化、騒音、振動防止とい
28
った公害対策を目的とした事業が含まれる。2004 年までの減少のあとの急激な増加の要因
は、環境省の報告書によれば、
「その他の環境汚染防止製品・装置・施設」に 含まれる「サ
ルファーフリーガソリン、軽油」が 2007・2008 年の規制導入に先駆けて、2005 年 1 月
に石油業界各社から一斉に供給開始されたことによるとしている。2009 年の景気悪化によ
る影響は他の分野と同様の傾向であり、その後は、微増傾向にある。
図表 2-9
環境汚染防止分野の中分類別市場規模推移
(出所)環境省産業市場規模検討会 「環境産業の市場規模・雇用規模等に関する報告書」 平成 26 年 5 月
http://www.env.go.jp/policy/keizai_portal/B_industry/b.houkoku2.pdf
図表 2-10
環境汚染防止分野の中分類別市場規模推移
(単位:億円)
(出所)環境省産業市場規模検討会 「環境産業の市場規模・雇用規模等に関する報告書」 平成 26 年 5 月
http://www.env.go.jp/policy/keizai_portal/B_industry/b.houkoku2.pdf
29
② C.廃棄物処理・資源有効利用
「C.廃棄物処理・資源有効利用」の市場規模は、4つの大分類の中で最大のシェアを占
め、2008 年までの環境産業の伸びをけん引した。2009 年に景気後退後は、微増傾向で推移
している。
図表 2-11
廃棄物処理・資源有効利用分野の中分類別市場規模推移
(出所)環境省産業市場規模検討会 「環境産業の市場規模・雇用規模等に関する報告書」 平成 26 年 5 月
http://www.env.go.jp/policy/keizai_portal/B_industry/b.houkoku2.pdf
図表 2-12
廃棄物処理・資源有効利用分野の中分類別市場規模推移
(単位:億円)
(出所)環境省産業市場規模検討会 「環境産業の市場規模・雇用規模等に関する報告書」 平成 26 年 5 月
http://www.env.go.jp/policy/keizai_portal/B_industry/b.houkoku2.pdf
30
③ D.自然環境保全
4つの大項目の中で最も市場規模が小さく、規模の変化も少ない。推移も小さい。「持続
可能な農林水産業」が増加したほかは、横ばい状況である。
図表 2-13
自然環境保全分野の中分類別市場規模推移
(出所)環境省産業市場規模検討会 「環境産業の市場規模・雇用規模等に関する報告書」 平成 26 年 5 月
http://www.env.go.jp/policy/keizai_portal/B_industry/b.houkoku2.pdf
図表 2-14
資源環境保全分野の中分類別市場規模推移
(単位:億円)
(出所)環境省産業市場規模検討会 「環境産業の市場規模・雇用規模等に関する報告書」 平成 26 年 5 月
http://www.env.go.jp/policy/keizai_portal/B_industry/b.houkoku2.pdf
31
2-2-3 アジアにおける環境産業の市場規模と動向
環境省では、2003 年度の「アジア主要国の環境ビジネスの潜在市場規模推計に関する調
査」における、中国、インド、タイ、インドネシア、ベトナムの環境産業市場規模推計に
続き、2012 年に同様のアジア 5 か国を対象とした環境産業市場規模の推計を行っている。
本項において、同省の当該アジア 5 か国の環境産業市場規模の推計結果の概要を整理す
る。ただし、同調査によれば、必ずしも現地情報等に基づかない試算値による推計である
ことから、一定の幅をもって解釈する必要があるとの注釈がある。また、本調査では、再
生可能エネルギーや省エネルギー等の「地球温暖化対策」分野が対象でないことから、当
該 5 か国の推計方法は、中国を除き、当該国政府等から利用できる情報が得られておらず、
中国(あるいは日本)の市場規模等の情報に基づき、GDP 比で推計されている。
本調査における本項「アジアの環境ビジネスの分類ごとの市場規模と動向」の位置づけ
は、四国地域における環境関連技術の発展に向けて海外展開の可能性を検討する際に必要
となる海外の環境産業市場規模、取り分けアジア 5 か国の状況を概観するものとする。
① 平成 24 年(2012 年)5 月発表の環境省「海外の環境産業市場規模推計」における環境
ビジネス大分類ごとの市場規模推計の国別比較
アジア 5 か国間の対象分野ごとの範囲に若干の差があり、総額の単純推計にも注意が必
要との前提であるも、アジアの環境市場規模感を把握するため、環境省の推計結果を引用
する。
現状
中国
インド
GDP総額(単位:億ドル)
32,382
9,711
人口(単位:百万人)
1,354
1,155
一人当たりGDP(単位:ドル)
2,391
800
一人当たりGDP比率(日本を100とした場合)
6
2
一人あたり環境市場規模(ドル)
100
28
アメリカを100とした場合の物価水準(2005年)
42
33
市場規模推計総額(単位:億円)
114,924
27,675
a.環境汚染防止
19,907
2,847
b.地球温暖化対策
22,274
6,120
c.廃棄物処理・資源有効利用
36,742
10,295
d.自然環境保全
36,000
8,412
※日本の市場規模推計総額は、中国およびインドに合わせて該当する市場のみ抽出した値
32
タイ
1,829
68
2,684
7
105
40
6,081
1,092
1,135
1,935
1,920
インドネシア
2,762
233
1,188
3
22
41
4,421
1,615
470
1,375
961
ベトナム
632
89
710
2
9
30
679
214
238
49
179
日本
48,173
128
37,766
100
1,693
118
183,601
42,659
46,723
63,780
30,439
2020年
中国
GDP総額(単位:億ドル)
人口(単位:百万人)
一人当たりGDP(単位:ドル)
一人当たりGDP比率(日本を100とした場合)
一人あたり環境市場規模(ドル)
市場規模推計総額(単位:億円)
a.環境汚染防止
b.地球温暖化対策
c.廃棄物処理・資源有効利用
d.自然環境保全
インド
77,366
1,431
5,406
14
216
262,618
65,564
43,262
67,793
86,000
18,911
1,367
1,383
4
51
58,927
4,872
22,057
15,575
16,422
タイ
2,950
71
4,130
11
152
9,220
1,657
2,022
2,436
3,106
インドネシア
5,258
254
2,068
5
42
9,082
2,992
1,565
2,460
2,066
ベトナム
1,175
98
1,199
3
15
1,209
391
265
197
357
2030年
GDP総額(単位:億ドル)
人口(単位:百万人)
一人当たりGDP(単位:ドル)
一人当たりGDP比率(日本を100とした場合)
一人あたり環境市場規模(ドル)
市場規模推計総額(単位:億円)
a.環境汚染防止
b.地球温暖化対策
c.廃棄物処理・資源有効利用
d.自然環境保全
中国
インド
タイ
165,486
1,462
11,316
30
341
424,233
133,019
50,642
103,572
137,000
33,008
1,485
2,223
6
85
106,905
7,652
51,198
25,928
21,407
4,626
73
6,297
17
186
11,586
2,415
2,757
2,777
3,636
インドネシア
9,146
271
3,369
9
63
14,496
5,046
2,217
4,062
3,171
ベトナム
2,135
105
2,025
5
20
1,811
692
213
371
536
注1:現状:2008、2009年、2010年の推計値
注2:GDP総額:2000年を基準年とした実質GDP
注3:一人当たりGDP比率:日本お現状値を100とした場合の比率
注4:名目GDPでは中国が上回ったが、世銀の2000年基準の実質GDPを用いているため、
日本のGDPが中国のGDPを上回っている。
人口が市場規模に影響することから、中国およびインドの市場規模が他の3ヵ国を引き
離す結果となっている。一方、一人あたりの環境市場規模では、一人あたりのGDP規模
との相関が強く、現状(2008 年、2009 年、2010 年の推計値)では、タイが最も大きく、
2020年および2030年においては、中国が最大、タイがこれに続く。
日本に関する推計対象は、中国、インド等の推計対象の製品・サービスを抽出した結果
であるが、2030年における一人当たり環境市場規模の最大となる中国の市場規模34
1ドルは、日本の現状の一人あたりの環境市場規模1,693ドルの約2割程度である。
② 推計結果の国別の動向
本調査の対象となる環境省環境ビジネス大分類「A.環境汚染防止」
「C.廃棄物処理・
資源利用」
「D.自然環境保全」における推計方法について、全般にわたり当該国独自の情
報に基づき推計可能な国は、中国のみとなっている。かかる状況から、アジア5ヵ国の推
計結果の詳細な数値を割愛し、国別の環境ビジネス大分類ごとのポイントのみ引用し、当
該国の環境ビジネスの特徴把握の参考資料とする。
33
図表 2-15 推計結果の国別のポイント
国
中国
大分類
ポイント
A.環境汚染防止
・特に土壌k千対策費用(サービス)に関して、現状は顕在化していない
が、将来的に数兆円の市場規模になる未恋。
・次に、大気関連市場が大きい。バグフィルタ、電気集塵機合わせて現状
