伊丹市公共施設等総合管理計画(案)の概要

平成 27 年 1 月
伊丹市公共施設等総合管理計画(案)の概要
1.改訂の背景・目的
【伊丹市公共施設マネジメント基本方針改訂】
4.本市を取り巻く社会的状況(人口推移)
①進行する公共施設等の老朽化
②全国の自治体が同じ問題に直面
年令別人口の推移と将来推計
(万人)
25
昭和 40 年代から 50 年代にかけて集中的に整備した
問題の程度・深刻化のスピードに地域差はあるもの
公共施設が老朽化。修繕・建替えに要する費用は将
の、本市に限らず全国どの自治体においても問題解
来的に膨大になると予測(⇒いわゆる更新問題)
。
決に向け喫緊の取り組みが必要。
20
19.6万人
19万人
17.8万人
6%
高齢者人口
15
10
③国および自治体の取り組み
国においては、インフラ長寿命化基本計画を策定(H25.11)。地方自治体においても、総務大臣より全ての
5
自治体に対して、所有する施設の今後のあり方について基本的な方針を示した「公共施設等総合管理計画」
0
生産年齢人口
68%
26%
S55
を策定するよう要請(H26.4.22 総務大臣通知)
。
将来(平成 52 年)の人口
18万人
20%
年少人口
S60
H2
H7
27%
【総 人 口】
33%
180,352 人(H22 年比 8.0%減)
【生産年齢人口】100,582 人(
65%
15%
61%
56%
12%
11%
【年少人口】
〃
21%減)
20,596 人(
〃
31%減)
【高齢者人口】 59,174 人(
〃
51%増)
H12 H17 H22 H27 H32 H37 H42 H47 H52
(1980)
(2010)
(2030)
(2040)
5.公共施設の現状(建物施設)
④本市における基本方針(計画)
延床面積
建物施設を対象に、平成 26 年 3 月に「伊丹市公共施設マネジメント基本方針」を策定。今回、前項の大臣
通知を踏まえ、「公共施設等総合管理計画の策定にあたっての指針」(H26.4.22)に基づき方針を改訂。
2.主な改訂内容
築年数
スポーツ・レクリエー 福祉施設
公園施設
ション系施設
2%
集会施設
1%
3%
3%
子育て支援
施設
3%
行政系施設
公共施設等
項 目
建物施設(ハコモノ)
インフラ施設
○
○
現行の基本方針は、建物施設(建築物)を対象。今回、
道路・橋りょうや上下水道管などのインフラ施設、公営企
市長部局
業(病院、水道・下水道、交通事業)が所有する建物施設
総合管理計画』
総合管理計画』として策定するもの。
水道・工業用水道
下水道事業
・福祉施設
・道路
・住宅施設
・橋りょう
・公園施設(建物) ・公園
・スポーツ等施設
・その他
○
病院事業
公営企業
についても本計画に含め、あらためて『伊丹市公共施設等
『伊丹市公共施設等
・行政系施設
・集会施設
・文化・社会教育系施設
・学校教育施設
・子育て支援施設
文化・社会
教育系施設
10%
20~30
年
13%
耐震性な
し・未確認
19%
築30年
以上
67%
指定管理委
託料, 15 億
円, 12%
耐震性あ
り
81%
事業経費,
25 億円, 20%
住宅施設
18%
修繕費, 3 億
円, 2%
土地建物賃
料, 0.4 億円,
0%
人件費, 43
億円, 34%
減価償却相
当額, 27 億
円, 21%
-
(伊丹病院)
○
○
(局舎、浄水場、ポンプ場など)
(配水管,下水道管)
○
交通事業
学校教育
その他施設
延床面積
施設
7%
60.7万㎡
40%
公営企業
(平成25年度)
施設 7%
コストの状況
清掃等委託 その他経費,
3 億円, 2%
料, 4 億円,
3%
光熱水費, 7
億円, 6%
20年未
満
20%
6%
①インフラ施設・公営企業施設を計画に追加
耐震性の状況
-
(局舎)
②最新の公共施設等の現状データを反映
学校教育施設 40%、住宅
築 30 年以上の建物が全
耐震性ありが 81%、耐震
人件費が 34%(43 億円)、
施 設 (市 営 住 宅 )18% が
体の 67%を占め、老朽化
性なし・未確認が 19%。
減価償却費が 21%(27
多くを占める。
が進行中。
億円)。
6.将来の更新費用
平成 26 年 10 月に改訂した「平成 26 年度 伊丹市公共施設白書」について、施設の延床面積や築年数等
の情報もとに、最新データを反映。また、面積、築年数の状況に加え、施設の老朽度や耐震性の状況に関
今後 60 年間で必要な公共施設等の更新費用は 4,625 億円[年平均 78 億円。建物 47 億円,インフラ 31 億円]
