なぜ、9つの自我・気質の自己理解・他者理解で対人関係の問題が解決

なぜ、9つの自我・気質の自己理解・他者理解で対人関係の問題が解決出来るのでしょうか
対人関係の問題を解決する方法を一言で言うならば、「9つの自我・気質における『自己理解・他者理解』するこ
と」です。岩盤と地表の図をご覧ください。「自我・気質」は、いわば地下にある「岩盤」の様なもので、目には見えませ
ん。これに比べて地上にある「土」はあなたの態度・行動・言語・囚われを意味し、あなたの立場や環境によって変化
します。また「土」上に生えている「花」は能力・スキル、「竹」は経験、「樹木」はキャリアをイメージしています。これら
は目で見ることが出来ます。「花」「竹」「樹木」は態度や行動の上に、それぞれが育ててきた成果物です。また、「花」
は冬には枯れますが、「竹」である経験は消えることはありませんし、「樹木」であるキャリアは人生そのものの積み
上げで成り立っていて、地面にしっかり根付いています。また、その向こうに見える山々は、皆さんの後天的な性格・
個性・人格と言えます。山は雪に覆われることもありますし、木を繁らせることもあるでしょう。地上にある土、花など
の植物、山々は、季節、時刻によって常に影響を受け続けます。しかし、地下にある岩盤は、全く地上の影響を受け
ません。雨が降ろうが、風が吹こうが、一生変わらないもの、それが岩盤である「9つの自我・気質」です。そして、「9
つの自我・気質」はその言葉の通り、9種類あります。種類が違う事は、お子さんを2人以上持った方なら、すぐに理
解出来るでしょう。同じ夫婦から、何故これほどまでに、価値観、行動が違う子どもが生まれてくるのか、誰でも不思
議に思います。そして、赤ちゃん時代に与えられた岩盤である価値観、行動は「三つ子の魂、百まで」とはよく言った
もので、大きくなっても根本的に変化しません。それが「9つの自我・気質」という事です。
カウンセリングの父と言われているカール・ロジャースは「自分自身を受容したとき、人間には変化と成長が起こ
る」との理論を打ち出し、カウンセリング技術の探求をしました。さらに、カール・ロジャーズはこう言っています。
「人間には有機体として自己実現する力が自然に備わっている。有機体としての成長と可能性の実現を行うのは、
人間そのものの性質であり、本能である。カウンセリングの使命は、この成長と可能性の実現を促す環境をつくるこ
とにある。自分自身を受容したとき、人間には変化と成長が起こる。カウンセラーは、クライエントを無条件に受容し、
尊重することによってクライエントが自分自身を受容し、尊重することを促すのである」
カール・ロジャーズが言っている「自分の受容」とは、自己理解と同義です。実は、対人関係の問題解決は、「自分
の受容・自己理解」に重大なポイントがあります。人は誰でも赤ちゃん時代は自己中心的です。しかし、子ども時代に
入り、さらに青年時代に入ると、人と折り合って生きることを学び始めます。さらに大人になり、中・高生生では見えな
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かった世界の広さを知ることもありますが、失恋なども経て、対人関係の難しさも理解できるようになります。それが、
成長であり可能性の実現です。つまり、自分の自己中心的なふるまいばかりでは対人関係はうまくいかないことが分
かり、自分を改善することで可能性が実現(例えば、失恋していたのに、今度はうまくいくようになった)します。そこに
は、自分を客観的に見る目、又は他者や世界は自分をどのように見るのかという、気づきがあります。対人関係の問
題解決は、「自分の受容・自己理解」がどれだけ出来ているか、という点が、きわめて重要なポイントです。また反対
に、自己中心的な人は、間違いなく対人関係で問題を起こす事を、皆さんは良くご存じでしょう。自己中心的な人は、
自分のふるまいが相手や周りにどのような影響を与えているのか、自分のことをよく理解していない人であることも、
皆さんは気づいていらっしゃることでしょう。
では自己理解を具体的には、どうすれば出来るのか?