(2009 年)は、約 4,000 億円、2030 年には1兆円弱。
・続いて排水処理市場
C.廃棄物処理・
・資源回収の市場規模が大きい。現状で数兆円規模。
資源利用
インド
D.自然環境保全
・水資源利用についても、数兆円規模の市場。
A.環境汚染防止
・集塵装置や工業排水処理施設運営、都市汚水処理施設運営の市場規
模が大きい。
C.廃棄物処理・
・資源回収の市場規模が大きい。
資源利用
・リース関連のデータが入手しやすく、他の国に比べリースが普及している可能
性が考えられる。
タイ
D.自然環境保全
・水資源利用について、数兆円規模の大きな市場。
A.環境汚染防止
・下水処理装置や工業排水処理施設運営、都市汚水処理施設運営の市
場規模が大きい
C.廃棄物処理・
・資源回収の市場規模が大きい。
資源利用
インドネシア
D.自然環境保全
・水資源利用について、数兆円規模の大きな市場。
A.環境汚染防止
・排水処理市場の設備需要が最も大きい。
C.廃棄物処理・
・資源回収の市場規模が大きい。
資源利用
D.自然環境保全
ベトナム
・水資源利用について、数千億円の市場規模。
A.環境汚染防止
C.廃棄物処理・
インドネシアと同様、GDPが 2030 年までに中国に比較してそれほど
資源利用
伸びないと予測され、市場規模の推計結果は低い値にとどまる。
D.自然環境保全
(出所) 海外の環境産業市場規模の推計(環境省 平成 24 年 5 月)より作成
34
2-3 四国地域の環境ビジネスの特徴
本調査におけるアンケート調査分析結果も踏まえて、四国地域における強みのある環境
ビジネス分野を引出すこととする
2-3-1 我が国の環境技術の強み
まず、わが国の環境技術力について、特許庁の資料より、環境分野の特許件数を欧米と
比較してみる。下図に示すように、わが国で登録される環境分野の特許件数は、欧米の登
録件数の伸びに比べてはるかに勢いのある上昇傾向を示している。2003 年から毎年大きな
伸びを示しており、2008 年(平成 20 年)に、登録件数は約 2,000 件に達した。
図表 2-16
環境分野の特許件数(日本・米国・欧州)及び日本の環境分野研究費の推移
更に、環境関連技術分野としての、
「大気汚染管理」、「水質管理」
、「固形廃棄物管理」に
関する登録特許件数は、世界的にみても、米国とトップを競う位置につけており、第 3 位
のドイツを含め、我が国における環境関連技術の登録特許件数は三大国の一つとなってい
る。
35
図表 2-17
環境技術に関する各国の登録特許件数の割合
2-3-2 四国地域の環境ビジネスの特徴・強み・弱み
四国地域の環境ビジネスの特徴を本事業で実施したアンケート結果から捉えてみる。
(1) 「公害防止装置」で、自社独自開発技術が盛ん
アンケート【Q 2.6】使用技術の種類を、環境ビジネス分野ごとにみると、関する自
社開発が盛んに行われているのは、
「公害防止装置」や「環境関連サービス」であると言え
る。しかし、公知の技術にくらべ、自社独自開発の割合が高くなっているビジネス分野の
面からは、「公害防止装置」が群を抜いて多い。「施設建設」や「環境修復・環境創造」の
分類においても、件数こそ少ないが、同様の傾向がある。
36
図表 2-18
使用技術と環境ビジネス分野のクロス集計結果
Q2.6_1 使用技術
自社独自 産学連携 技術移転 公知の技 技術は無 わからな 不明
で開発 で開発 で導入 術
関係
い
合計
142
100.0
2
100.0
33
100.0
1
100.0
12
100.0
6
100.0
23
100.0
8
100.0
25
100.0
32
100.0
全体
環境ビジネス 環境分析装置
分類
公害防止装置
廃棄物処理・リサ
イクル装置
施設建設(埋立処
分場造成等)
環境修復・環境創
造
環境関連サービス
下水・し尿処理
廃棄物処理・リサ
イクル
環境調和型製品
79
55.6
1
50.0
24
72.7
0
0.0
8
66.7
4
66.7
14
60.9
4
50.0
3
12.0
21
65.6
26
18.3
1
50.0
10
30.3
0
0.0
2
16.7
3
50.0
5
21.7
1
12.5
1
4.0
3
9.4
19
13.4
0
0.0
4
12.1
0
0.0
2
16.7
1
16.7
2
8.7
2
25.0
4
16.0
4
12.5
44
31.0
1
50.0
6
18.2
0
0.0
2
16.7
2
33.3
15
65.2
2
25.0
9
36.0
7
21.9
12
8.5
0
0.0
2
6.1
1
100.0
1
8.3
0
0.0
0
0.0
1
12.5
5
20.0
2
6.3
15
10.6
0
0.0
4
12.1
0
0.0
1
8.3
0
0.0
1
4.3
1
12.5
6
24.0
2
6.3
非該当
6
112
0
0
1
0
0
0
0
0
0
0
2
0
0
0
1
0
2
0
(2) 「公害防止装置」で特許による権利保護が活発
次に、四国内で環境ビジネスを営む企業へのアンケート調査において、どの環境ビジネ
ス分野で特許出願の状況が多くとりくまれているのかを示したのが、図表2-19である。
国内外の特許取得、出願済、審査中を合わせて、
「公害防止装置」の分野で最も権利化が進
んでいることがわかる。
図表 2-19
知財保護(特許)と環境ビジネス分野のクロス集計結果
合計
全体
環境ビジネス 環境分析装置
分類
公害防止装置
廃棄物処理・リサ
イクル装置
施設建設(埋立処
分場造成等)
環境修復・環境創
造
環境関連サービス
下水・し尿処理
廃棄物処理・リサ
イクル
環境調和型製品
138
100.0
2
100.0
33
100.0
1
100.0
12
100.0
6
100.0
22
100.0
8
100.0
24
100.0
30
100.0
Q2.7(1)知財保護[特許]
特許取得 特許取得 特許審査 特許出願 特許出願 特許取得 特に取組 不明
済(海外 済(国内 中
済
を検討中 せず非公 なし
含む) のみ)
開
13
9.4
1
50.0
8
24.2
0
0.0
1
8.3
0
0.0
1
4.5
0
0.0
0
0.0
2
6.7
31
22.5
0
0.0
8
24.2
0
0.0
3
25.0
3
50.0
6
27.3
3
37.5
0
0.0
8
26.7
10
7.2
1
50.0
4
12.1
0
0.0
0
0.0
0
0.0
0
0.0
1
12.5
1
4.2
3
10.0
15
10.9
1
50.0
7
21.2
0
0.0
2
16.7
0
0.0
1
4.5
1
12.5
0
0.0
3
10.0
37
7
5.1
0
0.0
4
12.1
0
0.0
0
0.0
0
0.0
1
4.5
0
0.0
0
0.0
2
6.7
12
8.7
0
0.0
4
12.1
0
0.0
0
0.0
0
0.0
2
9.1
4
50.0
0
0.0
2
6.7
81
58.7
1
50.0
11
33.3
1
100.0
8
66.7
3
50.0
13
59.1
3
37.5
23
95.8
18
60.0
非該当
10
112
0
0
1
0
0
0
0
0
0
0
3
0
0
0
2
0
4
0
(3) 「大気汚染防止」
、
「下水、排水処理」、
「土壌、水質浄化」の分野に技術の強み
さらに、この「公害防止装置」に分類される企業では、どのような、ビジネスに取り組
んでいるのだろうか。図表2-20から、「大気汚染防止」、
「下水、排水処理」、
「土壌、水
質浄化」の分野、さらに「廃棄物処理・リサイクル」において強み技術を保有している可
能性が高い。但し、
「廃棄物処理・リサイクル」では、図表2-19の結果から、特許出願
の戦略は取られていない。
以上より、アンケート調査結果を見る限り、他社との競争力のある環境ビジネス分野は、
「公害防止装置」
、なかでも「下水、排水処理」という水ビジネスが四国地域における強み
技術となっていることが伺える。瀬戸内海に囲まれている環境やかつての塩田濾過技術等
も関連するのではと思料する。
図表 2-20
環境ビジネス分類と取り組んでいる環境ビジネスの分野(クロス集計結果)
合計
全体
環境ビジネス 環境分析装置
分類
公害防止装置
廃棄物処理・リサ
イクル装置
施設建設(埋立処
分場造成等)
環境修復・環境創
造
環境関連サービス
下水・し尿処理
廃棄物処理・リサ
イクル
環境調和型製品
255
100.0
2
100.0
34
100.0
1
100.0
12
100.0
6
100.0
25
100.0
8
100.0
26
100.0
34
100.0
Q2.2 取り組んでいる環境ビジネスの分野
大気汚染 下水、排 土壌、水 騒音・振 その他の 環境測 廃棄物処 バイオマ 水資源利 その他
防止
水処理 質浄化 動防止 環境汚染 定・分 理・リサ ス
用
防止全般 析・監 イクル
視・アセ
25
39
34
15
13
23
77
22
19
21
9.8
15.3
13.3
5.9
5.1
9.0
30.2
8.6
7.5
8.2
2
2
1
0
0
1
1
1
0
0
100.0
100.0
50.0
0.0
0.0
50.0
50.0
50.0
0.0
0.0
13
22
13
4
4
4
18
5
11
1
38.2
64.7
38.2
11.8
11.8
11.8
52.9
14.7
32.4
2.9
0
0
0
0
0
0
1
0
0
1
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
100.0
0.0
0.0
100.0
0
5
2
1
1
1
3
1
0
3
0.0
41.7
16.7
8.3
8.3
8.3
25.0
8.3
0.0
25.0
2