更新費用(億円)
200
する情報の追加、コスト情報への減価償却費の追加など、より詳細に現状を解説。
2016~2075年(平成28~87年)
60年間の事業費:4,625億円
180
3.計画期間
今後の更新費用
年平均 78億円
160
総合計画の計画期間 10 年を一つの目安として、次期総合計画(第 6 次)の最終年度が平成 42 年度に該
当することから、当該年度を取り組みの目標年次として推進。
平成32
平成 32年
32年
( 2020年)
2020年)
平成26
平成 26年
26年3月
( 2014年)
2014年)
平成42
平成 42年
42年
( 2030年)
2030年)
(内建物施設2,801億円)
建物施設
建物施設47億円
インフラ31億円
下水道
140
工業用水道
120
水道
道路・橋りょう
100
80
総合計画(第5次)
前期事業実施5カ年計画
策定
次期総合計画(第6次)
後期事業実施5カ年計画
前期事業実施5カ年計画
後期事業実施5カ年計画
60
40
改訂
伊丹市公共施設等総合管理計画【17年間】
20
0
本市を取り巻く社会情勢等の変化により、適宜見直し
平成26
平成 26年
26年 平成27
平成 27年
27年
3月
3月
2016
(H28)
2021
2026
(H38)
2031
2036
(H48)
2041
2046
(H58)
2051
2056
(H68)
2061
2066
(H78)
2071
年
公共施設マネジメント基本方針
※ライフサイクルコスト
建物の建築から、維持管理、解
体・廃棄に至るまで、建物の全
生涯に要する費用の総額
建物 インフラ
建物 インフラ
建物 インフラ
市民が安全・安心に施設を利用できるよう
「適切な維持管理」を推進
「ライフサイクルコスト(LCC)
「ライフサイクルコスト(LCC)」
(LCC)」
「市民参画による公共施設マネジメント」
を考慮した施設の長寿命化
の推進
市民が安心して施設を利用できるよう、施設の必要性
や老朽化の進行状況等を踏まえ、維持管理、更新の優
先順位を整理・検討。
今後も必要な施設、継続して使用していく施設につい
ては、これまでと同様に設備機器等の保守や定期点検、
診断などを計画的に実施。
予防保全の考え方により、長寿命化に繋がる施設の点
検・診断等を行い、LCC の低減を図る。
インフラ施設についても、長寿命化計画等に基づき、
定期的な点検・診断を実施。
施設情報を継続的に更新し、広く発信。
市民の皆さまに公共施設マネジメントへの取り組みへ
の参画を促し、本市の公共施設を効果的、効率的に利
活用していく方策について熟議。
建物 インフラ
建物
【 基本目標 】
市民ニーズに柔軟に対応した
「施設の機能移転、
「施設の機能移転、統合、
統合、複合化」を検討
「指定管理者やPFI等のPPP手法」
■建物施設
市保有施設の総延床面積を平成 42 年度までに 10%以上 削減
現状(H22) 59.6 万㎡ ⇒ 将来(H42) 53.6 万㎡ [▲6 万㎡]
時代の変遷によりニーズが変化、あるいは大幅に縮小
したものについては、施設機能の移転や統合、廃止を
含めた施設の再配置を検討。
機能面に着目し、施設更新時に異なる機能を集約した
施設の複合化や多機能化を検討。
■インフラ施設
各施設の長寿命化計画等に基づき、計画的な点検、修繕・更新を実施
建物
原則として、新規整備は
「総量規制の範囲内」で実施
既存施設の有効利用、国・県・民間からの借上等によ
る対応など、新たな施設の建設を伴わない方法を検討。
喫緊の整備が必要な場合は、LCC の圧縮、利便性向上、
中長期的な視点での延床面積の総量削減を図る。
の活用
効率的な運営・維持管理コストの削減を図るとともに、
施設の利用率向上や料金設定、減免制度の見直しなど、
目的や利用状況に応じた受益者負担の適正化を図る。
民間の資金やノウハウ、創意工夫を最大限に活用でき
る仕組みとして、PPP 手法の導入を活用。
建物
効率的な施設管理を推進するため
「施設マネジメントの一元化」
施設の老朽度や維持管理費用等に関する情報の一元管
理、修繕等にあたっての優先順位の意思決定、個別の
事業計画と全体方針との調整など、庁内横断的な取り
組みを推進するため、一元的に管理できる体制を構築。
※PPP
Public Private Partnership: 行 政
と市民、民間事業者などが連携し、
サービスの向上や事業の効率化・改
善を図り、市民サービスを提供して
いくこと。