下の図は「ジョハリの窓」と呼ばれるモデルです。対人関係における自己理解、自己開示、コミュニケーション、
気づき、などの説明に使われています。
ジョハリの窓では、自分には 4 つの領域が存在すると考えます。その4つとは
・開かれた窓:自分も知っており他人も知っている自分
・気づかない窓:自分は気づいていないが、他人は知っている自分
・隠された窓:自分には分かっているが、他人は知らない自分
・未知の窓:自分も他人も気づいていない自分
ですが、確かに自己理解しようとする時、4つの窓が存在することは正しいと言えます。そして「開かれた窓:自
分も知っており他人も知っている自分」や「気づかない窓:自分は気づいていないが、他人は知っている自分」の
窓が小さいとコミュニケーションや対人関係のトラブルが多いと言われています。また、一般的には、「開かれた
窓:自分も知っており他人も知っている自分」が広がると、コミュニケーションが良くなり、対人関係がスムースに
なると言われています。また、「開かれた窓」が広がる手段として、「自己開示」と「他人からのフィードバック」が
良いとも言われています。
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しかし、私はこの答えに満足していません。「自己開示」と「他人からのフィードバック」が良いと言える根拠は十分
だとは、私は考えません。特に「未知の窓:自分も他人も気づいていない自分」に、どうやって気づけと言うのでしょう
か。誰にも気づけていない自分をどのように自己開示したり、他者からフィードバック出来ると言うのでしょう。
岩盤と地表の図を、もう一度見てください。
「開かれた窓:自分も知っており他人も知っている自分」は、例えば、岩盤と地表の図で言えば、自分も他人も目
で見ることが出来る、地表に咲いた花や竹や木、山々を指しています。
「気づかない窓:自分は気づいていないが、他人は知っている自分」は、自分では気づいていない、例えば木の実
をカラスが狙っている事や、もうすぐ冬が来る準備をしなければならないことに、自分ではまだ気づいていないことな
どでしょう。
「隠された窓:自分には分かっているが、他人は知らない自分」は他人には見えない、気づいていないで他人には
隠している部分、例えば山が意外に崩れやすかったり、木の根が腐りかけている事なのかもしれません。これら3つ
の窓については、自分と他人、又は自分か他人が既に見えている地表部分ですから、いつか互いに気づける可能
性は高いと言えます。しかし、「未知の窓:自分も他人も気づいていない自分」はどうでしょう。「未知の窓」を知ること
は、従来の一般的な方法では出来ないか、非常に困難であると私は考えます。「岩盤と地表の図」では、「未知の窓」
はどこに当たるかを考えれば、すぐにお分かりになります。それは普段は目に見えない岩盤の部分です。私たちの
生活の中で、岩盤を意識して道を歩く、又は、車に乗っている人はいません。つまり、岩盤は目に見えないばかりで
はなく、地震でもなければ、普段は意識しない存在です。岩盤の部分こそが「未知の窓:自分も他人も気づいていな
い自分」です。岩盤とは『9つの自我・気質』です。ですから「未知の窓」を小さくする、又は、解放する方法は、「『9つ
の自我・気質』における自己理解を行うこと以外に方法は無い」と、私は考えます。参加者は下記の図の、どこかの
数字(タイプ)の自我・気質に生まれてきたことを、このセミナーではっきり理解できます。「未知の窓」が開けられる体
験をするのです。
なぜ、「9つの自我・気質による『他者理解』で対人関係の問題が解決出来るのか」について、自分の経験を述べ
ます。
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私は DiSCのインストラクターの資格を持っています。しかしそれは自分の改善には役立ちませんでした。その資
格を取得した2002年当時、私はいつもイライラしており、妻にもちょっとしたことで怒鳴りつけたり、ストレスがたまる
と道路に置いた携帯を蹴ったりしていました。その時の自分はとてもまともな精神状態では無かったと思います。
過去、私は父親との関係がうまくいかず、幼いころ虐待を受けた経験があることから、父親に憎しみを持っており、
殺したいと思ったこともありました。長い間、父親とは口を利かずに過ごしました。20代前半にカウンセリングを受け
たことが一度だけありました。その時は、電話でカウンセラーに自分の父親に対する苦しみを涙ながらに打ち明ける
ことが出来ました。長い間の苦しみを、初めて他人に話を聴いてもらえて、少しすっきりしました。しかし、実際に父親
にはどのように接すればよいのか、という方法は分かりませんでした。その後も父親との葛藤は続きました。
30代前半のある夏の夜、ちょっとした言葉の行き違いで、父親と取っ組み合いのけんかをしました。その時、父親
を直径1メートルのガラス窓にぶつけ、父親を血だらけにしてしまいました。その時、私の手には包丁が握られていま
した。その原因は、いつも私を否定するからでした。私が何を言っても「それは違う」「そうじゃなく」と言い返されます。
例えば、小学校時代、算数のテストで100点をとっても、一度として褒められず、「何故、100点なのだ。おかしい」と
否定されるのです。まるで100点を取ることが悪い事のように感じた事を今でも思い出します。父親は、何故、私を
否定し続けるのか、苦しみは10代から40代まで続きました。しかし、私はエニアグラムによって、父の自我・気質が
タイプ4であることが分かり、全ての謎が解けました。タイプ4は、どのような事にも「いやそうじゃなく」と、相手を否定
しているとは思わずに、口にしてしまう自我・気質の特徴なのでした。その後、私は父を赦すという経験をし、私の精
神状態は、普通に戻って行きました。その理由は、私が父の自我・気質の理解が出来たからでした。私が DiSCを学
んだ理由は、自分のことを知りたいと思ったからです。また、父との葛藤から逃れたいとも思ったからです。しかしそ
れは自分の対人関係の問題の改善には役立ちませんでした。
世の中には、エゴグラム、EQ などの様々な心理アセスメントや、コーチングなどの自己啓発のセミナー、アンガー
マネジメントなどの感情のコントロールの学習メソッドがあります。確かに、それらはある程度の変化には役に立つで
しょう。しかし、それらは全て、性格・人格、スキルに焦点が当たっています。せいぜい、良くても10%程度の変化を
もたらす可能性があります。何故なら人生を支える本質、岩盤部分である自我・気質への取り組みとはなっていない
からです。私はエニアグラムに出会って、自分の数10年の生き方が、明確に変わりました。エニアグラムによって、
父親の自我・気質の他者理解が出来たこと、それ以外に、私の人生が変わり、私が救われた理由は見当たりませ
ん。
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