2
3
2
2
1
3
1
1
0
33.3
33.3
50.0
33.3
33.3
16.7
50.0
16.7
16.7
0.0
6
7
11
7
4
15
6
1
3
3
24.0
28.0
44.0
28.0
16.0
60.0
24.0
4.0
12.0
12.0
1
0
0
0
0
0
8
1
0
0
12.5
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
100.0
12.5
0.0
0.0
1
1
3
0
1
0
26
3
1
1
3.8
3.8
11.5
0.0
3.8
0.0
100.0
11.5
3.8
3.8
0
0
1
1
1
1
11
9
3
12
0.0
0.0
2.9
2.9
2.9
2.9
32.4
26.5
8.8
35.3
38
現在環境 不明
ビジネス
には取り
組んでい
107
42.0
0
0.0
0
0.0
0
0.0
0
0.0
0
0.0
0
0.0
0
0.0
0
0.0
0
0.0
5
0
0
0
0
0
0
0
0
0
文献
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主要 30 カ国地域の環境に対する市民意識と環境関連政策(日本貿易振興機構、2011 年 2 月)
日系企業の海外活動に当たっての環境対策 ~タイ編~(環境省)
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日系企業の海外活動に当たっての環境対策 ~タイ編~(環境省)
海外の環境規制法規のダウンロード方法(鈴木明夫)
29 日系企業の海外活動に当たっての環境対策 ~インドネシア編~(環境省)
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30 日系企業の海外活動に当たっての環境対策 ~インドネシア編~(環境省)
インドネシアにおける環境汚染の現状と対策、環境対策技術ニーズ (環境省)
31 ベトナムにおける環境汚染の現状と対策、環境対策技術ニーズ (環境省)
32 日系企業の海外活動に当たっての環境対策 ~ベトナム編~(環境省)
33 ベトナムにおける環境汚染の現状と対策、環境対策技術ニーズ (環境省)
34 国連環境計画(UNEP)、国際労働機関(ILO)等が作成。2008 年
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36 環境産業の市場規模・雇用規模等に関する報告書(環境省環境産業市場規模検討会、平成 26 年 5 月)
28
40
第3章 四国地域の環境ビジネスの特徴
四国地域で環境ビジネスを行う企業に対し、環境ビジネスの実態や環境関連技術等につ
いてアンケート調査を実施した。その結果を受けて、積極的に環境ビジネスに取り組む企
業を抽出し、ヒアリング調査を実施した。本章では、環境ビジネスの実施状況および優位
性、環境ビジネスを推進する上での課題、自治体・研究機関等との連携状況等を示す。
3-1 アンケート調査結果
最初に、アンケート調査結果により、四国管内における環境に関するビジネス状況の全
体像を把握していく。
3-1-1 アンケート調査実施概要
データベースの作成やヒアリング調査を実施するにあたり、事前に必要な情報を収集す
るために、以下のポイントを踏まえ、アンケート調査を実施した。
【ポイント】
◆回答結果の活用を明確に想定した上での調査実施
◆目標回収率(送付数の 15%以上)を確保するための分かりやすいアンケート設計
◆集計・図表作成ツールの活用による迅速な集計・図表作成
≪アンケート調査実施要領≫
■ 調査目的:データベース作成、ヒアリング調査の実施前の事前アンケート調査と
位置付けた。四国地域で実質的に環境に関する事業活動を行っている中小企業の
関心度合等の把握を行うこと、さらに環境ビジネスに積極的に取り組む企業候補
20 社以上を選定することを目的とした。
■ アンケート調査票の設計:
・環境ビジネスの実施状況及び自社製品の強み
・環境ビジネスの海外展開に関する取り組み状況
・環境ビジネスの今後の取り組み
・環境ビジネス実施上の課題、要望
・環境ビジネス推進にあたっての他企業・自治体・研究機関等との連携状況
・ビジネスマッチングの状況及び要望
さらに、データベースへの掲載希望の有無、およびモデル事例集作成への協力意
向の確認を行った。
■ 調査項目:添付のアンケート票を参照願いたい。
■ 調査方法:郵送送付・郵送回収(一部 e-mail)によるアンケート調査
回収は郵送を前提とし、受取人払いの返信用封筒を同封した。
41
■ 調査対象:四国地域に本社を置く企業及び四国地域で実質的な事業活動を行って
いる工場、営業所に郵送した。なお、調査対象事業所の抽出方法および具体的な
送付事業所数については、提案書に準じ、協議の上、決定した。
■ 配布件数:有効数 991社(戻りを差し引いた件数)
■ 実施期間:8月14日(木)郵送~9月16日(火)着回収分を対象
■ 回収数: 266件
■ 有効件数:260件 有効票回収率 26.2%
3-1-2 アンケート調査対象の事業所抽出方法
①環境ビジネスを行う企業を絞り込む際のポイント
既存の企業データベースから、
“環境関連キーワード”を取り入れ、自ら“環境”ビジネ
スを行っている企業を抽出した。以下、絞り込み要件と“環境関連キーワード”を示す。
a) 絞り込み要件
(i)
四国地域に本社または事業所(支社、営業所等)を置く企業
(ii) ISO14001 を取得している
(iii) 帝国データバンク社の「企業概要データベース COSMOS2」企業情報の「概況と
見通し」に、“環境関連キーワード”を含む企業
b) “環境関連キーワード”の定義
仕様書で規定する環境ビジネス分類に関連する事業を営む企業を抽出するためのキー
ワードとして、環境省の環境産業中分類から抜粋した。
②環境ビジネスを行う企業の絞り込み指定条件
【条件①】ISO14001 取得
1 本社または事業所所在地 徳島・香川・愛媛・高知
製造業(19~39)、土木工事業(1620)、しゅんせつ工事業(1660)、
2 業種
一般廃棄物・産業廃棄物処理業(8940)、その他保健衛生・その他の廃棄物処理業(8990)
土木建築サービス業(87401)、環境軽量証明業(86999)
ISO14001取得
3 許認可・免許
42
【条件②】環境ビジネスを行う企業
1 本社または事業所所在地 徳島・香川・愛媛・高知
製造業(19~39)、土木工事業(1620)、しゅんせつ工事業(1660)、
2 業種
一般廃棄物・産業廃棄物処理業(8940)、その他保健衛生・その他の廃棄物処理業(8990)
土木建築サービス業(87401)、環境軽量証明業(86999)
下記のキーワードを含む
3 現況と見通し
現況と見通し欄 策定キーワード
CO2削減
汚水処理
環境関連装置
環境対応型
環境保護
サルファーフリー
集塵
脱硫装置
生ごみ処理
廃棄物処理
水辺再生
産業用排水
EMS認証
汚濁防止
環境コンサル
環境配慮
環境保全
産業処理装置
浄化触媒
畜産廃棄物
生ごみ飼料化
排水処理
無公害
ISO
汚泥処理
環境資源
環境評価
建築コンサル
産業排水処理
水質汚濁防止
低炭素
生ごみ肥料化
廃プラ油化
有害物質分析
エコマーク
海洋汚染防止
環境商品
環境負荷軽減
工場緑化
資源有効利用
水質浄化
トイレ処理技術
バイオプラスチック
ペレット化
油化装置
エコロジー
環境アセスメント
環境整備機器
環境負荷低減
再資源
持続可能な
大気汚染防止
土壌浄化
排ガス浄化
水資源利用
リターナブル
屋上緑化
環境汚染
環境測定
環境分析
最終処分場
集じん
大気汚染モニタリング
都市緑化
排ガス処理
水処理
緑化再資源
③アンケート送付先企業の指定
以下の段階により、アンケートの送付先企業を選定した。
第一段階:上記②の指定に基づき、
【条件①】と【条件②】から企業を抽出し、重複する企
業を確認。
第二段階:さらに、帝国データバンク社の目視検査により、環境ビジネスを営む企業でな
いと判断した場合には除いた。
第三段階:上記(第一段階~第二段階)の企業概要データベースからの条件抽出に加えて、
次のデータベースから既に環境ビジネスを実施している企業を追加した。
図表 3-1
アンケート調査送付先に使用したデータベース
データベース名、概算件数
作成者
設定条件・
基本とした企業データベース (約 900 社を抽出)
企業情報データベース(COSMOS2デ
ータ)、事業所データベース
帝国データバンク
企業概要ファイル
COSMOS2
業種分類、「ISO14001 適合組織取得」および
「環境関連キーワード」で絞り込みを実施 (詳細
は、前述)。
個別データベース例 (約 90 社を抽出)
四国技術 INDEX2014
四国経済産業局
四国の産業クラスター形成を担うコア企
財団法人四国産業・
業群 「ものづくり」編
技術進行センター
えひめスゴ技(2011-2012)
愛媛県
企業データベースとの重複を排除して利用
「2013四国ECO・リサイクルグッズ
四国経済産業局
32業者(46アイテム)掲載
43
企業データベースとの重複を排除して利用
企業データベースとの重複を排除して利用
展」出展業者
企業データベースとの重複を排除して利用
環境配慮製品展示業者
エネルギー&エコロジー博覧会 in 四国
(平成 18 年)
「企業ガイドブック」
平成 25 年度版「香川県認定環境配慮
モデル」
四国経済産業局
かがわ産業支援財団
スマートライフ、環境ソリューションを対象
企業データベースとの重複を排除して利用
企業データベースとの重複を排除して利用
四国のリサイクル認定製品の掲載
香川県
企業データベースとの重複を排除して利用
