オプジーボによる 治療を受ける方へ

炎症性の副作用について
10 脳炎
脳や脊髄に炎症が起こる病気です。精神障害や意識障害
が起こることがあります。
よく現れる症状
発熱
嘔吐
体の痛み
失神
精神状態変化
オプジーボはがん細胞を攻撃する T 細胞の働きを維持
するお薬ですが、T 細胞が過剰に働くと炎症性の副作用
が起きることがあります。呼吸器、神経系、消化管、肝臓、
内分泌系などの器官に副作用が起きた場合、以下の症状
が現れます。
かん しつ せい はい しっ かん
間質性肺疾患
11 重度の皮膚障害
皮膚や粘膜など、全身に広がるような重度の皮膚症状が
起こることがあります。
よく現れる症状
体がだるい
発熱
ひどい口内炎
まぶたや眼の充血
粘膜のただれ
全身に赤い斑点や水ぶくれが出る
12 静脈血栓塞栓症
静脈でできた血のかたまりが血流にのって流れて行き、
他の場所の血管をふさいでしまう病気です。肺の血管が
つまると、呼吸ができなくなることもあります。
よく現れる症状
腫れ、むくみ
皮膚や唇、手足の爪が青紫色∼暗褐色になる
意識の低下、胸の痛み、息苦しい
ご注意
オプジーボは重大な副作用を引き起こす可能性がある
ため、いつもと違う症状が現れた場合は、すぐに主治医
に知らせてください。
副作用と思われる症状が現れても、ご自身の判断で市販
の薬や栄養補助食品などで対処せず、主治医にご相談
ください。
空咳、息切れ、呼吸困難、発熱などの
症状が現れます
オプジーボとは
じゅうしょうきん む りょく しょう
重症筋無力症、
筋炎
筋力低下、まぶたが重い、呼吸困難、
筋肉痛などの症状が現れます
大腸炎、重度の下痢
下痢、腹痛などの症状が現れます
ことで、がん細胞を攻撃するT 細胞の働きを維持する
1 型糖尿病
のどの渇き、水を多く飲む、吐き気や
嘔吐があるなどの症状が現れます
オプジーボによる治療は、手術による治療が難しい
肝機能障害、肝炎
皮膚や白目が黄色くなる(黄疸)、
疲れやすいなどの症状が現れます
甲状腺機能障害
疲れやすいなどの症状が現れます
神経障害
運動や感覚の麻痺、手足のしびれや
痛みなどの症状が現れます
腎障害
むくみや発熱、血尿、尿の量が減る、
尿が出ないなどの症状が現れます
副腎障害
からだがだるい、意識がうすれる、
吐き気や嘔吐などの症状が現れます
脳炎
発熱、失神、嘔吐、精神状態変化など
の症状が現れます
重度の皮膚障害
まぶたや 眼 の 充 血、粘 膜 のただれ、
ひどい口内炎、全身に赤い斑点や水
ぶくれが出るなどの症状が現れます
静脈血栓塞栓症
腫れ、むくみ、皮膚や唇、手足の爪が
青紫色∼暗褐色になるなどの症状が
現れます
これらの症状に気付いたら、自分で対処しようとせず、すぐ
に医師、看護師、薬剤師に連絡してください。炎症性の副
作用に対して、副腎皮質ホルモン(ステロイド)投与やホ
ルモン補充療法等を行います。
これらの症状が現れたら、すぐに医師、看護師、薬剤師に知らせてください。
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オプジーボによる
治療を受ける方へ
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2015年12月作成
OPD-F009
OP/15-12/0203/17-11
オプジーボは、
「免疫機能へのブレーキ」を解除する
お薬です。
悪性黒色腫および非小細胞肺癌の患者さんが対象と
なります。
投与方法
オプジーボは、静脈から 1 時間以上かけて点滴注射
で投与します。投与量は、患者さんの体重によって
決まります。
治療スケジュール
悪性黒色腫の患者さん