「H25 年度 中小企業・小規模事業者
ものづくり・商業・サービス革新事業」採
択(以下、「H25 ものづくり補助金採
経済産業省
企業データベースとの重複排除して利用
択」と表示)
44
3-1-3 アンケート結果概要
以下、アンケート結果から主な結果を記述する。
①環境ビジネス分野への取り組み状況
回答のあった企業260社の業種は、以下のとおり、加工組立型の製造業を筆頭に、製
造業の基礎素材型、加工組立型、生活関連型の三つを合わせて過半数の 57.7%を占める。
図表 3-2
業種
Q1.4_1 会社業種
n=260
0%
5%
10%
15%
製造業(基礎素材型)
20%
25%
35%
18.5
製造業(加工組立型)
29.6
製造業(生活関連型)
9.6
建設業
11.2
研究、専門、技術サービス業
6.9
廃棄物処理業(リサイクルを含む)
その他の三次産業
30%
10.0
3.1
その他
6.5
不明
4.6
現在、まだ環境ビジネスに取り組んでいないとする企業が 41.2%にのぼる一方で、環境
ビジネスにとり組んでいる分野としては、
「廃棄物処理・リサイクル」
(29.6%)に続き、
「下
水・排水処理」
(15%)
、
「土壌、水質浄化」
(13.1%)、
「大気汚染防止」
(9.6%)といった公
害防止に繋がる分野ビジネスへの取り組みが上位を占める。
図表 3-3
環境ビジネス分野
(複数回答)
Q2.2 取り組んでいる環境ビジネスの分野
n=260
0% 5% 10% 15% 20% 25% 30% 35% 40% 45%
大気汚染防止
9.6
下水、排水処理
15.0
土壌、水質浄化
13.1
騒音・振動防止
5.8
その他の環境汚染防止全般
5.0
環境測定・分析・監視・アセスメント等
8.8
廃棄物処理・リサイクル
29.6
バイオマス
8.5
水資源利用
7.3
その他
8.1
現在環境ビジネスには取り組んで…
不明
41.2
1.9
45
②環境ビジネスのタイプ
「環境汚染防止・廃棄物処理・リサイクル施設運営」が最も多く 33.1%を占める。次い
で「環境処理機械・装置類の開発・製造・販売」が 27.7%。
「環境汚染防止、廃棄物・リサイクル施設運営」に係る事業および、環境処理に係わる
装置等の開発メーカーが圧倒的に多い。次に、環境分析、設計・コンサルティングや建築
資材や環境調査土木の開発事業者がつづく。
図表 3-4
環境ビジネスのタイプ
(複数回答)
Q2.3 環境ビジネスのタイプ
n=148
0%
5% 10% 15% 20% 25% 30% 35%
27.7
環境処理機械・装置類の開発・製造・販売
計測・分析装置類の開発・製造・販売
2.7
13.5
環境調和土木・建築資材の開発・製造・販売
33.1
環境汚染防止・廃棄物処理・リサイクル施設…
4.1
施設建築・工事
9.5
環境修復・環境創造
15.5
環境分析・設計・コンサルティング
8.1
6.8
その他環境関連サービス
個人向け環境調和製品の開発・製造・販売
12.8
その他
不明
1.4
③環境ビジネスのセールスポイント
「実績・信用」
(49.3%)と「環境性能」
(42.6%)をセールスポイントとする企業がいず
れも 40%を超える。
図表 3-5
環境ビジネスのセールスポイント (複数回答)
Q2.4 環境ビジネスのセールスポイント
n=148
0%
環境性能
生産量
サイズ・大きさ
高精度
短納期
低コスト
特許取得
市場占有率
実績・信用
デザイン
表彰・認証取得等
その他
不明
10%
20%
30%
40%
50%
42.6
8.8
10.1
14.9
12.8
22.3
17.6
10.1
49.3
4.1
23.6
4.7
4.7
46
60%
上記の傾向をさらに、環境ビジネスとのクロス集計結果から分析すると、
「環境分析装置」
、
「公害防止装置」、
「環境修復・環境創造」、「環境調和型製品」で環境性能が高く問われて
いる。一方、
「廃棄物処理・リサイクル」
、「施設建設」、
「環境関連サービス」では、実績や
信用がセールスポイントとなっている。
図表 3-6
合計
全体
環境ビジネス 環境分析装置
分類
公害防止装置
廃棄物処理・リサ
イクル装置
施設建設(埋立処
分場造成等)
環境修復・環境創
造
環境関連サービス
下水・し尿処理
廃棄物処理・リサ
イクル
環境調和型製品
141
100.0
2
100.0
33
100.0
1
100.0
12
100.0
6
100.0
24
100.0
8
100.0
24
100.0
31
100.0
セールスポイントと環境ビジネス (クロス集計)
Q2.4 環境ビジネスのセールスポイント
環境性能 生産量 サイズ・ 高精度 短納期
大きさ
63
44.7
2
100.0
17
51.5
0
0.0
5
41.7
4
66.7
7
29.2
2
25.0
8
33.3
18
58.1
13
9.2
0
0.0
5
15.2
0
0.0
0
0.0
1
16.7
0
0.0
2
25.0
3
12.5
2
6.5
15
10.6
0
0.0
10
30.3
0
0.0
0
0.0
0
0.0
0
0.0
1
12.5
1
4.2
3
9.7
22
15.6
1
50.0
9
27.3
0
0.0
2
16.7
1
16.7
6
25.0
1
12.5
1
4.2
1
3.2
低コスト 特許取得 市場占有 実績・信 デザイン 表彰・認 その他
率
用
証取得等
19
13.5
0
0.0
7
21.2
0
0.0
3
25.0
1
16.7
1
4.2
2
25.0
1
4.2
4
12.9
33
23.4
0
0.0
10
30.3
0
0.0
4
33.3
2
33.3
2
8.3
1
12.5
5
20.8
9
29.0
26
18.4
0
0.0
10
30.3
0
0.0
4
33.3
2
33.3
2
8.3
2
25.0
0
0.0
6
19.4
15
10.6
0
0.0
4
12.1
0
0.0
0
0.0
1
16.7
1
4.2
1
12.5
4
16.7
4
12.9
73
51.8
1
50.0
16
48.5
1
100.0
7
58.3
3
50.0
18
75.0
1
12.5
14
58.3
12
38.7
6
4.3
0
0.0
4
12.1
0
0.0
0
0.0
0
0.0
0
0.0
1
12.5
0
0.0
1
3.2
35
24.8
0
0.0
10
30.3
0
0.0
2
16.7
2
33.3
5
20.8
0
0.0
9
37.5
7
22.6
7
5.0
0
0.0
1
3.0
0
0.0
0
0.0
0
0.0
1
4.2
2
25.0
1
4.2
2
6.5
不明
非該当
7
112
0
0
1
0
0
0
0
0
0
0
1
0
0
0
2
0
3
0
④取引形態
海外との取引については、「現地企業と直接取引」(14.9%)を筆頭に、「商社・代理店等
を経由して取引」が続く。いずれも 1 割程度で、まだ、海外取引は少ない。
図表 3-7 取引形態 (複数回答)
Q2.5① 取引形態(取引最大相手国)
n=148
0%
10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80%
現地企業と直接取引
現地日系企業との直接取引
14.9
1.4
商社・代理店等を経由して取引
8.8
JICA等経由
1.4
国内取引先に海外仕様を納品
1.4
現地政府機関(中央・地方)等
1.4
その他
2.7
不明
68.2
上記の傾向をさらに、当該企業の業種とのクロス集計結果を分析した。まだ何分にも対
象件数が少ないため、一概に言えないが、製造業では、これまでの商品の取引形態に準じ
て「商社・代理店等を経由」が目立ち、その他の産業や環境ビジネス独自の企業の場合、
「現
地企業との直接取引」を行っていると伺える。まだ、それらの取扱い数量が小規模である
47
可能性も高く、実際に多量の環境ビジネス取引に展開した際、必ずしもこれらの取引形態
を維持するかは、不明である。現段階の参考データとして参照願いたい。
図表 3-8
取引形態と環境ビジネス分類 (クロス集計)
合計
47
100.0
0
0.0
11
100.0
1
100.0
4
100.0
1
100.0
3
100.0
3
100.0
8
100.0
16
100.0
全体
環境ビジネス 環境分析装置
分類
公害防止装置
廃棄物処理・リサ
イクル装置
施設建設(埋立処
分場造成等)
環境修復・環境創
造
環境関連サービス
下水・し尿処理
廃棄物処理・リサ
イクル
環境調和型製品
Q2.5① 取引形態(取引最大相手国)
現地企業 現地日系 商社・代 JICA
と直接取 企業との 理店等を 等経由
引
直接取引 経由して
取引
22
2
13
2
46.8
4.3
27.7
4.3
0
0
0
0
0.0
0.0
0.0
0.0
4
0
1
1
36.4
0.0
9.1
9.1
1
0
0
0
100.0
0.0
0.0
0.0
2
0
1
0
50.0
0.0
25.0
0.0
1
0
0
0
100.0
0.0
0.0
0.0
1
0
0
1
33.3
0.0
0.0
33.3
1
0
2
0
33.3
0.0
66.7
0.0
7
0
0
0
87.5
0.0
0.0
0.0
5
2
9
0
31.3
12.5
56.3
0.0
国内取引
先に海外
仕様を納
品
2
4.3
0
0.0
1
9.1
0
0.0
0
0.0
0
0.0
1
33.3
0
0.0
0
0.0
0
0.0
現地政府 その他 不明
非該当
機関(中
央・地
方)等
2
4
101
112
4.3
8.5
0
0
2
0
0.0
0.0
1
3
23
0
9.1
27.3
0
0
0
0
0.0
0.0
0
1
8
0
0.0
25.0
0
0
5
0
0.0
0.0
0
0
22
0
0.0
0.0
0
0
5
0
0.0
0.0
1
0
18
0
12.5
0.0
0
0
18
0
0.0
0.0
⑤使用技術
環境ビジネスで使われている技術については、
「自社独自で開発」
(53.4%)と過半数を占
める一方で、
「公知の技術」
(29.7%)を活用している企業も 30%近くある。
図表 3-9
使用技術
Q2.6_1 使用技術
n=148
0%
10%
20%
30%
自社独自で開発
50%
60%
53.4
産学連携で開発
17.6
技術移転で導入
12.8
公知の技術
29.7
技術は無関係
8.1
わからない
不明
40%
10.1
4.1
上記の傾向をさらに、環境ビジネスとのクロス集計結果から分析すると、
「自社独自で開
発」する技術を保有している分野は、
「公害防止装置」
(72.7%)を筆頭に、
「施設建設」
(66.7%)
、
「環境修復・環境創造」
(66.7%)
、
「環境調和型製品」
(65.6%)が続く。これらの分野のビ
48
ジネスにおいては、優位性のある技術が多く存在することが予想される。一方、
「環境関連
サービス」では、公知の技術(65.2%)を利用する傾向が高いことが伺われる。
図表 3-10
使用技術と環境ビジネス分類 (クロス集計)
Q2.6_1 使用技術
自社独自 産学連携 技術移転 公知の技 技術は無 わからな 不明
で開発 で開発 で導入 術
関係
い
合計
142
100.0
2
100.0
33
100.0
1
100.0
12
100.0
6
100.0
23
100.0
8
100.0
25
100.0
32
100.0
全体
環境ビジネス 環境分析装置
分類
公害防止装置
廃棄物処理・リサ
イクル装置
施設建設(埋立処
分場造成等)
環境修復・環境創
造
環境関連サービス
下水・し尿処理
廃棄物処理・リサ
イクル
環境調和型製品
79
55.6
1
50.0
24
72.7
0
0.0
8
66.7
4
66.7
14
60.9
4
50.0
3
12.0
21
65.6
26
18.3
1
50.0
10
30.3
0
0.0
2
16.7
3
50.0
5
21.7
1
12.5
1
4.0
3
9.4
19
13.4
0
0.0
4
12.1
0
0.0
2
16.7
1
16.7
2
8.7
2
25.0
4
16.0
4
12.5
44
31.0
1
50.0
6
18.2
0
0.0
2
16.7
2
33.3
15
65.2
2
25.0
9
36.0
7
21.9
12
8.5
0
0.0
2
6.1
1
100.0
1
8.3
0
0.0
0
0.0
1
12.5
5
20.0
2
6.3
15
10.6
0
0.0
4
12.1
0
0.0
1
8.3
0
0.0
1
4.3
1
12.5
6
24.0
2
6.3
非該当
6
112
0
0
1
0
0
0
0
0
0
0
2
0
0
0
1
0
2
0
⑥知的財産権の保護
「特許取得済」
(20.9%)と「特許取得(海外を含む)」
(8.8%)の結果から、国際特許の
取得を視野にいれるケースも多いことが伺える。また、「特許審査中」(6.8%)、「特許出願
済」(10.1%)、
「特許取得せず非公開」(8.1%)を合わせると、保有する技術の権利化に関
し、特許かノウハウによる秘匿にするかの検討が行われるなど、保有技術に対する権利保
護の方法について、関心が高いことが読み取れる。
図表 3-11
知的財産権の保護(特許) (複数回答)
Q2.7(1)知財保護[特許]
n=148
0%
10%
特許取得済(海外含む)
特許出願を検討中
50%
60%
6.8
10.1
4.7
8.1
特に取組なし
不明
40%
20.9
特許出願済
特許取得せず非公開
30%
8.8
特許取得済(国内のみ)
特許審査中
20%
54.7
6.8
さらに、特許出願に関して、環境ビジネス分野ごとの特徴を知るため、クロス集計分析
を行った。結果は、以下のとおり。技術の権利化に最も関心のある環境ビジネス分野は、
「公
害防止装置」であり、以下「施設建設」、
「環境修復・環境創造」、
「環境関連サービス」、
「下
49
水・し尿処理」、「環境調和型製品」など。なかには、公開せずに非公開、ノウハウとして
秘匿するケースもある。
一方、技術の権利化の取組のないビジネス分野として、
「廃棄物処理・リサイクル」、
「環
境調和型製品」があげられる。この結果は、前述の使用技術(Q2.6.1)とも関連しており、
もともと公知技術を利用することの多い分野となっている。
図表 3-12
知財保護と環境ビジネス分類 (クロス集計)
Q2.7(1)知財保護[特許]
特許取得 特許取得 特許審査 特許出願 特許出願 特許取得 特に取組 不明
済(海外 済(国内 中
済
を検討中 せず非公 なし
含む) のみ)
開
合計
全体
環境ビジネス 環境分析装置
分類
公害防止装置
廃棄物処理・リサ
イクル装置
施設建設(埋立処
分場造成等)
環境修復・環境創
造
環境関連サービス
下水・し尿処理
廃棄物処理・リサ
イクル
環境調和型製品
138
100.0
2
100.0
33
100.0
1
100.0
12
100.0
6
100.0
22
100.0
8
100.0
24
100.0
30
100.0
13
9.4
1
50.0
8
24.2
0
0.0
1
8.3
0
0.0
1
4.5
0
0.0
0
0.0
2
6.7
31
22.5
0
0.0
8
24.2
0
0.0
3
25.0
3
50.0
6
27.3
3
37.5
0
0.0
8
26.7
10
7.2
1
50.0
4
12.1
0
0.0
0
0.0
0
0.0
0
0.0
1
12.5
1
4.2
3
10.0
15
10.9
1
50.0
7
21.2
0
0.0
2
16.7
0
0.0
1
4.5
1
12.5
0
0.0
3
10.0
7
5.1
0
0.0
4
12.1
0
0.0
0
0.0
0
0.0
1
4.5
0
0.0
0
0.0
2
6.7
12
8.7
0
0.0
4
12.1
0
0.0
0
0.0
0
0.0
2
9.1
4
50.0
0
0.0
2
6.7
81
58.7
1
50.0
11
33.3
1
100.0
8
66.7
3
50.0
13
59.1
3
37.5
23
95.8
18
60.0
非該当
10
112
0
0
1
0
0
0
0
0
0
0
3
0
0
0
2
0
4
0
特許(54.7%)に比較して、商標(64.2%)については更に出願しない傾向が強い。
図表 3-13
知的財産権の保護(商標) (複数回答)
Q2.7(2)知財保護[商標]
n=148
0%
商標登録済(海外含む)
10%
商標出願を検討中
30%
50%
60%
70%
16.9
2.7
4.1
特に取組なし
不明
40%
5.4
商標登録済(国内のみ)
商標出願済
20%
64.2
10.1
⑦今後の方針
今後の展開については、
「現行の環境ビジネスの現状維持」
(31.1%)、
「現行の環境ビジネ
スをさらに拡大」
(37.8%)の傾向が強い一方、
「特定領域に深化」
(5.4%)や「現行と新た
な環境ビジネスの二本立て」(10.1%)と低く、更に深化させたり、新たな環境ビジネスに
入れ替えていく意識は低い模様。
50
図表 3-14
今後の方針
Q3.1 今後の基本方針
n=148
0%
5% 10% 15% 20% 25% 30% 35% 40%
31.1
現行の環境ビジネスの現状維持
37.8
現行の環境ビジネスをさらに拡大する
5.4
現行の環境ビジネスを特定領域に深化
10.1
現行環境ビジネスと新たな環境ビジネ…
2.0
新たな環境ビジネスに入れ替え
環境ビジネスは順次縮小・撤退する
1.4
環境ビジネスの予定はない
1.4
3.4
どうするか決めかねている
4.1
判断できない・わからない
3.4
不明
⑧今後の事業への準備状況
環境ビジネスの拡大、特定領域に深化、あるいは、新たな環境ビジネスの展開を考えて
いる企業に対して、予定している環境ビジネスの準備状況を聞いた結果が下図表である。
準備段階として、
「販路開拓中」
(44.7%)との価値等が群を抜いて高く、
「改良・改善段階」
(32.9%)がこれに続いている。準備状況の半数近くは、市場化段階に進んでおり、さらに
今後のビジネス展開に向けた改良・改善段階が約三分の一にあるなど、今後の新たなビジ
ネス展開が期待される。
図表 3-15
準備状況 (複数回答)
Q3.1(1) 準備状況
n=85
0%
10%
20%
予定している環境ビジネスの準備…
30%
14.1
試作・テスト段階
12.9
改良・改善段階
32.9
1.2
販路開拓中
44.7
ビジネスパートナー検討中
ほぼ準備完了
不明
50%
21.2
技術開発段階
海外仕様適用段階
40%
21.2
4.7
5.9
51
⑨今後の重点分野
今後の重点ビジネス分野として、
「廃棄物処理・リサイクル」
(44.6%)の回答が群を抜い
て高く、「土壌・水質浄化」(27.0%)、「下水・排水処理」(25.7%)と合わせて、上位3
位を形成している。
図表 3-16 今後の重点分野
(複数回答)
Q3.2 今後の重点分野
n=148
0%
10%
20%
大気汚染防止
30%
40%
50%
17.6
下水、排水処理
25.7
土壌、水質浄化
27.0
騒音・振動防止
8.8
その他の環境汚染防止全般
11.5
環境測定・分析・監視・アセスメント等
11.5
廃棄物処理・リサイクル
44.6
バイオマス
15.5
水資源利用
14.9
その他
12.8
不明
6.8
⑩今後の環境ビジネスタイプ
今後、重点をおく環境ビジネスのタイプについては、「環境汚染防止・廃棄物処理・リサ
イクル施設運営」
(30.4%)がトップ。次いで「環境処理機械・装置類の開発・製造・販売」