オプジ ーボは投 与した次 の日から 20 日間は休 薬
します。投 与 日と休 薬 期 間をあ わ せ た 21 日 間を
1 コースとして、繰り返し投与します。
非小細胞肺がんの患者さん
オプジ ーボは投 与した次 の日から 13 日間は休 薬
します。投 与 日と休 薬 期 間をあ わ せ た 14 日 間を
1 コースとして、繰り返し投与します。
1
1 間質性肺疾患
4 1 型糖尿病
空気を取り込む肺胞という器官が炎症を起こす病気です。
炎症が進むと、肺胞が硬くなって空気を十分に取り込むこと
ができなくなり、命に危険が及ぶおそれがあります。間質性
肺疾患の初期には、酸素をうまく取り込めなくなり、息切れ
たり、息苦しいなど下記の症状が現れることもあります。
間質性肺疾患の初期症状
息切れ、息苦しい
痰のない乾いた咳(空咳)
発熱
疲労
など
糖尿病を発症することがあり、血糖値検査を行うことが
あります。インスリン注射による治療が必要になることが
あります。
よく現れる症状
神経から筋肉への情報の伝達がうまくいかなくなる病気
です。筋肉の炎症を伴うこともあります。下記の症状の他、
症状が急激に悪化し、息がしにくくなることもあります。
からだがだるい
のどの渇き
尿の量が増える
体重が減る
水を多く飲む
吐き気や嘔吐がある
血液中の肝酵素(AST、ALT、総ビリルビン値など)の数
値が基準値より高くなります。定期的に肝機能検査を行
います。
よく現れる症状
ものが二重に見える
筋肉痛がある
6 甲状腺機能障害
3 大腸炎、重度の下痢
下痢や、大腸に炎症が起こる大腸炎を発症することがあ
ります。初期症状は、下痢、排便回数の増加、腹痛、血便
です。これらの症状とともに、発熱を伴う場合もあります。
新陳代謝を活発にする甲状腺ホルモンなどを分泌する内
分泌器官に炎症を起こして、甲状腺中毒症、甲状腺機能
低下症などの甲状腺機能障害を発症することがあります。
これらの障害では、下記の症状が現れることがあります。
定期的に甲状腺機能検査を行います。
よく現れる症状
よく現れる症状
下痢(軟便)あるいは排便回数が増えた
便に血が混じる、便が黒い、便に粘り気がある
腹痛あるいは腹部の圧痛
(押すなど圧迫した時に現れる痛み)がある
吐き気や嘔吐がある
運動のまひ
感覚のまひ
手足のしびれ
手足の痛み
8 腎障害
腎 臓に炎 症 が 起こる腎 炎を発 症 することが あります。
定期的に腎機能検査値(クレアチニン等)の測定を行い
ます。
よく現れる症状
皮膚や白目が黄色くなる(黄疸)
いつもより疲れやすい
よく現れる症状
神 経に炎 症 が 起こり、感 覚や運 動に関わる神 経 が 障 害
される病気です。手足のしびれや痛みなど下記の症状が
現れることもあります。
よく現れる症状
5 肝機能障害、肝炎
2 重症筋無力症、筋炎
繰り返し運動で疲れやすい
足、腕に力が入らない
まぶたが重い
7 神経障害
いつもより疲れやすい
脱毛
体重増加あるいは
寒気がする
体重減少
便秘
行動の変化がある
(性欲が減る、いらいらする、物忘れしやすい等)
むくみ
貧血
血尿
発熱
尿量が減る、尿が出ない
9 副腎障害
副 腎 機 能 が 低下することで血糖 値 が 下 がることが あり
ます。急 性 の 場 合は意 識 がうすれるなどの 症 状 が 現れ
ることがあります。定期的に血液検査(ACTH、コルチ
ゾール等)の測定を行います。
よく現れる症状
からだがだるい
吐き気や嘔吐がある
むかむかする
意識がうすれる
食欲不振
これらの症状が現れたら、すぐに医師、看護師、薬剤師に知らせてください。
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