(26.4%)
、3 位が「環境分析・設計・コンサルティング」
(20.3%)で、Q2.3 の現在の環境
ビジネスタイプの順と同じ分布である。概ね、現状分野に重点を置く傾向が伺える。しか
し、
「環境分析・設計・コンサルティング」は、現在の 15.5%から 20.3%と飛躍的に伸びて
おり、市場の環境ニーズの高まりへの対応の現われと思われる。
図表 3-17 現在の環境ビジネスタイプ(複数回答) 図表 3-18 今後の環境ビジネスタイプ(複数回答)
Q3.3 今後の環境ビジネスのタイプ
n=148
Q2.3 環境ビジネスのタイプ
0%
n=148
0%
5%
計測・分析装置類の開発・製造・販売
26.4
0.0
27.7
環境調和土木・建築資材の開発・…
2.7
環境調和土木・建築資材の開発・…
施設建築・工事
33.1
施設建築・工事
4.1
環境修復・環境創造
環境修復・環境創造
9.5
環境分析・設計・コンサルティング
その他環境関連サービス
8.1
個人向け環境調和製品の開発・製…
30.4
4.7
5.4
環境分析・設計・コンサルティング
15.5
その他環境関連サービス
9.5
環境汚染防止・廃棄物処理・リサイ…
13.5
環境汚染防止・廃棄物処理・リサイ…
個人向け環境調和製品の開発・製…
20.3
8.8
8.8
6.8
その他
不明
10% 15% 20% 25% 30% 35%
環境処理機械・装置類の開発・製…
10% 15% 20% 25% 30% 35%
環境処理機械・装置類の開発・製…
計測・分析装置類の開発・製造・販売
5%
その他
12.8
不明
1.4
52
9.5
11.5
⑪今後の技術的問題等の対応
今後の技術的問題の対応については、
「現状のままで問題なし」
(12.2%)と考えている企
業は少なく、約半数が「改良・改善の実施」
(50.7%)との回答をしている。さらに「従来
技術の高度化・更新」
(38.5%)
、
「技術の応用範囲拡大」
(27.0%)、
「新技術の導入」
(12.8%)
と、果敢に技術の高度化、差別化に挑戦している前向きな姿勢が伺える。
図表 3-19
今後の技術的問題等の対応 (複数回答)
Q3.4 今後の技術的問題等の対応
n=148
0%
10%
20%
現状のまま問題なし
30%
40%
50%
60%
12.2
改良・改善の実施
50.7
従来技術の高度化・更新
38.5
従来技術の応用範囲拡大
27.0
従来未使用の新技術導入
12.8
未定
9.5
わからない
5.4
不明
4.1
⑫今後の顧客開拓
今後の顧客開拓については、現状のままとする企業が 32.4%とトップであるが、別地域
や隣接分野、異分野への開拓も、ほぼ同率で考えられている。
図表 3-20
今後の顧客開拓 (複数回答)
Q3.5(1) 今後の顧客開拓
n=148
0%
5%
10%
15%
20%
25%
30%
現状のまま
32.4
別地域の同種顧客開拓
29.1
現顧客の隣接分野の開拓
29.7
異分野の顧客開拓
未定
わからない
不明
35%
27.7
6.1
4.7
6.1
53
⑬今後の重視地域
今後の重視地域は、国内が 42.6%と圧倒的に多く、海外重視とする企業はまだ少ない。
図表 3-21
今後の重視地域
Q3.5(2) 今後の重視地域
n=148
0%
5%
10%
15%
20%
25%
現状維持
35%
40%
45%
32.4
国内顧客重視
42.6
海外顧客重視
9.5
全方位を重視
未定
30%
17.6
6.1
わからない
4.1
不明
4.1
⑭今後の取引想定地域
今後の取引想定地域は、将来のことであるため、当然ながら、
「わからない」、「不明」の
回答が多いことから、現在のシェアに比較した場合、同一地域の割合は、下がる傾向にあ
る。一方、海外のなかでも「東南アジア」
(12.2%)は、現在の 6.1%の 2 倍の伸び、
「欧州」
(5.4%)
、
「中東」
(4.1%)
、
「北米」
(6.1%)
、
「中南米」
(2.7%)、
「アフリカ」
(2.0%)が現
在に比べて割合が高くなっているなど、海外に向けたビジネス展開を視野にいれる企業が
多いことが読み取れる。
国内の地域分布は、現在の主要顧客の所在地(Q2.5)とほぼ同じである。
54
図表 3-22 今後の取引想定地域
n=148
Q3.5① 想定地域
0%
5%
10% 15% 20% 25% 30% 35%
徳島県
25.0
香川県
31.1
愛媛県
29.1
高知県
19.6
九州、沖縄
8.1
中国
16.2
近畿
13.5
中部、北陸
6.8
関東
16.2
東北
5.4
北海道
4.7
国内(具体的な地域は未定)
15.5
東アジア
6.8
東南アジア
南アジア
12.2
3.4
欧州
ロシア、中央アジア
5.4
2.0
中東
オセアニア
4.1
1.4
北米
中南米
アフリカ
海外のどこか(具体的な地域は未定)
その他
未定
わからない
6.1
2.7
2.0
2.7
1.4
7.4
6.1
不明
14.9
⑮直面している課題
現在直面している問題は、
「人材確保・人材育成」と答える企業が多く、特に技術人材が
トップの 37.2%である。
「市場規模が限定的」と答える企業も 32.4%、次いで「価格競争力
の確保」(31.1)、
「技術開発力の確保」(26.4%)と続く。
総じて、技術面(人材の確保・育成を含む)の課題を抱えており、更なる開発および事
業化に向けて、以降に述べるように、関連支援機関との技術連携による課題解決が望まれ
る。また、市場規模や価格競争力の課題については、各企業の環境ビジネスにおける商品
化やターゲット層の狙いをどこに置くか、さらに流通経路の検討など、ビジネスモデルに
関連しており、これらの課題解決には、外部専門人材によるコンサルティングが支援にな
るように思われる。
55
図表 3-23
直面している課題
n=148
Q3.6 直面している課題
0%
5% 10% 15% 20% 25% 30% 35% 40%
市場規模が限定的
32.4
情報不足(技術)
12.2
情報不足(国内市場)
13.5
情報不足(海外市場)
7.4
情報発信
9.5
技術開発力確保
26.4
環境性能の向上
4.1
海外向け仕様適用
1.4
価格競争力確保
31.1
ブランド力確保
13.5
有力パートナー確保
17.6
国内の販売、サポート等窓口確保
12.2
海外の販売、サポート等窓口確保
6.8
さらなる環境規制緩和での市場拡大
6.1
さらなる環境規制強化による新市場…
9.5
人材確保・人材育成(技術人材)
37.2
人材確保・人材育成(営業人材)
26.4
人材確保・人材育成(国際化対応人…
8.1
資金確保
14.2
実績・資格による参入障壁
8.1
必要な許認可の取得
4.1
その他
1.4
特になし
8.8
不明
7.4
⑯企業・自治体・研究機関等との連携内容
企業・自治体・研究機関との連携のない企業が 52.7%と約半数。連携内容は、技術開発
21.5%、情報収集は 15.4%など。各組織との連携効果により、上記でみた課題への解決にも
つながると思われる。
56
図表 3-24 企業・自治体・研究機関等との連携内容
Q4.1_1 企業・自治体・研究機関等との連携内容
n=260
0%
10%
20%
情報収集
情報発信
5.4
3.5
3.1
0.8
特になし
不明
60%
11.2
提携先確保
その他
50%
21.5
販路確保
人材育成
40%
9.6
技術開発
海外ビジネス
30%
15.4
52.7
10.8
⑰連携相手先
連携相手先は、
「都道府県・市区町村」がトップ(23.8%)で次いで「経済産業省・経済産業
局」
(13.8%)である。
図表 3-25 連携相手先
Q4.2_ 連携相手先
n=260
0%
10%
民間企業
20%
30%
40%
50%
10.8
経済産業省・経済産業局
13.8
環境省・地方環境事務所
5.8
国土交通省・地方整備局
6.2
都道府県・市区町村
23.8
商工会議所・商工会
3.1
産業支援機関
6.5
金融機関
3.8
大学・高専
10.8
独立行政法人等(産業技術総合研…
公設試験研究機関
9.2
1.9
その他
3.1
特になし
44.2
不明
10.8
57
⑱行政等への要望等
行政への要望としては、
「環境機器導入等に関する補助・助成金の充実」
(23.1%)との回
答が高く、続いて、
「技術開発の支援」
(13.1%)、
「規制緩和」(12.7%)、「公共施設等での
環境機器導入の促進」
(12.3%)
、
「技術系人材」
(11.5%)。
「規制緩和」により、関連する商
品需要が促進されることから、環境ビジネスならではの要望の特徴ともいえる。その他、
要望は、環境機器導入等に関する資金面および技術開発面への支援の両面の要望があるこ
とが伺える。
図表 3-26 行政等への要望等
Q5_1 行政等への要望等
n=260
0% 5% 10% 15% 20% 25% 30% 35% 40% 45%
規制強化
8.1
規制緩和
12.7
法規制情報
6.2
技術系の人材育成
11.5
国際化対応の人材育成
国際協力の充実
3.5
0.4
認証制度の普及
3.8
環境機器導入等に関する補助・助…
23.1
公共施設等での環境機器導入の促進
12.3
技術開発の支援
13.1
事業化やプロジェクト化へのコンサ…
4.2
ビジネスマッチング機会の提供
11.5
その他
2.7
特になし
40.8
不明
10.8
⑲ビジネスマッチング会への参加経験
過半数の企業が、ビジネスマッチング会に参加したことがない。
図表 3-27 ビジネスマッチング会への参加経験
Q6.1 マッチング会参加経験
n=260
0%
分野に関係なく頻繁に参加している
10%
20%
30%
40%
50%
60%
1.9
主に環境関連の会に頻繁に参加し… 1.2
主に環境以外の会に頻繁に参加し… 0.8
環境関連の会に何回か参加したこ…
4.6
環境以外で何回か参加したことが…
15.0
参加したことはない
51.5
聞いたことがない
不明
17.3
7.7
58
⑳ビジネスマッチング会の総合評価
マッチング会の参加評価に対し、
「よかった」と評価する回答は、10.8%にとどまり、具
体的なビジネス展開に繋がっているケースは多くないように思われる。
図表 3-28 ビジネスマッチング会の総合評価
Q6.2 5段階評価
n=65
0%
とてもよかった
10%
40%
50%
60%
70%
10.8
ふつう
全くよくなかった
30%
0.0
よかった
よくなかった
20%
18.5
3.1
1.5
不明
66.2
59
3-2 四国地域の特徴および強み・弱みの分析
①四国地域の環境ビジネスの特徴(参考:他地域の環境ビジネス分類との分布比較)
地域共通の全国比較を行うデータがない現状、本調査におけるアンケート実施時に、環
境カテゴリーを他の地域における環境カテゴリーと一部共通にさせて、アンケート結果か
ら、四国地域の環境ビジネスの特徴を推測することとした。
ここに、中部経済産業局による平成 26 年 3 月の報告書(*)に掲載のある、中部地区の企業
の環境カテゴリー分布を引用し、四国地域の企業の環境カテゴリーとの比較結果を取りま
とめたのが、下図表である。
図表 3-29
他地域の環境ビジネスデータベースとの環境カテゴリー分布比較
環境カテゴリ-
四国地域
率
(回収アンケートのうち、環境ビジネ
ス実施企業148社を対象)
アンケート【Q2.2】結果
(多岐選択設問)
中部地域
率
「中部地域における 産業公害防
止技術等拡大策のモデル実証調
査」報告書(*)
大気汚染防止
25
8.7%
15
5.2%
下水・排水処理
39
13.5%
46
16.0%
土壌・水質浄化
34
11.8%
15
5.2%
騒音・振動防止
15
5.2%
2
0.7%
環境測定、分析、監視、アセスメン
ト等
23
8.0%
25
8.7%
その他の環境汚染防止全般
13
4.5%
2
0.7%
リサイクル・廃棄物処理
77
26.7%
85
29.5%
バイオマス
22
7.6%
10
3.5%
水資源利用
19
6.6%
6
2.1%
環境教育、環境管理コンサル等
6
2.1%
エコプロダクツ
9
3.1%
35
12.2%
その他の環境ビジネス
合計
21
7.3%
288
256
(出所)「中部地域における 産業公害防止技術等拡大策のモデル実証調査」(平成 26 年 3 月、中部経済産業局)
より作成
一部地域との比較であり、かつ複数回答設問の回答結果であるが、中部地区の環境ビジ
ネス関連企業の分野との比較において、四国地域内の環境ビジネスに取り組む企業は、
「土
壌、水質浄化」、「大気汚染防止」
、「騒音・振動防止」や「水資源利用」分野における技術
や製品の輩出が活発であると推測される。
②四国地域の環境ビジネスの強み
さらに、前述のアンケート結果より、技術の優位性の面では、図表3-10「使用技術」
における自社独自開発のシェアの高さや図表3-12「知財保護と環境ビジネス分類」に
おける特許取得や出願シェアの高い「公害防止装置」分野の技術に競争力があると思われ、
今後、他地域との連携事業を推進する際、大いに活用されると期待する。
60
四国環境 INDEX 掲載企業における特徴
本調査において実施したアンケート調査の設問において、四国経済産業局が作成する予定の
環境ビジネスに取り組んでいる企業を広報する「環境 INDEX」への掲載希望を聞く設問を設
けた。
その結果、66社から、掲載希望があり、それらの企業の環境ビジネスの概要を予め電
話で確認し、当該企業独自の技術あるいは、サービスを提供している企業に絞り込み、企
業側の了解を得て、59社を「3-3」に掲載している。
ちなみに、ここに掲載のある企業の技術や製品のなかには、四国地域を特徴づける技術
が含まれていると思料する。主な強み技術の事例は、以下のとおり。
図表 3-30
主な強みの環境カテゴリーにおける技術例
環境分野カテゴリー
環境 INDEX 掲載企業の
代表的な技術
大気汚染防止
高圧水洗浄による煙突内の洗浄
および点検補修
土壌、水質浄化
液体中粒子の凝集技術
除染吸着剤の製造
各種ろ過貴(脱水機)
、水処理技術
循環型汚水処理システム
五角形型気管エアレーター
水処理用分離膜
汚泥原料装置
水資源利用
水処理技術
小水力発電設備
廃棄物処理・リサイクル装置 メタン発酵装置
廃棄物処理・リサイクル
低濃度 PCB 廃棄物処理
環境調和型製品
ウォーター・リサイクル工法
インプラント工法
企業名
㈱イトー技研
㈱アクト
㈱アミヨン
㈱石垣 坂出工場
コウ・コーポレーション㈱
㈱ソルエース
東レ㈱愛媛工場
㈱フソウ
喜多機械産業㈱
㈱フソウ
㈱ちよだ製作所
一般財団法人愛媛県廃棄物
処理センター
㈱オクト
㈱技研
③四国地域の環境ビジネスの弱み
企業規模が幾分小さな企業が多い割に、連携意識が弱い点ではないか。アンケート調査
【Q4.2】において、企業、自治体、研究機関等との連携がないと回答した企業は 44.2%
もあり、民間企業との連携は 10.8%に過ぎない。 また、連携する相手として、都道府県・
市町村がトップ(23.8%)
。前項では、直面している課題の一つとしての研究開発力確保が
挙げられていたが、研究開発力の補強は行政機関だけでは、実現できないと思われる。
不足する機能の補完が可能と思われる地域内外の民間企業等との連携アプローチをまだ
検討していない、あるいは、連携したことがない企業が多いと推測される。1 社の技術だけ
でなく、各社の弱みを連携体で実現するなど、それぞれの企業が持てる利点を持ち寄るこ
とにより、さらに発展する可能性を秘めていると思われる。
四国は近畿圏を近くに控えており、自社のみの技術で達成が難しい開発や事業展開に向
けて、四国域外の企業等との連携により実現する方法論もあることに、挑戦して欲しい。
61
3-3 四国環境 INDEX
3-3-1 データベース作成手順
アンケート調査への回答内容から、以下の掲載項目に従い、データベース掲載原稿案を
作成し、企業に e-mail にて送付し、①「四国環境INDEX」への掲載の承諾の取りつけ、
及び②掲載内容の確認を行った。
(1) 環境データベース掲載項目
(見出し項目)
環境分野、業種、主な技術など、
ビジネスモデル(地域:国内、海外/顧客属性:民需、官公需)
(属性項目)
会社名、代表者名、所在地
連絡先 (担当者名、電話、FAX、メール、URL)
(環境ビジネス技術・製品名) 技術・製品名、概要
(2) 環境 INDEX 掲載項目とアンケート回答との関係
環境 INDEX 原稿を仕上げるにあたり、アンケートの回答と各項目の関連を下記資料によ
り説明を加えた。その上で、当該企業に環境 INDEX の原稿確認を行った。
■「四国環境INDEX」における環境ビジネス紹介のイメージ
(1社分原寸大・A4 判 1 ページに 4 社分を掲載の予定にしています)
注6
環境分野
環境分析装置
シコクカンキョカンキョウ INDEX 株式会社
業種
製造業
【代表取締役】
注1
主な技術など
注4
ビジネスモデル
四国
太郎
【所在地】 香川県○○○市○○○○町○○番地
注2
国内民需主体
【技術・製品名】
注5
概要
注3
担当者名
環境事業部
四国 次郎
電話
xxxx-xx-xxxx
FAX
xxxx-xx-xxxx
xxxx@kankyo.co.jp
●A4 版イメージ図 (4 社掲載
ホームページ:http://www.kankyo.co.jp/
【注意事項】
注1: 「主な技術など」には、貴社にとっての強みの技術や製品名(右欄の【技術・製品名】に
記載いただく“技術・製品名”と同一でも結構です)をご記入ください。
62
注2: 「所在地」は本社が四国内にある企業は、本社住所を使用し、本社が四国外にある企業は、事
業所等の所在住所を記述します。(○○支店)や(○○事業所)と記述してください。
注3: 「連絡先」は今後、外部からの問い合わせに対し、対応可能な担当者名および連絡先(電話、
FAX、メールアドレス)を記入してください。
注4: 【問2.5】の売上比率の貴社回答内容を元に、国内主体・海外主体・国内外の3類型と、民需主
体・官公需主体・官公民需の3類型の組み合わせにて、四国環境関連技術調査事務局が作成
しております。ご確認の上、修正ください。
注5: 【問2.1】の PR 文の内容を記述してあります。一部、ヒアリングをさせていただきました企業様に
は、その内容を補足させて頂きました。
写真をメール送付頂ければ、写真の掲載も可能です。但し、【技術・製品名】の枠を超えて掲載
できません。枠内に入る文字数は、およその目安ですが9ポイントの文字サイズで 28 文字×6 行
に相当。文字数や写真が枠を超える場合は、事務局にて文字や写真のサイズを変更させて頂き
ますので、ご了承ください。
注6: 環境分野には、【問2.3】のご回答分野が多数の場合、最大2つを記載しております。貴社の取
り扱いの多い分野をご記入ください。また、次頁に示す〝環境ビジネスの定義“の表現を使用、
もしくは、貴社様独自の表現のご記入でも結構です。最終的な分類は、掲載予定の全企業様の
分野により、四国経済産業局にて検討いたしますので、ご一任頂ければ、幸甚でございます。
63
3-3-2 四国環境INDEX
アンケートの設問『四国経済産業局が作成する「四国環境 INDEX」への掲載』に、掲載
を希望すると回答した企業に対し、アンケート結果から作成したデータベース掲載文案を
当該企業にメール送付した。その内容確認に応え、掲載に承諾を得た企業59社分を「四
国環境 INDEX」に掲載する。
図表 3-31
No.
1
2
社名
i工房
株式会社アクト
四国環境 INDEX 掲載企業一覧
分類
⑧
環境分野
廃棄物処理・リサイクル
⑥
環境関連サービス
主な技術など
技術・製品名
建築用木材の端材
①犬の形をしたベンチ、②犬
を活用
の形をした花台
溶液中粒子の凝集
使用用途(目的・条件)
技術
に応じた独自の凝集剤「水
夢(SUIMU)」
3
旭環境スポーツ施設
⑨
環境調和型製品
メタピタスリーブ
メタピタスリーブ
⑤
環境修復・環境創造
除染吸着剤の製造
セシウムを 99%以上吸着す
株式会社
4
株式会社アミヨン
る除染吸着剤の製造販売
5
阿波製紙株式会社
⑦
下水・排水・し尿処理
廃水処理技術
「M-fine」MBR(膜分離
活性汚泥法)用浸漬膜
6
株式会社石垣 坂出
⑦
下水・排水・し尿処理
水処理技術
工場
7
株式会社イトー技研
ポンプ
⑥
⑧
環境関連サービス,廃棄
3K作業ロボット
物処理
8
イビデングリーンテック
各種ろ過機(脱水機)、
3K 作業ロボット:チムクリー
ン、タンクリーン
⑤
環境修復・環境創造
GT フレーム工法
GT フレーム工法
②
公害防止装置
船舶用低硫黄燃料
MGO 冷却装置(低硫黄燃
油の冷却技術
料冷却装置)
発砲骨材の角無し
(エコサンドα) (ネクス ONE α)
株式会社
9
10
潮冷熱株式会社
株式会社エコシティ
⑧
廃棄物処理・リサイクル
角丸が可能
11
株式会社エコデザイン
⑧
廃棄物処理・リサイクル
廃棄物使用の肥料
研究所
12
一般財団法人愛媛県
ンミックス
⑧
廃棄物処理・リサイクル
廃棄物処理センター
13
14
株式会社オクト
鎌長製衡株式会社
かんとりースーパーエコデザイ
低濃度 PCB 廃棄物
低濃度 PCB 廃棄物処理
処理
③
③
廃棄物処理・リサイクル
ウォーター・リサイクル
装置
工法
廃棄物処理・リサイクル
リサイクル技術
装置
ウォーター・リサイクル工法
「PET ボトル減容機 PB シリ
ーズ」、「その他プラスチック減
容器PLシリーズ」、「空缶
圧縮機PRシリーズ」、「粗
大ごみ切断機SHシリーズ」
64
No.
15
社名
環境資材株式会社
分類
⑨
環境分野
環境調和型製品
主な技術など
活性アルミナ活用技術
技術・製品名
活性アルミナを活用した舗
装材
16
株式会社技研製作所
⑨
17
喜多機械産業株式会社
⑦
⑥
環境調和型製品
インプラント工法
インプラント工法
下水・排水・し尿処理、
水処理技術
水処理、太陽光発電システ
環境関連サービス
18
株式会社グリーンヒル
⑨
環境調和型製品
ム、小水力発電、
飼料化技術
ケール搾り粕を使用した牛の
飼料
19
コウ・コーポレーション
⑦
株式会社
20
株式会社西条環境
⑥
⑥
下水・排水・し尿処理、
汚水処理器、凝集
環境関連サービス
剤
環境関連サービス
環境計量証明、作
水質分析、大気分析、土
業環境測定
壌分析、製品分析 他
分析センター
21
株式会社三幸クリーン
循環型汚水処理システム
⑧
廃棄物処理・リサイクル
廃棄物収集とリサイクル
廃棄物収集とリサイクル
⑨
環境調和型製品
LED照明の製造
LED照明SUNDシリー
サービスセンター
22
サン電子工業株式会社
ズ“省エネで CO2 削減に貢献”
23
四国化工株式会社
⑨
環境調和型製品
共押出多層フィルム
イノヴィータ
24
四国計測工業株式会社
⑥
環境関連サービス
環境分析・対策・メン
環境分析から対策設備、メン
テナンス
テナンスまで一貫体制で提供
孟宗竹の有効活用
繁茂する孟宗竹が、農地、
25
有限会社四国テクノ
⑨
環境調和型製品
心理、里山に被害を与え、
生物の保全等が危惧されて
いる。この孟宗竹を原料と
し、竹粉炭等を生産し、有
効活用する製品を製造
26
シコク分析センター株式
⑥
環境関連サービス
会社
27
四変テック株式会社
⑨
環境調和型製品
環境計量証明、化
環境計量証明事業、化学
学分析
分析事業
電力変換技術
トップランナー対応製品を始
めとする省エネ 機器の製造
28
島津システムソリューションズ
②
公害防止装置等
ガス処理、排水処理
株式会社
29
株式会社小豆島クリーン
装置、排水浄化設備
⑧
廃棄物処理・リサイクル
廃食用油リサイクル
サービス
30
株式会社 住化分析
ガス浄化装置、産廃減容
廃食用油リサイクル(燃料
化)事業
⑥
環境関連サービス
センター愛媛事業所
65
環境調査・測定
環境調査・測定
No.
31
社名
株式会社住共クリーン
分類
環境分野
主な技術など
技術・製品名
⑧
廃棄物処理・リサイクル
廃油処理等
環境にやさしい地域づくり
⑦
下水・排水・し尿処理
世界初五角形型散
世界初五角形型散気管エ
気管エアレーター
アレーター「空海」
廃棄物処理・リサイクル
廃棄物の燃料化
廃棄物の燃料化
廃棄物処理・リサイクル、
環境エンジニアリング
環境関連設備の設計・製
公害防止装置
商品全般の設計
作・施工
廃棄物処理・リサイクル
アルカリ触媒法減圧
高品質バイオディーゼル燃料
蒸留方式
製造装置 「D・OiL AN
センター
32
33
株式会社ソルエース
大王製紙株式会社
⑧
三島工場
34
ダイオーエンジニアリング
⑧
株式会社
35
株式会社ダイキアクシス
⑧
②
型」
36
株式会社ダイドウ
⑦
下水・排水・し尿処理
循環式水洗トイレ
循環式水洗トイレ「リサイくる
ん®」災害対応型
37
株式会社太陽
⑧
廃棄物処理・リサイクル
廃油・廃液の再資源
ECO システム(ボイラー・排
化
油清浄・改質燃料製造・排
油混合燃料製造)、井水
ろ過システム、消煙システム
38
田中石灰工業株式会社
⑧
廃棄物処理・リサイクル
TSペレット
TS ペレット(PE リッチペレッ
ト・PP リッチペレット)
39
40
株式会社ちよだ製作所
帝人株式会社 松山
③
⑥
廃棄物処理・リサイクル
メタン発酵装置、炭
装置
化装置
環境関連サービス
循環型リサイクルシス
循環型リサイクルシステム「エ
テム
コサークル」
事業所
メタン発酵装置、炭化装置
41
株式会社テンセイジャパン
⑧
廃棄物処理・リサイクル
食材乾燥機
食材乾燥機「転生」
42
有限会社土居真珠
⑧
廃棄物処理・リサイクル
パールパウダーの製造
パールパウダーの製造
43
東レ株式会社愛媛工場
③
廃棄物処理・リサイクル
水処理用分離膜
水処理用分離膜 ロメンブ
装置
44
常盤砕石株式会社
⑧
ラ®
廃棄物処理・リサイクル
石炭灰造粒固化
スーパーミックス(石炭灰造
粒固化製品)
45
ナノミストテクノロジーズ
③
株式会社
46
二幸送風機株式会社
②
廃棄物処理・リサイクル
超音波霧化分離・
超音波霧化分離・濃縮装
装置
濃縮装置
置
公害防止装置
送風機製造
送風機製造 (ターボファ
ン、シロッコファン、プレートファ
ン、カットブロワー、シュレッダ
ーファン等)
66
No.
社名
47
日清紡ケミカル株式会社
分類
⑨
環境分野
環境調和型製品
主な技術など
高機能性樹脂素材
技術・製品名
高機能性樹脂素材「カルボ
ジライト」
48
濵村鉄工有限会社
②
公害防止装置
製缶、機械加工、塗
焼却炉関連・灰押出装置、
装、組立一貫制作
他
可
49
深田サルベージ建設株式
⑤
環境修復・環境創造
会社
50
株式会社フジタ建設
52
藤本産業株式会社
株式会社フソウ
⑥
環境関連サービス
建設環境、環境計
54
株式会社プレパー
三浦工業株式会社
建設環境、環境計量
量
⑧
④
廃棄物処理・リサイクル
⑦
施設建設,下水・排水・
廃棄物使用の土木・
コンクリート用目地板「スーパ
建築資材
ータイト」
汚泥の減容
汚泥減量装置「バイオダイエ
し尿処理
53
汚濁処理、海難救助
助
コンサルタント
51
汚濁処理、海難救
⑨
②
ット」、小水力発電設備
環境調和型製品
⑥
公害防止装置、環境
建築・土木用型枠
建築・土木用コンクリート製
製造
品型枠製造販売
小型貫流蒸気ボイラ
①ガス焚き高圧貫流ボイラ
関連サービス
「SQ シリーズ」 ②蒸気駆動
エアコンプレッサ「SD シリー
ズ」 ③熱回収式電動エアコ
ンプレッサ「VA シリーズ」
55
三菱マテリアル株式会社
③
廃棄物処理・リサイクル
銅製錬技術を活用
銅製錬施設を活用した循
装置
した資源回収
環資源回収によるゼロ・エミ
ッション操業の実現
56
三豊産業有限会社
⑧
廃棄物処理・リサイクル
再生材の有効活用
環境負荷配慮型生コンクリ
ート関連製品の製造
57
株式会社森川ゲージ
③
製作所
58
八坂石鹸
⑨
廃棄物処理・リサイクル
車載式搬送装置付
装置
草刈機
環境調和型製品
釜炊き焚き込法
車載式搬送装置付草刈機
洗剤用粉石鹸、固型石
鹸、液体石けん
59
株式会社和紙のイシカワ
⑨
環境調和型製品
耐洗濯和紙糸
耐洗濯和紙糸を利用した
紙製品
67